JP2004083451A - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
【解決すべき課題】本発明の目的は、天然物で人体に安全であることが分かっており、且つ保湿性などの有効性も充分ある皮膚外用剤を提供することである。
【解決手段】コンキオリン加水分解物、コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物、貝類の粘液を加水分解して得られる物質、貝類肉より得られる酸性多糖類、アコヤ貝肉由来グリコーゲンの少なくとも1種と貝類由来コラーゲン、海洋深層水の少なくとも1種を含む皮膚外用剤が本課題を解決した。
【解決手段】コンキオリン加水分解物、コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物、貝類の粘液を加水分解して得られる物質、貝類肉より得られる酸性多糖類、アコヤ貝肉由来グリコーゲンの少なくとも1種と貝類由来コラーゲン、海洋深層水の少なくとも1種を含む皮膚外用剤が本課題を解決した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保湿性が高い皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】貝類肉より得られるコラーゲンは1型(α1)3ホモ分子構造をもち、BSE等の感染症の恐れもなく、保湿性に優れている。これに関しては本発明者らが特願2002−204972号として出願した。
【0003】
海洋深層水は最近注目されているものの1つで飲料や食品などに広く利用され、また特開平10−182346号、特開平10−182347号、特開平10−182412号、特開2000−159654号等の各公報に化粧品等への応用が示されている。
【0004】
コンキオリン加水分解物は、特開昭62−221612号公報、特開昭62−223104号公報において、アコヤ貝、イガイ、ムラサキイガイ、イケチョウガイ等の貝殻や真珠から製造したコンキオリンを塩酸、硫酸などの鉱酸で加水分解して得られるもので、皮膚疲労の早期回復、色素漂白、皮膚の老化防止、小皺防止、つや出し等を目的として化粧品に使用されている。
【0005】
これはコンキオリンまたはその加水分解物(合わせてコンキオリンと称する)が保湿性に優れているためである。また、特開平4−36214号公報において、コンキオリンが酸化防止剤として有効なことが示されている。
【0006】
また、このコンキオリン加水分解物を無水コハク酸で処理した物は、加水分解の程度が少なくても、即ち分子量が大きくても水溶性が増し、保湿性もコンキオリン加水分解物より、さらに向上していることは特願平5−312222号に於いて、本発明者らが開示している。
【0007】
またアコヤ貝の粘液は、特公平5−15682号公報で、化粧品原料として好適であること、また特開平6−279255号公報、特願平5−249153号、特願平5−336878号においてヒアルロニダーゼ活性阻害剤、抗酸化剤、乳化助剤としての有効性もあることを本出願人が報告している。
【0008】
貝類肉より得られる酸性多糖類は特公平6−62383号公報で化粧品への利用が有効であること、又特開平6−219954号公報ではヒアルロニダーゼ活性阻害剤としての有効性も開示している。
【0009】
アコヤ貝肉由来グリコーゲンは特開2001−97845号公報にあるように他
のグリコーゲンに比較して、皮膚の細胞を賦活し、肌を生き生きさせ、紫外線による皮膚への悪影響を緩和する生理活性に優れたものであり、皮膚外用剤の原料として優れている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、天然物で人体に安全であることが分かっており、且つ保湿性などの有効性も充分ある皮膚外用剤を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、コンキオリン加水分解物、コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物、貝類の粘液を加水分解して得られる物質、貝類肉より得られる酸性多糖類、アコヤ貝由来グリコーゲンの少なくとも1種と貝類由来コラーゲンと海洋深層水の少なくとも1種を組み合わせることによって、その効果において相乗作用があり、単独での保湿性より強い保湿性があることを見い出し本発明に到達した。
【0012】
コラーゲンは牛皮、豚皮、魚皮など動物の皮膚を形成する主要タンパク質である。コラーゲンは、真皮の70%を占める重要な結合組織の蛋白質で肌のハリや皺の生成に関与しており、また高い保湿性を有し肌のみずみずしさなどにも影響を与えている。そして、皮膚外用剤にはすでに広く利用されている。コラーゲンの起源物質は牛皮、豚皮、魚皮等様々選択できるが、近年の感染症の問題から魚皮など海産物起源のコラーゲンが注目されているが、そのなかでも特願2002−204972号で出願されている貝肉由来のコラーゲンが最適である。
貝肉由来のコラーゲンは1型(α1)3ホモ分子構造をもち、皮膚外用剤として有効な性質を有するためである。
その製造方法はアコヤ貝は真珠養殖が終わって、真珠を取り出すときに、ホタテ貝は貝柱を除いたあとの貝肉を集める。これに水を加えて攪拌し不溶物を集める。方法は、公知の方法で行えばよい。すなわち例えば、、水を加えたあと、攪拌したのち、遠心分離機で分離する方法や静置して上澄みを捨てる方法など選択すればよい。この不溶物よりさらに不純物を除くために、塩化ナトリウム、塩化カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム等の塩溶液や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア水等の塩基性溶液或いは、エチレンジアミン四酢酸塩等のキレート剤を加えて攪拌して不溶物を集める。これにさらにエタノール等の水溶性有機溶媒で不純物を除いたのち、酢酸、クエン酸、乳酸、塩酸、リン酸などを用いて酸抽出することによりコラーゲンが得られる。濃度は酸の種類や各種の条件によって異なるが0.01〜2モルの濃度で行う。この液を加えて2〜48時間攪拌すると抽出される。なお、温度は30℃以下、好ましくは2〜10℃である。このほか、酵素を用いたのち、酸で抽出する方法等公知の方法で抽出すればよい。また、用途によってはさらに精製した方がよい場合があり、親水性有機溶媒や塩析法などを用いて精製する。また、得られた貝肉由来コラーゲンをアテロ化、アシル化(特に有効なものはサクシニル化である)、加水分解の処理を1種以上組合せることも有効である。
【0013】
海洋深層水は水深200メートル以深より採取される海水であり、特に深海より上昇流のあるところで採取した海水がよく、これをそのまま、或いは濃縮、或いは塩化ナトリウムを選択的に減少させたものなどが利用できる。どの海洋深層水を用いるかは、製剤の種類や用途によって選択する。
【0014】
以上の貝肉由来のコラーゲンまたは/および海洋深層水と以下の原料を組み合わせる。コンキオリンは貝殻や真珠類に含まれる硬蛋白質の一種でありアコヤ貝、イガイ、カラスガイ等に比較的多く含まれている。製造法としては前記特許1587730号、特許1560610号、特許1587734号等に記載されている。
【0015】
すなわち、前記貝殻等を粉砕して希塩酸等でカルシウム分を除去し、遠心分離、濾過デカンテーション等の固液分離手法によって不溶物を集め、これを精製水を加えてよく撹拌し、遠心分離、濾過等によって不溶物を集める。必要によりこれを繰り返す。
【0016】
更にこのコンキオリンに2〜10%の塩酸水溶液を加えて、50〜110℃で5時間〜5日間加水分解して、コンキオリンの加水分解物としてもよい。これを単にコンキオリンということもある。
【0017】
希塩酸の代わりに希硫酸を用いて加水分解し、水酸化バリウムを用いて中和し、更に水酸化アルカリ液を用いてpH5〜6になるように中和した後、沈澱物を遠心分離、濾過等により取り除いた加水分解液を公知の濃縮方法または乾燥方法を用いて濃縮液または乾燥粉末とする。加水分解に当たっては、コンキオリンがアミノ酸にまで完全に分解してしまわないように酸濃度、温度、時間を制御すべきことは勿論である。
【0018】
コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物とはコンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理して得た物質であり、その製造方法は特開平7−165526号公報などに記述されている。この作成方法はコンキオリンの加水分解物の水溶液中で攪拌しつつ、pH6〜9に保ちつつ無水コハク酸を添加する。添加量はコンキオリンの加水分解の割合やすべてをサクシニル化する必要はないので目的等によって無水コハク酸の量は調整する
【0019】
貝類肉より得られる酸性多糖類とは以下のような方法によって得られる。
(1)貝類肉を蛋白分解酵素により分解した後、除蛋白を行い、低分子物質を除去した後、第4級アンモニウム塩を加えて沈澱分離させる。
【0020】
(2)貝類肉を蛋白分解酵素により分解した後、除蛋白を行い、更に透析を行った後、第4級アンモニウム塩を加えて酸性多糖類を沈澱分離させ、この沈澱に無機塩水溶液を加えて溶解させた後、アルコール水溶液を加えて再沈澱させる精製を少くとも1回行って得る。
【0021】
貝類肉の酸性多糖の利用方法としては、貝類肉なら特に種類を問わないが真珠養殖に用いるアコヤ貝は真珠養殖後、貝柱以外は食用とはならず海洋汚染などの問題があり、本発明者らはアコヤ貝を利用するのがよいと考える。
【0022】
さらに詳しく製造方法を述べると、第1段階として貝殻を除いた貝肉を蛋白分解酵素により分解する。この処理を容易にするために加熱し、変性した後、ミキサー等を用いて粉砕する方がよい。アコヤ貝を用いるときは貝肉に付随する粘液も原料となり、粘液のみを対象としてもよい。このときは貝肉を用いるときのように真珠の取り出しなどに関係なく利用でき、原料の採取が容易で、且つ粉砕工程も必要がない。蛋白分解酵素は特に限定されないが、基質特異性がなく、強力な分解力があるものの方がよい。たとえばパパイン、アクチナーゼ、サモアーゼ、デナチーム等の1種または2種以上の混合物を使用して分解する。
【0023】
第2段階として、未分解の蛋白質、核酸や酵素を除くために除蛋白を行う。除蛋白の方法もとくに限定されないが、一般的にはトリクロロ酢酸、過塩素酸を10%濃度になるように用いるか、sevag法を用いる。第3段階としては、除蛋白剤、アミノ酸、ペプチド、塩類等の低分子物質を除去する。除去手段としては透析法、ゲル濾過、限外濾過、または酸性多糖類が沈澱するような有機溶媒を添加する方法があるが、透析法が好ましい。
【0024】
第4段階としては、酸性多糖類と共に存在する中性多糖類や糖蛋白を分離する。除去手段としては第4級アンモニウム塩の水溶液を加える。酸性多糖類は第4級アンモニウム塩と結合して沈澱するので、デカンテーション又は遠心分離法等により分離する。第4級アンモニウム塩としてはアルキル基の一つが炭素原子数12以上のものであればよい。またピリジニウム系でも、窒素に結合するアルキル基が炭素原子数12以上のものであればよい。例えばラウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、塩化セチルピリジニウム等を例示することができる。
【0025】
第4段階までで、酸性多糖類を得ることができるが、この沈澱には第4級アンモニウム塩その他の塩類を含むので、更に精製することが好ましい。精製に当っては、この沈澱物に無機塩水溶液を加えて溶解させ複合体を解離させて溶解し、次にアルコールを加え酸性多糖類を再沈澱させ、第4級アンモニウム塩を液中に分離除去する。この沈澱を精製水に溶解し、アルコール濃度が80%になるように加えて撹拌し、放置後遠心分離して沈澱を得る。この工程を2〜3回繰り返すことが好ましい。
【0026】
無機塩としては、酸性多糖類の第4級アンモニウム塩の複合体を解離させ、溶解するものであれば用いることができる。例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム等を例示できる。ここで用いた塩の形が最終の製品の塩の形を決定する。例えば塩化ナトリウムを用いれば、最終の製品はナトリウム塩となる。
【0027】
無機塩の濃度は複合体を解離させるにたる濃度で塩化ナトリウムは1.5M以上必要である。上限は特にないが、あまり高濃度では脱塩操作に時間がかかり、試薬の無駄であり、4M程度が限度である。さらに残存する蛋白、色素を除きたい場合には、沈澱を水に溶解させた水溶液にロイド試薬やカオリンを加えて、色素、蛋白を吸着除去する。遠心分離、濾過によって吸着剤を除去した後、酸性多糖類を凍結乾燥する。
【0028】
アコヤ貝肉由来のグリコーゲンは、アコヤ貝の貝肉等を抽出することにより得ら
れる。例示すれば、熱水法と言われる方法で、アコヤ貝の貝肉を細断した後、必要により水を加えて加熱する。その後遠心分離する。数回の加熱および遠心分離を繰り返した方がより多量のグリコーゲンが抽出できるので、コストなどを勘案し必要な回数繰り返す。不溶物があれば必要により、濾過などで取り除き、後の工程の効率を考えて濾液を濃縮後、終濃度 5重量%前後になるようにトリクロロ酢酸を加え、低温(0〜10℃)で静置する。これによって生じた沈殿を遠心分離や濾過などの方法で取り除く。ただし、この工程は主としてタンパク質を除く工程であるため、場合によっては省略することも可能である。上澄みに 3倍量程度のエタノールを加えて撹拌する。これによって生じた沈殿を遠心分離や濾過などの方法で集めたものがグリコーゲンである。必要により水を加え、ついで加えた水の4倍量程度のエタノールを加え(このとき塩化カルシウム飽和水溶液を少量加えて沈殿を促進することもできる)、これによって生じた沈殿を遠心分離や濾過などの方法で再度沈殿して集める。これを必要回数繰り返すことによって精製できる。また、さらに精製したいときは透析等の方法で低分子物を除くことも有効である。
【0029】
また、他の方法として、アコヤ貝の貝肉にジメチルスルホキシドを加え、細断した後、遠心分離して上澄みを吸引濾過する。残査に対して同様の操作を必要により繰り返し、上澄みを合一する。この上澄みを0.17重量%程度の塩化ナトリウムを含むメタノール中に注ぎ込む。デカンテーションや遠心分離等により沈殿を集める。この操作を必要により繰り返す。この沈殿に水を加えて溶解し、3倍量程度のエタノールで沈殿させる。この操作を 3回程度繰り返し沈殿を洗浄する。この間にあるいはこの工程の終了後、タンパク質を除く工程やさらに精製するために、透析等を必要により実施する。
【0030】
貝類の粘液の加水分解して得られる物質は本出願人が特開昭63−57507号公報により、貝類の粘液を加水分解することを特徴とする化粧品原料の製造方法に関して提案した。粘液の回収は、貝類の貝殻を脱殻し(真珠を含有しているものは真珠を取り出した後に脱殻し)、加圧して、又は加圧することなくデカンテーション、濾過、遠心分離等によって行う。
【0031】
粘液源である貝類としては、アコヤ貝(Pictada martensii)、イガイ(Mytilus coruscum)、イケチョウガイ(Hyriopsis schlegelii)、カラスガイ(Cristaria plicata)等ウグイスガイ科、イガイ科、イシガイ科等が好適であるが、他の貝類も自由に使用でき、原料供給の点では問題はない。特に好適なものは、アコヤ貝(真珠貝)である。
【0032】
このようにして採取した粘液は、そのまま加水分解または透析等の脱塩の操作を行ってもよいが、海水を多く含むときなど処理量が多くなるので、加熱、あるいは水溶性有機溶媒たとえばエタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトン、または無機塩類例えば硫酸アンモニウム、塩化ナトリウムを加えて沈殿させて遠心分離、濾過等で沈殿を集めて処理量をすくなくする。
【0033】
ただし、加熱処理では一部しか沈殿してこない場合があるので、加圧して約120〜150℃まで加熱すると大部分が沈殿する故、最適な処理を用途に応じて選択する。沈殿処理を行うと、上記したように以後の処理が容易となるほか、化粧品原料としての効果が更に高まり、また保存性も高まる。これらの目的を達成するため、沈殿処理を行うほか、常法により凍結乾燥したり減圧低温濃縮処理を行ってもよい。これらの処理は、単独でもまた併用することも可能である。
【0034】
貝粘液は、沈殿処理を経て又は経ることなく、酸、アルカリ、又は酵素によって加水分解処理して、粘液成分を低分子化する。加水分解は、酸たとえば塩酸、硫酸、酢酸、乳酸などを濃度、温度を必要な条件にして用いることができる。アルカリとしては、NaOH、NH4OH等が利用できる。
【0035】
そして酵素を用いて加水分解する場合には、蛋白分解酵素例えばトリプシン、パパイン、プロナーゼ、等動植物起源、微生物起源の酵素が適宜利用できる。酵素を利用すれば、酵素の特異性を利用して必要な分子量、目的のペプチドが得られ、トリプトファン等の分解も無く、分解による副生物も少ないので加水分解は酵素で行うのがよい。このようにして、貝粘液を酸、アルカリ、酵素を用いて、必要な分子量まで分解して脱塩する。或いは脱塩したのち分解する。
【0036】
脱塩は必ずしも必要としないが化粧品、特にエマルジョンでは乳化の破壊が起こる場合もあるので用途に応じて脱塩するのがよい。脱塩は、例えば次のようにして行う:水又は約40〜80%のエタノール水溶液を用いてくり返し洗浄する方法;透析、ゲル濾過、限外濾過、塩析による方法;陽イオン交換樹脂、スネークゲイジイオン交換樹脂を用いる方法;キレート交換樹脂をCu++型にして用いる方法;クロマトグラフィーによる方法等、これらの脱塩処理は、単独でも又組合わせて用いてもよい。
【0037】
脱塩の方法では水を用いてあるいは40〜80%のエタノールを用いるときは、試料を沈殿させたのちでなければ用いることができないのは当然である。また脱塩の方法が水を用いた場合試料の一部が流失するときがあるので、沈殿処理の方法が加熱して沈殿させた方法を用いたときに利用するとよい。
【0038】
40〜80%のエタノールを用いると製品の着色が少なく、よい結果が得られる。脱塩の方法でキレート交換樹脂をCu++型にして用いる方法は、塩分が多いときは他のイオン交換樹脂に比べて樹脂量が少なくてすむという利点がある。
【0039】
脱塩処理は、前記のように加水分解処理後に行ってもよく、加水分解処理の前に行ってもよい。必要があれば加水分解の前及び後に行うことも差支えない。ただし、加水分解後に行う場合は、加水分解によって試料が低分子化しているので、有効成分の流亡を避けるため、イオン交換樹脂、クロマトグラフィ等の処理を実施するのが好適である。
【0040】
この特開昭63−57507号公報では、貝類の粘液を加水分解する化粧品原料の製造方法については記載されているが、その原料の効果については整肌効果がある旨の記載だけである。
【0041】
以上のようなコンキオリン加水分解物、コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物、貝類の粘液を加水分解して得られる物質、貝類肉より得られる酸性多糖類、貝類由来コラーゲン、アコヤ貝肉由来グリコーゲンの少なくとも1種と海洋深層水を常法に従い、他の必要な原料を配合して皮膚外用剤を得る。剤型にも特に限定はないので、例えば、ローション類、乳液類、クリーム類、軟膏類、パック類、入浴剤の形態にすることができる。
【0042】
以下に実施例を記載するが、本発明はこれらの製造例及び実施例によって何ら限定されるものではない。
【0043】
実施例1 ローション 重量部
オリーブ油 0.5
ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタンモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 2.0
エタノール 10.0
1,3ブチレングリコール 5.0
貝肉由来コラーゲン−1 2.0
精製水 77.3
コンキオリン加水分解物 1.0
パラオキシ安息香酸メチル 0.2
【0044】
AとBをそれぞれ計量し、70℃まで加温し、BにAを攪拌しつつ徐々に加えたのち、ゆっくり攪拌しつつ30℃まで冷却した。
【0045】
実施例3
実施例1のローションの貝肉由来コラーゲン−1を貝肉由来コラーゲン−3に、コンキオリン加水分解物を貝類の粘液を加水分解して得られる物質に置き換え、他は実施例1と同等に作成した。
【0046】
実施例4
実施例1のローションの貝肉由来コラーゲン−1を貝肉由来コラーゲン−4に、コンキオリン加水分解物をアコヤ貝肉由来グリコーゲンに置き換え、他は実施例1と同等に作成した。
【0047】
実施例5
実施例1のローションの貝肉由来コラーゲン−1を貝肉由来コラーゲン−5に、コンキオリン加水分解物を貝類肉より得られる酸性多糖−1に置き換え、他は実施例1と同等に作成した。
【0048】
実施例6
実施例2のクリームのコハクコンキオリン(コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物)を酸性多糖−2に置き換え、他は実施例2と同等に作成した。
【0049】
実施例7
実施例2のクリームのコハクコンキオリン(コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物)2.0%をコンキオリン加水分解物1.0%とアコヤ貝肉由来グリコーゲン1.0%に置き換え、他は実施例2と同等に作成した。
【0050】
実施例8
実施例2のクリームのコハクコンキオリン(コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物)2.0%をコンキオリン加水分解物1.0%と貝類肉より得られる酸性多糖−1、0.5%と貝類の粘液を加水分解して得られる物質0.5%に置き換え、他は実施例2と同等に作成した。
【0051】
実施例9
実施例1のローションの貝肉由来コラーゲン−1を海洋深層水1に、コンキオリン加水分解物を貝類の粘液を加水分解して得られる物質に置き換え、他は実施例1と同等に作成した。
【0052】
実施例10
実施例1のローションの貝肉由来コラーゲン−1を海洋深層水2に置き換え、他は実施例1と同等に作成した。
【0053】
実施例11
実施例1のローションの貝肉由来コラーゲン−1を海洋深層水1に置き換え、コンキオリン加水分解物1%をコハクコンキオリン(コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物)0.5%とアコヤ貝肉由来グリコーゲン1.0%に置き換え、他は実施例1と同等に作成した。
【0054】
実施例12
実施例2のクリームの貝肉由来コラーゲン−2を海洋深層水1に、コハクコンキオリン(コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物)を酸性多糖−2に置き換え、他は実施例2と同等に作成した。
【0055】
実施例13
実施例2のクリームの精製水10%を海洋深層水2、10%に、コハクコンキオリン(コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物)2.0%をコンキオリン加水分解物1.0%とアコヤ貝肉由来グリコーゲン1.0%に置き換え、他は実施例2と同等に作成した。
【0056】
実施例14
実施例2のクリームの精製水10%を海洋深層水2、10%に、コハクコンキオリン(コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物)2.0%をコンキオリン加水分解物1.0%と貝類肉より得られる酸性多糖−1、0.5%と貝類の粘液を加水分解して得られる物質0.5%に置き換え、他は実施例2と同等に作成した。
【0057】
以下に実施例で用いた原料の製造方法を記す。
【0058】
貝肉由来コラーゲン−1
アコヤ貝は真珠養殖が終わって、真珠を取り出したあとの貝肉を集める。得られたアコヤ貝肉880gを食塩で塩もみし、ぬめりを除去したのち、0.6M KCl1200mL中にて2時間ホモジナイズし、デカンテーションにより貝肉を集める。その後、0.45M NaCl 1200mL中にて2時間攪拌したのち、デカンテーションにより貝肉を集め、146gの断片アコヤ貝肉が得られた。さらに、この断片貝肉を2N水酸化ナトリウム溶液にて溶解し、pH6〜7に中和後、上清を透析膜(和光純薬:ダイアライシスメンブラン36)に付し、外液を精製水とし一夜透析を行った。
【0059】
貝肉由来コラーゲン−2
アサリの剥き身を用いてアコヤ貝肉由来コラーゲン−1と同様な操作を行った。
【0060】
貝肉由来コラーゲン−3
製造例1の精製コラーゲンを作成する行程中、0.45M NaCl 1200mL中にて処理したのち得られる断片アコヤ貝肉14.6gを0.1M酢酸1000mL中、一夜攪拌したのち、遠心分離(3000×g、20分)を行い、沈降物(68g)を集める。得られた沈降物を0.01N HCl 1200mL中に分散させ、ペプシン1.0〜1.5gを加え、一夜攪拌したのち、遠心分離(9500×g、2時間)を行い、上清を透析膜(和光純薬:ダイアライシスメンブラン36)に付し、外液を精製水とし一夜透析を行った。
【0061】
貝肉由来コラーゲン−4
製造例1で得た10gに精製水500mlを加え、10℃とNaOHでpH10に保ちながら、無水コハク酸を0.5gを徐々添加した。これを凍結乾燥した。
【0062】
貝肉由来コラーゲン−5
製造例3の凍結乾燥物1gを6N HCl 10mL中に加え、100℃で2時間加熱を行い、冷却後、凍結乾燥し得られた粗反応物を1型(α1)3ホモ分子コラーゲンの加水分解物とする。
【0063】
海洋深層水1は羅臼沖の湧昇海域水深200mのところより採取した海水で、海洋深層水2はこれを脱塩したもので以下の表のような組成である。
【0064】
【0065】
コンキオリン加水分解物
脱灰したアコヤ貝由来コンキオリンを乾燥物として1kgに98%硫酸を水で30倍希釈した液を10lを加え、ガラス容器に密封し、110℃、24時間加熱した。分解終了後、用いた硫酸の当量の90%の水酸化バリウムを充分攪拌しつつ、少量づつ加えた。さらにpH5.8まで1%水酸化ナトリウム水溶液で中和した。次に2000G、10分間、遠心分離したのち、さらに0.45ミクロンのメンブランフィルターにてろ過し、これを凍結乾燥した。
【0066】
コハクコンキオリン(コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物)
真珠500gを塩酸1kgを攪拌しながら徐々に加えて脱灰する。さらに1規定塩酸300gを攪拌しながら徐々に加えて脱灰し、これを濾過して不溶物を集めた。これに水で30倍に希釈した硫酸を100ml加えて、ガラス容器に密封し、110℃で24時間加熱分解した。冷却後、用いた硫酸の当量の90%の水酸化バリウムを充分攪拌しつつ、少量づつ加えた。さらに、pH5.8まで1%水酸化ナトリウム水溶液を加えた。次に200G、10分間、遠心分離した後さらに0.45ミクロンのメンブランフルターでろ過し、分解物を得た。これを凍結乾燥した。この物質を5.0gとり、精製水100mlに分散し、攪拌しつつ、無水コハク酸1gをpH6〜9に1規定水酸化ナトリウム水溶液で保ちながら15分おきに5回加えた。これを凍結乾燥した。
【0067】
貝類の粘液を加水分解して得られる物質
アコヤ貝より、貝殻と真珠を除いたもの100gに0.5モル塩化ナトリウム溶液1リッターを加え攪拌した。これを遠心分離して不溶物を集めた。この操作を3回繰り返した。得られた不溶物にエタノール1リッターを加えて攪拌後、1晩放置した。これを遠心分離し不溶物を得た。この操作を3回繰り返した。これを水を1リッター加えて攪拌後、遠心分離し、不溶物を得た。
得られた不溶物に0.5モルのクエン酸水溶液1リッターを加え、24時間撹拌した。これを遠心分離し、不溶物を除き、透析膜に入れて、流水中に2日間放置した。なお、すべての操作は10℃に保つようにしながら実施した。
【0068】
アコヤ貝肉由来グリコーゲン
アコヤ貝肉由来グリコーゲンをつぎの方法で得た。金網上でアコヤ貝の粘液を除去し、その貝肉1500gをワーリングブレンダーで2分間ホモジナイズした。これに蒸留水2500mlを加え、沸騰水中で30分間撹拌しながら加熱した。350Gで20分間遠心分離し、残査に1000mlの蒸留水を加え乳光を示さなくなるまで、同様に数回加熱した。このグリコーゲンの抽出液を合一し、東洋濾紙 No.1を用い吸引濾過し、濾液を3750mlまで減圧濃縮後、終濃度5容量%になるようにトリクロロ酢酸を加え、4℃で12時間静置した。4500Gで60分間遠心分離し、タンパク質を除去後、上澄みに3倍量のエタノールを加えて終濃度75容量%とし、沈澱させて粗製グリコーゲンを得た。これを400mlの蒸留水で溶解し、次いで1600mlのエタノールを加えて沈澱を集めた。この操作を3回繰り返しグリコーゲンを洗浄した。なおこのとき、完全に沈澱を形成させるために、塩化カルシウム飽和溶液を1〜2滴添加した。得られた沈澱は少量の冷蒸留水に溶解し、同液に対して透析後、2500Gで10分間遠心分離を行ない、上澄みを凍結乾燥して、アコヤ貝肉由来グリコーゲンを得た。このアコヤ貝肉由来グリコーゲンは、純度89重量%であることがアンスロン濃硫酸法により同定された。
【0069】
貝類肉より得られる酸性多糖−1
a.貝殻を取り除いたアコヤ貝100kgを加熱し、変性後、ミキサーで粉砕した。
b.これにアクチナーゼEを100g加えて、45℃で撹拌しつつ、24時間放置した。
c.トリクロル酢酸を10kg加えて撹拌し、1時間放置後遠心分離して沈澱を除去し、除蛋白を行った。更にセロハンチューブで48時間透析を行って、低分子物質の除去を行った。
d.その後、塩化セチルピリジニウムを1kg加えて撹拌し、1時間放置後、遠心分離して、酸性多糖類のセチルピリジニウム塩の沈澱を得た。
e.この沈澱に2M塩化ナトリウムを加えて沈澱を溶解した。これに3倍のエチルアルコールを加えて撹拌し、1時間放置後遠心分離して沈澱を得る。
f.この沈澱に精製水を少量加えて、沈澱を溶かし、エチルアルコールを濃度が80%になるように加えて撹拌し、1時間放置後遠心分離して沈澱を得る。
g.fを3回繰り返した。収量は512gであった。
【0070】
貝類肉より得られる酸性多糖−2
a.貝殻を取り除いたアコヤ貝100kgを加熱し、変性後、ミキサーで粉砕した。
b.これをpH6〜6.5に調整した後、サモアーゼ100g、デナチーム500gを加えて、60℃で撹拌しつつ100分放置した。
c.遠心分離して、不溶解物を除き、トリクロル酢酸を10kg加えて撹拌し、1時間放置後、遠心分離して、沈澱を除去した後、分子量10,000の限外濾過で低分子物質を除いた。
d.これに精製水を10kg加え、溶解させた後、塩化セチルピリジニウムを1kg加えて撹拌し、1時間放置後遠心分離して、沈澱を分離した。
e.この沈澱に2M塩化カリウムを加えて沈澱を溶解した。これに3倍のエチルアルコールを加えて撹拌し、1時間放置後遠心分離して、酸性多糖類の沈澱を得た。
f.この沈澱に精製水を少量加えて、沈澱を溶かし、エチルアルコールを濃度が80%になるように加えて撹拌し、1時間放置後遠心分離して沈澱を得た。
g.fを3回繰り返した。
h.これに精製水を10kg加え、溶解させた後、カオリン500gを加えて撹拌し、遠心分離して沈澱を除去し、5ミクロンのフィルターで濾過し、これを凍結乾燥した。収量は485gであった。
【0071】
有効性をみるために以下の実験を行った。
【0072】
上記の有効性を確認するために以下の使用テストを行った。
女性16名づつの顔面を左右に分け、一方を実施例、もう一方を比較例として毎日、3回以上使用し、1日後と1週間後に肌のしっとり感についてアンケートした。
判定基準は以下の通りである。
実施例の方が非常によい 3
実施例の方がかなりよい 2
実施例の方がややよい 1
差がない 0
比較例の方がややよい −1
比較例の方がかなりよい −2
比較例の方が非常によい −3
【0073】
実験の組合せは以下のように行った。
なお、比較例1は実施例13より貝肉由来コラーゲン−2と海洋深層水2とコンキオリン加水分解物とアコヤ貝肉由来グリコーゲンを精製水に置き換え、他は実施例13と同等に作成した。比較例2は実施例13より貝肉由来コラーゲン−2と海洋深層水2を精製水に置き換え、他は実施例13と同等に作成した。比較例3は実施例13よりコンキオリン加水分解物とアコヤ貝肉由来グリコーゲンを精製水に置き換え、他は実施例13と同等に作成した
【0074】
結果は以下のようになった。(16名の合計数値である)
【0075】
実施例と、実施例から海洋深層水や貝肉由来コラーゲンを除いたもの、コンキオリン加水分解物、コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物、貝類の粘液を加水分解して得られる物質、貝類肉より得られる酸性多糖類、貝類由来コラーゲン、アコヤ貝肉由来グリコーゲン等を除いたものを比較すると、本発明の実施例は非常に保湿性も高く、相乗的な効果が認められた。
【効果】
【産業上の利用分野】本発明は、保湿性が高い皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】貝類肉より得られるコラーゲンは1型(α1)3ホモ分子構造をもち、BSE等の感染症の恐れもなく、保湿性に優れている。これに関しては本発明者らが特願2002−204972号として出願した。
【0003】
海洋深層水は最近注目されているものの1つで飲料や食品などに広く利用され、また特開平10−182346号、特開平10−182347号、特開平10−182412号、特開2000−159654号等の各公報に化粧品等への応用が示されている。
【0004】
コンキオリン加水分解物は、特開昭62−221612号公報、特開昭62−223104号公報において、アコヤ貝、イガイ、ムラサキイガイ、イケチョウガイ等の貝殻や真珠から製造したコンキオリンを塩酸、硫酸などの鉱酸で加水分解して得られるもので、皮膚疲労の早期回復、色素漂白、皮膚の老化防止、小皺防止、つや出し等を目的として化粧品に使用されている。
【0005】
これはコンキオリンまたはその加水分解物(合わせてコンキオリンと称する)が保湿性に優れているためである。また、特開平4−36214号公報において、コンキオリンが酸化防止剤として有効なことが示されている。
【0006】
また、このコンキオリン加水分解物を無水コハク酸で処理した物は、加水分解の程度が少なくても、即ち分子量が大きくても水溶性が増し、保湿性もコンキオリン加水分解物より、さらに向上していることは特願平5−312222号に於いて、本発明者らが開示している。
【0007】
またアコヤ貝の粘液は、特公平5−15682号公報で、化粧品原料として好適であること、また特開平6−279255号公報、特願平5−249153号、特願平5−336878号においてヒアルロニダーゼ活性阻害剤、抗酸化剤、乳化助剤としての有効性もあることを本出願人が報告している。
【0008】
貝類肉より得られる酸性多糖類は特公平6−62383号公報で化粧品への利用が有効であること、又特開平6−219954号公報ではヒアルロニダーゼ活性阻害剤としての有効性も開示している。
【0009】
アコヤ貝肉由来グリコーゲンは特開2001−97845号公報にあるように他
のグリコーゲンに比較して、皮膚の細胞を賦活し、肌を生き生きさせ、紫外線による皮膚への悪影響を緩和する生理活性に優れたものであり、皮膚外用剤の原料として優れている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、天然物で人体に安全であることが分かっており、且つ保湿性などの有効性も充分ある皮膚外用剤を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、コンキオリン加水分解物、コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物、貝類の粘液を加水分解して得られる物質、貝類肉より得られる酸性多糖類、アコヤ貝由来グリコーゲンの少なくとも1種と貝類由来コラーゲンと海洋深層水の少なくとも1種を組み合わせることによって、その効果において相乗作用があり、単独での保湿性より強い保湿性があることを見い出し本発明に到達した。
【0012】
コラーゲンは牛皮、豚皮、魚皮など動物の皮膚を形成する主要タンパク質である。コラーゲンは、真皮の70%を占める重要な結合組織の蛋白質で肌のハリや皺の生成に関与しており、また高い保湿性を有し肌のみずみずしさなどにも影響を与えている。そして、皮膚外用剤にはすでに広く利用されている。コラーゲンの起源物質は牛皮、豚皮、魚皮等様々選択できるが、近年の感染症の問題から魚皮など海産物起源のコラーゲンが注目されているが、そのなかでも特願2002−204972号で出願されている貝肉由来のコラーゲンが最適である。
貝肉由来のコラーゲンは1型(α1)3ホモ分子構造をもち、皮膚外用剤として有効な性質を有するためである。
その製造方法はアコヤ貝は真珠養殖が終わって、真珠を取り出すときに、ホタテ貝は貝柱を除いたあとの貝肉を集める。これに水を加えて攪拌し不溶物を集める。方法は、公知の方法で行えばよい。すなわち例えば、、水を加えたあと、攪拌したのち、遠心分離機で分離する方法や静置して上澄みを捨てる方法など選択すればよい。この不溶物よりさらに不純物を除くために、塩化ナトリウム、塩化カリウム、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム等の塩溶液や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア水等の塩基性溶液或いは、エチレンジアミン四酢酸塩等のキレート剤を加えて攪拌して不溶物を集める。これにさらにエタノール等の水溶性有機溶媒で不純物を除いたのち、酢酸、クエン酸、乳酸、塩酸、リン酸などを用いて酸抽出することによりコラーゲンが得られる。濃度は酸の種類や各種の条件によって異なるが0.01〜2モルの濃度で行う。この液を加えて2〜48時間攪拌すると抽出される。なお、温度は30℃以下、好ましくは2〜10℃である。このほか、酵素を用いたのち、酸で抽出する方法等公知の方法で抽出すればよい。また、用途によってはさらに精製した方がよい場合があり、親水性有機溶媒や塩析法などを用いて精製する。また、得られた貝肉由来コラーゲンをアテロ化、アシル化(特に有効なものはサクシニル化である)、加水分解の処理を1種以上組合せることも有効である。
【0013】
海洋深層水は水深200メートル以深より採取される海水であり、特に深海より上昇流のあるところで採取した海水がよく、これをそのまま、或いは濃縮、或いは塩化ナトリウムを選択的に減少させたものなどが利用できる。どの海洋深層水を用いるかは、製剤の種類や用途によって選択する。
【0014】
以上の貝肉由来のコラーゲンまたは/および海洋深層水と以下の原料を組み合わせる。コンキオリンは貝殻や真珠類に含まれる硬蛋白質の一種でありアコヤ貝、イガイ、カラスガイ等に比較的多く含まれている。製造法としては前記特許1587730号、特許1560610号、特許1587734号等に記載されている。
【0015】
すなわち、前記貝殻等を粉砕して希塩酸等でカルシウム分を除去し、遠心分離、濾過デカンテーション等の固液分離手法によって不溶物を集め、これを精製水を加えてよく撹拌し、遠心分離、濾過等によって不溶物を集める。必要によりこれを繰り返す。
【0016】
更にこのコンキオリンに2〜10%の塩酸水溶液を加えて、50〜110℃で5時間〜5日間加水分解して、コンキオリンの加水分解物としてもよい。これを単にコンキオリンということもある。
【0017】
希塩酸の代わりに希硫酸を用いて加水分解し、水酸化バリウムを用いて中和し、更に水酸化アルカリ液を用いてpH5〜6になるように中和した後、沈澱物を遠心分離、濾過等により取り除いた加水分解液を公知の濃縮方法または乾燥方法を用いて濃縮液または乾燥粉末とする。加水分解に当たっては、コンキオリンがアミノ酸にまで完全に分解してしまわないように酸濃度、温度、時間を制御すべきことは勿論である。
【0018】
コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物とはコンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理して得た物質であり、その製造方法は特開平7−165526号公報などに記述されている。この作成方法はコンキオリンの加水分解物の水溶液中で攪拌しつつ、pH6〜9に保ちつつ無水コハク酸を添加する。添加量はコンキオリンの加水分解の割合やすべてをサクシニル化する必要はないので目的等によって無水コハク酸の量は調整する
【0019】
貝類肉より得られる酸性多糖類とは以下のような方法によって得られる。
(1)貝類肉を蛋白分解酵素により分解した後、除蛋白を行い、低分子物質を除去した後、第4級アンモニウム塩を加えて沈澱分離させる。
【0020】
(2)貝類肉を蛋白分解酵素により分解した後、除蛋白を行い、更に透析を行った後、第4級アンモニウム塩を加えて酸性多糖類を沈澱分離させ、この沈澱に無機塩水溶液を加えて溶解させた後、アルコール水溶液を加えて再沈澱させる精製を少くとも1回行って得る。
【0021】
貝類肉の酸性多糖の利用方法としては、貝類肉なら特に種類を問わないが真珠養殖に用いるアコヤ貝は真珠養殖後、貝柱以外は食用とはならず海洋汚染などの問題があり、本発明者らはアコヤ貝を利用するのがよいと考える。
【0022】
さらに詳しく製造方法を述べると、第1段階として貝殻を除いた貝肉を蛋白分解酵素により分解する。この処理を容易にするために加熱し、変性した後、ミキサー等を用いて粉砕する方がよい。アコヤ貝を用いるときは貝肉に付随する粘液も原料となり、粘液のみを対象としてもよい。このときは貝肉を用いるときのように真珠の取り出しなどに関係なく利用でき、原料の採取が容易で、且つ粉砕工程も必要がない。蛋白分解酵素は特に限定されないが、基質特異性がなく、強力な分解力があるものの方がよい。たとえばパパイン、アクチナーゼ、サモアーゼ、デナチーム等の1種または2種以上の混合物を使用して分解する。
【0023】
第2段階として、未分解の蛋白質、核酸や酵素を除くために除蛋白を行う。除蛋白の方法もとくに限定されないが、一般的にはトリクロロ酢酸、過塩素酸を10%濃度になるように用いるか、sevag法を用いる。第3段階としては、除蛋白剤、アミノ酸、ペプチド、塩類等の低分子物質を除去する。除去手段としては透析法、ゲル濾過、限外濾過、または酸性多糖類が沈澱するような有機溶媒を添加する方法があるが、透析法が好ましい。
【0024】
第4段階としては、酸性多糖類と共に存在する中性多糖類や糖蛋白を分離する。除去手段としては第4級アンモニウム塩の水溶液を加える。酸性多糖類は第4級アンモニウム塩と結合して沈澱するので、デカンテーション又は遠心分離法等により分離する。第4級アンモニウム塩としてはアルキル基の一つが炭素原子数12以上のものであればよい。またピリジニウム系でも、窒素に結合するアルキル基が炭素原子数12以上のものであればよい。例えばラウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、塩化セチルピリジニウム等を例示することができる。
【0025】
第4段階までで、酸性多糖類を得ることができるが、この沈澱には第4級アンモニウム塩その他の塩類を含むので、更に精製することが好ましい。精製に当っては、この沈澱物に無機塩水溶液を加えて溶解させ複合体を解離させて溶解し、次にアルコールを加え酸性多糖類を再沈澱させ、第4級アンモニウム塩を液中に分離除去する。この沈澱を精製水に溶解し、アルコール濃度が80%になるように加えて撹拌し、放置後遠心分離して沈澱を得る。この工程を2〜3回繰り返すことが好ましい。
【0026】
無機塩としては、酸性多糖類の第4級アンモニウム塩の複合体を解離させ、溶解するものであれば用いることができる。例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム等を例示できる。ここで用いた塩の形が最終の製品の塩の形を決定する。例えば塩化ナトリウムを用いれば、最終の製品はナトリウム塩となる。
【0027】
無機塩の濃度は複合体を解離させるにたる濃度で塩化ナトリウムは1.5M以上必要である。上限は特にないが、あまり高濃度では脱塩操作に時間がかかり、試薬の無駄であり、4M程度が限度である。さらに残存する蛋白、色素を除きたい場合には、沈澱を水に溶解させた水溶液にロイド試薬やカオリンを加えて、色素、蛋白を吸着除去する。遠心分離、濾過によって吸着剤を除去した後、酸性多糖類を凍結乾燥する。
【0028】
アコヤ貝肉由来のグリコーゲンは、アコヤ貝の貝肉等を抽出することにより得ら
れる。例示すれば、熱水法と言われる方法で、アコヤ貝の貝肉を細断した後、必要により水を加えて加熱する。その後遠心分離する。数回の加熱および遠心分離を繰り返した方がより多量のグリコーゲンが抽出できるので、コストなどを勘案し必要な回数繰り返す。不溶物があれば必要により、濾過などで取り除き、後の工程の効率を考えて濾液を濃縮後、終濃度 5重量%前後になるようにトリクロロ酢酸を加え、低温(0〜10℃)で静置する。これによって生じた沈殿を遠心分離や濾過などの方法で取り除く。ただし、この工程は主としてタンパク質を除く工程であるため、場合によっては省略することも可能である。上澄みに 3倍量程度のエタノールを加えて撹拌する。これによって生じた沈殿を遠心分離や濾過などの方法で集めたものがグリコーゲンである。必要により水を加え、ついで加えた水の4倍量程度のエタノールを加え(このとき塩化カルシウム飽和水溶液を少量加えて沈殿を促進することもできる)、これによって生じた沈殿を遠心分離や濾過などの方法で再度沈殿して集める。これを必要回数繰り返すことによって精製できる。また、さらに精製したいときは透析等の方法で低分子物を除くことも有効である。
【0029】
また、他の方法として、アコヤ貝の貝肉にジメチルスルホキシドを加え、細断した後、遠心分離して上澄みを吸引濾過する。残査に対して同様の操作を必要により繰り返し、上澄みを合一する。この上澄みを0.17重量%程度の塩化ナトリウムを含むメタノール中に注ぎ込む。デカンテーションや遠心分離等により沈殿を集める。この操作を必要により繰り返す。この沈殿に水を加えて溶解し、3倍量程度のエタノールで沈殿させる。この操作を 3回程度繰り返し沈殿を洗浄する。この間にあるいはこの工程の終了後、タンパク質を除く工程やさらに精製するために、透析等を必要により実施する。
【0030】
貝類の粘液の加水分解して得られる物質は本出願人が特開昭63−57507号公報により、貝類の粘液を加水分解することを特徴とする化粧品原料の製造方法に関して提案した。粘液の回収は、貝類の貝殻を脱殻し(真珠を含有しているものは真珠を取り出した後に脱殻し)、加圧して、又は加圧することなくデカンテーション、濾過、遠心分離等によって行う。
【0031】
粘液源である貝類としては、アコヤ貝(Pictada martensii)、イガイ(Mytilus coruscum)、イケチョウガイ(Hyriopsis schlegelii)、カラスガイ(Cristaria plicata)等ウグイスガイ科、イガイ科、イシガイ科等が好適であるが、他の貝類も自由に使用でき、原料供給の点では問題はない。特に好適なものは、アコヤ貝(真珠貝)である。
【0032】
このようにして採取した粘液は、そのまま加水分解または透析等の脱塩の操作を行ってもよいが、海水を多く含むときなど処理量が多くなるので、加熱、あるいは水溶性有機溶媒たとえばエタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトン、または無機塩類例えば硫酸アンモニウム、塩化ナトリウムを加えて沈殿させて遠心分離、濾過等で沈殿を集めて処理量をすくなくする。
【0033】
ただし、加熱処理では一部しか沈殿してこない場合があるので、加圧して約120〜150℃まで加熱すると大部分が沈殿する故、最適な処理を用途に応じて選択する。沈殿処理を行うと、上記したように以後の処理が容易となるほか、化粧品原料としての効果が更に高まり、また保存性も高まる。これらの目的を達成するため、沈殿処理を行うほか、常法により凍結乾燥したり減圧低温濃縮処理を行ってもよい。これらの処理は、単独でもまた併用することも可能である。
【0034】
貝粘液は、沈殿処理を経て又は経ることなく、酸、アルカリ、又は酵素によって加水分解処理して、粘液成分を低分子化する。加水分解は、酸たとえば塩酸、硫酸、酢酸、乳酸などを濃度、温度を必要な条件にして用いることができる。アルカリとしては、NaOH、NH4OH等が利用できる。
【0035】
そして酵素を用いて加水分解する場合には、蛋白分解酵素例えばトリプシン、パパイン、プロナーゼ、等動植物起源、微生物起源の酵素が適宜利用できる。酵素を利用すれば、酵素の特異性を利用して必要な分子量、目的のペプチドが得られ、トリプトファン等の分解も無く、分解による副生物も少ないので加水分解は酵素で行うのがよい。このようにして、貝粘液を酸、アルカリ、酵素を用いて、必要な分子量まで分解して脱塩する。或いは脱塩したのち分解する。
【0036】
脱塩は必ずしも必要としないが化粧品、特にエマルジョンでは乳化の破壊が起こる場合もあるので用途に応じて脱塩するのがよい。脱塩は、例えば次のようにして行う:水又は約40〜80%のエタノール水溶液を用いてくり返し洗浄する方法;透析、ゲル濾過、限外濾過、塩析による方法;陽イオン交換樹脂、スネークゲイジイオン交換樹脂を用いる方法;キレート交換樹脂をCu++型にして用いる方法;クロマトグラフィーによる方法等、これらの脱塩処理は、単独でも又組合わせて用いてもよい。
【0037】
脱塩の方法では水を用いてあるいは40〜80%のエタノールを用いるときは、試料を沈殿させたのちでなければ用いることができないのは当然である。また脱塩の方法が水を用いた場合試料の一部が流失するときがあるので、沈殿処理の方法が加熱して沈殿させた方法を用いたときに利用するとよい。
【0038】
40〜80%のエタノールを用いると製品の着色が少なく、よい結果が得られる。脱塩の方法でキレート交換樹脂をCu++型にして用いる方法は、塩分が多いときは他のイオン交換樹脂に比べて樹脂量が少なくてすむという利点がある。
【0039】
脱塩処理は、前記のように加水分解処理後に行ってもよく、加水分解処理の前に行ってもよい。必要があれば加水分解の前及び後に行うことも差支えない。ただし、加水分解後に行う場合は、加水分解によって試料が低分子化しているので、有効成分の流亡を避けるため、イオン交換樹脂、クロマトグラフィ等の処理を実施するのが好適である。
【0040】
この特開昭63−57507号公報では、貝類の粘液を加水分解する化粧品原料の製造方法については記載されているが、その原料の効果については整肌効果がある旨の記載だけである。
【0041】
以上のようなコンキオリン加水分解物、コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物、貝類の粘液を加水分解して得られる物質、貝類肉より得られる酸性多糖類、貝類由来コラーゲン、アコヤ貝肉由来グリコーゲンの少なくとも1種と海洋深層水を常法に従い、他の必要な原料を配合して皮膚外用剤を得る。剤型にも特に限定はないので、例えば、ローション類、乳液類、クリーム類、軟膏類、パック類、入浴剤の形態にすることができる。
【0042】
以下に実施例を記載するが、本発明はこれらの製造例及び実施例によって何ら限定されるものではない。
【0043】
実施例1 ローション 重量部
オリーブ油 0.5
ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタンモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 2.0
エタノール 10.0
1,3ブチレングリコール 5.0
貝肉由来コラーゲン−1 2.0
精製水 77.3
コンキオリン加水分解物 1.0
パラオキシ安息香酸メチル 0.2
【0044】
AとBをそれぞれ計量し、70℃まで加温し、BにAを攪拌しつつ徐々に加えたのち、ゆっくり攪拌しつつ30℃まで冷却した。
【0045】
実施例3
実施例1のローションの貝肉由来コラーゲン−1を貝肉由来コラーゲン−3に、コンキオリン加水分解物を貝類の粘液を加水分解して得られる物質に置き換え、他は実施例1と同等に作成した。
【0046】
実施例4
実施例1のローションの貝肉由来コラーゲン−1を貝肉由来コラーゲン−4に、コンキオリン加水分解物をアコヤ貝肉由来グリコーゲンに置き換え、他は実施例1と同等に作成した。
【0047】
実施例5
実施例1のローションの貝肉由来コラーゲン−1を貝肉由来コラーゲン−5に、コンキオリン加水分解物を貝類肉より得られる酸性多糖−1に置き換え、他は実施例1と同等に作成した。
【0048】
実施例6
実施例2のクリームのコハクコンキオリン(コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物)を酸性多糖−2に置き換え、他は実施例2と同等に作成した。
【0049】
実施例7
実施例2のクリームのコハクコンキオリン(コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物)2.0%をコンキオリン加水分解物1.0%とアコヤ貝肉由来グリコーゲン1.0%に置き換え、他は実施例2と同等に作成した。
【0050】
実施例8
実施例2のクリームのコハクコンキオリン(コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物)2.0%をコンキオリン加水分解物1.0%と貝類肉より得られる酸性多糖−1、0.5%と貝類の粘液を加水分解して得られる物質0.5%に置き換え、他は実施例2と同等に作成した。
【0051】
実施例9
実施例1のローションの貝肉由来コラーゲン−1を海洋深層水1に、コンキオリン加水分解物を貝類の粘液を加水分解して得られる物質に置き換え、他は実施例1と同等に作成した。
【0052】
実施例10
実施例1のローションの貝肉由来コラーゲン−1を海洋深層水2に置き換え、他は実施例1と同等に作成した。
【0053】
実施例11
実施例1のローションの貝肉由来コラーゲン−1を海洋深層水1に置き換え、コンキオリン加水分解物1%をコハクコンキオリン(コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物)0.5%とアコヤ貝肉由来グリコーゲン1.0%に置き換え、他は実施例1と同等に作成した。
【0054】
実施例12
実施例2のクリームの貝肉由来コラーゲン−2を海洋深層水1に、コハクコンキオリン(コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物)を酸性多糖−2に置き換え、他は実施例2と同等に作成した。
【0055】
実施例13
実施例2のクリームの精製水10%を海洋深層水2、10%に、コハクコンキオリン(コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物)2.0%をコンキオリン加水分解物1.0%とアコヤ貝肉由来グリコーゲン1.0%に置き換え、他は実施例2と同等に作成した。
【0056】
実施例14
実施例2のクリームの精製水10%を海洋深層水2、10%に、コハクコンキオリン(コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物)2.0%をコンキオリン加水分解物1.0%と貝類肉より得られる酸性多糖−1、0.5%と貝類の粘液を加水分解して得られる物質0.5%に置き換え、他は実施例2と同等に作成した。
【0057】
以下に実施例で用いた原料の製造方法を記す。
【0058】
貝肉由来コラーゲン−1
アコヤ貝は真珠養殖が終わって、真珠を取り出したあとの貝肉を集める。得られたアコヤ貝肉880gを食塩で塩もみし、ぬめりを除去したのち、0.6M KCl1200mL中にて2時間ホモジナイズし、デカンテーションにより貝肉を集める。その後、0.45M NaCl 1200mL中にて2時間攪拌したのち、デカンテーションにより貝肉を集め、146gの断片アコヤ貝肉が得られた。さらに、この断片貝肉を2N水酸化ナトリウム溶液にて溶解し、pH6〜7に中和後、上清を透析膜(和光純薬:ダイアライシスメンブラン36)に付し、外液を精製水とし一夜透析を行った。
【0059】
貝肉由来コラーゲン−2
アサリの剥き身を用いてアコヤ貝肉由来コラーゲン−1と同様な操作を行った。
【0060】
貝肉由来コラーゲン−3
製造例1の精製コラーゲンを作成する行程中、0.45M NaCl 1200mL中にて処理したのち得られる断片アコヤ貝肉14.6gを0.1M酢酸1000mL中、一夜攪拌したのち、遠心分離(3000×g、20分)を行い、沈降物(68g)を集める。得られた沈降物を0.01N HCl 1200mL中に分散させ、ペプシン1.0〜1.5gを加え、一夜攪拌したのち、遠心分離(9500×g、2時間)を行い、上清を透析膜(和光純薬:ダイアライシスメンブラン36)に付し、外液を精製水とし一夜透析を行った。
【0061】
貝肉由来コラーゲン−4
製造例1で得た10gに精製水500mlを加え、10℃とNaOHでpH10に保ちながら、無水コハク酸を0.5gを徐々添加した。これを凍結乾燥した。
【0062】
貝肉由来コラーゲン−5
製造例3の凍結乾燥物1gを6N HCl 10mL中に加え、100℃で2時間加熱を行い、冷却後、凍結乾燥し得られた粗反応物を1型(α1)3ホモ分子コラーゲンの加水分解物とする。
【0063】
海洋深層水1は羅臼沖の湧昇海域水深200mのところより採取した海水で、海洋深層水2はこれを脱塩したもので以下の表のような組成である。
【0064】
【0065】
コンキオリン加水分解物
脱灰したアコヤ貝由来コンキオリンを乾燥物として1kgに98%硫酸を水で30倍希釈した液を10lを加え、ガラス容器に密封し、110℃、24時間加熱した。分解終了後、用いた硫酸の当量の90%の水酸化バリウムを充分攪拌しつつ、少量づつ加えた。さらにpH5.8まで1%水酸化ナトリウム水溶液で中和した。次に2000G、10分間、遠心分離したのち、さらに0.45ミクロンのメンブランフィルターにてろ過し、これを凍結乾燥した。
【0066】
コハクコンキオリン(コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物)
真珠500gを塩酸1kgを攪拌しながら徐々に加えて脱灰する。さらに1規定塩酸300gを攪拌しながら徐々に加えて脱灰し、これを濾過して不溶物を集めた。これに水で30倍に希釈した硫酸を100ml加えて、ガラス容器に密封し、110℃で24時間加熱分解した。冷却後、用いた硫酸の当量の90%の水酸化バリウムを充分攪拌しつつ、少量づつ加えた。さらに、pH5.8まで1%水酸化ナトリウム水溶液を加えた。次に200G、10分間、遠心分離した後さらに0.45ミクロンのメンブランフルターでろ過し、分解物を得た。これを凍結乾燥した。この物質を5.0gとり、精製水100mlに分散し、攪拌しつつ、無水コハク酸1gをpH6〜9に1規定水酸化ナトリウム水溶液で保ちながら15分おきに5回加えた。これを凍結乾燥した。
【0067】
貝類の粘液を加水分解して得られる物質
アコヤ貝より、貝殻と真珠を除いたもの100gに0.5モル塩化ナトリウム溶液1リッターを加え攪拌した。これを遠心分離して不溶物を集めた。この操作を3回繰り返した。得られた不溶物にエタノール1リッターを加えて攪拌後、1晩放置した。これを遠心分離し不溶物を得た。この操作を3回繰り返した。これを水を1リッター加えて攪拌後、遠心分離し、不溶物を得た。
得られた不溶物に0.5モルのクエン酸水溶液1リッターを加え、24時間撹拌した。これを遠心分離し、不溶物を除き、透析膜に入れて、流水中に2日間放置した。なお、すべての操作は10℃に保つようにしながら実施した。
【0068】
アコヤ貝肉由来グリコーゲン
アコヤ貝肉由来グリコーゲンをつぎの方法で得た。金網上でアコヤ貝の粘液を除去し、その貝肉1500gをワーリングブレンダーで2分間ホモジナイズした。これに蒸留水2500mlを加え、沸騰水中で30分間撹拌しながら加熱した。350Gで20分間遠心分離し、残査に1000mlの蒸留水を加え乳光を示さなくなるまで、同様に数回加熱した。このグリコーゲンの抽出液を合一し、東洋濾紙 No.1を用い吸引濾過し、濾液を3750mlまで減圧濃縮後、終濃度5容量%になるようにトリクロロ酢酸を加え、4℃で12時間静置した。4500Gで60分間遠心分離し、タンパク質を除去後、上澄みに3倍量のエタノールを加えて終濃度75容量%とし、沈澱させて粗製グリコーゲンを得た。これを400mlの蒸留水で溶解し、次いで1600mlのエタノールを加えて沈澱を集めた。この操作を3回繰り返しグリコーゲンを洗浄した。なおこのとき、完全に沈澱を形成させるために、塩化カルシウム飽和溶液を1〜2滴添加した。得られた沈澱は少量の冷蒸留水に溶解し、同液に対して透析後、2500Gで10分間遠心分離を行ない、上澄みを凍結乾燥して、アコヤ貝肉由来グリコーゲンを得た。このアコヤ貝肉由来グリコーゲンは、純度89重量%であることがアンスロン濃硫酸法により同定された。
【0069】
貝類肉より得られる酸性多糖−1
a.貝殻を取り除いたアコヤ貝100kgを加熱し、変性後、ミキサーで粉砕した。
b.これにアクチナーゼEを100g加えて、45℃で撹拌しつつ、24時間放置した。
c.トリクロル酢酸を10kg加えて撹拌し、1時間放置後遠心分離して沈澱を除去し、除蛋白を行った。更にセロハンチューブで48時間透析を行って、低分子物質の除去を行った。
d.その後、塩化セチルピリジニウムを1kg加えて撹拌し、1時間放置後、遠心分離して、酸性多糖類のセチルピリジニウム塩の沈澱を得た。
e.この沈澱に2M塩化ナトリウムを加えて沈澱を溶解した。これに3倍のエチルアルコールを加えて撹拌し、1時間放置後遠心分離して沈澱を得る。
f.この沈澱に精製水を少量加えて、沈澱を溶かし、エチルアルコールを濃度が80%になるように加えて撹拌し、1時間放置後遠心分離して沈澱を得る。
g.fを3回繰り返した。収量は512gであった。
【0070】
貝類肉より得られる酸性多糖−2
a.貝殻を取り除いたアコヤ貝100kgを加熱し、変性後、ミキサーで粉砕した。
b.これをpH6〜6.5に調整した後、サモアーゼ100g、デナチーム500gを加えて、60℃で撹拌しつつ100分放置した。
c.遠心分離して、不溶解物を除き、トリクロル酢酸を10kg加えて撹拌し、1時間放置後、遠心分離して、沈澱を除去した後、分子量10,000の限外濾過で低分子物質を除いた。
d.これに精製水を10kg加え、溶解させた後、塩化セチルピリジニウムを1kg加えて撹拌し、1時間放置後遠心分離して、沈澱を分離した。
e.この沈澱に2M塩化カリウムを加えて沈澱を溶解した。これに3倍のエチルアルコールを加えて撹拌し、1時間放置後遠心分離して、酸性多糖類の沈澱を得た。
f.この沈澱に精製水を少量加えて、沈澱を溶かし、エチルアルコールを濃度が80%になるように加えて撹拌し、1時間放置後遠心分離して沈澱を得た。
g.fを3回繰り返した。
h.これに精製水を10kg加え、溶解させた後、カオリン500gを加えて撹拌し、遠心分離して沈澱を除去し、5ミクロンのフィルターで濾過し、これを凍結乾燥した。収量は485gであった。
【0071】
有効性をみるために以下の実験を行った。
【0072】
上記の有効性を確認するために以下の使用テストを行った。
女性16名づつの顔面を左右に分け、一方を実施例、もう一方を比較例として毎日、3回以上使用し、1日後と1週間後に肌のしっとり感についてアンケートした。
判定基準は以下の通りである。
実施例の方が非常によい 3
実施例の方がかなりよい 2
実施例の方がややよい 1
差がない 0
比較例の方がややよい −1
比較例の方がかなりよい −2
比較例の方が非常によい −3
【0073】
実験の組合せは以下のように行った。
なお、比較例1は実施例13より貝肉由来コラーゲン−2と海洋深層水2とコンキオリン加水分解物とアコヤ貝肉由来グリコーゲンを精製水に置き換え、他は実施例13と同等に作成した。比較例2は実施例13より貝肉由来コラーゲン−2と海洋深層水2を精製水に置き換え、他は実施例13と同等に作成した。比較例3は実施例13よりコンキオリン加水分解物とアコヤ貝肉由来グリコーゲンを精製水に置き換え、他は実施例13と同等に作成した
【0074】
結果は以下のようになった。(16名の合計数値である)
【0075】
実施例と、実施例から海洋深層水や貝肉由来コラーゲンを除いたもの、コンキオリン加水分解物、コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物、貝類の粘液を加水分解して得られる物質、貝類肉より得られる酸性多糖類、貝類由来コラーゲン、アコヤ貝肉由来グリコーゲン等を除いたものを比較すると、本発明の実施例は非常に保湿性も高く、相乗的な効果が認められた。
【効果】
Claims (1)
- コンキオリン加水分解物、コンキオリンの加水分解物を無水コハク酸で処理した物、貝類の粘液を加水分解して得られる物質、貝類肉より得られる酸性多糖類、アコヤ貝肉由来グリコーゲンの少なくとも1種と貝類由来コラーゲン、海洋深層水の少なくとも1種を含む皮膚外用剤
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