JP2001110662A - インダクタ内蔵積層部品及びその製造方法 - Google Patents
インダクタ内蔵積層部品及びその製造方法Info
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- JP2001110662A JP2001110662A JP29233599A JP29233599A JP2001110662A JP 2001110662 A JP2001110662 A JP 2001110662A JP 29233599 A JP29233599 A JP 29233599A JP 29233599 A JP29233599 A JP 29233599A JP 2001110662 A JP2001110662 A JP 2001110662A
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Abstract
好なインダクタ内蔵積層部品及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 導電層2が表面に形成された導電処理支
持体としてのPETフィルム1に未焼成セラミック絶縁
体層としてのセラミックグリーンシート3を設けて前記
導電層2が露出する内部導体形成パターン7を残して前
記導電層を覆う。その後、内部導体10となる導体粉末
を前記内部導体形成パターン7の露出した導電層2に泳
動電着してセラミックグリーンシート3と略同じ厚さの
導体粉末の内部導体10を設けた内部導体形成絶縁層2
0を作製し、該内部導体形成絶縁層20を、各層の内部
導体10が相互に接続されるように積層した後、セラミ
ックグリーンシートと内部導体とを同時焼成する。
Description
有する積層セラミックインダクタや、インダクタを内蔵
したLC複合部品、EMC関連部品等のインダクタ内蔵
積層部品及びその製造方法に関する。
は、グリーンシートと呼ばれる数μm〜数十μmの厚さ
に成形された未焼成セラミック絶縁体シートに、YAG
レーザや金型等でスルーホールを加工し、スクリーン印
刷法で金属粉末(Ag系、Ag合金、Cu等)をペース
ト化した材料を用いて、図8のようにスルーホール82
の中に内部接続用金属ペーストを埋め込むとともにグリ
ーンシート80上に金属ペーストによる内部導体巻パタ
ーン81を形成している。その後、スルーホール埋め込
み及び内部導体巻パターンが施されたグリーンシートを
多層に重ねて積層体ブロックを作製し、個品に切断して
焼成し、得られた焼結体に外部電極を形成することによ
り製品化している。
ダクタの構造例から判るように、絶縁体層としてのグリ
ーンシート80の上に内部導体巻パターン81が重ねて
形成されるため、内部導体の存在する所とその他の部分
で内部導体の肉厚相当の段差が発生することが判る。
法では、絶縁体シート上に内部導体が形成されるが、絶
縁体シート厚(約20μm程度又はそれ以下)に対して
内部導体厚(約15μm程度又はそれ以下)が無視でき
ない厚さであり、内部導体が形成されている部分では、
内部導体が存在しない部分に比べて厚みが大きくなり、
両者の間で段差が生じ、その段差に起因してシート積層
時における積層ずれが発生しがちであり、絶縁体シート
と内部導体を接着させるために大きなプレス圧(500
kg〜1000kg/cm2程度)が必要となる。よってプレ
ス後の変形が著しく、焼成後のインダクタンスばらつき
が大きくなる。また、積層ずれ、プレス変形を考慮する
ため、設計マージンが少なくなり、取得インダクタンス
範囲が小さくなる。
粉末を絶縁層と同じ厚さに泳動電着することで、内部導
体を設けたことによる段差を解消して、プレス変形を防
止して、高精度のインダクタ等を得られるようにしてい
る。
ことによる段差を解消するために、特開平9−1157
66号公報、特開平9−320909号公報の提案があ
る。但し、特開平9−115766号公報は段差排除の
ために別のグリーンシートを配設するため、工程数が多
くなる。特開平9−320909号公報は内部導体を先
にフィルム上に形成し、あとからグリーンシートを設け
る方法であるが、内部導体により凹凸が形成された所に
グリーンシートを平坦に形成するための工夫が実際には
必要となる。
小型高精度かつ高周波特性の良好なインダクタ内蔵積層
部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
の実施の形態において明らかにする。
に、本願請求項1の発明に係るインダクタ内蔵積層部品
は、セラミック絶縁体層の内部導体形成パターンの空間
に当該セラミック絶縁体層と略同じ厚さの導体粉末の泳
動電着による内部導体を設けた内部導体形成絶縁層が、
各層の内部導体が相互に接続されるように積層されてな
り、前記内部導体は前記セラミック絶縁体層と同時焼成
可能な金属材質であることを特徴としている。
積層部品は、請求項1において、前記セラミック絶縁体
層が感光性高分子材料を含んでいて、露光、現像により
前記内部導体形成パターンの空間が形成されていること
を特徴としている。
積層部品の製造方法は、導電層が表面に形成された導電
処理支持体に未焼成セラミック絶縁体層を設けて前記導
電層が露出する内部導体形成パターンを残して前記導電
層を覆い、内部導体となる導体粉末を前記内部導体形成
パターンの露出した導電層に泳動電着して当該セラミッ
ク絶縁体層と略同じ厚さの導体粉末の内部導体を設けた
内部導体形成絶縁層を作製し、該内部導体形成絶縁層
を、各層の内部導体が相互に接続されるように積層した
後、前記未焼成セラミック絶縁体層と前記内部導体とを
同時焼成したことを特徴としている。
積層部品の製造方法は、請求項3において、前記未焼成
セラミック絶縁体層が感光性高分子材料をバインダとし
て用いたレジストとして機能するものであり、露光及び
現像処理によって前記導電層が露出する内部導体形成パ
ターンを形成することを特徴としている。
積層部品の製造方法は、請求項4において、前記未焼成
セラミック絶縁体層を泳動電着により前記導電層上に形
成することを特徴としている。
積層部品の製造方法は、請求項3において、前記導電層
上にレジスト層を設け、該レジスト層の露光及び現像処
理によって前記内部導体形成パターンの反転パターンを
当該レジスト層で形成し、前記反転パターンの露出した
導電層上に前記未焼成セラミック絶縁体層を泳動電着で
形成後、前記レジスト層を除去することで前記内部導体
形成パターンを形成することを特徴としている。
積層部品の製造方法は、請求項3乃至6のいずれかにお
いて、隣接する前記内部導体形成絶縁層同士を接着して
から前記支持体を剥離することを特徴としている。
蔵積層部品の製造方法の実施の形態を図面に従って説明
する。
を説明する。図1において、導体成膜工程#1では、フ
レキシブルな支持体としてのPETフィルム1の表面に
スパッタ、蒸着、無電解メッキ技術等により、後工程で
内部導体の泳動電着を行うための導電処理を施し、PE
Tフィルム1の表面に電着内部導体が剥がれやすいステ
ンレス鋼、Cr,Cr系合金、Ti,Ti系合金、IT
O等の導電層2を成膜する。
り、内部導体形成パターンの空間を有する未焼成セラミ
ック絶縁体層としてのセラミックグリーンシートを形成
する。つまり、シート形成工程#2、露光工程#3、現
像・定着(除去・乾燥)工程#4を順次実行する。
形成装置4でフレキシブルな支持体としてのPETフィ
ルム1の導電層2上に、バインダとしての感光性高分子
材料と可塑剤と有機溶剤とセラミック絶縁体粉末(誘電
体又は磁性体)を混合した塗料を塗布しシート3に形成
する。このシート3がセラミックグリーンシートであり
積層セラミックインダクタとして焼成した後に絶縁体層
となる。
リーンシート3の面にフォトマスク6を被せ、露光装置
5からフォトマスク6を通して紫外線(UV,DUV)
を照射、露光し、現像・定着(除去・乾燥)工程#4の
現像装置(除去装置)8でアルカリ水溶液や溶剤等によ
りシート3の露光しない部分を除去し、定着装置(乾燥
装置)9で不要なアルカリ水溶液や溶剤等を除去して内
部導体形成パターン7の空間が構成される。この場合、
精密感光技術によりパターン精度を±3μm程度にする
ことができる。なお、感光性高分子材料の選択によって
は露光した部分を除去して内部導体形成パターン7を形
成することもできる。
リーンシート3は内部導体形成パターン7の空間が形成
されているため、その底にフィルム1の導電層2が露出
している。従って、このパターンニングされたシート3
つまり絶縁体層を内部導体の泳動電着の際のレジスト層
(マスク)に見立てて、シート3と同時焼成可能な内部導
体となるAg系、Ag合金、Cu等の良導体金属粉末を
泳動電着する。泳動電着法は、付着させたい粒子をコロ
イドにして電気を流して帯電した粒子を通電している電
極に吸着、凝集させる方法であり、電極部分にのみ粒子
を付着させることが可能である。従って、内部導体形成
パターン7の露出した導電層2を、内部導体となる導体
粉末をコロイドにして分散した溶液に接触させて、溶液
と導電層2を異なる極性に荷電すると溶液中の帯電した
導体粉末が内部導体形成パターン7の底に露出した導電
層2に泳動電着する。Ag泳動電着工程#5は、泳動電
着装置11によって、内部導体となる導体粉末としてA
g系粉末を加えコロイドにした溶液に内部導体形成パタ
ーン7の露出した導電層2を接触させ、絶縁体層とほぼ
同じ高さになるまでAg系粉末を泳動電着し内部導体1
0を作製することを示す。
体形成パターン7に泳動電着した内部導体10を平板金
型で挟持し加圧してもよい。この加圧は厚みをより平坦
化するために効果があるが、加圧しても加圧しなくて
も、この時点で絶縁体層と内部導体が混在する平坦なシ
ート(内部導体形成絶縁層)が作製される。材質等が異
なると積層したり加圧したときの寸法変化が一律ではな
く、最終的には多層積層体が得られた時点で内部構造に
完全に段差が生じないよう寸法変化を考慮することが望
ましい。
て巻回コイルを構成するように、内部導体形成パターン
7として、コイル巻きパターン7aの他にスルーホール
パターン7b、引き出しパターン7c等の必要種類のパ
ターン(適宜変更可能)を形成する。
程#6において、絶縁体層と内部導体10が混在する平
坦な内部導体形成絶縁層20のシートを適宜組み合わせ
て、転写、積層するとき、相互のシートを接着し易くす
るための接着層13なるものを付与することができる。
接着層13は例えばバインダ樹脂をスプレーして付与す
る。図1は絶縁体層と内部導体が混在する平坦なシート
側を下方に向けて、下方から接着層13を付与したこと
を示す。接着層13は必ずしも必要なく接着層形成工程
#6は省略することも可能である。
て、図2のようにコイル巻きパターン7a、スルーホー
ルパターン7b、引き出しパターン7c等の内部導体1
0が、セラミックグリーンシート3の空間(内部導体形
成パターン7で定められたもの)に設けられた内部導体
形成絶縁層20を所要枚数積層し、加熱圧着する。つま
り、加熱圧着装置30の切断部31にて内部導体形成絶
縁層20から不要な支持体としてのPETフィルム1を
剥がす(導電層2もフィルム1と共に剥がれる)ととも
に多数個の内部導体が配列されたカード形状に切断し、
これを位置合わせ部32で画像処理により高精度(積層
精度±5μm以内)で位置合わせして所要枚数積層し、
加熱圧着部33で加熱圧着して多層構造積層体ブロック
を作製する。その後、1個の巻回コイルを有するチップ
個品に切断(厚み方向に切断)してから焼成する(セラ
ミック絶縁体層と内部導体とを同時焼成する。この時点
で各層間の内部導体が焼結接合される。)ことによっ
て、段差レスの焼結体を作製し、これに所要の外部電極
を形成して製品とする。得られたインダクタ内蔵積層部
品は、セラミック絶縁体層(セラミックグリーンシート
3を焼成したもの)の空間に当該セラミック絶縁体層と
略同じ厚さの内部導体(泳動電着した良導体金属粉末を
焼成したもの)を設けた内部導体形成絶縁層が、各層の
内部導体が相互に接続されるように積層一体化された構
造を有している。なお、必要に応じて図2のように外側
層には内部導体の無いセラミック絶縁体層を配するとよ
い。
の効果を得ることができる。
平坦な内部導体形成絶縁層20のシートを用いるため、
従来技術の絶縁体層上に内部導体を重ねて印刷する構成
に比べて内部導体の厚みに起因する段差がなくなり積層
ズレが極めて小さくなり、かつ、大きな加圧が不要にな
り加圧変形が少なくなることによって、焼成後のインダ
クタンスのばらつきが小さくなる。
6を通して紫外線を照射、露光し、現像・定着(除去・
乾燥)工程#4で内部導体形成パターンの空間が作ら
れ、該空間に良導体金属粉末を泳動電着するので、内部
導体パターン精度が露光・現像プロセスに支配されて、
従来の導電ペーストをスクリーン印刷等のパターン印刷
で形成する電極に対して、パターン精度(幅、ラインピ
ッチ)が高く、かつ、内部導体形成パターンの空間に金
属粉末を泳動電着するため厚みばらつきが小さく、形成
される内部導体は緻密で、高周波特性の向上にも有効で
ある。
平坦なシートを作製し積層するから、製造プロセスが比
較的単純でかつ寸法精度を高めることができる。
て、より小型で高精度な特性を有する積層セラミックイ
ンダクタやインダクタ内蔵積層部品を提供できる。
この場合、導体成膜工程#1乃至接着層形成工程#6ま
で(接着層形成工程#6を省略したときはAg注入工程
#5まで)は第1の実施の形態と同じであり、それ以後
の工程が異なっている。つまり、Ag注入工程#5で内
部導体の泳動電着後のセラミックグリーンシート、つま
り内部導体形成絶縁層20を導電層2上に有するPET
フィルム1を精密積層工程#8における積層機35によ
り、カード形状に切断して内部導体形成絶縁層を得る。
そして、隣接層の内部導体が電気的に接続するように隣
接層のセラミックグリーンシート3同士(内部導体形成
絶縁層同士)を対面する向きで加熱圧着し、その後外側
のPETフィルム1を導電層2と共にそれぞれ引き剥が
して、グリーンシート3が2枚1組となった内部導体形
成絶縁層とし、さらに、これを巻回コイルが構成される
ように必要枚数積層して積層体全体を加熱圧着する。以
後の処理は第1の実施の形態と同じである。
グリーンシート3の空間に内部導体10を略同じ厚さで
泳動電着してなる隣り合う内部導体形成絶縁層同士を加
熱圧着後に外側のPETフィルム1を導電層2と共に引
き剥がすため、PETフィルムを剥離する際のセラミッ
クグリーンシートの変形が無く、とくにセラミックグリ
ーンシート3が薄い場合に有効である。その他の作用効
果は前述の第1の実施の形態と同様である。
この図において、導体成膜工程#1では、PETフィル
ム1の表面にスパッタ、蒸着、無電解メッキ技術等によ
り後工程の泳動電着のための導電処理を施し、フィルム
表面に後工程で形成する電着内部導体が剥がれ易いステ
ンレス鋼、Cr、Cr系合金、Ti、Ti系合金、IT
O等の導電層2を成膜する。
り導電層2が露出する内部導体形成パターン7を残して
セラミックグリーンシート40で覆われるようにする。
スト形成装置41にてフィルム1の導電層2全面に感光
性レジスト(フォトレジスト)層42を形成する。
の装置を用いるが、第1の実施の形態におけるフォトマ
スク6とは光の通過と阻止パターンが逆である。つま
り、露光装置43でレジスト層の残す部分(内部導体形
成パターン7に対応)のみに紫外線(UV,DUV)を
フォトマスク44を通して照射、露光し、現像・定着
(除去・乾燥)工程#12の現像装置(除去装置)45
でアルカリ水溶液や溶剤等によりレジスト層42の露光
しない部分を除去し、定着装置(乾燥装置)46で不要
なアルカリ水溶液や溶剤等を除去して、内部導体形成パ
ターン7に一致するレジスト層42のパターンを形成
し、その他の部分の導電層2を露出させる。なお、感光
性高分子材料の選択によっては露光した部分を除去して
内部導体形成パターン7に一致したレジスト層42を形
成することもできる。
は導電層2が露出している。従って、泳動電着工程#1
3では、泳動電着装置47によって、残ったレジスト層
42をマスクとして、図4では強調して大きく示すセラ
ミック絶縁体粉末51及びバインダ樹脂粉末52と導電
層2とを異なる極性に荷電することで、絶縁体粉末51
及びバインダ樹脂粉末52をレジスト層42が除去され
た導電層2に泳動電着させる。泳動電着は泳動電着装置
47によりセラミック絶縁体粉末51及びバインダ樹脂
粉末52を溶液中に分散、懸濁された状態にして直流電
流を流すことで帯電した絶縁体粉末及びバインダ樹脂粉
末を電極(導電層2)方向に移動させて吸着、凝集させ
ることによって実行可能である。そして、絶縁体粉末5
1及びバインダー樹脂粉末52を最終的にレジスト層4
2以下の高さの範囲で所定肉厚となるまで電着させるこ
とで、絶縁体粉末51及びバインダ樹脂粉末52が集合
したシート、つまりセラミックグリーンシート40が得
られる。なお、セラミック絶縁体とバインダ樹脂を一粒
子化した粉末を泳動電着してシート40を作製してもよ
い。
系、アルカリ系剥離剤を用いた剥離装置48によりレジ
スト層42のみを剥離、除去して内部導体形成パターン
7に対応させて導電層2を露出させる。この工程は現像
・定着工程#12と同様の装置を用いることができる
が、レジスト剥離工程#14は露光されたレジスト層4
2を除去することで相違があり、除去の溶剤とか設定条
件に相違が生じるが、PETフィルム1上に内部導体形
成パターン7が構成されたセラミックグリーンシートが
得られることに相違はない。この場合も、精密感光技術
によりパターン精度を±3μm程度にすることができ
る。
クグリーンシート40をマスクとして、Ag泳動電着工
程#5で露出した導電層2上に内部導体10となる導体
粉末を泳動電着すればよい。
は第2の実施の形態と同様の工程とすればよい。
ト層42の露光、現像処理によって内部導体形成パター
ン7の精度が決まるため、第1の実施の形態とほぼ同様
の内部導体のパターン精度が得られる。また、良導体金
属粉末の泳動電着法により内部導体10が形成され、か
つセラミックグリーンシート40の空間(欠落部)に内
部導体10が位置することになるため、各層のセラミッ
クグリーンシートを完全段差レスで多層に積層可能であ
り、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することが
できる。また、セラミックグリーンシート40を泳動電
着するため薄型化でき、積層インダクタ等のインダクタ
内蔵積層部品の小型化、大容量化にも適する。
この図において、導体成膜工程#1では、PETフィル
ム1の表面にスパッタ、蒸着、無電解メッキ技術等によ
り後工程の泳動電着のための導電処理を施し、フィルム
表面に後工程で形成する電着内部導体が剥がれ易いステ
ンレス鋼、Cr、Cr系合金、Ti、Ti系合金、IT
O等の導電層2を成膜する。
法により導電層2が露出する内部導体形成パターン7を
残してセラミックグリーンシート60で覆われるように
する。つまり、泳動電着工程#20で泳動電着装置61
を用い、図5では強調して大きく示すセラミック絶縁体
粉末71及び感光性高分子粉末72(感光性レジスト及
びバインダとしての機能を持つ)と導電層2とを異なる
極性に荷電させ、絶縁体粉末71及び感光性高分子粉末
72を導電層2に泳動電着させる。この泳動電着工程#
20は第3の実施の形態で説明した泳動電着工程#13
と同様であるが、フレキシブルな支持体としてのPET
フィルムに成膜した導電層2の上に、マスクなしで絶縁
体層であるセラミックグリーンシート60を形成するこ
とに相違がある。ここでは、泳動電着装置61によりセ
ラミック絶縁体粉末71及び感光性高分子粉末72を溶
液中に分散、懸濁された状態にして直流電流を流すこと
で帯電した絶縁体粉末71及び感光性高分子粉末72を
電極(導電層2)方向に移動させて吸着、凝集させるこ
とによって実行可能である。そして、絶縁体粉末71及
び感光性高分子粉末72を所定の厚みになるまで電着さ
せることで、絶縁体粉末71及び感光性高分子粉末72
が混合してシート状になった感光性のセラミックグリー
ンシート60が得られる。なお、セラミック絶縁体と感
光性高分子材料を一粒子化した粉末を用いてシート60
を作製してもよい。
程#3と同様の構成である露光工程#21にて、絶縁体
粉末71及び感光性高分子粉末72が混合してシート状
になった感光性のセラミックグリーンシート60に対
し、フォトマスク63を被せ露光装置62で内部導体形
成パターン7以外の領域に紫外線(UV,DUV)を照
射、露光し、シート60の上に露光像を感光させる。そ
して、第1の実施の形態における現像・定着(除去・乾
燥)工程#4と同様の構成である現像・定着(除去・乾
燥)工程#22の現像装置(除去装置)64でアルカリ
水溶液や溶剤等によりシート60の露光しない部分を除
去し、定着装置(乾燥装置)65で不要なアルカリ水溶
液や溶剤等を除去し導電層2が露出した内部導体形成パ
ターン7が構成される。この場合も、精密感光技術によ
りパターン精度を±3μm程度にすることができる。
よっては露光した部分を除去して内部導体形成パターン
7を形成することもできる。
クグリーンシート60をマスクとして、Ag泳動電着工
程#5で露出した導電層2上に内部導体10となる導体
粉末を泳動電着すればよい。
第2又は第3の実施の形態と同様の工程とすればよい。
高分子材料を混入した感光性セラミックグリーンシート
60の露光、現像処理によって内部導体形成パターン7
の精度が決まるため、第1の実施の形態とほぼ同様の内
部導体のパターン精度が得られる。また、導体粉末の泳
動電着法により内部導体10が形成され、かつセラミッ
クグリーンシート60の空間(欠落部)に内部導体10
が位置することになるため、各層のセラミックグリーン
シートを完全段差レスで多層に積層可能であり、第1の
実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。ま
た、第4の実施の形態の場合、内部導体作製のための大
部分の工程が湿式となり第3の実施の形態と比べて製造
工程数が少なくなる利点もある。さらに、セラミックグ
リーンシート60を泳動電着するため薄型化でき、積層
インダクタ等のインダクタ内蔵積層部品の小型化、大容
量化にも適する。
グリーンシートの内部導体形成パターン7の空間(シー
トの欠落部)に内部導体が形成されているから、セラミ
ックグリーンシートの上下面に内部導体は露出してお
り、スルーホールを設けないで内部導体同士を接続する
構成とすることも可能である。但し、上下の内部導体同
士が接続点以外では重ならないようにパターン設計する
必要があり、例えば、図6のように1/4ターンのコイ
ル巻きパターン7pの内部導体10と、1/2ターンの
コイル巻きパターン7qの内部導体10とを組み合わせ
て接続したものに引き出しパターン7rを成す内部導体
10を接続した内部導体のパターン構成とすることが可
能である。
ル巻きパターン7xの内部導体10を相互に組み合わせ
て接続したものに引き出しパターン7yを成す内部導体
10を接続した内部導体のパターン構成とすることも可
能である。
グリーンシートは非磁性材であっても磁性材であっても
よい(絶縁体でも磁性体でもよい)。
きたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記
載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当
業者には自明であろう。
セラミックグリーンシートの空間(内部導体形成パター
ンとして除去した部分)に泳動電着した内部導体が位置
することになるため、各層のセラミックグリーンシート
を完全段差レスで多層に積層可能であり、積層ずれを著
しく小さくし、かつ大きなプレス圧を不要にできる。ま
た、プレス変形が少なくなることによって、焼成後のイ
ンダクタンスのばらつきを小さくできる。
焼結したものよりも緻密であり、高周波特性の向上にも
寄与できる。
小型高精度の積層セラミックインダクタ等を安定的に製
造可能である。
らずLC複合部品、EMC関連部品等、導体の巻構造を
有する積層焼成型部品に適用可能である。
製造方法の第1の実施の形態を示す工程図である。
成絶縁層及びその積層順序の例を示す斜視図である。
る。
る。
る。
ン例を示す斜視図である。
ンの他の例を示す斜視図である。
示す分解斜視図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 セラミック絶縁体層の内部導体形成パタ
ーンの空間に当該セラミック絶縁体層と略同じ厚さの導
体粉末の泳動電着による内部導体を設けた内部導体形成
絶縁層が、各層の内部導体が相互に接続されるように積
層されてなり、前記内部導体は前記セラミック絶縁体層
と同時焼成可能な金属材質であることを特徴とするイン
ダクタ内蔵積層部品。 - 【請求項2】 前記セラミック絶縁体層は、感光性高分
子材料を含んでいて、露光、現像により前記内部導体形
成パターンの空間が形成されている請求項1記載のイン
ダクタ内蔵積層部品。 - 【請求項3】 導電層が表面に形成された導電処理支持
体に未焼成セラミック絶縁体層を設けて前記導電層が露
出する内部導体形成パターンを残して前記導電層を覆
い、内部導体となる導体粉末を前記内部導体形成パター
ンの露出した導電層に泳動電着して当該セラミック絶縁
体層と略同じ厚さの導体粉末の内部導体を設けた内部導
体形成絶縁層を作製し、該内部導体形成絶縁層を、各層
の内部導体が相互に接続されるように積層した後、前記
未焼成セラミック絶縁体層と前記内部導体とを同時焼成
したことを特徴とするインダクタ内蔵積層部品の製造方
法。 - 【請求項4】 前記未焼成セラミック絶縁体層が感光性
高分子材料をバインダとして用いたレジストとして機能
するものであり、露光及び現像処理によって前記導電層
が露出する内部導体形成パターンを形成する請求項3記
載のインダクタ内蔵積層部品の製造方法。 - 【請求項5】 前記未焼成セラミック絶縁体層を泳動電
着により前記導電層上に形成する請求項4記載のインダ
クタ内蔵積層部品の製造方法。 - 【請求項6】 前記導電層上にレジスト層を設け、該レ
ジスト層の露光及び現像処理によって前記内部導体形成
パターンの反転パターンを当該レジスト層で形成し、前
記反転パターンの露出した導電層上に前記未焼成セラミ
ック絶縁体層を泳動電着で形成後、前記レジスト層を除
去することで前記内部導体形成パターンを形成する請求
項3記載のインダクタ内蔵積層部品の製造方法。 - 【請求項7】 隣接する前記内部導体形成絶縁層同士を
接着してから前記支持体を剥離する請求項3,4,5又
は6記載のインダクタ内蔵積層部品の製造方法。
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JP29233599A JP2001110662A (ja) | 1999-10-14 | 1999-10-14 | インダクタ内蔵積層部品及びその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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