JP2001108840A - 光ファイバ引き留め方法及び引き留め装置 - Google Patents

光ファイバ引き留め方法及び引き留め装置

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JP2001108840A JP28698599A JP28698599A JP2001108840A JP 2001108840 A JP2001108840 A JP 2001108840A JP 28698599 A JP28698599 A JP 28698599A JP 28698599 A JP28698599 A JP 28698599A JP 2001108840 A JP2001108840 A JP 2001108840A
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optical fiber
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optical
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retaining device
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Yoshihiro Kurosawa
義浩 黒澤
Shigeo Uchiyama
茂雄 内山
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Hitachi Cable Ltd
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  • Electric Cable Installation (AREA)
  • Installation Of Indoor Wiring (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバの伝送損失が少なく、長期信頼性
が有り、十分な引き留め力のある光ファイバ引き留め方
法及び引き留め装置を提供する。 【解決手段】 光ファイバ20の引き留め位置に光ファ
イバ20の被覆材料と略同一の材料、例えばUV硬化樹
脂210を引き留めが容易になるように凸部21aを有
する形状に成型被覆し、紫外線を照射してUV硬化樹脂
210を硬化させることで被覆材21が形成される。こ
の被覆材21は、光ファイバ20の被覆材料と略同一の
ため、光ファイバ20と被覆材21との間に高い接着力
を得ることができ、化学的な面でも光ファイバ20に対
して全く影響が無く長期信頼性を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ引き留
め方法及び引き留め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は光海底ケーブルの一例を示す断面
図である。
【0003】同図に示す光海底ケーブルは光コア1と、
光コア1の周囲に設けられた鋼線2と、鋼線2の外周に
設けられた銅チューブ3と、光コア1と鋼線2と銅チュ
ーブ3との間に設けられた走水防止コンパウンド4と、
最外層に設けられた絶縁体5とで構成されている。
【0004】図7は図6に示した光海底ケーブルに用い
られる光コアの従来例を示す断面図である。
【0005】図7に示す光海底ケーブル用の光コア1
は、中心張力体6と、中心張力体6の周囲に中心張力体
と平行あるいは螺旋に配置された複数の光ファイバ7
と、中心張力体6と光ファイバ7との隙間に円形断面形
状になるように充填されたプラスチック充填材8とで構
成されている。
【0006】このような光海底ケーブルを所定の位置に
引き留めるには光コア1の中心張力体6を所定位置(図
示しないジョイント及び中継器とのカップリング)で機
械的に固定していた。
【0007】一方、光伝送方式の波長多重化に対応する
ため、従来の光ファイバとは異なりラージモード及び低
分散或いは低分散スロープの光ファイバを使用するよう
になってきた。これらの光ファイバは複雑なプロファイ
ルを有しているため、従来の光コアの構造では伝送損失
が増加しやすかった。
【0008】この伝送損失対策として図8に示すような
伝送損失が増加しにくいルーズチューブタイプの光コア
の構造を採用するようになってきた。
【0009】図8は図6に示した光海底ケーブルに用い
られる光コアの他の従来例を示す断面図である。
【0010】図8に示す光コア9は、平行あるいは螺旋
に配置された光ファイバ7と、光ファイバ7の周囲に円
形断面形状になるように充填されたジェリー10と、ジ
ェリー10の外周に設けられたプラスチックチューブ1
1とで構成されている。
【0011】しかし、図8に示したルーズチューブタイ
プの光コア9は、図7に示した光コア1のような中心張
力体6が無く、光ファイバ7を直接引き留めることが必
要である。
【0012】他方、図9(a)は従来の光ファイバの引
き留め方法を適用した装置の平面透視図であり、図9
(b)は図9(a)のA−A線断面図である。
【0013】これは複数の光ファイバ12の引き留め位
置を接着剤13でテープ状に形成し、このテープ状の光
ファイバ12を、2本の収縮チューブ補強材14の入っ
た収縮チューブ15の貫通孔内に挿入し、熱を加えて一
体化し、収縮チューブ15を収縮チューブ固定材16内
に収納し、この収縮チューブ固定材16を固定すること
で光ファイバ12を引き留めるものである。なお、17
は収縮チューブ15の貫通孔内に塗布された接着剤であ
る。
【0014】この方法は収縮チューブ15で側圧を与
え、接着剤17で摩擦係数を上げると共に、接着剤17
の接着力を利用しているものと考えられる。この引き留
め装置における引き留め力F等の大きさ及び方向は、図
10及び数1式で表される。
【0015】
【数1】F=μWL+F0 但し、F:引き留め力(N) μ:摩擦係数 W:収縮チューブによる側圧(N/m) L:側圧を受ける長さ(m) F0 :接着剤の接着力(N) 図10は引き留め装置の光ファイバに及ぼす引き留め力
の概念図である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例には以下のような問題点があった。
【0017】(1) 光ファイバに側圧を加えて引き留める
方法は、その側圧により伝送損失が増加しやすい。
【0018】(2) 引き留め力は、固定材と光ファイバと
の摩擦係数に依存するが、一方が光ファイバのため、大
きな摩擦係数を得ることが難しく、接着剤を塗布し摩擦
係数を上げても長期信頼性を得ることが困難である。
【0019】(3) 接着剤の接着力の長期信頼性を得るこ
とが困難である。
【0020】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、光ファイバの伝送損失が少なく、長期信頼性が有
り、十分な引き留め力のある光ファイバ引き留め方法及
び引き留め装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の光ファイバ引き留め方法は、少なくとも1本
の光ファイバを光ファイバの被覆材料と略同一の材料を
用いて光ファイバの引き留め位置を被覆材で覆うように
固定し、被覆材を引き留め用の固定材内に固定し、固定
材を所定位置に引き留めるものである。
【0022】本発明の光ファイバ引き留め方法は、張力
体及び少なくとも1本の光ファイバを光ファイバの被覆
材料と略同一の材料を用いて張力体及び光ファイバの引
き留め位置を被覆材で覆うように固定し、張力体を引き
留めるものである。
【0023】本発明の光ファイバ引き留め装置は、少な
くとも1本の光ファイバを引き留めるための光ファイバ
引き留め装置において、光ファイバの被覆材料と略同一
の材料からなり光ファイバの引き留め位置に覆うように
固定される被覆材と、被覆材が固定され所定位置に引き
留められる固定材とを備えたものである。
【0024】上記構成に加え本発明の光ファイバ引き留
め装置は、被覆材が凸部を有すると共に、固定材が凸部
に嵌合する凹部を有するのが好ましい。
【0025】本発明の光ファイバ引き留め装置は、少な
くとも1本の光ファイバを引き留めるための光ファイバ
引き留め装置において、光ファイバと共に配列される張
力体と、光ファイバの被覆材料と略同一の材料からなり
張力体及び光ファイバの引き留め位置に覆うように固定
される被覆材とを備えたものである。
【0026】上記構成に加え本発明の光ファイバ引き留
め装置は、被覆材がUV硬化樹脂であるのが好ましい。
【0027】光ファイバの引き留め位置に光ファイバの
被覆材料と略同一の材料、例えばUV硬化樹脂を引き留
めが容易になるように中央に凸部を有する形状に成型被
覆し、紫外線を照射してUV樹脂を硬化させることで被
覆材が形成される。この被覆材は、光ファイバの被覆材
料と略同一のため、光ファイバと被覆材との間に高い接
着力を得ることができ、化学的な面でも光ファイバに対
して全く影響が無く長期信頼性を得ることができる。
【0028】一方、固定材は被覆材を側圧で留めるので
はなく、固定材の内側に被覆材を収納するための溝を設
け、さらに剪断の方向に応力が加わるようにその溝が被
覆材の凸部に嵌合するようにすることで光ファイバの引
っ張り応力が被覆材の凸部の剪断力となる。この結果、
伝送損失がほとんど増加しないで光ファイバを引き留め
ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳述する。
【0030】図1は本発明の光ファイバ引き留め装置の
一実施の形態を示す平面図である。
【0031】同図に示す光ファイバ引き留め装置は、少
なくとも1本の光ファイバを引き留めるための光ファイ
バ引き留め装置であって、光ファイバ20の被覆材料と
略同一の材料からなり光ファイバ20の引き留め位置に
覆うように固定される被覆材21と、被覆材21を覆う
ように固定され所定位置に引き留められる固定材22と
で構成されている。なお、二点鎖線23は被覆材21の
剪断面を示す。
【0032】被覆材21は、UV硬化樹脂210からな
り凸部21aを有している。固定材22は凸部21aに
嵌合するように凹部22bが形成された溝22aを有す
る。
【0033】この固定材22を所定位置に固定すること
により光ファイバ20が引き留められる。この光ファイ
バ引き留め装置により、光ファイバ20への側圧の増加
がなくなるので、伝送損失の増加がなく、長期信頼性を
得ることができる。
【0034】図2(a)〜図2(d)は本発明の光ファ
イバ引き留め方法の一実施の形態を示す説明図である。
なお、図2(b)は図2(a)のB−B線断面図であ
る。
【0035】なお、複数本の光ファイバを同時に引き留
めることが一般的であるため複数本の光ファイバの引き
留めについて述べるが、1本の光ファイバを引き留める
場合に適用してもよい。
【0036】複数本(図では4本であるが限定されな
い。)の光ファイバ30を平行に並べ、固定材31の長
さLaに合わせてUV硬化樹脂320を薄く塗布し光フ
ァイバ30を一体化する(図2(a)、(b))。
【0037】一体化した光ファイバ30のUV硬化樹脂
320を塗布した部分を固定材31の溝31a内に配置
する(図2(c))。
【0038】固定材31の溝31a及び凹部31bにU
V硬化樹脂320を充填する。紫外線を照射してUV硬
化樹脂320を硬化させて被覆材32とし、光ファイバ
30、固定材31及び被覆材32を一体化させることに
より、光ファイバ引き留め装置が得られる(図2
(d))。
【0039】図3は本発明の光ファイバ引き留め装置の
他の実施の形態を示す平面図である。
【0040】図1に示した実施の形態との相違点は、被
覆材33の凸部33aと、固定材34の溝部34aに形
成された凹部34bとが複数箇所ある点である。
【0041】本光ファイバ引き留め装置は、3箇所の凹
部34bが形成された固定材34に4本の光ファイバ3
0が固定されたものであり、UV硬化樹脂330で一体
化された4本の光ファイバ30が固定材34内に収納さ
れた後、UV硬化樹脂330が充填され紫外線が照射さ
れて硬化し被覆材33として固定されたものである。
【0042】この光ファイバ引き留め装置は、凸部33
a及び凹部34bの数が複数箇所(図では3箇所である
が限定されない。)形成されているので、光ファイバ3
0への応力の集中が防止され、さらに引き留め力が増加
し伝送損失の増加がなく長期信頼性が得られる。
【0043】図4(a)は本発明の光ファイバ引き留め
装置の他の実施の形態を示す平面図であり、図4(b)
は図4(a)のC−C線断面図である。
【0044】図1に示した実施の形態との相違点は、複
数の光ファイバ30と張力体35とをUV硬化樹脂32
で一体化した点である。
【0045】本光ファイバ引き留め装置は、複数の光フ
ァイバ30及び張力体35の一部をUV硬化樹脂32で
被覆し、紫外線を照射してUV硬化樹脂32を硬化さ
せ、その張力体35の端部を固定することで光ファイバ
30を引き留めるものである。
【0046】このような光ファイバ引き留め装置におい
ても光ファイバ30に側圧が加わることがなくなるの
で、伝送損失の増加がなく長期信頼性を得ることができ
る。
【0047】
【実施例】図5(a)は本発明の光ファイバ引き留め装
置の一実施例を示す平面図であり、図5(b)は図5
(a)のD−D線断面図である。
【0048】本光ファイバ引き留め装置は、3箇所の凹
部34bが形成された固定材34に4本の光ファイバ3
0が固定されたものであり、図3に示した光ファイバ引
き留め装置のように引き留め位置がUV硬化樹脂で一体
化された4本の光ファイバ30が固定材34内に収納さ
れた後、UV硬化樹脂330が充填され紫外線が照射さ
れて硬化し被覆材33として固定されたものである。こ
の固定材34の四隅には固定用孔を有する固定片36が
設けられている。固定材34の表面(図5(b)では上
側)は蓋37が被せられネジ止めされるようになってい
る。
【0049】この光ファイバ引き留め装置の所定位置へ
の固定は、固定片36の孔をネジ止めすればよい。
【0050】以上において本発明の光ファイバ引き留め
方法及び引き留め装置は、側圧及び曲げ等、機械的に弱
い光ファイバであってもほとんど伝送損失を増加させる
ことなく必要な引き留め力が得られる。すなわち、伝送
損失の増加がなく長期信頼性を有するので、波長多重光
海底ケーブルの光ファイバ引き留めに適用できるだけで
はなく、側圧に弱い全ての光ファイバの引き留めに適用
できる。
【0051】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0052】光ファイバの伝送損失が少なく、長期信頼
性が有り、十分な引き留め力のある光ファイバ引き留め
方法及び引き留め装置の提供を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバ引き留め装置の一実施の形
態を示す平面図である。
【図2】(a)〜(d)は本発明の光ファイバ引き留め
方法の一実施の形態を示す説明図である。
【図3】本発明の光ファイバ引き留め装置の他の実施の
形態を示す平面図である。
【図4】(a)は本発明の光ファイバ引き留め装置の他
の実施の形態を示す平面図であり、(b)は(a)のC
−C線断面図である。
【図5】(a)は本発明の光ファイバ引き留め装置の一
実施例を示す平面図であり、(b)は(a)のD−D線
断面図である。
【図6】光海底ケーブルの一例を示す断面図である。
【図7】図6に示した光海底ケーブルに用いられる光コ
アの従来例を示す断面図である。
【図8】図6に示した光海底ケーブルに用いられる光コ
アの他の従来例を示す断面図である。
【図9】(a)は従来の光ファイバの引き留め方法を適
用した装置の平面透視図であり、(b)は(a)のA−
A線断面図である。
【図10】引き留め装置の光ファイバに及ぼす引き留め
力の概念図である。
【符号の説明】
20 光ファイバ 21 被覆材 21a 凸部 22 固定材 22a 溝 22b 凹部 210 UV硬化樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H036 RA02 RA14 2H038 CA32 CA38 5G363 AA20 BA10 DA20 5G369 AA10 CB01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1本の光ファイバを該光ファ
    イバの被覆材料と略同一の材料を用いて該光ファイバの
    引き留め位置を被覆材で覆うように固定し、該被覆材を
    引き留め用の固定材内に固定し、該固定材を所定位置に
    引き留めることを特徴とする光ファイバ引き留め方法。
  2. 【請求項2】 張力体及び少なくとも1本の光ファイバ
    を該光ファイバの被覆材料と略同一の材料を用いて上記
    張力体及び上記光ファイバの引き留め位置を被覆材で覆
    うように固定し、上記張力体を引き留めることを特徴と
    する光ファイバ引き留め方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも1本の光ファイバを引き留め
    るための光ファイバ引き留め装置において、上記光ファ
    イバの被覆材料と略同一の材料からなり上記光ファイバ
    の引き留め位置に覆うように固定される被覆材と、該被
    覆材が固定され所定位置に引き留められる固定材とを備
    えたことを特徴とする光ファイバ引き留め装置。
  4. 【請求項4】 上記被覆材が凸部を有すると共に、上記
    固定材が上記凸部に嵌合する凹部を有する請求項3に記
    載の光ファイバ引き留め装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも1本の光ファイバを引き留め
    るための光ファイバ引き留め装置において、上記光ファ
    イバと共に配列される張力体と、上記光ファイバの被覆
    材料と略同一の材料からなり上記張力体及び上記光ファ
    イバの引き留め位置に覆うように固定される被覆材とを
    備えたことを特徴とする光ファイバ引き留め装置。
  6. 【請求項6】 上記被覆材がUV硬化樹脂である請求項
    4または5に記載の光ファイバ引き留め装置。
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