明 細 シタロプラムの製造方法ならびにその中間体およびその製造方法
技術分野
本発明は、 抗うつ剤として有用なシタロプラム [ 1一 (3— (ジメチルァミノ) プ 口ピル) — 1— ( 4,一フルオロフェニル) 一 1 , 3—ジヒドロイソべンゾフラン一 5—力ルポ二トリル] 、 その光学活性体であるエスシ夕ロプラム (E s c i t a 1 o p r a m) の製造方法、 ならびにその合成中間体およびその製造方法などに関する。 背景技術
シ夕ロプラム (ラセミ体を含む) は、 抗うつ剤として有用な化合物であり、 JP- S61-35986-B公報および JP-H06-25099-B公報に記載の方法をはじめとして様々な製造 方法が知られている。 特に、 その光学活 1生体 (エスシタ口プラムとして公知) は、 抗 うつ剤としてさらに有用であり、 JP-H02-36177-A公報をはじめとして、 様々な製造 方法が知られている。
シタロプラム
例えば、 JP-S61-35986-B公報には、 式:
(式中、 Aおよび Bは、 それぞれ独立して、 ハロゲン原子またはトリフルォロメチル 基を示す。 ) で表される化合物と、 3 - (ジメチルァミノ) プロピルマグネシウム八 ライドとを反応させる方法が開示されている。
また、 Aがシァノ基である化合物を用いた方法も知られており、 このルートを利用 したシタロプラムの工業的製造方法が広く用いられている。
しかし、 上記方法において、 Aがシァノ基である場合、 このシァノ基に対する付加 反応および還元反応によって生じ得る副生成物の問題があった。 また、 Aがハロゲン 原子などのシァノ基への変換が可能な基である場合にも、 還元および二量化により生 じ得る副生成物の問題などがあつた。
また、 特に、 光学活性シタロプラムを得る方法としては、 これまで、 煩雑な光学分 割法を利用した方法が知られているのみであった (例えぱ、 JP-H02-36177-A公報参 照) 。 光学分割法を利用した方法では、 所望の光学活性体以外は不要となるため、 環 境、 工業、 アトムエコノミーの観点およびコストの観点^ら不満足であった。
従って、 副反応を抑制したシ夕ロプラムの製造方法、 光学分割法に依存しない選択 的な光学活性シ夕ロプラムの製造方法、 ならびにシタロプラム製造の中間体として有 用な化合物の提供が切望されている。
発明の開示
本発明の目的は、 副反応を抑制したシタロプラムの製造方法、 光学分割法に依存し ない選択的な光学活性シタロプラムの製造方法、 ならびにシタロプラム製造の中間体 として有用な化合物の提供にある。
本発明者らは、 上記の課題を解決するために、 鋭意検討した結果、 本発明に至った。 即ち、 .本願発明は、 以下に示す通りである。
< 1 > 下記式 [ I ] で表される化合物 (以下、 化合物 [ I ] と記すことがある。 ) またはその塩:
式中、 R1は、 一 CH2OHを示し、 R2は、 — OHを示すか、 R1および R2が結合し て式:
-CH2-0- で表される 2価の基を形成し、
Xは、
1) -CN;
2) -CHO;
3) 八ロゲン原子;
4) 式:
一 CH (OR3) (OR4)
で表される基;
5) 式:
-CH2OR5
で表される基;
6) 式:
一 CH=NOR6
で表される基;
7) .式:
—CONR7R8
で表される基;
8) 式:
-COOR10
で表される基;あるいは、
9) 式:
-OR11
で表される基を示し、
R3および R4は、 それぞれ独立して、 C^— 6アルキル基を示すか、 R3および R4が 結合してアルキレン基を形成し、
R5は、 水素原子または アルキル基を示し、
R6は、 水素原子または (:卜6アルキル基を示し、
R7および R8は、 それぞれ独立して、 水素原子、 C^— 6アルキル基ま广こは式: -NHR9
で表される基を示し、
R9は、 水素原子または Cト6アルキル—力ルポ二ル基を示し、
R10は、 水素原子または アルキル基を示し、
R11は、
i ) 水素原子;
ii) トリフルォロメタンスルホニル基;
iii) 置換されていてもよいへテロ環基;
iv) 置換されていてもよいアルキル基;
v) 置換されていてもよいァラルキル基;
vi) 置換シリル基;
vii) 式:
一 (C = =0) R12
で表される基;
) , 式:
- (C = =0) OR13
で表される基;
ix 式:
一 CONR14R15
で表される基;
x) 式:
-S02R16
で表される基、 または、
xi) 式:
Rb N
π。 /
RD
R
で表される基を示し、
R12は、 アルキル基を示し、
R13は、 〇卜 6アルキル基を示し、
R14および R15は、 それぞれ独立して、 水素原子、 Ci_6アルキル基またはァ υ— ル基を示し、
R 16は、 Cェ 6アルキル基または C _ 6アルキル基で置換されていてもよいフエニル 基を示し、
Ζは、 酸素原子または硫黄原子を示し、
Ra〜Rdは、 それぞれ独立して、 水素原子または — 6アルキル基を示すか、 Raお よび Rbが互いに結合してアルキレン基を示すか、 Re及び Rdが互いに結合してアル キレン を示し、
Yは、
1) ジアルキルアミノ基;
2) 二卜口基;
3) ヒドロキシル基;
4) Λロゲン原子;または
5) 式:
-OR17
で表される基を示し、
R17は、
i) 置換されていてもよいへテロ環基;
ii) 置換されていてもよいアルキル基;
iii) 置換されていてもよいァラルキル基;
iv) 置換シリル基;
V) 式:
一 (C^O) R18
で表される基;
vi) 式:
一 (C = 0) OR19
で表される基;
w) ¾:
一 C〇NR20R21
で表される基;または
) 式:
一 S02R22
で表される基を示し、
R18は、 (^^アルキル基を示し、
R19は、 アルキル基を示し、
R2Qおよび R21は、 それぞれ独立して、 水素原子、 アルキル基またはァリー ル基を示し、
R22は、 C -eアルキル基または (^-6アルキル基で置換されていてもよいフエニル 基を示す。
<2> 化合物 [I] が、 式 [1 - 1] で示される化合物 (以下、 化合物 [1 - 1] と記す.ことがある。 ) である <1>に記載の化合物またはその塩;
ここで、 Υ1は、 ジアルキルアミノ基;ニトロ基;または
式:
-OR17
'で表される基を示し、
R17は、 置換されていてもよいへテロ環基、 置換されていてもよいアルキル基、 置 換されていてもよいァラルキル基または置換シリル基を示 1、 Xは前記と同義を示す。 < 3 > Y 1がジメチルァミノ基であるぐ 2 >に記載の化台物またはその塩。
<4> 化合物 [I] が、 式 [I一 2] で示される化合物 (以下、 化合物 [I一 2] と記すことがある。 ) であるく 1>に記載の化合物またはその塩;
ここで、 Y2は、
1) ジアルキルアミノ基;
2) ニトロ基;
3) ヒドロキシル基;
4) ハロゲン原子;または
5) 式:
-OR17
で表される基を示し、
R17は前記と同義を示し、 Xは、 前記と同義を示す。
<5> 化合物 [I] が、 式 [1 -3] で示される化合物 (以下、 化合物 [1 -3] . と記すことがある。 ) である <1>に記載の化合物またはその塩;
で Xは前記と同義を示す。
で表される化合物 (以下、 化合物 [I I] と記すことがある。 ) またはその塩と、 式 [I I I] :
で表される化合物 (以下、 化合物 [I I I] と記すことがある。 ) とを反応させるこ とを含む化合物 [ I一 1 ] またはその塩の製造方法であり、
ここで、 Mは、 一L i、 一 Na、 一 MgC l、 _MgB r、 一 Mg l、 一 ZnC l、 — ZnB r、 — Zn Iまたは一 Zn—三 _CH2— Ύ 1を示し、 X及び Υ1は前記と同 義を示す。
<7> 化合物 [I I] と化合物 [I I I] との反 が、 光学活性化合物の存在下に 行われる < 6 >に記載の方法。
<8> 光学活性化合物が、 ァミノアルコールまた その塩である、 <7>に記載の 方法。
で表される化合物である < 8 >に記載の方法。
く 10> 化合物 [ I一 1 ] またはその塩を還元すること含む式 [ I V]
で表される化合物 (以下、 化合物 [IV] と記すことがある。 ) ま ifeはその塩の製造 方法であり、
ここで、 X及び Y1は前記と同義を示す。
く 11〉 化合物 [1— 1] またはその塩を環化反応に付すことを含む化合物 [I一 2] またはその塩の製造方法。
<12> 環化反応が、 一級アルコール水酸基のアルキルスルホ二 エステル化を経 由して行われる <11>に記載の方法。
<13> 化合物 [1— 2] またはその塩を還元することを含む式 [V] :
で表される化合物 (以下、 化合物 [V] と記すことがある。 ) またはその塩の製造方 法であり、
ここで、 X及び Y2は前記と同義を示す。
く 14〉 化合物 [1—2] またはその塩とジメチルァミンまたはその塩とを反応さ せること含む、 化合物 [I一 3] またはその塩の製造方法。
<15> 化合物 [1—3] またはその塩を還元することを含む、 式 [V I] :
で表される化合物 (以下、 化合物 [V I] と記すことがある。 ) またはその塩の製造 方法であり、
ここで、 Xは前記と同義を示す。
<16> 化合物 [1—3] またはその塩を還元して化合物 [V I] またはその塩を 得る工程、 及び
化合物 [V I] またはその塩における Xがシァノ基でない場合には、 更に化合物 [V I ] またはその塩をシァノ化反応に付すことを含む工程を包含する下記式
で示されるシタロプラムまたはその塩の製造方法。
<17> 化合物 [1—3] またはその塩が、 化合物 [1— 1] またはその塩を環化 反応に付して化合物 [1—2] またはその塩を得ることを含む工程、 及び
化合物 [1—2] における Y2がジメチルァミノ基でない場合に 、 該化合物 [ I - 2] またはその塩とジメチルァミンまたはその塩とを反応させること含む更なる工程 により得られる <16 >に記載の方法。
<18> 化合物 [1— 1] で表される化合物またはその塩が、 f匕合物 [I I] また はその塩と化合物 [I I I] とを反応させることを含む工程により得られる <17> に記載の方法。
<19> 化合物 [I—2] またはその塩を還元して化合物 [V] またはその塩を得 る工程、
該化合物 [V] またはその塩における Y2がジメチルァミノ基で;¾:い場合には、 更に 該化合物 [V] で表される化合物またはその塩とジメチルァミンまたはその塩とを反 応させて化合物 [V I ] を得る工程、 及び
該化合物 [V I] またはその塩における Xがシァノ基でない場合には、 更に該化合物 [V I] またはその塩をシァノ化反応に付すことを含む工程を包含する下記式
で示されるシタロプラムまたはその塩の製造方法。
<20> 化合物 [1—2] またはその塩が、 化合物 [1— 1] またはその塩を環化 反応に付すことを含む工程により得られる < 19 >に記載の方法。
<21> 化合物 [1— 1] またはその塩が、 化合物 [I I] またはその塩と、 化合 物 [I I I] とを反応させることを含む工程により得られるく 20>に配載の方法。 く 22> 化合物 [1— 1] またはその塩を還元して化合物 [I V] またはその塩を 得ることを含む工程、
化合物 [I V] またはその塩を環化反応に付して化合物 [V] またはそ 塩を得るこ とを含む工程、
化合物 [V] またはその塩における Y2がジメチルァミノ基でない場合には、 更に該 化合物 [V] またはその塩とジメチルァミンまたはその塩とを反応させて化合物 [V I] またはその塩を得る工程、 及び
該化合物 [V I] またはその塩における Xがシァノ基でない場合には、 更に該化合物
[V I ] またはその塩をシァノ化反応に付すことを含む工程を包含する 記式
で示されるシ夕ロプラムまたはその塩の製造方法。
<23> 化合物 [I一 1] またはその塩が、 化合物 [I I] またはそ 塩と、 化合 物 [I I I] とを反応させることを含む工程により得られる <22〉に言己載の方法。
<24> 工程 A〜Fの少なくとも 1つを包含する下記式
で示されるシタロプラムまたはその塩の製造方法:
(A) 化合物 [I I] またはその塩と、 化合物 [I I I] とを反応させる む工程;
(B) 化合物 [1— 1] またはその塩を、 還元することを含む工程;
(C) 化合物 [1— 1] またはその塩を、 環化反応に付すことを含む工程;
(D) 化合物 [1— 2] またはその塩を、 還元することを含む工程;
(E) 化合物 [I一 2] またはその塩と、 ジメチルアミンまたはその塩とを反応させ ることを含む工程;および
(F) 化合物 [I一 3] またはその塩を、 還元することを含む工程。
発明を実施するための最良の形態
本発明において、 ハロゲン原子としては、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ 素原子などを挙げることができる。
本発明において 「0^6アルキル基」 は、 炭素数 1〜6の直鎖または分枝アルキル 基あるいは炭素数 3〜 6の環状アルキル基であり、 具体的に例えば、 メチル、 ェチル、 n—プロピル、 イソプロピル、 n一ブチル、 イソブチル、 s e cーブチル、 t e r t —ブチル、 n—ペンチル、 イソペンチル、 ネオペンチル、 t e r t—ペンチル、 1 _ メチルブチル、 2—メチルプチル、 1, 2ージメチルプロピル、 1一ェチルプロピル、 n—へキシル、 イソへキシル、 1ーメチルペンチル、 2ーメチルペンチル、 3—メチ ルペンチル、 1 , 1ージメチルブチル、 1, 2ージメチルブチル、 2, 2ージメチル プチル、 1ーェチルブチル、 1, 1, 2—トリメチルプロピル、 1, 2, 2—トリメ チルプロピル、 1ーェチル— 2—メチルプロピル、 1ーェチルー 1—メチルプロピ ル;ならびにシクロプロピル、 シクロブチル、 シクロペンチル、 シクロへキシルなど の C 3 _ 6シクロアルキルが挙げられる。
本発明において 「(^_6アルコキシ基」 は、 炭素数 1〜6の直鎖または分枝アルコ キシ基あるいは炭素数 3〜6の環状アルコキシ基であり、 具体的に例えば、 メトキシ、 エトキシ、 n—プロボキシ、 イソプロボキシ、 n—ブ卜キシ、 イソブトキシ、 s e c 一ブトキシ、 t e r t—ブトキシ、 n—ペンチルォキシ、 イソペンチルォキシ、 ネオ ペンチルォキシ、 t e r t一ペンチルォキシ、 1一メチルブトキシ、 2—メチルブト キシ、 1, 2—ジメチルプロボキシ、 1一ェチルプロポキシ、 n—へキシルォキシ、
イソへキシルォキシ、 1ーメチルペンチルォキシ、 2—メチルペンチルォキシ、 3― メチルペンチルォキシ、 1, 1ージメチルブトキシ、 1 , 2—ジメチルブトキシ 、 2 , 2—ジメチルブトキシ、 1一ェチルブトキシ、 1 , 1 , 2—トリメチルプロボ キシ、 1, 2 , 2—卜リメチルプロボキシ、 1—ェチルー 2 _メチルプロボキシ、 1 —ェチルー 1一メチルプロポキシ;ならびにシクロプロピルォキシ、 シクロブチルォ キシ、 シクロペンチルォキシ、 シクロへキシルォキシ等の C 3— 6シク口アルキルォキ シなどが挙げられる。
本発明において Γ 0 Χ _ 6アルキル一力ルポニル基」 は、 アルキル部分が炭素数 1〜 6の直鎖または分枝アルキル—カルポニル基、 あるいはアルキル部分が炭素数 3〜 6 の環状アルキル一力ルポニル基であり、 例えば、 ァセチル、 ェチルカルポニル、 η - プロピルカルボニル、 イソプロピルカルボニル、 η—ブチルカルポニル、 イソブチル 力ルポニル、 s e c—ブチルカルポニル、 t e r tーブチルカルポニル、 n—ペンチ ルカルポニル、 イソペンチルカルポニル、 ネオペンチルカルポニル、 t e r t—ペン チルカルポエル、 1一メチルブチルカルボニル、 2—メチルプチルカルポニル、 1, 2—ジメチルプロピル力ルポニル、 1一ェチルプロピルカルボニル、 n—へキシルカ ルポニル、 イソへキシルカルボニル、 1 _メチルペンチルカルポニル、 2—メチルぺ ンチルカルポニル、 3—メチルペンチルカルポニル、 1, 1一ジメチルブチルカルポ ニル、 1, 2—ジメチルブチルカルポニル、 2 , 2一ジメチルブチルカルポニル、 1 一ェチルブチルカルボニル、 1 , 1, 2—トリメチルプロピル力ルポニル、 1, 2 , 2—トリメチルプロピル力ルポニル、 1—ェチルー 2 _メチルプロピルカルボニル、 1—ェチルー 1一メチルプロピルカルポニル;ならびにシクロプロピルカルボニル、 シクロプチルカルポニル、 シク口ペンチルカルポニル、 シク口へキシルカルポニル等 の C 3— 6シクロアルキル—力ルポエルなどが挙げられる。
本発明において、 ジアルキルアミノ基としては、 好ましくは、 ジ ( — 6アルキ ル) ァミノ基が挙げられ、 かかる基における 2個の C^— 6アルキルは、 上記した 「C ^ 6アルキル基」 と同義であり、 互いに同一であっても異なっていてもよい。 例えば、 ジメチルァミノ基 (すなわち、 _ NM e 2 [本願明細書中、 M eはメチル基を示 す。 ] ) などが挙げられる。
本発明において、 「ァリール基」 としては、 炭素数 6〜1 4のァリ一ル基 (C 6—丄 4ァリール基と記すこともある。 ) が挙げられる。 具体的に例えば、 フエニル、 ナフ チル、 アントリル、 ビフエ二リルなどが挙げられ、 なかでも、 フエニルが好ましい。 本発明において 「ヘテロ環基」 は、 環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、 酸 素原子または硫黄原子からなる群から選択されるへテロ原子を 1個〜 3個含有する 5 〜 8員のへテロ環を有する基である。 具体的に例えば、 テトラヒドロピラニル (T H P ) (例えば、 テトラヒドロピラン一 2—ィルなど) 、 テトラヒドロフリル (T H F ) (例えば、 テトラヒドロフラン一 2—ィルなど) 、 テトラヒドロチォピラニル (例えば、 テトラヒドロチォピラン一 2—ィルなど) 、 テトラヒドロチェニル (例え ば、 テトラヒドロチォフェン一 2—ィルなど) などが挙げられる。 なかでも、 テトラ ヒドロピラニルが好ましい。
「置換されていてもよいへテロ環基」 は、 「ヘテロ環基」 または、 「ヘテロ環基」 の置換可能な位置に 1〜 5個、 好ましくは 1〜 2個の置換基を有している置換へテロ 基である。 該置換基としては、 例えば、 前記した 「。 アルキル基」 、 「(^ _ 6 7 ルコキシ基」 などが挙げられる。
「置換されていてもよいへテロ環基」 としては、 例えば、 テトラヒドロピラン— 2 —ィル、 4—メトキシテトラヒドロピラン一 2—ィル、 テトラヒドロフラン一 2—ィ ル、 テトラヒドロチォピラン一 2—ィル、 テトラヒドロチォフェン一 2—ィルなどが 好ましい。
「置換されていてもよいアルキル基」 における 「アルキル」 としては、 前記した
「(:ト6アルキル基」 を挙げることができる。
「置換されていてもよいアルキル基」 は、 「アルキル」 または 「アルキル」 の置換 可能な位置に 1〜 5個、 好ましくは 1〜 3個の置換基を有している置換アルキルであ る。 該置換基としては、 例えば、 「じ 6アルコキシ基」 、 rc ^ 6アルコキシ— C 卜6アルコキシ基」 (この 「(^— 6アルコキシ」 は前記した 「(^ アルコキシ基」 と同義である。 ) 、 ァラルキルォキシ基 ( 「ァラルキルォキシ基」 における 「ァラル キル」 は、 後述する 「置換されていてもよいァラルキル基」 における 「ァラルキル 基」 と同義である。 ) 、 ァラルキルォキシ—C ^ eアルコキシ基 ( 「ァラルキルォキ
シー アルコキシ基」 における 「ァラルキル」 は、 後述する 「置換されていても よいァラルキル基」 における 「ァラルキル基」 と同義であり、 「。^6アルコキシ」 は上記 「(^— 6アルコキシ基」 と同義である。 ) などが挙げられる。
「置換されていてもよいアルキル基」 としては、 例えば、 t e r t—プチル、 メト キシメチル (MOM) 、 1一エトキシェチル (EE) 、 メトキシェトキシメチル (M EM) 、 ベンジルォキシメチル (BOM) などが好ましい。
「ァラルキル基」 はァリール部分と二価の飽和脂肪族炭素鎖部分からなる。 二価の 飽和炭素鎖部分として好ましくは上記 「 ^6アルキル基」 から水素ラジカル 1個が 除かれた部分を有し、 7リ一ル部分として好ましくは上記 「C6— 14ァリール基」 を 有する c 7_2。ァラルキル基が挙げられる。 例えば、 ベンジル、 ナフチルメチルなど が挙げられる。
上記 「置換されていてもよいァラルキル基」 は、 「ァラルキル基」 または 「ァラル キル基」 の置換可能な位置に 1〜 5個、 好ましくは 1〜2個の置換基を有している置 換ァラルキル基が挙げられる。 該置換基としては、 例えば、 ニトロ基、 ァセチル基、 フエニル基などが挙げられる。
「置換されていてもよいァラルキル基」 としては、 例えば、 ベンジル、 4一二トロ ベンジル、 3, 5—ジニトロべンジルなどが好ましい。
「置換シリル基」 は、 上記 「 ^— 6アルキル基」 および 「C6_14ァリール基」 らなる群から選択される置換基を任意に 3個有するシリル基であり、 シリル基上の置 換基は同一であっても異なっていてもよい。
「置換シリル基」 としては、 例えば、 トリメチルシリル、 トリェチルシリル、 トリ n—プロビルシリル、 トリイソプロビルシリル、 トリ n _ブチルシリル、 t e r t - ブチルジメチルシリル、 ジメチルフエニルシリル、 t e r t一プチルジフエ二ルシリ ルなどが好ましい。
「( アルキル基で置換されていてもよいフエニル基」 は、 フエニル基またはそ の水素原子 1〜5個、 好ましくは 1〜2個が 「(: 6アルキル基」 で置換された置換 フエニル基である。 フエニル上の置換位置は、 置換可能であれば特に限定はされない。
「(^— 6アルキル基で置換されていてもよいフエニル基」 としては、 例えば、 4— t e r t-ブチルフエニル、 4一トルィルなどが好ましい。
本発明において、 R3及び R4、 Ra及び Rb、 あるいは Rc及び Rdが結合して形成 されるアルキレン基とは、 二価の飽和脂肪族炭素鎖を意味する。 通常は直鎖または分 枝した C2_12アルキレン基であり、 なかでも、 エチレン (一 CH2— CH2—) 、 ト リメチレン (一 CH2— CH2— CH2_) 、 テトラメチレン (一 CH2_CH2— CH 2— CH2—) 、 プロピレン (一 CH (CH3) — CH2 -) などの C2_5アルキレン 基が好ましい。
で表される基としては、 例えば、 4, 4一ジメチルー 2—ォキサゾリニル (式中、 尺&ぉょび1^13 =1^6、 Rcおよび Rd = H、 Z=0) 、 2—ォキサゾリニル (式中、 Ra〜Rd = H、 Z=〇) 、 4—メチル一 2—ォキサゾリニル (Ra = Me、 Rb〜Rd =H、 Z = 0) 、 4一イソプロピル— 2—ォキサゾリニル (Ra=iP r、 Rb〜Rd =H、 Z =〇) 、 2—チアゾリニル (Ra〜Rd = H、 Z = S) などが好ましい。 本発明を以下のスキームを参照しながらさらに詳細に説明する。
シ夕ロプラム スキーム中の各記号は、 前記と同義である。
化合物 [I] またはその塩は、 シタロプラム合成中間体として有用であり、 化合物 [I一 1] またはその塩、 化合物 [1— 2] またはその塩およびィ匕合物 [I一 3] ま たはその塩を包含する。
化合物 [I] の塩としては、 例えば、 化合物 [I] が塩基性の基を有する場合、 化 合物 [I] は、 酸付加塩 [例えば、 無機酸 (例えば、 塩酸、 臭化水素酸、 硝酸、 硫酸、 リン酸など) との塩、 有機酸 (例えば、 ギ酸、 酢酸、 トリフルォロ酢酸、 フマール酸、 シユウ酸、 酒石酸、 マレイン酸、 クェン酸、 コハク酸、 リンゴ酸、 メタンスルホン酸、
ベンゼンスルホン酸、 p—トルエンスルホン酸など) との塩など] を形成してもよい。 また、 化合物 [I] が酸性の基を有する場合、 化合物 [I] は、 無機塩基 (例えば、 ナトリウム、 カリウムなどのアルカリ金属;カルシウム、 マグネシウムなどのアル力 リ土類金属;アンモニアなど) との塩;有機塩基 (例えば、 トリメチルァミン、 トリ ェチ レアミン、 ピリジン、 ピコリン、 エタノールアミン、 ジエタノールァミン、 トリ など) との塩を形成してもよい。
本願発明では、 上記スキームに示すように、 化合物 [I I] またはその塩から、 化 合物 [I] を経由し、 シ夕ロプラムを合成する。
化合物 [I I] およびその塩は、 市販品を利用することもできるが、 当業者に公知 の方法によって合成することもできる。 例えば、 以下のスキームに従って合成するこ とができる。
スキーム中、 Xは上記と同義であり、 Me tは、 — L i、 — Na、 一 MgC l、 - Mg B r、 — Mg l、 一 ZnC l、 一 ZnB r、 — Zn lまたは— Zn— (4—フル オロフェニル) を示す。
化合物 [I I] は、 式 [I I a] で表される化合物 (以下、 化合物 [I I a] と略 記する場合もある。 ) と、 式 [I I b] で表される化合物 (以下、 化合物 [l i b] と略記する場合もある。 ) とを適切な溶媒下で反応させることによって得られる。 化合物 [I I a] および [l i b] は、 それぞれ、 市販品を使用してもよいし、 当 業者に公知の方法 (例えば、 Bu l l. S o c. S c i. B r e t agne, 26, 19 51, 35に記載の方法など) に従って合成してもよい。
化合物 [l i b] の使用量は、 化合物 [I I a] 1モルに対して、 0. 9〜1. 5 モル、 好ましくは 1〜1. 3モル、 より好ましくは 1〜1. 15モルである。
反応溶媒としては、 例えば、 テトラヒドロフラン (THF) 、 t e r t—プチルメ チルェ一テル (MTBE) 、 トルエンなどが挙げられる。
反応溶媒の使用量は、 化合物 [I I a] 1 kgに対して、 通常 3〜100L、 好ま しくは 5〜50L、 より好ましくは 5〜20 Lである。
反応時「 は、 通常 1〜24時間、 好ましくは 2〜20時間、 'より好ましくは 2〜1 6時間である。
反応温度は、 通常一 40〜十 60° (:、 好ましくは一 20〜+ 30で、 より好ましく は— 15〜十 2 O である。
反応終了後、 必要に応じて当業者に公知の後処理を行い、 化合物 [I I] を、 例え ば、 濃縮、 減圧濃縮、 溶媒抽出、 晶析、 再結晶、 相転移、 クロマトグラフィーなどの 公知の方法によって単離精製してもよいが、 反応液をそのまま次工程に使用してもよ い。
化合物 [I I] の塩としては、 上記反応で得られる塩、 すなわち、 L i塩、 Na塩、 MgC l塩、 MgB r塩、 Mg l塩、' ZnC l塩、 ZnB r塩、 Zn I塩などが挙げ られる。 また、 当業者に公知の方法に従って、 上記化合物 [I] の塩と同様の塩に変 換してもよい。 工程 A
工程 _ ま、 化合物 [I I] またはその塩と化合物 [I I I] とを反応させて、 化合 物 [I一 1] またはその塩を調製する工程である。
化合物 [I I I] は、 市販品を使用してもよいが、 当業者に公知の方法 (例えば、 J . Or g. Ch em. , 40, 1975, 2250に記載の方法など) に従って合 成してもよい。
例えば、 化合物 [ I I I] において、 Mがー L iである場合、 化合物 [I I I] は、 式
[I l i a] :
H_-s \71 [ェェ la]
[式中、 Y"1は前記と同義を示す。 ]
で表されるィ匕合物 (以下、 化合物 [I l i a] と略記する場合もある。 ) と、 有機リ チウム試薬 (例えば、 n—ブチルリチウム、 s e c一ブチルリチウム、 t e r t—ブ チルリチウム、 フエニルリチウム等) とを適切な溶媒下で反応させることによって得 られる。
化合物 [ I I I a] は、 市販品を利用してもよいし、 例えば、 プロパルギルアルコ ールから、 当業者に公知の方法に従って、 合成してもよい。
有機リチウム試薬は、 市販品を利用してもよいし、 当業者に公知の方法 (例えば、 丸善 新実験化学講座 12、 第 7〜 20頁に記載の方法など) によって合成してもよ い。
有機リチウム試薬の使用量は、 化合物 [I l i a] 1モルに対して、 通常 9〜 5モル、 好ましくは 1〜3. 5モル、 より好ましくは 1. 2〜 3モルである。
使用する有機リチウム試薬溶液の濃度は、 通常 0. 1〜10モル Zリットル、 好ま しくは 0 · 5〜5モル Zリットル、 より好ましくは 1〜3モル Zリットルである。 反応溶媒としては、 例えば、 テトラヒドロフラン、 メチル t e r t—プチルェ一 テル、 1, 2ージメ卜キシェタン、 トルエン、 へキサンなどが挙げられる。
反応溶媒の使用量は、 化合物 [I l i a] 1 Kgに対して、 通常 3〜50L、 好ま しくは 5〜40L、 より好ましくは 5〜25 Lである。
反応時間ま、 通常 0. 5〜12時間、 好ましくは 0. 5〜6時間、 より好ましくは 0. 5〜3時間である。
反応温度 W:、 通常一 78〜+50°C、 好ましくは— 40〜十 40° (:、 より好ましく は一 30〜十 35°Cである。
化合物 [ I I I] において、 Mがー N aである場合、 化合物 [I I I] は、 化合物 [I I. I a] と、 ナトリウム塩化試薬 (例えば、 ナトリウムアミド、 水素化ナトリウ ム等) とを適切な溶媒下で反応させることによって得られる。
化合物 [ I I I a] は、 市販品を利用してもよいし、 例えば、 プロパルギルアルコ ールから、 当業者に公知の方法に従って、 合成してもよい。
試薬は、 市販品を利用してもよいし、 当業者に公知の方法によって合成してもよい。
試薬の使用量は、 化合物 [I l i a] 1モルに対して、 通常 9~3モル、 好ま しくは 1〜 2モル、 より好ましくは 1〜1. 5モルである。
反応溶媒としては、 例えば、 テトラヒドロフラン、 メチル t e r t一ブチルエー テル、 1, 2ージメ卜キシェタン、 トルエン、 へキサンなどが挙げられる。
反応溶媒の使用量は、 化合物 [ I l i a] 1 Kgに対して、 通常 3~50L、 好ま しくは 5〜4 0 L、 より好ましくは 5〜25 Lである。
反応時間は、 通常 0. 5〜12時間、 好ましくは 0. 5〜6時間、 より好ましくは 0. 5〜3時間である。
反応温度は、 通常一 50〜+ 100° (:、 好ましくは— 30〜十 70°C、 より好まし くは一 20〜+ 5 Ot:である。
また、 化合物 [I I I] において、 Mがー MgC l、 — MgB rまたは— Mg Iで ある場合、 化合物 [I I I] は、 化合物 [ I l i a] と、 有機マグネシウム試薬 (例 えば、 メチルマグネシウムクロリド、 メチルマグネシウムブロミド、 メチルマグネシ ゥムョ一ジド、 ェチルマグネシウムクロリド、 ェチルマグネシウムブロミド、 ェチル マグネシムョージド、 イソプロピルマグネシウムクロリド、 イソプロピルマグネシゥ ムブロミド、 t e r t -ブチルマグネシゥムクロリド等) とを適切な溶媒下で反応さ せることによって得ちれる。
また、 化合物 [I I I] において、 Mがー ZnC l、 一 ZnB rまたは一 Z n Iで ある場合、 化合物 [ I I I] は、 例えば、 上記化合物 [I I I] (Mが— MgC 1、 一 MgB rまたは一 Mg Iである場合) と、 ZnC l 2、 Z n B r 2または Z n I 2と を適切な割合で、 適切な溶媒下で反応させることによって得られる。
また、 化合物 [ I I I] において、 Mが _Z n— =—CH2— Y1である場合、 化合 物 [I I I] は、 化合物 [I l i a] と、 例えば、 ジェチル亜鉛、 ジイソプロピル亜 鉛、 ジ n—プロピル亜鉛、 ジ n—ブチル亜鉛等とを適切な割合で、 適切な溶媒下で反 応させることによって得られる。
化合物 [ I I I a] は、 市販品を利用してもよいし、 例えば、 プロパルギルアルコ ールから、 当業者に公知の方法に従って、 合成してもよい。
有機マグネシウム試薬は、 市販品を利用してもよいし、 当業者に公知の方法によつ て別途合成してちょい。
有機マグネシウム試薬の使用量は、 化合物 [I l i a] 1モルに対して、 通常 0. 9〜3モル、 好ましくは 1〜2モル、 より好ましくは 1〜1. 5モルである。
使用する有機マグネシウム試薬溶液の濃度は、 0. 1〜10モル/リットル、 好ま しくは 0. 5〜5モル Zリットル、 より好ましくは 1〜3モル/リットルである。 反応溶媒としては、 例えば、 テ卜ラヒドロフラン、 メチル t e r t一ブチルエー テル、 1, 2—ジメトキシェタン、 トルエン、 へキサンなどが挙げられる。
反応溶媒の使用量は、 化合物 [I l i a] 1 Kgに対して、 通常 3〜50L、 好ま しくは 5〜40 L、 より好ましくは 5〜25 Lである。
反応時間は、 通常 0. 5〜12時間、 好ましくは 0. 5〜6時間、 より好ましくは 0. 5〜 3時間である。
反応温度は、 通常一78〜十 50°C、 好ましくは _ 40〜十 40° (:、 より好ましく は— 30〜十 35 である。
反応終了後、 化合物 [I I I] をそのまま次工程に使用することが好ましい。
化合物 [I I I] の使用量は、 化合物 [I I] 1モルに対して、 通常 1〜3モル、 好ましくは 1. 1〜2. 2モル、 より好ましくは 1. 1〜1. 5モルである。
工程 Aにおける反応溶媒としては、 例えば、 テトラヒドロフラン、 メチル t e r t一ブチルエーテル、 1, 2—ジメ卜キシェタン、 トルエン、 へキサンなどが挙げら れる。
工程 Aにおける反応溶媒の使用量は、 化合物 [I I a] 1 Kgに対して、 通常 3〜 100L、 好ましくは 5〜50L、 より好ましくは 5〜40 Lである。
反応時間は、 通常 0. 5〜 24時間、 好ましくは 1〜 20時間、 より好ましくは 3 〜15時間である。
反応温度は、 通常一78〜十 60°C、 好ましくは一 40〜十 40°C、 より好ましく は一 20〜+ 35 である。
反応終了後、 反応液を、 水、 酸 (例えば、 塩酸、 クェン酸など) などでクェンチし、 必要に応じて常法により後処理を行い、 例えば、 濃縮、 減圧濃縮、 溶媒抽出、 晶析、
再結晶、 相転移、 クロマトグラフィーなどの公知の方法によって、 化合物 [ 1—1 ] を単離精製してもよいが、 反応液をそのまま次工程に使用してもよい。
化合物 [ 1— 1 ] の塩としては、 例えば、 上記化合物 [ I ] の塩として例示した塩 などが挙げられる。 また、 当業者に公知の方法に従って、 他の塩に変換してもよい。 上記工程 Aを光学活性化合物の存在下で行うと、 一方の鏡像体が選択的に得られる。 光学活性化合物を用いて選択的に求核反応を行うことは、 従来の煩雑な光学分割法を 利用した方法と比較して、 環境、 工業、 アトムエコノミーの観点およびコストの観点 から有益である。
光学活性化合物としては、 光学活性アミノアルコールまたはその塩が好ましく、 光 学活性ァミノアルコールとしては、 例えば、 光学活性一 1一フエ二ルー 2— ( 1—ピ ロリジニル) プロパン一 1一オール、 光学活性一 a, a—ジフエ二ルー 2—ピロリジ ンメタノール、 光学活性— 3—ピロリジノール、 光学活性—プロリノール、 光学活性 一バリノール、 光学活性一フエ二ルァラニノ一ル、 光学活性—ノルエフェドリン、 光 学活性—N—メチルエフェドリン、 光学活性一メチォニノール、 光学活性一口イシノ ール、 光学活性一イソロイシノール、 光学活性— 2 _ジ— n—プチルァミノ— 1—フ ェニルー 1, 3 _プロパンジオール、 光学活性— 1ーァミノ— 2—プロパノール、 光 学活性— 2—アミノー 1—プロパノール、 光学活性一 1ーァミノ— 2—ブ夕ノール、 光学活性— 2—アミノー 1ーブ夕ノール、 光学活性— 2—アミノー 1 , 2—ジフエ二 ルエタノールなどが挙げられる。 なかでも、 式:
で表さ,れる化合物である光学活性一 1一フエ二ルー 2— (1—ピロリジニル) プロパ ンー 1—オールまたはその〇一リチウム、 ナトリウム、 M g C l、 M g B r、 M g l、 Z n C 1、 Z n B rおよび Z n I塩が特に好ましい。
光学活性化合物の使用量 fま、 化合物 [ I I ] 1モルに対して、 通常 0 . 0 1〜 3モ ル、 好ましくは 0 . 0 5〜2 . 5モル、 より好ましくは 0 . 1〜2モルである。
工程 B
工程 Bは、 化合物 [I— 1] またはその塩を還元 (水素化) し、 化合物 [IV] ま たはその塩を調製する工程である。
還元 (水素化) 反応としては、 特に限定はなく、 当業者に公知の方法を使用するこ とができ、 特に接触還元 (水素化) が好ましい。
接触還元 (水素化) を行う場合、 触媒として、 例えば、 Pd/C (炭素) 、 被毒さ せた PdZC、 Pd (OH) 2、 P tZC、 P t 02、 R h/Cなどを用いることが 好ましく、 反応の選択性および経済性の観点から、 なかでも PdZC (炭素) が好ま しい。 特に、 Xが二トリル基の場合は、 二トリル基の還元の回避を目的として、 硫黄 などで被毒させた P dZCを用いることが好ましい。
触媒の使用量は、 化合物 [I一 1] の重量に対して、 通常 001〜50重量%、 好ましくは 0. 01〜20重量%、 より好ましくは 0. 1〜20重量%である。
水素の使用量は、 化合物 [1— 1] 1モルに対して、 通常 1. 6〜4モル、 好まし くは 1. 8〜3モル、 より好ましくは 1. 8〜2. 5モルである。
使用する水素の圧力は、 通常 0. 1〜3MP a、 好ましくは 0. l〜lMP a、 よ り好ましくは 0. 1〜0. 5MP aである。
反応溶媒としては、 例えば、 スタノール、 エタノール、 酢酸ェチル、 テトラヒドロ フランなどが挙げられる。
反応溶媒の使用量は、 化合物 [ 1ー 1] 1 Kgに対して、 通常 1〜50L、 好まし くは 3〜30L、 より好ましく【ま 3〜15 Lである。
反応時間は、 通常 1〜50時! ¾、 好ましくは 3〜15時間、 より好ましくは 3〜8 時間である。
反応温度は、 通常一 20〜十 7 0°C、 好ましくは— 10〜十 50°C、 より好ましく は 5〜35 である。
反応終了後、 必要に応じて反応液に常法により後処理を付し、 例えば、 濃縮、 減圧 濃縮、 溶媒抽出、 晶析、 再結晶、 相転移、 クロマトグラフィーなどの公知の方法によ つて、 化合物 [IV] を単離精製してもよいが、 反応液をそのまま次工程に使用して もよい。
化合物 [IV] の塩としては、 例えば、 上記化合物 [I] の塩として例示した塩な どが挙げられる。 また、 当業者に公知の方法に従って、 他の塩に変換してもよい。 工程 C
工程 Cは、 化合物 [1— 1] またはその塩を環化反応 (閉環反応と同義) に付すこ とにより化合物 [1—2] またはその塩を調製する工程である。
環化反応としては、 当業者に公知の方法 (例えば、 特公平 6— 25099号公報に 記載の方法など) を使用することができ、 例えば、 酸を用いた環化反応が好ましい。 酸として、 例えば、 硫酸、 リン酸、 p—トルエンスルホン酸 (無水物、 水和物、 好 ましくは水和物 (例えば、 1水和物など) ) などが挙げられ、 廃棄物処理や反応収率 の観点から硫酸が好ましい。
酸の使用量は、 化合物 [1—1] 1モルに対して、 通常 0. 01〜100モル、 好 ましくは 0. 1〜50モル、 より好ましくは 1〜: L 0モルである。
使用する酸の濃度は、 通常 1〜100モル Zリットル、 好ましくは 5〜 50モル Z リットル、 より好ましくは 10〜 50モル Zリットルである。
反応溶媒としては、 例えば、 トルエン、 キシレン、 ジクロロメタン、 水などが挙げ られる。
反応溶媒の使用量は、 化合物 [I一 1] 1 Kgに対して、 通常 1〜100L、 好ま しくは 3〜50L、 より好ましくは 5〜25Lである。
反応時間は、 通常 1〜 12時間、 好ましくは 1〜 6時間、 より好ましくは 1〜4時 間である。
反応温度は、 通常 0〜 120 °C、 好ましくは 30〜90°C、 より好ましくは 50〜 80 である。
反応終了後、 必要に応じて常法により、 生成物を後処理に付し、 例えば、 濃縮、 減 圧濃縮、 溶媒抽出、 晶析、 再結晶、 相転移、 クロマトグラフィーなどの公知の方法に よって単離精製してもよいが、 反応液をそのまま次工程に使用してもよい。
化合物 [1—2] の塩としては、 例えば、 上記化合物 [I] の塩として例示した塩 などが挙げられる。 また、 当業者に公知の方法に従って、 他の塩に変換してもよい。
上記工程 Aにおいて光学活性体を選択的に調製した場合、 工程 Cにおいて、 工程 A で得られた化合物 [ 1— 1 ] の立体を保持するために、 化合物 [ 1— 1 ] の環化反応 は、 その一級アルコール水酸基のアルキルスルホニルエステル化を経由して、 即ち環 化前に一級アルコール水酸基をアルキルスルホニルエステル化を行うことが好ましい。 また、 前記アルキルスルホニルエステル化により、 環化反応が促進され、 環化反 応における酸が不要となる場合もある。 また、 別途塩基を添加して環化を促進しても よい。 該塩基としては、 3級ァミンが好ましく、 例えばトリェチルァミン、 ピリジン、 ジメチルァニリン等を挙げることができる。
以下、 アルキルスルホニルエステル化について説明する。
アルキルスルホニルエステル化反応としては、 当業者に公知の方法 (例えば、 特開 平 2— 3 6 1 7 7号公報に記載の方法など) を用いることができ、 例えば、 必要に応 じて塩基の存在下、 アルキルスルホニルエステリレイ匕剤を用いる反応が好ましい。
アルキルスルホニルエステル化剤としては、 例えば、 p—トルエンスルホニルクロ リド、 ベンゼンスルホニルクロリド、 エタンスルホニルクロリド、 メタンスルホニル クロリド等が挙げられ、 反応性および収率の観点からメタンスルホニルクロリドが好 ましい。
アルキルスルホニルエステル化剤の使用量は、 化合物 [ 1 - 1 ] 1モルに対して、 通常 9〜3モル、 好ましくは 1〜2モル、 より好ましくは 1〜1 . 5モルである。 塩基として、 例えば、 トリェチ レアミン、 トリ n—ブチルァミン、 ジイソプロピル ェチルァミン、 N, N _ジメチルァニリン、 N, N—ジェチルァニリン、 N—メチル モルホリン、 ピリジンなどが挙げられ、 収率および経済性の観点から、 トリェチルァ ミンが好ましい。
塩基.の使用量は、 化合物 [ I一 1 ] 1モルに対して、 通常 0 . 9〜5モル、 好まし くは 1〜4モル、 より好ましくは 1 . 1〜3 . 2モルである。
反応溶媒としては、 例えば、 テ卜ラヒドロフラン、 メチル t e r t 一ブチルェ一テ ル、 1 , 2—ジメトキシェタン、 ジグリム、 塩化メチレン、 トルエン、 キシレン、 酢 酸ェチル、 メチルイソブチルケトン、 クロ口ベンゼンなどが挙げられる。
反応溶媒の使用量は、 化合物 [I一 1] 1 Kgに対して、 通常 1〜50L、 好まし くは 3〜40L、 より好ましくは 5〜25 Lである。
反応時間は、 通常 5〜24時間、 好ましくは 0. 5〜12時間、 より好ましく は 0. 5〜 6時間である。
反応温度は、 通常一 30〜十 60°C, 好ましくは一 20〜十 50 、 より好ましく は一 15〜十 40°Cである。
反応終了後、 必要に応じて生成物に常法により後処理を付し、 例えば、 濃縮、 減圧 濃縮、 溶媒抽出、 晶析、 再結晶、 相転移、 クロマトグラフィーなどの公知の方法によ つて単離精製してもよいが、 反応液をそのまま次工程に使用してもよい。
また、 環化反応後、 当業者に公知の方法に従って、 化合物 [1— 1] における Y1 を Y2に変換することができる。 このとき、 特に、 Y1が式: 一 OR17で表される基 である場合には、 常法に従って加水分解 (力 Π水分解は、 好ましくは酸加水分解であり、 上記環化反応で用いた酸を使用できる。 ) に付してヒドロキシル基に変換し、 常法に 従って、 ハロゲン化 (Y2=ハロゲン原子) あるいは上記と同様にアルキルスルホニ ルエステル化することが好ましい (詳細は丸善 新実験化学講座 14— 1、 第 361 〜369頁を参照のこと) 。 工程 D
工程 Dは、 化合物 [1—2] またはその塩を還元して化合物 [V] またはその塩を 調製する工程である。
工程 Dで行う還元反応は、 上記工程 Βに従い、 工程 Βでの化合物 [1— 1] の代 わりに化合物 [1 -2] を用いることによって、 工程 Βと同様に行うことができる。 化合物 [V] の塩としては、 例えば、 上記化合物 [I] の塩として例示した塩などが 挙げられる。 また、 当業者に公知の方法に従って、 他の塩に変換してもよい。 工程 Ε
工程 Eは、 化合物 [ 1— 2] (但し、 Y2がジメチリレアミノ基以外の場合) または その塩と、 ジメチルァミンまたはその塩とを反応させ、 化合物 [ 1— 3] またはその 塩を調製する工程である。
使用されるジメチルァミンまたはその塩の形態としては、 例えば、 ジメ +チルアミ ン水溶液、 ジメチルァミンメタノール溶液、 ジメチルァミン塩酸塩等が挙げられ、 こ れらのジメチルァミンまたはその塩は、 市販品を利用してもよい。
ジメチレアミンまたはその塩の使用量は、 化合物 [ 1— 2] 1モルに対して、 通常 1〜50モリレ、 好ましくは 1. 2〜30モル、 より好ましくは 1. 2〜 2 0モルであ る。
反応溶媒としては、 例えば、 t e r t一プチルメデルエーテル (MTBE) 、 テト ラヒドロフラン、 1, 2—ジメトキシェタン、 ジグリム、 トルエン、 キシレン、 クロ 口ベンゼンなどが挙げられる。
反応溶媒の使用量は、 化合物 [ 1—2] l Kgに対して、 通常 1〜50 L、 好まし くは 3〜4 0 L、 より好ましくは 5〜2 5 Lである。
反応時! ¾ は、 通常 0. 1〜24時間、 好ましくは O. 5〜1 2時間、 より好ましく は 0. 5〜 6時間である。
反応温度は、 通常 _ 2 0〜十 1 2 0°C、 好ましくま0〜8 0°C、 より好ましくは 1 0〜70°Cである。
反応終了後、 必要に応じて、 常法により生成物に後処理を付し、 例えば、 濃縮、 減 圧濃縮、 溶媒抽出、 晶析、 再結晶、 相転移、 クロマ卜グラフィーなどの公知の方法に よって単離精製してもよいが、 反応液をそのまま次 X:程に使用してもよい。
化合物 [ I一 3] の塩としては、 例えば、 上記化合物 [ I ] の塩として例示した塩 などが挙 tデられる。 また、 当業者に公知の方法に従って、 他の塩に変換してもよい。 工程 F
工程 、 化合物 [ 1— 3] またはその塩を還元して化合物 [V I ] またはその塩 を調製する工程である。 工程 Fで行う還元反応は、 上記工程 Bに従い、 工程 Bでの化 合物 [ I一 1] の代わりに化合物 [ 1— 3] を用いることによって、 工程 Bと同様に
行うことができる。 化合物 [V I] の塩としては、 上記化合物 [I] の塩として例示 した塩などが挙げられる。 また、 当業者に公知の方法に従って、 他の塩に変換しても よい。 工程 G
工程 Gは、 化合物 [I V] またはその塩を環化反応に付して化合物 [V] またはそ の塩を調製する工程である。 工程 Gで行う環化反応は、 上言己工程 Cに従い、 工程 Cで の化合物 [1— 1] の代わりに化合物 [I V] を用いることによって、 工程 Cと同様 に行うことができる。 工程 H
工程 Hは、 化合物 [V] (但し、 Y 2がジメチルァミノ基以外の場合) またはその 塩をジメチルァミノ化反応に付して化合物 [V I] またはその塩を調製する工程であ る。 工程 Hで行うジメチルァミノ化反応は、 上記工程 Eに從い、 工程 Eでの化合物
[1 -2] の代わりに化合物 [V] を用いることによって、 工程 Eと同様に行うこと ができる。 工程 I
工程 Iは、 化合物 [V I] (但し、 Xがシァノ基以外の場合) またはその塩を、 当 業者に公知の方法 (例えば、 丸善 新実験化学講座 14一 I I I、 第 1429〜 14 84頁に記載の方法など) に従ってシァノ化反応に付し、 シタロプラムまたはその塩 を得る工程である。
シ夕ロプラムの塩としては、 例えば、 臭化水素酸塩、 シユウ酸塩、 塩酸塩等が挙げ られる。 上記塩は、 当業者に公知の方法によって、 適宜変換可能である。 以下、 本発明について、 実施例を挙げてさらに具体的に説明する。 本発明はこれら により何ら限定されるものではない。
参考例 1
マグネシウムブロミド [5—シァノー 2—
ル] メタノレートの合成
窒素下、 マグネシウム (4. 4g、 18 lmmo 1) を THF (1 OmL) に分散 させ、 ヨウ素 (0. 04g、 0. 3 mm o 1 ) を添加した後、 少量の4_ブロモフル ォロベンゼン (0. 6 g、 3. 4mmo 1 ) を加え、 温度上昇を確言 δ、後、 THF (5 OmL) を流入する。 その後、 4一ブロモフルォロベンゼン (30 g、 171 mm o 1) を 45°C以下で滴下し、 室温まで冷却する。 この溶液を、 5—シァノフタリド (25 g、 157mmo 1 ) を THF (15 OmL) に分散させた容液中に _ 10 °C 付近で滴下し、 15時間、 同温で攪拌することにより、 標題化合物の THF溶液 (2 59. 4 g) を得る。 実施例 1
4一 [1一 (4 &フルオロフェニル) ― 1—ヒドロキシ一 4— (テトラヒドロピ ラン— 2—ィルォキシ) _ 2—プチニル] _3— (ヒドロキシメチレ) ベンゾニトリ ルの合成
プロパルギルアルコール (2. 5 g、 45 mm o 1 ) および 3, 4—ジヒドロ— 2 Pi—ピラン (4. 2 g、 50 mm o 1 ) の THF (15ml) 溶液に、 メタンスルホ ン酸 (0. l g) を加え、 室温で 1時間攪拌することにより得られるプロパルギルァ ルコールの THPエーテルの THF溶液中に、 15 w t % n—プチノレリチウムのへ キサン溶液 (19. 3 g、 45mmo 1 ) を一 10〜0°Cで加え、 リチォ化溶液を調
製する。 この溶液に参考倾 1で得られる化合物の THF溶液の一部 (50 g、 30m mo 1) を室温で加え、 終夜攪拌する。 反応終了後の溶液を (1モル/リットル) ク ェン酸水溶液で中和後、 機相を分離し、 水洗後、 溶媒を留去し、 得られた itt状物を シリカゲルクロマトダラ 7ィー (酢酸ェチル /ヘプタン =20Z 80) により精製し、 標題化合物 (8. 7 g、 1[ 率73%) を得る。 実施例 2
1一 (3— (ジメチルァミノ) プロピル) _ 1— (4 &フルオロフェニル) ― 1, 3—ジヒドロイソべンゾフラン一 5—カルボ二トリル (CitaloD腿 base) の合成
4- [1一 (4'—フルす口フエニル) — 1—ヒドロキシ—4— (テトラヒドロピ ラン— 2—ィルォキシ) 一 2—ブチェル] - 3 - (ヒドロキシメチル) ベンゾニ卜リ ル (5, 0 g、 12. 6namo 1 ) をトルエン (20ml) に溶解し、 70%硫酸
(5ml) を加え、 80°Cで 3時間攪拌する。 反応終了後、 冷水 (10ml) 、 2 8%アンモニア水を加え、 pHI Oとする。 トルエン層を分離し、 水 (10ml) で 2回洗浄した後、 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥する。 硫酸ナトリウムを濾過後、 濃 縮して得られる油状物を、 THF (25ml) に溶解し、 メタンスルホニルクロリド
(1. 5g、 13. 1 mm o 1 ) を添加し、 0°Cに冷却する。 そこにトリェチルアミ
ン (1. 5 g 15. Immo 1) を滴下し、 室温で 2時間反応する。 反応終了後、 THF (50m l) を加え、 濾過して溶媒を濃縮する。 得られる油状物を MTBE (20ml) に溶解し、 0°Cに冷却したジメチルァミン (1. 4 g 3 1. 5mmo 1) の MTBE (2 Oml) 溶液に滴下し、 0 で 1時間反応させる。 反応終了後、 炭酸カリウム (2. l g 1 5. Immo 1) を加え、 30分攪拌して濾過する。 炭 酸カリウム濾過後、 溶媒を濃縮する。 続レゝて、 残渣をエタノール (30m l) に溶解 させ、 パラジウム一炭素 (5%?(1水分量50%重量、 0. 5 g) を添加し、 室温下、 常圧で 3時間水素化反応を行う。 反応終了後、 パラジウム一炭素を濾過し、 濃縮して 得られた橙色の油状物をシリカゲルクロマトグラフィー (酢酸ェチル /ヘプタン = 5 0/50 トリェチルァミン 1 %) で精製し、 標題化合物 (2. 2 g、 収率 5 4%) を得る。 実施例 3
光学活性 4- [ 1 - ( 4 &フルオロフェニル) 一 1ーヒドロキシー 4一 (テト ラヒドロピラン一 2—ィルォキシ) 一 2—ブチニル] - 3 - (ヒドロキシメチル) ベ ンゾニトリルの合成
プロパルギルアルコール (0. 55 g 9. 8mmo 1 ) および 3, 4—ジヒドロ 一 2 H—ピラン (0. 82 g 9. 8mmo 1 ) の THF (5mL) 溶液に、 メタン スルホン酸 (0. O l g) を加え、 室温で 1時間攪拌することにより得られるプロパ ルギルアルコールの THPエーテルの THF溶液中に、 1 5 w t % n—ブチルリチ ゥムのへキサン溶液 (8. 3 g 19. 5 mm o 1 ) を— 10 0 で加え、 リチォ 化溶液を調製する。 この溶液に (1 R, 2 S) — 1一フエニル—2— (1 ピロリジ ニル) プロパン— 1—オール (2. 0 g 9. 7 mm o 1 ) を加えた後、 この溶液に 参考例 1で得られる化合物の THF溶液の一部 (8. 2 g 4. 9mmo 1) を室温
で加え、 終夜攪拌する。 反応終了後の溶液を (1モル/リットル) クェン酸水溶液で 中和後、 有機相を分離し、 水洗後、 溶媒を留去した油状物をシリカゲルクロマトダラ フィー (酢酸ェチル Zヘプタン =20ノ80) により精製 I、 標題化合物 (1. 5 g、 収率 76%) を得る。 実施例 4
光学活性 1一 (3— (ジメチルァミノ) プロピル) - 1一 (4Q"フルオロフ工 ニル) — 1, 3 _ジヒドロイソベンゾフラン— 5—カルボ二トリル (光学活性シ夕口 プラム) の合成
実施例 3で得られた光学活性 4- [1— (4 &フル 口フエニル) — 1ーヒド ロキシ _ 4一 (テトラヒドロピラン一 2—ィルォキシ) 一 2ーブチェル] 一 3— (ヒ ドロキシメチル) ベンゾニトリル (1. 5 g、 3. 79 mm o 1 ) を塩化メチレン (10ml) に溶解し、 卜リエチルァミン (1. 1 5 g、 1 1. 37 mm o 1 ) をカロ え、 0口に冷却する。 その後、 メタンスルホニルクロリド (0. 52 g、 4. 55m mo 1) の塩化メチレン (5ml) 溶液を滴下し、 1時間 ί!拌する。 反応終了後、
5%水酸化ナトリウム水溶液 (8ml) で 2回洗浄を行い、 硫酸ナトリウムで乾燥す る。 硫酸ナトリウムを濾過後、 濃縮して得られる橙色の油狀物をエタノール (10m 1) に溶解し、 p—トルエンスルホン酸水和物 (0. 00 5 g、 0. 02mmo 1 ) を加え、 室温で 3時間反応する。 反応終了後、 5%炭酸水 ナトリウム水溶液 (10 m l) 、 トルエン (15ml) を加えて抽出し、 有機層を疏酸ナトリウムで乾燥する。 硫酸ナトリウムを濾過した後、 溶液を濃縮して得られる油 i伏物を THF (10m l ) に溶解し、 メタンスルホニルクロリド (0. 46 g、 3. 98 mm o 1 ) を添加し、 0。Cに冷却する。 そこにトリェチルァミン (0. 46 g、 4. 55mmo l) を滴下 し、 室温で 2時間反応する。 反応終了後、 THF (20m 1) を加え、 濾過して溶媒 を濃縮する。 得られる油状物を MTBE (10ml) に溶角 し、 0°Cに冷却したジメ チルァミン (0. 43 g、 9. 48mmo l) の MTBE ( 10 m 1 ) 溶液に滴下し、 0°Cで 1時間反応する。 反応終了後、 炭酸カリウム (0. 63 g、 4. 55mmo 1) を加え、 30分攪拌して濾過する。 炭酸カリウム濾過後、 溶媒を濃縮する。 続い
て、 残渣をエタノール (15ml) に溶解させ、 パラジウム—炭素 .,(5%Pd— 0. 1 %S '(硫黄) 、 水分量 50%重量、 0. 2 g) を添加し、 室温下、 常圧で 3時間水 素化反応を行う。 反応終了後、 パラジウム—炭素を濾過し、 濃縮して得られた橙色の 油状物をシリカゲルクロマトグラフィー (酢酸ェチル /ヘプタン =50/50 トリ ェチルァミン 1%) で精製し、 標題化合物 (0. 60 g、 if又率 48%) を得る。 実施例 5
4- [4 - (ジメチルァミノ) — 1一 (4 &フルオロフェニル) 一 1—ヒドロキ シー 2—プチニル] 一 3— (ヒドロキシメチル) ベンゾニ リルの合成
N, N—ジメチル— 2 _プロピニルァミン (5. 4g、 39. 2 mm o 1 ) を TH F (40ml) に溶解した溶液に 15wt %n—ブチルリチウム (26. 8 g、 62. 7mmo 1) を一 10〜0°Cで加え、 1時間攪拌してリチ才化溶液を調製する。 続い て、 参考例 1で得られる化合物の THF溶液の一部 (32. 7 g、 19. 6mmo 1) を— 20 で滴下し、 室温で終夜反応を行う。 反応終了後、 トルエン (50m 1) 、 水 (50ml) を加え、 10%塩酸で pH 2として冰層を分離する。 有機層を 水 (50ml) で再度抽出する。 水層を合わせてトルエン (50ml) を加え、 1 0%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、 pHl 2として有機層を分離する。 有機層を 水 (50ml) で洗浄して、 硫酸ナトリウムで乾燥する。 硫酸ナトリウムを濾過し、 濃縮して標題化合物 (5. 4g、 収率 82%) を得る。 実施例 6
1 - (3 - (ジメチルァミノ) プロピル) - 1 - ( 4 B-フルオロフェニル) 一 1, 3—ジヒドロイソべンゾフラン一 5—力ルポ二トリル (Citalopram base) の合成
4- [4- (ジメチルァミノ) 一 1— (4 &フルオロフェニル) 一 1ーヒドロキ シー 2—ブチニル] - 3 - (ヒドロキシメチル) ベンゾニトリル (5. 4, g、 16. 0 mm o 1 ) をエタノール (50ml) に溶解させ、 0. lwt %硫黄疲毒パラジゥ ム—炭素 (5%Pd水分量 50%重量、 0. 6 g) を添加し、 室温下、 圧で 3時間 水素化反応を行う。 反応終了後、 パラジウム一炭素を濾過し、 濃縮して得られた橙色 の油状物をシリカゲルクロマトグラフィー (酢酸ェチル /ヘプタン =6 OZ40 ト リエチルァミン 1%) で精製し、 4- [4- (ジメチルァミノ) - 1― (4 &フル オロフェニル) - 1ーヒドロキシ— 1—ブチル] - 3 - (ヒドロキシメ^^ル) ベンゾ 二トリル (4. l g、 収率 75%) を得る。 上記で得られた 4 _ [4一 (ジメチルァ ミノ) 一 1— (4 &フルオロフェニル) 一 1—ヒドロキシ— 1—プチル] 一 3— (ヒドロキシメチル) ベンゾニトリル (2. 0 g、 5. 8 mm o 1 ) 、 卜リエチルァ ミン (1. 8 g、 1 7. 5mmo 1 ) を塩ィ匕メチレン (30m 1 ) に溶解し、 0°Cに 冷却する。 その後、 メタンスルホニルクロリド (0. 8 g、 7. Ommo 1) の塩ィ匕 メチレン (5ml) 溶液を滴下し、 2時間攪拌する。 反応終了後、 5%7j 酸化ナトリ ゥム水溶液 (20m l) で 2回洗浄を行い、 硫酸ナトリウムで乾燥する。 硫酸ナトリ ゥムを濾過後、 濃縮して得られた橙色の油状物をシリカゲルクロマトグラフィー (酢 酸ェチル Zヘプタン =50Z50 トリェチルァミン 1 %) で精製し、 標題化合物 (1. 4 g、 収率 7 1 %) を得る。
実施例 7
光学活性 4- [4- (ジメチルァミノ) — 1— (4&フルオロフェニル) 一 1 —ヒドロキシー 2—プチニル] - 3 - (ヒドロキシメチル) ベンゾニトリ ルの合成
N, N—ジメチルー 2—プロピニルァミン (0. 28 g、 3. 33 mm o 1 ) 、 1 一 N—メチルエフェドリン (0. 60 g、 3. 33 mm o 1 ) を THF Cl Om l ) に溶解した溶液に 15wt % n—ブチルリチウム (3. 79 g、 8. 8 Smmo
1) を一 i o〜o°cで加え、 1時間攪拌してリチォ化溶液を調製する。 いて、 参考 例 1で得られる化合物の THF溶液の一部 (3. 27 g、 1. 96mmo 1) を— 2 0°Cで滴下し、 その後、 室温で終夜反応を行う。 反応終了後、 トルエン Cl Oml) 、 水 (10m l) を加え、 10%塩酸で pH 2として水層を分離する。 有機層を水 (1 0 ml) で再度抽出する。 水層を合わせてトルエン (20ml) を加え、 10 %水酸 化ナトリウム水溶液を滴下し、 pHl 2として有機層を分離する。 有機層を水 (20 ml) で洗浄して、 硫酸ナトリウムで乾燥する。 硫酸ナトリウムを濾過レ、 濃縮して 得られた橙色の油状物をシリカゲルクロマトグラフィー (酢酸ェチル Z〜ブタン =5 0/50 トリェチルァミン 1%) で精製し、 標題化合物 (0. 48 g、 収率 7 2%) を得る。
このものをダイセル社製キラルカラム OD— H (4.6mmx250mm, 溶出液 : 2-プロパ ノール (14%)/へキサン (86%)、 0.5ml/min、 検出波長 254nm、 カラム温度 4(ΓΟ で HPLC測定したところ、 光学活性体の一方に対応するピークが 12. 3分 もう一方 のピークが 12. 9分に検出され、 それぞれのピーク面積の比は 0. 7 : 1であった。 実施例 8
光学活性シ夕ロプラムの合成
実施例 Ίで得られた光学活性 4一 [4— (ジメチルァミノ) 一 1一 C4&フル オロフェニル) 一 1—ヒドロキシー 2—プチニル] - 3 - (ヒドロキシメチル) ベン
ゾニトリル (0. 48 g、 1. 42mmo 1 ) をエタノール (1 0m l ) に溶解させ、 パラジウム—炭素 (5 %P d_ 0. 1 %S (硫黄) 、 水分量 50 %重量、 0. 0 5 g) を添加し、 室温下、 常圧で 3時間、 水素化反応を行う。 反応終了後、 パラジウム —炭素を濾過し、 濃縮して得られた橙色の油状物を塩ィ匕メチレン (l OriL l ) に溶解 し、 トリェチルァミン (0. 43 g、 4. 2 6 mm o 1 ) を加え、 Otに冷却する。 その後、 メタンスルホニルクロリド (0. 1 9 g、 1. 7 Ommo 1) の塩化メチレ ン (5m l ) 溶液を滴下し、 1時間攪拌する。 反応終了後、 5 %7酸化ナトリウム水 溶液 (5m l) で 2回洗浄を行い、 硫酸ナトリウムで乾燥する。 硫酸ナト リウムを濾 過後、 濃縮して得られる橙色の油状物をシリカゲルクロマトグラフィー 〔酢酸ェチル /ヘプタン =5 0/50 卜リエチルァミン 1 %) で精製し、 標題化合物 <0. 34 g、 収率 7 3. 4%) を得る。 実施例 9
シタロプラム臭化水素酸塩の合成 '
シ夕ロプラムベース (1 6 7 g) をアセトン (8 3 7mL) に溶解さ ¾ "た溶液に、 1 5〜40でで臭化水素ガスを pH 3になるまで吹き込み、 さらに 1時 ΙΙΪ攪拌させた 後、 5°Cまで冷却する。 生じた結晶を濾別し、 乾燥することにより、 シ夕 口プラムの 臭化水素酸塩を約 1 62 g得る。 実施例 1 0
光学活性シ夕ロプラムのシユウ酸塩の合成
光学活性シ夕ロプラム (1 0 0 g) をアセトン (1 L) に溶解させた溶液に、 1 5 〜 40. でシユウ酸 2水和物 (45 g) を加え、 さらに 1時間攪拌させた後、 溶媒を 留去した残渣をアセトン (1 L) と酢酸ェチル (5 L) とからなる混合溶媒から結晶 化させ、 濾別、 乾燥することにより、 光学活性シタロプラムのシユウ酸:^ (1 2 5 g) を得る。
本発明によれば、 副反応を抑制したシタロプラムの製造方法、 光学分割法に依存し ない選択的な光学活性シ夕ロプラムの製造方法、 ならびにシタロプラム製造の中間体 として有用な化合物を提供することができる。