JP2001110697A - 露光装置におけるマスクとワークの位置合わせ方法 - Google Patents

露光装置におけるマスクとワークの位置合わせ方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークマーク等の形状がプロセス欠損等によ
り変形した場合でも精度良くマスクとワークの位置合わ
せを行うことができるようにすること。 【解決手段】 ワークW上にはアライメント顕微鏡10
の1視野内に入るように複数のワークマークWAMが近
接して設けられており、アライメント顕微鏡10で受像
された複数個のワークマーク像は、演算装置11に送ら
れる。演算装置11は複数のワークマークWAMのそれ
ぞれの位置座標を検出しその位置座標を平均化する。そ
して、上記平均化により求まった位置座標に対して、マ
スクマークMAMが所定の位置関係になるようにワーク
ステージWS(もしくはマスクステージMS)を移動さ
せ、マスクMとワークWの位置合わせを行う。なお、各
複数のワークマークWAMのそれぞれの位置座標の信頼
性を検証し、要求されるアライメント精度を確保できる
ワークマークのみを選択することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光装置におい
て、マスクに形成されたマスク・アライメントマーク
(以下、マスクマークという)と、ワークに形成された
ワーク・アライメントマーク(以下、ワークマーク)と
の位置座標を画像処理によって検出し、検出した位置座
標に基づきマスクとワークの位置合わせを行うマスクと
ワークの位置合わせ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、プリント基板、液晶基板等
のパターンをフォトリソグラフィにより製造する工程に
おいて、露光装置が使用される。該露光装置は、マスク
パターンを形成したマスクとワークを位置合わせして、
マスクを介して露光光を含む光を照射し、ワークにマス
クパターンを露光(転写)する。上記露光装置として
は、マスクの像を投影レンズ等でワーク上に結像させワ
ーク上にマスクパターンを露光する投影露光装置、マス
クとワークの間にわずかな間隙を設けた状態で平行光を
マスクに照射してワーク上にマスクパターンを露光する
プロキシミティ露光装置、マスクとワークを密着させた
状態で平行光をマスクに照射してワーク上にマスクパタ
ーンを露光するコンタクト露光装置が知られている。
【0003】上記した露光装置におけるマスクとワーク
の位置合せは、次のようにして行なわれる。マスクに形
成されたマスクマークと、ワークに形成されたワークマ
ークとを、アライメント顕微鏡によって検出する。検出
データを画像処理し、それぞれの位置座標を求め、両者
の位置があらかじめ設定された位置関係になるように、
マスクまたはワークを移動させて行なう。図8に、ワー
クマークを検出するアライメント顕微鏡10の概略構成
を示す。なお、ここでは投影露光装置におけるワークマ
ークの検出について説明するが、プロキシミティ露光装
置、コンタクト露光装置におけるワークマークの検出、
マスクマークの検出も同様に行われる。図8において、
アライメント顕微鏡10は、ハーフミラー10a、レン
ズL1、L2とCCDカメラ10bから構成されてい
る。11は画像処理等を行なう演算装置、12はモニ
タ、WはワークマークWAMが形成されたワークであ
る。
【0004】同図において、ワークマークWAMの検出
(パターンサーチ)は以下のようにして行なう。 (1)ワークマークの登録 演算装置11にワークマークWAMを登録する。ワーク
マークWAMとしては、例えば図9(a)に示す十字形
のマークが使用され、演算装置11には、図9(b)に
示すように、モニタの画素を単位としたワークマークの
パターンが登録される。なお同図では説明を容易にする
ために、画素数を5×5としている。上記、ワークマー
クの登録について、更に具体的に説明する。まず、アラ
イメント顕微鏡(例えば倍率3倍)10によって、登録
するワークマークWAMを検出する。モニタ12には、
アライメント顕微鏡10が取り込んで演算装置11が画
像処理できる範囲(例えば図10に示すように15mm
×15mmの範囲)が写し出される。
【0005】次に、登録するワークマークWAM全体が
入るように、ワークマーク登録用の仮想線(図10の点
線)によってワークマークWAMを囲み、演算装置11
にワークマークWAMを登録する。演算装置11は上記
仮想線に囲まれた画素を単位として、そのコントラスト
によりワークマークWAMを記憶する。これにより、ワ
ークマークWAMの登録作業が終了する。なお、ワーク
マークの大きさは、ワークの種類、ユーザ、工程によっ
て様々である。例えば、ワークマークWAMを囲む仮想
線の大きさが、図10に示すように200μm〜700
μmになるものがしばしば使われる。また、ワークマー
クWAMの形状もまた、上記と同じ理由でさまざまであ
り、図9に示したような十字型には限られない。図11
(a)に示すように丸型のものや、同図(b)に示すよ
うに規則的なパターンを1組としてアライメントマーク
にしたものなど多数ある。いずれにせよ、1つのワーク
マークのパターン全体が含まれるように、登録範囲を設
定する。
【0006】(2)パターンサーチ 図8に示すように、アライメントユニット10のハーフ
ミラー10aを介して照明光をワークW上のワークマー
クWAMに照射し、CCDカメラ10bによりワークマ
ークWAMを受像する。そしてモニタ12に映し出され
たワークマークWAMの像を演算装置11に入力し、モ
ニタ12の画素を単位として座標データに変換する。演
算装置11は、前記した登録パターンと、受像したワー
クマークWAMの像を比較する。例えば、受像したワー
クマークWAMの像(検出パターン)が、図9(c)に
示す検出パターンAの場合、登録パターンと60%一致
しているので、スコア(相関値)60として認識する。
【0007】また同様に、受像したワークマークWAM
の像(検出パターン)が、図9(d)に示す検出パター
ンBの場合、登録パターンと80%一致しているので、
スコア80として認識する。さらに、受像したワークマ
ークWAMの像(検出パターン)が、図9(e)に示す
検出パターンCの場合、スコア100として認識する。
上記のようにして、モニタに映し出された全領域をパタ
ーンサーチし、スコアが最も100に近い(最も高い)
検出パターンを、ワークマークWAMとして認識し、そ
の位置座標をワークマークの位置座標として記憶する。
【0008】次に、上記パターンサーチについて、さら
に具体的に説明する。 図12に示すように、ワーク上WのワークマークW
AMが設けられている付近を、アライメントユニット1
0によって観察する。上記と同じ範囲(15mm×15
mmの範囲)が写し出される。 上記、仮想線で囲い登録した範囲を、アライメント
顕微鏡によって写し出されている範囲(15mm×15
mmの範囲)の全領域に渡って、各画素に対応してスキ
ャンさせ、各位層においてスコアを求める。 登録されたワークマーク以外に、コントラストを生
じる原因がなければ、ワークマークが形成されている位
置(A)以外のスコアは0となる。しかし、画像処理を
行なう領域内(15mm×15mmの範囲)には、例え
ば、(B)のようにワークマーク以外のパターンが形成
されている場合もあるし、また、(C)のようにごみが
付着している場合もある。したがって、比較的スコアの
高い位置が、画像処理領域内に複数検出される場合があ
る。
【0009】しかし、登録されたワークマークが存在す
る位置(A)が最もスコアが高くなるはずなので、最も
高いスコアが検出された位置をワークマークの位置とし
て検出し、その位置座標を演算装置11に記憶する。な
お、上記のように入力された画像と、予め用意されたテ
ンプレート画像を比較してその類似度を判定する手法は
種々知られており、必要なら例えば、江尻正員監修「画
像処理産業応用総覧、上巻、(基礎・システム技術
編)」、1994年1月17日、株式会社フジ・テクノ
システム発行、初版、p26−p27,p50−p5
2、等を参照されたい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したマ
スクとワークの位置合わせにおいて、次のような要因で
位置合わせ精度が低下する。 (1)ワークマークは、次のような偶然の要素で、形状
が変形したり、位置がずれたりする。ワークマークの形
状の変形、位置ずれの原因としては、以下のものがあ
る。 ワークマークを露光によって形成する場合、ワーク
上にマスクパターンを形成する場合と同様、マスクに形
成されたアライメントマークのパターンを、ワーク上に
塗布されたレジストに転写し現像することにより形成さ
れる。このため、例えば、マスクのマスクパターンを形
成した部分に、微小なごみが付着した場合、ワーク上の
その部分は露光されない。このため、露光された部分が
現像液に溶けるポジレジストの場合、現像後ごみが付着
した部分のレジストが残ってしまい図13に示すように
ワークマークのパターンが「出っ張る」。また、ネガレ
ジストの場合であれば、逆に「へこむ(欠ける)」。
【0011】 ワーク上のワークマークの部分に、微
小なごみが付着した場合、アライメントユニットを通し
て検出されるワークマーク像は、ごみが付着した部分の
パターンが「出っ張る」。 ワークマークがポジレジストのパターンで形成され
る場合、現像時、ワーク搬送時何らかの衝撃が加わるこ
とによって、レジストがはがれ、ワークマークが「欠け
る」。さらに、露光条件や現像条件が何らかの原因で変
わり、ワークマークのパターンが全体的に変形する(パ
ターンが崩れる)こともある。これらを総じて「プロセ
ス欠損」と言い、「プロセス欠損」によりワークマーク
のパターン形状が変形することが度々ある。
【0012】以上の様なワークマークの形状の変形、位
置ずれによって次のような問題が生ずる。演算装置に登
録される登録パターンが、図14(a)に示す十字形で
あるとする。同図において、十字形のなかに示した四角
形は個々の画素を示し、この場合は45個の画素があり
画素は黒いとする。また、黒星印はパターンの中心であ
る。ワークに、これと同一の形状のワークマークを形成
しようとしたが、プロセス欠損により、図14(b)の
太線で示したような形状に変形したとする。「 ×」の部
分が欠けた部分、斜線の部分が出っ張った部分である。
また、点線は本来のマークを示し、白星印は本来のワー
クマークの中心である。パターンサーチを行なった時、
ワークマークに変形がなければ黒星印と白星印が一致し
た時に前記スコアが最も高くなり、その位置をワークマ
ークとして検出する。しかしながら、図14(b)のよ
うにワークマークが変形した場合、以下のようになる。
【0013】白星印と黒星印が一致している状態を図1
5(a)に示す。この場合、黒くなるべき45の画素の
内35が黒くなる(同図の丸印の画素)。したがってス
コアは35/45=0. 78(78)である。一方、上
記の位置から右上に登録パターンを移動させ、図15
(b)の状態にすると、45の画素の内38が黒くな
り、スコアが38/45=0. 84(84)になる。し
たがって、演算装置はこの位置をワークマークの位置と
して認識してしまう。以上のように、ワークマークの形
状に変形、位置ずれ等があると、本来のワークマークの
位置とは異なる位置を、ワークマークの位置として認識
することになる。このため、マスクとワークの位置合せ
を行なう時に、その分誤差が生じ、位置合せ精度が悪化
する。
【0014】(2)以上はワークマークの場合である
が、プロキシミティ露光装置、コンタクト露光装置の場
合には、ワークマークだけでなく、マスクマークの位置
の検出の際にも同様な問題が生ずる。プロキシミティ露
光装置、コンタクト露光装置においては、マスクとワー
クの位置合わせを行う際、マスクとワークが接近してい
る。このため、アライメント顕微鏡によりマスクマーク
を観察する際、マスクの下にあるワーク上のパターンま
で見えてしまう。したがって、マスクマークの下にワー
クマークがあると、両者が重なりあたかもマスクマーク
が変形したかのような形状で検出され、前記したように
マスクマークの検出精度(信頼性)が低下する場合があ
る。
【0015】本発明は上記した事情に鑑みなされたもの
であって、本発明の第1の目的は、アライメントマーク
等の形状が変形したり、設定値に対して位置ずれが生じ
た場合であっても、マスクとワークの位置合せ精度の低
下を軽減することができ、精度良くマスクとワークの位
置合わせを行うことができる露光装置におけるマスクと
ワークの位置合わせ方法を提供することである。本発明
の第2の目的は、アライメントマークの位置座標の信頼
性を検証し、信頼性の高いアライメントマークのみを選
択して、マスクとワークの位置合わせを行うことによ
り、要求されるアライメント精度を確保したアライメン
トを可能とすることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明においては、次の
ようにして上記課題を解決する。 (1)アライメント顕微鏡の視野内(ワークマークをサ
ーチする領域内)に入るように近接してワークマークを
ある相対関係を持って複数設ける。マスクとワークの位
置合わせに際しては、パターンサーチにより上記複数個
のワークマークの位置座標を検出し、該位置座標から平
均化され位置座標を求め、該平均化された位置座標に対
して、マスクマークが所定の位置関係になるように、マ
スクまたはワークを移動させてマスクとワークの位置合
せを行なう。 (2)上記(1)において、複数のワーク・アライメン
トマークのそれぞれの位置座標を平均化した位置座標
と、各複数のワーク・アライメントマークの位置座標と
の相対位置関係から、要求されるアライメント精度を確
保できるワーク・アライメントマークを選択し、上記精
度が確保できることが確認された後、マスク・アライメ
ントマークの位置座標が、複数のワーク・アライメント
マークのそれぞれの位置座標から求めた位置座標に対し
て所定の位置関係になるように位置合わせする。 (3)上記手法をプロキシミティ露光装置もしくはコン
タクト露光装置のマスクマークの検出に適用する。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の適用対象の一つで
ある投影露光装置の構成を示す図である。同図におい
て、MSはマスクステージであり、マスクステージMS
にマスクマークMAMとマスクパターンが形成されたマ
スクMが載置される。光照射装置1から放出される露光
光は、マスクM、投影レンズ2を介して、ワークステー
ジWS上に載置されたワークW上に照射され、マスクM
上に形成されたマスクパターンがワークW上に投影さ
れ、ワークW上にマスクパターンが露光される。投影レ
ンズ2とワークWの間には、同図の矢印方向に移動可能
なアライメント顕微鏡10が2個所に設けられており、
マスクMに形成されたマスクパターンをワークW上に露
光する前に、アライメント顕微鏡10を図示の位置に挿
入し、マスクMとワークWの位置合わせを行う。図1に
おいては一方のアライメント顕微鏡のみを示す。アライ
メント顕微鏡10は、前記したように、ハーフミラー1
0a、レンズL1、L2とCCDカメラ10bから構成
されている。
【0018】図1において、マスクMとワークWの位置
合わせは次のように行われる。 光照射装置1から露光光もしくは図示しないアライ
メント光源からアライメント光(非露光光)を照射して
マスクM上に形成されたマスクマーク像をアライメント
顕微鏡10のCCDカメラ10bにより受像し演算装置
11に送る。演算装置11は上記マスクマーク像を位置
座標に変換し記憶する。なお、マスクマークの検出方法
は種々の方法が提案されており、必要なら例えば特開平
9−82615号公報等を参照されたい。 次いで、前記したようにパターンサーチを行い、ワ
ークW上のワークマーク像を検出する。ここで、本実施
例においては、従来例のようにワークマークが一つでは
なく、アライメント顕微鏡の1視野内に入るように同一
形状の複数のワークマークWAMがワークW上に近接し
て設けられている。演算装置11は前記したパターンサ
ーチにより、複数のワークマークWAMのそれぞれの位
置座標を検出する。なお、ワークW上に形成されている
個々のワークマーク像は予め登録されているとする。
【0019】 演算装置11は、検出した複数のワー
クマーク像の位置座標を後述するように平均化して、マ
スクマークMAMと位置合わせをするための基準となる
位置座標(以下、ワークマーク平均位置座標という)を
求め、求めたワークマーク平均位置座標に対して、記憶
されているマスクマークMAMの位置座標が所定の位置
関係になるようにワークステージWS(もしくはマスク
ステージMS)を移動させ、マスクMとワークWの位置
合わせを行う。なお、上記位置合わせを行う際、後述す
るように複数のワークマークの位置座標から求めた上記
ワークマーク平均位置座標と、各複数のワークマークの
それぞれの位置座標との相対位置関係に基づき、検出さ
れたワークマークの位置座標の信頼性を検証し、要求さ
れるアライメント精度を確保できるワークマークのみを
選択するようにしてもよい。これにより、要求されるア
ライメント精度を確保することが可能となる。
【0020】次に、本発明の実施例をさらに具体的に説
明する。 (1)ワークマークの配置例とワークマーク平均位置座
標の算出方法 (a) ワークマークを複数個設け、ワークマークの位置座
標を平均化しワークマーク平均位置座標を求める方法 例えば、アライメント顕微鏡10の同一視野内(ワーク
マークをサーチする領域)に入るように、同一形状のワ
ークマークを4個設ける。マスクマークとの位置合せを
行なう位置は、該4個のワークマークの、位置座標を
(X座標、Y座標それぞれにおいて)平均化した位置座
標とする。以下、図2により本実施例を説明する。 4個のワークマークWAM1〜WAM4を、図2
(a)に示すように(X.Y)座標で(10,6),
(6,10)(2,6)(6,2)の位置に設けるよう
に設計する。そして、ワークW上にワークマークを上記
のように形成する。実際には、前記したように「プロセ
ス欠損」等によりワークマークの位置がずれることもあ
り、図2(a)は設計値通りに設けられた場合である。
【0021】 マスクMとワークWの位置合わせに際
し、前記したようにアライメント顕微鏡10によって、
ワークW上のワークマークWAM1〜WAM4が形成さ
れた部分の画像データが、演算装置11(画像処理装
置)に取り込まれる。演算装置11によって該画像デー
タのパターンサーチが行われ、登録マークに対してスコ
アの高いものから上位4つの位置座標を演算し、該4つ
の位置座標を各ワークマークの位置座標として認識す
る。ここでは、図2(a)に示すようにそれぞれの位置
座標が(10,6),(6,10)(2,6)(6,
2)であると認識されたとする。 演算装置11において、ワークマークWAM1,W
AM2,WAM3,WAM4の位置座標を、X座標、Y
座標それぞれについて平均化する。この場合は、平均化
した位置座標の値は、図2(a)に示すように(6,
6)となる。この平均化によって求められた座標位置
(前記したワークマーク平均位置座標)に対して、マス
クマークの位置合せを行なう。
【0022】ここで、一個のワークマークが変形または
位置ずれして、認識された位置が本来の位置からずれた
とする。例えば、図2(b)に示すように、ワークマー
クWAM1を、X座標、Y座標それぞれについて1ずつ
ずれた位置である位置座標(11,7)として認識した
とする。前記したように、従来の1個のワークマークに
対してマスクの位置を合せる方法であれば、同図右のワ
ークマークWAM1のような認識位置のずれが生じた場
合、該位置ずれ(X座標、Y座標それぞれ1ずつずれ)
がそのまま位置合せ精度に影響した。しかし、ワークマ
ークWAM1,WAM2,WAM3およびWAM4の位
置座標を平均化すると、図2(b)に示すようにワーク
マーク平均位置座標は(6.25,6. 25)となり、
この位置に対してマスクを位置合せするので、位置ずれ
をX座標、Y座標それぞれについて、1個のワークマー
クを用いる場合に比べ、1/4のずれに軽減することが
できる。同様にして、設けるワークマークの数を、増や
せば、ワークマークの認識位置のずれによる位置合せ精
度の悪化をより軽減することができる。
【0023】以上のようにワークマークを複数個設け、
その平均値によりワークマーク平均位置座標を求めるこ
とにより、ワークマークが一つの場合に比べ、位置決め
精度を向上させることができる。なお、上記実施例にお
いて、ワークマークの数をさらに増やし、位置認識した
ワークマークの内、スコアが低いものを除いた残りのワ
ークマークについて、ワークマークの位置座標の平均値
を求めるようにしてもよい。このようすれば、位置合わ
せ精度を一層向上させることができる。すなわち、前記
したプロセス欠損により位置ずれ等が生じたワークマー
クはスコアが低いことが想定されるので、このようなス
コアの低いワークマークを除いて平均値を取れば、位置
ずれが生じた可能性の高いワークマークを除外してワー
クマーク平均位置座標を求めることができる。
【0024】また、上記のように複数個のワークマーク
を用いてワークマーク平均位置座標を求めることによ
り、次のような利点がある。例えば、複数個のワークマ
ークの内1個が、設けられる位置精度の問題、あるい
は、ワークがワークステージに搬送される際の搬送停止
や位置決め精度の問題で、アライメント顕微鏡10の視
野(サーチ領域)から外れてしまった場合、あるいは、
プロセス欠損がはなはだしく、ワークマークがワークか
らはがれてしまう場合であっても、アライメント顕微鏡
10の視野内にある利用可能な残りのワークマークを利
用してワークマーク平均位置座標を求めることができ
る。
【0025】(b) 複数個のワークマークを円周上に配置
して、少なくとも3個のワークマークを用いてワークマ
ーク平均位置座標を求める方法 複数のワークマークを同一の円周上に設け、ワークマー
クの内、スコアの高いものから3個選んで、該3個の位
置座標から、該3点が外接する円の中心を演算し、求め
られた円の中心位置座標に対して、マスクの位置合わせ
を行なうようにする。以下図3を用いて本実施例を説明
する。図3に、円周上に8個のワークマークWAM1〜
8を設けた場合を示す。この8個のワークマークWAM
1〜WAM8を前記したようにアライメント顕微鏡10
により検出し、検出したワークマークWAM1〜8の
内、3個を選び、該3個が形成する三角形の外接円の中
心O1を求める。
【0026】3点の座標から該3点に外接する円の中心
は、次の式によって求めることができる。3点(x1,y1)
(x2,y2)(x3,y3) を通る円の中心座標O1を(o1x,o1y)
とすると、(o1x,o1y) は下記の式で表される。 o1x={(y3-y2)(x1x1+y1y1)+(y1-y3)(x2x2+y2y2)+(y2-y
1)(x3x3+y3y3) }/(-L) o1y={(x3-x2)(x1x1+y1y1)+(x1-x3)(x2x2+y2y2)+(x2-x
1)(x3x3+y3y3) }/(L) ここで、L=(x1y2-x1y3+x2y3-x2y1+x3y1-x3y2)*2であ
る。
【0027】上記計算を行なうことにより求められる中
心O1の位置座標(o1x,o1y)は、前記(1)で
説明した平均化された座標位置と同様に、3個のワーク
マークの位置座標を平均化したものである。以上のよう
に、3個のワークマークの位置座標から中心O1の位置
座標を求めることにより、前記(1)と同様、ワークマ
ークの認識される位置が設計値からずれていても、位置
合せ精度の悪化を軽減することができる。同様に、上記
3個のワークマークとは異なる組合せで、3個のワーク
マークを選択し、該3個が形成する三角形の外接円の中
心O2を上記と同様に求め、以下同様に、他のワークマ
ークの組み合わせにより、三角形の外接円の中心O3,
O4を計算する。ワークマークが設計値通りに形成され
ているとすれば、上記O1,O2,…のの位置は一致す
るはずであるから、これらの位置座標をさらに平均化す
ることにより、前記(1)と同様に位置合わせ精度を向
上させることができる。
【0028】なお、前記(1)と同様、本実施例におい
ても、検出したワークマークの内、スコアが低いものを
除いた残りのワークマークについて、ワークマークの位
置座標の平均値を求めるようにしてもよい。このように
すれば、位置合わせ精度を一層向上させることができ
る。また、上記のように複数個のワークマークを用いて
ワークマーク平均位置座標を求めることにより、前記
(1)と同様に次のような利点が得られる。
【0029】例えば、図3において、8個のワークマー
クの内1個が、設けられる位置精度の問題で、アライメ
ント顕微鏡の視野(サーチ領域)から外れてしまった場
合、あるいは、プロセス欠損がはなはだしく、ワークマ
ークがワークからはがれてしまう場合であっても、利用
可能な残りのワークマークを利用してワークマーク平均
位置座標を求めることができる。さらに、本実施例にお
いては、3個のワークマークの組み合わせを変えること
により外接円の中心座標を複数求めることができるの
で、ワークマークが失われたり、ワークマーク群の一部
がアライメント顕微鏡の視野外になった場合でも柔軟に
対応することができる。
【0030】(2)ワークマークの位置座標の検証と、
要求されるアライメント精度を確保できるワーク・アラ
イメントマークを選択 上記のようにワークマークを複数設けると、位置合せ精
度の悪化の軽減以外に、次のようにして、前工程のプロ
セス評価を行なうこともできる。ワークマーク間の距離
は、設計値より既知である。また、実際にワークに設け
られたワークマーク間の距離も、それぞれの位置座標が
求まるので計算可能である。したがって、各ワークごと
に、ワークに設けられたワークマーク間の距離と、設計
値とを比較するようにしておけば、ワークマーク間距離
の異常を検知することができる。前工程において、ワー
クマークの位置が異常になるようなプロセス上の不具合
が生じた場合、より早くこれを検知し、前工程の製造プ
ロセスを見直すことができる。そして、後工程で不良製
品を作ることを防ぐことができる。
【0031】また、次のようにして要求されるアライメ
ント精度を確保できるワークマークを選択することもで
きる。以下、上記したアライメント精度を確保できるワ
ークマークを選択する方法について説明する。ワークマ
ークの位置が本来あるべき位置(設計位置)に対して、
正規分布を持ってばらついていると仮定する。図4
(a)に示すように、理想的な正規分布の場合、その標
準偏差をσ1とすると、各データ(この場合ワークマー
ク位置座標)は±3σ1の範囲に99%以上の確率で入
ることとなる。すなわち、ワークマークの位置座標が本
来あるべき位置からずれたとしても、そのずれ量の最大
値は99%以上の確率で3σ1以内である(ここでは、
この3σ1をワークマークの精度とよぶこととする)。
したがって、ワークマークの位置座標の標準偏差がσ1
のとき、このワークマークに対してアライメントを行う
と、そのアライメント精度:±Aは99%以上の確率
で、上記ワークマークの精度±3σ1と一致することと
なる(ここでは、アライメント精度がワークマークの位
置精度のみに依存すると考える)。すなわち、ワークマ
ークの個数が1個でその標準偏差がσ1の場合には、
〔要求されるアライメント精度:±A〕が〔ワークマー
クの精度:±3σ1〕よりも小さければ、要求されるア
ライメント精度±Aを達成できない。
【0032】しかし、設けられるワークマークの精度が
±3σ1であっても、ワークマークが複数あり、それを
平均化することにより求めた前記ワークマーク平均位置
座標のずれ量は前記したように小さくなる。このため、
上記平均化することにより得たワークマーク平均位置座
標に対してアライメントを行えば、アライメント精度は
向上することになる。例えば、標準偏差σ1であるN個
のデータ群(例えば図4(a)で示されるデータ群)か
ら、任意の2個のデータを取り出して平均化する。この
ようにして平均化して求めたデータにより新しいデータ
群を構成すると、その分布は、図4(b)に示すように
図4(a)よりも狭くなり、例えば、標準偏差σ2≒
0.7σ1となる。さらに上記と同様に図4(a)のデ
ータ群から、任意の3個のデータを取り出して平均化
し、その平均化して求めたデータの分布は、図4(c)
に示すように図4(b)よりもさらに狭くなり、例え
ば、標準偏差σ3≒0.6σ1となる。このようにデー
タを平均化することにより、標準偏差が小さくなること
を、ここでは平均化効果と呼ぶこととする。
【0033】図5は平均化するワークマークの個数と平
均化効果の関係の一例を示す図である。横軸はワークマ
ークの個数、縦軸はn個のワークマークを平均化したデ
ータ群の標準偏差σnを、元々のデータ群の標準偏差で
あるσ1によって割った値、すなわちσn/σ1であ
る。なお、図5自体は、適当に発生させた乱数表を元デ
ータ群として平均化効果を計算したものである。図5に
よれば、例えば2個のワークマーク(標準偏差σ1)の
位置座標を平均化した場合、上記平均化効果により2個
のワークマークの位置座標の平均値の標準偏差σ2は約
0.7σ1になる。すなわち、元々のワークマークの標
準偏差がσ1であっても、2個のワークマークの位置座
標の平均値を用いてアライメントを行えば、アライメン
ト精度±Aは3×(0.7σ1)=2.1σ1まで達成
できることになる。さらに、3個のワークマークの位置
座標を平均化すれば、その標準偏差σ3は約0.6σ1
になり、アライメント精度±Aは3×(0.6σ1)=
1.8σ1まで達成できることとなる。
【0034】以上に基づき、本実施例においては、次に
ようにしてアライメント精度を確保できるワークマーク
を選択する。 ワークマークを複数個サンプルとして製作し、本来
あるべき位置(設計位置)に対するずれ量を測定する。
該ずれ量よりワークマークを製作する際のずれ量を測定
し、該ずれ量より、ワークマークを製作する際のワーク
マークの位置座標のばらつき、すなわち前記した標準偏
差σ1を求める。 複数のワークマークを平均化する方法(複数のワー
クマークの平均位置座標を求める計算式)を定め、図5
のような平均化効果のグラフを求める。なお、図5に示
したグラフの形状は、ワークマークの平均位置座標を求
める計算式に応じて定まるので、上記平均位置座標を求
める計算式に応じて図5に示すグラフを作成する必要が
ある。 要求されるアライメント精度:±Aと、上記求めた
平均化効果のグラフに基づき、何個のワークマークを用
いて平均化すれば、要求されるアライメント精度:±A
を達成できるかを求める。仮にn1個のワークマークを
平均化することにより、要求されるアライメント精度:
±Aを達成できることがわかり、アライメント顕微鏡の
視野内にn1個以上のワークマークが検出できていれ
ば、n1個またはそれ以上のワークマークの位置座標か
ら、ワークマークの平均位置座標を計算し、該平均位置
座標に対して位置合わせを行う。
【0035】平均化するワークマークの数は、例えば次
のようにして求めることができる。元々のワークマーク
の標準偏差が例えばσ1=1μmのとき、〔要求される
アライメント精度〕=±1.2μmを達成しようとする
場合は、以下の手順で平均化するワークマークの個数を
求める。 i)まず、要求されるアライメント精度:±Aを確保する
ことができるワークマークの標準偏差σnを求める。こ
こで、σnはn個のワークマークを前記したように平均
化して求めた標準偏差である。この場合、要求されるア
ライメント精度が1.2であるから、標準偏差σnは3
×σn=1.2、すなわち、σn=1.2/3となる。
ついで、X=σn/σ1を満足するXを求める。なお、
X(=σn/σ1)は図5における縦軸に相当する。こ
の例の場合、元々のワークマークの標準偏差σ1はσ1
=1μmであり、n個のワークマークを平均化して求め
た標準偏差σnは1.2/3以下でなければならないか
ら、X=σn/σ1=1.2/3=0.4となる。 ii) 前記で作成した平均化効果のグラフを用いて、平
均化するワークマークの個数を求める。例えば、前記
で作成した平均化効果のグラフが図5に示す形状であっ
たとすると、X(=σn/σ1)=0.4のとき、平均
化するワークマークの個数は8個であるから、〔要求さ
れるアライメント精度〕≦±1.2μmを達成するには
8個以上のワークマークを平均化すればよい。
【0036】ここで、前記したようにワークマークの配
置は、設計値より既知であるので、設計値のワークマー
クの位置座標を平均化して得たワークマーク平均位置座
標(アライメント時の基準となる位置座標)と各ワーク
マークとの距離はわかっている。そこで、検出した各ワ
ークマークの位置座標とその平均位置座標との距離と、
本来あるべきワークマークの位置座標とその平均位置座
標との距離のずれ量を計算する。そのずれ量が、ある程
度以上大きければ、そのワークマークの位置座標は平均
化する対象からはずす。このようにすれば、例えばワー
クに付着したごみをワークマークとして誤認識すること
により、平均化効果が阻害されることを防ぐことができ
る。
【0037】上記ずれ量がどの程度大きければ、平均化
から除外するかはワークマークの製作サンプルのばらつ
き等から適宜設定すればよい。上記ずれ量の大きいワー
クマーク(もしくはずれ量が大きいと誤認しているワー
クマーク)を除いても、要求されるアライメント精度を
達成できる数のワークマークが残っていれば、該残りの
ワークマークの位置座標より、平均位置座標を求めて位
置合わせを行う。もしも、ずれ量の大きいワークマーク
を除いた、残りのワークマークを平均化したのでは、要
求されるアライメント精度を達成できないという場合
は、アライメントを中止する。
【0038】(3)その他の適用例 (a) プロキシミティ露光装置、コンタクト露光装置にお
けるマスクマークへの適用 以上では、複数個のワークマークを用いたマスクとワー
クの位置合わせについて説明したが、プロキシミティ露
光装置、コンタクト露光装置におけるマスクマークに適
用することもできる。前記したように、プロキシミティ
露光装置、コンタクト露光装置においては、アライメン
ト顕微鏡によりマスクマークを観察する際、マスクマー
クの下にワークマーク等のパターンがあると、両者が重
なりあたかもマスクマークが変形したかのような形状で
検出され、前記したようにマスクマークの検出精度(信
頼性)が低下する場合がある。
【0039】以下、これを図6に示すプロキシミティ露
光装置を例にとって説明する。同図において、MSはマ
スクステージであり、マスクステージMSにマスクマー
クMAMとマスクパターンが形成されたマスクMが載置
される。またWSはワークステージであり、ワークステ
ージWSにはワークマークWAMが形成されたワークが
載置される。1は光照射装置であり、 光照射装置1か
ら放出される露光光は、マスクMを介して、ワークステ
ージWS上に載置されたワークW上に照射され、マスク
M上に形成されたマスクパターンがワークW上に投影さ
れ、ワークW上にマスクパターンが露光される。マスク
M上には同図の矢印方向に移動可能なアライメント顕微
鏡10が設けられており、マスクMに形成されたマスク
パターンをワークW上に露光する前に、アライメント顕
微鏡10を図示の位置に挿入し、マスクMとワークWの
位置合わせを行う。アライメント顕微鏡10は、前記図
8に示したように、ハーフミラー、レンズ、CCDカメ
ラ等から構成されている。
【0040】図6において、マスクMとワークWの位置
合わせは次のように行われる。 ワークステージWSを上昇させてマスクMとワーク
Wを接触させ、マスクMとワークWの傾きを一致させた
のち、ワークステージWSを微小量下降させる。これに
よりマスクMとワークWは平行にかつその間隙が一定に
設定される。 アライメント顕微鏡10を同図に示す位置に挿入
し、マスクマークMAMとワークマークを観察する。そ
して、マスクマークMAMとワークマークWAMが一致
するようにワークステージWSを移動させる。
【0041】上記の工程において、アライメント顕微
鏡10によりマスクマークMAMとワークマークWAM
を観察する際、マスクMとワークWが接近しているとマ
スクマーク像と、ワークマークWAM等のワークW上の
パターンが共にアライメント顕微鏡10で受像される。
このため、ワークWの表面の状態によってはマスクマー
クMAMの形状が変化したように見える場合があり、マ
スクマークMAMの検出精度が低下し、アライメント精
度が低下する。
【0042】上記問題は、前記したアライメントマーク
を複数個配置する手法をマスクマークに適用することに
より解決することができる。すなわち、図7に示すよう
にアライメント顕微鏡の1視野内に入るように近接して
マスクマークMAM1〜MAM4を配置する。そして、
前記したように検出したマスクマークMAM1〜MAM
4のスコアを求め、スコアが低いものを除いた残りのマ
スクマークを用いてアライメントを行う。これにより、
図7に示すようにマスクマークMAMの下にワークマー
クWAMが重なり形状が変化して見えるもの(図7のマ
スクマークMAM3)があっても、このマスクマークM
AM3を除外してアライメントを行うことができ、精度
よくアライメントを行うことができる。なお、マスクマ
ークMAM1〜4に対応させて複数個のワークマークW
AMをワークW上に設けて、両者の平均位置座標が一致
するようにマスクMとワークWの位置合わせを行っても
よいし、また、ワークW上にワークマークWAMを1個
設け、複数個のマスクマークMAM1〜4の位置を前記
したように平均化して、上記ワークマークWAMと位置
合わせをする基準となるマスクマーク平均位置座標を求
め、該マスクマーク平均位置座標とワークマークWAM
が一致するようにマスクMとワークWを位置合わせする
ようにしてもよい。
【0043】(b) レーザ加工によるプリント基板のビア
ホール加工への適用 上記実施例では、ワークマークを露光によって設ける場
合を例にして説明したが、プリント基板等の製造におい
ては、例えば配線用のビアホールのパターンを、ワーク
マークとして利用する場合がある。上記ビアホールは、
例えばレーザ光による加工によって設けられる。ビアホ
ールの直径は、通常150から200μmである。ま
た、レーザ加工による加工位置精度は、現状では約±2
0μmであり、その範囲でワークマーク(この場合はビ
アホール)の位置がばらつく。そこで、ワークマークと
してのビアホールを複数用い、前記したように複数のビ
アホールの位置座標から平均位置座標を求め、この平均
位置座標を基準として、プリント基板の位置合わせを行
う。これにより、ビアホールの加工位置精度のばらつき
による位置合わせ精度の低下を回避することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
以下の効果を得ることができる。 (1)複数のワークマークを設け、各位層座標を平均化
した位置座標に対してマスクの位置合せを行なうので、
ワークマークの変形や、位置ずれにより、ワークマーク
の認識位置のずれが生じても、該ずれによるマスクとワ
ークの位置合せ精度の悪化を軽減できる。また、あるワ
ークマークが失われたり、一連のワークマーク群の一部
がアライメント顕微鏡の視野(サーチ領域) 外になって
も、マスクとワークの位置合わせを行なうことができ
る。特に、複数のワークマークを同一の円周上に設け、
該円の中心位置に対してマスクの位置合せを行うように
すれば、任意に選んだ3個のワークマークにより上記中
心位置を求めることができるので、ワークマークが失わ
れたり、ワークマーク群の一部がアライメント顕微鏡の
視野外になった場合でも柔軟に対応することができる。 (2)検出された位置座標より計算したワークマーク間
の距離を、設計値のワークマーク間距離と比較するよう
にすれば、前工程におけるワークマークの位置を異常に
してしまうようなプロセス上の不具合が生じたことを発
見することができる。また、複数のワーク・アライメン
トマークのそれぞれの位置座標を平均化した位置座標
と、各複数のワーク・アライメントマークの位置座標と
の相対位置関係から、要求されるアライメント精度を確
保できるワーク・アライメントマークを選択することが
できるので、要求されるアライメント精度を保証したア
ライメントを行うことができる。 (3)本発明の手法をプロキシミティ露光装置、密着露
光装置におけるマスクマークに適用することにより、マ
スクマークの位置座標の検出精度の向上を図ることもで
きる。さらに、プリント基板のビアホール加工に適用す
ることにより、ビアホールをワークマークとして用いた
プリント基板の位置合わせの精度も向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用対象の一例である投影露光装置の
構成例を示す図である。
【図2】ワークマークの位置座標の平均化を説明する図
である。
【図3】円周上にワークマークを配置した場合を説明す
る図である。
【図4】ワークマークの「ずれ量」の分布およびアライ
メント精度と3σ1の関係を説明する図である。
【図5】平均化するワークマークの個数と平均化効果の
関係を示す図である。
【図6】プロキシミティ露光装置の構成例を示す図であ
る。
【図7】マスクマークの下にワークマークが重なって見
える場合を説明する図である。
【図8】アライメント顕微鏡の概略構成を示す図であ
る。
【図9】従来のパターンサーチ方法を説明する図であ
る。
【図10】アライメント顕微鏡により受像されモニタに
表示されるワークマークの一例を示す図である。
【図11】ワークマークの形状例を示す図である。
【図12】パターンサーチを説明する図である。
【図13】プロセス欠損によるワークマークの変形例を
示す図である。
【図14】ワークマークが変形した状態を説明する図で
ある。
【図15】ワークマークが変形した場合のスコアを説明
する図である。
【符号の説明】
1 光照射装置 2 投影レンズ 10 アライメント顕微鏡 10a ハーフミラー 10b CCDカメラ 11 演算装置 12 モニタ MS マスクステージ MAM マスクマーク WAM ワークマーク M マスク W ワーク WS ワークステージ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスク・アライメントマークが設けられ
    たマスクと、 アライメント顕微鏡の1視野内に入るように近接して設
    けられた上記マスクと対応する複数のワーク・アライメ
    ントマークが設けられたワークとを位置合わせする露光
    装置におけるマスクとワークの位置合わせ方法であっ
    て、 アライメント顕微鏡の視野内の、複数のワーク・アライ
    メントマークのそれぞれの位置座標を検出し、該位置座
    標から求めた平均位置座標に対して、マスク・アライメ
    ントマークの位置座標が所定の位置関係になるように位
    置合わせをすることを特徴とするマスクとワークの位置
    合わせ方法。
  2. 【請求項2】 複数のワーク・アライメントマークのそ
    れぞれの位置座標を平均化した位置座標と、各複数のワ
    ーク・アライメントマークの位置座標との相対位置関係
    から、要求されるアライメント精度を確保できるワーク
    ・アライメントマークを選択し、 上記精度が確保できることが確認された後、マスク・ア
    ライメントマークの位置座標が、複数のワーク・アライ
    メントマークのそれぞれの位置座標から求めた位置座標
    に対して所定の位置関係になるように位置合わせするこ
    とを特徴とする請求項1のマスクとワークの位置合わせ
    方法。
  3. 【請求項3】 アライメント顕微鏡の1視野内に入るよ
    うに近接して設けられた複数のマスク・アライメントマ
    ークが設けられたマスクと、 上記マスクとワーク・アライメントマークが設けられた
    ワークとを位置合わせするプロキシミティもしくはコン
    タクト露光装置におけるマスクとワークの位置合わせ方
    法であって、 アライメント顕微鏡の視野内の複数のマスク・アライメ
    ントマークのそれぞれの位置座標を検出し、 上記複数のマスク・アライメントマークの位置座標と上
    記ワーク・アライメントマークの位置座標に基づき、マ
    スクとワークが所定の位置関係になるように位置合わせ
    をすることを特徴とするマスクとワークの位置合わせ方
    法。
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EP1091255A2 (en) 2001-04-11

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