JP2019103083A - 弾性波デバイスおよびその製造方法並びにマルチプレクサ - Google Patents

弾性波デバイスおよびその製造方法並びにマルチプレクサ Download PDF

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Abstract

【課題】製造を容易とすること。【解決手段】基板10と、前記基板の面上に設けられ、前記基板の前記面に平行な第1方向Xの一方から他方に行くにしたがい厚くなる単一の圧電膜14と、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第1下部電極12aと、前記圧電膜の一部を挟み前記第1下部電極と対向する第1上部電極16aと、を有する1または複数の第1圧電薄膜共振器11aと、前記1または複数の第1圧電薄膜共振器よりも前記第1方向の他方側に設けられ、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第2下部電極12bと、前記圧電膜の一部を挟み前記第2下部電極と対向する第2上部電極16bと、を有する1または複数の第2圧電薄膜共振器11bと、を備える弾性波デバイス。【選択図】図2

Description

本発明は、弾性波デバイスおよびその製造方法並びにマルチプレクサに関し、例えば圧電薄膜共振器を有する弾性波デバイスおよびその製造方法並びにマルチプレクサに関する。
圧電薄膜共振器を用いた弾性波デバイスは、例えば携帯電話等の無線機器のフィルタおよびデュプレクサとして用いられている。圧電薄膜共振器は、圧電膜を挟み下部電極と上部電極が対向する積層構造を有している。圧電膜を挟み下部電極と上部電極が対向する領域が共振領域である。単一の圧電膜を用いる複数の圧電薄膜共振器において圧電膜の膜厚を異ならせることが知られている(例えば特許文献1)。
特開2006−24995号公報
単一の圧電膜を用いる圧電薄膜共振器において共振周波数を異ならせるためには、特許文献1のように圧電膜の膜厚を異ならせる、または一部の圧電薄膜共振器に質量付加膜を設けることを行う。このため、製造方法が煩雑になる。異なる共振周波数を有する圧電薄膜共振器を異なる圧電膜で形成すると、小型化が難しくなる。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、製造を容易とすることまたは小型化することを目的とする。
本発明は、基板と、前記基板の面上に設けられ、前記基板の前記面に平行な第1方向の一方から他方に行くにしたがい厚くなる単一の圧電膜と、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第1下部電極と、前記圧電膜の一部を挟み前記第1下部電極と対向する第1上部電極と、を有する1または複数の第1圧電薄膜共振器と、前記1または複数の第1圧電薄膜共振器よりも前記第1方向の他方側に設けられ、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第2下部電極と、前記圧電膜の一部を挟み前記第2下部電極と対向する第2上部電極と、を有する1または複数の第2圧電薄膜共振器と、を備える弾性波デバイスである。
上記構成において、前記面に平行でかつ前記第1方向に交差する第2方向に沿った前記圧電膜の厚さの変化率は前記第1方向に沿った前記圧電膜の厚さの変化率より小さい構成とすることができる。
上記構成において、前記1または複数の第1圧電薄膜共振器は前記第2方向に沿って複数設けられ、前記1または複数の第2圧電薄膜共振器は前記第2方向に沿って複数設けられている構成とすることができる。
上記構成において、第1入力端子から第1出力端子に至る第1経路に設けられそれぞれ前記複数の第1圧電薄膜共振器である複数の第1直列共振器と、一端が前記第1経路に電気的に接続され他端がグランドに電気的に接続されそれぞれ前記複数の第2圧電薄膜共振器である複数の第1並列共振器を有する第1ラダー型フィルタを備える構成とすることができる。
上記構成において、前記複数の第2圧電薄膜共振器よりも前記第1方向の他方側に前記第2方向に沿って複数設けられ、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第3下部電極と、前記圧電膜の一部を挟み前記第3下部電極と対向する第3上部電極と、を有する複数の第3圧電薄膜共振器と、前記複数の第3圧電薄膜共振器よりも前記第1方向の他方側に前記第2方向に沿って複数設けられ、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第4下部電極と、前記圧電膜の一部を挟み前記第4下部電極と対向する第4上部電極と、を有する複数の第4圧電薄膜共振器と、第2入力端子から第2出力端子に至る第2経路に直列に接続されそれぞれ前記複数の第3圧電薄膜共振器である複数の第2直列共振器と、一端が前記第2経路に電気的に接続され他端がグランドに電気的に接続されそれぞれ前記複数の第4圧電薄膜共振器である複数の第2並列共振器を有し、前記第1ラダー型フィルタの通過帯域より低い通過帯域を有する第2ラダー型フィルタと、を備える構成とすることができる。
上記構成において、前記圧電膜の厚さは前記第2方向に沿って略一定である構成とすることができる。
本発明は、上記弾性波デバイスを含むマルチプレクサである。
本発明は、基板と、前記基板の面上に設けられた単一の圧電膜と、共通端子から第1端子に至る第1経路に設けられ、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第1下部電極と、前記圧電膜の一部を挟み前記第1下部電極と対向する第1上部電極と、を有する1または複数の第1直列共振器と、一端が前記第1経路に電気的に接続され他端がグランドに電気的に接続され、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第2下部電極と、前記圧電膜の一部を挟み前記第2下部電極と対向する第2上部電極と、を有する1または複数の第1並列共振器と、を備える第1ラダー型フィルタと、前記共通端子から第2端子に至る第2経路に設けられ、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第3下部電極と、前記圧電膜の一部を挟み前記第3下部電極と対向する第3上部電極と、を有する1または複数の第2直列共振器と、一端が前記第2経路に電気的に接続され他端がグランドに電気的に接続され、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第4下部電極と、前記圧電膜の一部を挟み前記第4下部電極と対向する第4上部電極と、を有する1または複数の第2並列共振器と、を備え、前記第1ラダー型フィルタの通過帯域より低い通過帯域を有する第2ラダー型フィルタと、を備えるマルチプレクサである。
上記構成において、前記圧電膜の一部を挟み前記第1下部電極と第1上部電極とが対向する第1共振領域における前記圧電膜は、前記圧電膜の一部を挟み前記第2下部電極と第2上部電極とが対向する第2共振領域における前記圧電膜より薄く、前記圧電膜の一部を挟み前記第3下部電極と第3上部電極とが対向する第3共振領域における前記圧電膜は、前記第2共振領域における前記圧電膜より厚く、前記圧電膜の一部を挟み前記第4下部電極と第4上部電極とが対向する第4共振領域における前記圧電膜は、前記第3共振領域における前記圧電膜より厚い構成とすることができる。
本発明は、基板上に複数の下部電極を形成する工程と、前記複数の下部電極上に単一の圧電膜を形成する工程と、前記圧電膜上にマスク層を形成する工程と、前記マスク層をグレースケールマスクを介して露光することで、前記マスク層の膜厚を異ならせる工程と、前記膜厚が異なるマスク層をマスクに前記圧電膜をエッチングすることで、前記複数の下部電極の少なくとも2つの下部電極上における前記圧電膜の膜厚を異ならせる工程と、複数の圧電薄膜共振器が形成される領域において、それぞれ前記圧電膜を挟み前記複数の下部電極と複数の上部電極とが対向するように、前記圧電膜上に複数の上部電極を形成する工程と、を含む弾性波デバイスの製造方法である。
本発明によれば、製造を容易とすることまたは小型化することができる。
図1は、実施例1に係る弾性波デバイスの平面図である。 図2(a)および図2(b)は、それぞれ図1のA−A断面図およびB−B断面図である。 図3(a)および図3(b)は、実施例1における圧電膜を示す断面図である。 図4(a)から図4(d)は、実施例1の弾性波デバイスの製造方法を示す断面図(その1)である。 図5(a)から図5(c)は、実施例1の弾性波デバイスの製造方法を示す断面図(その2)である。 図6は、実施例2に係るデュプレクサの回路図である。 図7は、実施例2に係るデュプレクサの平面図である。 図8は、実施例2に係るデュプレクサの別の平面図である。 図9(a)から図9(c)は、実施例1および2の変形例1に係る弾性波デバイスの断面図である。 図10(a)から図10(c)は、実施例1および2の変形例1に係る弾性波デバイスの断面図である。 図11は、実施例1および2の変形例2に係る弾性波デバイスの断面図である。
以下図面を参照し、本発明の実施例について説明する。
図1は、実施例1に係る弾性波デバイスの平面図、図2(a)および図2(b)は、それぞれ図1のA−A断面図およびB−B断面図である。図1では、圧電膜14を透視して空隙30を図示している。基板10の上面と平行で互いに直交する方向をX方向およびY方向とし、基板10の上面の法線方向をZ方向とする。
図1から図2(b)に示すように、X方向およびY方向に圧電薄膜共振器11aから11dが配列されている。基板10上に、空隙30を介し下部電極12aから12dが設けられている。下部電極12aから12d上に単一の圧電膜14が設けられている。圧電膜14は+X方向に沿って厚くなり、Y方向に沿ってほぼ同じ厚さである。すなわち、圧電膜14の上面はX方向に沿って傾斜し、Y方向に沿って傾斜していない。
圧電膜14上に上部電極16aから16dが設けられている。圧電膜14の少なくとも一部を挟み下部電極12aから12dと上部電極16aから16dとがそれぞれ対向する領域は圧電薄膜共振器11aから11dに対応する共振領域50aから50dである。共振領域50aから50dの平面形状は略楕円形状である。
基板10としては、シリコン基板、アルミナ基板、石英基板、スピネル基板、ガラス基板または水晶基板等の絶縁基板を用いることができる。下部電極12aから12dおよび上部電極16aから16dとしては、Ru(ルテニウム)、Cr(クロム)、Al(アルミニウム)、Ti(チタン)、Cu(銅)、Mo(モリブデン)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Pt(白金)、Rh(ロジウム)またはIr(イリジウム)等の単層膜またはこれらの積層膜を用いることができる。
圧電膜14としては、(002)方向を主軸とする窒化アルミニウム(AlN)、酸化亜鉛(ZnO)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸鉛(PbTiO3)等を用いることができる。また、例えば、圧電膜14は、窒化アルミニウムを主成分とし、共振特性の向上または圧電性の向上のため他の元素を含んでもよい。例えば、添加元素として、Sc(スカンジウム)、2族元素もしくは12族元素と4族元素との2つの元素、または2族元素もしくは12族元素と5族元素との2つの元素を用いることにより、圧電膜14の圧電性が向上する。このため、圧電薄膜共振器の実効的電気機械結合係数を向上できる。2族元素は、例えばCa(カルシウム)、Mg(マグネシウム)またはSr(ストロンチウム)である。12族元素は例えばZn(亜鉛)である。4族元素は、例えばTi、Zr(ジルコニウム)またはHf(ハフニウム)である。5族元素は、例えばTa、Nb(ニオブ)またはV(バナジウム)である。さらに、圧電膜14は、窒化アルミニウムを主成分とし、B(ボロン)を含んでもよい。
共振領域50aから50dの少なくとも一部に、周波数を調整するための質量負荷膜が設けられていてもよい。質量付加膜としては、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜等の絶縁膜、または下部電極および上部電極として例示した金属膜を用いることができる。
図3(a)および図3(b)は、実施例1における圧電膜を示す断面図である。図3(a)に示すように、X方向に沿った圧電薄膜共振器11aから11dの共振領域50aから50dにおける圧電膜14の膜厚T1からT4は+X方向に行くにしたがい大きくなる。共振領域50aから50dにおける圧電膜14の膜厚T1からT4は、共振領域50aから50d内の圧電膜14の体積を共振領域50aから50dのXY平面の面積で割った値である。膜厚T1<T2<T3<T4となる。膜厚T1からT4が大きいと圧電薄膜共振器11aから11dの共振周波数fr1からfr4は低くなる。よって、fr1>fr2>fr3>fr4となる。
図3(b)に示すように、Y方向に沿った圧電薄膜共振器11dの共振領域50dにおける圧電膜14の膜厚T4はほぼ一定である。よって、圧電薄膜共振器11dの共振周波数fr4はほぼ一定である。
2GHz程度の圧電薄膜共振器の場合、下部電極12aから12dは、例えば基板10側から膜厚が100nmのCr膜および膜厚が200nmのRu膜である。圧電膜14は、例えば膜厚が1200nmから1300nmの窒化アルミニウム膜である。上部電極16aから16dは、例えば圧電膜14側から膜厚が230nmのRu膜および膜厚が50nmのCr膜である。共振領域50aから50dの下部電極12aから12dと上部電極16aから16dとの間には挿入膜が設けられていてもよい。挿入膜は共振領域50aから50dの各々の外周領域に設けられ中央領域には設けられていない。挿入膜は、例えば膜厚が150nmの酸化シリコン膜である。圧電薄膜共振器11aから11dを12個設ける場合、空隙30のX方向およびY方向の大きさはそれぞれ例えば850μmから1000μmおよび450μmから550μmである。各層の材料、膜厚および大きさは所望の共振特性を得るため適宜設定できる。
[実施例1の製造方法]
図4(a)から図5(c)は、実施例1の弾性波デバイスの製造方法を示す断面図である。図4(a)に示すように、基板10の上面に凹部39を形成する。凹部39はフォトリソグラフィ法およびエッチング法等を用い形成する。凹部内に犠牲層38を埋め込む。犠牲層38は、例えばスパッタリング法、真空蒸着法またはCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用い成膜する。犠牲層38の膜厚は、例えば10〜100nmであり、酸化マグネシウム(MgO)、酸化亜鉛、ゲルマニウム(Ge)または酸化シリコン等のエッチング液またはエッチングガスに容易に溶解できる材料から選択される。
図4(b)に示すように、犠牲層38上に下部電極12aから12dを、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法またはCVD法を用い成膜する。下部電極12aから12dを、フォトリソグラフィ法およびエッチング法を用い所望の形状にパターニングする。下部電極12aから12dは、リフトオフ法により形成してもよい。
図4(c)に示すように、下部電極12aから12dおよび基板10上に圧電膜14を、例えばスパッタリング法、真空蒸着法またはCVD法を用い成膜する。圧電膜14の膜厚はほぼ一定である。
図4(d)に示すように、圧電膜14上にマスク層36を形成する。マスク層36は感光性の材料であり、例えばポジ型のフォトレジストである。マスク層36の膜厚はほぼ一定である。
図5(a)に示すように、マスク37をマスク層36上に配置する。マスク37はグレースケールマスクである。グレースケールマスクは、露光に用いる波長の光に対し透過率が3段階以上または連続的に変化するマスクである。マスク37は+X方向に行くにしたがい露光に用いる光の透過率が低くなり、Y方向に沿って透過率がほぼ一定である。マスク37を用いてポジ型のフォトレジストであるマスク層36を露光現像すると、マスク層36の膜厚は+X方向に行くにしたがい大きくなり、Y方向に沿ってほぼ一定である。マスク層36としてネガ型のフォトレジストを用いる場合、+X方向に行くにしたがい露光に用いる光の透過率が高くなり、Y方向に沿って透過率がほぼ一定のマスク37を用いる。
図5(b)に示すように、マスク層36をマスクに圧電膜14をエッチングする。圧電膜14とマスク層36とエッチングレートの比に応じ圧電膜14の上面は傾斜する。エッチングは、イオンミリング法等のドライエッチングを用いてもよいし、リン酸等を用いたウェットエッチング法を用いてもよい。例えば、圧電膜14とマスク層36のエッチングレートの比をほぼ1:1とすれば、図5(a)のマスク層36の上面の傾斜とほぼ同じ角度で圧電膜14の上面が傾斜する。犠牲層38の外側の圧電膜14をフォトグラフィ法およびエッチング法を用い所望の形状にパターニングする。
図5(c)に示すように、圧電膜14上に上部電極16aから16dを、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法またはCVD法を用い成膜する。上部電極16aから16dを、フォトリソグラフィ法およびエッチング法を用い所望の形状にパターニングする。上部電極16aから16dは、リフトオフ法により形成してもよい。
その後、犠牲層38をエッチングすることで、空隙30を形成する。これにより、図2(a)の圧電薄膜共振器11aから11dが形成される。図4(a)において凹部39を形成せず、基板10の平坦な上面上に犠牲層38を形成する。圧電膜14等の応力を圧縮応力となるように設定しておく。これにより、空隙30をZ方向にドーム状の膨らみを有する形状とすることもできる。
実施例1によれば、図2(a)および図3(a)のように、単一の圧電膜14は基板10の上面上に設けられ、+X方向(基板10の上面に平行な第1方向の一方から他方)に行くにしたがい厚くなる。1または複数の圧電薄膜共振器11a(第1圧電薄膜共振器)は、基板10と圧電膜14との間に設けられた下部電極12a(第1下部電極)と、圧電膜14の一部を挟み下部電極12aと対向する上部電極16a(第1上部電極)と、を有する。1または複数の圧電薄膜共振器11b(第2圧電薄膜共振器)は、圧電薄膜共振器11aよりも+X方向(第1方向の他方)側に設けられ、基板10と圧電膜14との間に設けられた下部電極12b(第2下部電極)と、圧電膜14の一部を挟み下部電極12bと対向する上部電極16b(第2上部電極)と、を有する。
このように、圧電膜14の厚さが+X方向に行くにしたがい大きくなる。このため、X方向の位置に対応して共振周波数が変化する。例えば圧電膜14は+X方向に行くにしたがい連続的に厚くなる。これにより、圧電薄膜共振器11aおよび11bを製造するときに、異なる共振周波数fr1およびfr2ごとに圧電膜14の膜厚T1およびT2を異ならせる工程を行わなくてもよい。また、異なる共振周波数fr1およびfr2ごとに質量付加膜を設ける工程を行わなくてもよい。よって、弾性波デバイスの製造が容易となる。圧電膜14の厚さは、圧電薄膜共振器11aから11dが形成される領域の範囲内において、+X方向に行くにしたがい大きくなればよい。
また、Y方向(基板10の上面に平行でかつ第1方向に交差する第2方向)に沿った圧電膜14の厚さの変化率をX方向に沿った圧電膜14の厚さの変化率より小さくする。これにより、Y方向に設けられた圧電薄膜共振器の共振周波数の差を小さくできる。Y方向に沿った圧電膜14の厚さの変化率はX方向に沿った圧電膜14の厚さの変化率の1/5以下が好ましく、1/10以下がより好ましい。なお、X方向の圧電膜14の厚さの変化率は、X座標をX、圧電膜14の厚さをTとすると、ΔT/ΔXである。Y方向の圧電膜14の厚さの変化率は、Y座標をY、圧電膜14の厚さをTとすると、ΔT/ΔYである。圧電膜14の膜厚のX方向の変化率および/またはY方向の変化率が一定でない場合、圧電薄膜共振器11aから11dが形成される領域内において、Y方向に沿った圧電膜14の厚さの最大の変化率がX方向に沿った圧電膜14の厚さの最小の変化率より小さければよい。
圧電膜14の厚さはY方向に沿って製造誤差程度に略一定である。これにより、Y方向に沿った複数の圧電薄膜共振器の共振周波数を互いに略同じにできる。
圧電薄膜共振器11aをY方向に沿って複数設け、圧電薄膜共振器11bをY方向に沿って複数設ける。これにより、圧電薄膜共振器11a内の共振周波数の差および圧電薄膜共振器11b内の共振周波数の差を、圧電薄膜共振器11aと11bとの共振周波数fr1およびfr2の差より小さくできる。また、複数の圧電薄膜共振器11a内でX方向の位置を異ならせることで、複数の圧電薄膜共振器11aの共振周波数を細かく設定することができる。
1または複数の圧電薄膜共振器11c(第3圧電薄膜共振器)は、圧電薄膜共振器11bの+X方向側に設けられ、基板10と圧電膜14との間に設けられた下部電極12c(第3下部電極)と、圧電膜14の一部を挟み下部電極12cと対向する上部電極16c(第3上部電極)と、を有する。1または複数の圧電薄膜共振器11d(第4圧電薄膜共振器)は、圧電薄膜共振器11cの+X方向側に設けられ、基板10と圧電膜14との間に設けられた下部電極12d(第4下部電極)と、圧電膜14の一部を挟み下部電極12dと対向する上部電極16d(第4上部電極)と、を有する。これにより、共振周波数が3以上異なる複数の圧電薄膜共振器11aから11dを容易に製造することができる。
このような、弾性波デバイスの製造方法として、図5(a)のように、マスク層36をグレースケールマスクを介して露光することで、マスク層36の膜厚を異ならせる。図5(b)のように、膜厚が異なるマスク層36をマスクに圧電膜14をエッチングすることで、複数の下部電極12aから12dの少なくとも2つの下部電極12aから12d上における圧電膜14の膜厚を異ならせる。図5(c)のように、複数の圧電薄膜共振器11aから11dが形成される領域において、それぞれ圧電膜14を挟み複数の下部電極12aから12dと複数の上部電極16aから16dとが対向するように、圧電膜14上に複数の上部電極16aから16bを形成する。これにより、圧電膜14の膜厚T1およびT2を異ならせる工程または質量付加膜を設ける工程を行わなくてもよい。よって、弾性波デバイスの製造が容易となる。
図6は、実施例2に係るデュプレクサの回路図である。図6に示すように、デュプレクサは、受信フィルタ40および送信フィルタ42を備えている。受信フィルタ40は、共通端子Antと受信端子Rxとの間に接続されている。送信フィルタ42は、共通端子Antと送信端子Txとの間に接続されている。受信フィルタ40は、共通端子Antから入力された高周波信号のうち受信帯域の信号を受信信号として受信端子Rxに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。送信フィルタ42は、送信端子Txから入力された高周波信号のうち送信帯域の信号を送信信号として共通端子Antに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。
受信フィルタ40および送信フィルタ42は、ラダー型フィルタである。受信フィルタ40では、共通端子Antと受信端子Rxの間に1または複数の直列共振器S11からS13が直列に接続されている。共通端子Antと受信端子Rxの間に1または複数の並列共振器P11からP13が並列に接続されている。送信フィルタ42では、共通端子Antと送信端子Txの間に1または複数の直列共振器S21からS23が直列に接続されている。共通端子Antと送信端子Txの間に1または複数の並列共振器P21からP23が並列に接続されている。受信フィルタ40および送信フィルタ42における直列共振器および並列共振器の個数は適宜設定できる。
図7は、実施例2に係るデュプレクサの平面図である。図7に示すように、直列共振器S11からS13は圧電薄膜共振器11aにより形成される。並列共振器P11からP13は圧電薄膜共振器11bにより形成される。直列共振器S21からS23は圧電薄膜共振器11cにより形成される。並列共振器P21からP23は圧電薄膜共振器11dにより形成される。
圧電薄膜共振器11aから11d間は下部電極12および/または上部電極16を配線として介し電気的に接続されている。配線は、下部電極12および/または上部電極16に低抵抗層が積層されていてもよい。低抵抗層は、金層または銅層のように下部電極12および/または上部電極16より抵抗率の低い層である。配線を下部電極12と上部電極16とで切り替えている箇所32(例えばS11とS12の間)では、圧電膜14に貫通孔が設けられ、貫通孔を介し下部電極12と上部電極16とが電気的に接続されている。共通端子Antは上部電極16を介し圧電薄膜共振器11aから11dに電気的に接続されている。受信端子Rx、送信端子Txおよびグランド端子GNDは、下部電極12を介し圧電薄膜共振器11aから11dに電気的に接続されている。共通端子Antは、圧電膜14上に設けられ、受信端子Rx、送信端子Txおよびグランド端子GNDは、圧電膜14が設けられてない領域の基板10上に設けられている。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
図8は、実施例2に係るデュプレクサの別の平面図である。図8に示すように、共通端子Antおよびグランド端子GNDは上部電極16を介し圧電薄膜共振器11aから11dに電気的に接続されている。送信端子Txおよび受信端子Rxは、下部電極12を介し圧電薄膜共振器11aから11dに電気的に接続されている。共通端子Antおよびグランド端子GNDは、圧電膜14上に設けられ、受信端子Rxおよび送信端子Txは、圧電膜14の開口35内の基板10上に設けられている。その他の構成は図7と同じであり説明を省略する。
例えば、LTE(Long Term Evolution)バンド25では、送信帯域は185MHzから1915MHzであり、受信帯域は1930MHzから1995MHzである。例えば圧電膜14の膜厚が1200nmのとき共振周波数が2000MHzとなるような圧電薄膜共振器を用い、バンド25のデュプレクサを作製する場合を考える。この場合、圧電膜14の膜厚T1からT4を、それぞれ例えば1203nm、1244nm、1253nmおよび1297nmとする。
実施例2によれば、図6から図8のように、受信フィルタ40(第1ラダー型フィルタ)では、共通端子Ant(第1入力端子)から受信端子Rx(第1出力端子、第1端子)に至る経路を第1経路とする。複数の直列共振器S11からS13(第1直列共振器)は第1経路に電気的に直列に接続され、それぞれが圧電薄膜共振器11aである。複数の並列共振器P11からP13(第1並列共振器)は、一端が第1経路に電気的に接続され他端がグランドに電気的に接続され、それぞれが圧電薄膜共振器11bである。
Y方向に沿って直列共振器S11からS13が設けられているため、直列共振器S11からS13の共振領域50aにおける圧電膜14をほぼ同じ厚さにできる。これにより、直列共振器S11からS13の共振周波数を互いにほぼ同じにできる。Y方向に沿って並列共振器P11からP13が設けられているため、並列共振器P11からP13における共振領域50bにおける圧電膜14を互いにほぼ同じ厚さにできる。これにより、並列共振器P11からP13の共振周波数をほぼ同じにできる。
直列共振器S11からS13の+X方向側に並列共振器P11からP13が設けられているため、直列共振器S11からS13の共振領域50a(第1共振領域)における圧電膜14を並列共振器P11からP13の共振領域50b(第2共振領域)における圧電膜14より薄くできる。これにより、並列共振器P11からP13の共振周波数を直列共振器S11からS13より低くできる。
送信フィルタ42(第2ラダー型フィルタ)では、送信端子Tx(第2入力端子、第2端子)から共通端子Ant(第2出力端子)に至る経路を第2経路とする。複数の直列共振器S21からS23(第2直列共振器)は、第2経路に直列に電気的に接続され、それぞれが圧電薄膜共振器11cである。並列共振器P21からP23(第2並列共振器)は、一端が第2経路に電気的に接続され他端がグランドに電気的に接続され、それぞれ圧電薄膜共振器11dである。
直列共振器S21からS23の共振領域50cにおける圧電膜14をほぼ同じ厚さにでき、並列共振器P21からP23における共振領域50dにおける圧電膜14をほぼ同じ厚さにできる。これにより、直列共振器S21からS23の共振周波数を互いにほぼ同じにでき、並列共振器P21からP23の共振周波数を互いにほぼ同じにできる。
並列共振器P11からP13の+X方向側に直列共振器S21からS23が設けられているため、直列共振器S21からS23の共振領域50c(第3共振領域)における圧電膜14を共振領域50bにおける圧電膜より厚くできる。これにより、直列共振器S21からS23の共振周波数を並列共振器P11からP13より低くできる。
直列共振器S21からS23の+X方向側に並列共振器P21からP23が設けられているため、並列共振器P21からP23の共振領域50d(第4共振領域)における圧電膜14を共振領域50cにおける圧電膜より厚くできる。これにより、並列共振器P21からP23の共振周波数を直列共振器S21からS23より低くできる。
これにより、受信フィルタ40の通過帯域より低い通過帯域を有する送信フィルタ42を容易に製造できる。
複数のラダー型フィルタを有するデュプレクサでは、少なくとも4個の共振周波数を有する圧電薄膜共振器11aから11dを設けることになる。デュプレクサの小型化のためには単一の圧電膜14に圧電薄膜共振器11aから11dを設けることが好ましい。しかし、圧電膜14の膜厚および/または質量付加膜の膜厚を異ならせて4個の共振周波数を有する圧電薄膜共振器11aから11dを形成しようとすると、製造工程が煩雑となる。このため、単一の圧電膜14に圧電薄膜共振器11aから11dを形成することは難しかった。そこで、図5(a)のようにグレースケールマスクを用いる。これにより、複数のラダー型フィルタを有するデュプレクサを単一の圧電膜14に形成することができる。よって、デュプレクサの小型化が可能となる。
マルチプレクサの例としてデュプレクサについて説明したが、マルチプレクサは例えばトリプレクサまたはクワッドプレクサでもよい。
[実施例1および2の変形例1]
図9(a)から図10(c)は、実施例1および2の変形例1に係る弾性波デバイスの断面図である。図9(a)に示すように、圧電膜14の厚さは階段状に変化し、共振領域50aから50d内の各々の圧電膜14の厚さはほぼ一定でもよい。図9(b)に示すように、一部の圧電薄膜共振器11aおよび11cでは共振領域50aおよび50c内の圧電膜14の厚さは連続的に変化し、圧電薄膜共振器11bおよび11dの共振領域50bおよび50d内では各々圧電膜14の厚さはほぼ一定でもよい。図9(c)に示すように、共振領域50aから50d内の圧電膜14の厚さのXに沿った変化率は異なっていてもよい。
図10(a)に示すように、圧電膜14の厚さは階段状に変化し、共振領域50aから50d内の各々の圧電膜14の厚さは連続的に変化し、共振領域50aから50d内の圧電膜14の厚さのXに対する変化率はほぼ同じでもよい。図10(b)に示すように、圧電膜14の厚さは階段状に変化し、共振領域50aから50d内の各々の圧電膜14の厚さは連続的に変化してもよい。図10(c)に示すように、X方向に沿った圧電膜14の厚さは連続的に変化し、圧電膜14の厚さのXに対する変化率は連続的に変化していてもよい。図9(a)から図10(c)において、その他の構成は、実施例1および2と同じであり説明を省略する。
実施例1の図2(a)および図10(c)のように、+X方向に行くにしたがい圧電膜14が厚くなることにより、X方向の位置を調整することで、圧電薄膜共振器11aから11dの共振周波数を任意の値に設定できる。
図5(a)のように、グレースケールマスクを用いることで、図9(a)から図10(c)のように、共振領域50aから50dにおける圧電膜14の厚さが異なる圧電薄膜共振器11aから11dを1回のパターニングおよびエッチングを用い形成できる。よって、製造工程を簡略化できる。
[実施例1および2の変形例2]
図11は、実施例1および2の変形例2に係る弾性波デバイスの断面図である。図11に示すように、共振領域50aから50dの下部電極12aから12d下に音響反射膜31が形成されている。音響反射膜31は、音響インピーダンスの低い膜31aと音響インピーダンスの高い膜31bとが交互に設けられている。膜31aおよび31bの膜厚は例えばそれぞれほぼλ/4(λは弾性波の波長)である。膜31aと膜31bの積層数は任意に設定できる。音響反射膜31は、音響特性の異なる少なくとも2種類の層が間隔をあけて積層されていればよい。また、基板10が音響反射膜31の音響特性の異なる少なくとも2種類の層のうちの1層であってもよい。例えば、音響反射膜31は、基板10中に音響インピーダンスの異なる膜が一層設けられている構成でもよい。その他の構成は、実施例1および2と同じであり説明を省略する。
実施例1および2並びにその変形例1において、実施例1および2の変形例2と同様に空隙30の代わりに音響反射膜31を形成してもよい。
圧電薄膜共振器11aから11dは、共振領域50aから50dにおいて空隙30が基板10と下部電極12aから12dとの間に形成されているFBAR(Film Bulk Acoustic Resonator)でもよい。また、圧電薄膜共振器11aから11dは、共振領域50aから50dにおいて下部電極12aから12d下に圧電膜14を伝搬する弾性波を反射する音響反射膜31を備えるSMR(Solidly Mounted Resonator)でもよい。
複数の圧電薄膜共振器11aから11dに共通に空隙30が設けられている例を説明したが、空隙30は圧電薄膜共振器11aから11dごとに設けられていてもよい。共振領域50aから50dの平面形状として楕円形状を例に説明したが、四角形状または五角形状等の多角形状でもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 基板
11a−11d 圧電薄膜共振器
12a−12d 下部電極
14 圧電膜
16a−16d 上部電極
30 空隙
40 受信フィルタ
42 送信フィルタ
50a−50d 共振領域

Claims (10)

  1. 基板と、
    前記基板の面上に設けられ、前記基板の前記面に平行な第1方向の一方から他方に行くにしたがい厚くなる単一の圧電膜と、
    前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第1下部電極と、前記圧電膜の一部を挟み前記第1下部電極と対向する第1上部電極と、を有する1または複数の第1圧電薄膜共振器と、
    前記1または複数の第1圧電薄膜共振器よりも前記第1方向の他方側に設けられ、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第2下部電極と、前記圧電膜の一部を挟み前記第2下部電極と対向する第2上部電極と、を有する1または複数の第2圧電薄膜共振器と、
    を備える弾性波デバイス。
  2. 前記面に平行でかつ前記第1方向に交差する第2方向に沿った前記圧電膜の厚さの変化率は前記第1方向に沿った前記圧電膜の厚さの変化率より小さい請求項1に記載の弾性波デバイス。
  3. 前記1または複数の第1圧電薄膜共振器は前記第2方向に沿って複数設けられ、前記1または複数の第2圧電薄膜共振器は前記第2方向に沿って複数設けられている請求項2に記載の弾性波デバイス。
  4. 第1入力端子から第1出力端子に至る第1経路に設けられそれぞれ前記複数の第1圧電薄膜共振器である複数の第1直列共振器と、一端が前記第1経路に電気的に接続され他端がグランドに電気的に接続されそれぞれ前記複数の第2圧電薄膜共振器である複数の第1並列共振器を有する第1ラダー型フィルタを備える請求項3に記載の弾性波デバイス。
  5. 前記複数の第2圧電薄膜共振器よりも前記第1方向の他方側に前記第2方向に沿って複数設けられ、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第3下部電極と、前記圧電膜の一部を挟み前記第3下部電極と対向する第3上部電極と、を有する複数の第3圧電薄膜共振器と、
    前記複数の第3圧電薄膜共振器よりも前記第1方向の他方側に前記第2方向に沿って複数設けられ、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第4下部電極と、前記圧電膜の一部を挟み前記第4下部電極と対向する第4上部電極と、を有する複数の第4圧電薄膜共振器と、
    第2入力端子から第2出力端子に至る第2経路に直列に接続されそれぞれ前記複数の第3圧電薄膜共振器である複数の第2直列共振器と、一端が前記第2経路に電気的に接続され他端がグランドに電気的に接続されそれぞれ前記複数の第4圧電薄膜共振器である複数の第2並列共振器を有し、前記第1ラダー型フィルタの通過帯域より低い通過帯域を有する第2ラダー型フィルタと、
    を備える請求項4に記載の弾性波デバイス。
  6. 前記圧電膜の厚さは前記第2方向に沿って略一定である請求項2から5のいずれか一項に記載の弾性波デバイス。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の弾性波デバイスを含むマルチプレクサ。
  8. 基板と、
    前記基板の面上に設けられた単一の圧電膜と、
    共通端子から第1端子に至る第1経路に設けられ、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第1下部電極と、前記圧電膜の一部を挟み前記第1下部電極と対向する第1上部電極と、を有する1または複数の第1直列共振器と、一端が前記第1経路に電気的に接続され他端がグランドに電気的に接続され、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第2下部電極と、前記圧電膜の一部を挟み前記第2下部電極と対向する第2上部電極と、を有する1または複数の第1並列共振器と、を備える第1ラダー型フィルタと、
    前記共通端子から第2端子に至る第2経路に設けられ、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第3下部電極と、前記圧電膜の一部を挟み前記第3下部電極と対向する第3上部電極と、を有する1または複数の第2直列共振器と、一端が前記第2経路に電気的に接続され他端がグランドに電気的に接続され、前記基板と前記圧電膜との間に設けられた第4下部電極と、前記圧電膜の一部を挟み前記第4下部電極と対向する第4上部電極と、を有する1または複数の第2並列共振器と、を備え、前記第1ラダー型フィルタの通過帯域より低い通過帯域を有する第2ラダー型フィルタと、
    を備えるマルチプレクサ。
  9. 前記圧電膜の一部を挟み前記第1下部電極と第1上部電極とが対向する第1共振領域における前記圧電膜は、前記圧電膜の一部を挟み前記第2下部電極と第2上部電極とが対向する第2共振領域における前記圧電膜より薄く、
    前記圧電膜の一部を挟み前記第3下部電極と第3上部電極とが対向する第3共振領域における前記圧電膜は、前記第2共振領域における前記圧電膜より厚く、
    前記圧電膜の一部を挟み前記第4下部電極と第4上部電極とが対向する第4共振領域における前記圧電膜は、前記第3共振領域における前記圧電膜より厚い請求項8に記載のマルチプレクサ。
  10. 基板上に複数の下部電極を形成する工程と、
    前記複数の下部電極上に単一の圧電膜を形成する工程と、
    前記圧電膜上にマスク層を形成する工程と、
    前記マスク層をグレースケールマスクを介して露光することで、前記マスク層の膜厚を異ならせる工程と、
    前記膜厚が異なるマスク層をマスクに前記圧電膜をエッチングすることで、前記複数の下部電極の少なくとも2つの下部電極上における前記圧電膜の膜厚を異ならせる工程と、
    複数の圧電薄膜共振器が形成される領域において、それぞれ前記圧電膜を挟み前記複数の下部電極と複数の上部電極とが対向するように、前記圧電膜上に複数の上部電極を形成する工程と、
    を含む弾性波デバイスの製造方法。
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