JP2001114439A

JP2001114439A - 画像形成装置用加熱媒体入力トレイ

Info

Publication number: JP2001114439A
Application number: JP2000286420A
Authority: JP
Inventors: M Johnson Steven; スティーヴン・エム・ジョンソン
Original assignee: Hewlett Packard Co
Current assignee: HP Inc
Priority date: 1999-09-21
Filing date: 2000-09-21
Publication date: 2001-04-24
Also published as: SG101936A1; US6375318B1

Abstract

(57)【要約】レーザプリンタのような画像形成装置用媒体入力トレイ
が、画像形成装置の画像処理により生ずる媒体のカール
の可能性を減らすために、トレイ内の媒体を加熱するよ
う構成されている。好適実施形態では、入力トレイは、
電流に応答して熱を消散する導電線路を有する柔軟印刷
回路で構成されている。柔軟回路は、画像形成装置の電
源に結合していて、画像形成装置の画像形成動作とは無
関係にトレイ内の媒体の連続加温を可能にしている。画
像処理方法は、画像処理装置の媒体入力トレイに加熱装
置を設けるステップと、加熱装置で入力トレイ内の媒体
を加熱して、画像処理処理動作により生じる媒体のカー
ルを減らすステップを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一般に画像形成装
置に関し、更に詳細には、入力トレイに入っている媒体
を予備加熱して画像処理により生ずる媒体のカールを減
らすことに関する。

【０００２】

【発明の背景】レーザプリンタ、ファクシミリ機械、ま
たは複写機のような通常の電子写真式画像形成装置は、
一つのローラまたは一連のローラを使用して媒体のシー
ト（通常は紙のシート）を入力トレイから引き出し、媒
体を位置合わせローラ組立体まで移動させることにより
動作する。位置合わせローラ組立体は、媒体の縁が媒体
経路に平行であるように媒体を整列させる。媒体が正し
く整列すると、位置合わせローラ組立体は媒体を、ドラ
ムまたはベルトのような光伝導体（ＯＰＣ）表面に移動
させる。ＯＰＣはその表面にレーザを表面を横断して走
査することにより形成された潜像を有している。レーザ
ビームに露出されたおよび露出されない表面上の区域の
間に静電荷密度の差異が生ずる。ＯＰＣ表面、現像電
極、およびトナーの相対静電荷に応じて、光に露出され
たまたは露出されないＯＰＣ表面に選択的に吸引される
トナーにより可視画像が現像される。ＯＰＣを正または
負に帯電させることができ、トナーが同様に負または正
に帯電した粒子を備えることができる。

【０００３】媒体に静電荷を与え、光伝導体表面の近く
に移動させる。媒体が光伝導体表面の近くに移動するに
つれて、なおも光伝導体表面から現像された画像のパタ
ーンを成しているトナーが光伝導体表面から媒体に吸引
される。画像を受取ってから媒体を融着器に移動させ
る。融着器は媒体上のトナー画像を加熱し、トナーを媒
体に結合させる。

【０００４】融着器の温度は決定的である。粗いまたは
熱い媒体には、滑らかなまたは薄い媒体より高い融着器
温度が必要である。いずれの場合でも、融着器温度が低
すぎれば、トナーが媒体に適切に融着しない。他方、温
度が高すぎれば、トナーが融着器により媒体から吸引さ
れ、媒体を損傷することがある。いずれの場合でも望ま
しくない印刷欠陥を生ずる。

【０００５】注目すべきは、過剰融着は媒体をカールさ
せ、皺を作り、または反らせ、おそらくはプリンタを詰
まらせる可能性がある。しかし、他の因子も媒体のカー
ル、皺より、または反りに影響し、これら因子には媒体
の組成および重量、媒体の水分含有量、媒体の一方の側
にまたは両側に画像を形成するか、媒体上のトナーの分
布、融着温度、融着構成（すなわち、加熱融着器ローラ
が単独であるか二重であるか）、プリンタを出るときの
媒体の排出速度、および温度および湿度のような外部環
境因子がある。たとえば、媒体のカールは湿気状態を和
らげるのに空気調和を利用できない環境では普通のこと
である。このような情況では、媒体の水分含有量は当然
高い。その結果、媒体のカール、皺より、または反り
は、プリンタのパラメータが最適に確保されていても、
正常の画像融着中水分が急速に追い出されるため、簡単
に生ずる。

【０００６】これら多数の因子は、電子写真式画像形成
装置においてばかりでなく、インクジェット画像形成装
置においても媒体のカールに影響する。たとえば、注目
すべきことに、通常の液体インクの高い水分濃度は、イ
ンクを通常の紙媒体に吸い込ませ、媒体上のインク分布
と協働して媒体をカールさせ、皺を作り、または反らせ
る。

【０００７】したがって、本発明の目的は、通常の画像
処理技法および環境条件によりしばしば生ずる媒体のカ
ールを減らすことである。

【０００８】

【発明の概要】本発明の原理によれば、レーザプリンタ
のような画像形成装置用媒体入力トレイが、画像形成装
置の画像処理により生ずる媒体のカールの可能性を減ら
すために、トレイ内の媒体を加熱するよう構成されてい
る。好適実施形態では、入力トレイは、電流に応答して
熱を消散する導電線路を有する柔軟印刷回路で構成され
ている。柔軟回路は、画像形成装置の電源に結合して、
画像形成装置の画像形成動作とは無関係にトレイ内の媒
体の連続加温を可能にしている。

【０００９】更に他の原理によれば、画像処理の方法は
画像処理装置の媒体入力トレイに加熱装置を設け、入力
トレイに設置した媒体を加熱装置により加熱して画像処
理動作により生ずる媒体カールの可能性を減らすように
している。

【００１０】本発明の他の目的、長所、および能力は、
説明が進むにつれて一層明らかになるであろう。

【００１１】

【好適実施例の詳細な説明】図１は、本発明の加熱媒体
入力トレイ15を実施するページプリンタ10の斜視図であ
る。プリンタ10を通常のレーザ画像作成技術を採用する
電子写真式画像形成装置として説明するが、本発明の加
熱媒体入力トレイ15を、インクジェットプリンタ、ファ
クシミリ機械、および写真複写機のような他の媒体処理
装置で同様に実現可能であることが理解される。

【００１２】プリンタ10は、ハウジング20の内部に設置
された電子写真式画像形成装置（図示せず）を備えてい
る。プリンタ10は更に、プリンタ10により画像処理しよ
うとする媒体を保持するための媒体入力トレイ15、プリ
ンタ10により画像処理されてしまった画像形成済み媒体
を保持するための画像出力容器25、制御パネル30、情報
表示装置35、および電源スイッチ37を備えている。

【００１３】本発明の媒体入力トレイ15を、ユーザがそ
の中に媒体を受けるように、および中に設置された抵抗
性加熱装置40を一層明瞭に見るようにハウジング20に対
して突出したまたは開いた位置に図示してある。好適
実施形態では、加熱装置40は、フレックス組立体または
フレックス回路ということが多い平面状柔軟印刷配線基
板であり、トレイ15の下支持部材45に隣接して設置され
ている。代わりに、加熱装置40は、剛い印刷配線基板ま
たは他の抵抗性加熱機構を備えている。更に他の代わり
の実施形態では、加熱装置40は、トレイ15の（部分とし
て）中に形成された抵抗性要素を備え、または熱を発生
しまたは放射する他の機構を備えている。

【００１４】フレックス回路40は、印刷回路技術で公知
であるように、（マイラーまたはポリアミドのような）
柔軟な非導電層55の上に形成された（アルミニウムまた
は銅のような）一つ以上の横方向に離間設置された導電
線路50を備えている。導電線路50は、ハウジング20の中
に設置された電源に電気的に結合している。フレックス
回路40は、シート媒体（図示せず）がプリンタ10が使用
するためにトレイの中に挿入されたときフレックス回路
の上に静止するようにトレイ15の中に設置されている。
この情況では、媒体はトレイ15の中に保持されたとき加
温され、プリンタ10により画像処理される前にフレック
ス回路40により高い温度に維持される。重要なのは、高
い温度が、プリンタ10により画像処理される期間中、媒
体のカール、皺より、または反りを減らすことである。

【００１５】次に図２を参照すると、プリンタ10の概略
ブロツク図が描かれている。ここでは、ばね片寄せ115
により上方に片寄せられているシートスタック支持部材
110に設置されたシート媒体105を備えた媒体入力トレイ
15が図示されている。媒体105は、フレックス回路40の
上に静止し、抵抗性電気線路50により供給される電流に
応答して媒体の伝導性加温が行なわれ、媒体が高い温度
に維持されるようになっている。フレックス回路40は、
トレイ15の中でシートスタック支持部材110の下支持部
材45に隣接して設置されている。

【００１６】導電線路50は、フレックス回路40のの外縁
にある接点で終端している。接点は、当技術で普通のよ
うに、電気コネクタ120に接続されている。コネクタ120
は、電源130に結合しているレセプタ125と結合してい
る。この構成では、トレイ15がハウジング20の内部から
突出するにつれて（図１を参照）、コネクタ120がレセ
プタ125から切り離され、電力がもはやフレックス回路4
0に供給されないようになる。しかし、トレイ15がハウ
ジング20の中のその基準位置（図示されている）に押し
戻されると、コネクタ120はレセプタ125と正しく組み合
うよう案内され、フレックス回路40が媒体105を加熱す
るのに電力使用できるようになる。

【００１７】図示してないが、電力をフレックス回路40
に伝える他の構成が同様に実現可能であり、計画されて
いる。たとえば、代わりの実施形態では、柔軟な、細長
い電力ケーブルが電源130をコネクタ120に結合してい
る。この情況では、トレイ15がハウジング20の内部から
突出し、電力ケーブルがトレイと共に這い出し、コネク
タ120が電力ケーブルに接続されたままになってフレッ
クス回路40との接続が絶えず維持されるようになってい
る。加えて、トレイ15をハウジング20の内部のその基準
位置に押し戻すと、電力ケーブルはトレイ15を妨害しな
いよう後退し、しかもコネクタ120は接続されたままに
なっていて媒体105を絶えず加熱する。

【００１８】どんな電源接続を選定しようと、好適実施
形態のフレックス回路40は、（プリンタ自身が当技術で
普通であるように外部電源に差し込まれているかぎり）
電源スイッチ37により制御されるプリンタ10の「オン」
または「オフ」の状態に関係なく、電源130から連続的
に電力を受ける。このようにして、媒体105は、プリン
タが、一晩中のような、長時間画像形成動作に使用され
なくても、絶えず高い温度のままになっている。この情
況では、フレックス回路40による10から20ワットまでの
低い消費電力が好適である。

【００１９】連続加熱状態が必要でなければ、他の電力
使用可能構成が実現可能で、且つ計画されている。たと
えば、代わりの実施形態では、フレックス回路40への電
力の供給は、電源スイッチ37の「接」または「断」の状
態に関連して制御されている。更に他の代わりの実施形
態では、フレックス回路40への電力の供給はプリンタ10
のメモリに入っているファームウェアにより管理されて
いる。たとえば、プリンタ10に対する電力接続サイクル
を検出すると、ファームウェアは、媒体105の初期加温
のため更に高いワット数（すなわち、約20ワット）を所
定時間フレックス回路40に供給できるようにし、その後
残りの時間に対してワット数を減らす（すなわち、約10
ワットに）。代わりに、ファームウェアまたは他のソフ
トウェアまたはハードウェアにより使用可能となる多数
の他の制御形態が同等に実現可能である。たとえば、更
に他の実施形態では、フレックス回路40への電力を恒温
的に管理している。

【００２０】次に、媒体105がトレイ15に残っている時
間量が長いほど、水分が追い出されるにつれて、高い温
度飽和の点まで、一層温かく、一層乾燥することにな
る。しかし、明らかに、媒体105のスタックの上にある
シートはスタックの下にあるシートよりゆっくり温まる
ことになる。この情況では、代わりの実施形態（図示せ
ず）では、下から上にだけでなく上から下にも加熱する
のに二重フレックス回路を利用している。代わりに、フ
レックス回路40を媒体105のスタックの最上に対してだ
け片寄せられるように設置する。この実施形態は、最上
部のシートを摘む場合に役立つ。なぜならそのシートが
最も急速に加熱されるからである。いずれの場合でも、
トレイ15にある媒体105のこの加温および乾燥は、外部
温度および湿度係数が高い環境で特に役に立つ。今度
も、媒体に吸収される水分が少なければ、プリンタによ
る画像処理の期間中に生ずるカール、皺より、および反
りは少ない。

【００２１】プリンタ10の一般的動作を説明すると下記
のとおりである。ユーザによりトレイ15に設置された媒
体105は、電源130によりフレックス回路40が使用可能と
されるのに応答して伝導伝熱により高い温度まで加温さ
れる。プリンタ10による画像移転動作が開始されると、
送りローラ135が入力トレイ15にある媒体スタック105か
ら最上シート140を摘み、これを一対の移動ローラ145ま
で前進させる。移動ローラ145は更に、シート140を紙案
内150により位置合わせローラ155の方に前進させる。位
置合わせローラ155はシート140を（トナーカートリッジ
165の）光伝導体ドラム160および移転ローラ170まで前
進させ、そこで当技術で普通であるようにトナーが施さ
れる。シート140は次に、トナーが媒体に融着されるか
結合される加熱融着ローラ175を通って移動する。最後
に、シートは上方に移動して出力容器25の中に排出され
る。

【００２２】ここで、好適実施形態では、フレックス回
路40が、トレイ15にあるシートスタック支持部材110の
隣接下支持部材45のような、トレイ15の下部分に着脱可
能に結合するよう構成されていることに注目すべきであ
る。それだけで、フレックス回路40は、随意選択の構成
要素または付属品としてトレイ15に適応的に適合してい
る。代わりに、フレックス回路40をシートスタック支持
部材110の下部分の、中に、または一部として、形成す
る。それだけで、フレックス回路40が形成されているト
レイ15は、完全な随意選択の構成要素または付属品とし
てプリンタ10に適応的に適合している。

【００２３】次に図３を参照すると、流れ図が本発明の
好適方法を示している。最初に、205、フレックス回路4
0をトレイ15の中に設ける。次に、210、電力をフレック
ス回路40に供給して導電線路50がトレイに設置された媒
体105に熱を消散させる。続いて、215、媒体がプリンタ
10により画像処理される。したがって、220、媒体が、
トレイ15の中で予備加熱されているため、少ないカー
ル、皺より、または反りで容器25に出力される。

【００２４】最後に、当業者には本発明が当技術に現存
する多様な構成要素のどれを利用しても容易に実施され
ることが明らかであろう。その上、本発明を特定の実施
形態を参照して説明してきたが、他の代わりの実施形態
および実施の方法または修正案を本発明の真の精神およ
び範囲から逸脱することなく、採用できることが明らか
であろう。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の加熱媒体入力トレイを実施したページ
プリンタの斜視図である。

【図２】図１のプリンタの概略ブロック図である。

【図３】本発明の好適方法を示す流れ図である。

【符号の説明】

10 画像形成装置 15 媒体入力トレイ 40 抵抗性加熱装置 45 支持部材 50 印刷配線 105 媒体 160 印刷エンジン 165 印刷エンジン

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】画像形成装置において、（ａ）印刷エンジン、（ｂ）前記印刷エンジンに結合して媒体を前記印刷エン
ジンに供給する媒体入力トレイ、および（ｃ）前記媒体入力トレイに結合し、前記入力トレイに
設置された媒体を加熱するように構成されている熱発生
機構、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項２】前記印刷エンジンは電子写真式装置である
ことを特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
【請求項３】前記印刷エンジンはインクジェット装置で
あることを特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
【請求項４】前記熱発生機構は抵抗性加熱装置を備えて
いることを特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
【請求項５】前記熱発生機構は前記媒体入力トレイの下
支持部材に関連して設置されていることを特徴とする請
求項１に記載の画像形成装置。
【請求項６】前記熱発生機構は印刷配線基板を備えてい
ることを特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
【請求項７】前記熱発生機構は前記媒体入力トレイの一
部として形成されていることを特徴とする請求項１に記
載の画像形成装置。
【請求項８】更に、前記印刷エンジンに結合した電源を
備え、前記電源は前記熱発生機構を動作させる電力を供
給するよう構成されていることを特徴とする請求項１に
記載の画像形成装置。
【請求項９】画像処理の方法において、（ａ）印刷エンジンを設けるステップ、（ｂ）前記印刷エンジンに結合した媒体入力トレイを設
けるステップ、（ｃ）前記媒体入力トレイに関連する加熱装置を設ける
ステップ、および（ｄ）前記印刷エンジンが前記媒体を処理する前に、前
記加熱装置が前記媒体入力トレイにある媒体を加熱でき
るようにするステップ、を備えていることを特徴とする
方法。
【請求項１０】前記印刷エンジンは電子写真式装置であ
ることを特徴とする請求項９に記載の方法。
【請求項１１】前記印刷エンジンはインクジェット装置
であることを特徴とする請求項９に記載の方法。
【請求項１２】前記加熱装置は抵抗性加熱装置を備えて
いることを特徴とする請求項９に記載の方法。
【請求項１３】前記加熱装置は印刷配線基板を備えてい
ることを特徴とする請求項９に記載の方法。
【請求項１４】更に、画像形成動作中および前記印刷エ
ンジンの無負荷運転中、エネルギを供給して前記加熱装
置を動作させるステップを備えていることを特徴とする
請求項９に記載の方法。