JP2001109023A - 光スイッチとこれを用いた光スイッチアレイ及び光スイッチ制御装置 - Google Patents

光スイッチとこれを用いた光スイッチアレイ及び光スイッチ制御装置

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JP2001109023A
JP2001109023A JP28986099A JP28986099A JP2001109023A JP 2001109023 A JP2001109023 A JP 2001109023A JP 28986099 A JP28986099 A JP 28986099A JP 28986099 A JP28986099 A JP 28986099A JP 2001109023 A JP2001109023 A JP 2001109023A
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optical switch
optical
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film heater
thin
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JP28986099A
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Masahide Miyaji
正英 宮地
Shigeru Oshima
茂 大島
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の熱光学効果を用いた光スイッチ素子が集
積化された光スイッチにおいて、動作状態によらず消光
比の劣化を生じないようにする。 【解決手段】薄膜ヒータに制御電流を注入して加熱する
ことにより一対の光導波路間に位相差πを生じさせてス
イッチングを行う複数の2入力・2出力マッハ・ツェン
ダ型光スイッチ素子10−1,10−2,…,10−N
を同一基板上に配列しかつ所定パターンに接続して構成
される光スイッチにおいて、光スイッチ素子10−1,
10−2,…,10−Nは、光スイッチの動作状態によ
らず概ね一定数の光スイッチ素子の薄膜ヒータに制御電
流が供給されるように、全てが対称マッハ・ツェンダ型
スイッチ素子または非対称マッハ・ツェンダ型光スイッ
チ素子を用いて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱光学効果を用い
た光導波路型光スイッチ、特に同一基板上に複数個の光
スイッチ素子が集積化された光スイッチとこれを用いた
光スイッチアレイ及び光スイッチ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信の分野において、伝送容量の大容
量化及び光ネットワークの柔軟性を実現するためには、
光信号を電気信号に変換することなく、光信号のままで
処理する各種部品が必要となる。そのような部品の中で
も、特に光信号のままで方路を切り替えることができる
光スイッチは、光分岐挿入多重や光クロスコネクト等に
おいてキーデバイスとなる。
【0003】光スイッチは個別部品型と光導波路型に大
別されるが、とりわけ光導波路型光スイッチは量産性、
小型・集積性に優れており、現実的なデバイスとして期
待されている。光導波路型光スイッチの中で、石英の熱
光学効果を用いた光スイッチは、信頼性や安定性の点で
優れており、実用化が最も進んでいる。
【0004】図12(a)(b)に、熱光学効果を用い
た光導波路型光スイッチ素子の基本構成とスイッチング
特性を示す。光スイッチ素子10は、図12(a)に示
すように入力ポート11,12と、一対の光導波路1
3,14と、出力ポート15,16と、2つの3dBカ
プラ17,18と、一方の光導波路13上に形成された
薄膜ヒータ19とから構成されている。ここで、光導波
路13,14は等しい光学長を有している。この光スイ
ッチ素子10のスイッチングは、薄膜ヒータ19に制御
電流IH を注入することにより光導波路13の屈折率を
変化させ、等価的に光学長を変化させることで行う。
【0005】図12(b)は、薄膜ヒータ19に制御電
流を供給したときの光スイッチ素子10のスイッチング
特性を示す。実線はスルーポート(入力ポート11から
出力ポート15への経路)の出力を示し、破線はクロス
ポート(入力ポート11から出力ポート16への経路)
の出力を示す。薄膜ヒータ19へ制御電流を供給しない
場合(オフ状態)にはクロスポートから光信号が出力さ
れ、薄膜ヒータ19に制御電流を供給する(オン状態)
とスルーポートから光信号が出力される。
【0006】光スイッチ素子10は、光導波路13,1
4が等しい光学長を有する対称マッハ・ツェンダ干渉計
を用いた対称マッハ・ツェンダ型光スイッチ(以下、対
称MZIスイッチ素子という)に代えて、光導波路1
3,14の光学長が半波長分だけ異なっている非対称マ
ッハ・ツェンダ型光スイッチ素子(以下、非対称MZI
スイッチ素子という)であってもよく、その場合のスイ
ッチング特性は図12(b)に示す対称MZIスイッチ
素子10のそれとは逆になる。
【0007】光導波路型光スイッチは集積性に優れてい
るため、同一基板上に図12(a)に示したような光ス
イッチ素子を複数個集積して、様々な機能を有する光ス
イッチや光スイッチアレイを構成できる。
【0008】図13に、図12の光スイッチ素子10を
4個用いて2入力・2出力光スイッチを構成し、この2
入力・2出力光スイッチを単位光スイッチとして同一基
板上にN個集積化した光スイッチアレイを示す。各々の
2入力・2出力単位光スイッチ、例えば単位光スイッチ
200−1は、2個の対称MZIスイッチ素子100−
1,100−2及び2個の非対称MZIスイッチ素子1
00−3,100−4から構成されている。単位光スイ
ッチ200−1の二つの入力ポートは対称MZIスイッ
チ素子100−1,100−2の入力ポートであり、単
位光スイッチ200−1の二つの出力ポートは非対称M
ZIスイッチ素子100−3,100−4の出力ポート
である。
【0009】単位光スイッチ200−1のスイッチング
特性は、光スイッチ素子100−1〜100−4の薄膜
ヒータのいずれにも制御電流を供給しない状態でオフ状
態となり、光信号はスルーポートへ出力され、全ての光
スイッチ素子100−1〜100−4の全ての薄膜ヒー
タに制御電流を供給した状態でオン状態となり、光信号
はクロスポートへ出力される。
【0010】この単位光スイッチにおいては、4個の光
スイッチ素子100−1〜100−4で構成されるた
め、制御電流が供給されたときの一つの光スイッチ素子
の薄膜ヒータでの発熱量をQとすると、光スイッチがオ
フ状態のときには発熱量はほとんど零であるが、オン状
態のときには概ね4Qの発熱量がある。従って、オン状
態になっている単位光スイッチの数に応じて、光スイッ
チアレイ全体での発熱量が大きく変動する。すなわち、
各々の単位光スイッチ1−1,1−2,…,1−Nの動
作状態に応じて基板温度が大きく変動することになる。
【0011】熱光学効果を用いた光スイッチでは、基板
温度の変化によりスイッチ制御用の薄膜ヒータの抵抗値
や熱伝導率が変化し、光スイッチの消光比が劣化する。
従って、光スイッチ素子を複数個集積化した光スイッチ
やそれをさらに拡張した光スイッチアレイにおいては、
光スイッチの動作状態に応じて基板温度の著しい変動が
生じ、光スイッチの消光比が著しく劣化してしまうこと
になる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、熱光
学効果を用いた光スイッチ素子を複数個同一基板上に集
積化した光スイッチやそれを単位光スイッチとして用い
た光スイッチアレイにおいては、各々の光スイッチの動
作状態に応じて消光比が著しく劣化してしまうという問
題が生じた。
【0013】また、この問題を回避するために、ペルチ
ェ素子などにより光スイッチアレイ全体の温度制御を行
うことも考えられるが、この方法では消費電力が莫大な
ものとなり、装置コストを引き上げるという問題が新た
に生じる。
【0014】従って、本発明の目的は、動作状態によら
ず消光比の劣化のない光スイッチとこれを用いた光スイ
ッチアレイ及び光スイッチ制御装置を提供することにあ
る。
【0015】本発明の他の目的は、低消費電力化を可能
とした光スイッチを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は一対の光導波路及び該一対の光導波路のい
ずれか一方に近接して配置された薄膜ヒータをそれぞれ
有し、薄膜ヒータに制御電流を注入して加熱することに
より一対の光導波路間に所定の位相差を生じさせてスイ
ッチングを行う複数の2入力・2出力マッハ・ツェンダ
型光スイッチ素子を同一の基板上に配列しかつ所定パタ
ーンに接続して構成される基本構成を有する光スイッチ
において、複数のマッハ・ツェンダ型光スイッチ素子を
光スイッチの動作状態によらず概ね一定数の光スイッチ
素子、例えば全素子数の半数のスイッチ素子の薄膜ヒー
タに制御電流が供給されるように構成したことを特徴と
する。
【0017】このように光スイッチの動作状態に関係な
く、常に概ね一定数の光スイッチ素子に制御電流を供給
するように構成することによって、光スイッチの動作状
態、つまり光スイッチを構成する各光スイッチ素子の動
作状態に変化が生じても、基板の温度には影響を及ぼさ
ない。従って、各光スイッチ素子の動作状態に依存する
光スイッチの消光比劣化を回避できる。
【0018】より具体的には、2入力・2出力マッハ・
ツェンダ型光スイッチ素子として第1乃至第4の4個の
光スイッチ素子を用い、全体として2入力・2出力光ス
イッチを構成する場合には、第1乃至第4の光スイッチ
素子として、全て一対の光導波路の光学長が等しい対称
マッハ・ツェンダ型光スイッチ素子か、全て一対の光導
波路の光学長が半波長異なる非対称マッハ・ツェンダ型
光スイッチ素子を用いることにより、各光スイッチ素子
を常に2個がオンの状態(薄膜ヒータに制御電流が供給
された状態)とすることができる。
【0019】また、2入力・2出力マッハ・ツェンダ型
光スイッチ素子として、第1乃至第3の3個の光スイッ
チを用い、全体として1入力・2出力光スイッチを構成
する場合には、第1及び第2の光スイッチ素子として一
対の光導波路の光学長が等しい対称マッハ・ツェンダ型
光スイッチ素子を用い、第3の光スイッチ素子として一
対の光導波路の光学長が半波長異なる非対称マッハ・ツ
ェンダ型光スイッチ素子を用いることにより、各光スイ
ッチ素子を常に1個がオンの状態(薄膜ヒータに制御電
流が供給された状態)とすることができる。
【0020】本発明においては、上述した光スイッチを
単位光スイッチとして、複数の単位光スイッチを同一の
基板上に集積化することにより、光スイッチアレイを実
現することもできる。
【0021】本発明に係る光スイッチ制御装置は、先と
同様の基本構成を有する光スイッチを制御するために、
光スイッチの基板に設けられ、光スイッチにおける光パ
スの設定に関与しない少なくとも一つの補償用ヒータ
と、光スイッチで消費される熱量と前記補償用ヒータで
消費される熱量の合計が概ね一定となるように補償用ヒ
ータへの注入電流を制御する制御手段とを有することを
特徴とする。
【0022】このように光スイッチにおける光パスの設
定に関与しない補償用ヒータを基板に対して熱的に良好
な接触状態で設置し、光スイッチ全体で発生する熱量と
補償用ヒータで発生する熱量との合計が概ね一定となる
ように補償用ヒータへの注入電流を制御すると、光スイ
ッチの動作状態に変化が生じても、基板温度の劣化は生
じないので、各スイッチの動作状態に依存する光スイッ
チの消光比劣化を回避できる。
【0023】本発明に係る別の光スイッチ制御装置は、
先と同様の基本構成を有する光スイッチを制御するため
に、光スイッチの基板の温度を検出する温度検出手段
と、光スイッチの基板の温度と薄膜ヒータへの注入電流
値との対応関係を示す対応テーブルを有し、この対応テ
ーブルに従って温度検出手段による検出温度に基づき薄
膜ヒータへの注入電流値を制御する制御手段とを有する
ことを特徴とする。
【0024】本発明の光スイッチのような熱光学効果を
用いた光スイッチにおいては、最適な消光比を与える電
流値は基板温度によって変動し、一般に基板温度が高く
なれば電流値は小さくなる傾向にある。従って、上述の
ように基板温度を検出し、検出された温度に応じて光ス
イッチへの注入電流を制御することで、常に最適な消光
比で光スイッチを動作させることができる。
【0025】本発明に係る他の光スイッチは、先と同様
の基本構成において一対の光導波路の薄膜ヒータが位置
する領域の下部クラッド層の厚みをそれ以外の領域の下
部クラッド層の厚みに比べて大きくしたことを特徴とす
る。さらに具体的には、一対の光導波路の薄膜ヒータが
位置する領域の下部クラッド層の厚みをLch、それ以外
の領域の下部クラッド層の厚みをLc、一対の光導波路
間の距離をLとしたとき、Lc<Lch≪Lの関係を満足
することを特徴とする。
【0026】このように光スイッチを構成することによ
り、薄膜ヒータで発生する熱量を効果的に利用して一対
の光導波路間にスイッチングに必要な温度差を持たせる
ことができ、低消費電力化が図られる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0028】(第1の実施形態)図1に、本発明の第1
の実施形態に係る光スイッチの構成を示す。この光スイ
ッチ1は2入力・2出力光スイッチであり、熱光学効果
を用いた4個の2入力・2出力マッハ・ツェンダ型光ス
イッチ素子10−1,10−2,10−3,10−4を
同一基板上に集積化して構成されている。光スイッチ1
には光スイッチ駆動部2から制御電流が供給され、この
制御電流は光スイッチ素子10−1,10−2,10−
3,10−4内の薄膜ヒータに注入される。
【0029】図2(a)(b)は、2入力・2出力マッ
ハ・ツェンダ型光スイッチ素子10−1,10−2,1
0−3,10−4である光スイッチ素子10の構成を示
す平面図とA−B線に沿う断面図である。この光スイッ
チ素子10は第1、第2の入力ポート11,12と、一
対の光導波路13,14と、第1、第2の出力ポート1
5,16と、2つの3dBカプラ17,18及び光導波
路13上に蒸着により形成された薄膜ヒータ19から構
成され、これらが基板20上に設けられている。入力ポ
ート11,12には3dBカプラ17を介して光導波路
13,14の光入射端側が接続され、光導波路13,1
4の光出射端側は3dBカプラ18を介して出力ポート
15,16に接続される。
【0030】基板20は例えばシリコン基板であり、ケ
ース23上に設けられている。ケース23の裏面は、放
熱板24に接続されている。導波路13,14は石英系
単一モード光導波路であり、基板20上のクラッド層2
1,22内に形成される。光導波路13,14は等しい
光学長を有するか、または半波長だけ異なっているもの
とする。
【0031】光スイッチ素子10のスイッチングは、薄
膜ヒータ19に制御電流を注入することにより光導波路
13の屈折率を変化させ、等価的に光導波路13の光学
長を変化させることにより行われる。すなわち、薄膜ヒ
ータ19に制御電流を注入すると、上部クラッド層21
を介して光導波路13に熱が伝達され、これにより光導
波路13の屈折率が変化して光導波路13の光学長が等
価的に変化するため、光導波路13,14間に温度差に
よる位相差πが生じることになる。従って、図1の光ス
イッチ駆動部2によって薄膜ヒータ19に制御電流を注
入するかしないかにより、図12で説明した原理でスイ
ッチング動作が行われる。
【0032】光スイッチ1の第1及び第2の入力ポート
は、それぞれ第1の光スイッチ素子10−1の第2の入
力ポート12−1と第2の光スイッチ素子10−2の第
1の入力ポート11−2である。また、光スイッチ1の
第1及び第2の出力ポートは、それぞれ第3の光スイッ
チ素子10−3の第1の出力ポート15−3と第4の光
スイッチ素子10−4の第2の出力ポート16−4であ
る。第1の光スイッチ素子10−1の第1及び第2の出
力ポート15−1,16−1は、それぞれ第3の光スイ
ッチ素子10−3の第1の入力ポート11−3及び第4
の光スイッチ素子10−4の第1の入力ポート11−4
と接続されている。また、第2光スイッチ素子10−2
の第1及び第2の出力ポート15−2,16−2は、そ
れぞれ第3の光スイッチ素子10−3の第2の入力ポー
ト12−3及び第4の光スイッチ素子10−4の第2の
入力ポート12−4と接続されている。
【0033】次に、表1を参照して光スイッチ1の全体
的なスイッチング動作について説明する。
【0034】
【表1】
【0035】光スイッチ素子10−1,10−2の薄膜
ヒータに制御電流を供給して光スイッチ素子10−1,
10−2をオン状態にし、光スイッチ素子10−3,1
0−4の薄膜ヒータには制御電流を供給せずに光スイッ
チ素子10−3,10−4をオフ状態にした場合には、
光スイッチ1の第1の入力ポート12−1に入力された
光信号は、光スイッチ1の第2の出力ポート16−4か
ら出力され、光スイッチ1の第2の入力ポート11−2
に入力された光信号は、光スイッチ1の第1の出力ポー
ト15−3から出力される(クロス状態)。
【0036】また、同様に光スイッチ素子10−1,1
0−2をオフ状態にし、光スイッチ素子10−3,10
−4をオン状態にした場合には、光スイッチ1の第1の
入力ポート12−1に入力された光信号は、光スイッチ
1の第1の出力ポート15−3から出力され、光スイッ
チ1の第2の入力ポート11−2に入力された光信号
は、光スイッチ1の第2の出力ポート16−4から出力
される(スルー状態)。
【0037】図3は、図1に示した2入力・2出力の光
スイッチ1を単位光スイッチとして同一基板上にN個集
積化した光スイッチアレイ3を示す。単位光スイッチ1
−1,1−2,…,1−Nは、それぞれ図1に示した光
スイッチであり、基板上に集積化されている。ここで、
単位光スイッチ1−1,1−2,…,1−Nのそれぞれ
を構成する4個の光スイッチ素子10−1,10−2,
10−3,10−4は、全て光導波路13,14が等し
い光学長を有する対称MZIスイッチ素子により構成さ
れている。
【0038】このように本実施形態によると、光スイッ
チアレイ3を構成する単位光スイッチ1−1,1−2,
…,1−Nは、いずれもその動作状態に関係なく常に一
定数の光スイッチ素子がオン状態となるために発生する
熱量は一定であり、光スイッチアレイ全体で発生する熱
量も、単位光スイッチ1−1,1−2,…,1−Nの動
作状態によらず一定となる。従って、各々の単位光スイ
ッチ1−1,1−2,…,1−Nの動作状態の変化によ
る基板温度の変化は生じないために、消光比劣化を回避
することが可能である。
【0039】なお、本実施形態では単位光スイッチ1−
1,1−2,…,1−Nの各々を構成する4個の光スイ
ッチ素子10−1,10−2,10−3,10−4とし
て全て対称MZIスイッチ素子を用いたが、図4に示す
ように全て非対称MZIスイッチ素子からなる光スイッ
チ素子30−1,30−2,30−3,30−4を用い
ても同様の効果が得られる。非対称MZIスイッチ素子
は、前述したように光導波路13,14の光学長が半波
長だけ異なる光スイッチ素子である。
【0040】さらに、各光スイッチ素子の動作状態の組
み合わせは、表1に示した例に限定されるものでなく、
光スイッチの入出力ポートを適切に選択することによっ
て、これ以外の動作状態の組み合わせにおいても、光ス
イッチの動作状態によらず常に一定数の光スイッチ素子
がオン状態となるようにすることができる。
【0041】(第2の実施形態)図5に、本発明の第2
の実施形態に係る光スイッチの構成を示す。図1と同一
部分には同一符号を付し、第1の実施形態との相違点を
中心に説明すると、本実施形態の光スイッチ4は1入力
・2出力光スイッチであり、第1の実施形態で説明した
のと同様の構成を有する3個の2入力・2出力光スイッ
チ素子10−1,10−2,10−3を同一基板上に集
積化して構成されている。ここで、光スイッチ素子10
−1,10−2は対称MZIスイッチ素子であり、光ス
イッチ素子10−3は非対称MZIスイッチ素子であ
る。
【0042】光スイッチ4の入力ポートは、光スイッチ
素子10−1の第1の入力ポート11−1であり、光ス
イッチ4の第1及び第2の出力ポートは、それぞれ第2
の光スイッチ素子10−2の第1の出力ポート15−2
及び第3の光スイッチ素子10−3の第2の出力ポート
16−3となっている。また、第1の光スイッチ素子1
0−1の第1の出力ポート15−1は、第2の光スイッ
チ素子10−2の第2の入力ポート12−2と接続さ
れ、第1の光スイッチ素子10−1の第2の出力ポート
16−1は、第3の光スイッチ素子10−3の第1の入
力ポート11−3と接続されている。
【0043】
【表2】
【0044】表2には、光スイッチ4のスイッチング動
作を示す。この表2から明らかなように、光スイッチ4
の動作状態によらず、常に一定数(この場合、一つ)の
光スイッチ素子に制御電流が供給されている。
【0045】さらに、上記のように光スイッチ素子10
−1,10−2,10−3を配置することにより、クロ
ストーク特性に優れた光スイッチを提供できる。すなわ
ち、光スイッチ4の入力ポート11−1と第1の出力ポ
ート15−2が接続されている状態のときには、第3の
光スイッチ素子10−3は制御電流が供給されずスルー
状態にあるために、第1の光スイッチ素子10−1から
のクロストーク成分は、第3の光スイッチ素子の第1の
出力ポート15−3に出力される。従って、光スイッチ
4の入力ポート11−1から第2の出力ポート16−3
へ漏れ出るクロストーク成分は効果的に抑圧される。
【0046】この光スイッチ4を単位光スイッチとして
図3あるいは図4と同様に同一基板上に複数個集積化し
て光スイッチアレイを構成することも可能であり、その
場合においては、各単位光スイッチの動作状態に関係な
く常に一定数の光スイッチ素子がオン状態となる。
【0047】このように本実施形態においても、光スイ
ッチアレイを構成する各単位光スイッチは、その動作状
態に関係なく常に一定数の光スイッチ素子に制御電流が
供給されているために、光スイッチアレイ全体で発生す
る熱量は各々の光スイッチの動作状態によらず一定であ
る。従って、各々の光スイッチの動作状態の変化による
基板温度の変動は生じないために、消光比劣化を回避す
ることが可能となる。
【0048】さらに、本実施形態では単位光スイッチの
動作状態によらず1個の光スイッチ素子がオン状態にあ
るために、従来の光スイッチに比べて平均消費電力の低
減が図れられる。
【0049】(第3の実施形態)図6に、本発明の第3
の実施形態に係る光スイッチの構成を示す。本実施形態
では、N本の入力光導波路41−1,41−2,…,4
1−NとN本の出力導波路42−1,42−2,…,4
2−Nとの各交点に、第1の実施形態で説明したような
2入力・2出力光スイッチ素子10を配置して、N×N
マトリックス光スイッチアレイ5を構成している。
【0050】本実施形態のマトリックス光スイッチアレ
イ5では、接続したい入力光導波路と出力光導波路との
交点にある光スイッチ素子10をオン状態とすることに
よって、光パスを設定するように制御される。例えば、
入力光導波路41−1に入力された光信号を出力光導波
路42−2に出力する場合には、これらの光導波路41
−1,42−2の交点にある光スイッチ素子(図中、ハ
ッチングを施した光スイッチ素子)のみをオン状態とす
る。
【0051】従って、入出力光導波路41−1,41−
2,…,41−Nと出力導波路42−1,42−2,
…,42−Nとの全ての間に光パスが設定されていれ
ば、光パスの設定の仕方に関係なく常にN個の光スイッ
チ素子がオン状態となる。なお、このように入出力光導
波路41−1,41−2,…,41−Nと出力導波路4
2−1,42−2,…,42−Nとの全ての間に光パス
が設定されていないときには、設定されている光パスに
関係しない光スイッチ素子をオン状態とするように制御
することで、オン状態にある光スイッチ素子の数を一定
(N個)に保持することができる。
【0052】このように本実施形態によると、光パスの
設定の仕方に依存することなく一定数の光スイッチ素子
がオン状態となっているので、基板全体での発熱量は一
定に保たれる。従って、光パスの設定状態に依存するこ
となく、良好な消光比を保持したままで、任意の光パス
を設定できる。
【0053】なお、本実施形態では入出力光導波路の交
点に図2に示したような光スイッチ素子10を配置する
と説明したが、図1に示したような光スイッチを単位ス
イッチとして配置してもよい。
【0054】(第4の実施形態)図7は、本発明の第4
の実施形態に係る光スイッチ制御装置の構成を示す図で
ある。基板20上には、例えば図2に示した熱光学効果
を用いた光スイッチ素子が複数個集積化され、光スイッ
チが構成されている。光スイッチ駆動部2は、外部から
の制御信号に従って各光スイッチ素子の薄膜ヒータに制
御電流を注入する。
【0055】一方、基板20の裏面には、例えば熱伝導
性グリスなどの熱伝導性媒質を介して光スイッチにおけ
る光パスの設定に関与しない補償用ヒータ50が結合さ
れている。この補償用ヒータ50は、光スイッチの動作
状態の変化により生じる消費電力の変動を補償するため
に設けられたものであり、ヒータ制御部51からの注入
電流により発熱して基板20に熱を供給する。
【0056】光スイッチ消費電力検出部52は、例えば
各光スイッチの各薄膜ヒータに注入された制御電流と各
薄膜ヒータの両端電圧を検出することにより、基板20
上に集積化されている光スイッチ全体での消費電力を検
出し、検出した消費電力に比例した信号をヒータ制御部
51へ送出する。ヒータ制御部51では、光スイッチ消
費電力検出部52からの信号に基づき、補償用ヒータ5
0への注入電流を制御する。このとき、補償用ヒータ5
0での消費電力が予め設定された消費電力値から基板2
0上の光スイッチでの消費電力分を減算した値となるよ
うに補償用ヒータ50への注入電流を決定する。
【0057】このように本実施形態によると、同一基板
上に集積化された複数の光スイッチ素子からなる光スイ
ッチの動作状態の変化により生じる消費電力の変動を補
償用ヒータ50で補償するように、補償用ヒータ50へ
の注入電流を制御することによって、光スイッチの動作
状態に変化が生じても、光スイッチ全体で消費される電
力、すなわち発生する熱量を常に一定に保持できる。こ
れにより、個々の光スイッチ素子の動作状態の変化に伴
う消光比劣化を回避することが可能となる。
【0058】(第5の実施形態)図8に、本発明の第5
の実施形態に係る光スイッチアレイ及び制御装置の構成
を示す。図7と同一部分に同一符号を付して第4の実施
形態との相違点を中心に説明すると、基板20上には対
称MZIスイッチ素子よりなるN個の2入力・2出力光
スイッチ素子10−1,10−2,…,10−Nが集積
化されている。さらに、基板20上には各光スイッチ素
子10−1,10−2,…,10−Nにそれぞれ対応し
てN個の薄膜ヒータからなる補償用ヒータ50−1,5
0−2,…,50−Nが集積化されている。
【0059】ヒータ制御部51は、光スイッチ駆動部2
から光スイッチ素子10−1,10−2,…,10−N
の各々に制御電流が注入されているか否かを例えば光ス
イッチ駆動部2への制御信号に基づいて個別に判別し、
補償用ヒータ50−1,50−2,…,50−Nのうち
対応する光スイッチ素子に制御電流が注入されていない
補償用ヒータに電流を注入する。これにより、基板全体
での発熱量を常に一定に保持することができる。
【0060】このように本実施形態においても、同一基
板上に集積化されている光スイッチの動作状態の変化に
より生じる消費電力の変動を同一基板上に集積化されて
いる薄膜ヒータからなる補償用ヒータ50−1,50−
2,…,50−Nで補償するように、補償用ヒータ50
−1,50−2,…,50−Nへの注入電流を制御する
ことによって、各光スイッチ素子10−1,10−2,
…,10−Nの動作状態に変化が生じても、光スイッチ
アレイ全体で消費される電力、すなわち発生する熱量を
常に一定に保持できる。従って、個々の光スイッチ素子
10−1,10−2,…,10−Nの動作状態の変化に
伴う消光比劣化を回避することが可能となる。
【0061】なお、本実施形態では個々の光スイッチ素
子10−1,10−2,…,10−Nに1対1に対応さ
せて薄膜ヒータからなる補償用ヒータ50−1,50−
2,…,50−Nを設けたが、必ずしもそのようにする
必要はなく、要するに補償用ヒータへの注入電流の制御
により基板20全体での発熱量を一定に保持できればよ
い。また、光スイッチ素子10−1,10−2,…,1
0−Nに代えて、複数の光スイッチ素子からなる光スイ
ッチを用いた場合にも、本実施形態と同様の構成を適用
できる。
【0062】(第6の実施形態)図9に、本発明の第6
の実施形態に係る光スイッチ制御装置を示す。図7と同
一部分に同一符号を付して第4の実施形態との相違点を
説明すると、本実施形態では基板20上に実装されたサ
ーミスタなどの温度センサ61と、この温度センサ61
を介して基板20の温度を検出し、検出した温度に比例
した信号を出力する温度検出部62及び温度検出部62
から出力される信号を受けて基板20上の各光スイッチ
への注入電流値を制御する光スイッチ制御部63が設け
られている。
【0063】光スイッチ制御部63では、予め各温度に
対する最適な消光比を与える注入電流値の対応表64を
ROMテーブルなどの形で保持しており、温度検出部6
2による検出温度と対応表64に基づいて、基板20上
の各光スイッチへの注入電流値を制御する。
【0064】このように本実施形態においては、各スイ
ッチの動作状態の変化によって基板温度が変動しても、
常に最適な消光比で光スイッチを動作させることが可能
となる。さらに、外気温変動による基板温度の変動に対
しても、常に最適な消光比で光スイッチを動作させるこ
とができる。
【0065】(第7の実施形態)図10(a)(b)
は、本発明の第7の実施形態に係る光スイッチの構成を
示す平面図とA−B線に沿う断面図である。図2(a)
(b)と同一部分に同一符号を付して相違点を説明する
と、本実施形態では基板20の薄膜ヒータ19に対向す
る領域に溝25が形成されている。この溝25は、基板
20であるシリコンの異方性を利用すれば、エッチング
により容易に形成することができる。
【0066】このように基板20に溝25を形成した
後、基板20上に表面が平坦となるように下部クラッド
層22A,22Bを形成することによって、薄膜ヒータ
19が位置する領域、つまり一方の光導波路13の直下
の下部クラッド層22Aの厚みを他の領域、例えば光導
波路14の直下の下部クラッド層22Bの厚みに比べて
大きくすることができる。
【0067】このように本実施形態によれば、薄膜ヒー
タ19が位置する領域の下部クラッド層22Aの厚みを
他の領域の下部クラッド層22Bに比べて厚くすること
により、光導波路13の下部クラッド層22Aの熱抵抗
を大きくできる。従って、少ない発熱量でスイッチング
に必要な二本の光導波路間13,14の温度差を作り出
すことができ、光スイッチの低消費電力化を図ることが
できる。
【0068】次に、この効果を図11によりさらに詳し
く説明する。図11は、図10の光スイッチの熱回路を
示している。薄膜ヒータ19は等価的に電流源と見なさ
れ、Qで表してある。Rucは上部クラッド層21の熱抵
抗を表し、またR1c,R1c′はそれぞれ光導波路14,
13の直下の下部クラッド層22B,22Aの熱抵抗を
表す。ここで、光導波路13,14はクラッド層に比べ
厚みが十分に小さいとして熱抵抗としては無視してお
り、点G2,G1で表してある。また、Rs,Rc,Rf
はそれぞれ基板20、ケース23、放熱板24の熱抵抗
を表す。
【0069】さらに、上部クラッド層21に接している
空気層は対流のない断熱状態と見なせるため、上部クラ
ッド層21を介して空気中に放射される熱流はほとんど
ないと考えることができるので、点G1に接続されてい
る上部クラッド層21の熱抵抗Rucの他端は開放と見な
すことができる。従って、薄膜ヒータ19が無い方の光
導波路14の温度は基板20の温度と同じである。
【0070】すなわち、薄膜ヒータ19より放射される
熱流をqとすると、光導波路13の温度は基板20の温
度とR1c′×qの和であり、光導波路14の温度は基板
20の温度と等しいから、一対の光導波路13,14間
の温度差ΔTは次式で近似できる。 ΔT=R1c′×q 熱抵抗は物質の厚さに比例するので、薄膜ヒータ19が
位置している光導波路13の直下の下部クラッド層22
Aの厚みを他の領域の下部クラッド層22Bに比べて大
きくすることによって、小さな熱流qで大きな温度差Δ
Tを得ることができる。
【0071】さらに詳細に図11の光スイッチの熱回路
を考察すると、薄膜ヒータ19からの熱流については、
光導波路13に対してのみでなく、クラッド層を介して
光導波路14へ流れ込む経路も存在する。すなわち、薄
膜ヒータ19からの熱流野市部は、図12に破線で示し
た熱抵抗Rdを介しても流れる。この熱抵抗Rdが光導波
路13の直上の上部クラッド層21及び直下の下部クラ
ッド層22Aの熱抵抗Ruc及びRlc′に比べて同程度以
下である場合には、薄膜ヒータ19により供給された熱
量は光導波路14、すなわち点G1の温度を上昇させる
ことになり、光導波路13,14間の温度差は小さくな
る。従って、熱抵抗Rdを熱抵抗Ruc及びRlc′に比べ
て十分に大きくとることによって、薄膜ヒータ19で発
生した熱量をより効果的に利用できるために、低消費電
力化が図られる。
【0072】この条件を満足させるためには、前述した
ように光導波路13の直下の下部クラッド22Aの厚み
をLch、その他の領域の下部クラッド層22Bの厚みを
Lc、光導波路13,14間の距離をLとしたとき、 Lc<Lch≪L を満足すればよいことが分かる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下の効果を得ることができる。
【0074】(1)同一基板上に集積化されている光ス
イッチ素子の概ね半数に対して、常に制御電流を注入し
ている状態となるように、各光スイッチ素子を構成する
ことにより、光スイッチの動作状態が変わっても基板温
度の変動を伴わないため、光スイッチの消光比劣化を回
避できる。
【0075】(2)光パスの設定に関与しない補償用ヒ
ータを設け、各光スイッチで発生する熱量と補償用ヒー
タで発生する熱量の合計が概ね一定になるように補償用
ヒータへの注入電流を制御することによって、光スイッ
チの動作状態が変わっても基板温度の変動を伴わないた
め、光スイッチの消光比劣化を回避できる。
【0076】(3)光スイッチの基板温度を検出し、検
出された温度に応じて各光スイッチへの注入電流を制御
することにより、集積化されている光スイッチの動作状
態の変化に対して、常に最適な消光比で動作させること
が可能となる。さらに、外気温変動に伴う消光比劣化も
回避できる。
【0077】(4)薄膜ヒータが位置する領域の下部ク
ラッド層を他の領域に比べて厚くすることによって、少
ない発熱量でスイッチングに必要な一対の光導波路間の
温度差を作り出せるため、光スイッチの低消費電力化を
図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る2入力・2出
力光スイッチの構成を示す図
【図2】 同実施形態に係る光スイッチを構成する2入
力・2出力マッハ・ツェンダ型光スイッチ素子の構成を
示す平面図及び断面図
【図3】 同実施形態に係る図1の光スイッチを単位光
スイッチとして用いた光スイッチアレイの構成を示す図
【図4】 同実施形態に係る図1の光スイッチを単位光
スイッチとして用いた光スイッチアレイの他の構成を示
す図
【図5】 本発明の第2の実施形態に係る1入力・2出
力光スイッチの構成を示す図
【図6】 本発明の第3の実施形態に係るマトリックス
光スイッチアレイの構成を示す図
【図7】 本発明の第4の実施形態に係る光スイッチ制
御装置の構成を示す図
【図8】 本発明の第5の実施形態に係る光スイッチア
レイ及び光スイッチ制御装置の構成を示す図
【図9】 本発明の第6の実施形態に係る光スイッチ制
御装置の構成を示す図
【図10】 本発明の第7の実施形態に係る光スイッチ
の構成を示す平面図及び断面図
【図11】 図10の光スイッチの熱回路を示す図
【図12】 従来の光スイッチである対称MZIスイッ
チの基本構成及びスイッチング特性を示す図
【図13】 従来の光スイッチアレイの構成を示す図
【符号の説明】
1…2入力・2出力光スイッチ 2…光スイッチ駆動部 3…光スイッチアレイ 4…光スイッチアレイ 5…マトリクス光スイッチアレイ 10,10−1,10−2,…,10−N…2入力・2
出力マッハ・ツェンダ型光スイッチ素子(対称MZIス
イッチ素子) 11,12…入力ポート 13,14…光導波路 15,16…出力ポート 17,18…3dBカプラ 19…薄膜ヒータ 20…シリコン基板 21…上部クラッド層 22,22A,22B…下部クラッド層 23…ケース 24…放熱板 25…溝 30,30−1,30−2,…,30−N…2入力・2
出力マッハ・ツェンダ型光スイッチ素子(非対称MZI
スイッチ素子) 41−1,41−2,…,41−N…入力導波路 42−1,42−2,…,42−N…出力光導波路 50,50−1,50−2,…,50−N…補償用ヒー
タ 51…補償用ヒータ制御部 52…光スイッチ消費電力検出部 61…温度センサ 62…温度検出部 63…光スイッチ制御部 64…対応表(ROMテーブル)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H047 KA04 KA11 NA01 TA05 TA11 2H079 AA06 AA12 BA01 BA03 CA05 DA17 DA22 EA05 EB27 GA05 HA12 2K002 AA02 AB05 BA13 CA02 CA22 DA08 EB01 GA07 HA11

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の光導波路及び該一対の光導波路のい
    ずれか一方に近接して配置された薄膜ヒータをそれぞれ
    有し、該薄膜ヒータに制御電流を注入して加熱すること
    により該一対の光導波路間に所定の位相差を生じさせて
    スイッチングを行う複数の2入力・2出力マッハ・ツェ
    ンダ型光スイッチ素子を同一の基板上に配列しかつ所定
    パターンに接続して構成される光スイッチにおいて、 前記複数のマッハ・ツェンダ型光スイッチ素子は、前記
    光スイッチの動作状態によらず概ね一定数の光スイッチ
    素子の薄膜ヒータに制御電流が供給されるように構成さ
    れていることを特徴とする光スイッチ。
  2. 【請求項2】前記複数の2入力・2出力マッハ・ツェン
    ダ型光スイッチ素子は、前記光スイッチの動作状態によ
    らず全素子数の概ね半数のスイッチ素子の薄膜ヒータに
    制御電流が供給されるように構成されていることを特徴
    とする請求項1記載の光スイッチ。
  3. 【請求項3】前記複数の2入力・2出力マッハ・ツェン
    ダ型光スイッチ素子として、 一方の入力ポートを光スイッチの第1の入力ポートとす
    る第1の光スイッチ素子と、 一方の入力ポートを光スイッチの第2の入力ポートとす
    る第2の光スイッチ素子と、 一方の入力ポートが第1の光スイッチ素子の一方の出力
    ポートに、他方の入力ポートが第2の光スイッチ素子の
    一方の出力ポートにそれぞれ接続され、一方の出力ポー
    トを光スイッチの第1の出力ポートとする第3の光スイ
    ッチ素子と、 一方の入力ポートが第1の光スイッチ素子の他方の出力
    ポートに、他方の入力ポートが第2の光スイッチ素子の
    他方の出力ポートにそれぞれ接続され、一方の出力ポー
    トを光スイッチの第2の出力ポートとする第4の光スイ
    ッチ素子とを有し、 これら第1乃至第4の光スイッチ素子により、全体とし
    て2入力・2出力光スイッチを構成することを特徴とす
    る請求項1または2記載の光スイッチ。
  4. 【請求項4】前記第1乃至第4の光スイッチ素子は、全
    て一対の光導波路の光学長が等しい対称マッハ・ツェン
    ダ型光スイッチ素子か、全て一対の光導波路の光学長が
    半波長異なる非対称マッハ・ツェンダ型光スイッチ素子
    であることを特徴とする請求項3記載の光スイッチ。
  5. 【請求項5】前記複数の2入力・2出力マッハ・ツェン
    ダ型光スイッチ素子として、 一方の入力ポートを光スイッチの第1の入力ポートとす
    る第1の光スイッチ素子と、 一方の入力ポートが第1の光スイッチ素子の一方の出力
    ポートに接続され、一方の出力ポートを光スイッチの第
    1の出力ポートとする第2の光スイッチ素子と、 一方の入力ポートが第1の光スイッチ素子の他方の出力
    ポートに接続され、一方の出力ポートを光スイッチの第
    2の出力ポートとする第3の光スイッチ素子を有し、 これら第1乃至第3の光スイッチ素子により、全体とし
    て1入力・2出力光スイッチを構成することを特徴とす
    る請求項1または2記載の光スイッチ。
  6. 【請求項6】前記第1及び第2の光スイッチ素子は、一
    対の光導波路の光学長が等しい対称マッハ・ツェンダ型
    光スイッチ素子であり、前記第3の光スイッチ素子は、
    一対の光導波路の光学長が半波長異なる非対称マッハ・
    ツェンダ型光スイッチ素子であることを特徴とする請求
    項5記載の光スイッチ。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれか1項記載の光ス
    イッチを単位光スイッチとして、複数の単位光スイッチ
    を同一の基板上に集積化してなることを特徴とする光ス
    イッチアレイ。
  8. 【請求項8】一対の光導波路及び該一対の光導波路のい
    ずれか一方に近接して配置された薄膜ヒータをそれぞれ
    有し、該薄膜ヒータに制御電流を注入して加熱すること
    により該一対の光導波路間に所定の位相差を生じさせて
    スイッチングを行う複数の2入力・2出力マッハ・ツェ
    ンダ型光スイッチ素子を同一の基板上に配列しかつ所定
    パターンに接続して構成される光スイッチにおいて、 前記基板に設けられ、前記光スイッチにおける光パスの
    設定に関与しない少なくとも一つの補償用ヒータと、 前記光スイッチで消費される熱量と前記補償用ヒータで
    消費される熱量の合計が概ね一定となるように前記補償
    用ヒータへの注入電流を制御する制御手段とを有するこ
    とを特徴とする光スイッチ制御装置。
  9. 【請求項9】一対の光導波路及び該一対の光導波路のい
    ずれか一方に近接して配置された薄膜ヒータをそれぞれ
    有し、該薄膜ヒータに制御電流を注入して加熱すること
    により該一対の光導波路間に所定の位相差を生じさせて
    スイッチングを行う複数の2入力・2出力マッハ・ツェ
    ンダ型光スイッチ素子を同一の基板上に配列しかつ所定
    パターンに接続して構成される光スイッチにおいて、 前記基板の温度を検出する温度検出手段と、 前記基板の温度と前記薄膜ヒータへの注入電流値との対
    応関係を示す対応テーブルを有し、該対応テーブルに従
    って前記温度検出手段による検出温度に基づき前記薄膜
    ヒータへの注入電流値を制御する制御手段とを有するこ
    とを特徴とする光スイッチ制御装置。
  10. 【請求項10】一対の光導波路及び該一対の光導波路の
    いずれか一方に近接して配置された薄膜ヒータをそれぞ
    れ有し、該薄膜ヒータに制御電流を注入して加熱するこ
    とにより該一対の光導波路間に所定の位相差を生じさせ
    てスイッチングを行う複数の2入力・2出力マッハ・ツ
    ェンダ型光スイッチ素子を同一の基板上に配列しかつ所
    定パターンに接続して構成される光スイッチにおいて、 前記一対の光導波路の前記薄膜ヒータが位置する領域の
    下部クラッド層の厚みがそれ以外の領域の下部クラッド
    層の厚みに比べて大きいことを特徴とする光スイッチ。
  11. 【請求項11】前記一対の光導波路の前記薄膜ヒータが
    位置する領域の下部クラッド層の厚みをLch、それ以外
    の領域の下部クラッド層の厚みをLc、一対の光導波路
    間の距離をLとしたとき、Lc<Lch≪Lの関係を満足
    することを特徴とする請求項10記載の光スイッチ。
  12. 【請求項12】前記基板はシリコン基板であり、前記光
    導波路は石英系単一モード光導波路であることを特徴と
    する請求項1乃至6、10、11のいずれか1項記載の
    光スイッチ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100558857B1 (ko) * 2003-08-08 2006-03-10 현대자동차주식회사 자동차용 광통신 멀티플렉스 장치 및 그것을 이용한통신방법
JP2007271704A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Nec Corp 可変光制御デバイス及び可変光制御方法
JPWO2020261349A1 (ja) * 2019-06-24 2020-12-30

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