JP2001112336A - コンバインの駆動系統構造 - Google Patents

コンバインの駆動系統構造

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JP2001112336A
JP2001112336A JP29579299A JP29579299A JP2001112336A JP 2001112336 A JP2001112336 A JP 2001112336A JP 29579299 A JP29579299 A JP 29579299A JP 29579299 A JP29579299 A JP 29579299A JP 2001112336 A JP2001112336 A JP 2001112336A
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drive system
threshing
fan
speed
interlocked
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JP29579299A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Irie
信行 入江
Masaharu Okazaki
正晴 岡崎
Hiroyuki Ogo
浩行 小郷
Seiji Kubo
誠二 久保
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Yanmar Agribusiness Co Ltd
Original Assignee
Seirei Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 標準状態の走行速度或いは低い走行速度の何
れで刈取作業しても、脱穀部5の唐箕ファン26による
選別風が適当な強さに変更されて、良好な選別が行われ
るようになす。 【解決手段】 走行部2に連動される刈取駆動系統45
と、扱胴63に連動する脱穀駆動系統39との何れか一
方を任意に選択して、脱穀部5の唐箕ファン26と連動
連結させることを可能とした唐箕ファン連動状態切換機
構110を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンバインの駆動系
統構造に関する。
【0002】
【従来の技術】刈取部が走行クローラと同調して駆動さ
れるコンバインであっても、その脱穀部に装設された唐
箕ファンは一般に、車速とは無関係に適当速度で駆動さ
れるようになされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】湿田或いは、作物が倒
伏している圃場でのコンバインによる稲刈取作業では機
体の進行速度を低下させるようになされるが、このとき
刈取部で刈り取られた作物は比較的小さな流量となって
脱穀部に供給される。ところがこの小さい流量の作物の
脱穀選別中でも、唐箕ファンは標準状態での機体進行速
度に対応した速度で回転されるため、過大な選別風を発
生する傾向となり、穀粒混合物の穀選別が効率的に行わ
れれなくなるのである。
【0004】一方、収穫条件が良好な圃場での作業で
は、機体進行速度をこれの許容される範囲内の最大限に
近づけるようになされるが、このとき刈取部で順次刈り
取られる作物は標準状態と較べてかなり大きい流量とな
って脱穀部に供給されるようになる。ところがこの大き
な流量の作物の脱穀選別中でも、唐箕ファンは依然とし
て通常の機体進行速度に対応した速度で回転されるた
め、十分な選別風を発生することができないものとな
り、穀粒混合物の選別が良好に行われれなくなるのであ
る。
【0005】本発明は、上記問題点に簡便に対処して合
理的な脱穀選別が行えるものとしたコンバインの駆動系
統構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るコンバインの駆動系統構造では次のよ
うになすのであって、即ち、請求項1に記載したよう
に、走行部に連動される刈取駆動系統と、扱胴に連動す
る脱穀駆動系統との何れか一方を任意に選択して、脱穀
部の唐箕ファンと連動連結させることを可能とした唐箕
ファン連動状態切換機構を形成する。上記唐箕ファンは
作業者による操作部材の操作により連動連結を切り換え
られるのであり、これにより、機体進行速度の大小に拘
わらず、適当な強さの選別風が生成されるようになる。
この際、請求項2に記載したように、唐箕ファン連動状
態切換機構を切換作動させるための操作部材を操縦部近
傍に設けるのがよいのであり、これにより取扱いが行い
易くなる。
【0007】上記発明に代えて、次のような発明となす
ことができる。即ち、請求項3に記載したように、走行
部に連動される刈取駆動系統と、扱胴に連動する脱穀駆
動系統とのうち、刈取駆動系統の作動速度に関連して特
定される何れか一方を、脱穀部の唐箕ファンと自動的に
連動連結させるように作動する唐箕ファン連動状態切換
機構を形成する。これによれば、機体進行速度の大小に
拘わらず、適当な強さの選別風が人為操作を要しないで
生成されるものとなる。
【0008】この発明は次のように具体化することがで
きる。即ち、請求項4に記載したように、扱胴に連動す
る脱穀駆動系統と唐箕ファンとを第一の一方向クラッチ
を介して結合させ、且つ、走行部に連動される刈取駆動
系統と唐箕ファンとを第二の一方向クラッチを介して結
合させる。これによれば、唐箕ファンが複雑な変速機構
を要することなく自動的に適当な速度に変速されるもの
となる。
【0009】この際、請求項5に記載したように、唐箕
ファンの一端側から張り出させた回転中心軸部分に第一
の一方向クラッチを、そして唐箕ファンの他端側から張
り出させた回転中心軸部分に第二の一方向クラッチを配
置する。このようにすれば、唐箕ファンは一方の一方向
クラッチが故障しても他方の一方向クラッチで応急的に
作動されるものとなる
【0010】上記各発明において、請求項6に記載した
ように、唐箕ファンは、機体の走行速度が特定大きさ未
満では脱穀駆動系統と連動連結され、また機体の走行速
度が特定大きさ以上では刈取駆動系統と連動連結される
ように作動する構成となすのがよい。この作動は、請求
項1の発明では作業者の操作により得られ、請求項2〜
4の発明では自動的に得られるものである。
【0011】これにより唐箕ファンは、機体の走行速度
が小さいときは脱穀駆動系統により適当な大きさの略一
定速度で駆動されて、比較的小さな流量の作物の脱穀選
別に適した強さの選別風を発生するものとなり、逆に機
体の走行速度が大きいときは刈取駆動系統により機体の
走行速度に比例した速度で駆動されるようになり、機体
の走行速度に関連して種々に変化するものとなる大きな
流量の作物に対して、適当な強さの選別風を発生するも
のとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るコンバインを
示す側面図、図2は前記コンバインの駆動系統を示す
図、図3は機体の走行速度と選別風量との関係等を示す
グラフである。
【0013】本実施例のコンバインは、図1に示すよう
に、機台1を支持した走行部2、機台1前方に位置され
且つ機台1上の特定横向き軸3回りへの上下変位可能に
形成された刈取部4、機台1上部の概ね中央に装設され
た脱穀部5、この脱穀部5の前方右側の機台1上に形成
された操縦部6、前記脱穀部5右側の機台1上に配設さ
れた穀粒タンク7、及び、脱穀部5後方の機台1上に形
成された排藁処理部8を備えてなり、条植穀稈を機体の
走行中に刈り取って脱穀し、この脱穀により得られた穀
粒及び切れわらの混合物の選別により精選された穀粒を
穀粒タンク7内に貯留させるように作動するものであ
る。
【0014】走行部2は左右一対の走行クローラ2aか
らなり、これら走行クローラ2aのトラックフレーム9
に前記機台1を支持させている。刈取部4は、特定横向
き軸3回りの上下揺動自在となされた刈取主フレーム1
0を機台1前部から前斜め下方へ張り出させ、この刈取
主フレーム10と機台1との間に伸縮シリンダ装置11
を架設して刈取主フレーム10を上下方向の揺動駆動可
能となし、また刈取主フレーム10の先部に前後向き刈
取フレーム12を固定し、この前後向き刈取フレーム1
2に前側から順に、左右に隣接した条植穀稈を分草する
デバイダ13、分草された条植穀稈を引き起こす引起こ
し装置14、条植穀稈を刈り取る刈刃15、及び、刈り
取られる前の穀稈や、刈り取られた後の穀稈(刈取穀
稈)を特定箇所へ掻き込む掻込み装置16を装設し、さ
らに特定横向き軸3に関連して形成した図示しない支持
部に搬送装置17を前方張出し状に保持させたものとな
してある。
【0015】この際、デバイダ13や引起こし装置14
は条植穀稈の各条に対応させて適当数設け、掻込み装置
16は掻込みベルト18を平面視で左右対称の前拡がり
配置に設けると共に、各掻込みベルト18の下方には1
つのスターホイール19を設けて、これらスターホイー
ル19の歯部をかみ合わせたものとなす。搬送装置17
は株元側を搬送する搬送チェーン20と、穂先側を搬送
する搬送タイン21とを具備したものとなす。
【0016】脱穀部5は、刈取穀稈の株元を挟持して刈
取穀稈を扱室内に搬入し後向き斜め上方へ移動させるた
めのフィードチェーン22、刈取穀稈を脱穀する扱胴2
3、穂切れ粒を処理する処理胴24、穀粒とわら屑の混
合物を揺動選別する揺動選別盤25、空気選別を行うた
めの唐箕ファン26及び吸引ファン27、精選された穀
粒を穀粒タンク7へ向けて搬送する一番オーガ28、及
び、わら屑や穀粒の混合物を処理胴24へ向けて搬送す
る二番オーガ29のほか、扱室から搬出された排藁をフ
ィードチェーン22から受け継いで後方へ搬送する排藁
搬送装置30を備えたものとなされている。
【0017】操縦部6は操縦席31や図示しない操向ハ
ンドル等を備えたものとなしてあり、排藁処理部8は排
藁搬送装置30で搬送された排藁を寸断するためのカッ
タ刃32を設けたものとなされている。33は操縦席3
1の後側下方の機台1上に固定したエンジン、34は機
台1に同体状に固定された油圧駆動変速装置(HS
T)、35は走行クローラ2aを駆動するためのミッシ
ョンである。
【0018】次に駆動系統について図1及び図2を参照
して説明する。エンジン33の出力軸33aに第一出力
部としてのプーリ36と、第二出力部としてのプーリ3
7とが固定してある。この際、プーリ36は走行駆動系
統38にエンジン33の回転を伝達するものであり、プ
ーリ37は脱穀駆動系統39にエンジン33の回転を伝
達するものである。
【0019】先ず走行駆動系統38について説明する
と、前記HST34の入力軸40に固定されたプーリ4
1と前記プーリ36とに伝動ベルト42を掛け回し、H
ST34から出力される回転をミッション42を経て走
行駆動軸43a、43bに伝達し、この駆動軸43a、
43bの回転が走行クローラ2a用の駆動スプロケット
44に伝達されるようになしてある。この際、HST3
4は操縦部6の図示しない主変速操作レバーを操作する
ことにより作動油の吐出流量を変化されるように作動す
る油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される作動油
で回転動力を出力する油圧モータとからなる。
【0020】この走行駆動系統38には刈取駆動系統4
5が連動連結させてある。この刈取駆動系統45は、ミ
ッション42内の走行駆動系統をなす図示しない歯車機
構に連動される回転取出軸46を設け、この回転取出軸
46に固定されたプーリ47と、刈取部4の入力軸48
に固定されたプーリ49とを、伝動ベルト50及び、こ
のベルト50を緊張弛緩させるテンションプーリ51か
らなる刈取クラッチ52を介して連動連結させ、前記入
力軸48の回転が引起こし装置14、刈刃15、掻込み
装置16及び搬送装置17に伝達されるようになしてあ
る。この際、刈取クラッチ52は操縦部6の図示しない
操作レバーを操作することによりプーリ47からプーリ
49への動力伝達を断続させるものとなす。
【0021】次に脱穀駆動系統39について説明する。
脱穀駆動入力軸53に5つのプーリ54、55、56
a、56bを固定し、プーリ37とプーリ54とに伝動
ベルト58を掛け回し、また脱穀駆動入力軸53と平行
に扱胴入力軸59を設け、この入力軸59に2つのプー
リ60、61を固定して、プーリ55とプーリ60とに
伝動ベルト62を掛け回すと共に、前記入力軸59と、
扱胴63の前後向き回転中心軸64とをベベルギヤ65
で連動連結させ、さらに前記回転中心軸64と前後向き
中間軸66とをベルト伝動手段67を介して連動連結さ
せると共に、前記中間軸66と排藁搬送装置30の入力
軸68とをベベルギヤ69を介して連動連結させてい
る。そして、扱胴入力軸59と平行に処理胴入力軸70
を設け、この入力軸70にプーリ71を固定し、このプ
ーリ71とプーリ61とに伝動ベルト72を掛け回すと
共に、前記入力軸70と処理胴24の回転中心軸73と
をベベルギヤ74で連動連結させている。
【0022】上記脱穀駆動入力軸53に平行となされた
一番オーガ28及び二番オーガ29の各回転中心軸7
4、75と、これら回転中心軸74、75に平行となさ
れた第一中間軸76及び第二中間軸77とにプーリ7
8、79、80、81を固定し、これらのプーリ78,
79、80、81と前記プーリ56aとに伝動ベルト8
2を掛け回し、また回転中心軸74には穀粒を穀粒タン
ク7内へ搬送するための揚穀オーガ83の回転中心軸を
ベベルギヤ84を介して連動連結させ、また二番オーガ
75には藁屑及び穀粒の混合物を処理胴24へ搬送する
ための二番後続オーガ85の回転中心軸をベベルギヤ8
6を介して連動連結させている。
【0023】そして、第一中間軸76にプーリ87を固
定すると共に、前記揺動選別盤25を揺動駆動するため
の揺動駆動回転軸88を設けてこれにプーリ89を固定
し、このプーリ89と前記プーリ87とに伝動ベルト9
0を掛け回し、また第二中間軸77に二つのプーリ9
1、92を固定し、プーリ91と吸引ファン27の入力
軸に固定されたプーリ93とに伝動ベルト94を掛け回
し、さらにプーリ92から排藁カッタ32等の必要箇所
へ回転を伝達させている。
【0024】94は上記刈取駆動系統38と、上記脱穀
駆動系統39との何れか一方を任意に選択してフィード
チェーン入力軸95と連動連結させるためのチェーン連
動状態切換機構であって、次のようになしてある。
【0025】即ち、機台1と同体状にギヤケース96を
固定し、このギヤケース96に脱穀連動軸97、刈取連
動軸98及び前記フィードチェーン入力軸95を設けて
いる。この際、脱穀連動軸97は一対の歯車99aを介
してフィードチェーン入力軸95と連動連結させ、また
刈取連動軸98は他の一対の歯車99bを介してフィー
ドチェーン入力軸95と連動連結させる。
【0026】脱穀連動軸97と脱穀駆動入力軸53とは
第一クラッチ機構100を介して連動連結させてあり、
第一クラッチ機構100は、脱穀連動軸97にプーリ1
01を固定し、このプーリ101と脱穀駆動入力軸53
のプーリ57とに伝動ベルト102を掛け回し、このベ
ルト102を緊張弛緩させるためのテンションローラ1
03を移動操作自在に設けたものとなされている。
【0027】また刈取連動軸98と回転取出軸46とは
第二クラッチ機構104を介して連動連結させてあり、
第二クラッチ機構104は、刈取連動軸98にプーリ1
05を固定し、このプーリ105と回転取出軸46に固
定されたプーリ106とに伝動ベルト107を掛け回
し、このベルト107を緊張弛緩させるためのテンショ
ンローラ108を移動操作自在に設けたものとなされて
いる。
【0028】この際、第一クラッチ機構100と第二ク
ラッチ機構104は何れか一方が断状態のとき他方が続
状態となるように連係させるのであって、操縦部6に設
けた単一の操作レバー109を標準位置に操作すること
によりフィードチェーン入力軸95が脱穀駆動系統39
に連動した状態となり、逆に刈取同調位置に操作するこ
とにより刈取駆動系統45に同調した状態となるように
なす。
【0029】次に本発明に係る特徴的構成を説明する。
刈取駆動系統45と脱穀駆動系統39との何れか一方を
選択して、脱穀部5の唐箕ファン26と連動連結させる
ように作動するファン連動状態切換機構110が形成し
てある。
【0030】このファン連動状態切換機構110は、脱
穀駆動入力軸53と平行となされた唐箕ファン回転中心
軸111を設け、唐箕ファン26の一端側から張り出し
た回転中心軸部分aに第一の一方向クラッチ112を介
して脱穀連動軸113を結合させると共に、この脱穀連
動軸113に固定させたプーリ114と、前記プーリ5
6bとに伝動ベルト115を掛け回し、また唐箕ファン
26の他端側から張り出した回転中心軸部分bに第二の
一方向クラッチ116を介して刈取連動軸117を結合
させると共に、この刈取連動軸117に固定させたプー
リ118と、前記回転取出軸46に固定したプーリ11
9とに伝動ベルト120を掛け回した構成としてある。
【0031】この際、第一の一方向クラッチ112は脱
穀連動軸113が刈取連動軸117よりも大きな速度で
正常回転するときにのみ続状態となるように形成し、ま
た第二の一方向クラッチ116は刈取連動軸117が脱
穀連動軸113よりも大きな速度で正常回転するときに
のみ続状態となるように形成する。
【0032】そして、刈取連動軸117の回転速度は、
回転取出軸46の回転速度が特定大きさとなるまでは、
換言すれば機体の走行速度がゼロから始まって図3中に
示す特定大きさv1に達するまでは、脱穀連動軸113
の回転速度よりも小さくなるようにそれぞれの駆動系統
の回転比を特定してある。
【0033】次に上記したコンバインの使用例を説明す
る。標準状態での機体走行速度での稲刈取作業では、エ
ンジン33は予定された一定速度で回転させ、また操作
レバー109は標準位置に操作し、刈取クラッチ52は
続状態となす。このとき、刈取駆動系統45は走行駆動
系統38に連動して駆動されるから、機体の進行速度に
連動した速度で作動するものとなり、従って、搬送装置
17は刈取穀稈を標準状態での機体走行速度に対応した
適当速度で刈取部4から脱穀部5へ向けて搬送する。一
方、脱穀駆動系統39は予定された一定速度で、扱胴2
3、処理胴24及び揺動選別盤25等を作動させ、且
つ、第一クラッチ機構100、脱穀連動軸97、歯車9
9a及びフィードチェーン入力軸95を介しフィードチ
ェーン22を連動させる。この状態では、搬送装置17
とフィードチェーン22は互いに独立した系統で駆動さ
れているが、双方の作動速度は適合したものとなる。こ
れにより、フィードチェーン22は搬送装置17で搬送
される刈取穀稈をその姿勢を乱すことなく連続的に受け
継ぎ、扱室内を整然と搬送する。
【0034】一方、回転取出軸46は標準状態の機体走
行速度の得られる速さで作動している走行駆動系統38
に連動するため、この取出軸46の回転速度は脱穀連動
軸113のそれよりも大きくなるのであり、従って第一
の一方向クラッチ112は断状態となり、また第二の一
方向クラッチ116は続状態となって、唐箕回転中心軸
111は刈取駆動系統45に連動して駆動される。この
状態では唐箕ファン26の回転速度は走行駆動系統38
や刈取駆動系統45の作動速度に比例して大小に変化
し、唐箕ファン26による選別風量は図3に直線m1で
示すように機体の走行速度に比例して大小に変化するよ
うになる。これにより、機体の走行速度が特定大きさv
1以上である標準状態の走行速度範囲内では任意な進行
速度において適当大きさの風量が得られるのである。以
上により、機体の標準状態での任意な機体走行速度での
作業中、刈取穀稈は脱穀部5において安定的且つ効率的
に脱穀され選別されるものとなる。
【0035】ところで、湿田で稲を刈り取るときや倒伏
した稲を刈り取るときには機体進行速度を低下させて作
業を行うが、このとき、エンジン33は先と同様に予定
された一定速度で回転されるが、操作レバー109は刈
取同調位置に操作し、刈取クラッチ52は続状態とな
す。そして機体進行速度は図示しない主変速レバーを操
作してHST34から出力される回転速度を低下させる
ことにより行う。このとき、刈取駆動系統45は走行駆
動系統38に連動して比較的ゆっくりと駆動されるので
あり、従って、搬送装置17は機体進行速度に対応した
低い速度で刈取穀稈を刈取部4から脱穀部5へ向けて搬
送する。そして、フィードチェーン22は第二クラッチ
機構104、刈取連動軸98、歯車99b及びフィード
チェーン入力軸95を介し刈取駆動系統45に連動され
搬送装置17に適合した低い速度で作動する。この状態
において脱穀駆動系統39は先と同様の予定された一定
速度で、扱胴23、処理胴24及び揺動選別盤5等を作
動させる。これにより、フィードチェーン22は搬送装
置17により搬送される刈取穀稈をその姿勢を乱すこと
なく連続的に受け継ぎ扱室内を整然と搬送する。この
際、扱胴63は標準状態での機体走行速度の場合と同じ
速度で作動する。
【0036】一方、回転取出軸46はゆっくりと作動す
る走行駆動系統38に連動するため、この取出軸46の
回転速度は脱穀連動軸113のそれよりも小さくなるの
であり、従って第二の一方向クラッチ116は断状態と
なり、逆に第一の一方向クラッチ112は続状態となっ
て、唐箕回転中心軸111は予定された一定速度で作動
している脱穀駆動系統39により駆動される。この状態
では唐箕ファン26の回転速度は機体進行速度とは無関
係であり、唐箕ファン26による選別風量は図3の直線
m2で示すよう機体進行速度の変化にも拘わらず適当な
特定大きさQ1を保持される。これにより、機体走行速
度が特定大きさv1未満であるときは任意な走行速度に
おいて適当一定大きさの風量が得られるのである。以上
により、低速状態にある任意の機体走行速度での作業
中、刈取穀稈は脱穀部5において安定的且つ効率的に脱
穀され選別される。
【0037】さらに手扱ぎを行うときは刈取クラッチ5
2を断状態に操作する。これにより、第一クラッチ機構
100は続状態に、そして第二クラッチ機構104は断
状態となる。この際、エンジン33は先と同様の予定さ
れた一定速度で回転される。これにより、刈取部4は停
止され、フィードチェーン22は一定速度で作動する脱
穀駆動系統39に連動して作動する。また第一の一方向
クラッチ112が続状態となる一方、第二の一方向クラ
ッチ116が断状態となって、唐箕ファン26は脱穀駆
動系統39により適当な一定速度で駆動されるものとな
り適当大きさの選別風を発生させる。この状態の下で、
作業者は刈取穀稈をフィードチェーン22の搬送始端に
供給するのであり、このように供給された刈取穀稈は脱
穀部5において安定的且つ効率的に脱穀され選別され
る。
【0038】上記実施例は次のように変形することがで
きる。即ち、第一及び第二の一方向クラッチ112、1
16のそれぞれを、単に連結を断続させるだけのクラッ
チとなす。この際、一方のクラッチと他方のクラッチは
何れか一方が断状態のとき他方が続状態となるように連
係させる。そして、操縦部6近傍に設けた単一の操作レ
バー121を標準位置p1に操作することにより唐箕フ
ァン26が刈取駆動系統45に連動連結された状態とな
り、逆に脱穀同調位置p2に操作することにより脱穀駆
動系統39に連動連結された状態となるようになす。こ
れの使用においては、例えば、機体走行速度が図3に示
す特定大きさv1未満であるときは、操作レバー120
を脱穀同調位置p2に操作し、また特定大きさv1以上
であるときは標準位置p1に操作する。
【0039】
【発明の効果】上記した本発明によれば、次のような効
果が得られる。即ち、請求項1に記載のものによれば、
唐箕ファンが走行部に連動される刈取駆動系統、或い
は、扱胴に連動する脱穀駆動系統の何れか一方と任意に
連動連結されるため、機体の走行速度を任意な大きさと
なしても脱穀部に適当な強さの選別風を供給することが
できようになり、任意な走行速度において穀粒混合物の
安定的且つ効率的な選別が行えるものとなる。また唐箕
ファンの回転速度を格別な変速機構を要することなく大
小に変化させることが可能となる。
【0040】請求項2によれば、操縦部の作業者が唐箕
ファン連動状態切換機構を便利に切換作動させることが
できるものである。
【0041】請求項3によれば、機体の走行速度の大小
に拘わらず、適当な強さの選別風を人為操作を要しない
で生成させることができるほか、請求項1記載の発明に
準じた効果が得られるものである。
【0042】請求項4によれば、唐箕ファンの回転が複
雑な変速機構を要することなく適当に変速されるものと
なる。請求項5によれば、唐箕ファンは一方の一方向ク
ラッチが故障しても他方の一方向クラッチで応急的に作
動されるものとなる
【0043】請求項6によれば、機体が特定大きさ未満
の走行速度で走行するときには唐箕ファンが、走行速度
と無関係に作動するものとなる脱穀駆動系統により駆動
されて十分な選別風を発生し、また機体が特定大きさ以
上の走行速度で走行するときには走行速度に比例した速
度で作動する刈取駆動系統により駆動されて刈取穀稈の
量に対応した強さの選別風を発生するものとなるのであ
り、これにより任意の走行速度において安定的且つ効率
的な選別を行わせることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンバインを示す側面図である。
【図2】前記コンバインの動力伝達系統を示す図であ
る。
【図3】前記コンバインにおいて、機体の走行速度と唐
箕ファンにより発生される選別風の風量との関係を示す
図である。
【符号の説明】
2 走行部 5 脱穀部 6 操縦部 26 唐箕ファン 39 脱穀駆動系統 45 刈取駆動系統 63 扱胴 110 唐箕ファン連動状態切換機構 112 第一の一方向クラッチ 116 第二の一方向クラッチ 121 操作部材 a、b 回転中心軸部分 v1 特定大きさ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 誠二 岡山県岡山市江並428番地セイレイ工業株 式会社内 Fターム(参考) 2B076 AA03 DA02 DA09 DA10 DB01 DB06 DC01 EA02 EC09 ED20 2B092 AA01 AB04 CA02 CA13 CA32 CA62 2B095 AA01 AA02 AA07 AA12 CA02 CB15 EA03 FA12 FA15 GA05 GA18 GB08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行部に連動される刈取駆動系統と、扱
    胴に連動する脱穀駆動系統との何れか一方を任意に選択
    して、脱穀部の唐箕ファンと連動連結させることを可能
    とした唐箕ファン連動状態切換機構を形成したことを特
    徴とするコンバインの駆動系統構造。
  2. 【請求項2】 唐箕ファン連動状態切換機構の連動状態
    を切り換えるための操作部材を操縦部近傍に設けたこと
    を特徴とする請求項1記載のコンバインの駆動系統構
    造。
  3. 【請求項3】 走行部に連動される刈取駆動系統と、扱
    胴に連動する脱穀駆動系統とのうち、刈取駆動系統の作
    動速度に関連して特定される何れか一方を脱穀部の唐箕
    ファンと自動的に連動連結させるように作動する唐箕フ
    ァン連動状態切換機構を形成したことを特徴とするコン
    バインの駆動系統構造。
  4. 【請求項4】 扱胴に連動する脱穀駆動系統と唐箕ファ
    ンとを第一の一方向クラッチを介して結合させ、且つ、
    走行部に連動される刈取駆動系統と唐箕ファンとを第二
    の一方向クラッチを介して結合させたことを特徴とする
    請求項3記載のコンバインの駆動系統構造。
  5. 【請求項5】 唐箕ファンの一端側から張り出させた回
    転中心軸部分に第一の一方向クラッチを、そして唐箕フ
    ァンの他端側から張り出させた回転中心軸部分に第二の
    一方向クラッチを設けたことを特徴とする請求項3又は
    4記載のコンバインの駆動系統構造。
  6. 【請求項6】 唐箕ファンが、機体の走行速度が特定大
    きさ未満では脱穀駆動系統と連動連結され、また機体の
    走行速度が特定大きさ以上では刈取駆動系統と連動連結
    されることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の
    コンバインの駆動系統構造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014045674A (ja) * 2012-08-29 2014-03-17 Iseki & Co Ltd コンバイン
JP2014068539A (ja) * 2012-09-27 2014-04-21 Iseki & Co Ltd コンバイン
JP2015109880A (ja) * 2015-03-27 2015-06-18 井関農機株式会社 コンバイン
CN113795136A (zh) * 2019-06-27 2021-12-14 株式会社久保田 脱粒装置

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