JP2001111371A - ラダー型圧電セラミックフィルタの製造方法 - Google Patents

ラダー型圧電セラミックフィルタの製造方法

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JP2001111371A JP22658299A JP22658299A JP2001111371A JP 2001111371 A JP2001111371 A JP 2001111371A JP 22658299 A JP22658299 A JP 22658299A JP 22658299 A JP22658299 A JP 22658299A JP 2001111371 A JP2001111371 A JP 2001111371A
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piezoelectric
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ladder
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学 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な方法によって、異なる周波数帯の電気
信号を取り出すことができる圧電素子を作製し、これら
をラダー型に組み合わせて形成することによりラダー型
圧電セラミックフィルタを提供する。 【解決手段】 シリコン基板上に酸化亜鉛等のエッチン
グ可能な材質からなり、厚さの異なる犠牲層をスパッタ
リング等の手法により形成した後、強化層を形成し、更
に白金等からなる下部電極層を形成する。次いで、チタ
ン酸ジルコン酸鉛系などの圧電セラミック原料を含有す
るゾルゲル溶液を塗布し、焼成して、圧電セラミック層
を形成する。その後、白金等からなる上部電極層をスパ
ッタリング等の手法により形成し、犠牲層を除去して、
同一基板上に、厚さの異なる圧電セラミックス層を形成
し、分極処理して圧電素子を作製する。これらをラダー
型に組み合わせて形成することによりラダー型圧電セラ
ミックフィルタを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、簡便な方法によっ
て厚さの異なる圧電セラミック層を有する圧電素子を形
成し、これらの圧電素子をラダー型に組み合わせること
により、ラダー型圧電セラミックフィルタを製造する方
法に関する。本発明の方法により製造されるラダー型圧
電セラミックフィルタでは、素子の電気特性の低下が抑
えられ、特に、携帯電話、ポケットベル等、小型の移動
体通信機器などに組み込んで使用することができる。
【0002】
【従来の技術】基板上に面実装される弾性波フィルタ等
の圧電フィルタは、携帯電話等、移動体通信機器の分野
において使用されている。この圧電フィルタとして、2
個の圧電素子をユニットとして形成されるラダー型フィ
ルタがあるが、小型軽量であるため、移動体通信機器の
小型化において有用である。特に、圧電セラミックの薄
膜を用いた薄膜共振子を使用することによって、より小
型軽量のフィルタとすることができ、このフィルタを用
いてラダー型フィルタ等の改良、開発が進められてい
る。この薄膜共振子は強度が小さいため、一般に、比較
的強度の大きい基板上に形成される。
【0003】しかし、共振子が基板に接触していたので
は、基板との共振によって振動が減衰してしまうため、
共振子と基板とを離間させ、共振子を正常に動作させる
必要がある。共振子と基板とを離間させる方法として
は、例えば、基板上に共振子を形成した後、裏面からエ
ッチングして基板の所要部位を除去する等が挙げられる
が、特に、基板が比較的厚い場合など、このエッチング
操作は容易ではなく、また、表裏の両面からの加工が必
要となるため工程が煩雑になる。しかも、共振子そのも
のがエッチングによる損傷を受けないよう、細心の注意
を払う必要もある。
【0004】また、特開平9−64683号公報には、
薄膜共振子を用いた格子フィルタが記載されているが、
このフィルタでは、薄膜共振子に質量負荷をかけること
により、共振周波数を低下させる方法が採られている。
しかし、このような方法では、圧電薄膜の共振を抑える
ことになり、損失が増加するため、好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術の問題点を解決するものであり、簡便な方法によっ
て圧電セラミック層の厚さを変化させるとともに、圧電
素子と基板とを離間させ、電気特性を低下させることな
く、ラダー型圧電セラミックフィルタを製造する方法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1発明のラダー型圧電
フィルタの製造方法は、同一基板の上面に厚さの異なる
犠牲層を形成した後、少なくとも該犠牲層の上面に下部
電極層を形成し、次いで、該下部電極層の上面に圧電セ
ラミック塗膜を形成した後、焼成して、圧電セラミック
層を形成し、次いで、少なくとも該圧電セラミック層の
上面に上部電極層を形成し、その後、上記犠牲層を除去
し、厚さの異なる圧電セラミック層を形成し、次いで、
分極処理して圧電素子を作製する工程を備え、該圧電素
子をラダー型に組み合わせて形成することを特徴とす
る。
【0007】第2発明のラダー型圧電セラミックフィル
タの製造方法は、第1発明の製造方法において、犠牲層
を形成した後、圧電セラミックフィルタの強度を高める
ため、橋梁形状の強化層を形成することを特徴とする。
【0008】上記「基板」は特に限定されず、シリコ
ン、ガリウム砒素等、半導体の単結晶からなるものを使
用することができる。また、上記「犠牲層」は、エッチ
ング等により容易に除去し得るものであることが好まし
い。そのような犠牲層は、焼成により酸化亜鉛等となる
原料を含有する溶液を、スピンコート法、ロールコート
法、カーテンコート法などによって基板の全面に塗布
し、焼成した後、所要個所をマスキングし、それ以外の
部分をエッチング等により除去することによって形成す
ることができる。この方法の場合は、マスキングとエッ
チングとを組み合わせ、繰り返す方法等によって厚さの
異なる犠牲層を形成することができる。更に、スパッタ
リング法等により、同様に厚さの異なる犠牲層を形成す
ることもできる。
【0009】上記「下部電極層」は、白金、金、パラジ
ウム等をスパッタリング等することにより形成すること
ができる。この下部電極層は、犠牲層の上面から基板の
上面にかけての所定個所に、スパッタリング等の方法に
よって形成することができる。また、犠牲層を含む基板
の上面の全面に層を形成した後、所要個所をマスキング
し、それ以外の部分をエッチング等により除去すること
により形成することもできる。この場合、所謂、フォト
リソグラフィを用いることができる。
【0010】第2発明では、下部電極層は、犠牲層の表
面、及びそれに連なる基板の上面に橋梁形状の強化層を
形成した後、第1発明と同様にして形成することができ
る。この強化層は、チタン酸鉛等を含有する溶液を、ス
ピンコート法、ロールコート法、カーテンコート法など
によって基板の全面及び犠牲層の表面に塗布し、焼成し
た後、所要個所をマスキングし、それ以外の部分を硝酸
溶液等によってエッチングするなどの方法により除去
し、形成することができる。
【0011】上記「圧電セラミック層」は、圧電セラミ
ック原料を含有する上記「溶液」をスピンコート法、ロ
ールコート法、カーテンコート法などの方法によって下
部電極層の上面に塗布し、焼成して、形成することがで
きる。また、第3発明のように、溶液を基板の上面及び
下部電極層の表面に塗布し、焼成した後、所要個所をマ
スキングし、それ以外の部分をエッチング等により除去
することにより形成することができる。この場合、所
謂、フォトリソグラフィを用いることができる。更に、
この圧電セラミック層は、第4発明のように、溶液を基
板の上面及び下部電極層の表面に塗布し、圧電セラミッ
ク塗膜を形成した後、焼成し、次いで、所要個所をマス
キングし、それ以外の部分を硝酸溶液等によってエッチ
ングするなどの方法により除去し、形成することもでき
る。
【0012】圧電セラミック原料としては、焼成により
チタン酸バリウム、ジルコン酸チタン酸鉛、チタン酸鉛
等の圧電セラミックとなる材料などを用いることができ
る。また、この圧電セラミック原料としては、PZT
[Pb(Zrx・Ti1-x)O3]としてよく知られたチ
タン酸ジルコン酸鉛系の圧電セラミック材料を用いるこ
とが好ましい。このPZTでは、チタン酸鉛とジルコン
酸鉛の両組成のほぼ中央部に、電気機械結合係数、誘電
率及び圧電定数が最大となる点がある。そのため、本発
明においても、チタンとジルコニウムのモル比が0.9
2〜1.08の範囲のものを使用することがより好まし
い。このモル比が0.92未満である場合、又は1.0
8を超える場合は、いずれも圧電特性が低下する傾向に
ある。
【0013】焼成により圧電セラミックとなる原料を含
有する溶液は、塗布後、レベリングされる程度の流動性
を有していることが好ましい。そのような溶液であれ
ば、基板からの厚さが均一な圧電セラミック塗膜、及び
この塗膜が焼成されてなる基板からの厚さが均一な圧電
セラミック層を形成することができる。この溶液として
は、所謂、ゾルゲル溶液等を用いることが好ましい。ゾ
ルゲル溶液では、組成比率のずれの少ない良好な圧電セ
ラミック塗膜を形成することができるからである。本発
明では、この塗膜を、500〜850℃で0.5〜2時
間保持し、焼成することにより圧電セラミック層を形成
する。これにより、犠牲層、強化層(第2発明)、下部
電極層、圧電セラミック層、及び上部電極層を備え、基
板からの厚さが均一な積層体が形成される。
【0014】上記「上部電極層」は、白金、金、パラジ
ウム等をスパッタリングすることにより形成することが
できる。また、下部電極層も含め、これらの電極層にI
rO 2等のルチル型金属酸化物を積層した多層電極とす
ることもできる。ルチル型金属酸化物層は、圧電セラミ
ック層に含まれる鉛成分の拡散防止層として機能し、圧
電セラミック層の組成比率のずれが防止されるため、好
ましい。この上部電極層は、圧電セラミック層の上面か
ら基板の上面にかけての所定個所に、スパッタリング等
の方法によって形成することができる。更に、圧電セラ
ミック層の上面及び側面並びに基板の上面の全面に層を
形成した後、所要個所をマスキングし、それ以外の部分
をエッチング等により除去することにより形成すること
もできる。この場合、所謂、フォトリソグラフィを用い
ることができる。
【0015】第1及び第2発明では、第3発明のよう
に、所要部位以外にも形成された圧電セラミック塗膜の
うちの犠牲層に対応する部位をマスキングし、それ以外
の部分をエッチング等により除去した後、焼成すること
により、相対的に薄い犠牲層の上部には、相対的に厚い
犠牲層の上部に比べてより厚い圧電セラミック層が形成
される。一方、第4発明のように、所要部位以外にも形
成された圧電セラミック層のうちの犠牲層に対応する部
位をマスキングし、それ以外の部分をエッチング等によ
り除去することにより、相対的に薄い犠牲層の上部に
は、相対的に厚い犠牲層の上部に比べてより厚い圧電セ
ラミック層が形成される。
【0016】本発明では、このような簡便な方法によっ
て、同一基板の上面に、厚さの異なる圧電セラミック層
を同時に形成することができる。特に、焼成により圧電
セラミックとなる原料を含有する溶液が流動性に優れる
ものである場合は、一の犠牲層と、その上部に形成され
る圧電セラミック層との厚さの合計と、他の犠牲層と、
その上部に形成される圧電セラミック層との厚さの合計
とが略同じになり、特に他の操作を要することなく、相
対的に厚さの異なる圧電セラミック層を形成することが
できる。更に、所要の圧電特性等によって、これら厚さ
の異なる圧電セラミック層の少なくとも一方をエッチン
グ等することにより、その厚さを調整することによっ
て、同一基板の上面に、所望の厚さであり、且つその厚
さが異なる圧電セラミック層を形成することもできる。
【0017】以上、詳述した工程によって、基板の上面
に形成された犠牲層を含む積層体を形成した後、酢酸溶
液、塩酸溶液等を用いてエッチングすることにより犠牲
層を除去し、厚さの異なる圧電セラミック層を形成した
後、分極処理することによって圧電素子を作製すること
ができる。これらの圧電素子からは異なる周波数帯の電
気信号を取り出すことができ、厚さの異なる圧電セラミ
ック層を備える2個の圧電素子によってフィルタとする
ことができる。また、本発明では、基板上に所要個数の
圧電素子をラダー型に組み合わせて形成することによっ
てラダー型圧電セラミックフィルタとすることができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を更に
詳しく説明する。 実施例1 ラダー型圧電セラミックフィルタは、通常、基板上に形
成された多数の直列素子と並列素子とを有し、それらが
ラダー型に結線され、容器に収納されて構成されてい
る。この実施例では、本発明における素子の製造方法が
理解し易いように、圧電セラミック層の厚さの異なる2
個の圧電素子(フィルタを構成するための最少のユニッ
トである。)の断面を表す図1を参照しながら説明す
る。実用的には、多数の直列素子及び並列素子が同時に
形成され、所要特性を備えるラダー型圧電セラミックフ
ィルタが製造される。尚、この実施例1のラダー型圧電
セラミックフィルタは第2発明に対応するものである。
【0019】(1)犠牲層の形成[図1(A)] シリコン基板1の上面にZnO2層をスパッタリング法
により厚さ1000Åに形成した。その後、この層の犠
牲層2aが形成されることとなる部位以外をポジレジス
トによってマスキングし、層の厚さが2000Åになる
までZnO2層をスパッタリング法により堆積した。次
いで、犠牲層2a及び2bが形成されることとなる部位
をポジレジストを用いてマスキングし、これ以外の部分
を酢酸溶液等を用いてエッチング処理することにより、
所定の平面形状を有し、厚さが2000Åの犠牲層2
a、及び所定の平面形状を有し、厚さが1000Åの犠
牲層2bを形成した。
【0020】(2)強化層の形成[図1(B)] 基板1の上面、並びに犠牲層2a及び2bの表面に、R
Fマグネトロンスパッタ法を用いて厚さが2000Åの
チタン酸鉛からなる強化層を形成した。その後、この強
化層のうちの犠牲層2aの上面、相対向する側面及びそ
れらに連なる基板1の上面、並びに犠牲層2bの上面、
相対向する側面及びそれらに連なる基板1の上面に対応
する部位をポジレジストを用いてマスキングし、それ以
外の部分を硝酸溶液等を用いてエッチング処理すること
により、犠牲層2aの上面から側面、及びそれに連なる
基板1の上面にかけて、橋梁形状に形成された厚さ20
00Åの強化層3aを形成した。また、犠牲層2bの上
面から側面、及びそれに連なる基板1の上面にかけて、
橋梁形状に形成された厚さ2000Åの強化層3bを形
成した。
【0021】(3)下部電極層の形成[図1(C)] 基板1の上面、並びに強化層3a及び3bの表面に、フ
ォトリゾの手法を用いてポジレジストにて下部電極形状
をパターニングし、スパッタリング法により厚さ100
0Åのチタン/白金薄膜を全面に形成した。その後、リ
フトオフの手法により、この白金薄膜の犠牲層2a及び
2bの上方に位置する部位、及びそれらに連なる強化層
3a及び3bの上面の所定個所以外の部分を除去するこ
とにより、強化層3aの上面の所定個所に、白金からな
る下部電極層4aを形成した。また、強化層3bの上面
の所定個所に、白金からなる下部電極層4bを形成し
た。
【0022】(4)圧電セラミック層の形成[図1
(D)及び(E)] 基板1の上面、並びに犠牲層2aの側面、強化層3aの
側面と上面の一部、下部電極層4aの表面、及び犠牲層
2bの側面、強化層3bの側面と上面の一部、下部電極
層4bの表面、に焼成によりPZTとなる原料を含有す
るゾルゲル溶液をスピンコートにて塗布し、乾燥させ、
基板からの厚さが10000Åの圧電セラミック塗膜
5’を形成した。その後、700℃で1時間保持して焼
成し、基板からの厚さが5000ÅのPZTからなる圧
電セラミック層を形成した。
【0023】その後、塗膜の形成と焼成とを繰り返すこ
とにより、最終的に基板からの厚さが15000ÅのP
ZTからなる圧電セラミック層を形成した。次いで、こ
の圧電セラミック層のうちの犠牲層2a及び2bの上方
に位置する部位をポジレジストを用いてマスキングし、
それ以外の部分を硝酸溶液等を用いてエッチング処理す
ることにより、犠牲層2aの上方に厚さ10000Åの
圧電セラミック層5aを、犠牲層2bの上方に厚さ11
000Åの圧電セラミック層5bを、それぞれ形成し
た。尚、上記のゾルゲル溶液は乾燥するまで適度な流動
性を有しており、基板1に対して均等な厚さの圧電セラ
ミック塗膜5’を形成することができた。
【0024】(5)上部電極層の形成[図1(F)] 基板1の上面、並びに犠牲層2a、2bの側面、強化層
3a、3b、及び圧電セラミック層5a、5bの上面と
側面に、フォトリゾの手法を用いてポジレジストにて上
部電極形状をパターニングし、スパッタリング法により
厚さ1500Åのチタン/白金薄膜を全面に形成した
後、リフトオフの手法により、この白金薄膜の犠牲層2
a及び2bの上方に位置する部位、及びそれらに連なる
強化層3a及び3bの上面の所定個所以外の部分を除去
することにより、圧電セラミック層5aの上面及び片側
側面、強化層3aの上面の一部に、上部電極層6aを形
成した。また、圧電セラミック層5bの上面及び片側側
面、強化層3bの上面の一部に、上部電極層6bを形成
した。
【0025】(6)犠牲層の除去及び圧電素子の形成
[図1(G)] 犠牲層2a及び2bを酢酸溶液等を用いてエッチング
し、除去して、基板1と強化層3a若しくは強化層3b
との間に、それぞれ犠牲層2aの形状に対応する厚さ2
000Åの空間7a、及び犠牲層2bの形状に対応する
厚さ1000Åの空間7bを形成した後、上部電極と下
部電極との間に電圧を加え、分極処理を行った。このよ
うにして圧電セラミック層の厚さの異なる圧電素子、即
ち、異なった周波数帯の電気信号を取り出すことができ
る圧電素子を容易に形成することができた。これらの圧
電素子では、基板との間に十分な空間が設けられてお
り、基板が共振し、振動が減衰するようなことがない。
また、これらの圧電素子を直列子、或いは並列子として
組み合わせて形成することにより、ラダー型圧電セラミ
ックフィルタを作製した。
【0026】
【発明の効果】第1及び第2発明のラダー型圧電セラミ
ックフィルタの製造方法によれば、厚さが異なり、且つ
基板から離間された圧電セラミック層を容易に形成する
ことができる。また、これらの圧電セラミック層は、第
3及び第4発明の方法によって、形成することができ
る。このような圧電セラミック層を有する圧電素子で
は、異なった周波数帯の電気信号を取り出すことがで
き、また、基板の共振による振動の減衰もない。これら
の圧電素子をラダー型に組み合わせて形成することによ
り、優れた特性を有するラダー型圧電セラミックフィル
タとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】圧電素子の作製方法を工程に従って示す概略図
である。
【符号の説明】
1シリコン基板、2a、2b;犠牲層、3a、3b;強
化層、4a、4b;下部電極層、5’;圧電セラミック
塗膜、5a、5b;圧電セラミック層、6a、6b;上
部電極層、7a、7b;空間。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一基板の上面に厚さの異なる犠牲層を
    形成した後、少なくとも該犠牲層の上面に下部電極層を
    形成し、次いで、該下部電極層の上面に圧電セラミック
    塗膜を形成した後、焼成して、圧電セラミック層を形成
    し、次いで、少なくとも該圧電セラミック層の上面に上
    部電極層を形成し、その後、上記犠牲層を除去し、厚さ
    の異なる圧電セラミック層を形成し、次いで、分極処理
    して圧電素子を作製する工程を備え、該圧電素子をラダ
    ー型に組み合わせて形成することを特徴とするラダー型
    圧電セラミックフィルタの製造方法。
  2. 【請求項2】 同一基板の上面に厚さの異なる犠牲層を
    形成した後、該犠牲層の表面、及びそれに連なる該基板
    の上面に橋梁形状の強化層を形成し、次いで、少くとも
    該犠牲層の上面に下部電極層を形成し、その後、該下部
    電極層の上面に圧電セラミック塗膜を形成し、焼成し
    て、圧電セラミック層を形成し、次いで、少なくとも該
    圧電セラミック層の上面に上部電極層を形成し、その
    後、上記犠牲層を除去し、厚さの異なる圧電セラミック
    層を形成し、次いで、分極処理して圧電素子を作製する
    工程を備え、該圧電素子をラダー型に組み合わせて形成
    することを特徴とするラダー型圧電セラミックフィルタ
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記圧電セラミック塗膜は、上記基板の
    上面及び上記下部電極層の表面に、焼成により圧電セラ
    ミックとなる圧電セラミック原料を含有する溶液を塗布
    し、塗膜を形成した後、該塗膜のうちの上記犠牲層の上
    部に対応する部位を除く部分を除去することにより形成
    される請求項1又は2記載のラダー型圧電セラミックフ
    ィルタの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記圧電セラミック層は、上記基板の上
    面及び上記下部電極層の表面に、焼成により圧電セラミ
    ックとなる圧電セラミック原料を含有する溶液を塗布
    し、圧電セラミック塗膜を形成した後、焼成し、次い
    で、上記犠牲層の上部に対応する部位を除く部分を除去
    することにより形成される請求項1又は2記載のラダー
    型圧電セラミックフィルタの製造方法。
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