JP2001110852A - 電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法 - Google Patents
電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法Info
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Abstract
アテープの製造方法は、可撓性絶縁性フィルム上に形成
された配線パターンの表面にソルダーレジスト塗布液を
塗布した後、塗布したソルダーレジスト塗布液中の気泡
が消失するように一次加熱処理し、次いで、フィルムを
エンボススペーサーと共に巻回して形成されるフィルム
の間隙にソルダーレジスト塗布液中に含有される熱硬化
性樹脂の熱硬化開始温度未満の温度に二次加熱処理する
ことを特徴としている。 【効果】 本発明によれば、ファインピッチの電子部品
実装用フィルムキャリアテープであってもインナーリー
ド間および生成された配線パターン上にソルダーレジス
トの流出がない。
Description
ィルムキャリアテープ(例えば、TAB(Tape Automat
ed Bonding)テープ、T-BGA(Tape Ball Grid Arra
y)テープ、ASIC(Application Specific Integrate
d Circuit)テープなど)を製造する方法に関する。
C(集積回路)、LSI(大規模集積回路)などの電子
部品を実装するプリント配線板の需要が急激に増加して
いるが、電子機器の小型化、軽量化、高機能化が要望さ
れ、これら電子部品の実装方法として、最近では電子部
品実装用フィルムキャリアテープを用いた実装方式が採
用されており、特に、パーソナルコンピュータなどのよ
うに高精細化、薄型化、液晶画面の額縁面積の狭小化が
要望されている液晶表示素子(LCD)を使用する電子
産業においてその重要性が高まっている。
ルムキャリアテープを製造する方法としては、下記のよ
うな工程を経て製造されている。すなわち、先ず、ポリ
イミドフィルムのような基材となる可撓性絶縁性フィル
ムをプレス機でパターン打ち抜きを行った後、この可撓
性絶縁性フィルムに銅箔を積層する。そして、この銅箔
の上面にフォトレジストを全面に塗布して、このフォト
レジストに、フォトレジストマスクを使用して所望のパ
ターン形状に紫外線により露光し、この露光されたフォ
トレジスト部分を現像液によって溶解除去する。このフ
ォトレジストで覆われていない銅箔部分を、酸などで化
学的に溶解(エッチング)して除去した後、フォトレジ
ストをアルカリ液にて溶解除去することによって絶縁フ
ィルム上に残った銅箔により所望の配線パターンを形成
する。
グレーションによる短絡を防止し、配線の保護および配
線間の絶縁のために、配線パターンのうち、ICなどの
デバイス(電子部品)に接続されるインナーリード、ア
ウターリードおよび液晶表示素子などに接続される出力
側アウターリードなどのリード部分を除いて、絶縁樹脂
であるソルダーレジストを、スクリーン印刷法を利用し
て塗布した後、乾燥、硬化させてソルダーレジスト被覆
層を形成している。
を防止すると共に、リード部分に接続されるデバイスの
バンプ電極などの接続部分との接合強度(ボンダビリテ
ィー)を確保するために、リード部分に、例えば、スズ
メッキ、ニッケル下地金メッキ、金メッキ、スズ−鉛の
共晶合金メッキなどを施すことにより製造されている。
リアテープを製造する際におけるソルダーレジスト層の
形成には、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミ
ド系樹脂などの熱硬化性樹脂を含有するソルダーレジス
ト塗布液を、ステンレス細線等を編みこんで形成された
スクリーンを用いてリード部を残して塗布する。このよ
うにして塗布された直後のソルダーレジスト塗布液は、
溶媒を含有し流動性を有しているので、例えばソルダー
レジスト塗布液の表面張力によってリード間に侵入した
場合には、次第にリードの先端方向に浸出してリード側
面にソルダーレジストからなる薄膜が付着し、続くメッ
キ工程、デバイスの実装工程などにおいてメッキ不良の
原因あるいはデバイスの実装不良の原因になる。このた
め従来は、ソルダーレジスト塗布液を塗布した後、ソル
ダーレジストの樹脂硬化工程に至る間に、塗布されたソ
ルダーレジスト塗布液を50〜110℃程度の温度に加
熱して溶媒をある程度除去してソルダーレジスト塗布液
の流動性を低下させていた。
に伴い、こうした電子部品を実装するフィルムキャリア
テープのリード幅が50μm以下であるような非常に細
線化されたフィルムキャリアテープが製造されている。
こうしたフィルムキャリアテープに塗布されたソルダー
レジスト塗布液では、例えば上記のような毛細管現象に
よる塗布液の流れ出しも多くなるので、こうした塗布液
の流れ出しを防止するために比較的高い粘度のソルダー
レジスト塗布液が使用されている。
液をスクリーン印刷により塗布する際に、スキージーを
移動する際に気泡を巻き込むことがある。また、スクリ
ーン印刷に使用するステンレス細線からなる紗のステン
レス細線が交差する部分は、ソルダーレジスト塗布液は
塗出しない。ソルダーレジスト塗布液の粘度が低い場合
には、ソルダーレジスト塗布液のセルフレベリング性に
よってこうしたステンレス細線が交差して塗布液が塗出
できなかった部分は、周辺のソルダーレジスト塗布液に
よって埋め尽くされるが、塗布液の粘度が高いとこうし
た塗布液が塗出できなかった部分が気泡として残留す
る。このように塗布されたソルダーレジスト塗布液中に
気泡が残留したまま、従来のように50〜110℃程度
に加熱処理すると、この気泡が破裂して大きなボイドを
形成する。このような加熱処理によってソルダーレジス
ト塗布液は流れにくくなるから、こうして形成されたボ
イドは、その後の工程によって消失することはなく、こ
のボイド部分では配線パターンが露出した状態になる。
そして、昨今のフィルムキャリアテープの細線化に伴っ
てこうして形成されたボイドが複数の配線に跨って形成
されることがあり、こうしたボイドに導電性の異物が付
着した場合には、この部分で回路が短絡する。
時間の放置によってある程度消失するから、加熱処理を
行わずに長時間放置することも考えられるが、加熱処理
を行わないと、従来のように毛管現象によりリード間に
ソルダーレジスト塗布液の滲み出しを防止することがで
きない。また、ソルダーレジスト塗布液の塗布面が広が
るなど塗布精度が悪くなると共に、作業効率も低下す
る。
の発生しにくい電子部品実装用フィルムキャリアテープ
を製造する方法を提供することを目的としている。特
に、本発明は、例えばリード幅が50μm以下であるよ
うな非常に細線化された電子部品実装用フィルムキャリ
アテープであってもボイドの発生がなく、従ってボイド
の発生による短絡発生の危険性の小さい電子部品実装用
フィルムキャリアテープを製造する方法を提供すること
を目的としている。
アテープの製造方法は、可撓性絶縁性フィルムに配線パ
ターンを形成した後、リード部を残して配線パターンを
覆うように熱硬化性樹脂を含有するソルダーレジスト塗
布液を塗布した後、該熱硬化性樹脂を加熱硬化してソル
ダーレジスト層を形成する工程を有する電子部品実装用
フィルムキャリアテープの製造方法であって、該ソルダ
ーレジスト塗布液を可撓性絶縁性フィルム面に形成され
た配線パターン上にリード部を残して塗布した後、スペ
ーサーを介してリールに巻き取る前に、該塗布されたソ
ルダーレジスト塗布液中の気泡が消失するように一次加
熱処理し、次いで、該ソルダーレジスト塗布液が塗布さ
れた可撓性絶縁性フィルムを、該フィルム間に空気流通
可能な間隙を形成可能なスペーサーを介してリールに巻
回し、該巻回されたフィルムを該ソルダーレジスト塗布
液中に含有される熱硬化性樹脂の熱硬化開始温度未満の
温度で二次加熱処理し、該二次加熱処理終了後に、該熱
硬化性樹脂の硬化開始温度以上に加熱して該熱硬化性樹
脂を硬化させてソルダーレジスト層を形成していること
を特徴としている。
テープの製造方法では、ソルダーレジスト塗布液を塗布
した直後に低温で一次加熱処理を行って塗布されたソル
ダーレジスト中に含有される気泡を除去し、次いで、二
次加熱処理によりソルダーレジストの流れ出しを防止し
ている。
ィルムキャリアテープの製造方法について図面を参照し
ながら具体的に説明する。本発明の方法で製造される電
子部品実装用フィルムキャリアテープは、例えば図1に
示すような構造を有している。
テープの製造方法は、可撓性絶縁性フィルムに配線パタ
ーンを形成する工程と、こうして形成された帆船パター
ンの表面に、リード部を残してソルダーレジスト層を形
成する工程と、ソルダーレジスト層から延出して形成さ
れているリード部などにメッキする工程とを有する。
縁性フィルム70は可撓性を有する絶縁性の樹脂フィル
ムである。また、この可撓性絶縁性フィルム70は、エ
ッチングする際に酸などと接触することからこうした薬
品に侵されない耐薬品性、および、ボンディングする際
の加熱によっても変質しないような耐熱性を有してい
る。このような可撓性樹脂フィルムを素材の例として
は、ポリエステル、ポリアミドおよびポリイミドなどを
挙げることができる。特に本発明ではポリイミドからな
るフィルムを用いることが好ましい。
イミドフィルムの例としては、ピロメリット酸2無水物
と芳香族ジアミンとから合成される全芳香族ポリイミ
ド、ビフェニルテトラカルボン酸2無水物と芳香族ジア
ミンとから合成されるビフェニル骨格を有する全芳香族
ポリイミドを挙げることができる。特に本発明ではビフ
ェニル骨格を有する全芳香族ポリイミド(例;商品名:
ユーピレックス、宇部興産(株)製)が好ましく使用さ
れる。このような可撓性絶縁性フィルム70の厚さは、
通常は25〜125μm、好ましくは50〜75μmの範
囲内にある。
0には、デバイスホール80、スプロケットホール8
1、アウターリードホール82、さらに屈曲部を有する
場合には、屈曲位置にフレックススリット(図示なし)
等がパンチングにより形成されている。配線パターン7
4は、上記のような所定の穴80、81、82・・・が形
成された可撓性絶縁性フィルム70の少なくとも一方の
面に貼着された金属箔をエッチングすることにより形成
される。金属箔は、接着剤を用いて或いは用いることな
く可撓性絶縁性フィルム70の少なくとも一方の面に積
層される。ここで接着剤を用いて金属箔を貼着する場合
には、絶縁性の接着剤を使用して接着剤層を形成する。
薬品性、接着力、可撓性等の特性が必要になる。このよ
うな特性を有する接着剤の例としては、エポキシ系接着
剤、ポリイミド系接着剤およびフェノール系接着剤を挙
げることができる。このような接着剤は、ウレタン樹
脂、メラミン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂などで変
性されていてもよく、またエポキシ樹脂自体がゴム変性
されていてもよい。このような接着剤は通常は加熱硬化
性である。
好ましくは10〜21μmの範囲内にある。また、本発
明の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法
では、上記のような可撓性絶縁性フィルム70に金属箔
を積層する際に、接着剤を用いることなく積層すること
もできる。また、上記のような金属箔を用いる方法とは
別に、例えば蒸着法あるいはメッキ法等によっても金属
層を形成することができ、また、このような場合に、金
属箔を用いて金属層を形成し、さらに上記蒸着法あるい
はメッキ法により金属層により金属層を形成しても良
い。
性絶縁性フィルム70の表面に接着剤を塗布して設けて
も良いし、また金属箔の表面に接着剤を塗布して設けて
も良い。本発明で使用される金属箔は導電性を有してお
り、このような金属箔としては、銅箔およびアルミニウ
ム箔を挙げることができる。特に本発明では金属箔とし
て銅箔を使用することが好ましい。本発明で金属箔とし
て使用される銅箔には、電解銅箔および圧延銅箔があ
り、本発明ではいずれの銅箔を使用することも可能であ
るが、ファインピッチの電子部品実装用フィルムキャリ
アテープを製造するに際しては、金属箔として電解銅箔
を使用することが好ましい。
品実装用フィルムキャリアテープの製造に通常使用され
ている厚さの電解銅箔を使用することができるが、ファ
インピッチの電子部品実装用フィルムキャリアテープを
製造するためには、平均厚さが通常は6〜150μm、
好ましくは6〜75μmの範囲内、特に好ましく8〜7
5μm、さらに好ましくは8〜50μmの範囲内にある
電解銅箔を使用する。このような平均厚さを有する電解
銅箔を使用することにより、狭ピッチ幅のインナーリー
ドを容易に形成することができる。
と金属箔とを積層して可撓性絶縁性フィルムに金属から
なる層(金属箔層、金属メッキ層、金属蒸着層あるいは
これらの複合金属層など)が形成されたベースフィルム
を製造する。そして、このベースフィルムの金属層表面
にフォトレジストを塗布し、このフォトレジストに所定
の配線パターンを焼き付けて、不要のフォトレジストを
除去してベースフィルムの金属層表面に所定のパターン
を形成し、このパターンをマスキング材として、金属層
をエッチングする。
ォトレジストを塗布し、所定の配線パターンを露光して
焼き付けして、水性媒体に可溶な部分と不溶な部分とを
形成し、可溶部を水性媒体などで除去することにより、
不溶性フォトレジストからなるマスキング材を金属層表
面に形成することができる。なお、ここで不溶性フォト
レジストからなるマスキング材は、露光することにより
硬化するフォトレジストから形成されていてもよいし、
また、逆に、露光することにより水性媒体などの特定の
溶媒に溶解可能となるフォトレジストを用いて露光した
後、特定の溶媒により可溶化された部分のフォトレジス
トを除去することによって形成することもできる。
されたベースフィルムを、エッチング液と接触すること
により、マスキングされていない部分の金属は溶出し
て、マスキングされた部分の金属が可撓性絶縁性フィル
ム上に残り、可撓性絶縁性フィルム上に溶出しなかった
金属箔(あるいは金属層)からなる配線パターンが形成
される。ここで使用されるエッチング液としては既に通
常使用されている酸性のエッチング液を用いることがで
きる。
て、インナーリード75の各ピッチ幅は、通常は20〜
500μm、好ましくは25〜100μmであり、本発明
は、特に、30〜80μmのファインピッチの電子部品
実装用フィルムキャリアテープに対して有用性が高い。
本発明では、通常は、このように所定の配線パターンを
形成した後、次の工程でメッキするインナーリード75
の先端部およびアウターリード76の先端部を除いてソ
ルダーレジスト層78を形成する。
層78は、ソルダーレジスト塗布液をスクリーン印刷技
術を利用して所定の位置に塗布することにより形成され
る。本発明の方法において、ソルダーレジスト78の塗
布平均厚さは、硬化後の厚さ換算で、通常は1〜80μ
m、好ましくは5〜50μmの範囲内にある。このよう
なソルダーレジスト塗布液中に含有される硬化性樹脂
は、エポキシ系樹脂、エポキシ系樹脂のエラストマー変
性物、ウレタン樹脂、ウレタン樹脂のエラストマー変性
物、ポリイミド樹脂、ポリイミド樹脂のエラストマー変
性物およびアクリル樹脂よりなる群から選ばれる少なく
とも一種類の樹脂成分を含有するものであることが好ま
しい。特にエラストマー変性物を使用することが好まし
い。
塗布液中には、上記のような樹脂成分の他に、硬化促進
剤、充填剤、添加剤、チキソ剤および溶剤等、通常ソル
ダーレジスト塗布液に添加される物質を添加することが
できる。さらに、ソルダーレジスト層の可撓性等の特性
を向上させるために、ゴム微粒子のような弾性を有する
微粒子などを配合することも可能である。
ジスト塗布液は、25℃で測定した粘度が、通常は50
〜1000ポイズ、好ましくは200〜400ポイズの
範囲内にある。このようなソルダーレジスト塗布液は、
従来から使用されているソルダーレジスト塗布液の中で
も相当高い粘度を有している。このような高い粘度を有
するソルダーレジスト塗布液をスクリーン印刷により塗
布すると、塗布直後のソルダーレジスト塗布液の流れ出
しは殆どないが、その反面、スクリーンを形成する紗を
形成するステンレス細線の交差する部分ではソルダーレ
ジスト塗布液が塗出せず、塗布直後には、ステンレス細
線の交差部分に対応する位置にソルダーレジスト塗布液
が塗布されない多数の気泡が形成される。また、スキー
ジーを引いて上記のような高粘度のソルダーレジスト塗
布液をスクリーン印刷で塗布する際に、気泡が巻き込ま
れて塗布されたソルダーレジスト塗布液中に気泡が残留
することがある。
ルダーレジスト塗布液では、こうした気泡はほぼ塗布さ
れたと同時に消失するが、本発明で好適に使用するよう
な高粘度のソルダーレジスト塗布液を塗布した場合、こ
うした気泡の消失に非常に長時間を要する。本発明の電
子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法では、
上記のようなソルダーレジスト塗布液を塗布した後、こ
のテープがリールに巻き取られる前に、好ましくはソル
ダーレジスト塗布液を塗布した後、このフィルムが電子
部品実装用フィルムキャリアテープを製造する工程で、
フィルムの状態で装置内を移動している間に、塗布され
たソルダーレジスト塗布液を内在する気泡が消失するよ
うに一次加熱処理を行う。
び/または遠赤外線加熱装置を用いて行うことが好まし
い。このときの加熱温度は、用いるソルダーレジスト塗
布液の種類によって異なるが、通常の場合には、塗布さ
れたソルダーレジスト塗布液が50℃未満の温度、好ま
しくは30℃以上50℃未満の範囲内になるように加熱
する。このような加熱条件における加熱時間は通常は5
0〜250秒間、好ましくは60〜180秒間である。
このような条件で一次加熱処理を行うことにより、塗布
されたソルダーレジスト塗布液中に含有される気泡が消
失する程度に粘度が低くなり、従って、塗布されていま
だ硬化していないソルダーレジスト塗布液中に含有され
る気泡は殆どが消失する。特に紗を形成するステンレス
細線の交点部分に形成される塗布液が塗出しなかった部
分は、この一次加熱処理によって周囲にソルダーレジス
トが移動することによって殆どが消失する。
によっては、塗布されたソルダーレジスト塗布液が塗布
された部分から外に流れ出すことはない。従って、こう
して一次加熱処理されることにより塗布されたソルダー
レジスト塗布液中には気泡は殆ど含有されておらず、し
かもソルダーレジスト塗布液の塗布予定部を超えてソル
ダーレジスト塗布液が流出することもない。
プをスペーサーを介してリールに巻回する。ここで使用
されるスペーサーは、可撓性絶縁性フィルムと同等の幅
を有する樹脂フィルムであって、フィルムの長手方向の
縁部に前の周回で巻回されたテープとこれに続く周回に
よって巻回されるテープとが接触しないように凹凸が形
成された所謂エンボススペーサーフィルムである。この
ようなエンボススペーサーフィルムの縁部に形成されて
いる凹凸は、塗布されたソルダーレジスト塗布液と接触
しないように、電子部品実装用フィルムキャリアテープ
のデバイスホールが形成されている縁部にこの凸部が接
触して、巻回フィルム間に間隙が形成されるように、
0.5〜2.5mmの凹凸の高さを有するように形成さ
れていることが好ましい。
共に電子部品実装用フィルムキャリアテープをリールに
巻回すると、リールを横方向から見ると、巻回された電
子部品実装用フィルムキャリアテープの間に空気の流通
が可能な間隙が形成される。こうしてリールに巻回され
た状態で二次加熱処理を行う。二次加熱処理の温度は、
ソルダーレジスト塗布液中の熱硬化性樹脂の反応硬化開
始温度よりも低い温度で加熱しているので、熱硬化性樹
脂の硬化反応は殆ど進行せず、この二次加熱処理によっ
て、塗布されたソルダーレジスト塗布液中の溶媒の殆ど
が除去される。そして、この二次加熱処理を行う前に一
次加熱処理によって、塗布層中に最初に内包されている
気泡はほとんど消失しているので、上記のような二次加
熱処理における加熱によっても気泡の破裂(爆裂)によ
るボイドの発生がない。しかも、この二次加熱処理工程
で、溶剤の殆どが除去されるので、後に行う加熱硬化反
応の際に一時的に塗布液の粘度が下がったとしても、こ
の熱硬化性樹脂が例えばリード間に毛管現象によって、
リード側壁にソルダーレジストを構成する熱硬化性樹脂
の薄膜が滲み出して薄膜を形成することがない。
ススペーサーフィルムと共に巻回したフィルムをソルダ
ーレジスト塗布液中に含有される熱硬化性樹脂の熱硬化
開始温度未満に加熱することにより行われる。通常、上
記のようなソルダーレジスト塗布液中に含まれる熱硬化
性樹脂の熱硬化開始温度は、100℃を超えることか
ら、本発明における二次加熱処理温度を60℃未満に設
定することが好ましく、さらに20〜55℃の範囲内に
することが特に好ましい。このような温度条件におい
て、二次加熱処理の時間は通常は5〜50分間、好まし
くは10〜30分間である。
な温度に加熱した空気をエンボススペーサーフィルムに
よって形成された電子部品実装用フィルムキャリアテー
プの間を流通するように移動させて行うことが好まし
い。このような二次加熱処理には以下に記載するような
加熱空気循環装置を有する収納室(二次加熱処理装置)
にエンボススペーサーと共にリールに巻回された電子部
品実装用フォルムキャリアテープを収納して行うことが
有利である。
2および図3に示すように、リールに巻かれた被加熱処
理体を収納する収納室と、前記収納室内の空気を加熱す
る加熱手段と、前記加熱手段により加熱された加熱空気
を収納室内で一方向に循環させる循環装置と、前記リー
ルに巻かれた被加熱処理体を、前記循環装置により循環
される加熱空気の循環方向に対して、リールの軸方向が
平行になるように乾燥室内に配置するリール架台とを備
えており、このリール架台には、リールを載置するリー
ル載置部と、前記リール載置部に載置されたリールの部
分に対応した開口部と、前記開口部以外の収納室部分を
遮蔽する遮蔽壁部とを備えている。
部品実装用フィルムキャリアテープがエンボススペーサ
ーと共に巻回されたリールを載置する。そして、通常は
熱硬化樹脂の硬化開始温度以下の温度、好適には60℃
未満に加熱された空気を前記循環装置によりテープ間に
形成された間隙を通過するようにして、この電子部品実
装用フィルムキャリアテープを加熱する。
テープに二次加熱処理装置の断面図、図3は、電子部品
実装用フィルムキャリアテープに二次加熱処理装置の部
分切欠斜視図、図4は、本発明において電子部品実装用
フィルムキャリアテープを二次加熱処理する際に用いら
れるリール架台の正面図、図5は、このリール架台の側
面図、図6は、このリール架台の使用状態を説明する斜
視図である。
発明の方法で使用される二次加熱処理装置は、電子部品
実装用フィルムキャリアテープをエンボススペーサーと
共に巻回したリールを載置するリール架台10(以下、
単に「リール架台」と言う。)を有しており、このリー
ル架台は、一対の略矩形状の前方遮蔽壁部材12と後方
遮蔽壁部材14とを備えており、これらの遮蔽壁部材1
2、14には、その中央部にそれぞれ、円形状の前方開
口部16と後方開口部18を備えている。
後述するように、二次加熱処理装置40の収納室42の
循環方向Aに対して直角な断面と略一致する形状となっ
ている。また、これらの開口部16、18は、電子部品
実装用フィルムキャリアテープTが巻かれたリールRの
寸法と略同一の形状となっている。
部18を連結するように、円筒形状の通風筒部20が形
成されている。前方開口部16には、前方開口部16を
四分割するように形成された4本の支持棒部材22が、
前方遮蔽壁部材12の前方開口部16の内周から延設さ
れており、これらの支持棒部材22が、前方開口部16
の中心で中央当接板24で結合されている。これらの支
持棒部材22と中央当接板24は、図4に示したよう
に、電子部品実装用フィルムキャリアテープTが巻かれ
たリールRを、後述するリール載置部26に載置した際
に、リールRを支持するためのものである。
方開口部16の下方部分に位置するように、図4に示し
たように、電子部品実装用フィルムキャリアテープTが
巻かれたリールRを載置するための二つのリール載置部
26が、前方遮蔽壁部材12に固着されている。これら
のリール載置部26は、略三角柱状の前方開口部16の
内周に沿った形状のリール載置台28とこのリール載置
台28を支持する支持フレーム30とを有している。こ
の支持フレーム30は、前方遮蔽壁部材12と後方遮蔽
壁部材14とを貫通して補強する貫通部32を有してい
る。
を、一定間隔に保持し補強するための結合部材である。
このように構成されリール架台10では、図6に示した
ように、電子部品実装用フィルムキャリアテープTが巻
かれたリールRを、二つのリール載置部26のリール載
置台28上に載せるとともに、リールRの側部が支持棒
部材22と中央当接板24に当接支持されるようにし
て、リールRがリール架台10に載置される。
置は、このように構成されるリール架台10を格納室内
に有しており、この二次加熱処理装置について図2およ
び図3に基づいてさらに詳細に説明する。図2および図
3において、40は、本発明で好適に使用される二次加
熱処理装置を示している。
れた被乾燥体である電子部品実装用フィルムキャリアテ
ープTを収納する収納室42を有している。この収納室
の前部壁41には、図示しないが、リールRに巻かれた
電子部品実装用フィルムキャリアテープTを出し入れす
るための開閉扉が備えられている。この収納室42の上
部には、隔壁44を隔てて、駆動制御部46が形成され
ている。駆動制御部46には、二次加熱処理装置40の
上部に、二次加熱処理装置40の外部の新鮮な空気を、
収納室42内に取り入れるための給気配管48と、収納
室42内で乾燥の際に、被乾燥体である電子部品実装用
フィルムキャリアテープから蒸散した溶剤成分などを二
次加熱処理装置40の外部に排出する排気管50が備え
られている。
8、排気管50には、フィルターを設けて、クリーンな
空気のみを給排気できるようにするのが電子部品実装用
フィルムキャリアテープの品質管理上からは好ましい。
また、駆動制御部46には、給気配管48からの新鮮な
空気を取り入れ、空気を乾燥室42内を循環するように
するための、例えば、ブロワー、ファンなどの循環装置
52と、循環装置52によって循環する空気を加熱する
ための、例えば、シーズヒータなどの加熱装置54を備
えている。
熱装置54を通過した加熱された空気を収納室42内に
送る通風孔56と、収納室42内を通過した空気を駆動
制御部46に還流する吸気孔58とが形成されている。
なお、図示しないが、これらの通風孔56と吸気孔58
とには、フィルターを設けて、クリーンな空気のみを給
排気できるようにするのが電子部品実装用フィルムキャ
リアテープの品質管理上からは好ましい。
れており、図示しない制御装置によって制御されて、収
納室42内を通過した空気が、循環装置52へと還流す
る還流経路62と、排気管50から乾燥装置40の外部
へと排出する排出経路64のいずれかに流れるように選
択的に切り替えできるようになっている。この切り替え
制御は、図示しない収納室42内に設置したセンサーな
どの検知装置によって、収納室42内部の、例えば、電
子部品実装用フィルムキャリアテープから蒸散した溶剤
成分濃度が、一定レベル以上になると切り替えて、排気
管50から乾燥装置40の外部へと排出するとともに、
図示しないが、給気配管48に設けられた開閉弁を開放
して、二次加熱処理装置40の外部の新鮮な空気を、収
納室42内に取り入れるように構成されている。
が、その遮蔽壁部材12、14が、二次加熱処理装置4
0の収納室42の循環方向Aに対して直角な断面に一致
するように配置されている。そして、前述したように、
電子部品実装用フィルムキャリアテープTがエンボスス
ペーサーフィルムと共に巻回されたリールRが、二つの
リール載置部26のリール載置台28上に載せるととも
に、リールRの側部が支持棒部材22と中央当接板24
に当接支持されるようにして、リールRがリール架台1
0に載置されている。
0を用いて、リールRに巻かれた電子部品実装用フィル
ムキャリアテープTに塗設されたソルダーレジスト塗布
液の二次加熱処理を行う。先ず、収納室42内には、リ
ール架台10が、その遮蔽壁部材12、14が、二次加
熱処理装置40の収納室42の循環方向Aに対して直角
な断面に一致するように予め配置されており、これに電
子部品実装用フィルムキャリアテープTがエンボススペ
ーサーフィルム巻かれたリールRをリール載置部26に
載置する。
納室42内の空気が、循環装置52の駆動によって、吸
気孔58を介して、切替弁60を制御することによっ
て、循環装置52へと還流経路62を通過して還流され
る。そして、加熱装置54を通過することによって所定
の設定された温度に加熱され、通風孔56、収納室42
内に送られる。
および図3の矢印で示したように、リールRにエンボス
スペーサーフィルムと共に巻回された電子部品実装用フ
ィルムキャリアテープTの間隙を通過して、リール架台
10の前方遮蔽壁部材12の前方開口部から、通風筒部
20を通過して、後方遮蔽壁部材14の後方開口部18
へと流れ、吸気孔58を介して循環装置52へと再び還
流するようになっている。
16以外の部分が遮蔽壁部として機能することによっ
て、収納室42内は遮蔽されており、これによって循環
される加熱空気が、リールRの部分と開口部16を介し
てのみ実質的に循環することになる。従って、収納室内
42では、乱流が生じずに、加熱空気が、均一にリール
Rに巻かれた電子部品実装用フィルムキャリアテープT
に均一に接触する。
センサーなどの検知装置によって、収納室42内部の溶
剤の濃度が、一定レベル以上になると、切替弁60が、
図示しない制御装置によって切り替えられて、収納室4
2内の空気が、矢印Qで示したように、排気管50から
二次加熱処理装置40の外部へと排出される。これと同
時に、図示しないが、給気配管48に設けられた開閉弁
を開放して、矢印Pで示したように、乾燥装置40の外
部の新鮮な空気を、収納室42内に取り入れるようにな
っている。
いて、エンボススペーサーフィルムと共にリールに巻回
された電子部品実装用フィルムキャリアテープを二次加
熱処理することにより、巻回された電子部品実装用フィ
ルムキャリアテープ間を加温された空気が通過し、テー
プの所定位置に塗布されているソルダーレジスト塗布液
中に含有される大部分の溶剤が除去される。しかも、こ
うした二次加熱処理の温度は、ソルダーレジスト塗布液
中に含有される熱硬化性樹脂の硬化開始温度より低い温
度、好適には60℃未満であるので、この二次加熱処理
によって熱硬化性樹脂の硬化反応は殆ど進行せず、塗布
されたソルダーレジスト塗布液中の有機溶媒が除去され
る。従って、塗布されたソルダーレジスト塗布液の粘度
が二次加熱処理によって著しく低下することはなく、通
常の場合、ソルダーレジスト塗布液の粘度は溶剤が蒸散
した分だけ上昇する。さらに、塗布されたソルダーレジ
スト塗布液中に含有されていた気泡は一次加熱処理によ
って殆ど消失しているので、二次加熱処理させるソルダ
ーレジスト塗布液には気泡は含有されておらず、この二
次加熱処理によって気泡の破裂によるボイドは発生しな
い。また、熱硬化性樹脂には反応硬化の際に一時的に粘
度が著しく低下するものがあり、このとき溶媒が存在す
ると塗布液がリード表面を流れ出したり、あるいは、リ
ード間で塗布液に作用する表面聴力によってリード先端
部に浸出することがあるが、この二次加熱処理における
加熱によっては硬化反応は殆ど進行せず、選択的に溶剤
が除去されて流動性が低下し、硬化反応の際のソルダー
レジストの流れ出しを防止することができる。特に上記
詳述した二次加熱処理装置を用いることにより、巻回さ
れた電子部品実装用フィルムキャリアテープが均一に加
温空気と接触するので、リールに巻回されたテープに塗
布されたソルダーレジスト塗布部から均一に溶剤を短時
間で除去することができる。しかもこのような溶剤の短
時間の除去によってもボイドなどが発生することがな
い。
明の方法では、塗布されたソルダーレジストを硬化させ
る。このソルダーレジストは、ソルダーレジスト中に含
有される熱硬化性樹脂の硬化開始温度以上(通常はこの
熱硬化性樹脂の硬化開始温度は120℃よりも高い)に
加熱することにより硬化する。この加熱温度は、二次加
熱処理温度以上であり、通常は120〜180℃、好ま
しくは160〜180℃の範囲内にある。ソルダーレジ
ストの硬化は、上記のような温度条件では通常は1〜5
時間、好ましくは2〜4時間である。ソルダーレジスト
は、巻回したフィルムを上記範囲の温度に可能なオーブ
ンに入れて加熱することにより硬化する。
後、このソルダーレジストによって被服されていない部
分の配線パターンの表面をメッキ処理する。即ち、ソル
ダーレジスト塗布部から露出しているインナーリード、
アウターリードなどの表面をメッキ処理する。このメッ
キとしては、得られる電子部品実装用フィルムキャリア
テープの種類によって種々のものを選択することができ
る。例えば、本発明で製造される電子部品実装用フィル
ムキャリアテープには、金メッキ、ニッケル下地金メッ
キ、ハンダメッキ、スズメッキ、銀メッキ、スズ−鉛共
晶メッキなど種々のメッキをすることができる。特に本
発明では、スズメッキ処理が好ましい。こうして形成さ
れるメッキ層の平均厚さは、0.1〜0.6μmの範囲内
にあることが好ましい。また、このようなメッキ層は単
独で形成することもできるし、異なる金属を用いて異な
るメッキ処理を組み合わせても良い。特に本発明では、
スズメッキ処理が好ましい。こうして形成されるメッキ
層の平均厚さは、0.1〜0.6μmの範囲内にあること
が好ましい。また、これらのメッキ層は、2層以上形成
することもできる。即ち、こうして形成されるメッキ層
は、例えばデバイスボンディング特性の改善、ホイスカ
ーの発生防止などを目的として異なる金属または同一の
金属を2層以上積層して形成することもできる。例え
ば、スズメッキをする場合、一旦スズメッキを行った
後、再び薄いスズメッキ層を形成することにより、ホイ
スカーの発生を防止することができる。
形成した後、スズメッキをする方法を中心にして説明し
たが、配線パターンを形成した後、この配線パターンに
メッキ層を形成し、こうして形成されたメッキ層の上に
上記ソルダーレジスト塗布液を塗布して一次加熱処理お
よび二次加熱処理を行い、さらにソルダーレジスト塗布
層を加熱硬化させた後、さらにメッキ層を形成してもよ
い。
ムキャリアテープの製造方法によれば、高い粘度のソル
ダーレジスト塗布液を使用することができるので、ソル
ダーレジスト塗布液の流れ出し、リード間における毛管
現象による流出がない。しかもこのような高粘度のソル
ダーレジスト塗布液を使用しているにも拘わらず、スク
リーン印刷の際に紗を形成するステンレス細線の交点部
分にソルダーレジスト塗布液が塗出されないことによる
ソルダーレジスト塗布液の塗布欠損部が一次加熱処理に
よって消失すると共に、このソルダーレジスト塗布液中
に含まれる気泡が一次加熱処理によって除去されるので
ソルダーレジスト塗布液中に含まれる熱硬化性樹脂の硬
化反応の際に気泡の破裂によるボイドが発生することが
ない。また、二次加熱処理をすることにより、ボイドを
発生させることなく、しかも粘度を低下させることなく
塗布層中に含有される溶媒を除去することができる。こ
のようにして一次加熱処理、次いで二次加熱処理を行っ
た後、塗布層中に含まれる熱硬化性樹脂を硬化させるこ
とにより、非常にファインピッチの電子部品実装用フィ
ルムキャリアテープであってもソルダーレジスト塗布液
の流れ出しによるソルダーレジスト硬化物がリード部な
どに付着することがなく、リード部等にメッキ不良が発
生することがなく、また、デバイスを実装する際にソル
ダーレジストのソルダーレジスト硬化付着物による実装
不良の発生を防止することができる。
フィルムキャリアテープは、リールに巻回して調湿下あ
るいは減圧下に保持することが好ましい。
アテープの製造方法によれば、ファインピッチ化に対応
して高粘度のソルダーレジスト塗布液を使用した場合で
あっても、このソルダーレジスト塗布液を塗布し硬化す
るに至る工程でボイドが発生することがない。即ち、こ
のような高粘度のソルダーレジスト塗布液を使用して
も、本発明の製造方法によれば、内包される気泡が一次
加熱処理によって消失するのでボイドが発生することが
ない。さらに、二次加熱処理によってボイドを発生させ
ることなく溶剤を除去することができるので、続くソル
ダーレジストの硬化工程において非常に効率的にソルダ
ーレジストを硬化させることができる。
隔が50μm以下に細線化された電子部品実装用フィル
ムキャリアテープを製造する際に有用である。
アテープの製造方法について実施例を示して本発明をさ
らに詳細に説明するが本発明はこれらによって限定され
るものではない。
ルムに、パンチングにより、デバイスホール、スプロケ
ットホール、アウターリードの切断スリットを形成し
た。次いで、このポリイミドフィルム表面に、エポキシ
系接着剤を塗布し、厚さ18μmの電解銅箔を貼着し
た。
布し、このフォトレジストを露光し、さらにエッチング
することにより銅箔に配線パターンを形成した。形成し
た配線パターンにおけるリードのピッチ幅は50μmで
ある。こうして形成された配線パターンにウレタン系ソ
ルダーレジスト塗布液を塗布した。このウレタン系ソル
ダーレジスト塗布液は、樹脂分を52重量%含有し、溶
剤を48重量%含有している。このウレタン系ソルダー
レジスト塗布液の25℃における粘度は、400ポイズ
であった。このソルダーレジスト塗布液は、従来から使
用されている一般的なソルダーレジスト塗布液よりも高
粘度である。このソルダーレジスト塗布液中に含有され
るウレタン系樹脂の硬化開始温度は140℃である。
ステンレス細線で形成されているスクリーン(紗)を用
いて上記のようにして形成した配線パターンの上に、イ
ンナーリードおよびアウターリードを残して35μmの
厚さに塗布した。このソルダーレジスト塗布液のスクリ
ーン印刷装置にテープの進行方向の下流側に赤外線加熱
装置が配置されており、上記のようにして塗布されたソ
ルダーレジスト塗布液を塗布した直後に赤外線加熱し
た。テープはこの赤外線加熱を180秒間で通過し、こ
の時の塗布されたソルダーレジスト塗布液の温度は40
℃まで加熱された(一次加熱処理)。
り、ソルダーレジスト塗布液中に内包される気泡は殆ど
消失した。また、この一次加熱処理によってスクリーン
印刷した際にスクリーンを形成するステンレス細線の交
点部分にもソルダーレジスト塗布液が入り込み、均一な
ソルダーレジストの塗布層が形成された。こうして一次
加熱処理した後、このテープを両側縁部に高さ2.5m
mの凹凸を有するポリエチレンテレフタレートフィルム
からなるエンボススペーサーを介してリールに巻き取っ
た。
加熱装置のリール架台に載置し、この加熱装置を密閉し
て50℃に加熱された空気が、エンボススペーサーを用
いることにより形成されたテープ間隙を通過するように
して二次加熱処理を30分間行った。次いで、二次加熱
処理したテープを160℃の温度に段階的に2時間かけ
て昇温して加熱してソルダーレジストを硬化させた。
後、このフィルムを無電解スズメッキ層に移してソルダ
ーレジストが塗工されていない配線パターン(インナー
リードおよびアウターリード)表面に0.2μmの厚さ
でスズメッキ層を形成した。こうして得られた電子部品
実装用フィルムキャリアテープのソルダーレジスト層面
を観察したところ、ボイドの発生は見られなかった。
ろ、表面張力によるインナーリード間へのソルダーレジ
ストの流れ出し、インナーリード表面へのソルダーレジ
ストの流れ出しも見られなかった。
ルダーレジスト塗布液を塗布した直後の赤外線加熱を行
わなかった以外は同様にして電子部品実装用フィルムキ
ャリアテープを製造した。得られた電子部品実装用フィ
ルムキャリアテープのソルダーレジスト塗布部を観察し
たところ、スクリーンを形成するステンレス細線の交点
に対応する部分に多数のボイドが形成されていた。
装用フィルムキャリアフィルムの例を示す平面模式図で
ある。
プに二次加熱処理装置の断面図である。
プに二次加熱処理装置の部分切欠斜視図である。
ムキャリアテープを二次加熱処理する際に用いられるリ
ール架台の正面図である。
斜視図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 可撓性絶縁性フィルムに配線パターンを
形成した後、リード部を残して配線パターンを覆うよう
に熱硬化性樹脂を含有するソルダーレジスト塗布液を塗
布した後、該熱硬化性樹脂を加熱硬化してソルダーレジ
スト層を形成する工程を有する電子部品実装用フィルム
キャリアテープの製造方法であって、 該ソルダーレジスト塗布液を可撓性絶縁性フィルム面に
形成された配線パターン上にリード部を残して塗布した
後、スペーサーを介してリールに巻き取る前に、 該塗布されたソルダーレジスト塗布液中の気泡が消失す
るように一次加熱処理し、 次いで、該ソルダーレジスト塗布液が塗布された可撓性
絶縁性フィルムを、該フィルム間に空気流通可能な間隙
を形成可能なスペーサーを介してリールに巻回し、該巻
回されたフィルムを該ソルダーレジスト塗布液中に含有
される熱硬化性樹脂の熱硬化開始温度未満の温度で二次
加熱処理し、 該二次加熱処理終了後に、該熱硬化性樹脂の硬化開始温
度以上に加熱して該熱硬化性樹脂を硬化させてソルダー
レジスト層を形成することを特徴とする電子部品実装用
フィルムキャリアテープの製造方法。 - 【請求項2】 上記一次加熱処理を、赤外線加熱装置お
よび/または遠赤外線加熱装置を用いて行うことを特徴
とする請求項第1項記載の電子部品実装用フィルムキャ
リアテープの製造方法。 - 【請求項3】 上記一次加熱処理が、赤外線および/ま
たは遠赤外線加熱装置を用いて、該塗布されたソルダー
レジスト塗布液を50℃未満の温度に50〜250秒間
加熱する処理であることを特徴とする請求項第2項記載
の電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法。 - 【請求項4】 上記二次加熱処理が、空気流通可能な間
隙を形成可能なスペーサーを介してリールに巻回したテ
ープの該形成された間隙に、60℃未満に加熱された空
気を5〜50時間流通させる処理であることを特徴とす
る請求項第1項記載の電子部品実装用フィルムキャリア
テープの製造方法。 - 【請求項5】 上記二次加熱処理を、 リールに巻かれた被加熱処理体を収納する収納室と、 前記収納室内の空気を加熱する加熱手段と、 前記加熱手段により加熱された加熱空気を収納室内で一
方向に循環させる循環装置と、 前記リールに巻かれた被加熱処理体を、前記循環装置に
より循環される加熱空気の循環方向に対して、リールの
軸方向が平行になるように乾燥室内に配置するリール架
台とを備え、 前記リール架台には、 リールを載置するリール載置部と、 前記リール載置部に載置されたリールの部分に対応した
開口部と、 前記開口部以外の収納室部分を遮蔽する遮蔽壁部とを備
えた加熱装置を用いて、 前記循環装置により循環される60℃未満に加熱された
空気が、一次加熱処理を終えたフィルムをスペーサーを
介して巻回して形成された該空気流通可能な間隙に流通
することにより行うことを特徴とする請求項第1項また
は第4項記載の電子部品実装用フィルムキャリアテープ
の製造方法。 - 【請求項6】 上記ソルダーレジスト塗布液の25℃に
おける粘度が、50〜1000ポイズの範囲内にあるこ
とを特徴とする請求項第1項記載の電子部品実装用フィ
ルムキャリアテープの製造方法。 - 【請求項7】 上記ソルダーレジスト塗布液を、スクリ
ーン印刷により配線パターンの所定位置に塗布すること
を特徴とする請求項第1項記載の電子部品実装用フィル
ムキャリアテープの製造方法。 - 【請求項8】 上記ソルダーレジスト塗布液中に含有さ
れる熱硬化性樹脂の硬化開始温度が120℃より高いこ
とを特徴とする請求項第1項記載の電子部品実装用フィ
ルムキャリアテープの製造方法。 - 【請求項9】 上記二次加熱処理終了後に、該二次加熱
処理を終了したソルダーレジスト塗布層を、120〜1
80℃の温度に加熱して、該ソルダーレジスト塗布層に
含有される熱硬化性樹脂を硬化させてソルダーレジスト
層を形成することを特徴とする請求項第8項記載の電子
部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法。 - 【請求項10】 上記電子部品実装用フィルムキャリア
テープに形成されるリード部のリード幅が50μm以下
であり、隣接するリードとの間隔が20〜80μmの範
囲内にあることを特徴とする請求項第1項記載の電子部
品実装用フィルムキャリアテープの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29228299A JP3886682B2 (ja) | 1999-10-14 | 1999-10-14 | 電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29228299A JP3886682B2 (ja) | 1999-10-14 | 1999-10-14 | 電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001110852A true JP2001110852A (ja) | 2001-04-20 |
JP3886682B2 JP3886682B2 (ja) | 2007-02-28 |
Family
ID=17779744
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29228299A Expired - Fee Related JP3886682B2 (ja) | 1999-10-14 | 1999-10-14 | 電子部品実装用フィルムキャリアテープの製造方法 |
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JP (1) | JP3886682B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7518065B2 (en) | 2004-11-04 | 2009-04-14 | Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. | Printed wiring board for plasma display and process for producing the same |
-
1999
- 1999-10-14 JP JP29228299A patent/JP3886682B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7518065B2 (en) | 2004-11-04 | 2009-04-14 | Mitsui Mining & Smelting Co., Ltd. | Printed wiring board for plasma display and process for producing the same |
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