JP2001112317A - 苗移植装置 - Google Patents

苗移植装置

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JP2001112317A
JP2001112317A JP29680499A JP29680499A JP2001112317A JP 2001112317 A JP2001112317 A JP 2001112317A JP 29680499 A JP29680499 A JP 29680499A JP 29680499 A JP29680499 A JP 29680499A JP 2001112317 A JP2001112317 A JP 2001112317A
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智洋 竹山
Shuichi Shimizu
修一 清水
Toshiro Wada
俊郎 和田
Yozo Ogaki
洋三 大垣
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Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速にて苗移植できるコンパクトな苗移植機
を提供する。 【解決手段】 走行機体のミッションケースから向きに
突出させた植付伝動ケース19の左右両側に第1ロータ
リケース37,37を上下回転するように設け、2つの
第2ロータリケース44,44を 第1ロータリケース
37の回転直径の両先端部側面に、その回転方向と逆方
向に回転するように装着し、第1ロータリケース37に
対する各第2ロータリケース44の回転支軸42より偏
位させて移植用カップ32の相対回動支持中心軸54を
配置し、各第1ロータリケース37の回転につれて相対
回動支持中心軸54が上下に長い楕円軌跡を描くように
構成し、且つ第1ロータリケース37の回転位相の如何
に拘らず移植用カップ37は、その下端が常時下向きと
なるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1株分の玉葱等の
野菜苗を圃場に植付ける苗移植装置の構成に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来公知の苗移植機(苗移植装置)は、
例えば、特開平7−8029号公報や、特開平9−28
130号公報に開示されているように、左右走行車輪に
て自走する走行機体に、エンジンと、ミッションケース
と、苗植付け装置と、苗トレイにマトリックス状に配置
されたポット苗を供給するための苗供給装置とを備え、
前記苗植付け装置を、上下揺動アームの先端に移植すべ
き苗を保持して圃場に移植するための移植用カップ等か
らなる移植機構と、前記苗供給装置からポット苗を前記
移植用カップに移送するための苗取出爪等からなる受け
継ぎ機構とにより構成したものがあった。
【0003】そして、前記移植機構は、走行機体上のエ
ンジンからの動力を伝動する植付伝動ケースの自由端側
(後端側)の回転軸に、ロータリケースを回転可能に被
嵌すると共に、ロータリケース内には前記回転軸と同心
状に太陽歯車を固定して設け、該太陽歯車に噛み合う中
間歯車とこれに噛み合う遊星歯車とをロータリケース内
にて回転自在に軸支する。前記遊星歯車が取付けられた
支軸にはクランクアームを固着し、該クランクアームの
先端軸を、側面視L字状の揺動アームの下端部に回転可
能に装着する。揺動アームの基端の案内コロは、地面に
対して略垂直状(鉛直状)となるように走行機体に取付
けられた上下長手のガイドレールに対して、上下摺動自
在に嵌合されており、例えばロータリケースが時計方向
に回転するとき、クランクアームがほぼ一定姿勢のまま
反時計方向に回転する。従って、このクランクアームの
先端軸に連結された揺動アームは、前記案内コロの箇所
を中心にして走行機体の進行方向の前後揺動しつつ、前
記ガイドレールに沿って上下運動する。
【0004】前記揺動アームから略水平方向であって、
前記クランクアームの回転平上にて走行機体の進行方向
の後方向に延びる支持板に、前後一対の回動支持軸を回
動可能に枢支し、該一対の回動支持軸に前後一対の半割
り状で下窄まり状の移植用カップの上端が取付けられて
いる一方、この一対の回動支持軸はリンク機構を介して
互いに逆向きに回動し、且つリンク機構に関連させた付
勢バネにより、前記一対の移植用カップの下端が常時閉
まる方向に付勢されている。従って、前記揺動アームが
上下方向に長く前後方向に短い径の略楕円形の回動軌跡
を描くのに応じて、前記一対の移植用カップが、前記受
け継ぎ機構の苗取出爪の箇所と圃場面とのを間を、上下
に長い略楕円軌跡を描いて上下往復動する。なお、前記
一対の移植用カップは、前記受け継ぎ側で、下端が閉じ
ており、下降により移植用カップの下端が圃場面に突き
刺さった後、当該一対の移植用カップの下端が強制的に
開くように構成されており、これにより、前記受け継ぎ
されたポット苗は圃場に移植できるのであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の苗移植機では、前記ロータリケースの一回転当たり
移植用カップは上下に1往復しかできないから、圃場面
における走行機体の走行方向(以下、条方向という)に
短い間隔で苗移植しようとすると、走行機体の走行速度
を遅くしなければならないという問題があった。
【0006】ところで、従来から公知のロータリ式の田
植機では、伝動ケースから略水平横向きに突出して回転
する駆動軸にロータリケースを固着し、このロータリケ
ースにおける前記駆動軸を中心とする円周の180度対
向する箇所に苗植軸を前記駆動軸と平行状に軸支し、こ
の各苗植軸に分割爪を備えた苗植体を、分割爪が苗載台
の苗取出し口方向を向かうようにして取付けする一方、
前記ロータリケース内には、太陽歯車と中間歯車と遊星
歯車とを配置し、前記各分割爪の運動軌跡が上下に長い
略楕円状となるように構成したものが知られているが、
この運動軌跡の上下方向の大きさは、せいぜい30cm程
度であり、移植用カップにてポット苗を圃場に移植する
場合に適用できなかった。
【0007】また、複数条で、且つ高速に苗移植するこ
とのできる苗移植機も無かった。
【0008】本発明は、これらの問題を解決すべくなさ
れたものであって、高速にて各複数条に同時に苗移植を
実行することのできるコンパクトな苗移植機を提供する
ことを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明の苗移植機は、走行機体に、
その進行方向に延びる植付伝動ケースを設け、該植付伝
動ケースの左右両側に、上下方向に伝動回転される第1
ロータリケースを設け、該各第1ロータリケースの回転
直径方向の両先端部側面に、第2ロータリケースを第1
ロータリケースの回転方向と逆方向に回転するように装
着し、第1ロータリケースに対する各第2ロータリケー
スの回転支軸より偏位させて一対のカップ体の相対回動
支持中心軸を配置し、第1ロータリケースが上下方向を
指向するとき、当該第1ロータリケースに対する上下各
第2ロータリケースの回転支軸より回転半径外側の上下
位置に前記各相対回動支持中心軸がそれぞれ位置し、且
つ第1ロータリケースが略水平方向を指向するとき、当
該第1ロータリケースに対する両第2ロータリケースの
回転支軸より回転半径の内径側に前記各相対回動支持中
心軸がそれぞれ位置するようにする伝動機構を各第2ロ
ータリケース内に設け、前記第1ロータリケースの回転
位相の如何に拘らず前記各カップ体は、その下端が常時
下向きとなるように姿勢規制されているように構成した
ものである。
【0010】また、請求項2に記載の発明の苗移植装置
は、走行機体に、その進行方向に延びる少なくとも一対
の植付伝動ケースを設け、該各植付伝動ケースには、上
下方向に伝動回転される第1ロータリケースをそれぞれ
設け、該各第1ロータリケースの回転直径方向の両先端
部側面に、第2ロータリケースを第1ロータリケースの
回転方向と逆方向に回転するように装着し、第1ロータ
リケースに対する各第2ロータリケースの回転支軸より
偏位させて一対のカップ体の相対回動支持中心軸を配置
し、第1ロータリケースが上下方向を指向するとき、当
該第1ロータリケースに対する上下各第2ロータリケー
スの回転支軸より回転半径外側の上下位置に前記各相対
回動支持中心軸がそれぞれ位置し、且つ第1ロータリケ
ースが略水平方向を指向するとき、当該第1ロータリケ
ースに対する両第2ロータリケースの回転支軸より回転
半径の内径側に前記各相対回動支持中心軸がそれぞれ位
置するようにする伝動機構を各第2ロータリケース内に
設け、前記第1ロータリケースの回転位相の如何に拘ら
ず前記各カップ体は、その下端が常時下向きとなるよう
に姿勢規制されているように構成したものである。
【0011】そして、請求項3に記載の発明は、請求項
1または請求項2に記載の苗移植装置において、前記第
1ロータリケースの回転中心から各第2ロータリケース
の回転支軸までの距離より、各第2ロータリケースにお
ける前記各回転支軸から前記各相対回動支持中心軸まで
の距離が短くなるように設定したものである。求項1ま
たは請求項2に記載の苗移植装置。
【0012】さらに、請求項4に記載の発明は、請求項
1乃至請求項3のいずれかに記載の苗移植装置におい
て、前記一対のカップ体を、開閉リンク機構を介して前
記各第2ロータリケースにおける相対回動支持中心軸に
固定し、該相対回動支持中心軸を含む鉛直線を挟んで前
記一対のカップ体が開閉回動するように構成したもので
ある。
【0013】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の苗移植装置において、前記各第2ロータリケースに
は、前記一対のカップ体の開閉のためのカム体を固定
し、該カム体と前記開閉リンク機構とを、第2ロータリ
ケースが下端位置を含む所定範囲内でのみ一対のカップ
体の下端が開放するように連係させたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明を具体化した実施例
について説明する。図1は苗移植機の概略側面図、図2
は苗移植機の概略平面図、図3は移植機構の概略平面
図、図8は移植機構の要部平断面図、図8は図8のIX−
IX線矢視で見た移植機構の要部右側面図、図10は図8
のX−X線矢視で見た左側面図、図11は第1ロータリ
ケース及び第2ロータリケースの内部伝動構造を示す概
略側面図、図12は移植用カップの開閉機構部の要部側
断面図、図13(a)は図12のXIII−XIII線矢視で示
す移植用カップ閉止状態の側面図、図13(b)は図1
2のXIII−XIII線矢視で示す移植用カップ開き状態の側
面図である。図15は他の実施形態の概略平面図であ
る。
【0015】走行機体1におけるメインフレーム3には
エンジン2とミッションケース4とを搭載し、該メイン
フレーム3の左右両側から後向きに延びる一対のアーム
5,5には各々前輪6,6が装着されており、メインフ
レーム3における後部側で横方向に延びる駆動横軸ケー
ス(図示せず)の両端には伝動ケース7,7を介して後
輪8,8が装着され、ミッションケース4からの動力が
後輪8,8に伝達される。
【0016】前後輪6,8は、メインフレーム3に設け
られたスイング機構9とスイング用油圧シリンダ(図示
せず)とを介して昇降揺動可能に構成され、もって、走
行路面、ないしは畝面Mに対して走行機体1の高さを変
更可能(対地高さ調節可能)に構成されている。
【0017】走行機体3の後部に延びるように設けたシ
ャーシフレーム17の上端には後向きに延びるハンドル
26を設け、シャーシフレーム17に対して苗載台21
が左右に往復移動可能に配置されるように苗供給装置1
6が設けられている。
【0018】この苗載台21は後述する横送り機構を介
して左右往復動させるように構成され、この苗載台21
には、苗ポット部22aを平面視で進行方向の前後左右
にマトリックス状に設けた苗トレイ22を載置し、苗載
台21に設けた後述する縦送り機構にて、前記横送りの
移動終端で、苗ポット部22aを走行機体1の前進方向
に1ピッチずつ間欠的に縦送りするように構成するもの
である。
【0019】苗植付機構としての苗植付装置18は、左
右両側の後輪8,8の間でミッションケース4に走行機
体1の進行方向の後側に延びる1つの植付け伝動ケース
19を介して設けられている(図3参照)。
【0020】苗植付装置18は、移植すべきポット苗N
を保持して圃場に移植するための移植用カップ32等か
らなる左右一対の移植機構30,30と、前記苗供給装
置16における苗トレイ22の苗ポット部22aから移
植用カップ32に移送するため苗取出爪23等からなる
左右一対の受け継ぎ機構29,29とにより構成し、前
記苗供給装置16及び受け継ぎ機構29に対してはミッ
ションケース4からチェンスプロケットに巻掛けられた
チェンを介する伝達経路を経て動力伝達される。
【0021】本実施形態では、1つの苗トレイ22から
2条分の苗取りと畝Mへの2条の苗移植とを実行するも
のである。 なお、移植用カップ32による苗移植の前
にマルチカッタ24にて畝面Mを覆うマルチフィルムを
各移植箇所ごとにカットする。苗移植箇所の後方には、
畝面Mを鎮圧する一対の鎮圧輪20,20が配置されて
いる。
【0022】次に、図2、図4及び図5を参照しながら
苗供給装置16について説明する。苗載台21は図2に
示すように、平面視で略矩形状の枠フレーム100と、
該枠フレーム100の一側に配置した縦送り機構として
の縦送り用伝動部を内蔵した縦送りケース101と、苗
トレイ22を縦送りするための搬送チェン102と、大
小のチェンスプロケット103,104と、空の苗トレ
イ22がハンドル26の後端方向に導かれるにように配
置したガイドフレーム105等からなる。
【0023】前記苗載台21の枠フレーム100等に装
着した前部の案内コロ109を、前記シャーシフレーム
17に固定された左右長手のコ字型ガイドレール106
に嵌挿する一方、枠フレーム100後部の下向きコ字型
のガイドレール107をシャーシフレーム17の左右両
側に固定した摺接ガイド片108に載置させて苗載台2
1が左右に移動可能に装架されている。
【0024】苗トレイ22は可撓性を有する軟質合成樹
脂材にて構成し、搬送チェン102に搭載されて搬送さ
れるとき大径のチェンスプロケット103の円周に沿っ
て湾曲可能となっている。そして、前記左右一対の搬送
チェン102,102は縦送りケース101内の動力伝
達系を介して駆動される縦送り駆動軸110に装着され
た大径チェンスプロケット103と枠フレーム100に
回転自在に装着された従動軸111における小径チェン
スプロケット104とに巻掛けられている。前記左右一
対の搬送チェン102,102には、適宜ピッチP2に
て横向きの係合ピン112が突設されており、この左右
の係合ピン110が苗トレイ22における搬送前後方向
に並ぶ苗ポット部22aの連設部下面側に係合して確実
に図4の矢印C方向に搬送するものである。
【0025】前記横送り機構における伝動ケースから突
出する横送り軸115には往復送りねじ部が形成されて
おり、該往復送りねじ部に螺合する船型キー付き送りブ
ロックと苗載台21におけるフレームから突出する係合
ボルト等の係合片とを連結させ、苗載台21を苗トレイ
22の横幅方向に左右往復移動させるように構成する。
【0026】他方、前記伝動ケース114から突出する
縦送り軸118は、前記苗載台21の横送り終端位置で
間欠的に回動し、該縦送り軸118に前記横送り距離だ
け隔てて設けた一対の蹴り爪(図示せず)は、縦送りケ
ース101に設けた従動カム(図示せず)を蹴り回動さ
せ、縦送りケース101内の伝動部を介して前記縦送り
駆動軸110を間欠回動させ、苗ポット部22aが一定
ピッチP1だけ間欠縦送りされるように構成するもので
ある。
【0027】次に、図4〜図7を参照しながら、苗取出
爪23等からなる受け継ぎ機構29の構成について説明
する。この受け継ぎ機構29は、2条植え装置では、走
行機体1の進行方向に対して左右に適宜(たとえは条間
隔)だけ隔てて2つ配置されるものであり、各後述する
苗取出爪23にてポット部20aからポット苗Nを取り
出して、上昇位置における各移植用カップ32のほぼ真
上にてポット苗Nを落下させて、当該移植用カップ32
にて苗を受け止めることができるように配置されるもの
である(図4参照)。
【0028】即ち、ミッションケース4の入力軸に連動
連結する植付クラッチケース内の出力軸には、植付クラ
ッチを備え、そのクラッチのON時には、出力軸チェン
59を介してロータリケース72におけるロータリ入力
軸71のチェンスプロケット63を回転駆動させる(図
6参照)。走行走行機体1に固着したブラケット67に
支持板68を固設し、この支持板68に固定された太陽
歯車70の内周には、前記チェンスプロケット63から
動力が伝達される入力軸71を回転自在に嵌合し、この
入力軸71の他端をロータリケース72に固着して一体
的に回転するように構成する(図6参照)。
【0029】ロータリケース72内には、太陽歯車70
に噛み合う中間歯車73と、クランク軸74に固着して
中間歯車73に噛み合う遊星歯車75とを内装してあ
り、クランク軸74に取付けられたクランクアーム76
の先端から突出するカム軸77には、一端に左右一対の
苗取出爪23,23が装着された苗取出しアーム78を
回転自在に被嵌する。苗取出しアーム78の他端から突
出したガイド軸79は、前記支持板68と平行状に固定
されたガイド板80における略円弧状のガイド溝81に
摺動自在に嵌合されており、前記入力軸71周りのロー
タリケース72の一回転にて、前記一対の苗取出爪2
3,23が苗トレイ22の苗ポット部22a内に苗取出
爪23,23の先端のへら部23aが突き刺さってポッ
ト苗Nを挟持する姿勢を経て元に戻る軌跡82(図5参
照)を巡るように構成されている。
【0030】なお、前記苗取出爪23は、棒状の軸の先
端にへら部23aが取付けられたものであって、へら部
23aは正面視で変形菱形状で、先端(下端)側が窄ま
り、且つ断面は鈍角のL字状となるように、薄い金属板
等にて形成されている。
【0031】また、前記左右一対の苗取出爪23,23
の基端取付け片83,83は、L状の枢軸84,84に
固着され、該各枢軸84は苗取出しアーム78における
眼鏡状の取付け部78aに回動可能に装着され、左右両
取付け片83,83を連結するばね(図示せず)にて、
左右一対の苗取出爪23,23の先端側が常時閉じる方
向に付勢されている。
【0032】前記カム軸77にはカム板86を固着し、
該カム板86の広幅表裏面には、円周方向に沿って回動
角度の一区間において円弧状の端面カム部87,87を
突設し、前記左右一対の苗取出爪23,23の基端取付
け片83,83から相対向するように突出する球状等の
当接片88,88が端面カム部87,87箇所に乗り上
げて当接すると、両苗取出爪23,23の先端が前記ば
ねの力に抗して開くように構成されている。
【0033】次に、前記苗植付装置18のうち移植機構
30の構造を、図3、図7〜図12を参照して説明す
る。ミッションケース4の側面に突出する出力軸として
のPTO軸10に、移植機構30における植付け伝動ケ
ース19内の基端側チェンスプロケット11を取付けす
る。この1つの植付け伝動ケース19を走行機体1の進
行方向の後向きに延長させ、この植付け伝動ケース19
における自由端側(後端側)の回転中心軸33に固定し
たチェンスプロケット35にチェン34を巻掛けして動
力伝達する。
【0034】平面視において、前記1つの植付け伝動ケ
ース19を挟んで左右両側に、移植機構30を平面視対
称状に配置するものであり、1つの植付け伝動ケース1
9の左右両側面に第1ロータリケース37,37を配置
し、その各第1ロータリケース37の回転側面の両端に
第2ロータリケース44,44を装着し、各第2ロータ
リケース44に移植用カップ32を装着するものである
(図3参照)。
【0035】上記の構成をさらに詳しく説明する。な
お、図8においては、走行機体1の進行方向の右側の移
植機構30について記載し、左側のものは、右のものと
平面視でと対称状であるので図示省略する。平面視にお
いて、植付け伝動ケース19自由端側(後端側)から回
転中心軸33を水平方向横向きに突出させ、該回転中心
軸33と一体的に回転するように被嵌した内筒36を第
1ロータリケース37の外側面にフランジ38及びボル
ト39等を介して固定する。前記回転中心軸33と同心
状に配置される第1太陽チェンスプロケット40が取付
けられた外筒41は、前記内筒36の外周に対して回転
可能に被嵌されている。第1ロータリケース37内に
は、その長手方向の両端部に、同じ回転半径位置に回転
支軸42,42を回転自在に設ける。この各回転支軸4
2の先端部を第1ロータリケース37の側面から水平方
向横向きに突出し、各回転支軸42と一体的に回転する
ように被嵌した内筒43を第2ロータリケース44の外
側面に対してフランジ45及びボルト45aを介して固
定する一方、前記第1ロータリケース37内にて前記両
回転支軸42にそれぞれ固定したチェンスプロケット4
7,47と前記第1太陽チェンスプロケット40とにチ
ェン48を巻掛ける(図8参照)。第1ロータリケース
37内には、前記チェン48の弛み防止のための湾曲状
のガイドレール49が配置されている(図11参照)。
【0036】前記各回転支軸42における内筒43に対
して相対的に回転可能となるように被嵌された各外筒4
6は、前記第1ロータリケース37の外側面にフランジ
50及びボルト50aを介して固定されており、各第2
ロータリケース44内において、前記各外筒46と一体
的に回転する第2太陽歯車51に噛み合う第1中間歯車
52aと、これと一体的に回転する第2中間歯車52b
と、これに噛み合う従動歯車53を固着した相対回動支
持中心軸54とがそれぞれ回転可能に軸支されている。
【0037】なお、前記各第2ロータリケース44にお
ける回転可能に支持された相対回動支持中心軸54は、
前記回転支軸42に対して後述するように偏位した位置
に配置され、この相対回動支持中心軸54に移植用カッ
プ32を装着する。移植用カップ32は下向きに窄まる
略円錐状のものを走行機体の進行方向の前後に半割りし
た一対のカップ体32a,32bとからなる(図8、図
9及び図13参照)。
【0038】前記各第2ロータリケース44における相
対回動支持中心軸54の外周には、カム体55を、第2
ロータリケース44と一体的に回転するように固定し、
また相対回動支持中心軸54の先端部には、移植用カッ
プ32における前後一対のカップ体32a,32bのそ
れぞれの上端部外面に固着した回動支軸57a,57b
を回動可能に支持する等のためのカップ支持手段56を
ボルト58にて固定する(図12参照)。開閉させるた
めのリンク機構として、前記カップ支持手段56におけ
る前後一対の筒状の軸受部60,60には、前記回動支
軸57a,57bの基端部を各々回動自在に支持させる
一方、各回動支軸57a,57bの中途部にL字状の揺
動アーム61,61を固定し、一方の揺動アーム61に
設けたコロ62を他方の揺動アーム61に形成した横長
の案内溝64に横移動可能に嵌め入れる(図13
(a)、図13(b)参照)。また、前記両揺動アーム
61,61の下端側間を引張バネ65にて連結し、常時
前後対のカップ体32a,32bの下端側が閉じるよう
に付勢されている(図13(a)、図13(b)参
照)。
【0039】さらに、前記コロ62が取付けられた揺動
アーム61から上向きに突出させ、且つその突出長さを
ナット部等にて調節可能とした従動子66の上端を前記
カム体55の外周カム面55aに当接させておく。この
外周カム面55aのうち相対回動支持中心軸54の軸心
からの距離が大きい箇所では、従動子66を下方向に押
し、一方の揺動アーム61が回動し、それにつれてコロ
62及び案内溝64を介して他方の揺動アーム61も回
動して、引張バネ65のバネ力に抗してそれらが取付け
られた両方のカップ体の下端が開く。相対回動支持中心
軸54の軸心からの距離が短い外周カム面55aの箇所
では、前記引張バネ65のバネ力にて、両揺動アーム6
1,61は、両方のカップ体32a,32bの下端が閉
じる方向に回動保持される。
【0040】この構成により、苗移植時に、図9及び図
11において、回転中心軸33を介して第1ロータリケ
ース37を矢印A方向(反時計方向)に回転させると、
当該第1ロータリケース37の両端の回転支軸42,4
2は公転する。この両回転支軸42,42におけるチェ
ンスプロケット47,47と前記第1太陽チェンスプロ
ケット40とにチェン48が巻掛けられている伝動機構
であるので、当該チェン48は図11において時計方向
に回動し、各チェンスプロケット47も時計方向に自転
する。
【0041】このチェンスプロケット47が取り付けら
れた回転支軸42と第2ロータリケース44とは固着さ
れているので、これら一体的に時計方向に回転する。即
ち、第1ロータリケース37が反時計方向に回転するの
に対して、第2ロータリケース44は時計方向に自転
(回転)する。そして、前記第1太陽チェンスプロケッ
ト40と、チェンスプロケット47との減速比率を2
(増速)とすることにより、第1ロータリケース37が
上下方向を指向するとき、当該第1ロータリケース37
に対する上下各第2ロータリケース44,44の回転支
軸42,42より回転半径(R1)の外側の上下位置に
前記各相対回動支持中心軸54,54がそれぞれ位置
し、且つ第1ロータリケース37が略水平方向を指向す
るとき、当該第1ロータリケース37に対する両第2ロ
ータリケース44,44の回転支軸42,42より回転
半径(R1)の内径側に前記各相対回動支持中心軸5
4,54がそれぞれ位置するように第2ロータリケース
44,44の姿勢が変化する(図9及び図10参照)。
換言すると、第1ロータリケース37の一回転に対して
第2ロータリケース44は2回転することになる。
【0042】そして、各第2ロータリケース44内での
第2太陽歯車51から各相対回動支持中心軸54での従
動歯車53までの減速比率を1/2とすることにより、
相対回動支持中心軸54に装着された移植用カップ32
が常時その下端が鉛直状となるように姿勢制御されるの
であり、前記第1ロータリケース37に対する第2ロー
タリケース44の回動軌跡と、各第2ロータリケース4
4における相対回動支持中心軸54の移動位置変更との
関係から、各移植用カップ32ひいては各相対回動支持
中心軸54は上下に長く、且つ走行機体の進行方向の前
後には短い長楕円の軌跡(K)を描くことができるので
ある(図9〜図11参照)。なお、前記カム体55の外
周カム面55aの形状は、図10及び図13(a)に示
すごとく、第1ロータリケース37の長手方向(第2ロ
ータリケース44,44が取り付けられた側)が、略垂
直状に上下方向を指向し、且つ下位置にあるときの第2
ロータリケース44における移植用カップ32の下端部
が圃場面Mに突入した直後に、その前後カップ体32
a,32bの下端側が開き(これにより移植用カップ3
2内のポット苗Nは圃場のくぼみ内に移植される)、圃
場面Mから移植用カップ32の下端部が抜き出た後、移
植された苗の上端より上方で閉じるという開閉動作を実
行することができるように形成されているのである。
【0043】前述のように上下長楕円軌跡(但し、この
軌跡は走行機体1が前進していない状態で示す)にて苗
移植するので、走行機体1におけるポット苗Nの受け継
ぎ部が圃場面Mより高い位置にあっても、圃場への苗移
植を確実に行なえると共に、移植用カップが圃場面Mに
略鉛直状に押し込まれるから、移植された苗の姿勢が鉛
直状となり、苗育成が良好になるという効果を奏する。
【0044】また、平面視で1つの植付け伝動ケース1
9を挟んで左右両側に第1ロータリケース37,37を
設け、この各第1ロータリケース37の両端に第2ロー
タリケース44、44を設けたので、2つの第1ローラ
37が同期して一回転することにより、2つの条に同時
に苗移植できると共に、1つの条に沿って一定間隔で二
箇所移植できて、高速苗移植作業を実現することができ
る。
【0045】さらに、図8、図9及び図10に示すよう
に、第1ロータリケース37の回転中心軸33から各第
2ロータリケース44の回転支軸42までの距離(回転
半径R1)より、各第2ロータリケース44における前
記各回転支軸42から前記各相対回動支持中心軸54ま
での距離(回転半径R2)が短くなるように設定すれ
ば、2つの第2ロータリケース44,44が互いに干渉
することなく、前記上下長楕円軌跡Kを描くことがで
き、ひいては走行機体全体の前後方向の寸法を短くした
コンパクトものにすることができる。
【0046】より好ましくは、第1ロータリケース37
が略水平方向を指向するとき、当該第1ロータリケース
37に対する両第2ロータリケース44,44の回転支
軸42,42よりも回転半径の内径側に前記各相対回動
支持中心軸54,54がそれぞれ位置するときに、走行
機体1の進行方向の前部側における第2ロータリケース
44に設けた移植用カップ32の後半分のカップ体32
bと、前記進行方向後部側における第2ロータリケース
44に設けた移植用カップ32の前半分のカップ体32
aとが干渉しない程度に、前記両回転半径の比率(R2
/R1)を設定し、前記各相対回動支持中心軸54を含
む鉛直線を挟んで前後に対称的な位置にカップ体32
a,32bが配置されるように開閉リンク機構を構成す
れば、2つの第2ロータリケース44,44における開
閉リンク機構互いに干渉することなく、且つ第1ロータ
リケース37が略水平を指向したときの前後長さの範囲
内で2つの移植用カップ32,32が上下揺動するので
コンパクトな苗移植機を提供することができる。
【0047】さらに、前記各第2ロータリケース44に
は、前記一対のカップ体32a,32bの開閉のための
カム体55を固定し、該カム体55と前記開閉リンク機
構とを、第2ロータリケース44が下端位置を含む所定
範囲内でのみ一対のカップ体32a,32bの下端が開
放するように連係させたものであるから、簡単で且つコ
ンパクトな構成で移植用カップ32の開閉動作を実行さ
せることができるという効果を奏する。
【0048】図14に示す変形例は、各第1ロータリケ
ース37の伝動機構を歯車のみで構成した場合を示し、
第1ロータリケース37内において、前記回転中心軸3
3に第1太陽歯車90を回転自在に被嵌し、当該第1ロ
ータリケース37の両端の遊星歯車91,91との間に
互いに噛み合う中間歯車92を配置する。第1太陽歯車
90から遊星歯車91までの減速比率は1/2(増速)
である。回転中心軸33と第2ロータリケース44とは
一体的に回転するように固定され、また、第1ロータリ
ケース37の両端の遊星歯車91,91が固着された回
転支軸42,42と第2ロータリケース44とは一体的
に回転するように固定されている。そして、前記各回転
支軸42の外周で第1ロータリケース37に固定された
第2太陽歯車93は、第2ロータリケース44内に配置
された中間歯車94を介して従動歯車95に動力伝達す
る。第2太陽歯車93から従動歯車95までの減速比率
は2である。この各従動歯車95には前記第1実施形態
と同様に、相対回動支持中心軸54が設けられ、この相
対回動支持中心軸54に対して前記同様にリンク機構等
を介して移植用カップ32が装着され、また、前記第1
実施形態と同様にカム体等も備えられている。
【0049】この変形例でも、前記第1実施形態(第1
ロータリケース37内がチェン伝動の場合)と同様に、
回転中心軸33を介して第1ロータリケース37を矢印
A方向(反時計方向)に回転させると、第2ロータリケ
ース44は時計方向に自転する。そして、第1ロータリ
ケース37が上下方向を指向するとき、当該第1ロータ
リケース37に対する上下各第2ロータリケース44,
44の回転支軸42,42より回転半径(R1)の外側
の上下位置に前記各相対回動支持中心軸54,54がそ
れぞれ位置し、且つ第1ロータリケース37が略水平方
向を指向するとき、当該第1ロータリケース37に対す
る両第2ロータリケース44,44の回転支軸42,4
2より回転半径(R1)の内径側に前記各相対回動支持
中心軸54,54がそれぞれ位置するように第2ロータ
リケース44,44の姿勢が変化する(図14参照)。
換言すると、第1ロータリケース37の一回転に対して
第2ロータリケース44は2回転することになる。
【0050】また、相対回動支持中心軸54に装着され
た移植用カップ32が常時その下端が鉛直状となるよう
に姿勢制御されるのであり、前記第1ロータリケース3
7に対する第2ロータリケース44の回動軌跡と、各第
2ロータリケース44における相対回動支持中心軸54
の移動位置変更との関係から、各移植用カップ32ひい
ては各相対回動支持中心軸54は上下に長く、且つ走行
機体の進行方向の前後には短い長楕円の軌跡(K)を描
くことができるのである。
【0051】前記第1実施形態と変形例とを比較すれば
理解できるように、前記第1実施形態のように、前記第
1ロータリケース37内の伝動機構を回転可能な第1太
陽チェンスプロケット40と、両端部のチェンスプロケ
ット47、47と、これらに巻掛けるチェン48とによ
り構成すれば、所定の減速比率を確保する場合におい
て、第1太陽チェンスプロケット40とチェンスプロケ
ット47との軸間距離(第1ロータリケース37の回転
中心軸33から第2ロータリケース44の回転支軸42
までの軸間距離に相当する)を任意に長くすることがで
き、変形例のように、歯車同士の噛み合いによる前記第
1ロータリケース37の回転中心軸33から第2ロータ
リケース44の回転支軸42までの軸間距離のごとき固
定的なものでなくなるから設計上の自由度が大きくなる
という効果を奏する。
【0052】図15は、第2実施形態の概略平面図を示
す。この実施形態では、ミッションケース4の左右両側
面に突出する出力軸としてのPTO軸10に、移植機構
30における2つの植付け伝動ケース19内の基端側チ
ェンスプロケット11を取付けする。この2つの植付け
伝動ケース19をそれぞれ走行機体1の進行方向の後向
きに並行状に延長させて、各植付け伝動ケース19にお
ける自由端側(後端側)の回転中心軸33に固定したチ
ェンスプロケット35にチェン34を巻掛けして動力伝
達する。
【0053】そして、平面視において、前記2つの植付
け伝動ケース19を挟んだ間に一対の移植機構30を平
面視対称状に配置するものであり、各植付け伝動ケース
19の内側面に第1ロータリケース37,37を配置
し、その各第1ロータリケース37の回転側面の両端に
第2ロータリケース44,44を装着し、各第2ロータ
リケース44に移植用カップ32を装着するものである
(図15参照)。その他の構成は前記図8等に示すごと
く第1実施形態の構成と同じであり、その作用・効果も
同じであるので、詳細な図示及び説明は省略する。
【0054】前記図3及び図8に示す第1実施形態で
は、平面視において植付け伝動ケース19を挟んで左右
両側に第1ロータリケース37,37が配置され、さら
にその外側に第2ロータリケース44,44が配置さ
れ、その外側に移植用カップ32が配置さるので、左右
両側の移植用カップ32,32の間隔(条間隔)H1は
大きくなるが、図15に示す第2実施形態では、平面視
において、2つの植付け伝動ケース19,19の間に、
第1ロータリケース37,37、第2ロータリケース4
4,44並びに移植用カップ32,32が配置されるか
ら、左右の移植用カップ32,32の間隔(条間隔)H
2を小さくできるものである。
【0055】尚、本発明は、第1実施形態における植付
け伝動ケース19を、左右に複数平行配列させたもの
で、4条植え、6条植えのような偶数条植えにも適用で
きる。
【0056】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1に記載
の発明の苗移植機は、走行機体に、その進行方向に延び
る植付伝動ケースを設け、該植付伝動ケースの左右両側
に、上下方向に伝動回転される第1ロータリケースを設
け、該各第1ロータリケースの回転直径方向の両先端部
側面に、第2ロータリケースを第1ロータリケースの回
転方向と逆方向に回転するように装着し、第1ロータリ
ケースに対する各第2ロータリケースの回転支軸より偏
位させて一対のカップ体の相対回動支持中心軸を配置
し、第1ロータリケースが上下方向を指向するとき、当
該第1ロータリケースに対する上下各第2ロータリケー
スの回転支軸より回転半径外側の上下位置に前記各相対
回動支持中心軸がそれぞれ位置し、且つ第1ロータリケ
ースが略水平方向を指向するとき、当該第1ロータリケ
ースに対する両第2ロータリケースの回転支軸より回転
半径の内径側に前記各相対回動支持中心軸がそれぞれ位
置するようにする伝動機構を各第2ロータリケース内に
設け、前記第1ロータリケースの回転位相の如何に拘ら
ず前記各カップ体は、その下端が常時下向きとなるよう
に姿勢規制されているように構成したものである。
【0057】また、請求項2に記載の発明の苗移植装置
は、走行機体に、その進行方向に延びる少なくとも一対
の植付伝動ケースを設け、該各植付伝動ケースには、上
下方向に伝動回転される第1ロータリケースをそれぞれ
設け、該各第1ロータリケースの回転直径方向の両先端
部側面に、第2ロータリケースを第1ロータリケースの
回転方向と逆方向に回転するように装着し、第1ロータ
リケースに対する各第2ロータリケースの回転支軸より
偏位させて一対のカップ体の相対回動支持中心軸を配置
し、第1ロータリケースが上下方向を指向するとき、当
該第1ロータリケースに対する上下各第2ロータリケー
スの回転支軸より回転半径外側の上下位置に前記各相対
回動支持中心軸がそれぞれ位置し、且つ第1ロータリケ
ースが略水平方向を指向するとき、当該第1ロータリケ
ースに対する両第2ロータリケースの回転支軸より回転
半径の内径側に前記各相対回動支持中心軸がそれぞれ位
置するようにする伝動機構を各第2ロータリケース内に
設け、前記第1ロータリケースの回転位相の如何に拘ら
ず前記各カップ体は、その下端が常時下向きとなるよう
に姿勢規制されているように構成したものである。
【0058】従って、前記両発明では、2条等の複数条
に、同時に苗を移植することができると共に、1つの第
1ロータリケースの両端に第2ロータリケースを設けた
ので、第1ローラの一回転にて1つの条に沿って二箇所
移植できて、高速苗移植作業を実現することができる。
さらに、各第2ロータリケースにおける移植用カップは
上下長楕円軌跡を描くので、移植用カップが圃場面に略
鉛直状に押し込まれるから、移植された苗の姿勢が鉛直
状となり、苗育成が良好になるという効果を奏する。
【0059】そして、請求項3に記載の発明は、請求項
1または請求項2に記載の苗移植装置において、前記第
1ロータリケースの回転中心から各第2ロータリケース
の回転支軸までの距離より、各第2ロータリケースにお
ける前記各回転支軸から前記各相対回動支持中心軸まで
の距離が短くなるように設定したものであるから、2つ
の第2ロータリケースが互いに干渉することなく、前記
上下長楕円軌跡を描くことができ、ひいては走行機体全
体の前後方向の寸法を短くしたコンパクトものにするこ
とができる。
【0060】さらに、請求項4に記載の発明は、請求項
1乃至請求項3のいずれかに記載の苗移植装置におい
て、前記一対のカップ体を、開閉リンク機構を介して前
記各第2ロータリケースにおける相対回動支持中心軸に
固定し、該相対回動支持中心軸を含む鉛直線を挟んで前
記一対のカップ体が開閉回動するように構成したもので
あるから、簡単で且つコンパクトな構成で移植用カップ
32の開閉動作を実行させることができるという効果を
奏する。
【0061】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の苗移植装置において、前記各第2ロータリケースに
は、前記一対のカップ体の開閉のためのカム体を固定
し、該カム体と前記開閉リンク機構とを、第2ロータリ
ケースが下端位置を含む所定範囲内でのみ一対のカップ
体の下端が開放するように連係させたものであるから、
簡単で且つコンパクトな構成で移植用カップの開閉動作
を実行させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】苗移植機の概略側面図である。
【図2】苗移植機の概略平面図である。
【図3】第1実施形態の移植機構の概略平面図である。
【図4】受け継ぎ機構及び苗供給装置の要部側面図であ
る。
【図5】受け継ぎ機構と苗供給装置と移植用カップとの
位置関係を示す側面図である。
【図6】受け継ぎ機構の要部断面図である。
【図7】左右一対の受け継ぎ機構の一部切欠き平面図で
ある。
【図8】第1実施形態の移植機構の断面図である。
【図9】図8のIX−IX線矢視概略側面図である。
【図10】図8のX−X線矢視概略側面図である。
【図11】第1ロータリケースの内部示す概略側面図で
ある。
【図12】移植用カップ装着部拡大断面図である。
【図13】(a)は図12のXIII−XIII線矢視で示す移
植用カップ閉止状態の説明図、(b)は同じく移植用カ
ップ開き状態の説明図である。
【図14】第1ロータリケース内の伝動機構の第2実施
形態を示す概略側面図である。
【図15】第2実施形態の移植機構の概略平面図であ
る。
【符号の説明】
1 走行機体 16 苗供給装置 18 苗植付け装置 19 植付け伝動ケース 21 苗載台 22 苗トレイ 23 苗取出爪 29 受け継ぎ機構 32 移植用カップ 33 回転中心軸 37 第1ロータリケース 40 第1太陽チェンスプロケット 42 回転支軸 44 第2ロータリケース 47 チェンスプロケット 51 第2太陽歯車 52a 第1中間歯車 52b 第2中間歯車 53 従動歯車 54 相対回動支持中心軸 55 カム体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 修一 大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機 株式会社内 (72)発明者 和田 俊郎 大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農機 株式会社内 (72)発明者 大垣 洋三 兵庫県尼崎市猪名寺2丁目18番1号 株式 会社神崎高級工機製作所内 Fターム(参考) 2B065 AA01 AA06 AB07 AC06 BB02 BB04 BB21 BB30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体に、その進行方向に延びる植付
    伝動ケースを設け、 該植付伝動ケースの左右両側に、上下方向に伝動回転さ
    れる第1ロータリケースを設け、 該各第1ロータリケースの回転直径方向の両先端部側面
    に、第2ロータリケースを第1ロータリケースの回転方
    向と逆方向に回転するように装着し、 第1ロータリケースに対する各第2ロータリケースの回
    転支軸より偏位させて一対のカップ体の相対回動支持中
    心軸を配置し、 第1ロータリケースが上下方向を指向するとき、当該第
    1ロータリケースに対する上下各第2ロータリケースの
    回転支軸より回転半径外側の上下位置に前記各相対回動
    支持中心軸がそれぞれ位置し、且つ第1ロータリケース
    が略水平方向を指向するとき、当該第1ロータリケース
    に対する両第2ロータリケースの回転支軸より回転半径
    の内径側に前記各相対回動支持中心軸がそれぞれ位置す
    るようにする伝動機構を各第2ロータリケース内に設
    け、 前記第1ロータリケースの回転位相の如何に拘らず前記
    各カップ体は、その下端が常時下向きとなるように姿勢
    規制されていることを特徴とする苗移植装置。
  2. 【請求項2】 走行機体に、その進行方向に延びる少な
    くとも一対の植付伝動ケースを設け、 該各植付伝動ケースには、上下方向に伝動回転される第
    1ロータリケースをそれぞれ設け、 該各第1ロータリケースの回転直径方向の両先端部側面
    に、第2ロータリケースを第1ロータリケースの回転方
    向と逆方向に回転するように装着し、 第1ロータリケースに対する各第2ロータリケースの回
    転支軸より偏位させて一対のカップ体の相対回動支持中
    心軸を配置し、 第1ロータリケースが上下方向を指向するとき、当該第
    1ロータリケースに対する上下各第2ロータリケースの
    回転支軸より回転半径外側の上下位置に前記各相対回動
    支持中心軸がそれぞれ位置し、且つ第1ロータリケース
    が略水平方向を指向するとき、当該第1ロータリケース
    に対する両第2ロータリケースの回転支軸より回転半径
    の内径側に前記各相対回動支持中心軸がそれぞれ位置す
    るようにする伝動機構を各第2ロータリケース内に設
    け、 前記第1ロータリケースの回転位相の如何に拘らず前記
    各カップ体は、その下端が常時下向きとなるように姿勢
    規制されていることを特徴とする苗移植装置。
  3. 【請求項3】 前記第1ロータリケースの回転中心から
    各第2ロータリケースの回転支軸までの距離より、各第
    2ロータリケースにおける前記各回転支軸から前記各相
    対回動支持中心軸までの距離が短くなるように設定した
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の苗移
    植装置。
  4. 【請求項4】 前記一対のカップ体を、開閉リンク機構
    を介して前記各第2ロータリケースにおける相対回動支
    持中心軸に固定し、該相対回動支持中心軸を含む鉛直線
    を挟んで前記一対のカップ体が開閉回動するように構成
    したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか
    に記載の苗移植装置。
  5. 【請求項5】 前記各第2ロータリケースには、前記一
    対のカップ体の開閉のためのカム体を固定し、該カム体
    と前記開閉リンク機構とを、第2ロータリケースが下端
    位置を含む所定範囲内でのみ一対のカップ体の下端が開
    放するように連係させたことを特徴とする請求項4に記
    載の苗移植装置。
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CN116034684A (zh) * 2022-12-28 2023-05-02 昆明理工大学 一种离心式三七种苗定向方法及其装置

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