JP2001114139A - 車両用スペアタイヤの搭載構造 - Google Patents

車両用スペアタイヤの搭載構造

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JP2001114139A
JP2001114139A JP29621399A JP29621399A JP2001114139A JP 2001114139 A JP2001114139 A JP 2001114139A JP 29621399 A JP29621399 A JP 29621399A JP 29621399 A JP29621399 A JP 29621399A JP 2001114139 A JP2001114139 A JP 2001114139A
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spare tire
floor
vehicle
mounting structure
mounting
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JP29621399A
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Shusuke Terada
秀典 寺田
Masakazu Sawada
昌和 澤田
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体後方から衝撃荷重が作用した際に、効率
的な衝撃荷重の吸収が得られる車両用スペアタイヤの搭
載構造を提供する。 【課題手段】 車体後部のフロア2上にスペアタイヤホ
ルダ10によってスペアタイヤTを搭載するスペアタイ
ヤの搭載構造において、スペアタイヤホルダ10を、下
端がフロア2に結合されて立設する前部支持部14a、
14b及び前部支持部14a、14bの上端に連続形成
されて後下がりに傾斜して下端がフロア2に結合される
後側支持部15a、15bを有する架台11と、架台1
1の後側支持部15aと15bに架設されて後下がりに
傾斜してスペアタイヤTを搭載する板状のスペアタイヤ
搭載部20とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用スペアタイ
ヤ搭載構造に関し、特に車体後部にスペアタイヤを搭載
する車両のスペアタイヤ搭載構造に関する。
【0002】
【従来の技術】電気自動車或いは、エンジン及び電動モ
ータを併用して駆動される、いわゆるハイブリッド自動
車等の車両には、車両駆動用の電力を電動モータに供給
するため大規模なバッテリ或いは多数のバッテリが搭載
される。
【0003】このようなバッテリを搭載するバッテリ搭
載構造は、例えば特開平10−255746号公報に開
示され、かつ図5に要部断面図を示すように、電気自動
車の車室100の後部に設けられるリヤシート101の
バックレスト102の後面に取り付けられた鉄板製のケ
ースフロント111と、トランクルーム103内のフロ
ア104上にステー106を介して固定された樹脂製の
ケースリヤ112とによって形成されたバッテリボック
ス110を有し、バッテリボックス110内にバッテリ
Bを格納するように構成されている。
【0004】一方、トランクルーム103内のフロア1
04には、バッテリボックス110の後方に近接してス
ペアタイヤTを格納するためのスペアタイヤ収納部10
5が凹設されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平10−25
5746号公報によると、車室100の後方のトランク
ルーム103の前部にバッテリボックス110が配置さ
れることから、バッテリボックス110が車両外部に露
出することがなく、バッテリボックス110の防水構造
の簡素化及び補強構造の簡素化が得られる。
【0006】しかし、車体後方から車体に衝撃荷重Pが
作用した際、剛性の高いスペアタイヤTがフロア104
に形成されたスペアタイヤ収納部105に横臥して格納
されることから、スペアタイヤTによってスペアタイヤ
収納部105が部分的に剛性が増大する。この結果、フ
ロア104の円滑な潰れ変形が妨げられてクラッシュス
トロークの確保が妨げられ、充分な衝撃の吸収が妨げら
れる。これは、特にトランクルームのスペースが制限さ
れる比較的小型の車両において顕著である。
【0007】更に、後方からの衝撃荷重Pによってスペ
アタイヤTが前方に押しやられ、移動するスペアタイヤ
Tによってバッテリボックス110やバッテリB等を破
損されることが懸念される。
【0008】同様に、トランクルーム内に横臥したスペ
アタイヤの前方に燃料タンク等を配設した車両において
も、後方から衝撃荷重を受けた際のフロアの変形がスペ
アタイヤによって抑制されて充分な衝撃荷重の吸収が妨
げられ、かつ押しやられたスペアタイヤによる燃料タン
クの破損が懸念される。
【0009】また、車室内のリヤシート後方にトランク
スペースを設けることによって独立したトランクルーム
を有しない、いわゆる2ボックスタイプの車両において
も同様のことが懸念される。
【0010】従って、かかる点に鑑みなされた本発明の
第1の目的は、車体後方から衝撃荷重が作用した際に、
充分なクラッシュストロークを確保することによって効
率的な衝撃荷重の吸収が得られる車両用スペアタイヤの
搭載構造を提供することにある。
【0011】また、本発明の第2に目的は、後方から衝
撃荷重が作用した際、スペアタイヤの前方に搭載された
バッテリ或いは燃料タンク等の搭載物の保護が得られる
車両用スペアタイヤの搭載構造を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達しす
る請求項1に記載の車両用スペアタイヤの搭載構造は、
車体後部のフロア上にスペアタイヤホルダによってスペ
アタイヤを搭載する車両用スペアタイヤの搭載構造にお
いて、上記スペアタイヤホルダは、下端がフロアに結合
されて立設する前部支持部及び該前部支持部の上端に連
続形成されて下降するに従って順次後方に偏倚するよう
に傾斜すると共に下端がフロアに結合される後側支持部
を有する架台と、上記架台の後側支持部に結合されて上
方から下降するに従って後方に偏倚するように傾斜して
上面にスペアタイヤを搭載する板状のスペアタイヤ搭載
部とを備えたことを特徴とする。
【0013】請求項1の発明によると、架台が下端がフ
ロアに結合された前側支持部及び、この前側支持部の上
端から折り曲げ形成されて後下がりに傾斜する後側支持
部の下端がフロアに結合されることから、折曲形成され
た前側支持部と後部支持部の連続部分が比較的脆弱に形
成されて前後方向から作用する衝撃荷重に対する剛性増
大が抑制される。この結果、車体後方から車体後部に所
定以上の衝撃荷重が作用した際に、フロアが後方から順
次潰れ変形してクラッシュストロークが確保され、充分
な衝撃吸収がもたらされて車室内の安全性が確保され
る。
【0014】また、スペアタイヤがスペアタイヤホルダ
によって前上がりに傾斜した状態でスペアタイヤ格納部
に保持されることから、スペアタイヤ格納部の前後方向
の短縮が可能になり車室内の居住性を向上させることが
でき、かつリヤシートの後方における車体の前後方向が
比較的小さい車両においても容易にスペアタイヤを格納
することができる。
【0015】請求項2に記載の発明は、車体後部のフロ
ア上にスペアタイヤホルダによってスペアタイヤを搭載
する車両用スペアタイヤの搭載構造において、上記スペ
アタイヤホルダは、下端がフロアに結合されて立設する
平行配置された一対の前部支持部及び該各前部支持部の
上端に連続形成されて下降するに従って順次後方に偏倚
するように傾斜すると共に下端がフロアに結合される平
行配置された一対の後側支持部を有する架台と、上記架
台の両後側支持部に掛け渡されて結合されて上方から下
降するに従って後方に偏倚するように傾斜して上面にス
ペアタイヤを搭載する板状のスペアタイヤ搭載部とを備
えたことを特徴とする。
【0016】請求項2の発明は、請求項1をより具体化
したものであって、請求項1に加え、スペアタイヤ搭載
部を平行配置された一対の後側支持部によって支持する
ことによって、スペアタイヤ搭載部が安定した状態で支
持されると共に、スペアタイヤ搭載部によって架台の幅
方向の剛性が確保されて安定した状態でスペアタイヤを
保持することができる。
【0017】請求項3に記載の発明は、請求項2の車両
用スペアタイヤの搭載構造において、上記両前側支持部
材の下端間或いは上記両後支持部材の下端間の一方が連
結部によって互いに連続形成され、上記架台は一本の棒
材によって折曲形成されたことを特徴とする。
【0018】請求項3の発明によると、架台を1本の棒
材を折り曲げ成形することで架台が形成され、スペアタ
イヤ搭載部が板状であることと相俟って低製造コストで
スペアタイヤホルダが製造できる。
【0019】請求項4に記載の発明は、請求項2または
3の車両用スペアタイヤの搭載構造において、上記フロ
アとスペアタイヤ搭載部との間にジャッキが立設保持さ
れたことを特徴とする。
【0020】請求項4の発明によると、フロアとスペア
タイヤ搭載部との間に剛性を有するジャッキを立設保持
することから、架台の上下方向の潰れ変形が阻止され、
フロアの潰れ変形により後側支持部部の下端が前方に押
しやられた際に後側支持部及びスペアタイヤ搭載部の前
倒が確実に阻止され、フロアに潰れ変形による衝撃緩和
が確実になると共に、フロアとスペアタイヤ搭載部との
間の空間部が有効活用される。
【0021】請求項5に記載の発明は、請求項4の車両
用スペアタイヤの搭載構造において、上記連結部は、前
側支持部及び後側支持部の下方においてフロア上に沿う
コ字状乃至U字状に形成され、上記ジャッキは、前側支
持部及び後側支持部の下方において上記連結部上に立設
されて架台に設けられたジャッキ用フックによって保持
されたことを特徴とする。
【0022】請求項5の発明によると、請求項4に加
え、ジャッキが架台自体によって保持され、構成の簡素
化が得られる。
【0023】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の
車両用スペアタイヤの搭載構造において、上記スペアタ
イヤホルダは、フロア上に搭載される搭載物の後方でフ
ロア上に配設されたことを特徴とする。
【0024】請求項6の発明によると、車体後方から車
体後部に所定以上の衝撃荷重が作用した際に、フロアの
後部の潰れ変形に伴い後側支持部の下端が前側支持部の
下端側に押しやられて後側支持部が起立し、スペアタイ
ヤ搭載部の前端が上昇するように起立せしめられる。こ
の結果、スペアタイヤが搭載物に当接及び搭載物を前方
に押しやることが回避されて搭載物の保護がもたらさ
れ、上記第2の目的が達成される。
【0025】請求項7に記載の発明は、請求項6の車両
用スペアタイヤの搭載構造において、スペアタイヤは、
該スペアタイヤの前端が上記搭載物より高位置になる状
態でスペアタイヤホルダに搭載されたことを特徴とす
る。
【0026】請求項7の発明によると、スペアタイヤの
前端位置を搭載位置より高位置に設定されることから、
スペアタイヤが搭載物に当接することがより確実に防止
されて搭載物の保護がより確実になる。
【0027】請求項8に記載の発明は、求項6または7
の車両用スペアタイヤの搭載構造において、上記搭載物
は、バッテリを収納するバッテリボックスであることを
特徴とする。
【0028】請求項8の発明は、請求項6或いは7の搭
載物をバッテリボックスに限定したものであって、スペ
アタイヤがバッテリボックスに当接及びこれらを前方に
押しやられることが回避されてバッテリボックス及びバ
ッテリボックス内のバッテリ等の破損が防止される。
【0029】請求項9に記載の発明は、請求項6または
7の車両用スペアタイヤの搭載構造において、上記搭載
物は、燃料タンクであることを特徴とする。
【0030】請求項9の発明は、請求項6或いは7の搭
載物を燃料タンクに限定したものであって、スペアタイ
ヤが燃料タンクに当接及びこれを前方に押しやられるこ
とが回避されて燃料タンクの破損が防止される。
【0031】請求項10に記載の発明は、請求項1〜9
の車両用スペアタイヤの搭載構造において、スペアタイ
ヤホルダは、フロア上に取り外し可能にボルト結合され
たことを特徴とする。
【0032】請求項10の発明によると、スペアタイヤ
ホルダをフロアに取り外し可能にボルト結合することか
ら、スペアホルダを要求により取り外すことによってフ
ロアの有効面積乃至有効搭載容量の拡張がもたらされ、
利便性が向上する。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明による車両用スペア
タイヤの搭載構造の実施の形態を、車両が2ボックスタ
イプの電気自動車或いは、エンジンと電動モータを併用
して駆動されるハイブリッド自動車で、かつ搭載物がバ
ッテリを収納するバッテリボックスの場合を例に図1乃
至図3によって説明する。なお、図中矢印Fは車体前方
方向を示している。
【0034】図1は、本実施の形態の概要を示す車体後
部の要部側面図であり、符号1は、電気自動車或いは、
エンジンと電動モータを併用して駆動されるハイブリッ
ド自動車の車体後部である。
【0035】車体後部1のフロア2上にリヤシート3が
設けられている。このリヤシート3は、前部脚部4a及
び後部脚部4bによってフロア2との間に間隙をもって
フロア2上に支持されたシートクッションフレーム4c
からなるシート支持部4を有し、シートクッションフレ
ーム4c上にシートクッション5及びシートクッション
フレーム4cの後端にシートブラケット6aを介してバ
ックレスト6が設けられている。
【0036】リヤシート3のシートクッションフレーム
4cとフロア2との間に、フロア2上に取り付けられた
バッテリ架台7によって、電動モータに駆動用の電力を
供給するための多数のバッテリ等(図示せず)を収納す
るバッテリボックス8が取り付けられている。
【0037】リヤシート3及びバッテリボックス8の後
方のフロア2上にトランクスペース9が形成されると共
に、トランクスペース9内にスペアタイヤ格納部Aが形
成される。このスペアタイヤ格納部Aには、フロア2上
に取り付けられてスペアタイヤTを保持するスペアタイ
ヤホルダ10が設けられている。
【0038】スペアタイヤホルダ10は、図2に斜視図
を示すように、棒材を折曲形成した架台11と、架台1
1に結合されてスペアタイヤTを搭載支持するスペアタ
イヤ搭載部20と、スペアタイヤ搭載部20に搭載され
たスペアタイヤTを固定する固定用ハンドル25を有し
ている。
【0039】架台11は、図3に斜視図を示すように、
フロア2の上面に沿って幅方向に延在する基部12a及
び基部12aの両端から各々フロア2の上面に沿って前
方に移行するに従って互いに離反するように延在する延
在部13a、13bによって略コ字状乃至U字状に形成
された前部連結部12と、各延在部13a、13bの前
端から各々上方に折曲して上方に移行するに従って後方
に偏倚するように若干傾斜して互いに平行配置されて延
在する前側支持部14aと14bと、各前側支持部14
a及び14bの上端から折曲して下方に移行するに従っ
て後方に偏倚するように後下がりに傾斜して互いに平行
配置されて延在する後側支持部15aと15bと、各後
側支持部15a及び15bの各下端からフロア2の上面
に沿って互いに接近するように折曲されて延在する後部
連結部16aと16bとが、一本の棒材を折り曲げるこ
とによって連続形成され、後部連結部16aと16bの
各端部が互いに溶接結合されたエンドレス状態に形成さ
れている。
【0040】前部連結部12の延在部13aと13bの
各前端近傍に、フロア2に架台11をボルト結合するた
めの取付ブラケット17a、17bが設けられ、かつ後
部連結部16a及び16bにフロア2にボルト結合する
ための取付ブラケット18a、18bが設けられてい
る。
【0041】更に、前部連結部12の基部12aに下端
が結合されて上方に延在するジャッキ固定用ステー19
が設けられ、ジャッキ固定用ステー19の上端には前方
に折曲された形成されたジャッキ用フック19aが設け
られている。このジャッキ用フック19aは前側支持部
14a、14bと後側支持部15a、15bの連続部
分、即ち架台11の頂部より下方となるように設定され
ている。
【0042】そして、図3にパンタグラフ型ジャッキ3
0を二点鎖線で示すように、パンタグラフ型ジャッキ3
0のベース31を延在部13aと13b上に掛け渡し、
荷受台32の上面に形成されたスリット32aをジャッ
キ用フック19aに下方から係合するようにソケット3
3を操作してパンタグラフ型ジャッキ30を拡張せしめ
て延在部13a、13bとジャッキ用フック19aとの
間に装着され、かつ荷受台32に形成されたスリット3
2aがジャッキ用フック19aに係合することによって
パンタグラフ型ジャッキ30の回転及び揺動が阻止され
て安定した状態で保持される。
【0043】スペアタイヤ搭載部20は、図2に示すよ
うに上面にスペアタイヤTを搭載する略矩形の板状であ
って、その中央部にねじ穴21が穿設され、このねじ穴
21に対応して下面にウェルディングナット(図示せ
ず)が設けられ、架台11の後側支持部15aと15b
に掛け渡されて溶接されて、後側支持部15aと15b
の一体化を図ることによって架台11の幅方向の剛性を
確保して幅方向の倒れを防止している。
【0044】一方、固定用ハンドル25は、先端にスペ
アタイヤ搭載部20に設けられたウェルディングナット
に螺合するねじ部25aが形成され、また基端にハンド
ル部25bが形成されると共に、スペアタイヤTのホイ
ールディスクに穿設されたセンタ穴Taに係合する円錐
状の係合部25cが形成されている。
【0045】そして、スペアタイヤ搭載部20の上面に
搭載されたスペアタイヤTのセンタ穴Taから固定用ハ
ンドル部25の先端を挿入し、ねじ穴21を貫通させて
ねじ部25aをウェルディングナットに螺合させること
によって、センタ穴Taに係合する係合部25cによっ
てスペアタイヤTをスペアタイヤ搭載部20上に固定す
るように形成されている。
【0046】このように形成されたスペアタイヤホルダ
10は、架台11に取り付けられた取付ブラケット17
a、17b、18a、18bを介してスペアタイヤ格納
部A内において、フロア2上に架台11の前端及び後端
が取り付けられ、架台11に設けられたスペアタイヤ搭
載部20上にスペアタイヤTを搭載し、スペアタイヤT
のセンタ穴Taから固定用ハンドル部25の先端を挿入
し、スペアタイヤ搭載部20のねじ穴21にねじ部25
aを螺合させることによってスペアタイヤTが搭載され
る。
【0047】スペアタイヤホルダ10によって保持され
たスペアタイヤTは、図1に示すようにスペアタイヤ搭
載部20が、下方に移行するに従って後方へ偏倚するよ
うに傾斜した後側支持部15aと15bとに架設される
ことから、後方に移行するに従って次第に下方に偏倚す
るように傾斜し、後端がフロア2上に載置し、かつ前端
がバッテリボックス8の後方でかつバッテリボックス8
より上方に位置した状態で搭載される。
【0048】また、パンタグラフ型ジャッキ30のベー
ス31を延在部13aと13bの上に掛け渡し、荷受台
32に形成されたスリット32aをジャッキフック19
aに係合するようにソケット33を操作してパンタグラ
フ型ジャッキ30を拡張することによって延在部13
a、13bとジャッキフック19aとの間に保持され、
前部連結部12、前側支持部14a、14b、後側支持
部15a、15bによって囲まれた状態で格納される。
【0049】このように構成された車両用スペアタイヤ
の搭載構造によると、架台11が前側支持部13aと1
3bの下端が前部取付部12で連結され、後側支持部1
5aと15bが後部取付部16aと16bによって連結
されたエンドレス状で、かつ後側支持部15aと15b
に板状のスペアタイヤ搭載部20が架設された側方から
の荷重に対して充分な剛性を有し、搭載されたスペアタ
イヤTを安定した状態で保持する。
【0050】一方、下端が前部連結部12及び取付ブラ
ケット17a、17bを介してフロア2にボルト結合さ
れて起立する前側支持部14aと14bと、前側支持部
14a、14bの上端から下方に折り曲げられて連続形
成された後下がりに傾斜して下端が後部取付部16a、
16b及び取付ブラケット18a、18bを介してフロ
ア2にボルト結合された後側支持部15aと15bとに
よって側面視中央部が隆起し、かつ下方が開放された略
Δ状、換言すると略逆V字状に形成されることから、折
曲形成された前側支持部14a、14bと後部支持部1
5a、15bの連続部分が比較的脆弱に形成される。こ
の結果、スペアタイヤホルダ10が取付けられたにもか
かわらず、フロア2の前後方向から作用する衝撃荷重に
対する剛性増大は抑制される。
【0051】従って、車体後方から車体後部に所定以上
の衝撃荷重Pが作用した際に、フロア2が後方から順次
円滑に潰れ変形してクラッシュストロークが確保され、
充分な衝撃吸収がもたらされて衝撃緩和がなされ、車室
内の安全性が確保される。
【0052】このフロア2の後部の潰れ変形に伴い前部
連結部12に後部取付部16a、16bが次第に接近、
換言すると後側支持部15a、15bの下端が前側支持
部14a、14bの下端側に押しやられて後側支持部1
5a、15bが次第に起立し、後側支持部15aと15
bに架設されたスペアタイヤ搭載部20の前端が上昇す
るように起立せしめられ、スペアタイヤTがバッテリボ
ックス8やリヤシート3等に当接及びこれらを前方に押
しやることが確実に回避されてバッテリボックス8及び
バッテリボックス8内のバッテリ等の破損が防止され、
かつリヤシート3への影響が回避されて安全性がもたら
させる。
【0053】更に、フロア2とスペアタイヤ搭載部20
との間、即ち架台11の延在部13a、13bとジャッ
キ用フック19aとの間において、高強度のパンタグラ
フ型ジャッキ30が起立した状態で保持され、恰も前側
支持部14a、14bと後側支持部部15a、15bの
連続部分付近及びスペアタイヤ搭載部20の上部がパン
タグラフ型ジャッキ30によって下方から支持された状
態に維持され、架台11の上下方向の潰れ変形が阻止さ
れる。この結果、フロア2の潰れ変形により後側支持部
部15a、15bの下端が前方に押しやられた際に後側
支持部15a、15b及びスペアタイヤ搭載部20の前
倒が確実に阻止され、フロア2の潰れ変形による衝撃緩
和がより確実になり、かつスペアタイヤ搭載部20の起
立がより確実になりスペアタイヤTとバッテリボックス
8やリヤシート3等との当接がより確実に阻止され、よ
り安全性が向上する。
【0054】また、スペアタイヤTがスペアタイヤホル
ダ10によって前上がりに傾斜した状態でスペアタイヤ
格納部Aに保持されることから、スペアタイヤ格納部A
の前後方向の短縮が可能になり居住性を向上させること
ができる。換言すると、リヤシート3の後方における車
体の前後方向が比較的小さい車両においても容易にスペ
アタイヤTを格納することができ、かつ傾斜して配置さ
れたスペアタイヤTの下方に形成される間隙にパンタグ
ラフ式ジャッキ30が格納されてスペースの有効活用が
もたらされる。
【0055】更に、スペアタイヤホルダ10の主要部と
なる架台11が棒材を折曲することにより容易に成形で
き、かつスペアタイヤ搭載部20が板状材によって容易
に成形され、棒材及び板状材が比較的安価であることと
相俟ってスペアタイヤホルダ10を製造コストで提供す
ることができる。更に、スペアタイヤホルダ10がボル
ト等によってフロア2に取り付けられることから、必要
に応じてスペアタイヤホルダ10を取り外すことによっ
てフロア2上に形成されるトランクスペースの有効面積
乃至容積を拡大することができる。
【0056】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
ることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可
能である。例えば、上記実施の形態では架台11の基部
12結合されたジャッキ固定用ステー19の上端を折り
曲げてジャッキ用フック19aを形成したが、パンタグ
ラフ型ジャッキ30の荷受台32に形成されたスリット
32aに係合するジャッキ用フックをスペアタイヤ搭載
部20から延設することも可能である。
【0057】また、パンタグラフ型ジャッキ30をスペ
アタイヤホルダ10によって保持する必要がない場合に
は、図4に示すように前部連結部12を折り曲げ形成す
ることなく前側支持部14aと14bの各下端をフロア
2上に沿って延在する直線状に形成することによって架
台11の形状を簡素化することができる。この場合に
は、直線状に形成された前部連結部12の両端部近傍に
取付ブラケット17a、17bが取り付けられる。
【0058】上記実施の形態では前側支持部14aと1
4bの下端を前部連結部12によって連続形成し、後側
支持部15a及び15bから各々折り曲げ形されされた
後部連結部16aと16bとの先端を互いに溶接結合し
たが、逆に後側支持部15aと15bの各下端を後部連
結部によって連続形成し、前側支持部14aと14bか
ら各々前部連結部を折り曲げ形成し、各後部連結部の先
端を互いに溶接結合することも可能である。
【0059】更に、上記実施の形態では、車室後部にト
ランクスペースを有するいわゆる2ボックスタイプの車
両について説明したが、車室と独立したトランクルーム
を備えた車両日本発明を適用することもできる。
【0060】また、バッテリボックスに限定されること
なくスペアタイヤの前方に燃料タンク等の搭載物が配設
された車両に本発明を適用することも可能であり、更
に、上記実施の形態では、車室後部にトランクスペース
を有するいわゆる2ボックスタイプの車両について説明
したが、車室と独立したトランクルームを備えた車両に
本発明を適用することもできる。
【0061】
【発明の効果】以上説明した本発明の車両用スペアタイ
ヤの搭載構造によると、車体後部のフロア上にスペアタ
イヤホルダによってスペアタイヤを搭載する車両用スペ
アタイヤの搭載構造において、スペアタイヤホルダを、
下端がフロアに結合されて立設する前部支持部及び前部
支持部の上端から折り曲げ連続形成されて下降するに従
って順次後方に偏倚するように傾斜して下端がフロアに
結合される後側支持部を有する架台と、架台の後側支持
部に結合されて上方から下降するに従って後方に偏倚す
るように傾斜してスペアタイヤを搭載する板状のスペア
タイヤ搭載部とを備えることから、折曲形成された前側
支持部と後部支持部の連続部分が比較的脆弱に形成され
てフロアの前後方向から作用する衝撃荷重に対する剛性
増大が抑制され、車体後方から車体後部に所定以上の衝
撃荷重が作用した際に、フロアが後方から順次円滑に潰
れ変形してクラッシュストロークが確保され、充分な衝
撃吸収がもたらされて車室内の安全性が確保される。
【0062】また、スペアタイヤがスペアタイヤホルダ
によって前上がりに傾斜した状態でスペアタイヤ格納部
に保持されることから、スペアタイヤ格納部の前後方向
の短縮が可能になり居住性を向上させることができ、か
つリヤシートの後方における車体の前後方向が比較的小
さい車両においても容易にスペアタイヤを格納すること
ができる。
【0063】また、フロアとスペアタイヤ搭載部との間
にジャッキが立設保持することによって、架台の上下方
向の潰れ変形が阻止され、フロアの潰れ変形により後側
支持部の下端が前方に押しやられた際に後側支持部及び
スペアタイヤ搭載部の前倒が確実に阻止され、フロアに
潰れ変形による衝撃緩和が確実になると共に、フロアと
スペアタイヤ搭載部との間の空間部が有効活用される。
【0064】更に、車体後方から車体後部に所定以上の
衝撃荷重が作用した際に、フロアの後部の潰れ変形に伴
い後側支持部の下端が前側支持部の下端側に押しやられ
て後側支持部が起立し、スペアタイヤ搭載部の前端が上
昇するように起立せしめられることから、スペアタイヤ
の前方においてフロア上に搭載されたバッテリボックス
や燃料タンク等の搭載物にスペアタイヤが当接及びこれ
らを前方に押しやることが回避されて搭載物が保護され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両用スペアタイヤ搭載構造の実
施の形態の概要を示す車体後部の要部断面図である。
【図2】同じく、スペアタイヤホルダの斜視図である。
【図3】同じく、架台の斜視図である。
【図4】同じく、スペアタイヤホルダの斜視図である。
【図5】従来のスペアタイヤ搭載状態を示す車体後部の
要部断面図である。
【符号の説明】
1 車体後部 2 フロア 7 バッテリ架台 8 バッテリボックス(搭載物) 9 トランクスペース A スペアタイヤ格納部 10 スペアタイヤホルダ 11 架台 12 前部連結部(連結部) 12a 基部 13a、13b 延在部 14a、14b 前側支持部 15a、15b 後側支持部 16a、16b 後部連結部(連結部) 19 ジャッキ固定用ステー 19a ジャッキ用フック 20 スペアタイヤ搭載部 21 ねじ穴 25 固定用ハンドル 30 パンタグラフ型ジャッキ(ジャッキ) 31 ベース 32 荷受台 32a スリット A スペアタイヤ格納部 T スペアタイヤ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体後部のフロア上にスペアタイヤホル
    ダによってスペアタイヤを搭載する車両用スペアタイヤ
    の搭載構造において、 上記スペアタイヤホルダは、 下端がフロアに結合されて立設する前部支持部及び該前
    部支持部の上端に連続形成されて下降するに従って順次
    後方に偏倚するように傾斜すると共に下端がフロアに結
    合される後側支持部を有する架台と、 上記架台の後側支持部に結合されて上方から下降するに
    従って後方に偏倚するように傾斜して上面にスペアタイ
    ヤを搭載する板状のスペアタイヤ搭載部とを備えたこと
    を特徴とする車両用スペアタイヤの搭載構造。
  2. 【請求項2】 車体後部のフロア上にスペアタイヤホル
    ダによってスペアタイヤを搭載する車両用スペアタイヤ
    の搭載構造において、 上記スペアタイヤホルダは、 下端がフロアに結合されて立設する平行配置された一対
    の前部支持部及び該各前部支持部の上端に連続形成され
    て下降するに従って順次後方に偏倚するように傾斜する
    と共に下端がフロアに結合される平行配置された一対の
    後側支持部を有する架台と、 上記架台の両後側支持部に掛け渡されて結合されて上方
    から下降するに従って後方に偏倚するように傾斜して上
    面にスペアタイヤを搭載する板状のスペアタイヤ搭載部
    とを備えたことを特徴とする車両用スペアタイヤの搭載
    構造。
  3. 【請求項3】 上記両前側支持部材の下端間或いは上記
    両後支持部材の下端間の一方が連結部によって互いに連
    続形成され、上記架台は一本の棒材によって折曲形成さ
    れたことを特徴とする請求項2に記載の車両用スペアタ
    イヤの搭載構造。
  4. 【請求項4】 上記フロアとスペアタイヤ搭載部との間
    にジャッキが立設保持されたことを特徴とする請求項2
    または3に記載の車両用スペアタイヤの搭載構造。
  5. 【請求項5】 上記連結部は、前側支持部及び後側支持
    部の下方においてフロア上に沿うコ字状乃至U字状に形
    成され、 上記ジャッキは、前側支持部及び後側支持部の下方にお
    いて上記連結部上に立設されて架台に設けられたジャッ
    キ用フックによって保持されたことを特徴とする請求項
    4に記載の車両用スペアタイヤの搭載構造。
  6. 【請求項6】 上記スペアタイヤホルダは、フロア上に
    搭載される搭載物の後方でフロア上に配設されたことを
    特徴とする請求項1〜5に記載の車両用スペアタイヤの
    搭載構造。
  7. 【請求項7】 スペアタイヤは、該スペアタイヤの前端
    が上記搭載物より高位置になる状態でスペアタイヤホル
    ダに搭載されたことを特徴とする請求項6に記載の車両
    用スペアタイヤの搭載構造。
  8. 【請求項8】 上記搭載物は、バッテリを格納するバッ
    テリボックスであることを特徴とする請求項6または7
    に記載の車両用スペアタイヤの搭載構造。
  9. 【請求項9】 上記搭載物は、燃料タンクであることを
    特徴とする請求項6または7に記載の車両用スペアタイ
    ヤの搭載構造。
  10. 【請求項10】 スペアタイヤホルダは、フロア上に取
    り外し可能にボルト結合されたことを特徴とする請求項
    1〜9に記載の車両用スペアタイヤの搭載構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013043567A (ja) * 2011-08-24 2013-03-04 Honda Motor Co Ltd 自動車の後部車体構造
JP2013173379A (ja) * 2012-02-23 2013-09-05 Toyota Boshoku Corp 車両荷室構造

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