JP2001114773A - フタラン化合物、その中間体およびこれらの製造方法、並びにシタロプラムの製造方法 - Google Patents

フタラン化合物、その中間体およびこれらの製造方法、並びにシタロプラムの製造方法

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JP2001114773A
JP2001114773A JP29207699A JP29207699A JP2001114773A JP 2001114773 A JP2001114773 A JP 2001114773A JP 29207699 A JP29207699 A JP 29207699A JP 29207699 A JP29207699 A JP 29207699A JP 2001114773 A JP2001114773 A JP 2001114773A
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formula
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acid
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JP29207699A
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Tetsuya Ikemoto
哲哉 池本
Kazuhiro Kobori
和広 児堀
Masami Iki
正己 伊木
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Sumika Fine Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumika Fine Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境負荷が小さく、工業的にも有利であり、
かつ副反応による収率および純度の低下が生じないシタ
ロプラムの製造方法。 【解決手段】 5−ホルミルフタリドを鍵中間体とし、
該鍵中間体から種々の新規な中間体を経由して得られた
式[V]で表されるフタラン化合物を原料としたシタロプ
ラムの製造方法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な式[V]のフ
タラン化合物、その中間体およびこれらの製造方法、並
びに抗うつ剤として有用な医薬品であるシタロプラムの
製造方法に関する。詳細には、シタロプラムの中間体で
ある新規な式[V]のフタラン化合物およびその製造方
法、該フタラン化合物の新規中間体およびその製造方
法、並びに該フタラン化合物からのシタロプラムの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】式[VII]
【0003】
【化12】
【0004】で表されるシタロプラムの製造法として
は、様々な鍵中間体を経由する方法が知られているが、
改良すべき点が存在する。例えば、1)5−ブロモフタ
リドを鍵中間体とする方法(特公昭61−35986号
公報)では、シアン化第一銅を用いることにより、−B
rを−CNに変換している。2)5−アルコキシカルボ
ニルフタリドまたは5−アルキルアミノカルボニルフタ
リドを鍵中間体とする方法(WO98/19511号公
報、WO98/19513号公報)では、鍵中間体が前
者である場合には、加水分解およびアミド化を行なった
後に、更にクロロスルホニルイソシアネートと反応させ
ることにより、また鍵中間体が後者である場合には、塩
化チオニルまたは五塩化リンと反応させることにより、
それぞれフタリド環の5位の置換基をシアノ基に変換し
ている。3)5−アルキルアミノフタリドまたは5−ア
ルキルカルボニルアミノフタリドを鍵中間体とする方法
(WO98/19512号公報)では、NaNO2とC
uCN、および/またはNaCNと反応させることによ
り、フタリド環の5位の置換基をシアノ基に変換してい
る。上記のように、従来の製造方法の大半が毒性の高い
金属シアン化物によるシアノ化を必要としており、環境
面への影響を考えると好ましいとはいえない。金属シア
ン化物を必要とせず、シアノ化を行なっている方法(W
O98/19511号公報、WO98/19513号公
報)においても、亜硫酸ガスを発生させるような試薬を
使用しており、またシアノ化の工程が長いため、環境面
および工業的観点から好ましいとはいえない。
【0005】また、下記一連の工程によりシタロプラム
を製造する、鍵中間体が5−シアノフタリドである方法
(特公平6−25099号公報)
【0006】
【化13】
【0007】においては、(1)フタリド環の5位に置
換しているシアノ基へのグリニャール試薬の付加、
(2)フタラン環への酸触媒による環化の際に生じるシ
アノ基の酸加水分解などの副反応が伴うことにより、収
率および純度の低下を引き起こしていた。以上のことか
ら、環境負荷が小さく、工業的にも有利(例えば、精製
工程の回数を削減できる点など)であり、かつ副反応に
よる収率および純度の低下が生じないシタロプラムの製
造方法が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、環境
負荷が小さく、工業的にも有利であり、かつ副反応によ
る収率および純度の低下が生じないシタロプラムの製造
方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、5−ホルミ
ルフタリドを鍵中間体とすることにより、環境負荷が小
さく、工業的にも有利であり、かつ副反応による収率お
よび純度の低下が生じないシタロプラムの製造方法を見
出した。その上、5−ホルミルフタリドのホルミル基を
保護した、後記式[I]で表される化合物(以下、化合物
[I]という)、これから誘導される後記式[II]、[III]、
[IV]及び[V] で表される化合物(以下、順に化合物[I
I]、化合物[III]、化合物[IV]及びフタラン化合物とも
いう)が、上記目的を解決するために、必要不可欠な化
合物であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、(1)式[I]
【0011】
【化14】
【0012】(式中、Xは保護されたホルミル基を示
す)で表される化合物、(2)式[II]
【0013】
【化15】
【0014】(式中、Xは保護されたホルミル基を示
す)で表される化合物、(3)式[III]
【0015】
【化16】
【0016】(式中、Xは保護されたホルミル基を示
す)で表される化合物、(4)式[IV]
【0017】
【化17】
【0018】(式中、Xは保護されたホルミル基を示
す)で表される化合物、(5)式[V]
【0019】
【化18】
【0020】で表されるフタラン化合物、(6)式[I]
【0021】
【化19】
【0022】(式中、Xは保護されたホルミル基を示
す)で表される化合物を、4−フルオロフェニルマグネ
シウムハライドおよび3−(ジメチルアミノ)プロピル
マグネシウムハライドと反応させることを特徴とする、
式[III]
【0023】
【化20】
【0024】(式中、Xは保護されたホルミル基を示
す)で表される化合物の製造方法、(7)酸触媒の存在
下、式[III]
【0025】
【化21】
【0026】(式中、Xは保護されたホルミル基を示
す)で表される化合物を閉環と同時にXの保護されたホ
ルミル基をホルミル基に変換することを特徴とする、式
[V]
【0027】
【化22】
【0028】で表されるフタラン化合物の製造方法、お
よび(8)式[V]
【0029】
【化23】
【0030】で表されるフタラン化合物を、ヒドロキシ
ルアミンまたはその塩酸塩と反応させることを特徴とす
る、式[VII]
【0031】
【化24】
【0032】で表されるシタロプラムの製造方法に関す
る。
【0033】
【発明の実施の形態】まず、本明細書に使用している記
号の定義を行う。式[I]、[II]、[III]、および[IV]にお
いて、Xにおける保護されたホルミル基としては、グリ
ニャール試薬との反応物が分解する条件ではその保護基
が脱保護されず、かつ酸等でその保護基を脱保護できる
ものであれば特に制限がなく、これにより化合物[III]
を閉環と同時にXの保護されたホルミル基をホルミル基
に変換でき、例えばpHが3以下、好ましくは2以下で
ある酸で脱保護されるものが挙げられる。好ましくは、
炭素数が1から5であるアルキル基で4位および/また
は5位が置換されていてもよい1,3−ジオキソラン−
2−イル、炭素数が1から5であるアルキル基で4位、
5位および6位のうち少なくとも1つが置換されていて
もよい1,3−ジオキサン−2−イル、あるいはアルコ
キシル部の炭素数が1から5であるジアルコキシメチル
が挙げられ、より好ましくは、酸等で容易に脱保護でき
るという点から、例えば1,3−ジオキソラン−2−イ
ル、1,3−ジオキサン−2−イル、およびジメトキシ
メチルが挙げられる。また、より好ましくはグリニャー
ル試薬との反応物が分解する条件では脱保護されない性
質を有するという点から、1,3−ジオキソラン−2−
イル、および1,3−ジオキサン−2−イルが挙げられ
る。上記「炭素数が1から5であるアルキル基で4位お
よび/または5位が置換されていてもよい1,3−ジオ
キソラン−2−イル」および「炭素数が1から5である
アルキル基で4位、5位および6位のうち少なくとも1
つが置換されていてもよい1,3−ジオキサン−2−イ
ル」における「炭素数が1から5であるアルキル基」は
直鎖状または分岐鎖状であり、例えばメチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec
−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、ネオペンチル、tert−ペンチルなどが挙げら
れ、好ましくはメチルおよびエチルが挙げられる。上記
「アルコキシル部の炭素数が1から5であるジアルコキ
シメチル」におけるアルコキシル部は、それぞれ同一ま
たは異なっていてもよく、直鎖状または分岐鎖状であ
り、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロ
ポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、
tert−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ネ
オペントキシ、tert−ペントキシなどが挙げられ、
好ましくはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ
およびイソブトキシが挙げられる。
【0034】炭素数が1から5であるアルキル基で4位
および/または5位が置換されていてもよい1,3−ジ
オキソラン−2−イルとしては、例えば1,3−ジオキ
ソラン−2−イル、4−メチル−1,3−ジオキソラン
−2−イル、4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−
イル、4−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−イ
ル、4−イソプロピル−1,3−ジオキソラン−2−イ
ル、4−ブチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、4
−イソブチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、4−
sec−ブチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、4
−tert−ブチル−1,3−ジオキソラン−2−イ
ル、4−ペンチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、
4−イソペンチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、
4−ネオペンチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、
および4−tert−ペンチル−1,3−ジオキソラン
−2−イル、これら化合物の「4−」を「5−」に置き
換えた化合物、並びにジ置換体(例えば、4,4−ジメ
チル−1,3−ジオキソラン−2−イルなど)が挙げら
れ、好ましくは1,3−ジオキソラン−2−イル、4−
メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、および4−
エチル−1,3−ジオキソラン−2−イルが挙げられ
る。
【0035】炭素数が1から5であるアルキル基で4
位、5位および6位のうち少なくとも1つが置換されて
いてもよい1,3−ジオキサン−2−イルとしては、例
えば1,3−ジオキサン−2−イル、4−メチル−1,
3−ジオキサン−2−イル、4−エチル−1,3−ジオ
キサン−2−イル、4−プロピル−1,3−ジオキサン
−2−イル、4−イソプロピル−1,3−ジオキサン−
2−イル、4−ブチル−1,3−ジオキサン−2−イ
ル、4−イソブチル−1,3−ジオキサン−2−イル、
4−sec−ブチル−1,3−ジオキサン−2−イル、
4−tert−ブチル−1,3−ジオキサン−2−イ
ル、4−ペンチル−1,3−ジオキサン−2−イル、4
−イソペンチル−1,3−ジオキサン−2−イル、4−
ネオペンチル−1,3−ジオキサン−2−イルおよび4
−tert−ペンチル−1,3−ジオキサン−2−イ
ル、これら化合物の「4−」を「5−」に置き換えた化
合物、これら化合物の「4−」を「6−」に置き換えた
化合物、ジ置換体(例えば、5,5−ジメチル−1,3
−ジオキサン−2−イル、5−ブチル−5−エチル−
1,3−ジオキサン−2−イルなど)、並びにトリ置換
体(例えば、4,4,5−トリメチル−1,3−ジオキ
サン−2−イルなど)が挙げられ、好ましくは1,3−
ジオキサン−2−イル、4−メチル−1,3−ジオキサ
ン−2−イル、5−メチル−1,3−ジオキサン−2−
イル、および5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン−
2−イルが挙げられる。
【0036】アルコキシル部の炭素数が1から5である
ジアルコキシメチルとしては、例えばジメトキシメチ
ル、ジエトキシメチル、ジプロポキシメチル、ジイソプ
ロポキシメチル、ジブトキシメチル、ジイソブトキシメ
チル、ジsec−ブトキシメチル、ジtert−ブトキ
シメチル、ジペントキシメチル、ジイソペントキシメチ
ル、ジネオペントキシメチル、ジtert−ペントキシ
メチルなどのアルコキシル部が同一であるジアルコキシ
メチル;エトキシメトキシメチル、メトキシプロポキシ
メチル、ブトキシメトキシメチル、イソプロポキシメト
キシメチル、イソブトキシメトキシメチル、sec−ブ
トキシメトキシメチル、tert−ブトキシメトキシメ
チル、メトキシペントキシメチル、イソペントキシメト
キシメチル、メトキシネオペントキシメチル、メトキシ
tert−ペントキシメチルなどのアルコキシル部が異
なるジアルコキシメチルが挙げられ、好ましくはジメト
キシメチル、ジエトキシメチル、ジプロポキシメチル、
ジブトキシメチル、およびジイソブトキシメチルが挙げ
られる。
【0037】本発明に使用する3−(ジメチルアミノ)
プロピルマグネシウムハライドとしては、3−(ジメチ
ルアミノ)プロピルマグネシウムクロリド、3−(ジメ
チルアミノ)プロピルマグネシウムブロミド、および3
−(ジメチルアミノ)プロピルマグネシウムヨージドが
挙げられ、好ましくは3−(ジメチルアミノ)プロピル
マグネシウムクロリドが挙げられる。
【0038】本発明に使用する4−フルオロフェニルマ
グネシウムハライドとしては、4−フルオロフェニルマ
グネシウムブロミドおよび4−フルオロフェニルマグネ
シウムヨージドが挙げられ、好ましくは4−フルオロフ
ェニルマグネシウムブロミドが挙げられる。
【0039】本発明に使用する3−(ジメチルアミノ)
プロピルマグネシウムハライド、および4−フルオロフ
ェニルマグネシウムハライドは、通常のグリニャール試
薬の調製方法により得ることができ、例えば4−フルオ
ロフェニルハライドまたは3−(ジメチルアミノ)プロ
ピルハライドを、金属マグネシウムとそれぞれ反応させ
ることにより、対応したグリニャール試薬をそれぞれ得
ることができる。
【0040】以下、本発明について詳細に説明する。シタロプラムの新規製造方法 シタロプラムは公知化合物であり、抗うつ剤として有用
な化合物である。シタロプラムは、5−ブロモフタリ
ド、5−アルコキシカルボニルフタリド、5−アルキル
アミノカルボニルフタリド、5−アルキルアミノフタリ
ド、および5−アルキルカルボニルアミノフタリドなど
を鍵中間体とした様々な製造方法により得られることが
知られている。しかしながら、従来の製造方法において
は、上記フタリド化合物の5位の置換基をシアノ基に変
換する際、毒性の高い金属シアン化物を使用している。
また、金属シアン化物を使用していない製造方法も先行
文献に含まれているが、この場合にも塩化チオニルのよ
うな亜硫酸ガスを発生する試薬が使用されており、さら
にシアノ基への変換に3ステップを要しており、環境面
および工業的な有用性から、好ましい製造方法とはいえ
なかった。
【0041】本発明者らは、金属シアン化物などの環境
負荷の高い試薬を使用することなく、安全で、更に工業
的にも有用なシタロプラムの製造方法を検討した結果、
以下の製造方法を見出した。即ち、式[V]
【0042】
【化25】
【0043】で表される新規なフタラン化合物を、ヒド
ロキシルアミンまたはその塩酸塩と反応させることによ
り、シタロプラムを得ることができる。例えば、有機溶
媒中、化合物[V]に、ヒドロキシルアミンまたはその塩
酸塩を付加させた後、そのまま加熱することによりシタ
ロプラムを得ることができる。反応を温和な条件下で行
なうため、さらに脱水剤を作用させるのが好ましい。脱
水剤は、ヒドロキシルアミンまたはその塩酸塩と同時に
添加してもよく、好ましくはヒドロキシルアミンまたは
その塩酸塩の添加後に加える。
【0044】ヒドロキシルアミンまたはその塩酸塩の使
用量は、式[V]のフタラン化合物に対して、1当量〜5
当量、好ましくは1当量〜2当量である。また、特にヒ
ドロキシルアミン塩酸塩を付加する場合には、適当な塩
基を添加するのが好ましい。該塩基としては、シアノ基
への影響が少ないものであれば特に制限はなく、たとえ
ば、有機塩基類(例えば、トリエチルアミン、トリブチ
ルアミン、ジメチルアニリン、ピリジン等)、無機塩基
類(例えば、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、水酸
化ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、水酸化
カリウム等)などが挙げられ、好ましくはトリエチルア
ミンが挙げられる。該塩基の使用量は、ヒドロキシルア
ミン塩酸塩に対して、1当量から5当量であることが好
ましい。
【0045】脱水剤としては、例えば酸無水物(例え
ば、無水酢酸、無水フタル酸等)、オキシ塩化リン、メ
タンスルホニルクロリド、パラトルエンスルホニルクロ
リド等が使用でき、無水酢酸を使用することが環境面お
よび収率の点から好ましい。脱水剤の使用量は、ヒドロ
キシルアミンまたはその塩酸塩に対して、1当量から2
0当量使用することが好ましい。
【0046】有機溶媒としては、アセトニトリル、トル
エン、キシレン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベ
ンゼン、N−メチルピロリドン、ニトロエタン、ジメチ
ルホルムアルデヒド、ジメチルアセトアミド、ジメチル
スルホキシド、ジクロロメタンなどが挙げられ、好まし
くはアセトニトリル、トルエン、キシレン、N−メチル
ピロリドン、およびニトロエタンが挙げられる。該有機
溶媒の使用量は、式[V]のフタラン化合物1kgに対し
て0.5L〜50L、好ましくは1L〜20Lである。
【0047】反応温度は50℃〜220℃、好ましくは
80℃〜150℃であり、反応時間は1時間〜20時
間、好ましくは2時間〜8時間である。
【0048】目的物の単離は、例えば反応液を塩基性水
溶液(例えば炭酸水素ナトリウム水溶液)で中和した
後、抽出、結晶化などの常法により、行なうことができ
る。
【0049】新規なフタラン化合物の製造方法 上記式[V]で表される化合物は新規なフタラン化合物で
あり、例えば、式[IV]
【0050】
【化26】
【0051】(式中、Xは前記と同義である)で表され
る新規な化合物[IV]のXの保護されたホルミル基をホル
ミル基に変換することにより得ることができる。ホルミ
ル基に変換するには、例えばホルミル基の保護基を除去
する方法で行なえばよく、具体的には、化合物[IV]の有
機溶媒溶液に、酸触媒を添加することにより、式[V]の
フタラン化合物を得ることができる。
【0052】酸触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸、メ
タンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオ
ロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸などが挙げら
れ、好ましくは塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、および
パラトルエンスルホン酸が挙げられる。該酸触媒の使用
量は、化合物[IV]に対して、0.0001当量〜20当
量、好ましくは0.01当量〜10当量である。
【0053】有機溶媒としては、反応を阻害しない溶媒
であれば特に限定はなく、例えばテトラヒドロフラン、
トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコール、ジクロロメタンなど、好ましく
はテトラヒドロフラン、トルエン、アセトンおよびメタ
ノールが挙げられる。該有機溶媒は、化合物[IV]1kg
に対して、0.5L〜50L、好ましくは5L〜30L
使用する。
【0054】反応温度は、−10℃〜120℃、好まし
くは0℃〜70℃であり、反応時間は0.1時間〜10
時間、好ましくは0.5時間〜5時間である。
【0055】目的物の単離は、塩基性化合物(例えば、
炭酸水素ナトリウムなど)の添加により反応を停止後、
抽出などの常法により行なうことができる。
【0056】上記製造方法よりも簡便な式[V]のフタラ
ン化合物の製造方法として、以下の方法が挙げられる。
酸触媒の存在下、式[III]
【0057】
【化27】
【0058】(式中、Xは前記と同義である)で表され
る新規な化合物[III]を、閉環と同時にXの保護された
ホルミル基をホルミル基に変換することにより、ワンポ
ット反応で化合物[III]から式[V]のフタラン化合物を得
ることができる。例えば化合物[III]に直接、または化
合物[III]の有機溶媒溶液に、酸触媒を加えることによ
り、式[V]のフタラン化合物を得ることができる。化合
物[III]におけるXとしては、酸等で容易に脱保護され
てホルミル基に変換されるものがより好ましく、例えば
ジメトキシメチル基、1,3−ジオキソラン−2−イル
および1,3−ジオキサン−2−イルが挙げられる。
【0059】酸触媒としては、通常使用する酸類であれ
ば特に制限はなく、例えば、好ましくは鉱酸類(例え
ば、硫酸、塩酸、リン酸、硝酸等)、有機酸類(例え
ば、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、トリ
フルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸等)が挙
げられ、より好ましくはリン酸および硫酸、特に好まし
くはリン酸が挙げられる。該酸触媒は、化合物[III]に
対して、0.01当量〜100当量、好ましくは1当量
〜40当量使用する。
【0060】有機溶媒としては、トルエン、キシレン、
クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、ジクロロ
メタンなどが挙げられ、好ましくはトルエンが挙げられ
る。有機溶媒の使用量は、化合物[III]1kgに対し
て、30L以下、好ましくは15L以下である。
【0061】反応温度は、0℃〜150℃、好ましくは
50℃〜120℃であり、反応時間は0.5時間〜20
時間、好ましくは1時間〜8時間である。
【0062】目的物の単離は、塩基性化合物(例えば、
炭酸ナトリウムなど)などの添加により、反応を停止
後、抽出などの常法により行なうことができる。
【0063】新規な化合物[IV]の製造方法 上記式[IV]で表される化合物[IV]は新規化合物であり、
例えば、新規な化合物[III]の閉環反応により得ること
ができる。例えば、有機溶媒中、好ましくは塩基性化合
物の存在下、化合物[III]を脱水剤と反応させることに
より、化合物[IV]を得ることができる。具体的には、有
機溶媒中に、化合物[III]および塩基性化合物を添加
後、脱水剤の有機溶媒溶液を添加、好ましくは滴下する
ことにより、化合物[IV]を得ることができる。
【0064】脱水剤としては、例えば酸無水物(例え
ば、無水酢酸、無水フタル酸等)、オキシ塩化リン、メ
タンスルホニルクロリド、パラトルエンスルホニルクロ
リド等が挙げられ、好ましくはメタンスルホニルクロリ
ド、およびパラトルエンスルホニルクロリドが挙げられ
る。脱水剤の使用量は、化合物[III]に対して、1当量
〜3当量、好ましくは1当量〜1.5当量である。
【0065】塩基性化合物としては、特に制限はなく、
例えば有機塩基類(例えば、トリエチルアミン、ピリジ
ン等)、無機塩基類(例えば、炭酸ナトリウム、重炭酸
ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸
カリウム、水酸化カリウム等)が挙げられ、好ましくは
トリエチルアミン、トリブチルアミン、およびジメチル
アニリンが挙げられる。該塩基性化合物の使用量は、化
合物[III]に対して、1当量〜10当量、好ましくは1
当量〜5当量である。
【0066】有機溶媒としては、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、1,2−ジ
クロロベンゼン、ジクロロメタンなどが挙げられ、好ま
しくは酢酸エチル、トルエン、およびクロロベンゼンが
挙げられる。有機溶媒の使用量は、化合物[III]1kg
に対して、0.5L〜80L、好ましくは5L〜40L
である。
【0067】反応温度は、−30℃〜100℃、好まし
くは−10℃〜50℃であり、反応時間は0.5時間〜
10時間、好ましくは1時間〜5時間である。
【0068】目的物の単離は、例えば、塩基性化合物
(例えば、水酸化ナトリウムなど)を添加して反応を停
止後、抽出などの常法により行なうことができる。
【0069】新規な化合物[III]の製造方法 上記式[III]で表される化合物[III]は新規化合物であ
り、例えば、式[II]
【0070】
【化28】
【0071】(式中、Xは前記と同義である)で表され
る化合物[II]を、3−(ジメチルアミノ)プロピルマグ
ネシウムハライドと反応させることにより得ることがで
きる。好ましくは、有機溶媒中、化合物[II]を添加後、
これに3−(ジメチルアミノ)プロピルマグネシウムハ
ライドを添加、好ましくは滴下することにより、化合物
[III]を得ることができる。
【0072】3−(ジメチルアミノ)プロピルマグネシ
ウムハライドは、化合物[II]に対して、1当量〜2当
量、好ましくは1当量〜1.3当量使用する。
【0073】有機溶媒としては、テトラヒドロフラン、
トルエン、キシレン、ジメトキシエタン、ジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、t
ert−ブチルメチルエーテル、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、1,3−ジオキソラン、1,4−ジ
オキサンなどが挙げられ、好ましくはテトラヒドロフラ
ン、トルエン、ジメトキシエタン、およびジエチレング
リコールジメチルエーテルが挙げられる。これらの溶媒
は、1種または2種以上併用してもよい。該有機溶媒の
使用量は、化合物[II]1kgに対して、5L〜60L、
好ましくは5L〜40Lである。
【0074】反応温度は−50℃〜80℃、好ましくは
−20℃〜50℃であり、反応時間は0.5時間〜40
時間、好ましくは3時間〜20時間である。
【0075】目的物の単離は、例えば、グリニャール試
薬の後処理を行なった後、抽出などの常法により行なう
ことができる。単離後、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーなどに付すことにより、さらに精製することがで
きる。
【0076】上記製造方法よりも簡便に化合物[III]を
製造する方法として、以下の方法が挙げられる。式[I]
【0077】
【化29】
【0078】(式中、Xは前記と同義である)で表され
る新規な化合物[I]を、4−フルオロフェニルマグネシ
ウムハライドおよび3−(ジメチルアミノ)プロピルマ
グネシウムハライドと反応させることにより、化合物[I
II]を得ることができる。通常のグリニャール反応と同
様に行なえばよく、具体的には、有機溶媒中、化合物
[I]を添加し、これに4−フルオロフェニルマグネシウ
ムハライドおよび3−(ジメチルアミノ)プロピルマグ
ネシウムハライドの有機溶媒溶液を順次添加、好ましく
は滴下することにより、中間体として
【0079】
【化30】
【0080】を経由して、化合物[III]を得ることがで
きる。例えば、化合物[I]と有機溶媒との混合物に、4
−フルオロフェニルマグネシウムハライドの有機溶媒溶
液を滴下し、中間体として化合物[II]を経由し、単離す
ることなく、これに(ジメチルアミノ)プロピルマグネ
シウムハライドの有機溶媒溶液を滴下する。化合物[I]
におけるXとしては、グリニャール試薬との反応物が分
解するような条件に耐えうるものがより好ましく、例え
ば1,3−ジオキソラン−2−イルおよび1,3−ジオ
キサン−2−イルが挙げられる。
【0081】4−フルオロフェニルマグネシウムハライ
ドの使用量は、化合物[I]に対して、1当量〜2当量、
好ましくは1当量〜1.5当量である。
【0082】3−(ジメチルアミノ)プロピルマグネシ
ウムハライドの使用量は、化合物[I]に対して、1当量
〜3当量、好ましくは1当量〜1.5当量である。
【0083】有機溶媒としては、テトラヒドロフラン、
トルエン、キシレン、ジメトキシエタン、ジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、t
ert−ブチルメチルエーテル、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、1,3−ジオキソラン、1,4−ジ
オキサン、およびこれらの混合溶媒が挙げられ、好まし
くはテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、テトラヒ
ドロフランとトルエンとの混合溶媒、およびジメトキシ
エタンとトルエンとの混合溶媒が挙げられる。該有機溶
媒の使用量は、化合物[I]1kgに対して、5L〜60
L、好ましくは10L〜40Lである。
【0084】反応温度は、−50℃〜80℃、好ましく
は−20℃〜50℃であり、反応時間は0.5時間〜4
0時間、好ましくは3時間〜24時間である。
【0085】目的物の単離は、例えば、グリニャール試
薬の後処理をした後、抽出などの常法により行なうこと
ができる。単離後、活性炭処理、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィーなどに付すことにより、さらに精製する
ことができる。
【0086】新規な化合物[II]の製造方法 上記式[II]で表される化合物[II]は新規化合物であり、
例えば、化合物[I]を4―フルオロフェニルマグネシウ
ムハライドと反応させることにより得ることができる。
好ましくは、有機溶媒中、化合物[I]を添加後、4−フ
ルオロフェニルマグネシウムハライドを滴下することに
より、化合物[II]を得ることができる。
【0087】新規な化合物[I]の製造方法 上記式[I]で表される化合物[I]は新規化合物であり、例
えば、酸触媒およびオルトギ酸エステルの存在下、有機
溶媒中または無溶媒で、5−ホルミルフタリドをエチレ
ングリコールと反応させることにより、得ることができ
る。具体的には、5−ホルミルフタリドと有機溶媒との
混合物に、エチレングリコールと酸触媒とを添加後、さ
らにオルトギ酸エステルを添加することにより、化合物
[I]を得ることができる。
【0088】エチレングリコールは、5−ホルミルフタ
リド対して、1当量〜30当量、好ましくは1当量〜1
5当量使用する。
【0089】有機溶媒としては、トルエン、キシレン、
シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘキサン、へ
プタン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、
ジクロロメタンなどが挙げられ、好ましくはトルエンお
よびキシレンが挙げられる。該有機溶媒の使用量は、5
−ホルミルフタリド1kgに対して、100L以下、好
ましくは50L以下である。
【0090】酸触媒としては、通常酸触媒として使用す
るものであれば特に限定はなく、例えば、p−トルエン
スルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、
硫酸、酸性イオン交換樹脂などが挙げられ、好ましくは
p−トルエンスルホン酸およびメタンスルホン酸が挙げ
られる。該酸触媒としては、水和物を使用してもよい。
該酸触媒の使用量は、5−ホルミルフタリドに対して、
0.001当量〜1当量、好ましくは0.01当量〜
0.2当量である。
【0091】オルトギ酸エステルとしては、例えばオル
トギ酸メチル、オルトギ酸エチル、オルトギ酸プロピ
ル、オルトギ酸ブチルなどが挙げられ、好ましくはオル
トギ酸メチルおよびオルトギ酸エチルが挙げられる。該
オルトギ酸エステルの使用量は、5−ホルミルフタリド
に対して、0.1当量〜5当量、好ましくは0.2当量
〜1当量である。
【0092】反応温度は、20℃〜150℃、好ましく
は60℃〜130℃であり、反応時間は、0.5時間〜
20時間、好ましくは2時間〜10時間である。
【0093】目的物の単離は、例えば、塩基(例えば、
トリエチルアミンなど)を加えて反応を停止後、抽出な
どの常法により行なうことができる。
【0094】原料である5−ホルミルフタリドは公知化
合物であり、例えばJ.Chem.Soc.,127,
2275(1928)に記載されている製造方法によ
り、化合物[IV]から得ることができる。
【0095】本発明の方法により、有毒な試薬を使用す
ることがないため、シタロプラムの製造における環境負
荷を小さくすることができる。さらに、本発明の方法
は、副反応が比較的少ないため精製工程数を減少するこ
とができ、工業的に有利であるといえる。さらに、5−
ホルミルフタリドを鍵中間体とすることにより、グリニ
ャール試薬がフタリド環の1位の炭素原子を選択的に攻
撃するため、副反応を生じることなく、さらには従来方
法と比較して収率よく反応が進行する。
【0096】
【実施例】次に、実施例をあげて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例15−(1,3−ジオキソラン−2−イル)フタリドの合
5−ホルミルフタリド(4.53g;27.9mmo
l)をトルエン(200ml)に混合し、エチレングリ
コール(17.34g;279mmol)とp−トルエ
ンスルホン酸一水和物(0.53g;2.8mmol)
を添加した。この混合物を6時間加熱還流した後、オル
トギ酸エチル(1.4ml;8.4mmol)を加え、
さらに3時間加熱(110℃)還流した。反応混合物が
熱いうちに、トリエチルアミン(0.68ml;5.6
mmol)を加え、反応を停止した。放冷後、反応混合
物を水(200ml)に注ぎ、酢酸エチル(100m
l)で抽出した。水層を酢酸エチル(50ml)で2回
抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄した後、
硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒を減圧留去し、
5−(1,3−ジオキソラン−2−イル)フタリドの白
色結晶を5.20g(収率:90%)得た。
【0097】mp:125.8−127.2℃1 H−NMR(CDCl3,400MHz,δ,pp
m);4.02−4.14(4H,m),5.29(2
H,s),5.88(1H,s),7.60(1H,
s),7.61(1H,d,J=7.8Hz),7.8
9(1H,d,J=7.8Hz) IR(KBr,ν,cm-1);2890,1773,1
624,1443,1386,1209,1157,1
014,888,859,779,725,691
【0098】実施例24−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2−ヒドロ
キシメチル−4’−フルオロベンゾフェノンの合成 THF(25ml)中で、1−ブロモ−4−フルオロベ
ンゼン(3.15g;18mmol)と金属マグネシウ
ム(0.53g;21.6mmol)から調製したグリ
ニャール試薬を、氷浴中で冷却した5−(1,3−ジオ
キソラン−2−イル)フタリド(3.09g;15mm
ol)のTHF(40ml)懸濁液に、1時間かけて滴
下した。氷浴中でさらに1時間攪拌した後、室温で2時
間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液
(100ml)に注ぎ、酢酸エチル(100ml)で抽
出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥した後、有機溶媒を減圧留去した。得られた油
状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精
製し、黄緑色油状の4−(1,3−ジオキソラン−2−
イル)−2−ヒドロキシメチル−4’−フルオロベンゾ
フェノン4.18g(77%)を得た。
【0099】1H−NMR(CDCl3,400MHz,
δ,ppm);4.01−4.16(4H,m),4.
62(2H,d,J=6.4Hz),5.88(1H,
s),7.15(2H,t,J=8.7Hz),7.4
4(1H,d,J=7.8Hz),7.50(1H,
d,J=7.8Hz),7.68(1H,s),7.8
3(2H,dd,J=8.7Hz,J=5.4Hz)
【0100】実施例34−ジメチルアミノ−1−[4−(1,3−ジオキソラ
ン−2−イル)−2−(ヒドロキシメチル)フェニル]
−1−(4−フルオロフェニル)−1−ブタノールの合
テトラヒドロフラン(25ml)中で1−ブロモ−4−
フルオロベンゼン(3.15g;18mmol)と金属
マグネシウム(0.53g;21.6mmol)から調
整したグリニャール試薬を、氷浴中で冷却した5−
(1,3−ジオキソラン−2−イル)フタリド(3.0
9g;15.0mmol)のテトラヒドロフラン(40
ml)懸濁液に、1時間かけて滴下した。氷浴中でさら
に1時間攪拌した後、室温で2時間攪拌した。次に、テ
トラヒドロフラン(16ml)とトルエン(4ml)の
混合溶媒中で3−(ジメチルアミノ)プロピルクロリド
(2.43g;20mmol)と金属マグネシウム
(0.58g;24mmol)から調整したグリニャー
ル試薬を、先の反応混合物に10℃で30分かけて滴下
した。15℃で18時間攪拌した後、15%酢酸(10
ml)を滴下し、反応を停止した。反応混合物を水(1
00ml)に注ぎ、酢酸エチル(100ml)で抽出し
た。水層を酢酸エチル(50ml)で2回抽出した。合
わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥した後、有機溶媒を減圧留去した。得られた油状
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製
し、黄緑色油状の4−ジメチルアミノ−1−[4−
(1,3−ジオキソラン−2−イル)−2−(ヒドロキ
シメチル)フェニル]−1−(4−フルオロフェニル)
−1−ブタノール3.04g(収率:52%)を得た。
【0101】1H−NMR(CDCl3,400MHz,
δ,ppm);1.51−1.75(2H,m),2.
20(6H,s),2.28−2.35(3H,m),
2.52(1H,ddd,J=2.0,9.3,14.
6Hz),3.99−4.15(4H,m),4.14
(1H,d,J=11.7Hz),4.36(1H,
d,J=11.7Hz),4.7−5.5(1H,b
r),5.80(1H,s),5.88(1H,s),
6.92(2H,t,J=8.8Hz),7.31(2
H,dd,J=5.4,8.8Hz),7.41(1
H,s),7.42(1H,dd,J=2.0,7.8
Hz),7.48(1H,d,J=7.8Hz),9.
6−10.7(1H,br)
【0102】実施例41−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−5−(1,
3−ジオキソラン−2−イル)−1−(4−フルオロフ
ェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフランの合成 4−ジメチルアミノ−1−[4−(1,3−ジオキソラ
ン−2−イル)−2−(ヒドロキシメチル)フェニル]
−1−(4−フルオロフェニル)−1−ブタノール
(0.67g;1.7mmol)とトリエチルアミン
(0.76g;7.5mmol)を酢酸エチル(22m
l)に溶解し、氷浴中で冷却した。メタンスルホニルク
ロリド(0.19g;1.7mmol)の酢酸エチル
(2ml)溶液を、先の溶液に約10分かけて滴下し
た。氷浴中でさらに1時間攪拌した後、0.1M水酸化
ナトリウム水溶液(20ml)を添加し、反応を停止し
た。反応混合物を分液し、水層を酢酸エチル(10m
l)で2回抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、有機溶媒を減圧
留去した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにより精製し、黄色油状の1−[3−(ジメ
チルアミノ)プロピル]−5−(1,3−ジオキソラン
−2−イル)−1−(4−フルオロフェニル)−1,3
−ジヒドロイソベンゾフラン0.41g(収率:65
%)を得た。
【0103】1H−NMR(CDCl3,400MHz,
δ,ppm);1.30−1.53(2H,m),2.
09−2.22(2H,m),2.16(6H,s),
2.26(2H,t,J=7.3Hz),4,00−
4.15(4H,m),5.13(1H,d,J=1
2.7Hz),5.15(1H,d,J=12.7H
z),5.79(1H,s),6.96(2H,t,J
=8.8Hz),7.28(1H,dd,2.4,7.
8Hz),7.33(1H,s),7.39(1H,
d,J=7.8Hz),7.43(1H,dd,J=
5.4,9.3Hz)
【0104】実施例51−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−
フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベン
ゾフランカルバルデヒド(フタラン化合物)の合成 氷浴中で冷却した1−[3−(ジメチルアミノ)プロピ
ル]−5−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−1−
(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベン
ゾフラン(1.15g;3.1mmol)のテトラヒド
ロフラン(15ml)溶液に、1M塩酸(15ml)を
滴下した。室温で2.5時間攪拌した後、固体の炭酸水
素ナトリウム(2.52g;30mmol)を加え、反
応を停止した。溶媒を減圧留去して得られた残渣に水を
加え、酢酸エチルで抽出した。水層を酢酸エチル(10
ml)で2回抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で洗
浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒を減
圧留去し、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−
1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5
−イソベンゾフランカルバルデヒド0.82g(収率:
81%)を得た。
【0105】1H−NMR(CDCl3,400MHz,
δ,ppm);1.38−1.60(2H,m),2.
16−2.32(2H,m),2.25(6H,s),
2.40(2H,t,J=7.3Hz),5.19(1
H,d,J=12.7Hz),5.23(1H,d,J
=12.7Hz),7.01(2H,t,J=8.8H
z),7.44−7.49(3H,m),7.73(1
H,s),7.82(1H,d,J=7.8Hz),1
0.00(1H,s)
【0106】実施例61−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−
フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベン
ゾフランカルバルデヒド(フタラン化合物)の合成 4−ジメチルアミノ−1−[4−(1,3−ジオキソラ
ン−2−イル)−2−(ヒドロキシメチル)フェニル]
−1−(4−フルオロフェニル)−1−ブタノール
(4.16g;10.7mmol)をトルエン(50m
l)に溶解し、50℃に加熱した。この溶液に70%硫
酸(4.7g)を滴下した後、80℃で5時間攪拌し
た。放冷後、この混合物を氷水(100ml)に注ぎ、
炭酸ナトリウムで中和した後、トルエンで抽出した。水
層をトルエンで2回抽出し、合わせた有機層を食塩水で
洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶液をシリカゲル
3gとともに攪拌、ろ過した後、さらに活性炭3gとと
もに攪拌、濾過し、溶媒を減圧留去することにより、油
状の1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−
(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イ
ソベンゾフランカルバルデヒド1.23g(収率:35
%)を得た。得られた油状物の各種スペクトルデータ
は、実施例4と同様であった。
【0107】実施例71−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−
フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベン
ゾフランカルバルデヒド(フタラン化合物)の合成 テトラヒドロフラン(40ml)中で1−ブロモ−4−
フルオロベンゼン(5.97g;34.1mmol)と
金属マグネシウム(0.99g;40.9mmol)か
ら調整したグリニャール試薬を、氷浴中で冷却した5−
(1,3−ジオキソラン−2−イル)フタリド(6.4
0g;31.0mmol)のテトラヒドロフラン(80
ml)懸濁液に、5℃で1時間かけて滴下した後、室温
で2時間攪拌した。次に、テトラヒドロフラン(18m
l)とトルエン(12ml)の混合溶媒中で3−(ジメ
チルアミノ)プロピルクロリド(4.56g;37.5
mmol)と金属マグネシウム(1.09g;45mm
ol)から調整したグリニャール試薬を、先の反応混合
物に10℃で30分かけて滴下した。室温で18時間攪
拌した後、反応混合物を氷水(100ml)に注ぎ、飽
和塩化アンモニウム水溶液(200ml)を加えて反応
を停止させた。この混合物をトルエン(100ml)で
抽出した。水層をトルエン(25ml)で2回抽出し
た。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネ
シウムで乾燥した後、有機溶媒を減圧留去した。
【0108】得られた淡橙色油状の粗生成物をトルエン
(25ml)に溶解した。この溶液に60%リン酸(4
0g)を滴下した後、80℃で2時間攪拌した。放冷
後、この混合物を氷水(200ml)に注ぎ、トルエン
(100ml)で2回洗浄した。水層にアンモニア水を
加え、pH9にした後、水層を酢酸エチル(100m
l)で3回抽出し、合わせた酢酸エチル層を飽和食塩水
で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
し、赤橙色油状の1−[3−(ジメチルアミノ)プロピ
ル]−1−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジヒド
ロ−5−イソベンゾフランカルバルデヒド6.61g
(5−(1,3−ジオキソラン−2−イル)フタリドに
対する収率:65%)を得た。得られた油状物の各種ス
ペクトルデータは、実施例4と同様であった。
【0109】実施例81−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−
フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベン
ゾフランカルボニトリル(シタロプラム)の合成 1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−1−(4−
フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロ−5−イソベン
ゾフランカルバルデヒド(0.82g;2.5mmo
l)とトリエチルアミン(0.46g;4.5mmo
l)をアセトニトリル(10ml)に溶解し、ヒドロキ
シルアミン塩酸塩(0.26g;3.8mmol)を添
加した。室温で15時間攪拌し、析出した不溶物を濾別
後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣に無水酢酸(5
ml)を加え、3時間加熱(140℃)還流した。放冷
後、溶媒を減圧留去した。残渣を水に注ぎ、固体の炭酸
水素ナトリウムで中和し、酢酸エチルで抽出した。水層
を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を飽和食塩
水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶
媒を減圧留去し、淡茶色油状の1−[3−(ジメチルア
ミノ)プロピル]−1−(4−フルオロフェニル)−
1,3−ジヒドロ−5−イソベンゾフランカルボニトリ
ル0.44g(収率:89%)を得た。
【0110】1H−NMR(CDCl3,400MHz,
δ,ppm);1.33−1.54(2H,m),2.
11−2.35(4H,m),2.19(6H,s),
5.16(1H,d,J=12.7Hz),5.19
(1H,d,J=12.7Hz),7.01(2H,
t,J=8.8Hz),7.41(1H,d,J=7.
8Hz),7.43(2H,dd,J=5.4,8.8
Hz),7.50(1H,s),7.59(1H,d,
J=7.8Hz) IR(neat,ν,cm-1);2948,2859,
2817,2769,2230,1733,1508,
1227,1035,836,599
【0111】
【発明の効果】本発明により、環境負荷が小さく、工業
的にも有利に、かつ副反応による収率および純度の低下
が生じることなく、抗うつ剤として有用なシタロプラム
を製造することができる。また、5−ホルミルフタリド
から化合物[I]、化合物[III]、式[V]のフタラン化合物
を経由して目的とするシタロプラムを4工程で製造する
ことができ、本発明の方法は従来方法と比較して簡便で
あるといえる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊木 正己 大阪市西淀川区歌島3丁目1番21号 住化 ファインケム株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4C037 PA04 PA09 RA01 4H006 AA01 AA02 AB21 AB84 AC22 AC30 AC52 AC80 BM30 BM71 BN10 BP90 BQ30 BR60

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式[I] 【化1】 (式中、Xは保護されたホルミル基を示す)で表される
    化合物。
  2. 【請求項2】 式[II] 【化2】 (式中、Xは保護されたホルミル基を示す)で表される
    化合物。
  3. 【請求項3】 式[III] 【化3】 (式中、Xは保護されたホルミル基を示す)で表される
    化合物。
  4. 【請求項4】 式[IV] 【化4】 (式中、Xは保護されたホルミル基を示す)で表される
    化合物。
  5. 【請求項5】 式[V] 【化5】 で表されるフタラン化合物。
  6. 【請求項6】 式[I] 【化6】 (式中、Xは保護されたホルミル基を示す)で表される
    化合物を、4−フルオロフェニルマグネシウムハライド
    および3−(ジメチルアミノ)プロピルマグネシウムハ
    ライドと反応させることを特徴とする、式[III] 【化7】 (式中、Xは保護されたホルミル基を示す)で表される
    化合物の製造方法。
  7. 【請求項7】 酸触媒の存在下、式[III] 【化8】 (式中、Xは保護されたホルミル基を示す)で表される
    化合物を閉環と同時にXの保護されたホルミル基をホル
    ミル基に変換することを特徴とする、式[V] 【化9】 で表されるフタラン化合物の製造方法。
  8. 【請求項8】 式[V] 【化10】 で表されるフタラン化合物を、ヒドロキシルアミンまた
    はその塩酸塩と反応させることを特徴とする、式[VII] 【化11】 で表されるシタロプラムの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005090290A1 (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Sumitomo Chemical Company, Limited シタロプラムの製造方法ならびにその中間体およびその製造方法
WO2007054105A3 (en) * 2005-11-14 2007-11-08 Lundbeck & Co As H Method for the preparation of escitalopram

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