JP2001112419A - Ii型コラーゲンの製造方法 - Google Patents

Ii型コラーゲンの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟骨を含むあらゆる原料からII型コラーゲン
を変性する事なく抽出する方法を提供すること。 【解決手段】 高圧水流を用いる事により原料中の不純
物を除去し、高分子かつ純度の高いII型コラーゲンを効
率よく抽出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はII型コラーゲンの製
造方法、及び該方法により製造されたII型コラーゲンを
含有する関節疾患の予防、治療に有効な食品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、軟骨組織に特異的に存在するII型
コラーゲンを用いた、関節疾患に有効な機能性食品や医
薬品の開発が進んでいる。II型コラーゲンは哺乳類、鳥
類、魚類の軟骨組織と眼硝子体などに特異的に存在する
成分であり、原料としての絶対量も少なく、これまでに
II型コラーゲンを食品素材や医薬品等へ使用する事はほ
とんど行われていなかった。一方、食品や特にゼラチ
ン、ソーセージの包材などの食品素材、医薬品などのカ
プセル素材、化粧品原料として広い用途で用いられてい
るコラーゲンは、皮膚や硬骨などに含まれているI型コ
ラーゲン(III型コラーゲンも含む)で、その製造方法
は特公昭44−1175などに示されている。一方、軟
骨にはII型コラーゲンのほかIX型コラーゲン及びXI型コ
ラーゲンも微量存在するが、I型コラーゲンおよびIII
型コラーゲンは実質的に存在しない(Microscopy Resea
rch and Technique,28,pp378‐384,1994)。従って、精
製された軟骨原料を用いる事により、純度の高いII型コ
ラーゲンを得る事ができる。
【0003】しかし、軟骨は硬骨に比べ非常に柔らか
く、かつI型コラーゲンなどを含む骨膜や腱が軟骨中に
貫通し強固に結合しており、さらに周囲には肉も付着し
ており、これらの不純物を除去しない限り従来のI型コ
ラーゲンの製造方法をそのまま適用する事はできない。
さらに、II型コラーゲンの実験室レベルでの製造方法は
文献(The Journal of Experimental Medicine,146, pp
857〜868,1977、European Journal of Biochemistry,18
1, pp159〜173,1989)などに記され、既に確立されてい
るが、原料軟骨の精製方法について記載されていない。
おそらく物理的な手作業により付着物を除去し、なおか
つII型コラーゲンを抽出後にカラムなどを用いてII型コ
ラーゲンを精製していると推測される。この方法では、
非常に多くの労力と時間を必要とし、大量に処理をする
事は不可能である。以上のように、II型コラーゲンは需
要が低い事、原料が少ない事、特殊な抽出技術を開発す
る必要性がある事などの理由から高純度のII型コラーゲ
ンを大量かつ低コストで製造する事は不可能であった。
【0004】唯一、II型コラーゲンを大量に抽出する方
法としては、特開平9−255581号に鶏の肋軟骨を
原料とした慢性関節リウマチ治療用II型コラーゲン熱変
性物製造法が記されている。しかし、この製造法で抽出
したII型コラーゲンは、そのI型コラーゲンなどを含ん
でいると考えられ、かつ加熱により立体構造が変性した
ゼラチンであり、低分子量化されている。該特許中で
は、低分子量の変性II型コラーゲンが熱変性を受けてい
ない未変性の高分子II型コラーゲンよりも有効である事
を動物実験により示している。一方、アメリカの科学雑
誌(Science,261,pp1727〜1730,1993)に掲載された報
告では、分子量約10万の未変性の高分子II型コラーゲ
ンが慢性関節リウマチに有効であったと記されており、
コラーゲンの分子量や形態と慢性関節リウマチに対する
有効性の関係ははっきり分かっていない。
【0005】また、軟骨中のII型コラーゲンはカルシウ
ムなどのミネラルやコンドロイチン硫酸などのプロテオ
グリカンに囲まれて存在しているために、特開平9−2
55581号に記載されている熱水抽出だけでは抽出効
率が低く、さらにII型コラーゲン以外の蛋白質やプロテ
オグリカンを含んでおり精製度が低いという問題が残っ
ている。
【0006】原料的な面から考えると、特許平9−25
5581号で原料としている鶏の肋軟骨は絶対的な供給
量が少なく、工業的にII型コラーゲンを抽出する事を考
えた場合、その原料の不足が懸念される。従って、鶏だ
けではなく魚類や牛、豚などの大型畜産動物の肩甲軟
骨、肋軟骨および気管支軟骨などの軟骨を含有するあら
ゆる原料から一様にII型コラーゲンを抽出する事が必要
である。特に、現在産業廃棄物として廃棄されているウ
シの肩甲軟骨などを利用する事は産業上大きな意味を持
つ。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、哺乳
類、鳥類及び魚類の軟骨原料から高純度、未変性のII型
コラーゲンを低コストで大量に得る製造方法を提供する
事にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、軟骨を
含有する動物組織に高圧水流を噴射し不純物を除去する
工程を経ることを特徴とするII型コラーゲンの製造方法
である。好ましくは、次の(a)〜(d)の工程を含む
ことを特徴とするII型コラーゲンの製造方法である。 (a)軟骨を含有する動物組織に高圧水流を噴射し不純
物を除去する工程、(b)冷凍下に粉砕する工程、
(c)カルシウムの除去工程、(d)ペプシン消化によ
りII型コラーゲンを抽出する工程。
【0009】高圧水流を用いて骨と肉を分離する方法は
特開昭53−72879において肉鶏の胴がらから残肉
と骨とを分離し肉採取する方法や、特開昭54−171
53において魚の骨と肉を分離する方法において熱処理
後に高圧水流を噴射する方法などが示されているが、軟
骨を精製する目的で高圧水流を用いた例は示されていな
い。
【0010】
【発明の実施の形態】屠畜過程で生じる軟骨片には残肉
と脂身が強固に骨膜や腱に結合し、骨膜や腱は軟骨内に
ピンホール状に突き刺さって付着している。これらの付
着物を完全に取り除くためには酸やアルカリ、酵素など
の処理を施すと軟骨内のII型コラーゲンまで消化されて
しまう。また、物理的にブラシなどを使って取り除く事
も可能であるが軟骨本体を傷つけてしまう。本発明にお
いては微小の穴に突き刺さった骨膜や腱を取り除くため
には高圧水流を5Mpa〜150Mpaの水圧で毎分20〜5
0リットルの水流で軟骨表面に数十秒吹き付ける事が好
ましい。但し、高圧水流の条件は原料とする軟骨片の部
位によって調節することは当然である。また水温など
は、特に限定されるものでなく、当然ながら、不必要な
加温、冷却は必要ない。
【0011】軟骨片は硬骨に比べ非常に柔らかく高圧水
流を吹き付けた際に飛び散るので軟骨片をあらかじめ金
網等で挟み固定することは当然ながら必要であるが、固
定方法によって、本発明が限定されるものではなく、高
圧水流を使用することが最も重要である。
【0012】上記の前処理工程を経た軟骨組織は、常法
に準じてII型コラーゲンの抽出を行なう事ができるが、
その1例を以下に示す。上記の原料を 例えば−80℃
〜−20℃で 冷凍保存により冷凍するか、もしくは液
体窒素により瞬間冷却し、さらに液体窒素を添加し冷却
しつつ回転式カッターミルなどで平均粒径1.0〜2.
0cmに粉砕する。
【0013】粉砕後の軟骨片からさらに残存脂肪を除去
する場合には、以下の方法のいずれかによって脂肪の除
去を行なうが、この過程は特に行なわなくても良い。脂
肪の除去方法としては、(1)ヘキサンやペンタンで処
理する、(2)エタノールなどのアルコール、アセトン
又はジエチルエーテルなどのケトンまたはエーテルで処
理する、(3)リパーゼ処理を行ない溶解させる、
(4)水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物ま
たは水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物
によりけん化および溶解する、(5)圧力をかけて脂肪
を圧搾する、などの方法がある。
【0014】軟骨中のII型コラーゲンはハイドロキシア
パタイト(リン酸カルシウム)と共存しており、その形
態のままでは抽出効率が低下するために、クエン酸ナト
リウムや塩酸を用いて酸性化によってカルシウムの除去
を行なう。その際のpHは1〜4が好ましく、さらには
pH1.8〜2.3に維持する事がもっとも好ましい。
この脱灰の程度によってII型コラーゲンの抽出効率が変
化するので、好ましくは初カルシウム濃度の90重量%
以上を除去する事が望ましい。カルシウムを除いた軟骨
片は酸性水溶液中ペプシンに浸し、ペプシン可溶性II型
コラーゲンを抽出する。
【0015】ペプシン可溶性II型コラーゲン溶液は遠心
分離法などの物理的手段によって残渣と分離される。溶
液中のII型コラーゲンを析出し回収する工程は、塩化ナ
トリウムを添加し塩濃度を上昇させるか、pHを中性付
近に調整して行なっても良い。さらに、析出したII型コ
ラーゲンを適量の酸性溶液、例えば酢酸溶液などに再溶
解し、リン酸緩衝液(pH6.5〜8.0)あるいはイ
オン交換水のような中性液で透析して酸可溶性II型コラ
ーゲンを回収する。回収後、そのまま凍結乾燥するか、
適当な物質例えばデキストリン(還元麦芽糖)溶液と混
合した後に凍結乾燥する事により任意の濃度の高純度II
型コラーゲン粉末が得られる。
【0016】本発明の方法によれば、あらゆる軟骨原料
から、軟骨組織に含まれる残肉、脂肪、骨膜、および腱
を効率よく除去し、II型コラーゲンを変性させる事なく
抽出することができる。
【0017】本発明により得られるII型コラーゲンを含
む食品は、特に慢性関節リウマチに有効であり、またそ
の他の関節疾患に有効な食品素材と混合する事により相
乗的作用が発揮され、用途の広い機能性食品として利用
される事が可能である。その食品素材としては、グルコ
サミン塩酸塩、グルコサミン硫酸塩、コンドロイチン硫
酸およびデビルズクロー、キャッツクローなどの抗炎症
作用を持つ植物エキスが挙げられるがこれに限定しな
い。それぞれの配合量はグルコサミン塩酸塩およびグル
コサミン硫酸塩で0.1〜2.0g/日、コンドロイチ
ン硫酸で0.1〜2.0g/日、II型コラーゲンで5〜
200μg/日になるような量が好ましい。
【0018】
【実施例】次に実施例により本発明を説明するが、これ
のみに限定されるものではない。本願明細中“部”およ
び“%”は他に明記しない限り、すべて“質量部”及び
“質量%”であり、温度は摂氏温度である。
【0019】実施例1 (II型コラーゲンの製造)肉を採取後の特に精製してい
ないウシ肩甲軟骨50kgを出発材料とした。出発材料
50kg分の軟骨原料を、1片の軟骨片につき高圧水流
装置で水圧120Mpa、水流40リットル/分の条件
下、水温12℃で60秒間処理し不純物の除去を行なっ
た。洗浄後の総原料重量は35kgであった。このよう
にして前処理した原料を冷凍庫(-25℃〜‐20℃)
で凍結し、直径2cmの濾過網の付属した回転式カッター
ミルで液体窒素を毎分500ml流しながら直径1〜2cm
の軟骨片(23kg)に粉砕した。軟骨片は50リット
ルのエタノール中で20℃、回転速度5rpmで1時間
攪拌し、残存脂肪を除した。その後、50リットルの水
でエタノールを置換しさらに回転速度5rpmで10分
攪拌し、洗浄を行なった。この操作を3回繰り返した。
【0020】軟骨片を耐酸性の釜に移し、0.1規定塩
酸50リットルを添加しpH1.8〜2.3の間に維持
されるように塩酸を滴下し調整しつつ、1時間脱灰しカ
ルシウム除去した。固液分離を行い、酸とカルシウムを
洗浄するために10リットル/分の流量で水を流しなが
ら30分間攪拌し、脱灰軟骨粉を洗浄した。次いで、脱
灰軟骨をペプシン濃度10g/リットルの塩酸溶液(p
H2.0〜2.5)の酵素溶液50リットルに投入し、
回転速度5rpmで室温(15〜20℃)で24時間処
理し、II型コラーゲンを抽出した。固液分離を行ない、
II型コラーゲン溶液を回収し、リン酸溶液(pH7.2
〜7.5)中で2時間透析を行ない酵素の失活とコラー
ゲン析出を行なった。透析膜中に回収されたコラーゲン
溶液を凍結乾燥にかけてII型コラーゲン粉末を得た。
【0021】得られた粉末の一部を0.1M酢酸溶液に
1%(質量/体積)となるように溶解し、電気泳動で分
離し蛋白質を銀染色を行なった結果、分子量約10万の
位置にメインバンドが確認され、標準物質とした市販の
研究用ウシ軟骨由来II型コラーゲンとの比較によって、
高純度の未変性II型コラーゲンが得られた事が確認され
た。さらに、抗ウシ軟骨II型コラーゲン抗体、および抗
ウシI型コラーゲン抗体を用いて常法に従って免疫染色
を行なった結果、前者のみに抗原抗体反応が確認され、
同時にI型コラーゲンは混入していない事も確認され
た。
【0022】実施例2 (II型コラーゲンの回収率の測定)熱水抽出されたコラ
ーゲンと実施例1で抽出されたコラーゲンを、抗原抗体
反応を用いて定量を行った。標準品としては牛気管支軟
骨由来の市販のII型コラーゲンを用い、抗体としては抗
ウシ軟骨由来II型コラーゲン抗体を用いた。軟骨から熱
水抽出してII型コラーゲンを抽出するには、実施例1と
同様にウシ肩甲軟骨50kgより実施例1の方法に従っ
て軟骨粉を作成し、50リットルの水を加え30分間煮
沸した。固液分離を行い、コラーゲン抽出液を凍結乾燥
を行ない試料とした。測定の結果、実施例1で得られた
コラーゲン量は230g、熱水抽出法で得られたものは
180gで、実施例1の方が熱水抽出法よりも27.8
%回収率が高く、抽出効率が高い事が示された。
【0023】実施例3 (II型コラーゲンの変性度)実施例2で得られた熱水抽
出法のコラーゲンと実施例1で得られたコラーゲンそれ
ぞれ10μgを0.1M酢酸溶液に溶解し、トリプシン
を0.2、2.0、20.0μgづつ添加して1時間室
温で消化した。消化されたコラーゲンを常法に従って電
気泳動上で分離して、消化された蛋白質を銀染色で検出
する。この際、抽出段階で変性されたコラーゲンはコラ
ーゲンの三重らせん構造が壊れているので消化酵素で切
断されやすく、低分子のコラーゲン断片になりやすい。
従って、分子量約10万の高分子コラーゲン分子の残り
具合を指標としてコラーゲン変性度を比較する。ただ
し、酵素処理を行なっていない未処理コラーゲンのバン
ド濃度を100として相対値で比較する。結果を表1に
示す。トリプシンを20μgで処理したものでも実施例
1で得られる分子量10万のII型コラーゲン分子のバン
ドはほとんど減じていないが、熱水抽出したコラーゲン
では僅か2μgのトリプシン量でも分子量10万付近にI
I型コラーゲンのバンドは検出できなかった。この事は
熱水抽出によってII型コラーゲンが変性しコラーゲンの
三重らせん構造が壊れ、酵素消化を受けやすくなった事
を示す。
【0024】
【表1】
【0025】実施例4 (リウマチ患者血清との反応性)慢性関節リウマチの患
者血清中は関節の軟骨の骨格を作るII型コラーゲンに対
する自己免疫抗体を持っている割合が高い。そのため、
関節の軟骨が自己の免疫機構によって破壊され、リウマ
チを引き起こすと考えられている(The Lancet,341,pp2
83-286,1993; The Journal of Experimental Medicine,
146, pp85-868,1977; Laboratory Investigation, 54,
pp26-31,1986)。従って、リウマチに対するII型コラ
ーゲンを用いた治療の効果は患者のII型コラーゲン抗体
との反応性が重要であるため、リウマチ患者の血清と実
施例1で作成したコラーゲンの反応性を抗原抗体反応で
調べる。各種のII型コラーゲンを用いて、常法に従って
ELISA法(Arthritis Rheumatism, 33, 10, pp1493-150
0,1990)により患者血清中の抗II型コラーゲン抗体価の
測定を行なった。
【0026】II型コラーゲンの種類は次のとおりであ
る。 サンプル1:実施例1で抽出したII型コラーゲン粉末
10μg/ml サンプル2:市販の研究用牛軟骨由来II型コラーゲン
10μg/ml サンプル3:希釈液のみ 用いた血清は次のとおりである。 慢性関節リウマチ患者の血清をリン酸緩衝液で1/10
希釈した溶液 非慢性関節リウマチ患者の血清をリン酸緩衝液で1/1
0希釈した溶液 結果を表2に示す。本法で抽出したII型コラーゲンは患
者血清中の抗II型コラーゲン抗体との高い反応性を持つ
事が示された。さらに、非患者の血清を用いて同様の試
験を行なった結果、抗原抗体反応は非常に低い値を示し
た。
【0027】
【表2】
【0028】以下に本発明によって得られるII型コラー
ゲンを用いた機能性食品の処方例を示すが、本発明はこ
れらの例に限定されるものではない。
【0029】 常法に準じ、上記の組成からなる混合物を、打錠成形
し、錠剤を得た。
【0030】 II型コラーゲン粉末を上記天然果汁に混合した後、常法
に従って殺菌しドリンクを製造した。
【0031】 常法に準じ、上記の組成からなる混合物を、打錠成形
し、錠剤を得た。
【0032】 処方例4 (グルコサミン塩酸とコンドロイチン硫酸を用いた機能性食品)成分 組成(重量%) グルコサミン塩酸塩 50.0% コンドロイチン硫酸 20.0% エリスリトール 15.0% 澱粉分解物 12.0% リンゴ酸 1.0% クエン酸 1.0%植物油脂末 1.0% 100.0% 常法に準じ、上記の組成からなる混合物を、打錠成形
し、錠剤を得た。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、従来技術では達成され
なかった高純度の高分子II型コラーゲンをあらゆる軟骨
組識から高収率、低コストで得る事ができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年6月19日(2000.6.1
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【特許請求の範囲】
【請求項】 次の(a)〜(d)の工程を含むことを
特徴とするII型コラーゲンの製造方法。 (a)軟骨を含有する動物組織に高圧水流を噴射し不純
物を除去する工程、(b)冷凍下に粉砕する工程、
(c)カルシウムの除去工程、(d)ペプシン消化によ
りII型コラーゲンを抽出する工程。
【請求項】 動物組織が、家畜の肩甲軟骨、肋軟骨若
しくは気管支軟骨、家禽の気管支軟骨若しくは肋軟骨、
魚類の鼻柱骨又は軟骨魚類のひれのいずれか1種以上で
ある請求項に記載の製造方法。
【請求項】 高圧水流の条件が水圧5Mpa〜150Mp
a、毎分20〜50リットルの水流で軟骨表面に吹き付
ける事を特徴とする請求項1又は2の製造方法。
【請求項】 請求項1〜3のいずれか1項の製造方法
により製造されたII型コラーゲン。
【請求項】 請求項記載のII型コラーゲンを含有し
てなる食品。
【請求項】 請求項記載のII型コラーゲンを含有し
てなる関節疾患に有効な食品。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年10月17日(2000.10.
17)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 19/02 A61K 37/12 (72)発明者 石渡 健一 神奈川県横浜市戸塚区上品濃12番13号 株 式会社ファンケル中央研究所内 Fターム(参考) 4B018 LB08 LE03 MD73 MD74 MD90 ME14 MF01 MF03 MF07 MF12 4C084 AA02 AA06 BA44 CA34 DA40 ZA962

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟骨を含有する動物組織に高圧水流を噴
    射し不純物を除去する工程を経ることを特徴とするII型
    コラーゲンの製造方法。
  2. 【請求項2】 次の(a)〜(d)の工程を含むことを
    特徴とするII型コラーゲンの製造方法。 (a)軟骨を含有する動物組織に高圧水流を噴射し不純
    物を除去する工程、(b)冷凍下に粉砕する工程、
    (c)カルシウムの除去工程、(d)ペプシン消化によ
    りII型コラーゲンを抽出する工程。
  3. 【請求項3】 動物組織が、家畜の肩甲軟骨、肋軟骨若
    しくは気管支軟骨、家禽の気管支軟骨若しくは肋軟骨、
    魚類の鼻柱骨又は軟骨魚類のひれのいずれか1種以上で
    ある請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 高圧水流の条件が水圧5Mpa〜150Mp
    a、毎分20〜50リットルの水流で軟骨表面に吹き付
    ける事を特徴とする請求項1又は2の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項の製造方法
    により製造されたII型コラーゲン。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のII型コラーゲンを含有し
    てなる食品。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のII型コラーゲンを含有し
    てなる関節疾患に有効な食品。
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