JP2005263741A - シタロプラムの製造方法ならびにその中間体およびその製造方法 - Google Patents

シタロプラムの製造方法ならびにその中間体およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005263741A
JP2005263741A JP2004081592A JP2004081592A JP2005263741A JP 2005263741 A JP2005263741 A JP 2005263741A JP 2004081592 A JP2004081592 A JP 2004081592A JP 2004081592 A JP2004081592 A JP 2004081592A JP 2005263741 A JP2005263741 A JP 2005263741A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
alkyl group
represented
hydrogen atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004081592A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Ikemoto
哲哉 池本
Yosuke Watanabe
要介 渡邉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2004081592A priority Critical patent/JP2005263741A/ja
Priority to PCT/JP2005/005466 priority patent/WO2005090290A1/ja
Publication of JP2005263741A publication Critical patent/JP2005263741A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D307/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom
    • C07D307/77Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom ortho- or peri-condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D307/87Benzo [c] furans; Hydrogenated benzo [c] furans
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C253/00Preparation of carboxylic acid nitriles
    • C07C253/30Preparation of carboxylic acid nitriles by reactions not involving the formation of cyano groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C255/00Carboxylic acid nitriles
    • C07C255/49Carboxylic acid nitriles having cyano groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings of a carbon skeleton
    • C07C255/58Carboxylic acid nitriles having cyano groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings of a carbon skeleton containing cyano groups and singly-bound nitrogen atoms, not being further bound to other hetero atoms, bound to the carbon skeleton
    • C07C255/59Carboxylic acid nitriles having cyano groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings of a carbon skeleton containing cyano groups and singly-bound nitrogen atoms, not being further bound to other hetero atoms, bound to the carbon skeleton the carbon skeleton being further substituted by singly-bound oxygen atoms

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

【課題】 副反応を抑制したシタロプラムの製造方法、光学分割法に依存しない選択的な光学活性シタロプラムの製造方法、ならびにシタロプラム製造の中間体として有用な化合物の提供
【解決手段】 式[I]で表される化合物またはその塩、ならびに、以下の工程A〜Fの少なくとも1つを包含するシタロプラムまたはその塩の製造方法:
(A) 式[II]で表される化合物またはその塩と、式[III]で表される化合物とを反応させる工程;
(B)式[I−1]で表される化合物またはその塩を還元反応に付す工程;
(C)式[I−1]で表される化合物またはその塩を閉環反応に付す工程;
(D)式[I−2]で表される化合物またはその塩を還元反応に付す工程;
(E)式[I−2]で表される化合物またはその塩と、式:NHMeで表される化合物またはその塩とを反応させる工程;および
(F)式[I−3]で表される化合物またはその塩を還元反応に付す工程。
【化1】
Figure 2005263741

【選択図】なし

Description

本発明は、抗うつ剤として有用なシタロプラム[Citalopram:1−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニトリル]、その光学活性体であるエスシタロプラム(Escitalopram)の製造方法、ならびにその合成中間体およびその製造方法などに関する。
シタロプラム(ラセミ体を含む)は、抗うつ剤として有用な化合物であり、特許文献1および特許文献2に記載の方法をはじめとして様々な製造方法が知られている。特に、その光学活性体(エスシタロプラムとして公知)は、抗うつ剤としてさらに有用であり、特許文献3をはじめとして、様々な製造方法が知られている。
Figure 2005263741
例えば、特許文献1には、式:
Figure 2005263741
(式中、AおよびBは、各々、ハロゲン原子またはトリフルオロメチル基を示す。)で表される化合物と、3−(ジメチルアミノ)プロピルマグネシウムハライドとを反応させる方法が開示されている。
また、Aがシアノ基である化合物を用いた方法も知られており、このルートを利用したシタロプラムの工業的製造方法が広く用いられている。
しかし、上記方法において、Aがシアノ基である場合、このシアノ基に対する付加反応および還元反応によって生じ得る副生成物の問題があった。また、Aがハロゲン原子などのシアノ基への変換が可能な基である場合にも、還元およびダイメリゼーションにより生じ得る副生成物の問題などがあった。
また、特に、光学活性シタロプラムを得る方法としては、これまで、煩雑な光学分割法を利用した方法のみが知られていた(例えば、特許文献3を参照のこと)。光学分割法を利用した方法では、所望の光学活性体以外は不要となり、結果として、廃棄されることになるため、環境、工業、アトムエコノミーの観点およびコストの観点から問題であった。
従って、当該分野では、副反応を抑制したシタロプラムの製造方法、光学分割法に依存しない選択的な光学活性シタロプラムの製造方法、ならびにシタロプラム製造の中間体として有用な化合物の提供が切望されている。
特公昭61−35986号公報 特公平6−25099号公報 特開平2−36177号公報
本発明の目的は、副反応を抑制したシタロプラムの製造方法、光学分割法に依存しない選択的な光学活性シタロプラムの製造方法、ならびにシタロプラム製造の中間体として有用な化合物の提供にある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意検討した結果、シタロプラム製造において、以下に詳細に定義する式[III]で表される化合物を求核剤として用いることによって副反応を抑制することができ、さらに、この求核剤とともに、触媒として特定の光学活性化合物を使用することによって、目的の鏡像体を選択的に合成することができることを見出した。また、式[I]で表される化合物がシタロプラム合成の中間体として有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本願発明は、以下に示す通りである。
〔1〕式[I]:
Figure 2005263741
[式中、
は、−CHOHを示し、
は、−OHを示し、
およびRは、一緒になって、式:−CH−O−で表される2価の基を形成していてもよく、
Xは、
1)−CN;
2)−CHO;
3)ハロゲン原子;
4)式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基;
5)式:−CHOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
6)式:−CH=NOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
7)式:−CONR〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基または式:−NHR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル−カルボニル基を示す。)で表される基を示す。〕で表される基;
8)式:−COOR10(式中、R10は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;あるいは、
9)式:−OR11〔式中、R11は、
i) 水素原子;
ii) トリフルオロメタンスルホニル基;
iii) 置換されていてもよいヘテロ環基;
iv) 置換されていてもよいアルキル基;
v) 置換されていてもよいアラルキル基;
vi) 置換シリル基;
vii) 式:−(C=O)R12(式中、R12は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
viii)式:−(C=O)OR13(式中、R13は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
ix) 式:−CONR1415(式中、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;
x) 式:−SO16(式中、R16は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基;または、
xi) 式:
Figure 2005263741
(式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基
を示す。〕で表される基
を示し、
Yは、
1)ジアルキルアミノ基;
2)ニトロ基;
3)ヒドロキシル基;
4)ハロゲン原子;または
5)式:−OR17〔式中、R17は、
i) 置換されていてもよいヘテロ環基;
ii) 置換されていてもよいアルキル基;
iii) 置換されていてもよいアラルキル基;
iv) 置換シリル基;
v) 式:−(C=O)R18(式中、R18は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
vi) 式:−(C=O)OR19(式中、R19は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
vii) 式:−CONR2021(式中、R20およびR21は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;または
viii)式:−SO22(式中、R22は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基
を示す。〕で表される基
を示す。]
で表される化合物またはその塩。
〔2〕式[I−1]:
Figure 2005263741
[式中、
Xは、〔1〕に定義の通りであり、
は、
ジアルキルアミノ基;
ニトロ基;または
式:−OR17(式中、R17は、置換されていてもよいヘテロ環基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換シリル基を示す。)で表される基
を示す。]
で表される、〔1〕に記載の化合物またはその塩。
〔3〕Yがジメチルアミノ基である、〔2〕に記載の化合物またはその塩。
〔4〕式[I−2]:
Figure 2005263741
[式中、
Xは、〔1〕に定義の通りであり、
は、
1)ジアルキルアミノ基;
2)ニトロ基;
3)ヒドロキシル基;
4)ハロゲン原子;または
5)式:−OR17〔式中、R17は、
i) 置換されていてもよいヘテロ環基;
ii) 置換されていてもよいアルキル基;
iii) 置換されていてもよいアラルキル基;
iv) 置換シリル基;
v) 式:−(C=O)R18(式中、R18は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
vi) 式:−(C=O)OR19(式中、R19は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
vii) 式:−CONR2021(式中、R20およびR21は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;または
viii)式:−SO22(式中、R22は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基
を示す。〕で表される基
を示す。]
で表される、〔1〕に記載の化合物またはその塩。
〔5〕式[I−3]:
Figure 2005263741
[式中、Xは〔1〕に定義の通りである。]
で表される、〔1〕に記載の化合物またはその塩。
〔6〕式[II]:
Figure 2005263741
[式中、Xは、
1)−CN;
2)−CHO;
3)ハロゲン原子;
4)式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基;
5)式:−CHOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
6)式:−CH=NOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
7)式:−CONR〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基または式:−NHR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル−カルボニル基を示す。)で表される基を示す。〕で表される基;
8)式:−COOR10(式中、R10は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;あるいは、
9)式:−OR11〔式中、R11は、
i) 水素原子;
ii) トリフルオロメタンスルホニル基;
iii) 置換されていてもよいヘテロ環基;
iv) 置換されていてもよいアルキル基;
v) 置換されていてもよいアラルキル基;
vi) 置換シリル基;
vii) 式:−(C=O)R12(式中、R12は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
viii)式:−(C=O)OR13(式中、R13は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
ix) 式:−CONR1415(式中、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;
x) 式:−SO16(式中、R16は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基;または、
xi) 式:
Figure 2005263741
(式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基
を示す。〕で表される基
を示す。]
で表される化合物またはその塩と、
式[III]:
Figure 2005263741
[式中、
Mは、−Li、−Na、−MgCl、−MgBr、−MgI、−ZnCl、−ZnBr、−ZnIまたは−Zn−≡−CH−Yを示し、
は、
ジアルキルアミノ基;
ニトロ基;または
式:−OR17(式中、R17は、置換されていてもよいヘテロ環基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換シリル基を示す。)で表される基
を示す。]
で表される化合物とを反応させることを特徴とする、式[I−1]:
Figure 2005263741
[式中、XおよびYは、上記に定義する通りである。]
で表される化合物またはその塩の製造方法。
〔7〕光学活性化合物の存在下で反応を行うことを特徴とする、〔6〕に記載の製造方法。
〔8〕光学活性化合物がアミノアルコールまたはその塩である、〔7〕に記載の製造方法。
〔9〕アミノアルコールが、式:
Figure 2005263741
で表される化合物である、〔8〕に記載の製造方法。
〔10〕式[I−1]:
Figure 2005263741
[式中、
Xは、
1)−CN;
2)−CHO;
3)ハロゲン原子;
4)式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基;
5)式:−CHOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
6)式:−CH=NOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
7)式:−CONR〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基または式:−NHR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル−カルボニル基を示す。)で表される基を示す。〕で表される基;
8)式:−COOR10(式中、R10は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;あるいは、
9)式:−OR11〔式中、R11は、
i) 水素原子;
ii) トリフルオロメタンスルホニル基;
iii) 置換されていてもよいヘテロ環基;
iv) 置換されていてもよいアルキル基;
v) 置換されていてもよいアラルキル基;
vi) 置換シリル基;
vii) 式:−(C=O)R12(式中、R12は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
viii)式:−(C=O)OR13(式中、R13は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
ix) 式:−CONR1415(式中、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;
x) 式:−SO16(式中、R16は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基;または、
xi) 式:
Figure 2005263741
(式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基
を示す。〕で表される基
を示し、
は、
ジアルキルアミノ基;
ニトロ基;または
式:−OR17(式中、R17は、置換されていてもよいヘテロ環基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換シリル基を示す。)で表される基
を示す。]
で表される化合物またはその塩を、還元反応に付すことを特徴とする、式[IV]:
Figure 2005263741
[式中、XおよびYは、上記に定義の通りである。]
で表される化合物またはその塩の製造方法。
〔11〕式[I−1]:
Figure 2005263741
[式中、
Xは、
1)−CN;
2)−CHO;
3)ハロゲン原子;
4)式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基;
5)式:−CHOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
6)式:−CH=NOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
7)式:−CONR〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基または式:−NHR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル−カルボニル基を示す。)で表される基を示す。〕で表される基;
8)式:−COOR10(式中、R10は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;あるいは、
9)式:−OR11〔式中、R11は、
i) 水素原子;
ii) トリフルオロメタンスルホニル基;
iii) 置換されていてもよいヘテロ環基;
iv) 置換されていてもよいアルキル基;
v) 置換されていてもよいアラルキル基;
vi) 置換シリル基;
vii) 式:−(C=O)R12(式中、R12は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
viii)式:−(C=O)OR13(式中、R13は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
ix) 式:−CONR1415(式中、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;
x) 式:−SO16(式中、R16は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基;または、
xi) 式:
Figure 2005263741
(式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基
を示す。〕で表される基
を示し、
は、
ジアルキルアミノ基;
ニトロ基;または
式:−OR17(式中、R17は、置換されていてもよいヘテロ環基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換シリル基を示す。)で表される基
を示す。]
で表される化合物またはその塩を、閉環反応に付すことを特徴とする、式[I−2]:
Figure 2005263741
[式中、
Xは、上記に定義の通りであり、
は、
1)ジアルキルアミノ基;
2)ニトロ基;
3)ヒドロキシル基;
4)ハロゲン原子;または
5)式:−OR17〔式中、R17は、
i) 置換されていてもよいヘテロ環基;
ii) 置換されていてもよいアルキル基;
iii) 置換されていてもよいアラルキル基;
iv) 置換シリル基;
v) 式:−(C=O)R18(式中、R18は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
vi) 式:−(C=O)OR19(式中、R19は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
vii) 式:−CONR2021(式中、R20およびR21は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;または
viii)式:−SO22(式中、R22は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基
を示す。〕で表される基
を示す。]
で表される化合物またはその塩の製造方法。
〔12〕閉環反応の前に、一級アルコール水酸基をアルキルスルホニルエステル化する工程を包含する、〔11〕に記載の製造方法。
〔13〕式[I−2]:
Figure 2005263741
[式中、
Xは、
1)−CN;
2)−CHO;
3)ハロゲン原子;
4)式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基;
5)式:−CHOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
6)式:−CH=NOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
7)式:−CONR〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基または式:−NHR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル−カルボニル基を示す。)で表される基を示す。〕で表される基;
8)式:−COOR10(式中、R10は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;あるいは、
9)式:−OR11〔式中、R11は、
i) 水素原子;
ii) トリフルオロメタンスルホニル基;
iii) 置換されていてもよいヘテロ環基;
iv) 置換されていてもよいアルキル基;
v) 置換されていてもよいアラルキル基;
vi) 置換シリル基;
vii) 式:−(C=O)R12(式中、R12は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
viii)式:−(C=O)OR13(式中、R13は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
ix) 式:−CONR1415(式中、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;
x) 式:−SO16(式中、R16は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基;または、
xi) 式:
Figure 2005263741
(式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基
を示す。〕で表される基
を示し、
は、
1)ジアルキルアミノ基;
2)ニトロ基;
3)ヒドロキシル基;
4)ハロゲン原子;または
5)式:−OR17〔式中、R17は、
i) 置換されていてもよいヘテロ環基;
ii) 置換されていてもよいアルキル基;
iii) 置換されていてもよいアラルキル基;
iv) 置換シリル基;
v) 式:−(C=O)R18(式中、R18は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
vi) 式:−(C=O)OR19(式中、R19は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
vii) 式:−CONR2021(式中、R20およびR21は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;または
viii)式:−SO22(式中、R22は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基
を示す。〕で表される基
を示す。]
で表される化合物またはその塩を、還元反応に付すことを特徴とする、式[V]:
Figure 2005263741
[式中、XおよびYは、上記に定義の通りである。]
で表される化合物またはその塩の製造方法。
〔14〕式[I−2]:
Figure 2005263741
[式中、
Xは、
1)−CN;
2)−CHO;
3)ハロゲン原子;
4)式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基;
5)式:−CHOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
6)式:−CH=NOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
7)式:−CONR〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基または式:−NHR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル−カルボニル基を示す。)で表される基を示す。〕で表される基;
8)式:−COOR10(式中、R10は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;あるいは、
9)式:−OR11〔式中、R11は、
i) 水素原子;
ii) トリフルオロメタンスルホニル基;
iii) 置換されていてもよいヘテロ環基;
iv) 置換されていてもよいアルキル基;
v) 置換されていてもよいアラルキル基;
vi) 置換シリル基;
vii) 式:−(C=O)R12(式中、R12は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
viii)式:−(C=O)OR13(式中、R13は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
ix) 式:−CONR1415(式中、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;
x) 式:−SO16(式中、R16は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基;または、
xi) 式:
Figure 2005263741
(式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基
を示す。〕で表される基
を示し、
は、
1)ジアルキルアミノ基;
2)ニトロ基;
3)ヒドロキシル基;
4)ハロゲン原子;または
5)式:−OR17〔式中、R17は、
i) 置換されていてもよいヘテロ環基;
ii) 置換されていてもよいアルキル基;
iii) 置換されていてもよいアラルキル基;
iv) 置換シリル基;
v) 式:−(C=O)R18(式中、R18は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
vi) 式:−(C=O)OR19(式中、R19は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
vii) 式:−CONR2021(式中、R20およびR21は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;または
viii)式:−SO22(式中、R22は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基
を示す。〕で表される基
(但し、ジメチルアミノ基は除く。)を示す。]
で表される化合物またはその塩と、式:NHMeで表される化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする、式[I−3]:
Figure 2005263741
[式中、Xは上記に定義の通りである。]
で表される化合物またはその塩の製造方法。
〔15〕式[I−3]:
Figure 2005263741
[式中、Xは、
1)−CN;
2)−CHO;
3)ハロゲン原子;
4)式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基;
5)式:−CHOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
6)式:−CH=NOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
7)式:−CONR〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基または式:−NHR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル−カルボニル基を示す。)で表される基を示す。〕で表される基;
8)式:−COOR10(式中、R10は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;あるいは、
9)式:−OR11〔式中、R11は、
i) 水素原子;
ii) トリフルオロメタンスルホニル基;
iii) 置換されていてもよいヘテロ環基;
iv) 置換されていてもよいアルキル基;
v) 置換されていてもよいアラルキル基;
vi) 置換シリル基;
vii) 式:−(C=O)R12(式中、R12は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
viii)式:−(C=O)OR13(式中、R13は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
ix) 式:−CONR1415(式中、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;
x) 式:−SO16(式中、R16は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基;または、
xi) 式:
Figure 2005263741
(式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基
を示す。〕で表される基
を示す。]
で表される化合物またはその塩を、還元反応に付すことを特徴とする、式[VI]:
Figure 2005263741
[式中、Xは、上記に定義の通りである。]
で表される化合物またはその塩の製造方法。
〔16〕工程A〜Fの少なくとも1つを包含するシタロプラムまたはその塩の製造方法:
(A) 式[II]:
Figure 2005263741
[式中、Xは、
1)−CN;
2)−CHO;
3)ハロゲン原子;
4)式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基;
5)式:−CHOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
6)式:−CH=NOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
7)式:−CONR〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基または式:−NHR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル−カルボニル基を示す。)で表される基を示す。〕で表される基;
8)式:−COOR10(式中、R10は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;あるいは、
9)式:−OR11〔式中、R11は、
i) 水素原子;
ii) トリフルオロメタンスルホニル基;
iii) 置換されていてもよいヘテロ環基;
iv) 置換されていてもよいアルキル基;
v) 置換されていてもよいアラルキル基;
vi) 置換シリル基;
vii) 式:−(C=O)R12(式中、R12は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
viii)式:−(C=O)OR13(式中、R13は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
ix) 式:−CONR1415(式中、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;
x) 式:−SO16(式中、R16は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基;または、
xi) 式:
Figure 2005263741
(式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基
を示す。〕で表される基
を示す。]
で表される化合物またはその塩と、
式[III]:
Figure 2005263741
[式中、
Mは、−Li、−Na、−MgCl、−MgBr、−MgI、−ZnCl、−ZnBr、−ZnIまたは−Zn−≡−CH−Yを示し、
は、
ジアルキルアミノ基;
ニトロ基;または
式:−OR17(式中、R17は、置換されていてもよいヘテロ環基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換シリル基を示す。)で表される基
を示す。]
で表される化合物とを反応させる工程;
(B)式[I−1]:
Figure 2005263741
[式中、XおよびYは、上記に定義の通りである。]
で表される化合物またはその塩を、還元反応に付す工程;
(C)式[I−1]:
Figure 2005263741
[式中、XおよびYは、上記に定義の通りである。]
で表される化合物またはその塩を、閉環反応に付す工程;
(D)式[I−2]:
Figure 2005263741
[式中、
Xは、上記に定義の通りであり、
は、
1)ジアルキルアミノ基;
2)ニトロ基;
3)ヒドロキシル基;
4)ハロゲン原子;または
5)式:−OR17〔式中、R17は、
i) 置換されていてもよいヘテロ環基;
ii) 置換されていてもよいアルキル基;
iii) 置換されていてもよいアラルキル基;
iv) 置換シリル基;
v) 式:−(C=O)R18(式中、R18は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
vi) 式:−(C=O)OR19(式中、R19は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
vii) 式:−CONR2021(式中、R20およびR21は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;または
viii)式:−SO22(式中、R22は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基
を示す。〕で表される基
を示す。]
で表される化合物またはその塩を、還元反応に付す工程;
(E)式[I−2]:
Figure 2005263741
[式中、
Xは、上記に定義の通りであり、
は、上記に定義の通りである(但し、ジメチルアミノ基は除く)。]
で表される化合物またはその塩と、式:NHMeで表される化合物またはその塩とを反応させる工程;および
(F)式[I−3]:
Figure 2005263741
[式中、Xは、上記に定義の通りである。]
で表される化合物またはその塩を、還元反応に付す工程。
本願発明で使用する用語は以下に定義する通りである。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などを意味する。
「C1−6アルキル基」とは、炭素数1〜6の直鎖、分枝鎖または環状アルキル基を意味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、イソへキシル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、ならびにC3−6シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)などが挙げられる。
「C1−6アルコキシ基」とは、炭素数1〜6の直鎖、分枝鎖または環状アルコキシ基を意味し、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、tert−ペンチルオキシ、1−メチルブトキシ、2−メチルブトキシ、1,2−ジメチルプロポキシ、1−エチルプロポキシ、n−ヘキシルオキシ、イソへキシルオキシ、1−メチルペンチルオキシ、2−メチルペンチルオキシ、3−メチルペンチルオキシ、1,1−ジメチルブトキシ、1,2−ジメチルブトキシ、2,2−ジメチルブトキシ、1−エチルブトキシ、1,1,2−トリメチルプロポキシ、1,2,2−トリメチルプロポキシ、1−エチル−2−メチルプロポキシ、1−エチル−1−メチルプロポキシ、ならびにC3−6シクロアルキルオキシ(例えば、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシなど)などが挙げられる。
「C1−6アルキル−カルボニル基」とは、炭素数1〜6の直鎖、分枝鎖または環状アルキル−カルボニル基を意味し、例えば、アセチル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、n−ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、n−ペンチルカルボニル、イソペンチルカルボニル、ネオペンチルカルボニル、tert−ペンチルカルボニル、1−メチルブチルカルボニル、2−メチルブチルカルボニル、1,2−ジメチルプロピルカルボニル、1−エチルプロピルカルボニル、n−ヘキシルカルボニル、イソへキシルカルボニル、1−メチルペンチルカルボニル、2−メチルペンチルカルボニル、3−メチルペンチルカルボニル、1,1−ジメチルブチルカルボニル、1,2−ジメチルブチルカルボニル、2,2−ジメチルブチルカルボニル、1−エチルブチルカルボニル、1,1,2−トリメチルプロピルカルボニル、1,2,2−トリメチルプロピルカルボニル、1−エチル−2−メチルプロピルカルボニル、1−エチル−1−メチルプロピルカルボニル、ならびにC3−6シクロアルキル−カルボニル(例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニルなど)などが挙げられる。
「ジアルキルアミノ基」としては、好ましくは、ジ(C1−6アルキル)アミノ基が挙げられ、かかる基における2個の「C1−6アルキル」は、上記「C1−6アルキル基」と同義であり、互いに同一であっても異なっていてもよい。例えば、ジメチルアミノ基(すなわち、−NMe[本願明細書中、Meはメチル基を示す。])などが挙げられる。
「アリール基」とは、炭素数6〜14のアリール基(すなわち、「C6−14アリール基」)を意味する。例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、ビフェニリルなどが挙げられ、なかでも、フェニルが好ましい。
「置換されていてもよいヘテロ環基」における「ヘテロ環基」とは、環構成原子として炭素原子以外に窒素原子、酸素原子、硫黄原子からなる群から選択されるヘテロ原子を1個〜3個含有する5〜8員のヘテロ環から誘導される基を意味する。例えば、テトラヒドロピラニル(THP)(例えば、テトラヒドロピラン−2−イルなど)、テトラヒドロフラニル(THF)(例えば、テトラヒドロフラン−2−イルなど)、テトラヒドロチオピラニル(例えば、テトラヒドロチオピラン−2−イルなど)、テトラヒドロチオフラニル(例えば、テトラヒドロチオフラン−2−イルなど)などが挙げられる。なかでも、テトラヒドロピラニルが好ましい。
上記「ヘテロ環基」は、その置換可能な位置に1〜5個、好ましくは1〜2個の「置換基」を有していてもよく、「置換基」としては、例えば、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基などが挙げられる。置換基として例示したC1−6アルキル基およびC1−6アルコキシ基は、上記「C1−6アルキル基」、「C1−6アルコキシ基」と同義である。
「置換されていてもよいヘテロ環基」としては、例えば、テトラヒドロピラン−2−イル、4−メトキシテトラヒドロピラン−2−イル、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロチオピラン−2−イル、テトラヒドロチオフラン−2−イルなどが好ましい。
「置換されていてもよいアルキル基」における「アルキル基」は、上記「C1−6アルキル基」と同義である。
上記「アルキル基」は、その置換可能な位置に1〜5個、好ましくは1〜3個の「置換基」を有していてもよく、「置換基」としては、例えば、C1−6アルコキシ基(上記「C1−6アルコキシ基」と同義である。)、C1−6アルコキシ−C1−6アルコキシ基(「C1−6アルコキシ」は上記「C1−6アルコキシ基」と同義である。)、アラルキルオキシ基(「アラルキルオキシ基」における「アラルキル」は、下記「置換されていてもよいアラルキル基」における「アラルキル基」と同義である。)、アラルキルオキシ−C1−6アルコキシ基(「アラルキルオキシ−C1−6アルコキシ基」における「アラルキル」は、下記「置換されていてもよいアラルキル基」における「アラルキル基」と同義であり、「C1−6アルコキシ基」は上記「C1−6アルコキシ基」と同義である。)などが挙げられる。
「置換されていてもよいアルキル基」としては、例えば、tert−ブチル、メトキシメチル(MOM)、1−エトキシエチル(EE)、メトキシエトキシメチル(MEM)、ベンジルオキシメチル(BOM)などが好ましい。
「置換されていてもよいアラルキル基」における「アラルキル基」としては、アルキル部分として好ましくは上記「C1−6アルキル基」を有し、アリール部分として好ましくは上記「C6−14アリール基」を有するC7−20アラルキル基が挙げられ、例えば、ベンジル、ナフチルメチルなどが挙げられる。
上記「アラルキル基」は、その置換可能な位置に1〜5個、好ましくは1〜2個の「置換基」を有していてもよく、「置換基」としては、例えば、ニトロ基、アセチル基、フェニル基などが挙げられる。
「置換されていてもよいアラルキル基」としては、例えば、ベンジル、4−ニトロベンジル、3,5−ジニトロベンジルなどが好ましい。
「置換シリル基」とは、上記定義の「C1−6アルキル基」および「C6−14アリール基」からなる群から選択される置換基を任意に3個有するシリル基を意味し、シリル基上の置換基は同一であっても異なっていてもよい。
「置換シリル基」としては、例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリn−プロピルシリル、トリイソプロピルシリル、トリn−ブチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジフェニルシリルなどが好ましい。
「C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基」とは、1〜5個、好ましくは1〜2個の「C1−6アルキル基」で置換されていてもよいフェニル基を意味する。フェニル上の置換位置は、置換可能な位置であれば特に限定はされない。C1−6アルキル基は、上記「C1−6アルキル基」と同義である。
「C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基」としては、例えば、4−tert-ブチルフェニル、4−トルイルなどが好ましい。
上記式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基において、「C1−6アルキル基」は上記と同義であり、「アルキレン鎖」は、直鎖または分枝鎖のC2−12のアルキレンを意味し、なかでも、C2−4アルキレン[例えば、エチレン(−CH−CH−)、トリメチレン(−CH−CH−CH−)、テトラメチレン(−CH−CH−CH−CH−)、プロピレン(−CH(CH)−CH−)など]が好ましい。
上記式:
Figure 2005263741
(式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基において、「C1−6アルキル基」は上記と同義であり、RおよびRあるいはRおよびRがそれらが結合している炭素原子と共に環を形成する場合(このとき、基全体はスピロ環基である。)、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、直鎖または分枝鎖のC2−12のアルキレンを形成し、なかでも、C2−5アルキレン[例えば、エチレン(−CH−CH−)、トリメチレン(−CH−CH−CH−)、テトラメチレン(−CH−CH−CH−CH−)、ペンタメチレン(−CH−CH−CH−CH−CH−)、プロピレン(−CH(CH)−CH−)など]が好ましい。
上記式で表される基としては、例えば、4,4−ジメチル−2−オキサゾリニル(式中、RおよびR=Me、RおよびR=H、Z=O)、2−オキサゾリニル(式中、R〜R=H、Z=O)、4−メチル−2−オキサゾリニル(R=Me、R〜R=H、Z=O)、4−イソプロピル−2−オキサゾリニル(RPr、R〜R=H、Z=O)、2−チアゾリニル(R〜R=H、Z=S)などが好ましい。
本願発明を以下のスキームを参照しながらさらに詳細に説明する。
Figure 2005263741
スキーム中の各記号は、上記に定義する通りである。
式[I]で表される化合物(以下、化合物[I]と略記する場合もある。)またはその塩は、シタロプラム合成中間体として有用であり、式[I−1]で表される化合物(以下、化合物[I−1]と略記する場合もある。)またはその塩、式[I−2]で表される化合物(以下、化合物[I−2]と略記する場合もある。)またはその塩および式[I−3]で表される化合物(以下、化合物[I−3]と略記する場合もある。)またはその塩を包含する。
化合物[I]の塩としては、特に限定はなく、例えば、化合物[I]が塩基性の基を有する場合、化合物[I]は、酸付加塩[例えば、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸など)との塩、有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸など)との塩など]を形成していてもよく、また、化合物[I]が酸性の基を有する場合、化合物[I]は、無機塩基(例えば、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属;カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属;アンモニアなど)との塩;有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミンなど)との塩を形成することができる。
本願発明では、上記スキームに示すように、式[II]で表される化合物(以下、化合物[II]と略記する場合もある。)またはその塩から、化合物[I]を経由し、シタロプラムを合成する。
化合物[II]およびその塩は、市販品を利用することもできるが、当業者に公知の方法によって合成することもできる。例えば、以下のスキームに従って合成することができる。
Figure 2005263741
スキーム中、Xは上記と同義であり、Metは、−Li、−Na、−MgCl、−MgBr、−MgI、−ZnCl、−ZnBr、−ZnIまたは−Zn−(4−フルオロフェニル)を示す。
化合物[II]は、式[IIa]で表される化合物(以下、化合物[IIa]と略記する場合もある。)と、式[IIb]で表される化合物(以下、化合物[IIb]と略記する場合もある。)とを適切な溶媒下で反応させることによって得られる。
化合物[IIa]および[IIb]は、それぞれ、市販品を使用してもよいが、当業者に公知の方法(例えば、Bull.Soc.Sci.Bretagne,26,1951,35に記載の方法など)に従って別途合成してもよい。
化合物[IIb]の使用量は、化合物[IIa]1モルに対して、0.9〜1.5モル、好ましくは1.0〜1.3モル、より好ましくは1.0〜1.15モルである。
反応溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、tert−ブチルメチルエーテル(MTBE)、トルエンなどが挙げられる。
反応溶媒の使用量は、化合物[IIa]1Kgに対して、3L〜100L、好ましくは5L〜50L、より好ましくは5L〜20Lである。
反応時間は、通常1〜24時間、好ましくは2〜20時間、より好ましくは2〜16時間である。
反応温度は、通常−40〜60℃、好ましくは−20〜30℃、より好ましくは−15〜20℃である。
反応終了後、必要に応じて当業者に公知の後処理を行い、化合物[II]を、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶析、再結晶、相転移、クロマトグラフィーなどの公知の方法によって単離精製してもよいが、反応液をそのまま次工程に使用してもよい。
化合物[II]の塩としては、上記反応で得られる塩、すなわち、Li塩、Na塩、MgCl塩、MgBr塩、MgI塩、ZnCl塩、ZnBr塩、ZnI塩などが挙げられる。また、当業者に公知の方法に従って、上記化合物[I]の塩と同様の塩に変換してもよい。
工程A:求核反応
工程Aは、化合物[II]またはその塩と、式[III]:
Figure 2005263741
[式中、Mは、−Li、−Na、−MgCl、−MgBr、−MgI、−ZnCl、−ZnBr、−ZnIまたは−Zn−≡−CH−Y(下記Yと同義である)を示し;Yは、ジアルキルアミノ基、ニトロ基、または式:−OR17(式中、R17は、置換されていてもよいヘテロ環基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換シリル基を示す。)で表される基を示す。]で表される化合物(以下、化合物[III]と略記する場合もある。)とを反応させて、化合物[I−1]またはその塩を調製する工程である。
化合物[III]は、市販品を使用してもよいが、当業者に公知の方法(例えば、J.Org.Chem.,40,1975,2250に記載の方法など)に従って別途合成してもよい。
例えば、化合物[III]において、Mが−Liである場合、化合物[III]は、式[IIIa]:
Figure 2005263741
[式中、Yは上記定義の通りである。]
で表される化合物(以下、化合物[IIIa]と略記する場合もある。)と、有機リチウム試薬(例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、フェニルリチウム等)とを適切な溶媒下で反応させることによって得られる。
化合物[IIIa]は、市販品を利用してもよいし、例えば、プロパルギルアルコールから、当業者に公知の方法に従って、別途合成してもよい。
有機リチウム試薬は、市販品を利用してもよいし、当業者に公知の方法(例えば、丸善 新実験化学講座12、第7〜20頁に記載の方法など)によって別途合成してもよい。
有機リチウム試薬の使用量は、化合物[IIIa]1モルに対して、0.9〜5モル、好ましくは1〜3.5モル、より好ましくは1.2〜3.0モルである。
使用する有機リチウム試薬溶液の濃度は、0.1〜10M(mol/l)、好ましくは0.5〜5M、より好ましくは1〜3Mである。
反応溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、メチル tert−ブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、トルエン、ヘキサンなどが挙げられる。
反応溶媒の使用量は、化合物[IIIa]1Kgに対して、3L〜50L、好ましくは5L〜40L、より好ましくは5L〜25Lである。
反応時間は、通常0.5〜12時間、好ましくは0.5〜6時間、より好ましくは0.5〜3時間である。
反応温度は、通常−78〜50℃、好ましくは−40〜40℃、より好ましくは−30〜35℃である。
化合物[III]において、Mが−Naである場合、化合物[III]は、化合物[IIIa]と、ナトリウム塩化試薬(例えば、ナトリウムアミド、水素化ナトリウム等)とを適切な溶媒下で反応させることによって得られる。
化合物[IIIa]は、市販品を利用してもよいし、例えば、プロパルギルアルコールから、当業者に公知の方法に従って、別途合成してもよい。
試薬は、市販品を利用してもよいし、当業者に公知の方法によって別途合成してもよい。
試薬の使用量は、化合物[IIIa]1モルに対して、0.9〜3モル、好ましくは1〜2モル、より好ましくは1〜1.5モルである。
反応溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、メチル tert−ブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、トルエン、ヘキサンなどが挙げられる。
反応溶媒の使用量は、化合物[IIIa]1Kgに対して、3L〜50L、好ましくは5L〜40L、より好ましくは5L〜25Lである。
反応時間は、通常0.5〜12時間、好ましくは0.5〜6時間、より好ましくは0.5〜3時間である。
反応温度は、通常−50〜100℃、好ましくは−30〜70℃、より好ましくは−20〜50℃である。
また、化合物[III]において、Mが−MgCl、−MgBrまたは−MgIである場合、化合物[III]は、化合物[IIIa]と、有機マグネシウム試薬(例えば、メチルマグネシウムクロリド、メチルマグネシウムブロミド、メチルマグネシウムヨージド、エチルマグネシウムクロリド、エチルマグネシウムブロミド、エチルマグネシムヨージド、イソプロピルマグネシウムクロリド、イソプロピルマグネシウムブロミド、tert−ブチルマグネシウムクロリド等)とを適切な溶媒下で反応させることによって得られる。
また、化合物[III]において、Mが−ZnCl、−ZnBrまたは−ZnIである場合、化合物[III]は、例えば、上記化合物[III](Mが−MgCl、−MgBrまたは−MgIである場合)と、ZnCl、ZnBrまたはZnIとを適切な割合で、適切な溶媒下で反応させることによって得られる。
また、化合物[III]において、Mが−Zn−≡−CH−Yである場合、化合物[III]は、化合物[IIIa]と、例えば、ジエチル亜鉛、ジイソプロピル亜鉛、ジn−プロピル亜鉛、ジn−ブチル亜鉛等とを適切な割合で、適切な溶媒下で反応させることによって得られる。
化合物[IIIa]は、市販品を利用してもよいし、例えば、プロパルギルアルコールから、当業者に公知の方法に従って、別途合成してもよい。
有機マグネシウム試薬は、市販品を利用してもよいし、当業者に公知の方法によって別途合成してもよい。
有機マグネシウム試薬の使用量は、化合物[IIIa]1モルに対して、0.9〜3モル、好ましくは1〜2モル、より好ましくは1〜1.5モルである。
使用する有機マグネシウム試薬溶液の濃度は、0.1〜10M、好ましくは0.5〜5M、より好ましくは1〜3Mである。
反応溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、メチル tert−ブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、トルエン、ヘキサンなどが挙げられる。
反応溶媒の使用量は、化合物[IIIa]1Kgに対して、3L〜50L、好ましくは5L〜40L、より好ましくは5L〜25Lである。
反応時間は、通常0.5〜12時間、好ましくは0.5〜6時間、より好ましくは0.5〜3時間である。
反応温度は、通常−78〜50℃、好ましくは−40〜40℃、より好ましくは−30〜35℃である。
反応終了後、化合物[III]をそのまま次工程に使用することが好ましい。
化合物[III]の使用量は、化合物[II]1モルに対して、1〜3モル、好ましくは1.1〜2.2モル、より好ましくは1.1〜1.5モルである。
工程Aの反応溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、メチル tert−ブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、トルエン、ヘキサンなどが挙げられる。
工程Aの反応溶媒の使用量は、化合物[IIa]1Kgに対して、3L〜100L、好ましくは5L〜50L、より好ましくは5L〜40Lである。
反応時間は、通常0.5〜24時間、好ましくは1〜20時間、より好ましくは3〜15時間である。
反応温度は、通常−78〜60℃、好ましくは−40〜40℃、より好ましくは−20〜35℃である。
反応終了後、化合物[I−1]を、水、酸(例えば、塩酸、クエン酸など)などでクエンチし、必要に応じて常法により後処理を行い、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶析、再結晶、相転移、クロマトグラフィーなどの公知の方法によって単離精製してもよいが、反応液をそのまま次工程に使用してもよい。
化合物[I−1]の塩としては、例えば、上記化合物[I]の塩として例示した塩などが挙げられる。また、当業者に公知の方法に従って、他の塩に変換してもよい。
上記工程Aを光学活性化合物の存在下で行うと、一方の鏡像体が選択的に得られる。光学活性化合物を用いて選択的に求核反応を行うことは、従来の煩雑な光学分割法を利用した方法と比較して、環境、工業、アトムエコノミーの観点およびコストの観点から有益である。
光学活性化合物としては、光学活性なアミノアルコールまたはその塩が好ましく、光学活性アミノアルコールとしては、例えば、光学活性−1−フェニル−2−(1−ピロリジニル)プロパン−1−オール、光学活性−α,α−ジフェニル−2−ピロリジンメタノール、光学活性−3−ピロリジノール、光学活性−プロリノール、光学活性−バリノール、光学活性−フェニルアラニノール、光学活性−ノルエフェドリン、光学活性−N−メチルエフェドリン、光学活性−メチオニノール、光学活性−ロイシノール、光学活性−イソロイシノール、光学活性−2−ジ−n−ブチルアミノ−1−フェニル−1,3−プロパンジオール、光学活性−1−アミノ−2−プロパノール、光学活性−2−アミノ−1−プロパノール、光学活性−1−アミノ−2−ブタノール、光学活性−2−アミノ−1−ブタノール、光学活性−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノールなどが挙げられる。なかでも、式:
Figure 2005263741
で表される化合物:光学活性−1−フェニル−2−(1−ピロリジニル)プロパン−1−オールまたはそのO−リチウム、ナトリウム、MgCl、MgBr、MgI、ZnCl、ZnBrおよびZnI塩が特に好ましい。
光学活性化合物の使用量は、化合物[II]1モルに対して、0.01〜3モル、好ましくは0.05〜2.5モル、より好ましくは0.1〜2モルである。
工程B:還元反応
工程Bは、化合物[I−1]またはその塩を還元(水素化)反応に付し、式[IV]で表される化合物(以下、化合物[IV]と略記する場合もある。)またはその塩を調製する工程である。
還元(水素化)反応としては、特に限定はなく、当業者に公知の方法を使用することができ、特に接触還元(水素化)が好ましい。
接触還元(水素化)を行う場合、触媒として、例えば、Pd/C(炭素)、被毒させたPd/C、Pd(OH)、Pt/C、PtO、Rh/Cなどを用いることが好ましく、反応の選択性および経済性の観点から、なかでもPd/C(炭素)が好ましい。特に、Xがニトリル基の場合は、ニトリル基の還元の回避を目的として、硫黄などで被毒させたPd/Cを用いることが好ましい。
触媒の使用量は、化合物[I−1]の重量に対して、0.001重量%〜50重量%、好ましくは0.01重量%〜20重量%、より好ましくは0.1重量%〜20重量%である。
水素の使用量は、化合物[I−1]1モルに対して、1.6〜4モル、好ましくは1.8〜3モル、より好ましくは1.8〜2.5モルである。
使用する水素の圧力は、0.1〜3MPa、好ましくは0.1〜1MPa、より好ましくは0.1〜0.5MPaである。
反応溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、酢酸エチル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。
反応溶媒の使用量は、化合物[I−1]1Kgに対して、1L〜50L、好ましくは3L〜30L、より好ましくは3L〜15Lである。
反応時間は、通常1〜50時間、好ましくは3〜15時間、より好ましくは3〜8時間である。
反応温度は、通常−20〜70℃、好ましくは−10〜50℃、より好ましくは5〜35℃である。
反応終了後、化合物[IV]を、必要に応じて常法により後処理を行い、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶析、再結晶、相転移、クロマトグラフィーなどの公知の方法によって単離精製してもよいが、反応液をそのまま次工程に使用してもよい。
化合物[IV]の塩としては、例えば、上記化合物[I]の塩として例示した塩などが挙げられる。また、当業者に公知の方法に従って、他の塩に変換してもよい。
工程C:閉環反応
工程Cは、化合物[I−1]またはその塩を閉環反応に付すことを特徴とする、化合物[I−2]またはその塩の調製工程である。
閉環反応としては、特に限定はなく、当業者に公知の方法(例えば、特公平6−25099号公報に記載の方法など)を使用することができ、例えば、酸を用いた閉環反応が好ましい。
酸として、例えば、硫酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸(無水物、水和物、好ましくは水和物(例えば、1水和物など))などが挙げられ、廃棄物処理や反応収率の観点から硫酸が好ましい。
酸の使用量は、化合物[I−1]1モルに対して、0.01〜100モル、好ましくは0.1〜50モル、より好ましくは1〜10モルである。
使用する酸の濃度は、1〜100M、好ましくは5〜50M、より好ましくは10〜50Mである。
反応溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、ジクロロメタン、水などが挙げられる。
反応溶媒の使用量は、化合物[I−1]1Kgに対して、1L〜100L、好ましくは3L〜50L、より好ましくは5L〜25Lである。
反応時間は、通常1〜12時間、好ましくは1〜6時間、より好ましくは1〜4時間である。
反応温度は、通常0〜120℃、好ましくは30〜90℃、より好ましくは50〜80℃である。
反応終了後、生成物を、必要に応じて常法により後処理を行い、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶析、再結晶、相転移、クロマトグラフィーなどの公知の方法によって単離精製してもよいが、反応液をそのまま次工程に使用してもよい。
化合物[I−2]の塩としては、例えば、上記化合物[I]の塩として例示した塩などが挙げられる。また、当業者に公知の方法に従って、他の塩に変換してもよい。
上記工程Aにおいて光学活性体を選択的に調製した場合、工程Cにおいて、工程Aで得られた化合物[I−1]の立体を保持するために、化合物[I−1]の一級アルコール水酸基を予め(すなわち、閉環前に)アルキルスルホニルエステル化することが好ましい。また、アルキルスルホニルエステル化は、閉環反応を促進し、このとき、上記酸を用いた閉環反応が不要となる場合もある。また、別途塩基を添加して環化を促進してもよい。以下、アルキルスルホニルエステル化について説明する。
アルキルスルホニルエステル化反応としては、特に限定はなく、当業者に公知の方法(例えば、特開平2−36177号公報に記載の方法など)を用いることができ、例えば、必要に応じて塩基の存在下、アルキルスルホニルエステル化剤を用いる反応が好ましい。
アルキルスルホニルエステル化剤としては、例えば、p−トルエンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリド、エタンスルホニルクロリド、メタンスルホニルクロリド等が挙げられ、反応性および収率の観点からメタンスルホニルクロリドが好ましい。
アルキルスルホニルエステル化剤の使用量は、化合物[I−1]1モルに対して、0.9〜3モル、好ましくは1〜2モル、より好ましくは1〜1.5モルである。
塩基として、例えば、トリエチルアミン、トリn−ブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N−メチルモルホリン、ピリジンなどが挙げられ、収率および経済性の観点から、トリエチルアミンが好ましい。
塩基の使用量は、化合物[I−1]1モルに対して、0.9〜5モル、好ましくは1〜4モル、より好ましくは1.1〜3.2モルである。
反応溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、メチルtert−ブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム、塩化メチレン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、クロロベンゼンなどが挙げられる。
反応溶媒の使用量は、化合物[I−1]1Kgに対して、1L〜50L、好ましくは3L〜40L、より好ましくは5L〜25Lである。
反応時間は、通常0.5〜24時間、好ましくは0.5〜12時間、より好ましくは0.5〜6時間である。
反応温度は、通常−30〜60℃、好ましくは−20〜50℃、より好ましくは−15〜40℃である。
反応終了後、生成物を、必要に応じて常法により後処理を行い、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶析、再結晶、相転移、クロマトグラフィーなどの公知の方法によって単離精製してもよいが、反応液をそのまま次工程に使用してもよい。
また、閉環反応後、当業者に公知の方法に従って、化合物[I−1]におけるYをYに変換することができる。このとき、特に、Yの式:−OR17(式中、R17は上記定義の通りである。)で表される基を常法に従って加水分解(加水分解は、好ましくは酸加水分解であり、上記閉環反応で用いた酸による加水分解を包含する。)に付してヒドロキシル基に変換し、常法に従って、ハロゲン化(Y=ハロゲン原子)あるいは上記と同様にアルキルスルホニルエステル化することが好ましい(文献:丸善 新実験化学講座14−I、第361〜369頁を参照のこと)。
工程Dは、化合物[I−2]またはその塩を還元反応に付して式[V]で表される化合物(以下、化合物[V]と略記する場合もある。)またはその塩を調製する工程である。工程Dで行う還元反応は、上記工程Bに従い、工程Bでの化合物[I−1]の代わりに化合物[I−2]を用いることによって、工程Bと同様に行うことができる。化合物[V]の塩としては、例えば、上記化合物[I]の塩として例示した塩などが挙げられる。また、当業者に公知の方法に従って、他の塩に変換してもよい。
工程E:ジメチルアミノ化反応
工程Eは、化合物[I−2](但し、Yがジメチルアミノ基以外の場合)またはその塩と、式:NHMeで表される化合物(ジメチルアミン)またはその塩(例えば、ジメチルアミン水溶液、ジメチルアミンメタノール溶液、ジメチルアミン塩酸塩等が挙げられ、これらのジメチルアミンまたはその塩は、市販品を利用してもよい。)とを反応させ、化合物[I−3]またはその塩を調製する工程である。
ジメチルアミンまたはその塩の使用量は、化合物[I−2]1モルに対して、1〜50モル、好ましくは1.2〜30モル、より好ましくは1.2〜20モルである。
反応溶媒としては、例えば、tert−ブチルメチルエーテル(MTBE)、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどが挙げられる。
反応溶媒の使用量は、化合物[I−2]1Kgに対して、1L〜50L、好ましくは3L〜40L、より好ましくは5L〜25Lである。
反応時間は、通常0.1〜24時間、好ましくは0.5〜12時間、より好ましくは0.5〜6時間である。
反応温度は、通常−20〜120℃、好ましくは0〜80℃、より好ましくは10〜70℃である。
反応終了後、生成物を、必要に応じて常法により後処理を行い、例えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶析、再結晶、相転移、クロマトグラフィーなどの公知の方法によって単離精製してもよいが、反応液をそのまま次工程に使用してもよい。
化合物[I−3]の塩としては、例えば、上記化合物[I]の塩として例示した塩などが挙げられる。また、当業者に公知の方法に従って、他の塩に変換してもよい。
工程Fは、化合物[I−3]またはその塩を還元反応に付して式[VI]で表される化合物(以下、化合物[VI]と略記する場合もある。)またはその塩を調製する工程である。工程Fで行う還元反応は、上記工程Bに従い、工程Bでの化合物[I−1]の代わりに化合物[I−3]を用いることによって、工程Bと同様に行うことができる。化合物[VI]の塩としては、上記化合物[I]の塩として例示した塩などが挙げられる。また、当業者に公知の方法に従って、他の塩に変換してもよい。
工程Gは、化合物[IV]またはその塩を閉環反応に付して化合物[V]またはその塩を調製する工程である。工程Gで行う閉環反応は、上記工程Cに従い、工程Cでの化合物[I−1]の代わりに化合物[IV]を用いることによって、工程Cと同様に行うことができる。
工程Hは、化合物[V](但し、Yがジメチルアミノ基以外の場合)またはその塩をジメチルアミノ化反応に付して化合物[VI]またはその塩を調製する工程である。工程Hで行うジメチルアミノ化反応は、上記工程Eに従い、工程Eでの化合物[I−2]の代わりに化合物[V]を用いることによって、工程Eと同様に行うことができる。
工程Iは、化合物[VI](但し、Xがシアノ基以外の場合)またはその塩を、当業者に公知の方法(例えば、丸善 新実験化学講座14−III、第1429〜1484頁に記載の方法など)に従ってシアノ化反応に付し、シタロプラムまたはその塩を得る工程である。
シタロプラムの塩としては、例えば、臭化水素酸塩、シュウ酸塩、塩酸塩等が挙げられる。上記塩は、当業者に公知の方法によって、適宜変換可能である。
本発明によると、副反応を抑制したシタロプラムの製造方法、光学分割法に依存しない選択的な光学活性シタロプラムの製造方法、ならびにシタロプラム製造の中間体として有用な化合物を提供することができる。
[参考例1]
マグネシウムブロミド [5−シアノ−2−(4’−フルオロベンゾイル)フェニル]メタノレートの合成
Figure 2005263741
窒素下、マグネシウム(4.4g、181mmol)をTHF(10mL)に分散させ、ヨウ素(0.04g、0.3mmol)を添加した後、少量の4−ブロモフルオロベンゼン(0.6g、3.4mmol)を加え、温度上昇を確認後、THF(50mL)を流入する。その後、4−ブロモフルオロベンゼン(30g、171mmol)を45℃以下で滴下し、室温まで冷却する。この溶液を、5−シアノフタリド(25g、157mmol)をTHF(150mL)に分散させた溶液中に−10℃付近で滴下し、15時間、同温で攪拌することにより、標題化合物のTHF溶液(259.4g)を得る。
4−[1−(4’−フルオロフェニル)−1−ヒドロキシ−4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−2−ブチニル]−3−(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリルの合成
Figure 2005263741
プロパルギルアルコール(2.5g、45mmol)および3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(4.2g、50mmol)のTHF(15ml)溶液に、メタンスルホン酸(0.1g)を加え、室温で1時間攪拌することにより得られるプロパルギルアルコールのTHPエーテルのTHF溶液中に、15wt% n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(19.3g、45mmol)を−10℃〜0℃で加え、リチオ化溶液を調製する。この溶液に参考例1で得られる化合物のTHF溶液の一部(50g、30mmol)を室温で加え、終夜攪拌する。反応終了後の溶液を1Mクエン酸水溶液で中和後、有機相を分離し、水洗後、溶媒を留去し、得られた油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン=20/80)により精製し、標題化合物(8.7g、収率73%)を得る。
1−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニトリル(Citalopram base)の合成
Figure 2005263741
4−[1−(4'−フルオロフェニル)−1−ヒドロキシ−4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−2−ブチニル]−3−(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(5.0g、12.6mmol)をトルエン(20ml)に溶解し、70%硫酸(5ml)を加え、80℃で3時間攪拌する。反応終了後、冷水(10ml)、28%アンモニア水を加え、pH10とする。トルエン層を分離し、水(10ml)で2回洗浄した後、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥する。硫酸ナトリウムを濾過後、濃縮して得られる油状物を、THF(25ml)に溶解し、メタンスルホニルクロリド(1.5g、13.1mmol)を添加し、0℃に冷却する。そこにトリエチルアミン(1.5g、15.1mmol)を滴下し、室温で2時間反応する。反応終了後、THF(50ml)を加え、濾過して溶媒を濃縮する。得られる油状物をMTBE(20ml)に溶解し、0℃に冷却したジメチルアミン(1.4g、31.5mmol)のMTBE(20ml)溶液に滴下し、0℃で1時間反応させる。反応終了後、炭酸カリウム(2.1g、15.1mmol)を加え、30分攪拌して濾過する。炭酸カリウム濾過後、溶媒を濃縮する。続いて、残渣をエタノール(30ml)に溶解させ、パラジウム−炭素(5%Pd水分量50%重量、0.5g)を添加し、室温下、常圧で3時間水素化反応を行う。反応終了後、パラジウム−炭素を濾過し、濃縮して得られた橙色の油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン=50/50 トリエチルアミン 1%)で精製し、標題化合物(2.2g、収率54%)を得る。
光学活性 4−[1−(4’−フルオロフェニル)−1−ヒドロキシ−4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−2−ブチニル]−3−(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリルの合成
Figure 2005263741
プロパルギルアルコール(0.55g、9.8mmol)および3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(0.82g、9.8mmol)のTHF(5mL)溶液に、メタンスルホン酸(0.01g)を加え、室温で1時間攪拌することにより得られるプロパルギルアルコールのTHPエーテルのTHF溶液中に、15wt% n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(8.3g、19.5mmol)を−10℃〜0℃で加え、リチオ化溶液を調製する。この溶液に(1R,2S)−1−フェニル−2−(1−ピロリジニル)プロパン−1−オール(2.0g、9.7mmol)を加えた後、この溶液に参考例1で得られる化合物のTHF溶液の一部(8.2g、4.9mmol)を室温で加え、終夜攪拌する。反応終了後の溶液を1Mクエン酸水溶液で中和後、有機相を分離し、水洗後、溶媒を留去した油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン=20/80)により精製し、標題化合物(1.5g、収率76%)を得る。
光学活性 1−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニトリル(光学活性シタロプラム)の合成
実施例3で得られた光学活性 4−[1−(4’−フルオロフェニル)−1−ヒドロキシ−4−(テトラヒドロピラン−2−イルオキシ)−2−ブチニル]−3−(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(1.5g、3.79mmol)を塩化メチレン(10ml)に溶解し、トリエチルアミン(1.15g、11.37mmol)を加え、0℃に冷却する。その後、メタンスルホニルクロリド(0.52g、4.55mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液を滴下し、1時間攪拌する。反応終了後、5%水酸化ナトリウム水溶液(8ml)で2回洗浄を行い、硫酸ナトリウムで乾燥する。硫酸ナトリウムを濾過後、濃縮して得られる橙色の油状物をエタノール(10ml)に溶解し、p−トルエンスルホン酸水和物(0.005g、0.02mmol)を加え、室温で3時間反応する。反応終了後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(10ml)、トルエン(15ml)を加えて抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥する。硫酸ナトリウムを濾過した後、溶液を濃縮して得られる油状物をTHF(10ml)に溶解し、メタンスルホニルクロリド(0.46g、3.98mmol)を添加し、0℃に冷却する。そこにトリエチルアミン(0.46g、4.55mmol)を滴下し、室温で2時間反応する。反応終了後、THF(20ml)を加え、濾過して溶媒を濃縮する。得られる油状物をMTBE(10ml)に溶解し、0℃に冷却したジメチルアミン(0.43g、9.48mmol)のMTBE(10ml)溶液に滴下し、0℃で1時間反応する。反応終了後、炭酸カリウム(0.63g、4.55mmol)を加え、30分攪拌して濾過する。炭酸カリウム濾過後、溶媒を濃縮する。続いて、残渣をエタノール(15ml)に溶解させ、パラジウム−炭素(5%Pd−0.1%S(硫黄)、水分量50%重量、0.2g)を添加し、室温下、常圧で3時間水素化反応を行う。反応終了後、パラジウム−炭素を濾過し、濃縮して得られた橙色の油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン=50/50 トリエチルアミン1%)で精製し、標題化合物(0.60g、収率48%)を得る。
4−[4−(ジメチルアミノ)−1−(4’−フルオロフェニル)−1−ヒドロキシ−2−ブチニル]−3−(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリルの合成
Figure 2005263741
N,N−ジメチル−2−プロピニルアミン(5.4g、39.2mmol)をTHF(40ml)に溶解した溶液に15wt%n−ブチルリチウム(26.8g、62.7mmol)を−10℃〜0℃で加え、1時間攪拌してリチオ化溶液を調製する。続いて、参考例1で得られる化合物のTHF溶液の一部(32.7g、19.6mmol)を−20℃で滴下し、室温で終夜反応を行う。反応終了後、トルエン(50ml)、水(50ml)を加え、10%塩酸でpH2として水層を分離する。有機層を水(50ml)で再度抽出する。水層を合わせてトルエン(50ml)を加え、10%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、pH12として有機層を分離する。有機層を水(50ml)で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥する。硫酸ナトリウムを濾過し、濃縮して標題化合物(5.4g、収率82%)を得る。
1−(3−(ジメチルアミノ)プロピル)−1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニトリル(Citalopram base)の合成
Figure 2005263741
4−[4−(ジメチルアミノ)−1−(4’−フルオロフェニル)−1−ヒドロキシ−2−ブチニル]−3−(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(5.4g、16.0mmol)をエタノール(50ml)に溶解させ、0.1wt%硫黄被毒パラジウム−炭素(5%Pd水分量50%重量、0.6g)を添加し、室温下、常圧で3時間水素化反応を行う。反応終了後、パラジウム−炭素を濾過し、濃縮して得られた橙色の油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン=60/40 トリエチルアミン1%)で精製し、4−[4−(ジメチルアミノ)−1−(4’−フルオロフェニル)−1−ヒドロキシ−1−ブチル]−3−(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(4.1g、収率75%)を得る。上記で得られた4−[4−(ジメチルアミノ)−1−(4’−フルオロフェニル)−1−ヒドロキシ−1−ブチル]−3−(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(2.0g、5.8mmol)、トリエチルアミン(1.8g、17.5mmol)を塩化メチレン(30ml)に溶解し、0℃に冷却する。その後、メタンスルホニルクロリド(0.8g、7.0mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液を滴下し、2時間攪拌する。反応終了後、5%水酸化ナトリウム水溶液(20ml)で2回洗浄を行い、硫酸ナトリウムで乾燥する。硫酸ナトリウムを濾過後、濃縮して得られた橙色の油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン=50/50 トリエチルアミン 1%)で精製し、標題化合物(1.4g、収率71%)を得る。
光学活性 4−[4−(ジメチルアミノ)−1−(4’−フルオロフェニル)−1−ヒドロキシ−2−ブチニル]−3−(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリルの合成
Figure 2005263741
N,N−ジメチル−2−プロピニルアミン(0.28g、3.33mmol)、l−N−メチルエフェドリン(0.60g、3.33mmol)をTHF(10ml)に溶解した溶液に15wt% n−ブチルリチウム(3.79g、8.88mmol)を−10℃〜0℃で加え、1時間攪拌してリチオ化溶液を調製する。続いて、参考例1で得られる化合物のTHF溶液の一部(3.27g、1.96mmol)を−20℃で滴下し、その後、室温で終夜反応を行う。反応終了後、トルエン(10ml)、水(10ml)を加え、10%塩酸でpH2として水層を分離する。有機層を水(10ml)で再度抽出する。水層を合わせてトルエン(20ml)を加え、10%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、pH12として有機層を分離する。有機層を水(20ml)で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥する。硫酸ナトリウムを濾過し、濃縮して得られた橙色の油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン=50/50 トリエチルアミン1%)で精製し、標題化合物(0.48g、収率72%)を得る。
光学活性シタロプラムの合成
実施例7で得られた光学活性 4−[4−(ジメチルアミノ)−1−(4’−フルオロフェニル)−1−ヒドロキシ−2−ブチニル]−3−(ヒドロキシメチル)ベンゾニトリル(0.48g、1.42mmol)をエタノール(10ml)に溶解させ、パラジウム−炭素(5%Pd−0.1%S(硫黄)、水分量50%重量、0.05g)を添加し、室温下、常圧で3時間、水素化反応を行う。反応終了後、パラジウム−炭素を濾過し、濃縮して得られた橙色の油状物を塩化メチレン(10ml)に溶解し、トリエチルアミン(0.43g、4.26mmol)を加え、0℃に冷却する。その後、メタンスルホニルクロリド(0.19g、1.70mmol)の塩化メチレン(5ml)溶液を滴下し、1時間攪拌する。反応終了後、5%水酸化ナトリウム水溶液(5ml)で2回洗浄を行い、硫酸ナトリウムで乾燥する。硫酸ナトリウムを濾過後、濃縮して得られる橙色の油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘプタン=50/50 トリエチルアミン1%)で精製し、標題化合物(0.34g、収率73.4%)を得る。
シタロプラム臭化水素酸塩の合成
シタロプラムベース(167g)をアセトン(837mL)に溶解させた溶液に、15℃〜40℃で臭化水素ガスをpH3になるまで吹き込み、さらに1時間攪拌させた後、5℃まで冷却する。生じた結晶を濾別し、乾燥することにより、シタロプラムの臭化水素酸塩を約162g得る。
光学活性シタロプラムのシュウ酸塩の合成
光学活性シタロプラム(100g)をアセトン(1L)に溶解させた溶液に、15℃〜40℃でシュウ酸2水和物(45g)を加え、さらに1時間攪拌させた後、溶媒を留去した残渣をアセトン(1L)と酢酸エチル(5L)とからなる混合溶媒から結晶化させ、濾別、乾燥することにより、光学活性シタロプラムのシュウ酸塩(125g)を得る。
本発明によれば、副反応を抑制したシタロプラムの製造方法、光学分割法に依存しない選択的な光学活性シタロプラムの製造方法、ならびにシタロプラム製造の中間体として有用な化合物を提供することができる。

Claims (16)

  1. 式[I]:
    Figure 2005263741

    [式中、
    は、−CHOHを示し、
    は、−OHを示し、
    およびRは、一緒になって、式:−CH−O−で表される2価の基を形成していてもよく、
    Xは、
    1)−CN;
    2)−CHO;
    3)ハロゲン原子;
    4)式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基;
    5)式:−CHOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    6)式:−CH=NOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    7)式:−CONR〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基または式:−NHR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル−カルボニル基を示す。)で表される基を示す。〕で表される基;
    8)式:−COOR10(式中、R10は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;あるいは、
    9)式:−OR11〔式中、R11は、
    i) 水素原子;
    ii) トリフルオロメタンスルホニル基;
    iii) 置換されていてもよいヘテロ環基;
    iv) 置換されていてもよいアルキル基;
    v) 置換されていてもよいアラルキル基;
    vi) 置換シリル基;
    vii) 式:−(C=O)R12(式中、R12は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    viii)式:−(C=O)OR13(式中、R13は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    ix) 式:−CONR1415(式中、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;
    x) 式:−SO16(式中、R16は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基;または、
    xi) 式:
    Figure 2005263741

    (式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基
    を示す。〕で表される基
    を示し、
    Yは、
    1)ジアルキルアミノ基;
    2)ニトロ基;
    3)ヒドロキシル基;
    4)ハロゲン原子;または
    5)式:−OR17〔式中、R17は、
    i) 置換されていてもよいヘテロ環基;
    ii) 置換されていてもよいアルキル基;
    iii) 置換されていてもよいアラルキル基;
    iv) 置換シリル基;
    v) 式:−(C=O)R18(式中、R18は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    vi) 式:−(C=O)OR19(式中、R19は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    vii) 式:−CONR2021(式中、R20およびR21は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;または
    viii)式:−SO22(式中、R22は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基
    を示す。〕で表される基
    を示す。]
    で表される化合物またはその塩。
  2. 式[I−1]:
    Figure 2005263741

    [式中、
    Xは、請求項1に定義の通りであり、
    は、
    ジアルキルアミノ基;
    ニトロ基;または
    式:−OR17(式中、R17は、置換されていてもよいヘテロ環基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換シリル基を示す。)で表される基
    を示す。]
    で表される、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  3. がジメチルアミノ基である、請求項2に記載の化合物またはその塩。
  4. 式[I−2]:
    Figure 2005263741

    [式中、
    Xは、請求項1に定義の通りであり、
    は、
    1)ジアルキルアミノ基;
    2)ニトロ基;
    3)ヒドロキシル基;
    4)ハロゲン原子;または
    5)式:−OR17〔式中、R17は、
    i) 置換されていてもよいヘテロ環基;
    ii) 置換されていてもよいアルキル基;
    iii) 置換されていてもよいアラルキル基;
    iv) 置換シリル基;
    v) 式:−(C=O)R18(式中、R18は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    vi) 式:−(C=O)OR19(式中、R19は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    vii) 式:−CONR2021(式中、R20およびR21は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;または
    viii)式:−SO22(式中、R22は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基
    を示す。〕で表される基
    を示す。]
    で表される、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  5. 式[I−3]:
    Figure 2005263741

    [式中、Xは請求項1に定義の通りである。]
    で表される、請求項1に記載の化合物またはその塩。
  6. 式[II]:
    Figure 2005263741

    [式中、Xは、
    1)−CN;
    2)−CHO;
    3)ハロゲン原子;
    4)式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基;
    5)式:−CHOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    6)式:−CH=NOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    7)式:−CONR〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基または式:−NHR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル−カルボニル基を示す。)で表される基を示す。〕で表される基;
    8)式:−COOR10(式中、R10は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;あるいは、
    9)式:−OR11〔式中、R11は、
    i) 水素原子;
    ii) トリフルオロメタンスルホニル基;
    iii) 置換されていてもよいヘテロ環基;
    iv) 置換されていてもよいアルキル基;
    v) 置換されていてもよいアラルキル基;
    vi) 置換シリル基;
    vii) 式:−(C=O)R12(式中、R12は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    viii)式:−(C=O)OR13(式中、R13は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    ix) 式:−CONR1415(式中、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;
    x) 式:−SO16(式中、R16は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基;または、
    xi) 式:
    Figure 2005263741

    (式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基
    を示す。〕で表される基
    を示す。]
    で表される化合物またはその塩と、
    式[III]:
    Figure 2005263741

    [式中、
    Mは、−Li、−Na、−MgCl、−MgBr、−MgI、−ZnCl、−ZnBr、−ZnIまたは−Zn−≡−CH−Yを示し、
    は、
    ジアルキルアミノ基;
    ニトロ基;または
    式:−OR17(式中、R17は、置換されていてもよいヘテロ環基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換シリル基を示す。)で表される基
    を示す。]
    で表される化合物とを反応させることを特徴とする、式[I−1]:
    Figure 2005263741

    [式中、XおよびYは、上記に定義する通りである。]
    で表される化合物またはその塩の製造方法。
  7. 光学活性化合物の存在下で反応を行うことを特徴とする、請求項6に記載の製造方法。
  8. 光学活性化合物がアミノアルコールまたはその塩である、請求項7に記載の製造方法。
  9. アミノアルコールが、式:
    Figure 2005263741

    で表される化合物である、請求項8に記載の製造方法。
  10. 式[I−1]:
    Figure 2005263741

    [式中、
    Xは、
    1)−CN;
    2)−CHO;
    3)ハロゲン原子;
    4)式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基;
    5)式:−CHOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    6)式:−CH=NOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    7)式:−CONR〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基または式:−NHR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル−カルボニル基を示す。)で表される基を示す。〕で表される基;
    8)式:−COOR10(式中、R10は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;あるいは、
    9)式:−OR11〔式中、R11は、
    i) 水素原子;
    ii) トリフルオロメタンスルホニル基;
    iii) 置換されていてもよいヘテロ環基;
    iv) 置換されていてもよいアルキル基;
    v) 置換されていてもよいアラルキル基;
    vi) 置換シリル基;
    vii) 式:−(C=O)R12(式中、R12は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    viii)式:−(C=O)OR13(式中、R13は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    ix) 式:−CONR1415(式中、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;
    x) 式:−SO16(式中、R16は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基;または、
    xi) 式:
    Figure 2005263741

    (式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基
    を示す。〕で表される基
    を示し、
    は、
    ジアルキルアミノ基;
    ニトロ基;または
    式:−OR17(式中、R17は、置換されていてもよいヘテロ環基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換シリル基を示す。)で表される基
    を示す。]
    で表される化合物またはその塩を、還元反応に付すことを特徴とする、式[IV]:
    Figure 2005263741

    [式中、XおよびYは、上記に定義の通りである。]
    で表される化合物またはその塩の製造方法。
  11. 式[I−1]:
    Figure 2005263741

    [式中、
    Xは、
    1)−CN;
    2)−CHO;
    3)ハロゲン原子;
    4)式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基;
    5)式:−CHOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    6)式:−CH=NOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    7)式:−CONR〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基または式:−NHR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル−カルボニル基を示す。)で表される基を示す。〕で表される基;
    8)式:−COOR10(式中、R10は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;あるいは、
    9)式:−OR11〔式中、R11は、
    i) 水素原子;
    ii) トリフルオロメタンスルホニル基;
    iii) 置換されていてもよいヘテロ環基;
    iv) 置換されていてもよいアルキル基;
    v) 置換されていてもよいアラルキル基;
    vi) 置換シリル基;
    vii) 式:−(C=O)R12(式中、R12は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    viii)式:−(C=O)OR13(式中、R13は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    ix) 式:−CONR1415(式中、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;
    x) 式:−SO16(式中、R16は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基;または、
    xi) 式:
    Figure 2005263741

    (式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基
    を示す。〕で表される基
    を示し、
    は、
    ジアルキルアミノ基;
    ニトロ基;または
    式:−OR17(式中、R17は、置換されていてもよいヘテロ環基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換シリル基を示す。)で表される基
    を示す。]
    で表される化合物またはその塩を、閉環反応に付すことを特徴とする、式[I−2]:
    Figure 2005263741

    [式中、
    Xは、上記に定義の通りであり、
    は、
    1)ジアルキルアミノ基;
    2)ニトロ基;
    3)ヒドロキシル基;
    4)ハロゲン原子;または
    5)式:−OR17〔式中、R17は、
    i) 置換されていてもよいヘテロ環基;
    ii) 置換されていてもよいアルキル基;
    iii) 置換されていてもよいアラルキル基;
    iv) 置換シリル基;
    v) 式:−(C=O)R18(式中、R18は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    vi) 式:−(C=O)OR19(式中、R19は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    vii) 式:−CONR2021(式中、R20およびR21は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;または
    viii)式:−SO22(式中、R22は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基
    を示す。〕で表される基
    を示す。]
    で表される化合物またはその塩の製造方法。
  12. 閉環反応の前に、一級アルコール水酸基をアルキルスルホニルエステル化する工程を包含する、請求項11に記載の製造方法。
  13. 式[I−2]:
    Figure 2005263741

    [式中、
    Xは、
    1)−CN;
    2)−CHO;
    3)ハロゲン原子;
    4)式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基;
    5)式:−CHOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    6)式:−CH=NOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    7)式:−CONR〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基または式:−NHR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル−カルボニル基を示す。)で表される基を示す。〕で表される基;
    8)式:−COOR10(式中、R10は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;あるいは、
    9)式:−OR11〔式中、R11は、
    i) 水素原子;
    ii) トリフルオロメタンスルホニル基;
    iii) 置換されていてもよいヘテロ環基;
    iv) 置換されていてもよいアルキル基;
    v) 置換されていてもよいアラルキル基;
    vi) 置換シリル基;
    vii) 式:−(C=O)R12(式中、R12は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    viii)式:−(C=O)OR13(式中、R13は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    ix) 式:−CONR1415(式中、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;
    x) 式:−SO16(式中、R16は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基;または、
    xi) 式:
    Figure 2005263741

    (式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基
    を示す。〕で表される基
    を示し、
    は、
    1)ジアルキルアミノ基;
    2)ニトロ基;
    3)ヒドロキシル基;
    4)ハロゲン原子;または
    5)式:−OR17〔式中、R17は、
    i) 置換されていてもよいヘテロ環基;
    ii) 置換されていてもよいアルキル基;
    iii) 置換されていてもよいアラルキル基;
    iv) 置換シリル基;
    v) 式:−(C=O)R18(式中、R18は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    vi) 式:−(C=O)OR19(式中、R19は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    vii) 式:−CONR2021(式中、R20およびR21は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;または
    viii)式:−SO22(式中、R22は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基
    を示す。〕で表される基
    を示す。]
    で表される化合物またはその塩を、還元反応に付すことを特徴とする、式[V]:
    Figure 2005263741

    [式中、XおよびYは、上記に定義の通りである。]
    で表される化合物またはその塩の製造方法。
  14. 式[I−2]:
    Figure 2005263741

    [式中、
    Xは、
    1)−CN;
    2)−CHO;
    3)ハロゲン原子;
    4)式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基;
    5)式:−CHOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    6)式:−CH=NOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    7)式:−CONR〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基または式:−NHR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル−カルボニル基を示す。)で表される基を示す。〕で表される基;
    8)式:−COOR10(式中、R10は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;あるいは、
    9)式:−OR11〔式中、R11は、
    i) 水素原子;
    ii) トリフルオロメタンスルホニル基;
    iii) 置換されていてもよいヘテロ環基;
    iv) 置換されていてもよいアルキル基;
    v) 置換されていてもよいアラルキル基;
    vi) 置換シリル基;
    vii) 式:−(C=O)R12(式中、R12は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    viii)式:−(C=O)OR13(式中、R13は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    ix) 式:−CONR1415(式中、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;
    x) 式:−SO16(式中、R16は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基;または、
    xi) 式:
    Figure 2005263741

    (式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基
    を示す。〕で表される基
    を示し、
    は、
    1)ジアルキルアミノ基;
    2)ニトロ基;
    3)ヒドロキシル基;
    4)ハロゲン原子;または
    5)式:−OR17〔式中、R17は、
    i) 置換されていてもよいヘテロ環基;
    ii) 置換されていてもよいアルキル基;
    iii) 置換されていてもよいアラルキル基;
    iv) 置換シリル基;
    v) 式:−(C=O)R18(式中、R18は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    vi) 式:−(C=O)OR19(式中、R19は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    vii) 式:−CONR2021(式中、R20およびR21は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;または
    viii)式:−SO22(式中、R22は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基
    を示す。〕で表される基
    (但し、ジメチルアミノ基は除く。)を示す。]
    で表される化合物またはその塩と、式:NHMeで表される化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする、式[I−3]:
    Figure 2005263741

    [式中、Xは上記に定義の通りである。]
    で表される化合物またはその塩の製造方法。
  15. 式[I−3]:
    Figure 2005263741

    [式中、Xは、
    1)−CN;
    2)−CHO;
    3)ハロゲン原子;
    4)式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基;
    5)式:−CHOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    6)式:−CH=NOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    7)式:−CONR〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基または式:−NHR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル−カルボニル基を示す。)で表される基を示す。〕で表される基;
    8)式:−COOR10(式中、R10は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;あるいは、
    9)式:−OR11〔式中、R11は、
    i) 水素原子;
    ii) トリフルオロメタンスルホニル基;
    iii) 置換されていてもよいヘテロ環基;
    iv) 置換されていてもよいアルキル基;
    v) 置換されていてもよいアラルキル基;
    vi) 置換シリル基;
    vii) 式:−(C=O)R12(式中、R12は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    viii)式:−(C=O)OR13(式中、R13は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    ix) 式:−CONR1415(式中、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;
    x) 式:−SO16(式中、R16は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基;または、
    xi) 式:
    Figure 2005263741

    (式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基
    を示す。〕で表される基
    を示す。]
    で表される化合物またはその塩を、還元反応に付すことを特徴とする、式[VI]:
    Figure 2005263741

    [式中、Xは、上記に定義の通りである。]
    で表される化合物またはその塩の製造方法。
  16. 工程A〜Fの少なくとも1つを包含するシタロプラムまたはその塩の製造方法:
    (A) 式[II]:
    Figure 2005263741

    [式中、Xは、
    1)−CN;
    2)−CHO;
    3)ハロゲン原子;
    4)式:−CH(OR)(OR)〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、C1−6アルキル基を示し、一緒になって、アルキレン鎖を形成していてもよい。〕で表される基;
    5)式:−CHOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    6)式:−CH=NOR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    7)式:−CONR〔式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基または式:−NHR(式中、Rは、水素原子またはC1−6アルキル−カルボニル基を示す。)で表される基を示す。〕で表される基;
    8)式:−COOR10(式中、R10は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。)で表される基;あるいは、
    9)式:−OR11〔式中、R11は、
    i) 水素原子;
    ii) トリフルオロメタンスルホニル基;
    iii) 置換されていてもよいヘテロ環基;
    iv) 置換されていてもよいアルキル基;
    v) 置換されていてもよいアラルキル基;
    vi) 置換シリル基;
    vii) 式:−(C=O)R12(式中、R12は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    viii)式:−(C=O)OR13(式中、R13は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    ix) 式:−CONR1415(式中、R14およびR15は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;
    x) 式:−SO16(式中、R16は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基;または、
    xi) 式:
    Figure 2005263741

    (式中、Zは、酸素原子または硫黄原子を示し、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。RおよびRあるいはRおよびRが、それぞれともに、C1−6アルキル基を示す場合、RおよびRあるいはRおよびRは、一緒になって、それらが結合している炭素原子と共に環を形成していてもよい。)で表される基
    を示す。〕で表される基
    を示す。]
    で表される化合物またはその塩と、
    式[III]:
    Figure 2005263741

    [式中、
    Mは、−Li、−Na、−MgCl、−MgBr、−MgI、−ZnCl、−ZnBr、−ZnIまたは−Zn−≡−CH−Yを示し、
    は、
    ジアルキルアミノ基;
    ニトロ基;または
    式:−OR17(式中、R17は、置換されていてもよいヘテロ環基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアラルキル基、置換シリル基を示す。)で表される基
    を示す。]
    で表される化合物とを反応させる工程;
    (B)式[I−1]:
    Figure 2005263741

    [式中、XおよびYは、上記に定義の通りである。]
    で表される化合物またはその塩を、還元反応に付す工程;
    (C)式[I−1]:
    Figure 2005263741

    [式中、XおよびYは、上記に定義の通りである。]
    で表される化合物またはその塩を、閉環反応に付す工程;
    (D)式[I−2]:
    Figure 2005263741

    [式中、
    Xは、上記に定義の通りであり、
    は、
    1)ジアルキルアミノ基;
    2)ニトロ基;
    3)ヒドロキシル基;
    4)ハロゲン原子;または
    5)式:−OR17〔式中、R17は、
    i) 置換されていてもよいヘテロ環基;
    ii) 置換されていてもよいアルキル基;
    iii) 置換されていてもよいアラルキル基;
    iv) 置換シリル基;
    v) 式:−(C=O)R18(式中、R18は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    vi) 式:−(C=O)OR19(式中、R19は、C1−6アルキル基を示す。)で表される基;
    vii) 式:−CONR2021(式中、R20およびR21は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル基またはアリール基を示す。)で表される基;または
    viii)式:−SO22(式中、R22は、C1−6アルキル基、C1−6アルキル基で置換されていてもよいフェニル基を示す。)で表される基
    を示す。〕で表される基
    を示す。]
    で表される化合物またはその塩を、還元反応に付す工程;
    (E)式[I−2]:
    Figure 2005263741

    [式中、
    Xは、上記に定義の通りであり、
    は、上記に定義の通りである(但し、ジメチルアミノ基は除く)。]
    で表される化合物またはその塩と、式:NHMeで表される化合物またはその塩とを反応させる工程;および
    (F)式[I−3]:
    Figure 2005263741

    [式中、Xは、上記に定義の通りである。]
    で表される化合物またはその塩を、還元反応に付す工程。
JP2004081592A 2004-03-19 2004-03-19 シタロプラムの製造方法ならびにその中間体およびその製造方法 Pending JP2005263741A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004081592A JP2005263741A (ja) 2004-03-19 2004-03-19 シタロプラムの製造方法ならびにその中間体およびその製造方法
PCT/JP2005/005466 WO2005090290A1 (ja) 2004-03-19 2005-03-17 シタロプラムの製造方法ならびにその中間体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004081592A JP2005263741A (ja) 2004-03-19 2004-03-19 シタロプラムの製造方法ならびにその中間体およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005263741A true JP2005263741A (ja) 2005-09-29

Family

ID=34993615

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004081592A Pending JP2005263741A (ja) 2004-03-19 2004-03-19 シタロプラムの製造方法ならびにその中間体およびその製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2005263741A (ja)
WO (1) WO2005090290A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11550234B2 (en) 2018-10-01 2023-01-10 Asml Netherlands B.V. Object in a lithographic apparatus

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112409212B (zh) * 2020-11-30 2023-03-14 四川新迪医药化工有限公司 西酞普兰二醇中间体氢溴酸盐的制备方法及西酞普兰二醇中间体氢溴酸盐、西酞普兰

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8419963D0 (en) * 1984-08-06 1984-09-12 Lundbeck & Co As H Intermediate compound and method
JP2001114773A (ja) * 1999-10-14 2001-04-24 Sumika Fine Chemicals Co Ltd フタラン化合物、その中間体およびこれらの製造方法、並びにシタロプラムの製造方法
JP3365764B2 (ja) * 1999-10-25 2003-01-14 ハー・ルンドベック・アクチエゼルスカベット シタロプラムの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11550234B2 (en) 2018-10-01 2023-01-10 Asml Netherlands B.V. Object in a lithographic apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
WO2005090290A1 (ja) 2005-09-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6946566B2 (en) Process for preparation of optically active halogeno hydroxypropyl compound and glycidyl compound
US6376711B1 (en) Method for the preparation of aryl ethers
JP2005263741A (ja) シタロプラムの製造方法ならびにその中間体およびその製造方法
JP2004531577A (ja) シクロヘキサノール誘導体の調製法
US7439400B2 (en) Amino alcohol ligand and its use in preparation of chiral proparglic tertiary alcohols and tertiary amines via enantioselective addition reaction
US20100234645A1 (en) Method for producing benzaldehyde compound
US6620977B1 (en) Process for producing butanetriol derivative
JP4399885B2 (ja) 4−メチルテトラフルオロベンジルアルコール誘導体の製造法
KR100541786B1 (ko) (3-알콕시페닐)마그네슘 클로라이드를 사용한 알콜의 제조방법
EP0936207B1 (en) Process for the preparation of cyclopropylacetylene derivatives
EP1480988A4 (en) REAGENTS FOR ASYMMETRIC ALLYLATION, ALDOL, DOUBLE ALDOL AND ALLYLATION REACTIONS
JP2557068B2 (ja) ヒドロキノン誘導体の製造方法
US4384127A (en) Process for synthesis of optically pure prostaglandin E2 and analogs thereof
US4670607A (en) Method for producing 2-(substituted aryl) propionaldehyde
JP4407191B2 (ja) 光学活性ハロゲノヒドロキシプロピル化合物およびグリシジル化合物の製造法
CN103387540B (zh) 一种成盐法制备唑菌酯的方法
JP4032190B2 (ja) 光学活性化合物の製造法
JPH078815B2 (ja) 光学活性2―メチレンシクロペンタノン誘導体とその中間体及びそれらの製法
JP4148202B2 (ja) ブタントリオール誘導体の製造法
CN110105311A (zh) 一种美国白蛾性信息素中间体的合成方法
CZ304188B6 (cs) Způsob výroby fingolimodu založený na otevírání aziridinového kruhu
JPH0714890B2 (ja) 光学活性2―メチレンペンタナール誘導体
JPH043371B2 (ja)
Xianming Chiral nonracemic 1-Aryl-2, 2-dimethyl-1, 3-propanediols: reactions and applications in asymmetric synthesis
JPH043374B2 (ja)