JP2001112359A - 農園芸用フィルム - Google Patents

農園芸用フィルム

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JP2001112359A
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agricultural
film
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tunnel
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Toshiaki Takahashi
俊明 高橋
Mitsunori Nakanishi
三徳 中西
Toru Shimizu
徹 清水
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Maruzen Polymer Co Ltd
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SUNPRAK KOGYO KK
Maruzen Polymer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適度な通気性により、ハウス又はトンネル内
が過度に高温・多湿となるのを防止しつつ、被覆内栽培
作物の生育に適切な換気性と保温性を与え、また、雨水
や害虫の侵入を防止して、スソ上げ等の労力及び病害虫
駆除の作業を省力化できる農園芸用フィルムを提供す
る。 【解決手段】 合成樹脂フィルム2に、一方の面から他
方の面に複数の突起3を突出させ、かつ各突起3の先端
部に開口部をもつ通気孔4を設けた農園芸用フィルム1
である。通気孔4の開口部寸法が100〜1000μm
の範囲にあり、総開口面積割合が3〜40%である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、農園芸用被覆資
材等として使用される農園芸用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】 作物を、農園芸用フィルムから成る農
園芸用被覆資材にて外側の環境から遮断して栽培する方
法として、ハウス栽培、トンネル栽培等が知られてい
る。ハウス栽培及びトンネル栽培とは、図5(a)及び
(b)に示すように、支柱20に農園芸用被覆資材21
を張ってなるハウス22又はトンネル23内で作物を栽
培する方法である。ハウス栽培、トンネル栽培等におい
ては、温度、湿度等の作物の栽培条件を人為的に制御す
ることが容易であり、さらに作物を害虫から守る観点か
らも有利であるため、近年においては、葉菜類、果菜
類、根菜類、稲作等農作物、花卉、工芸作物、果樹等広
範な作物に対してハウス栽培、トンネル栽培が行われて
いる。
【0003】 このようなハウス栽培、トンネル栽培等
において、ハウス又はトンネル内の温度、湿度等の調節
は、従来の通気孔をもたない農園芸用被覆資材の場合ス
ソ上げ、スソ下ろしという労力を要する作業により行わ
れてきた。一方、通気孔を備える被覆資材ではその通気
孔を通して温度、湿度等が調整されるが、防虫、防雨等
の効果を含め農園芸作物栽培用の被覆資材として必要条
件を十分満足する資材はなかった。
【0004】 例えば、特開昭56−15626号公報
には、合成樹脂から成るフィルムに、直径が5〜100
μmの通気孔を200〜500個/インチ2の密度で設
けて成る農業用フィルムが開示されている。又、実開平
5−74249号公報には、直径が1.5mm以下の通
気孔を、通気孔の総面積がフィルムの表面積の10〜6
0%となるように設けて成る農業用フィルムが開示され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、特開
昭56−15626号公報開示のフィルムでは、農園芸
用被覆資材として用いた場合、通気孔の直径が小さすぎ
るため充分な通気が行われず、ハウス又はトンネル内が
高温・多湿となり、高温・多湿を嫌う作物の栽培には適
さないことは勿論のことながら、すべての作物において
生育が不良となり、更には高温障害により枯死する危険
性がある。
【0006】 又、実開平5−74249号公報開示の
フィルムにおいては、通気孔の直径が100μmより小
さい場合には、上述のようにハウス又はトンネル内が高
温・多湿となり、一方、通気孔の直径が1000μmよ
り大きい場合には、必要以上の通気が行われることによ
り、夜間、低温期等寒冷時温度低下を招来し、被覆内作
物の生育に悪影響を与える場合があった。さらに、通気
孔の直径が大きすぎる場合には、雨水が容易にビニール
ハウス又はトンネル内に侵入し、病害発生の原因となる
という不都合を生じたり、アブラムシ、スリップス類等
の害虫が侵入するという問題があった。
【0007】 本発明はかかる状況に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、農園芸用被覆資材
等として用いた場合、適度な通気性により、ハウス又は
トンネル内が過度に高温・多湿となるのを防止しつつ、
被覆内栽培作物の生育に適切な換気性と保温性を与え、
また、雨水や害虫の侵入を防止することができ、その結
果スソ上げ等の労力及び病害虫駆除の作業を省力化でき
る農園芸用フィルムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】 即ち、本発明によれ
ば、合成樹脂フィルムに、一方の面から他方の面に複数
の突起を突出させ、かつ各突起の先端部に開口部をもつ
通気孔を設けた農園芸用フィルムにおいて、通気孔の開
口部寸法が100〜1000μmの範囲にあり、総開口
面積割合が3〜40%であることを特徴とする農園芸用
フィルムが提供される。
【0009】 上記の農園芸用フィルムは、突起の断面
が、基底開口部から先端に向かって連続的に小さくな
り、テーパー角が10〜60度であり、基底開口部の中
心点と通気孔の中心点とを結ぶ直線と、合成樹脂フィル
ムの平面部との角度が20〜90度であり、突起の高さ
が200〜2000μmであることが好ましい。
【0010】 又、上記の農園芸用フィルムにおいて、
上記基底開口部及び上記通気孔開口部の形状はそれぞれ
円形、楕円形又は正多角形であることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】 本発明の農園芸用フィルムは、
例えば図1に示すように、円錐の先端を切除した円錐台
状突起を持つ場合をモデルとして説明すると、合成樹脂
フィルム2に対し、一方の面から他方の面に突出させて
成る突起3を設け、通気孔開口部4を突起3の各々の先
端部に一つずつ形成し、突起3の水平断面が、突起の基
底から先端に向かって連続的に小さくなるようにする。
こうして、農園芸用フィルム1が得られる。
【0012】 上記の突起3を設けた本発明の農園芸用
フィルム1を、突起3が外側になるようにして農園芸用
被覆資材として用いることにより、ハウス又はトンネル
内への雨水の浸入及び害虫の侵入をより効果的に防止で
きる。
【0013】 次に、図2〜4によって突起の形状を詳
しく説明する。基底開口部5及び通気孔開口部4の形状
は特に制限はなく、図2に示す円形ないし楕円形の他、
三角形、四角形、五角形等の多角形等種々の形状も同様
に採用することができる。また、通気孔開口部は、基底
面に対して必ずしも平行とは限らず、傾斜していても良
い。その場合、基底開口部が円形の時、通気孔開口部は
楕円形となる。
【0014】 本発明では、通気孔の開口部寸法を10
0〜1000μmとする。ここで、「開口部寸法」とは
開口部の大きさを示し、通気孔の開口部が円形の場合、
直径を意味する。また、楕円形の場合は、長径と短径の
平均値を、矩形の場合は、対角線の長さを、その他の多
角形の場合は、1つの頂点から他の頂点に引いた複数の
線分長の平均値をそれぞれ意味する。開口部寸法を10
0μm以上、1000μm以下としたのは、100μm
未満では、充分な通気が行われないため、ハウス又はト
ンネル内が高温・多湿となり、高温・多湿を嫌う作物の
栽培には適さないことはもちろんのこと、すべての作物
において生育が不良となり、高温障害により枯死する危
険性があるからであり、一方、1000μmより大きく
したのでは、過剰な通気が行われることにより、ハウス
又はトンネル内の温度が、夜間等外気温低下時下がりす
ぎ、作物の栽培に悪影響を与える場合があり、さらに、
雨水や害虫の侵入を防止することができないからであ
る。即ち、本発明においては、通気孔の開口部寸法を上
記の範囲に定めることにより、ハウス又はトンネル内が
高温・多湿となるのを防止しつつ、かつ夜間等寒冷時に
保温性を与え、さらに、雨水や害虫の侵入を防止してい
る。
【0015】 尚、通気孔の開口部寸法は200〜10
00μmであることがより好ましい。又、害虫の侵入を
より効果的に防止する観点からは、通気孔開口部の最小
径及び最大径を500〜800μmとすることがより好
ましい。なぜならば、要防除害虫のほぼ全てが孔径80
0μmで実質上侵入を防止できるからである。
【0016】 図2において、基底開口部5の縁上の任
意の点Aと、この点から最短である通気孔開口部4の縁
上の点Bとを結ぶ直線9と、基底開口部5の中心点6と
通気孔開口部4の中心点7とを結ぶ直線8とが交叉して
形成される角度(以下、テーパー角と記載する。)を1
0〜60度とすることが好ましい。10度未満の場合は
通気性低下という不都合があり、60度を超える場合は
雨水浸入、保温性低下という不都合があるからである。
尚、ここで「中心点」とは、円形の場合は円の中心であ
り、楕円の場合は長径と短径の交点であり、正四角形及
び矩形の場合は2本の対角線の交点である。さらに、不
定多角形の場合は、この不定多角形を重量をもつ薄片と
仮定した場合の重心と規定する。
【0017】 さらに、図3に示すように、基底開口部
5の中心点6と通気孔開口部4の中心点7とを結ぶ直線
8と、農園芸用フィルムの平面部10との角度(以下、
傾斜角と記載する。)を20〜90度とすることが好ま
しい。突起3を農業用フィルム1の平面部10に対して
やや傾斜させることにより、防雨、防虫性能向上という
利点があるからである。上記の角度が20度未満の場合
は通気性低下という不都合がある。尚、上記の角度は3
0〜70度であることがより好ましく、40〜60度で
あることがさらに好ましい。
【0018】 又、本発明の農園芸用フィルムにおい
て、突起3の高さは200〜2000μmであることが
好ましい。突起3の高さが200μm未満の場合は防
雨、防虫性が低下するという不都合があり、2000μ
mを超える場合は通気性が低下するという不都合がある
からである。尚、突起3の高さは300〜1000μm
であることがより好ましく、400〜700μmである
ことがさらに好ましい。ここで、「突起の高さ」とは、
図4に示すように、農園芸用フィルム1の突起3の頂点
11から平面部10に垂直に引いた線分12の長さをい
う。
【0019】 本発明の農園芸用フィルムにおいて、通
気孔の総開口面積割合は3〜40%であることが好まし
く、5〜35%であることがより好ましい。3%未満の
場合は通気性不良という不都合があり、40%を超える
場合は保温性、保湿性不良という不都合があるからであ
る。ここで、「通気孔の総開口面積割合」とは、所定の
フィルムの面積に対する各通気孔の開口部面積の総和の
割合を意味する。
【0020】 本発明の農園芸用フィルムに用いる合成
樹脂フィルムとしては、例えば低密度ポリエチレン、直
鎖状低密度ポリエチレン、軟質ポリ塩化ビニル、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ポリメチルメタクリレート、
ポリエステル等の熱可塑性合成樹脂を好適に用いること
ができる。その中でも、とりわけ低密度ポリエチレン、
直鎖状低密度ポリエチレン、軟質ポリ塩化ビニル、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体を用いることが好ましい。
【0021】 本発明の農園芸用フィルムの厚さは、1
0〜200μmであることが好ましく、20〜150μ
mであることがより好ましい。10μm未満では強度が
不充分となり、農園芸用被覆資材として用いた場合に、
強風等により破損する場合があり、200μmを超える
場合は透光性低下や経済性の面で不都合があるからであ
る。
【0022】 本発明の農園芸用フィルムを製造するた
めに、合成樹脂フィルムに通気孔を設ける方法として
は、加熱針を有するロール上にフィルムを載せ、突起
を形成させるとともに穿孔する方法、凸部を有する押
し型が形成されたロールと凸部に巌合する押し型が形成
されたロールに加熱溶融フィルムを通し、突起を形成さ
せるとともに穿孔する方法、孔を有するプレートもし
くはロール上に加熱溶融フィルムを載せ、このフィルム
をプレートもしくはロール側から真空吸引するか、ある
いはフィルム表面に空気などの気体を吹き付け、突起を
形成させるとともに穿孔する方法、パンチング等の機
械的な力をフィルムに加え、突起を形成させるとともに
穿孔する方法、等の公知の方法を用いることができる。
【0023】 本発明の農園芸用フィルムは、ハウス栽
培、トンネル栽培等に用いるハウス又はトンネルを構成
する農園芸用被覆資材として好適に用いられる他、花
卉、果樹、樹木、茶樹等の保温、防虫、防雨、防霜、防
風を目的とした被覆用途にも好適に用いることができ
る。
【0024】
【実施例】 以下、本発明を実施例によりさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるもので
はない。
【0025】(実施例1) 合成樹脂フィルムを一方の
面から他方の面に突出させて成る突起の先端に通気孔を
設けて成る農園芸用フィルムを用いてトンネル栽培用ト
ンネルを作製し、通気性、防虫性及び防雨性を調べた。
【0026】 試験用のフィルムは、加熱溶融した低密
度ポリエチレンを、規則的に孔を配置したロールに通
し、ロール側から真空吸引にて搾孔し、突起を有するフ
ィルムを作製した。このフィルムは、厚みが50μm
で、通気孔の総開口面積割合が5%であった。またフィ
ルム上の各突起は、基底開口部の形状が円形で、通気孔
開口部の形状が楕円形で、その水平断面が基底開口部か
ら通気孔の先端に向かって連続的に小さくなるように形
成された。そして、突起の基底開口部及び通気孔開口部
の寸法は、それぞれ500μm及び250μm、テーパ
ー角は20度、傾斜角は45度、高さは600μmであ
った。
【0027】 この農園芸用フィルムを、幅1.2m、
奥行き5m、高さ75cmのトンネル用フレームに被覆
して、図5(b)に示す栽培用トンネルとした。尚、被
覆の際、農園芸用フィルムの突起がトンネルの外側に突
出するようにした。
【0028】 通気性の調査は、トンネル内に地表面か
ら30cmの高さに設置した温度センサーにてトンネル
内の温度を測定し、保温性と換気性について調べること
により行った。即ち、保温性は夜間の最低温度と夜間の
平均温度を測定し、外気温との差により判断した。又、
換気性は、昼間における最高温度が45℃以上になる時
間の有無により判断した。尚、夜間とは午後6時から午
前6時までをいい、昼間とは午前6時から午後6時まで
をいう。
【0029】 防虫性の判定は、トンネル内に定植した
ナス(千両2号)を用い、予めナスを含めトンネル内を
アブラムシ、スリップス類の各害虫に対する殺虫剤で処
理した後、1ヶ月経過後の各害虫の発生量を調べること
により行った。尚、表1に示す害虫発生量は、トンネル
用フレームを被覆しなかった場合の害虫発生量を100
とした場合の値である。
【0030】 防雨性の判定は、雨水の浸入を目視にて
観察することにより行い、雨水の浸入が認められなかっ
た場合を○、雨水の浸入が認められた場合を×とした。
結果を表1に示す。
【0031】(実施例2〜4) 農園芸用フィルムの通
気孔の直径傾斜角、総開口面積割合等を表1に示す値と
した点を除いては、実施例1と同様に作製した農園芸用
フィルムを用いて実施例1と同様のトンネル栽培用トン
ネルを作製し、実施例1と同様に換気性、保温性、防虫
性及び防雨性を調べた。結果を表1に示す。
【0032】(比較例1及び2) 農園芸用フィルムの
通気孔の直径、傾斜角、総開口面積割合等を表1に示す
値とした点を除いては、実施例1と同様に作製した農園
芸用フィルムを用いて実施例1と同様のトンネル栽培用
トンネルを作製し、実施例1と同様に換気性、保温性、
防虫性及び防雨性を調べた。結果を表1に示す。
【0033】(比較例3) トンネルの奥行き方向に2
列の通気孔を有し、突起を有さない市販の農園芸用フィ
ルムを用いてトンネル栽培用トンネルを作製し、実施例
1と同様に換気性、保温性、防虫性及び防雨性を調べ
た。
【0034】 農園芸用フィルムは厚さ50μmの軟質
ポリ塩化ビニルフィルムから成り、各通気孔の直径は4
5mmであり、トンネルの奥行き方向における通気孔の
間隔は13.5cmであり、トンネルの幅方向における
通気孔の間隔、即ち通気孔列の間隔は65cmであっ
た。トンネルの寸法は実施例1と同じとした。結果を表
1に示す。
【0035】(比較例4) 目合いが1mm×1mmの
ポリプロピレン製市販防虫ネットを被覆資材としてトン
ネル栽培用トンネルを作製し、実施例1と同様に換気
性、保温性、防虫性及び防雨性を調べた。防虫ネットの
繊度は約250デニールであった。トンネルの寸法は実
施例1と同じとした。結果を表1に示す。
【0036】(比較例5) 被覆資材を用いることな
く、トンネル用フレームのみを設置して、実施例1と同
様に通気性、防虫性及び防雨性を調べた。結果を表1に
示す。
【0037】 表1より、実施例の農園芸用フィルム
は、農園芸用被覆資材として用いた場合、優れた保温性
及び換気性(通気性)、防虫性並びに防雨性を示したの
に対し、比較例1の農業用フィルムは換気性に欠け、比
較例2の農園芸用フィルムは防虫性及び防雨性に欠ける
ことがわかる。又、比較例3の農園芸用フィルムは、換
気性、防虫性及び防雨性に欠け、比較例4で使用した防
虫ネットは、夜間の最低及び平均気温が比較例5に示す
温度(外気温)に近く、保温性が不十分であった。又、
防虫性及び防雨性も不良であった。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】 本発明の農園芸用フィルムは、(1)
適度な通気性を有するため、農園芸用被覆資材として用
いた場合、ハウス又はトンネル内が高温・多湿になるこ
とを防止でき、かつ夜間等の外気温低下時、被覆内部を
保温する効果を発揮する。(2)この効果により、従来
の被覆資材では必須であった温度上昇時の換気のための
ハウス又はトンネル側面の被覆資材の持ち上げ(スソ上
げ)作業、温度低下時の保温のための被覆資材の下ろし
(スソ下ろし)作業を省力化することができる。さら
に、(3)特殊な形状を有する通気孔は、防雨、防虫効
果を発揮するとともに、病害虫の発生が抑制されるため
農薬散布など病害虫防除作業を省力化することができ
る。以上の効果により、本発明の農園芸用フィルムは、
野菜類の他、花卉、果樹や茶樹のような工芸作物、樹木
等にも使用できる。また、防鳥、防霜あるいは防風目的
の用途にも使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の農園芸用フィルムの一例を示す模式
図である。
【図2】 本発明の農園芸用フィルムの突起の一例を示
す模式図である。
【図3】 本発明の農園芸用フィルムの突起の他の例を
示す断面図である。
【図4】 「突起の高さ」の概念を説明する断面図であ
る。
【図5】 (a)ハウス栽培及び(b)トンネル栽培の
一般的態様を示す模式図である。
【符号の説明】
1…農園芸用フィルム、2…合成樹脂フィルム、3…突
起、4…通気孔開口部、5…基底開口部、6…基底開口
部の中心点、7…通気孔開口部の中心点、8…基底開口
部の中心点と通気孔開口部の中心点とを結ぶ直線、9…
基底開口部の縁上の任意の点と、この点から最短である
通気孔開口部の縁上の点とを結ぶ直線、10…農園芸用
フィルムの平面部、11…突起の頂点、12…平面部よ
り頂点に垂直に引いた線分、20…支柱、21…農園芸
用被覆資材、22…ハウス、23…トンネル、θ1…テ
ーパー角、θ2…傾斜角。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 徹 埼玉県浦和市別所3丁目18−11 Fターム(参考) 2B024 AA01 DD01 2B029 EB21 EB22 EC03 EC20 NA28 SF10 TA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂フィルムに、一方の面から他方
    の面に複数の突起を突出させ、かつ各突起の先端部に開
    口部をもつ通気孔を設けた農園芸用フィルムにおいて、 通気孔の開口部寸法が100〜1000μmの範囲にあ
    り、 総開口面積割合が3〜40%であることを特徴とする農
    園芸用フィルム。
  2. 【請求項2】 該突起の水平断面が、基底開口部から先
    端に向かって連続的に小さくなり、テーパー角が10〜
    60度であり、 該基底開口部の中心点と該通気孔の中心点とを結ぶ直線
    と、該合成樹脂フィルムの平面部との角度が20〜90
    度であり、 該突起の高さが200〜2000μmである請求項1に
    記載の農園芸用フィルム。
  3. 【請求項3】 該突起の断面形状が、円形、楕円形又は
    正多角形である請求項1又は2記載の農園芸用フィル
    ム。
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