JPH08335744A - 光半導体モジュール及びその組み立て方法 - Google Patents

光半導体モジュール及びその組み立て方法

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JPH08335744A
JPH08335744A JP13946995A JP13946995A JPH08335744A JP H08335744 A JPH08335744 A JP H08335744A JP 13946995 A JP13946995 A JP 13946995A JP 13946995 A JP13946995 A JP 13946995A JP H08335744 A JPH08335744 A JP H08335744A
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JP
Japan
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optical fiber
optical
support member
semiconductor module
fixed
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Application number
JP13946995A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Fukuda
和之 福田
Makoto Shimaoka
誠 嶋岡
Tadaaki Ishikawa
忠明 石川
Tetsuo Kumazawa
鉄雄 熊沢
Shoichi Takahashi
正一 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】組み立てプロセスや作業手順を簡略化しコスト
を低減でき、光結合の変動・劣化を防止して信頼性を向
上できる光半導体モジュールを提供する。 【構成】ステム2上にレーザーダイオード1及びフォト
ダイオード15を固定する。一方、光ファイバ6を光フ
ァイバ支持部材4内に挿入し、素線6b先端が光ファイ
バ支持部材4の端面と一致するように調整し紫外線硬化
樹脂を介して接合固定する。そして光ファイバ支持部材
4をスリット47部へ配置し、光ファイバ支持部材4の
外部から内部を視認しつつ、素線6b先端がレーザーダ
イオード1へ所定距離まで近接するように光ファイバ支
持部材4の位置を光軸方向に調整する。その後、レーザ
ーダイオード1からレーザー光を発振させ、レーザーダ
イオード1と光ファイバ6との光結合が最適状態となる
ように、光ファイバ支持部材4の位置を光軸と直角方向
に調整する。その後、光ファイバ支持部材4の平面部分
45とステム2上面とを紫外線硬化樹脂で固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、光通信に用い
られ、半導体発光・受光素子とこれに光結合する光ファ
イバとを備える光半導体モジュール及びその組み立て方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の光半導体モジュールに係
わる公知技術として、例えば以下のものがある。 特開平5−206522号公報 この公知技術は、縦断面図を図26に示すように、半導
体レーザー16を気密封止するキャップ17の上面に、
非球面レンズ18を固定したレンズホルダー19を抵抗
溶接22aによって取り付けるとともに、半導体レーザ
ー16を設置したステム24にキャップ17を抵抗溶接
22bによって固定し、一方、光ファイバ21先端が、
非球面レンズ18から出射したレーザー光の焦点位置に
設置されるように位置調整を行った後、YAG溶接23
a,bによって光ファイバピグテール21aをスライド
リング20を介してレンズホルダー19に固定するもの
である。
【0003】特公平6−58450号公報 この公知技術は、半導体レーザー16と光ファイバ21
とをレンズを使用せずに光結合するものである。すなわ
ち、設置手順を表す側面図を図27(a)(b)に示す
ように、ヒートシンク31を介し半導体レーザー16を
設置した結合支持台25の光ファイバ搭載部26に、光
ファイバ保持チャック29を介して光ファイバ21を設
置するとともに、半導体レーザー16と光ファイバ21
とが光結合するように光ファイバ21を位置調整し、そ
の後、光ファイバ搭載部26の上部に設置した半田ペレ
ット27をレンズ30を介したYAGレーザー光28で
溶融し、これによって光ファイバ21を固定するもので
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
知技術には、以下の問題点が存在する。すなわち、公知
技術においては、レンズ18を使用して光結合する構
造であることから、まず、キャップ17とレンズホルダ
ー19、あるいはキャップ17とステム24を抵抗溶接
22によって固定する際に、これらを互いに図中左右方
向及び紙面垂直方向(以下適宜XY方向という)に位置
調整し、半導体レーザー16と非球面レンズ18との光
軸調整を行う必要があり、さらにその次に、光ファイバ
ピグテール21aとスライドリング20、あるいはスラ
イドリング20とレンズホルダー19をYAG溶接23
によって固定する際に、これらを互いにXY方向又は図
中上下方向(以下適宜Z方向という)に位置調整し、光
ファイバ21先端が非球面レンズ18で集光されたレー
ザー光の焦点位置になるように調整しなければならな
い。そしてこれらの位置調整はすべてレーザーを発振さ
せて行わなければならなかった。したがって、位置調整
箇所が最低3箇所必要であるとともに、溶接による固定
箇所が4箇所必要となるので、光軸調整や組み立てに多
大な時間を要する。また、部材の固定は、抵抗溶接及び
YAG溶接を使用して行われることから、モジュール組
み立てにおいて複雑なこれら2つの溶接装置を含む複数
の装置を用いる必要がある。これらによって、組み立て
プロセスや作業手順が増え、組み立てコストが高くな
る。
【0005】また、公知技術においては、レンズを使
用せずに光結合する構造であることから上記公知技術
のような問題はない。しかしながら、光ファイバ21を
半田27で固定していることから、(1)温度変化による
熱ひずみが半田27に加わり、半田27と光ファイバ2
1との界面が熱疲労破壊を起こして光ファイバ21が部
分的に剥がれること、(2)光ファイバ21の半田27固
定は固定強度が弱く、温度変化が生じると半田27全体
が膨張・収縮して光ファイバ21が上下に変動するこ
と、等により、半導体レーザー16と光ファイバ21と
の間に位置ずれが生じ、光結合の変動・劣化を引き起こ
す。
【0006】本発明の目的は、組み立てプロセスや作業
手順を簡略化して組み立てコストを低減でき、かつ、光
結合の変動・劣化を防止して信頼性を向上できる光半導
体モジュール及びその組み立て方法を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、半導体発光素子及び半導体受光素
子のうち少なくとも一方と、この少なくとも一方の半導
体素子に光学的に結合され、光伝送を行う光ファイバ
と、前記少なくとも一方の半導体素子が設けられる基板
部材と、前記光ファイバを支持固定するとともに前記基
板部材と接続された光ファイバ支持部材とを有する光半
導体モジュールにおいて、前記光ファイバ支持部材は、
壁面を介し外部から内部を視認可能な透明性材料で構成
され、前記基板部材と直接固定されるとともに樹脂を介
し前記光ファイバと接合固定されていることを特徴とす
る光半導体モジュールが提供される。
【0008】また、上記目的を達成するために、本発明
によれば、半導体発光素子及び半導体受光素子のうち少
なくとも一方と、この少なくとも一方の半導体素子に光
学的に結合され、光伝送を行う光ファイバと、前記少な
くとも一方の半導体素子が設けられる基板部材と、前記
光ファイバを支持固定するとともに前記基板部材と接続
された光ファイバ支持部材とを有する光半導体モジュー
ルにおいて、前記光ファイバ支持部材は、壁面を介し外
部から内部を視認可能な透明性材料で構成され、前記基
板部材と直接固定されるとともに樹脂を介し前記光ファ
イバと接合固定されており、かつ、前記基板部材を構成
する材料と前記光ファイバ支持部材を構成する材料との
熱膨張率差が、7×10ー6/℃以下であることを特徴と
する光半導体モジュールが提供される。
【0009】好ましくは、前記光半導体モジュールにお
いて、前記光ファイバ支持部材と光ファイバとを接合固
定する樹脂は、紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑
性樹脂、及びモールド樹脂のうち少なくとも1つである
ことを特徴とする光半導体モジュールが提供される。
【0010】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記光ファイバ支持部材は、樹脂を介して前
記基板部材に直接固定されていることを特徴とする光半
導体モジュールが提供される。
【0011】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記光ファイバ支持部材は、金属接合部材を
介して前記基板部材に直接固定されていることを特徴と
する光半導体モジュールが提供される。
【0012】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記光ファイバ支持部材は、ガラス、プラス
チック、樹脂のうち少なくとも1つの材料により構成さ
れていることを特徴とする光半導体モジュールが提供さ
れる。
【0013】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記基板部材は、金属、ガラス、プラスチッ
ク、シリコン、樹脂、及びセラミックスのうち少なくと
も1つの材料により構成されていることを特徴とする光
半導体モジュールが提供される。
【0014】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記基板部材は、略平板形状を備えており、
前記半導体発光素子及び半導体受光素子のうち少なくと
も一方は、前記基板部材の略平板形状の上面に配置され
ており、前記光ファイバ支持部材は、前記光ファイバの
少なくとも一部が内挿されるとともに前記樹脂が充填さ
れて該光ファイバの少なくとも一部が固定される貫通孔
を備えるとともに、該光ファイバの光軸方向が前記基板
部材の略平板形状の上面と略平行となるように配置され
ていることを特徴とする光半導体モジュールが提供され
る。
【0015】さらに好ましくは、前記光半導体モジュー
ルにおいて、前記光ファイバ支持部材は、前記基板部材
の略平板形状の上面に固定されており、かつ、前記基板
部材の上面に固定される部分が切り欠かれ略平面状に加
工されていることを特徴とする光半導体モジュールが提
供される。
【0016】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記光ファイバ支持部材の前記基板部材に対
する設置高さは、前記少なくとも一方の半導体素子が前
記光ファイバの光軸上に位置するように定められている
ことを特徴とする光半導体モジュールが提供される。
【0017】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記基板部材の外周近傍に、前記少なくとも
一方の半導体素子の周囲を囲むように設けられた側壁
と、この側壁の上端に固定され該側壁の内側空間を外部
と遮断する蓋とをさらに有することを特徴とする光半導
体モジュールが提供される。
【0018】さらに好ましくは、前記光半導体モジュー
ルにおいて、前記側壁は、前記光ファイバ支持部材を貫
通させるためのスリットが形成されており、かつ、この
スリットと光ファイバ支持部材との隙間には、樹脂が充
填されていることを特徴とする光半導体モジュールが提
供される。
【0019】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記基板部材の略平板形状の上面に前記光フ
ァイバ支持部材を押さえるように固定される押さえ板を
さらに有することを特徴とする光半導体モジュールが提
供される。
【0020】さらに好ましくは、前記光半導体モジュー
ルにおいて、前記押さえ板は、前記光ファイバ支持部材
を拘束する溝が下面に形成されていることを特徴とする
光半導体モジュールが提供される。
【0021】さらに好ましくは、前記光半導体モジュー
ルにおいて、前記押さえ板は、シリコン、ガラス、プラ
スチック、樹脂のうち少なくとも1つの材料により構成
されていることを特徴とする光半導体モジュールが提供
される。
【0022】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記基板部材の略平板形状の上面は、前記光
ファイバ支持部材が固定される溝が形成されていること
を特徴とする光半導体モジュールが提供される。
【0023】さらに好ましくは、前記光半導体モジュー
ルにおいて、前記押さえ板は、シリコン、ガラス、プラ
スチック、樹脂のうち少なくとも1つの材料により構成
されていることを特徴とする光半導体モジュールが提供
される。
【0024】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記半導体発光素子及び半導体受光素子のう
ち少なくとも一方は、前記基板部材の上面に配置されて
おり、前記光ファイバ支持部材は、前記光ファイバの少
なくとも一部が内挿されるとともに前記樹脂が充填され
て該光ファイバの少なくとも一部が固定される貫通孔、
及びこの貫通孔の下方に設けられ前記少なくとも一方の
半導体素子を収納する凹部を備えるとともに、該光ファ
イバの光軸方向が前記基板部材の上面と略直角となるよ
うに配置されていることを特徴とする光半導体モジュー
ルが提供される。
【0025】さらに好ましくは、前記光半導体モジュー
ルにおいて、前記貫通孔は、内径が前記光ファイバの素
線の外径とほぼ等しく該素線が接合固定される小径部
と、内径が前記光ファイバの被覆の外径ととほぼ等しく
該被覆が接合固定される大径部とを備えていることを特
徴とする光半導体モジュールが提供される。
【0026】さらに好ましくは、前記光半導体モジュー
ルにおいて、前記小径部の光軸方向長さLsと、前記大
径部の光軸方向長さLlとの比が、1:4≦Ls:Ll
1:2となるように構成されていることを特徴とする光
半導体モジュールが提供される。
【0027】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記光ファイバは、先端が前記光ファイバ支
持部材の貫通孔から凹部に突出した状態となるように、
該貫通孔に内挿固定されていることを特徴とする光半導
体モジュールが提供される。
【0028】さらに好ましくは、前記光半導体モジュー
ルにおいて、前記少なくとも一方の半導体素子は半導体
発光素子であり、前記光ファイバは、前記半導体発光素
子に対向する素線の先端が略球状に加工されていること
を特徴とする光半導体モジュールが提供される。
【0029】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記少なくとも一方の半導体素子は半導体発
光素子であり、前記光ファイバは、前記半導体発光素子
に対向する素線の先端面が、光軸に対して斜めに加工さ
れていることを特徴とする光半導体モジュールが提供さ
れる。
【0030】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記光ファイバ支持部材は、前記貫通孔が形
成される上部支持部材と、下面が前記基板部材の上面に
固定される円筒状の下部支持部材とに分割され、かつ、
これら上部支持部材及び下部支持部材は、前記少なくと
も一方の半導体素子と前記光ファイバとが光結合するよ
うに互いに位置調整されて固定されており、前記凹部
は、前記上部支持部材の下方でかつ前記下部支持部材の
内側に形成されていることを特徴とする光半導体モジュ
ールが提供される。
【0031】さらに好ましくは、前記光半導体モジュー
ルにおいて、前記少なくとも一方の半導体素子は半導体
発光素子であり、前記上部支持部材の下面は、光軸線に
対して角度θ1をなし前記光ファイバの素線先端面を含
む第1の斜端面と、光軸線に対して角度θ2をなし前記
光ファイバの素線先端面を含まない第2の斜端面とを備
え、かつ、0°≦θ1≦90°,0°<θ2≦90°とな
るように構成されていることを特徴とする光半導体モジ
ュールが提供される。
【0032】また好ましくは、前記光半導体モジュール
において、前記光ファイバと同じ屈折率を備え、前記下
部支持部材の下端に前記光ファイバの素線先端と接する
ように取り付けられたガラス板をさらに有し、かつ、前
記少なくとも一方の半導体素子は半導体発光素子であ
り、前記ガラス板の前記半導体発光素子側表面には反射
防止膜が形成されていることを特徴とする光半導体モジ
ュールが提供される。
【0033】また上記目的を達成するために、好ましく
は、前記光半導体モジュールの組立方法において、前記
光ファイバを前記光ファイバ支持部材に前記樹脂を介し
て接合固定するとともに、前記少なくとも一方の半導体
素子を前記基板部材に固定し、前記光ファイバ支持部材
を前記基板部材上に載置し、前記光ファイバ支持部材の
外部から内部を視認して、前記光ファイバの先端が前記
少なくとも一方の半導体素子に所定距離まで近接するよ
うに前記光ファイバ支持部材の位置を光軸方向に調整す
るとともに、前記少なくとも一方の半導体素子と前記光
ファイバとの間にレーザー光を通じさせ、前記少なくと
も一方の半導体素子と前記光ファイバとの光軸線を一致
させるように、前記光ファイバ支持部材の位置を光軸と
直角方向に調整した後、前記光ファイバ支持部材を前記
基板部材に直接固定することを特徴とする光半導体モジ
ュールの組み立て方法が提供される。
【0034】好ましくは、前記光半導体モジュールの組
立方法において、前記少なくとも一方の半導体素子を前
記基板部材に固定するとともに、前記光ファイバ支持部
材を前記基板部材上に載置し、前記光ファイバ支持部材
の外部から内部を視認して、前記光ファイバの先端が前
記少なくとも一方の半導体素子に所定距離まで近接する
ように前記光ファイバの位置を光軸方向に調整した後
に、該光ファイバを前記光ファイバ支持部材に前記樹脂
を介して接合固定し、前記少なくとも一方の半導体素子
と前記光ファイバとの間にレーザー光を通じさせ、前記
少なくとも一方の半導体素子と前記光ファイバとの光軸
線を一致させるように、前記光ファイバ支持部材の位置
を光軸と直角方向に調整した後、前記光ファイバ支持部
材を前記基板部材に直接固定することを特徴とする光半
導体モジュールの組み立て方法が提供される。
【0035】また好ましくは、前記光半導体モジュール
の組立方法において、前記少なくとも一方の半導体素子
を前記基板部材に固定するとともに前記下部支持部材を
前記基板部材上に固定した後、前記下部支持部材上にさ
らに前記上部支持部材を載置し、前記上部支持部材及び
下部支持部材の外部から内部を視認して、前記光ファイ
バの先端が前記少なくとも一方の半導体素子に所定距離
まで近接するように前記光ファイバの位置を光軸方向に
調整した後に、該光ファイバを前記上部支持部材に前記
樹脂を介して接合固定し、前記少なくとも一方の半導体
素子と前記光ファイバとの間にレーザー光を通じさせ、
前記少なくとも一方の半導体素子と前記光ファイバとの
光軸線を一致させるように、前記上部支持部材及び下部
支持部材の位置を互いに光軸と直角方向に調整した後、
前記上部支持部材と下部支持部材とを固定することを特
徴とする光半導体モジュールの組み立て方法が提供され
る。
【0036】また好ましくは、前記光半導体モジュール
の組立方法において、前記少なくとも一方の半導体素子
を前記基板部材に固定するとともに前記下部支持部材を
前記基板部材上に載置した後、前記樹脂を介して前記光
ファイバが接合固定された前記上部支持部材を前記下部
支持部材の円筒形状内周に設置し、前記上部支持部材及
び下部支持部材の外部から内部を視認して、前記光ファ
イバの先端が前記少なくとも一方の半導体素子に所定距
離まで近接するように前記上部支持部材の位置を光軸方
向に調整した後、前記上部支持部材と前記下部支持部材
とを互いに固定し、前記少なくとも一方の半導体素子と
前記光ファイバとの間にレーザー光を通じさせ、前記少
なくとも一方の半導体素子と前記光ファイバとの光軸線
を一致させるように、前記互いに固定された上部支持部
材及び下部支持部材の位置を光軸と直角方向に調整した
後、前記下部支持部材を前記基板部材に固定することを
特徴とする光半導体モジュールの組み立て方法が提供さ
れる。
【0037】
【作用】以上のように構成した本発明においては、光フ
ァイバ支持部材と基板部材とが直接固定されて光結合さ
れることにより、レンズを介して光結合する従来のよう
にレンズと半導体発光・受光素子との光軸調整を行う必
要がなくなるので、その分位置調整箇所が低減する。す
なわち、光ファイバを光ファイバ支持部材に固定すると
きに、光ファイバ先端が半導体発光・受光素子に適度に
近接するように光ファイバを光軸方向であるZ方向に位
置調整し、一方、光ファイバ支持部材と基板部材とを固
定するときに、光軸線が一致し光結合効率が最大となる
ようにこれらを光軸に対して直角なXY方向に互いに位
置調整すれば足りるので、位置調整箇所を2箇所に低減
することができる。しかもこのとき、光ファイバ支持部
材が透明性材料で構成されていることから、後者のZ方
向位置調整は、壁面を介し例えば顕微鏡やテレビカメラ
等で距離を視認しつつ高精度かつ容易に行うことができ
るので、レーザーを発振しながらの位置調整箇所は前者
のXY方向のみ、すなわち1箇所となる。よって、レー
ザーを発振させて行わなければならない位置調整箇所が
3箇所あった従来に比し、位置調整箇所数を大きく低減
することができる。また、固定箇所に関しては、光ファ
イバ支持部材と基板部材とが直接固定されることによ
り、光ファイバと光ファイバ支持部材、光ファイバ支持
部材と基板部材との2箇所となるので、4箇所の固定が
必要であった従来よりも固定箇所数を大きく低減するこ
とができる。さらに、光ファイバ支持部材と光ファイバ
とは樹脂を介して接合固定されていることにより、抵抗
溶接で固定されていた従来に比し、少なくとも複雑な溶
接装置が1つ不要となり、固定作業も簡単な樹脂充填に
よる接合作業となる。以上により、組み立てプロセス・
作業手順等を簡略化し、その分組み立てコストを低減で
きるので、量産性に優れた光半導体モジュールを得るこ
とができる。
【0038】また、溶融した半田で光ファイバを基板部
材に固定する従来技術と異なり、光ファイバを支持する
光ファイバ支持部材を基板部材に直接固定することで、
光ファイバを基板部材に位置決めする構成であることに
より、固定用半田の温度変化に由来する位置ずれは生じ
ない。したがって、光結合の変動・劣化を防止し、信頼
性を向上することができる。なお、このとき光ファイバ
支持部材と基板部材との固定構造において、温度変化時
にそれぞれの熱膨張率の差による位置ずれの発生が考え
られる場合は、基板部材の構成材料と光ファイバ支持部
材の構成材料との熱膨張率差を7×10ー6/℃以下とす
ることにより、このような位置ずれの発生を防止するこ
とができる。
【0039】また、光ファイバ支持部材と光ファイバと
を接合固定する樹脂は、紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹
脂、熱可塑性樹脂、及びモールド樹脂のうち少なくとも
1つであることにより、光ファイバ支持部材と光ファイ
バとを簡単に接合固定する手段を実現できる。また紫外
線硬化樹脂を用いる場合には、光ファイバ支持部材が紫
外線を透過することから接合固定作業がさらに簡単とな
る。
【0040】また、光ファイバ支持部材は、樹脂を介し
て基板部材に直接固定されていることにより、抵抗溶接
で固定されていた従来に比し、複雑な溶接装置がさらに
1つ不要となるとともに固定作業も簡単な樹脂充填によ
る接合作業となるので、さらに組み立てプロセス・作業
手順等を簡略化し、組み立てコストを低減することがで
きる。
【0041】また、光ファイバ支持部材は、金属接合部
材を介して基板部材に直接固定されていることにより、
光ファイバ支持部材と基板部材との固定手段を実現でき
る。
【0042】また、光ファイバ支持部材は、ガラス、プ
ラスチック、樹脂のうち少なくとも1つの材料により構
成されていることにより、壁面を介し外部から内部を視
認可能な透明性材料からなる光ファイバ支持部材を実現
することができる。
【0043】また、基板部材は、金属、ガラス、プラス
チック、シリコン、樹脂、及びセラミックスのうち少な
くとも1つの材料により構成されていることにより、半
導体発光・受光素子が設けられる部材を実現することが
できる。
【0044】また、基板部材は、略平板形状を備えてお
り、半導体発光素子及び半導体受光素子のうち少なくと
も一方は、基板部材の略平板形状の上面に配置されてお
り、光ファイバ支持部材は、光ファイバの少なくとも一
部が内挿されるとともに樹脂が充填されて光ファイバの
少なくとも一部が固定される貫通孔を備えるとともに、
光ファイバの光軸方向が基板部材の略平板形状の上面と
略平行となるように配置されている。これにより、外部
との電気接続を行う電極リードを基板部材端部近傍から
基板部材上面方向と略平行方向に突出して設ける、電極
リード横出しタイプの光半導体モジュールを実現するこ
とができるので、プリント基板への装着が容易となると
ともに、モジュール全体を薄くすることができる。ま
た、光ファイバ支持部材の貫通孔に光ファイバの少なく
とも一部を内挿して固定することにより、光ファイバの
外径と貫通孔内径とのギャップを例えば数μm程度に狭
くして光ファイバを周囲から拘束した状態で安定に保持
固定することができ、しかもこのとき接着層を薄くでき
るため十分な接着力を得て固定することができる。よっ
て長期に渡って安定な固定を維持することができる。
【0045】さらに、光ファイバ支持部材は、基板部材
の略平板形状の上面に固定されており、かつ、基板部材
の上面に固定される部分が切り欠かれ略平面状に加工さ
れていることにより、光ファイバ支持部材と基板部材と
の接着面積を多くできるとともに、面と面との接着とな
ることから安定的に接合固定することができる。
【0046】また、光ファイバ支持部材の基板部材に対
する設置高さは、少なくとも一方の半導体素子が光ファ
イバの光軸上に位置するように定められていることによ
り、光ファイバ支持部材を基板部材に固定するときの位
置調整が、光軸に直角なXY方向のうちのいずれか一方
向、すなわち基板部材上面と平行方向のみで足りる。よ
って、さらに位置調整作業が容易となり、組み立てプロ
セス・作業手順等を簡略化し組み立てコストを低減する
ことができる。
【0047】また、基板部材の外周近傍に、少なくとも
一方の半導体素子の周囲を囲むように設けられた側壁
と、この側壁の上端に固定され側壁の内側空間を外部と
遮断する蓋とをさらに有することにより、半導体発光・
受光素子と光ファイバとの光結合部分を外部から封止す
ることができる。
【0048】さらに、側壁は、光ファイバ支持部材を貫
通させるためのスリットが形成されており、かつ、この
スリットと光ファイバ支持部材との隙間には、樹脂が充
填されていることにより、光ファイバを側壁内側空間か
ら外部へ引き出す構造を実現するとともに、光結合部分
の外部からの封止を維持することができる。
【0049】また、基板部材の略平板形状の上面に光フ
ァイバ支持部材を押さえるように固定される押さえ板を
さらに有することにより、光ファイバ支持部材の浮き上
がりを防止して安定的に保持することができる。
【0050】さらに、押さえ板は、光ファイバ支持部材
を拘束する溝が下面に形成されていることにより、光フ
ァイバ支持部材を周囲から拘束しつつ溝内でさらに安定
的に保持することができる。
【0051】さらに、押さえ板は、シリコン、ガラス、
プラスチック、樹脂のうち少なくとも1つの材料により
構成されていることにより、エッチング加工若しくはダ
イシング加工又はモールド成形加工によって溝を高精度
かつ容易に形成することができる。
【0052】また、基板部材の略平板形状の上面は、光
ファイバ支持部材が固定される溝が形成されていること
により、光ファイバ支持部材を周囲から拘束しつつ溝内
でさらに安定的に保持することができる。
【0053】さらに、押さえ板は、シリコン、ガラス、
プラスチック、樹脂のうち少なくとも1つの材料により
構成されていることにより、エッチング加工若しくはダ
イシング加工又はモールド成形加工よって溝を高精度か
つ容易に形成することができる。
【0054】また、半導体発光素子及び半導体受光素子
のうち少なくとも一方は、基板部材の上面に配置されて
おり、光ファイバ支持部材は、光ファイバの少なくとも
一部が内挿されるとともに樹脂が充填されて光ファイバ
の少なくとも一部が固定される貫通孔、及びこの貫通孔
の下方に設けられ少なくとも一方の半導体素子を収納す
る凹部を備えるとともに、光ファイバの光軸方向が基板
部材の上面と略直角となるように配置されていることに
より、光ファイバ光軸を基板部材と直角に配置するタイ
プの光半導体モジュールを実現することができる。ま
た、光ファイバ支持部材の貫通孔に光ファイバの少なく
とも一部を内挿して固定することにより、光ファイバの
外径と貫通孔内径とのギャップを例えば数μm程度に狭
くして光ファイバを周囲から拘束した状態で安定に保持
固定することができ、しかもこのとき接着層を薄くでき
るため十分な接着力を得て固定することができる。よっ
て長期に渡って安定な固定を維持することができる。) さらに、貫通孔は、内径が光ファイバの素線の外径とほ
ぼ等しく素線が接合固定される小径部と、内径が光ファ
イバの被覆の外径ととほぼ等しく被覆が接合固定される
大径部とを備えていることにより、光ファイバの素線と
被覆とを同時に光ファイバ支持部材内に保持固定するこ
とができるので、外部からの圧力や衝撃に対し、光ファ
イバを破断させることなくさらに安定的に保持固定する
ことができる。
【0055】さらに、小径部の光軸方向長さLsと、大
径部の光軸方向長さLlとの比が、1:4≦Ls:Ll
1:2となるように構成されていることにより、被覆固
定部の面積を多くすることができ、剥離による水分の侵
入や光ファイバ素線の突き出しを防止することができ
る。
【0056】また、光ファイバは、先端が光ファイバ支
持部材の貫通孔から凹部に突出した状態となるように、
貫通孔に内挿固定されていることにより、貫通孔内に充
填される樹脂が垂下して光ファイバ端面に付着するのを
防止することができる。
【0057】さらに、少なくとも一方の半導体素子は半
導体発光素子であり、光ファイバは、半導体発光素子に
対向する素線の先端が略球状に加工されていることによ
り、先端にレンズ効果を持たせることができ、半導体発
光素子から発振したレーザー光を光ファイバ内に入射し
やすくすることができる。よって、半導体発光素子と光
ファイバを高い結合効率で光結合することができる。
【0058】また、少なくとも一方の半導体素子は半導
体発光素子であり、光ファイバは、半導体発光素子に対
向する素線の先端面が、光軸に対して斜めに加工されて
いることにより、半導体発光素子から発振したレーザー
光が、光ファイバ素線先端面で反射して半導体発光素子
へ戻るのを防止することができる。
【0059】また、光ファイバ支持部材は、貫通孔が形
成される上部支持部材と、下面が基板部材の上面に固定
される円筒状の下部支持部材とに分割され、かつ、これ
ら上部支持部材及び下部支持部材は、少なくとも一方の
半導体素子と光ファイバとが光結合するように互いに位
置調整されて固定されており、凹部は、上部支持部材の
下方でかつ下部支持部材の内側に形成されている。ここ
で、固定箇所は、光ファイバと上部支持部材、上部支持
部材と下部支持部材、下部支持部材と基板部材との3箇
所となるが、それでも4箇所の固定が必要であった従来
よりも固定箇所数を低減することができる。また位置調
整箇所に関しては、同様に、上部支持部材と下部支持部
材とを固定するときのXY方向の位置調整と、光ファイ
バを上部支持部材に固定するときのZ方向の位置調整と
の2箇所に低減することができる。
【0060】さらに、少なくとも一方の半導体素子は半
導体発光素子であり、上部支持部材の下面は、光軸線に
対して角度θ1をなし光ファイバの素線先端面を含む第
1の斜端面と、光軸線に対して角度θ2をなし光ファイ
バの素線先端面を含まない第2の斜端面とを備え、か
つ、0°≦θ1≦90°,0°<θ2≦90°となるよう
に構成されていることにより、半導体発光素子から発振
したレーザー光が光ファイバ素線先端面で反射して半導
体発光素子へ戻るのを防止することができ、かつ半導体
発光素子と光ファイバ素線先端をより近づけて設置する
ことができるので、光結合効率を高くすることができ
る。
【0061】また、光ファイバと同じ屈折率を備え、下
部支持部材の下端に光ファイバの素線先端と接するよう
に取り付けられたガラス板をさらに有し、かつ、少なく
とも一方の半導体素子は半導体発光素子であり、ガラス
板の半導体発光素子側表面には反射防止膜が形成されて
いることにより、半導体発光素子から出射したレーザー
光が、ガラス板端面や光ファイバ素線端面で反射せずに
通過することができ、反射による半導体発光素子のレー
ザー発振の不安定を防止することができる。
【0062】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。なお、煩雑を避けるために、一部の電極リード
の図示を省略している。本発明の第1の実施例を図1〜
図4により説明する。本実施例による光半導体モジュー
ル100の構造を表す一部破断斜視図を図1に示す。図
1において、光半導体モジュール100は、プリント基
板への装着を容易に行える電極リード横出しタイプの箱
型形状の光半導体モジュールであり、概略的に言うと、
半導体発光素子であるレーザーダイオード1と、半導体
受光素子であるフォトダイオード15と、レーザーダイ
オード1と光学的に結合されて光伝送を行うシングルモ
ードの光ファイバ6と、レーザーダイオード1が上面に
搭載された略平板形状の金属基板部材であるステム2
と、光ファイバ6を支持固定するとともにステム2に直
接固定される光ファイバ支持部材4とを備えている。
【0063】ステム2の外周近傍には、レーザーダイオ
ード1の周囲を囲むように金属の側壁46が設けられ、
この側壁46の上端には、側壁46の内側空間を外部と
遮断する蓋44が固定されている。また側壁46には、
光ファイバ支持部材4を貫通させるためのスリット47
が形成されており、このスリット47と光ファイバ支持
部材4との隙間には、これらを固定する紫外線硬化樹脂
(図示せず)が充填されている。またステム2の上面に
は電気配線43が設けられており、レーザーダイオード
1及びフォトダイオード15はこの電気配線43上の所
定位置に搭載され、ワイヤーボンディングで電気配線4
3と接続されている。またステム2の端部近傍からは、
外部との電気接続を行う電極リード9が、ステム2上面
方向と略平行方向に突出して設けられている。
【0064】光ファイバ支持部材4は、外部から内部を
視認可能でかつステム2を構成する金属材料との熱膨張
率差が7×10-6/℃以下であるガラスで構成されてい
る。また光ファイバ支持部材4の軸心位置近傍に設けら
れた貫通孔(図示せず)に光ファイバ6が内挿されてお
り、この光ファイバ6は、貫通孔内面との間に紫外線硬
化樹脂が充填されることによって、光軸方向がステム2
の上面と略平行となるように接合固定されている。
【0065】また光ファイバ支持部材4は略円柱状であ
るが、ステム2の上面に固定される部分は、略円柱状を
切り欠いたような形状の平面部分45として加工されて
いる。この光ファイバ支持部材4とステム2との取り付
け構造の詳細を図2〜図4に示す。図2は取り付け構造
を表す斜視図であり、図3は図2の縦断面図であり、図
4は図3中A−A断面図である。図2〜図4に示すよう
に、光ファイバ支持部材4の平面部分45の加工にあっ
ては、レーザーダイオード1のレーザー出射部と、光フ
ァイバ支持部材4内に挿入固定された光ファイバ6の素
線6bのレーザー受光部中心とが、ステム2上面から同
じ高さ位置となるように調整されている。
【0066】上記構成の光半導体モジュール100の組
み立て手順を以下に説明する。まず、ステム2上の電気
配線43上にレーザーダイオード1及びフォトダイオー
ド15を固定する。一方、光ファイバ6の素線6bを光
ファイバ支持部材4内に挿入し、素線6b先端が光ファ
イバ支持部材4の端面と一致するように調整した後、紫
外線硬化樹脂を介して接合固定する。このとき光ファイ
バ支持部材4の外の素線6bは、被覆6aに覆われてい
る(図3参照)。そして、光ファイバ支持部材4をステ
ム2の側壁46に設けられたスリット47部へ配置し、
光ファイバ支持部材4の外部から内部を例えば顕微鏡や
テレビカメラ等を用いて視認しつつ、素線6b先端がレ
ーザーダイオード1のレーザー光出射部へ所定距離まで
近接するように、光ファイバ支持部材4の位置を光軸方
向に調整する。その後、レーザーダイオード1からレー
ザー光を発振させ、レーザーダイオード1と光ファイバ
6との光軸線を一致するとともにこれらの光結合が最適
状態となるように、光ファイバ支持部材4の位置をスリ
ット47中でステム2と接したまま光軸と直角方向(図
3中の紙面垂直方向、図4中の左右方向)に調整する。
以上のような光軸方向・光軸直角方向の調整を行った
後、光ファイバ支持部材4の平面部分45とステム2上
面とを紫外線硬化樹脂で固定する。
【0067】その後、ステム2に設けた側壁46の上面
に蓋44を固定し、さらに側壁46のスリット47部と
光ファイバ支持部材4とのすき間を耐湿性の高い樹脂
(例えば熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂や熱可塑性樹
脂、紫外線硬化樹脂等)で充填し、これによってレーザ
ーダイオード1と光ファイバ6の光結合部を外部から封
止する。
【0068】以上のように構成した本実施例において
は、光ファイバ支持部材4とステム2とが直接固定され
て光結合されることにより、レンズを介して光結合する
従来のようにレンズと半導体発光・受光素子との光軸調
整を行う必要がなくなるので、その分位置調整箇所が低
減する。すなわち、光ファイバ6の素線6bを光ファイ
バ支持部材4に固定するときの光軸方向の位置調整と、
光ファイバ支持部材4とステム2とを固定するときの光
軸直角方向の位置調整とで足りるので、位置調整箇所を
2箇所に低減することができる。しかもこのとき、光フ
ァイバ支持部材4が透明性材料のガラスで構成され、光
軸方向の位置調整を、距離を視認しつつ高精度かつ容易
に行うことができることから、レーザーを発振しながら
の位置調整箇所は光軸直角方向のみ、すなわち1箇所と
なる。よって、レーザーを発振させて行わなければなら
ない位置調整箇所が3箇所あった従来に比し、位置調整
箇所数を大きく低減することができる。さらにこの光フ
ァイバ支持部材4をステム2に固定する際の光軸直角方
向の調整においては、ステム2上面を基準面にしてレー
ザーダイオード1のレーザー光出射部と光ファイバ6素
線6b中心を同一高さとなっていることから、ステム2
上面に対して水平方向のみに限定されるので、さらに容
易に位置調整を行うことができる。また、固定箇所に関
しては、光ファイバ支持部材4とステム2とが直接固定
されることにより、光ファイバ6と光ファイバ支持部材
4、光ファイバ支持部材4とステム2との2箇所となる
ので、4箇所の固定が必要であった従来よりも固定箇所
数を大きく低減することができる。さらに、光ファイバ
支持部材4と光ファイバ6とは紫外線硬化樹脂を介して
接合固定され、光ファイバ支持部材4とステム2とも紫
外線硬化樹脂を介して直接固定されていることにより、
抵抗溶接やYAG溶接で固定されていた従来に比し、複
雑な溶接装置が2つ不要となり、固定作業も簡単な樹脂
充填による接合作業となる。以上によって、組み立てプ
ロセス・作業手順等を簡略化でき、その分組み立てコス
トを低減できるので、量産性に優れた光半導体モジュー
ルを得ることができる。
【0069】また、溶融した半田で光ファイバをステム
(基板部材)に固定する従来技術と異なり、光ファイバ
6を支持する光ファイバ支持部材4をステム2に直接固
定することで光ファイバ6をステム2に位置決めする構
成であることにより、固定用半田の温度変化に由来する
位置ずれは生じない。したがって、光結合の変動・劣化
を防止し、信頼性を向上することができる。
【0070】なお、このとき光ファイバ支持部材4とス
テム2との固定構造において、温度変化時にそれぞれの
熱変形における熱膨張率の差による位置ずれの発生が考
えられる場合がある。この点に鑑み、本願発明者等は、
熱膨張率が固定構造にもたらす影響に関して実験を行っ
た。すなわち、異なる熱膨張率を備えた複数種類のガラ
ス部材と、異なる熱膨張率を備えた複数種類の金属部材
とを用意し、ガラス部材及び金属部材をいろいろ組み合
わせてそれぞれ半田を用いて接合し(ガラス部材はメタ
ライズ膜を形成した後に接合)、その後冷えたときに発
生する熱ひずみあるいは使用環境による温度変動で生じ
る繰り返しの熱ひずみによって半田若しくは各部材にク
ラックが入るかどうかを調べた。その結果、ガラス部材
と金属部材の熱膨張率差が7×10ー6/℃を超えると、
半田若しくは各部材にクラックが生じたり破壊したりす
ることがわかった。そこで本実施例の光半導体モジュー
ル100では、上記実験結果に基づき、ステム2の構成
材料と光ファイバ支持部材4の構成材料との熱膨張率差
を限定して7×10ー6/℃以下とした。これにより、光
ファイバ支持部材4とステム2との固定構造における、
熱変形による位置ずれあるいは温度変動による繰り返し
の熱ひずみの発生を防止することができる。
【0071】さらに本実施例においては、電極リード9
横出しタイプのモジュール構造であることにより、プリ
ント基板への装着が容易で、しかもモジュールを薄く形
成することができる。
【0072】また、光ファイバ支持部材4が、ステム2
に固定されるための平面部分45を備えていることによ
り、光ファイバ支持部材4とステム2との接着面積を多
くできるとともに、面と面との接着であることから安定
的に光ファイバ支持部材4を接合固定することができ
る。
【0073】さらに、ステム2に設けられた側壁46の
上端に内側空間を外部と遮断する蓋44が固定されると
ともに、側壁46に形成されたスリット47と光ファイ
バ支持部材4との隙間に耐湿性の高い樹脂(例えば熱硬
化性樹脂であるエポキシ樹脂や熱可塑性樹脂、紫外線硬
化樹脂等)が充填されていることにより、レーザーダイ
オード1及びフォトダイオード15と光ファイバ6との
光結合部分を外部から完全に封止することができる。
【0074】本発明の第2の実施例を図5〜図7により
説明する。本実施例は、光ファイバ支持部材を押さえて
固定する押さえ板が設けられた実施例である。第1の実
施例と同等の部材には同一の符号を付す。本実施例によ
る光半導体モジュールの要部である、光ファイバ支持部
材4とステム2との取り付け構造の詳細を図5及び図6
に示す。図5は取り付け構造を表わす縦断面図であり、
第1の実施例の図3に相当する図である。図6は図5中
B−B断面図であり、第1の実施例の図4に相当する図
である。
【0075】図5及び図6において、本実施例が第1の
実施例と異なる主要な点は、ステム2上面に光ファイバ
支持部材4を固定した後、光ファイバ支持部材4を上部
から押さえ板248で抑え込んで保持固定することであ
る。すなわち、押さえ板248の光ファイバ支持部材4
を拘束保持する下面には角溝(あるいは凹型溝)250
が形成されており、光ファイバ支持部材4を角溝250
内に押し込んだ後、角溝250内を紫外線硬化樹脂20
8で充填することによって光ファイバ支持部材4が固定
されるものである。その他の構造や組立手順は、第1の
実施例とほぼ同様である。
【0076】本実施例によっても、第1の実施例と同様
の効果を得られる。またこれに加え、光ファイバ支持部
材4がステム2と押さえ板248の角溝250とに挟ま
れて保持される構造において、光ファイバ支持部材4が
角溝250内で樹脂208によって固定され、また平面
部分45においてステム2に接着され、そして押さえ板
248によりステム2上面に押圧固定されているので、
光ファイバ支持部材4の浮き上がりを防止し安定的に保
持することができる効果がある。
【0077】なお、上記第2の実施例では、押さえ板2
48に角溝250を形成したが、これに限られず、例え
ば図7に示されるようなV字型溝249を形成しても良
く、この場合も、光ファイバ支持部材4を周囲から拘束
しV字型溝249内に安定的に保持することができる。
また、押さえ板248の溝加工は、押さえ板248が例
えばシリコンやガラスの場合にはエッチング加工あるい
はダイシング加工で角溝250(あるいはV字型溝24
9)を形成することができ、押さえ板248が例えばプ
ラスチックや樹脂の場合にはダイシング加工あるいはモ
ールド成形で角溝250(あるいはV字型溝249)を
形成することができ、この場合、溝を高精度かつ容易に
形成することができる効果がある。
【0078】本発明の第3の実施例を図8及び図9によ
り説明する。本実施例は、ステムにも溝が形成された実
施例である。第1及び第2の実施例と同等の部材には同
一の符号を付す。本実施例による光半導体モジュールの
要部である、光ファイバ支持部材4とステム2との取り
付け構造の詳細を図8及び図9に示す。図8は取り付け
構造を表わす縦断面図であり、第2の実施例の図5に相
当する図である。図9は図8中C−C断面図であり、第
2の実施例の図6に相当する図である。
【0079】図8及び図9において、本実施例が第2の
実施例と異なる主要な点は、押さえ板248の角溝25
0に加え、ステム2に光ファイバ部材4固定用のV字型
溝349を形成し、光ファイバ支持部材4をこのステム
2のV字型溝349に配置した後に紫外線硬化樹脂30
8が充填されていることである。その他の構造や組立手
順は、第2の実施例とほぼ同様である。本実施例によれ
ば、第2の実施例と同様の効果に加え、さらに光ファイ
バ支持部材4を安定的に強固に保持することができる効
果がある。
【0080】なお、ステム2のV字型溝349の加工
は、例えばステム2がシリコンやガラスの場合には、異
方性エッチングを行ってもよい。このとき、例えば、光
ファイバ支持部材4の外径がφ1.25mmとすると、
光ファイバ6の素線6b中心をステム2上面と一致させ
るには、V字型溝349の深さを0.75mm、幅を
1.525mmにしてエッチングすればよい。またこの
ようなエッチングに限定されず、研削加工、例えばV字
型のブレードを使用したダイシング加工を行ってもよ
い。この場合、例えばV字型ブレードの刃先の角度を6
0度、光ファイバ支持部材4の外径をφ0.8mmとす
ると、光ファイバ6の中心をステム2上面と一致させる
には、V字型溝349の幅を0.924mmにして加工
すればよい。さらにステム2が例えばプラスチックや樹
脂の場合にはダイシング加工あるいはモールド成形でV
字型溝349を形成することができる。
【0081】また、上記第3の実施例では、押さえ板2
48に角溝250を形成したが、これに限られず、例え
ば図10に示されるようなV字型溝359を形成しても
良く、この場合も、同様の効果を得る。さらに、上記第
1〜第3の実施例においては、ステム2を金属で構成し
た部材としたが、これに限定されるものでなく、例えば
シリコン、セラミックス、ガラス、あるいはリード付き
の金属フレームとしても良く、これらの場合も同様の効
果を得る。また、上記第1〜第3の実施例においては、
ステム2に設けた側壁46を金属で構成したが、これに
限定されず、例えばステムをリード付き金属フレームと
した場合、モールド樹脂で側壁を形成しても良く、その
他にセラミックスやプラスチックを用いてもよい。これ
らの場合も同様の効果を得る。
【0082】本発明の第4の実施例を図11〜図13に
より説明する。本実施例は、光ファイバの光軸方向が円
板状ステム上面に対して直角となるタイプの光半導体モ
ジュールの実施例である。本実施例による光半導体モジ
ュール400の構造を表す縦断面図を図11に示す。図
11において、光半導体モジュール400は、概略的に
言うと、半導体発光素子であるレーザーダイオード40
1と、半導体受光素子であるフォトダイオード15(図
示せず)と、レーザーダイオード401と光学的に結合
されて光伝送を行うシングルモードの光ファイバ406
と、レーザーダイオード401が上面に搭載された略円
板形状の金属基板部材であるステム402と、光ファイ
バ406を支持固定するとともにステム402に直接固
定される光ファイバ支持部材404とを備えている。
【0083】ステム402の上面にはヒートシンク40
3が突出して設けられ、このヒートシンク403の所定
位置にレーザーダイオード401が搭載されている。ま
たステム402の下方には、外部との電気接続を行う電
極リード409が設けられている。
【0084】光ファイバ支持部材404は、外部から内
部を視認可能でかつステム402を構成する金属材料と
の熱膨張率差が7×10-6/℃以下であるガラスで構成
されている。また光ファイバ支持部材404の軸心位置
近傍に設けられた貫通孔405には光ファイバ406の
素線406b及び被覆406aの端部が内挿されてお
り、これらと貫通孔405内面との間に紫外線硬化樹脂
408が充填されることによって接合固定され、光ファ
イバ406の光軸方向がステム402の上面と略直角と
なっている。このとき貫通孔405の内径は、例えば光
ファイバ406の外径φ0.125mmに対しφ0.1
26mm〜φ0.128mmの範囲内であり、両者のギ
ャップは数μmとなっている。これにより、光ファイバ
406を周囲から拘束した状態で安定に固定し、しかも
樹脂408の接着層を薄くできることから十分な接着力
で固定できるようになっている。また貫通孔405の入
口部405aは、組み立て手順における光ファイバ40
6の挿入(後述)を容易にするめに、コーン形状(ある
いはロート形状)となっている。さらに、光ファイバ支
持部材404の貫通孔405下方には、レーザーダイオ
ード401を収納するキャップ状の凹部407が形成さ
れている。
【0085】上記のような構成の光半導体モジュール4
00の組み立て手順を図12及び図13によって説明す
る。図12は組立手順の全体を表す縦断面図であり、図
13は組立手順の一部を説明するために、光ファイバ支
持部材404の凹部407付近の取り付け構造を表した
部分縦断面図である。図12において、まず、ステム4
02上にヒートシンク403を介してレーザーダイオー
ド401を固定する。その後、ファイバ支持部材404
をキャップ状の凹部407でレーザーダイオード401
を覆うようにしつつ、ステム402の上面に載置する。
【0086】そして、光ファイバ支持部材404の貫通
孔405内に光ファイバ406を挿入し、光ファイバ4
06の素線406b先端がレーザーダイオード401の
レーザー光出射部に所定距離まで近接するように、光フ
ァイバ406の挿入位置を光軸方向に調整する。このレ
ーザーダイオード401と素線406b先端の距離調整
は、ガラスの光ファイバ支持部材404外部から、顕微
鏡やテレビカメラ等を用いてモニタリングしつつ行う。
【0087】上記調整がすんだ後、貫通孔405内に紫
外線硬化樹脂408を充填し、外部から紫外線410を
照射して光ファイバ406を貫通孔405固定する。こ
のとき、光ファイバ406は、貫通孔405内に充填し
た紫外線硬化樹脂408が垂下して光ファイバ端面41
2に付着しないように、素線406bの先端が貫通孔4
05から凹部407内に突出した状態(突出量=1.0
〜2.0mm)で、かつレーザーダイオード401と光
ファイバ406先端の距離が例えば5〜20μmの範囲
内となるように固定する(図13参照)。またこのとき
光ファイバ406は、素線406bのみならず被覆40
6aも貫通孔405の入口部405aで固定されること
になる。なお、この光ファイバ406固定用の紫外線硬
化樹脂408としては、接着力・耐湿性に優れガラス転
移温度の高いエポキシ系の樹脂や、又はアクリル系の樹
脂が考えられる。
【0088】次に、レーザーダイオード401からレー
ザー光を発振させ、レーザーダイオード401と光ファ
イバ406との光軸線が一致するとともにレーザーダイ
オード401と光ファイバ406との光結合が最適状態
となるように、光ファイバ支持部材404をステム40
2上面に接触させたまま光軸に対して直角方向(図12
中左右方向及び紙面垂直方向)に位置調整する。
【0089】その後、光ファイバ6の固定と同様に、紫
外線硬化樹脂418を介し、光ファイバ支持部材404
をステム402上面に接合固定する。
【0090】以上のように構成した本実施例において
は、光ファイバ支持部材404とステム402とが直接
固定されて光結合されることにより、レンズを介して光
結合する従来のようにレンズと半導体発光・受光素子と
の光軸調整を行う必要がなくなるので、その分位置調整
箇所が低減する。すなわち、光ファイバ406の素線4
06bを光ファイバ支持部材404に固定するときの光
軸方向の位置調整と、光ファイバ支持部材404とステ
ム402とを固定するときの光軸直角方向の位置調整と
で足りるので、位置調整箇所を2箇所に低減することが
できる。しかもこのとき、光ファイバ支持部材404が
透明性材料のガラスで構成され、光軸方向の調整を、距
離を視認しつつ高精度かつ容易に行うことができるの
で、レーザーを発振しながらの位置調整箇所は光軸直角
方向のみ、すなわち1箇所となる。よって、レーザーを
発振させて行わなければならない位置調整箇所が3箇所
あった従来に比し、位置調整箇所数を大きく低減するこ
とができる。また、固定箇所に関しては、光ファイバ支
持部材404とステム402とが直接固定されることに
より、光ファイバ406と光ファイバ支持部材404、
光ファイバ支持部材404とステム402との2箇所と
なるので、4箇所の固定が必要であった従来よりも固定
箇所数を大きく低減することができる。さらに、光ファ
イバ支持部材404と光ファイバ406は紫外線硬化樹
脂を介して接合固定され、光ファイバ支持部材404と
ステム402も紫外線硬化樹脂を介して直接固定されて
いることにより、抵抗溶接やYAG溶接で固定されてい
た従来に比し、複雑な溶接装置が不要となり、固定作業
も簡単な樹脂充填による接合作業とすることができる。
以上によって、組み立てプロセス・作業手順等を簡略化
でき、その分組み立てコストを低減できるので、量産性
に優れた光半導体モジュールを得ることができる。
【0091】また、溶融した半田で光ファイバをステム
(基板部材)に固定していた従来技術と異なり、光ファ
イバ406を支持する光ファイバ支持部材404をステ
ム402に直接固定することで光ファイバ406をステ
ム402に位置決めする構成であることにより、固定用
半田の温度変化に由来する位置ずれが生じることがな
い。したがって、光結合の変動・劣化を防止し、信頼性
を向上することができる。なおこのとき、光ファイバ支
持部材404とステム402との固定構造において、温
度変化時にそれぞれの熱変形における熱膨張率の差によ
る位置ずれの発生が考えられる場合があるが、第1の実
施例において説明したのと同様に、本実施例の光半導体
モジュール400では、ステム402の構成材料と光フ
ァイバ支持部材404の構成材料との熱膨張率差を限定
して7×10ー6/℃以下とすることにより、このような
位置ずれの発生を防止することができる。
【0092】さらに本実施例においては、光ファイバ支
持部材404とステム402とを、紫外線硬化樹脂で接
合固定することにより、レーザーダイオード401を実
装している空間部の気密をとることができる。
【0093】なお、上記第4の実施例においては、光フ
ァイバ支持部材404をステム402上面に載置した
後、この状態で光ファイバ支持部材404内に光ファイ
バ406を挿入し、光軸方向に位置調整して固定した
が、これに限られない。すなわち例えば、あらかじめレ
ーザーダイオード401端面とステム402上面との距
離を測定しておき、この距離を基にして、あらかじめ光
ファイバ406を光ファイバ支持部材404内所定位置
に固定しておき、その後、光ファイバ406が既に固定
された光ファイバ支持部材404をステム402上面に
固定しても良い。この場合も、同様の効果を得る。
【0094】本発明の第5の実施例を図14及び図15
により説明する。本実施例は、光ファイバ支持部材の凹
部の形状及び光ファイバ素線先端部の形状が異なる実施
例である。第4の実施例と同等の部材には同一の符号を
付す。本実施例による光半導体モジュールの構造500
を表す縦断面図を図14に、光ファイバ支持部材の凹部
付近の取り付け構造を表す図14の部分拡大図を図15
に示す。図14及び図15はそれぞれ、第4の実施例の
図11及び図13に対応する図である。図14及び図1
5において、本実施例が第4の実施例と異なる点は、光
ファイバ支持部材404に設けられた凹部511の形状
がロート形状(あるいはコーン形状)であることと、光
ファイバ406の素線406bの先端部が、略球状にR
加工された先球ファイバ513となっていることであ
る。このとき、レーザーダイオード401と素線406
b先端との距離は、先球ファイバ513のR半径に応じ
て、例えば10〜30μmの範囲となっている。その他
の構造や組立手順は、第4の実施例とほぼ同様である。
【0095】本実施例によっても、第4の実施例と同様
の効果を得る。またこれに加え、光ファイバ406の素
線406bの先端部がR加工されていることにより、光
ファイバ406のレーザー光入射部にレンズ効果を持た
せることができ、レーザー光を光ファイバ406内に入
射しやすくすることができる。すなわち、レーザーダイ
オード401と光ファイバ406を高い結合効率で光結
合できる効果がある。
【0096】本発明の第6の実施例を図16及び図17
により説明する。本実施例は、光ファイバ支持部材の貫
通孔の形状及び光ファイバ素線先端部の形状が異なる実
施例である。第4及び第5の実施例と同等の部材には同
一の符号を付す。本実施例による光半導体モジュール6
00の構造を表す縦断面図を図16に、光ファイバ支持
部材の凹部付近の取り付け構造を表す図16の部分拡大
図を図17に示す。図16及び図17はそれぞれ、第4
の実施例の図11及び図13に対応する図である。図1
6及び図17において、本実施例が第4の実施例と異な
る点は、光ファイバ支持部材404に設けられた貫通孔
605が、内径が光ファイバ406の素線406bの外
径とほぼ等しく素線406bが接合固定される小径部6
05Aと、内径が光ファイバ406の被覆406aの外
径とほぼ等しく被覆406aが接合固定される大径部6
05Bとから構成され、光ファイバ支持部材404内に
固定される素線406bの光軸方向長さLsと被覆40
6aの光軸方向長さLlとの比が例えば1:4〜1:2
となっていることと、光ファイバ406の素線406b
の先端部が、光軸方向に対して斜めに加工された斜めフ
ァイバ614となっていることである。なお、このとき
の斜め加工は、光軸と直角方向に対して例えば8°(光
軸に対して82°)とし、レーザーダイオード401と
素線406b先端との距離を例えば5〜20μmの範囲
内にしている。その他の構造や組立手順は、第4の実施
例とほぼ同様である。
【0097】本実施例によっても、第4の実施例と同様
の効果を得る。またこれに加え、光ファイバ406の素
線406bと被覆406aとを同時に光ファイバ支持部
材404内に保持固定することができるので、外部から
の圧力や衝撃に対して光ファイバ406を破断すること
なく安定に保持固定できる。そしてこのとき、Ls:Ll
=1:4〜1:2であることにより、被覆406a固定
部の面積を多くすることができ、剥離による水分の侵入
や光ファイバ406の素線406bの突き出しを防止す
ることができる効果がある。さらに、素線406bの先
端が斜めに加工されていることにより、レーザーダイオ
ード401から発振したレーザー光が素線406b先端
で反射してレーザーダイオード401へ戻るのを防ぐこ
とができる効果がある。
【0098】なお、上記実施例においては、素線406
b先端の斜め加工は、光軸と直角方向に対して8°(光
軸に対して82°)であったが、これに限られるもので
はない。但し、光軸と直角方向に対して3°以上(光軸
に対して87°以下)とするのが望ましい。
【0099】本発明の第7の実施例を図18により説明
する。本実施例は、光ファイバ支持部材及びステムをモ
ールド樹脂で構成した実施例である。第4〜第6の実施
例と同等の部材には同一の符号を付す。本実施例による
光半導体モジュール700の構造を表す縦断面図を図1
8に示す。図18において、本実施例が図16に示した
第6の実施例と異なる主要な点は、光ファイバ支持部材
704及びステム702がモールド樹脂(光ファイバ支
持部材704は透明なモールド樹脂)で構成されている
ことである。すなわち、光ファイバ406は、光ファイ
バ支持部材704がモールド樹脂で成形されるときに一
体成形される形で固定されており、一方、ステム702
については、ヒートシンク403と電極リード409か
らなるフレームをモールド樹脂で一体成形してステム7
02を構成する。その後、レーザーダイオード401を
ヒートシンク403に実装して、レーザーダイオード4
01と電極リード409とをワイヤーボンディングす
る。その他の構造や組立手順は、第6の実施例とほぼ同
様である。
【0100】本実施例によっても、第6の実施例と同様
の効果を得る。また、上記効果に加えて、モールド樹脂
でステム702及び光ファイバ支持部材704を構成す
ることにより、光ファイバ706の固定や組み立てを簡
略化でき、さらに容易に光半導体モジュール700を組
み立てることができる効果がある。
【0101】本発明の第8の実施例を図19により説明
する。本実施例は、半導体受光素子を備えた光半導体モ
ジュールの実施例である。第4〜第7の実施例と同等の
部材には同一の符号を付す。本実施例による光半導体モ
ジュール800の構造を表す縦断面図を図19に示す。
図19において、本実施例が図11に示した第4の実施
例と異なる主要な点は、レーザーダイオードの代わり
に、半導体受光素子であるフォトダイオード815が設
けられていることと、これに対応して光ファイバ支持部
材404の凹部811の形状が偏平になっていることと
である。
【0102】本実施例によれば、図11に示した第4の
実施例のレーザーダイオード401をフォトダイオード
815に置き換えることで容易に構成でき、しかもレー
ザーダイオード401の場合と同様の組み立てプロセス
及び同一装置で組み立てができるので、第4の実施例と
同様の効果を得ることができる。
【0103】なお、上記第8の実施例では、半導体受光
素子としてフォトダイオード815を用いたが、これに
限られず、例えばアバランシェフォトダイオード等の他
の半導体受光素子でも良く、これらの場合も本実施例と
同様の効果を得る。
【0104】本発明の第9の実施例を図20により説明
する。本実施例は、光ファイバ支持部材が、上部支持部
材及び下部支持部材の2つに分割されている構造の実施
例である。本実施例による光半導体モジュール900の
構造を表す縦断面図を図20に示す。図20において、
光半導体モジュール900は、概略的に言うと、半導体
発光素子であるレーザーダイオード901と、半導体受
光素子であるフォトダイオード15(図示せず)と、レ
ーザーダイオード901と光学的に結合されて光伝送を
行うシングルモードの光ファイバ906と、レーザーダ
イオード901が上面に搭載された略円板形状の金属基
板部材であるステム902と、光ファイバ906を支持
固定するとともにステム902に直接固定される光ファ
イバ支持部材904とを備えている。
【0105】ステム902の上面にはヒートシンク90
3が突出して設けられ、このヒートシンク903の所定
位置にレーザーダイオード901が搭載されている。ま
たステム902の下方には、外部との電気接続を行う電
極リード909が設けられている。
【0106】光ファイバ支持部材904は、光ファイバ
906が固定される上部支持部材904Uと、ステム9
02上に固定される円筒状の下部支持部材904Lとに
分割されており、これらはともに、外部から内部を視認
可能でかつステム902を構成する金属材料との熱膨張
率差が7×10-6/℃以下であるガラスで構成されてい
る。また上部支持部材904Uの軸心位置近傍には、内
径が光ファイバ906の素線906bの外径とほぼ等し
い小径部905A及び内径が光ファイバ906の被覆9
06aの外径とほぼ等しい大径部905Bを備えた貫通
孔905が設けられている。そして、この貫通孔905
の小径部905Aには光ファイバ906の素線906b
が、大径部905Bには被覆906aが内挿された後、
紫外線硬化樹脂908が充填され、光ファイバ906の
光軸方向がステム902の上面と略直角となるように接
合固定されている。このときの小径部905Aの内径
は、例えば光ファイバ906の外径φ0.125mmに
対しφ0.126〜φ0.128mmの範囲内として両
者のギャップが数μmとなっている。これにより、光フ
ァイバ906を周囲から拘束した状態で安定に固定し、
しかも樹脂908の接着層を薄くできることから十分な
接着力で固定できるようになっている。また、上部支持
部材904U内に固定される素線906bの光軸方向長
さLsと被覆906aの光軸方向長さLlとの比が例えば
1:4〜1:2となっており、これによって、外部から
の圧力や衝撃に対して光ファイバ906を破断すること
なく安定的に保持固定し、かつ、剥離による水分の侵入
や光ファイバ906の素線906bの突き出しを防止す
るようになっている。
【0107】以上のような構成の光半導体モジュール9
00の組み立て手順を以下に説明する。まず、ステム9
02上にヒートシンク903を介してレーザーダイオー
ド901を固定する。その後、レーザーダイオード90
1の外側を囲むように、下部支持部材904Lをステム
902の上面に紫外線硬化樹脂918を介して固定す
る。このとき、ステム902に固定した下部支持部材9
04Lの上端面がヒートシンク903に取り付けたレー
ザーダイオード901上端面よりも高くなるよう構成さ
れており、すなわち、後に下部支持部材904L上に上
部支持部材904Uが固定されたとき、上部支持部材9
04Lの下方かつ下部支持部材904Uの内側に凹部が
形成されこの凹部にレーザーダイオード901が配置さ
れるようになっている。一方、上部支持部材904Uの
貫通孔905内には紫外線硬化樹脂908によって光フ
ァイバ906が固定されており、光ファイバ906の素
線906b先端面と上部支持部材904下面とはフラッ
ト形状で同一面となっている。そしてこのとき下部支持
部材904Lの光軸方向高さは、素線906b先端がレ
ーザーダイオード401のレーザー光出射部に所定距離
まで近接するようにあらかじめ設定されている。
【0108】次に、上部支持部材904を下部支持部材
904Lの上面に載置するとともにレーザーダイオード
901からレーザー光を発振させ、レーザーダイオード
901と光ファイバ906との光軸線が一致するととも
に光結合が最適状態となるように、上部支持部材904
Uの下面と下部支持部材904Lの上面とを接触させた
ままこれらを互いに光軸に対して直角方向(図中左右方
向及び紙面垂直方向)に位置調整する。上記位置調整が
すんだ後に、上部支持部材904Uと下部支持部材90
4Lとを接合固定する。
【0109】以上のように構成した本実施例において
は、光ファイバ支持部材904とステム902とが直接
固定されており、レンズを介して光結合する従来のよう
にレンズと半導体発光・受光素子との光軸調整を行う必
要がなくなることと、下部支持部材904Lの光軸方向
の高さが、素線906b先端がレーザーダイオード40
1に所定距離まで近接するようにあらかじめ設定されて
いることとにより、位置調整箇所が低減する。すなわ
ち、行うべき位置調整は、上部支持部材904Uと下部
支持部材904Lとを固定するときの光軸に対して直角
方向の位置調整のみで足りるので、位置調整箇所を1箇
所に低減することができる。よって、位置調整箇所が3
箇所あった従来に比し、位置調整箇所数を大きく低減す
ることができる。また、固定箇所に関しては、光ファイ
バ906と上部支持部材904U、上部支持部材904
Uと下部支持部材904L、下部支持部材404Lとス
テム902との3箇所となるので、4箇所の固定が必要
であった従来よりも固定箇所数を低減することができ
る。さらに、上部支持部材904Uと光ファイバ90
6、上部支持部材904Uと下部支持部材904L、下
部支持部材904Lとステム902は、すべて紫外線硬
化樹脂を介して固定されていることにより、抵抗溶接や
YAG溶接で固定されていた従来に比し、複雑な溶接装
置が不要となり、固定作業も簡単な樹脂充填による接合
作業とすることができる。以上説明したように、組み立
てプロセス・作業手順等を簡略化し、その分組み立てコ
ストを低減できるので、量産性に優れた光半導体モジュ
ールを得ることができる。
【0110】また、溶融した半田で光ファイバをステム
(基板部材)に固定する従来技術と異なり、光ファイバ
906を支持する光ファイバ支持部材904をステム9
02に直接固定することで光ファイバ906をステム9
02に位置決めする構成であることにより、固定用半田
の温度変化に由来する位置ずれは生じることがない。し
たがって、光結合の変動・劣化を防止でき、信頼性を向
上することができる。なおこのとき上部支持部材904
U・下部支持部材904L・ステム902の固定構造に
おいて、温度変化時にそれぞれの熱変形における熱膨張
率の差による位置ずれの発生が考えられる場合がある
が、第1及び第4の実施例において説明したのと同様
に、本実施例の光半導体モジュール900では、ステム
902の構成材料と上部・下部支持部材904U,Lの
構成材料との熱膨張率差を限定して7×10ー6/℃以下
とすることにより、このような位置ずれの発生を防止す
ることができる。
【0111】さらに本実施例においては、上部支持部材
904Uと下部支持部材904L、下部支持部材904
Lとステム402とを、紫外線硬化樹脂で接合固定する
ことにより、レーザーダイオード901を実装している
空間の気密をとることができる効果がある。
【0112】なお、上記第9の実施例においては、下部
支持部材904Lの光軸方向高さが、素線906b先端
がレーザーダイオード901のレーザー光出射部に所定
距離まで近接するようにあらかじめ設定されていたが、
これに限られない。すなわち、第4の実施例等と同様、
ステム902に固定された下部支持部材904Lに上部
支持部材904Uを載置した後、その状態で上部支持部
材904Uの貫通孔905内に光ファイバ906を挿入
して、素線906b先端がレーザーダイオード901の
レーザー光出射部に所定距離まで近接するように、ガラ
スの上部支持部材904U及び下部支持部材904L外
部から顕微鏡やテレビカメラ等を用いてモニタリングし
つつ、光ファイバ906の挿入位置を光軸方向に調整し
てもよい。この場合、光軸方向の位置調整が増えること
から、位置調整箇所は2箇所となるが、従来よりも位置
調整箇所数が低減されていることに変わりはない。
【0113】本発明の第10の実施例を図21により説
明する。本実施例は、上部支持部材・下部支持部材の構
成が異なる実施例である。第9の実施例と同等の部材に
は同一の符号を付す。本実施例による光半導体モジュー
ル1000の構造を表す縦断面図を図21に示す。図2
1において、本実施例が第9の実施例と異なる主要な点
は、第9の実施例の上部支持部材904Uに相当する上
部支持部材1004Uが、第9の実施例の下部支持部材
904Lに相当する下部支持部材1004Lの内周に固
定されていることである。その他の構造は、第9の実施
例とほぼ同様である。
【0114】上記した構成の光半導体モジュール100
0の組み立て手順を以下に説明する。まず、ステム90
2上にヒートシンク903を介してレーザーダイオード
901を固定する。その後、レーザーダイオード901
の外側を囲むように、下部支持部材1004Lをステム
902の上面に載置する。この時一方、上部支持部材1
004Uの貫通孔905の小径部905A・大径部90
5Bに紫外線硬化樹脂908によって光ファイバ906
の素線906b・被覆906Aがそれぞれ固定されてお
り、光ファイバ906の素線906b先端面と上部支持
部材904下面とはフラット形状で同一面となってい
る。
【0115】次に、上部支持部材1004Uを下部支持
部材1004Lの円筒内孔1033に挿入し、上部支持
部材1004U・下部支持部材1004L外部から顕微
鏡やテレビカメラ等を用いてモニタリングしつつ、上部
支持部材1004Uの位置を光軸方向(図中上下方向)
に調整して、光ファイバ906の素線906b先端がレ
ーザーダイオード901のレーザー光出射部に所定距離
まで近接するようにする。この調整が済んだ後、紫外線
硬化樹脂918を介し上部支持部材1004Uと下部支
持部材1004Lとを固定する。
【0116】そして、レーザーダイオード901からレ
ーザー光を発振させ、レーザーダイオード901と光フ
ァイバ906との光軸線が一致するとともにこれらの光
結合が最適状態となるように、互いに固定された上部支
持部材1004U・下部支持部材1004Lを、ステム
902上面に接触させたまま光軸に対して直角方向(図
中左右方向及び紙面垂直方向)に位置調整する。
【0117】その後、下部支持部材1004Lとステム
902上面とを紫外線硬化樹脂918を介して接合固定
する。
【0118】本実施例によれば、光軸方向の位置調整が
増えて位置調整箇所が2箇所となる(従来より位置調整
箇所が低減されることに変わりはない)ほかは、第9の
実施例と同様の効果を得る。
【0119】本発明の第11の実施例を図22及び図2
3により説明する。本実施例は、上部支持部材の下面
(先端)形状が異なる実施例である。第9及び第10の
実施例と同等の部材には同一の符号を付す。本実施例に
よる光半導体モジュール1100の構造を表わす縦断面
図を図22に示し、上部支持部材の詳細構造を表わす図
22の部分拡大図を図23に示す。図22及び図23に
おいて、本実施例が第9の実施例と異なる主要な点は、
上部支持部材1004Uの下面(先端)が、光軸線に対
して角度θ1をなし光ファイバ906の素線906bの
先端面を含む第1の斜端面1134と、第1の斜端面1
134に対して傾斜するとともに光軸線に対して角度θ
2をなし、光ファイバ906の素線906bの先端面を
含まない第2の斜端面1135とから構成されているこ
とである。またここで角度θ1及びθ2は、0゜≦θ1
90゜、0゜<θ2≦90゜を満たすように構成され、
好ましくはθ1=82°〜86°、θ2=80°〜90°
となっている。これら第1の斜端面1134及び第2の
斜端面1135の形成方法としては、まずフラット形状
である上部支持部材1004Uの下面を、光ファイバ9
06素線906bを中心軸として角度θ1になるように
斜めに加工して第1の斜端面1134を形成し、つぎ
に、素線906bを含まないようにその脇から角度θ2
になるように斜め加工を行って第2の斜端面1135を
形成すればよい。その他の構造及び組立手順は、第10
の実施例とほぼ同様である。
【0120】本実施例によっても、第10の実施例と同
様の効果を得る。またこれに加え、第1の斜端面113
4及び第2の斜端面1135が形成されているので、レ
ーザーダイオード901から出射したレーザーが光ファ
イバ906の素線906b端面で反射して戻るのを防止
することができ、しかもこのときレーザーダイオード9
01と素線906b先端を近接して設置できることか
ら、光結合効率を高くすることができる効果がある。
【0121】本発明の第12の実施例を図24により説
明する。本実施例は、上部支持部材の下面(先端)に反
射防止用のガラス板を取り付けた実施例である。第9〜
第11の実施例と同等の部材には同一の符号を付す。本
実施例による光半導体モジュールに備えられた上部支持
部材の詳細構造を表す縦断面図を図24に示す。図24
において、本実施例が第10の実施例と異なる主要な点
は、フラット形状である上部支持部材1004Uの下面
に、素線906b先端に接触するようにガラス板123
8を設けたことである。このガラス板1238は、光フ
ァイバ906の素線906bと同一材質の石英である
か、若しくは光ファイバ906の素線906bと同じ屈
折率をもつガラスで構成し、光ファイバ906と屈折率
が同じである紫外線硬化樹脂1208を介して上部支持
部材1004及び素線906bに固定される。また、ガ
ラス板1238のレーザーダイオード901側(図示下
側)表面には、レーザーダイオード901の波長に対応
した反射防止用のARコート膜1240が形成されてい
る。その他の構造及び組立手順は、第10の実施例とほ
ぼ同様である。
【0122】本実施例によっても、第10の実施例と同
様の効果を得る。またこれに加え、レーザーダイオード
901から出射したレーザー光がガラス板1238端面
や光ファイバ906の素線906b端面で反射せずに通
過することができるので、反射によるレーザーダイオー
ド901のレーザー発振の不安定を防止することができ
る。
【0123】本発明の第13の実施例を図25により説
明する。本実施例は、異なる形状の反射防止用ガラス板
を取り付けた実施例である。第9〜第12の実施例と同
等の部材には同一の符号を付す。本実施例による光半導
体モジュールに備えられた上部支持部材の詳細構造を表
す縦断面図を図25に示す。図25において、本実施例
が第12の実施例と異なる主要な点は、ガラス板123
8の代わりに、レーザーダイオード側端面がR加工され
たR付きガラス板1339が取り付けられていることで
ある。またこのR付きガラス板1339のR部分には、
第12の実施例と同様に、反射防止用のARコート膜1
340が形成されている。
【0124】その他の構造及び組立手順は第12の実施
例とほぼ同様である。本実施例によっても、第10の実
施例と同様の効果を得る。
【0125】なお、上記第1〜第13の実施例では、光
ファイバを光ファイバ支持部材(あるいは上部支持部
材)内に紫外線硬化樹脂又はモールド樹脂で固定してい
るが、これに限定されるものでなく、例えば熱硬化性樹
脂であるエポキシ樹脂、熱可塑性樹脂で固定しても良
い。また、上記第1〜第13の実施例においては、光フ
ァイバ支持部材とステム上面とを紫外線硬化樹脂で固定
したが、これに限られず、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂
で接合固定する方法でも良く、この場合、接着力・耐湿
性がよくガラス転移温度の高い樹脂を使用するのが望ま
しい。さらに、樹脂ではなく、光ファイバ支持部材端面
に金属メッキやメタライズ膜を施した後、Au−Snや
Pb−Snからなる金属接合部材で接合固定する方法で
もよい。これらの場合も同様の効果を得る。さらに、上
記第1〜第13の実施例では、光ファイバ支持部材をガ
ラスで構成しているが、これに限定されるものでなく、
例えば透明なプラスチック、透明な樹脂等で構成しても
よく、これらの場合も同様の効果を得る。また、上記第
4〜13の実施例においては、ステムを、金属あるいは
モールド樹脂で構成しているが、これに限定されるもの
ではなく、例えばプラスチック、ガラス、シリコン、あ
るいはセラミックスで構成しても良い。これらの場合も
同様の効果を得る。またこれらの場合、光ファイバ支持
部材は、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂、熱可塑性樹
脂、あるいは紫外線硬化樹脂によって接合固定するのが
好ましい。
【0126】
【発明の効果】本発明によれば、光ファイバ支持部材と
基板部材とが直接固定されて光結合されるので、レンズ
を介して光結合する従来のようにレンズと半導体発光・
受光素子との光軸調整を行う必要がなくなり、またこの
とき、光ファイバ支持部材が透明性材料で構成され、光
軸方向位置調整を距離を視認しつつ高精度かつ容易に行
うことができるので、位置調整箇所数を大きく低減する
ことができる。また、光ファイバ支持部材と基板部材と
が直接固定され、固定箇所は光ファイバと光ファイバ支
持部材、光ファイバ支持部材と基板部材との2箇所とな
るので、固定箇所数を大きく低減することができる。さ
らに、光ファイバ支持部材と光ファイバとは樹脂を介し
て接合固定されているので、抵抗溶接で固定されていた
従来に比し少なくとも複雑な溶接装置が1つ不要とな
り、固定作業も簡単な樹脂充填による接合作業となる。
よって、組み立てプロセス・作業手順等を簡略化し、そ
の分組み立てコストを低減できるので、量産性に優れた
光半導体モジュールを得ることができる。また、光ファ
イバを支持する光ファイバ支持部材を基板部材に直接固
定し光ファイバを基板部材に位置決めするので固定用半
田の温度変化に由来する位置ずれは生じない。よって、
光結合の変動・劣化を防止し、信頼性を向上することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による光半導体モジュー
ルの構造を表す一部破断斜視図である。
【図2】図1に示された光ファイバ支持部材とステムと
の取り付け構造を表す斜視図である。
【図3】図2に示された光ファイバ支持部材とステムと
の取り付け構造を表す縦断面図である。
【図4】図3中A−A断面図である。
【図5】本発明の第2の実施例による光半導体モジュー
ルの光ファイバ支持部材とステムとの取り付け構造を表
わす縦断面図である。
【図6】図5中B−B断面図である。
【図7】図6に示された溝の変形例を示す横断面図であ
る。
【図8】本発明の第3の実施例による光半導体モジュー
ルの光ファイバ支持部材とステムとの取り付け構造を表
わす縦断面図である。
【図9】図8中C−C断面図である。
【図10】図9に示された溝の変形例を示す横断面図で
ある。
【図11】本発明の第4の実施例による光半導体モジュ
ールの構造を表わす縦断面図である。
【図12】図11に示された光半導体モジュールの組み
立て手順の全体を表す縦断面図である。
【図13】図11に示された光半導体モジュールの組立
手順の一部を説明するために、光ファイバ支持部材の凹
部付近の取り付け構造を表した部分縦断面図である。
【図14】本発明の第5の実施例による光半導体モジュ
ールの構造を表わす縦断面図である。
【図15】図14に示された光ファイバ支持部材の凹部
付近の取り付け構造を表す部分拡大図である。
【図16】本発明の第6の実施例による光半導体モジュ
ールの構造を表わす縦断面図である。
【図17】図16に示された光ファイバ支持部材の凹部
付近の取り付け構造を表す部分拡大図である。
【図18】本発明の第7の実施例による光半導体モジュ
ールの構造を表わす縦断面図である。
【図19】本発明の第8の実施例による光半導体モジュ
ールの構造を表わす縦断面図である。
【図20】本発明の第9の実施例による光半導体モジュ
ールの構造を表わす縦断面図である。
【図21】本発明の第10の実施例による光半導体モジ
ュールの構造を表わす縦断面図である。
【図22】本発明の第11の実施例による光半導体モジ
ュールの構造を表わす縦断面図である。
【図23】図22に示された上部支持部材の詳細構造を
表わす部分拡大図である。
【図24】本発明の第12の実施例による光半導体モジ
ュールに備えられた上部支持部材の詳細構造を表す縦断
面図である。
【図25】本発明の第13の実施例による光半導体モジ
ュールに備えられた上部支持部材の詳細構造を表す縦断
面図である。
【図26】公知技術による光半導体モジュールの構造を
表す縦断面図である。
【図27】公知技術による光半導体モジュールの設置手
順を表す側面図である。
【符号の説明】
1 レーザーダイオード 2 ステム 4 光ファイバ支持部材 6 光ファイバ 6a 被覆 6b 素線 9 電極リード 15 フォトダイオード 43 電気配線 44 蓋 45 平面部分 46 側壁 47 スリット 100 光半導体モジュール 208 紫外線硬化樹脂 248 押さえ板 249 V字型溝 250 角溝 308 紫外線硬化樹脂 349 V字型溝 359 V字型溝 400 光半導体モジュール 401 レーザーダイオード 402 ステム 403 ヒートシンク 404 光ファイバ支持部材 405 貫通孔 405a 入口部 406 光ファイバ 406a 被覆 406b 素線 407 凹部 408 紫外線硬化樹脂 409 電極リード 418 紫外線硬化樹脂 500 光半導体モジュール 511 凹部 513 先球ファイバ 600 光半導体モジュール 605 貫通孔 605A 小径部 605B 大径部 614 斜めファイバ 700 光半導体モジュール 702 ステム 704 光ファイバ支持部材 800 光半導体モジュール 811 凹部 815 フォトダイオード 900 光半導体モジュール 901 レーザーダイオード 902 ステム 903 ヒートシンク 904 光ファイバ支持部材 904U 上部支持部材 904L 下部支持部材 905 貫通孔 905A 小径部 905B 大径部 906 光ファイバ 906a 被覆 906b 素線 908 紫外線硬化樹脂 909 電極リード 918 紫外線硬化樹脂 1000 光半導体モジュール 1004 光ファイバ支持部材 1004U 上部支持部材 1004L 下部支持部材 1033 円筒内孔 1100 光半導体モジュール 1134 第1の斜端面 1135 第2の斜端面 1208 紫外線硬化樹脂 1238 ガラス板 1240 ARコート膜 1339 R付きガラス板 1340 ARコート膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊沢 鉄雄 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 高橋 正一 長野県小諸市柏木190番地 株式会社日立 製作所小諸工場内

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体発光素子及び半導体受光素子のう
    ち少なくとも一方と、この少なくとも一方の半導体素子
    に光学的に結合され、光伝送を行う光ファイバと、前記
    少なくとも一方の半導体素子が設けられる基板部材と、
    前記光ファイバを支持固定するとともに前記基板部材と
    接続された光ファイバ支持部材とを有する光半導体モジ
    ュールにおいて、 前記光ファイバ支持部材は、壁面を介し外部から内部を
    視認可能な透明性材料で構成され、前記基板部材と直接
    固定されるとともに樹脂を介し前記光ファイバと接合固
    定されていることを特徴とする光半導体モジュール。
  2. 【請求項2】 半導体発光素子及び半導体受光素子のう
    ち少なくとも一方と、この少なくとも一方の半導体素子
    に光学的に結合され、光伝送を行う光ファイバと、前記
    少なくとも一方の半導体素子が設けられる基板部材と、
    前記光ファイバを支持固定するとともに前記基板部材と
    接続された光ファイバ支持部材とを有する光半導体モジ
    ュールにおいて、 前記光ファイバ支持部材は、壁面を介し外部から内部を
    視認可能な透明性材料で構成され、前記基板部材と直接
    固定されるとともに樹脂を介し前記光ファイバと接合固
    定されており、かつ、 前記基板部材を構成する材料と前記光ファイバ支持部材
    を構成する材料との熱膨張率差が、7×10ー6/℃以下
    であることを特徴とする光半導体モジュール。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の光半導体モジュー
    ルにおいて、前記光ファイバ支持部材と光ファイバとを
    接合固定する樹脂は、紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂、
    熱可塑性樹脂、及びモールド樹脂のうち少なくとも1つ
    であることを特徴とする光半導体モジュール。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の光半導体モジュー
    ルにおいて、前記光ファイバ支持部材は、樹脂を介して
    前記基板部材に直接固定されていることを特徴とする光
    半導体モジュール。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の光半導体モジュー
    ルにおいて、前記光ファイバ支持部材は、金属接合部材
    を介して前記基板部材に直接固定されていることを特徴
    とする光半導体モジュール。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載の光半導体モジュー
    ルにおいて、前記光ファイバ支持部材は、ガラス、プラ
    スチック、樹脂のうち少なくとも1つの材料により構成
    されていることを特徴とする光半導体モジュール。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2記載の光半導体モジュー
    ルにおいて、前記基板部材は、金属、ガラス、プラスチ
    ック、シリコン、樹脂、及びセラミックスのうち少なく
    とも1つの材料により構成されていることを特徴とする
    光半導体モジュール。
  8. 【請求項8】 請求項1又は2記載の光半導体モジュー
    ルにおいて、前記基板部材は、略平板形状を備えてお
    り、前記半導体発光素子及び半導体受光素子のうち少な
    くとも一方は、前記基板部材の略平板形状の上面に配置
    されており、前記光ファイバ支持部材は、前記光ファイ
    バの少なくとも一部が内挿されるとともに前記樹脂が充
    填されて該光ファイバの少なくとも一部が固定される貫
    通孔を備えるとともに、該光ファイバの光軸方向が前記
    基板部材の略平板形状の上面と略平行となるように配置
    されていることを特徴とする光半導体モジュール。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の光半導体モジュールにお
    いて、前記光ファイバ支持部材は、前記基板部材の略平
    板形状の上面に固定されており、かつ、前記基板部材の
    上面に固定される部分が切り欠かれ略平面状に加工され
    ていることを特徴とする光半導体モジュール。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の光半導体モジュールに
    おいて、前記光ファイバ支持部材の前記基板部材に対す
    る設置高さは、前記少なくとも一方の半導体素子が前記
    光ファイバの光軸上に位置するように定められているこ
    とを特徴とする光半導体モジュール。
  11. 【請求項11】 請求項8記載の光半導体モジュールに
    おいて、前記基板部材の外周近傍に、前記少なくとも一
    方の半導体素子の周囲を囲むように設けられた側壁と、
    この側壁の上端に固定され該側壁の内側空間を外部と遮
    断する蓋とをさらに有することを特徴とする光半導体モ
    ジュール。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の光半導体モジュール
    において、前記側壁は、前記光ファイバ支持部材を貫通
    させるためのスリットが形成されており、かつ、このス
    リットと光ファイバ支持部材との隙間には、樹脂が充填
    されていることを特徴とする光半導体モジュール。
  13. 【請求項13】 請求項8記載の光半導体モジュールに
    おいて、前記基板部材の略平板形状の上面に前記光ファ
    イバ支持部材を押さえるように固定される押さえ板をさ
    らに有することを特徴とする光半導体モジュール。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の光半導体モジュール
    において、前記押さえ板は、前記光ファイバ支持部材を
    拘束する溝が下面に形成されていることを特徴とする光
    半導体モジュール。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の光半導体モジュール
    において、前記押さえ板は、シリコン、ガラス、プラス
    チック、樹脂のうち少なくとも1つの材料により構成さ
    れていることを特徴とする光半導体モジュール。
  16. 【請求項16】 請求項13記載の光半導体モジュール
    において、前記基板部材の略平板形状の上面は、前記光
    ファイバ支持部材が固定される溝が形成されていること
    を特徴とする光半導体モジュール。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の光半導体モジュール
    において、前記押さえ板は、シリコン、ガラス、プラス
    チック、樹脂のうち少なくとも1つの材料により構成さ
    れていることを特徴とする光半導体モジュール。
  18. 【請求項18】 請求項1又は2記載の光半導体モジュ
    ールにおいて、前記半導体発光素子及び半導体受光素子
    のうち少なくとも一方は、前記基板部材の上面に配置さ
    れており、前記光ファイバ支持部材は、前記光ファイバ
    の少なくとも一部が内挿されるとともに前記樹脂が充填
    されて該光ファイバの少なくとも一部が固定される貫通
    孔、及びこの貫通孔の下方に設けられ前記少なくとも一
    方の半導体素子を収納する凹部を備えるとともに、該光
    ファイバの光軸方向が前記基板部材の上面と略直角とな
    るように配置されていることを特徴とする光半導体モジ
    ュール。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の光半導体モジュール
    において、前記貫通孔は、内径が前記光ファイバの素線
    の外径とほぼ等しく該素線が接合固定される小径部と、
    内径が前記光ファイバの被覆の外径ととほぼ等しく該被
    覆が接合固定される大径部とを備えていることを特徴と
    する光半導体モジュール。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の光半導体モジュール
    において、前記小径部の光軸方向長さLsと、前記大径
    部の光軸方向長さLlとの比が、 1:4≦Ls:Ll≦1:2 となるように構成されていることを特徴とする光半導体
    モジュール。
  21. 【請求項21】 請求項18記載の光半導体モジュール
    において、前記光ファイバは、先端が前記光ファイバ支
    持部材の貫通孔から凹部に突出した状態となるように、
    該貫通孔に内挿固定されていることを特徴とする光半導
    体モジュール。
  22. 【請求項22】 請求項21記載の光半導体モジュール
    において、前記少なくとも一方の半導体素子は半導体発
    光素子であり、前記光ファイバは、前記半導体発光素子
    に対向する素線の先端が略球状に加工されていることを
    特徴とする光半導体モジュール。
  23. 【請求項23】 請求項21記載の光半導体モジュール
    において、前記少なくとも一方の半導体素子は半導体発
    光素子であり、前記光ファイバは、前記半導体発光素子
    に対向する素線の先端面が、光軸に対して斜めに加工さ
    れていることを特徴とする光半導体モジュール。
  24. 【請求項24】 請求項18記載の光半導体モジュール
    において、前記光ファイバ支持部材は、前記貫通孔が形
    成される上部支持部材と、下面が前記基板部材の上面に
    固定される円筒状の下部支持部材とに分割され、かつ、
    これら上部支持部材及び下部支持部材は、前記少なくと
    も一方の半導体素子と前記光ファイバとが光結合するよ
    うに互いに位置調整されて固定されており、前記凹部
    は、前記上部支持部材の下方でかつ前記下部支持部材の
    内側に形成されていることを特徴とする光半導体モジュ
    ール。
  25. 【請求項25】 請求項24記載の光半導体モジュール
    において、前記少なくとも一方の半導体素子は半導体発
    光素子であり、前記上部支持部材の下面は、光軸線に対
    して角度θ1をなし前記光ファイバの素線先端面を含む
    第1の斜端面と、光軸線に対して角度θ2をなし前記光
    ファイバの素線先端面を含まない第2の斜端面とを備
    え、かつ、 0°≦θ1≦90°,0°<θ2≦90° となるように構成されていることを特徴とする光半導体
    モジュール。
  26. 【請求項26】 請求項24記載の光半導体モジュール
    において、前記光ファイバと同じ屈折率を備え、前記下
    部支持部材の下端に前記光ファイバの素線先端と接する
    ように取り付けられたガラス板をさらに有し、かつ、前
    記少なくとも一方の半導体素子は半導体発光素子であ
    り、前記ガラス板の前記半導体発光素子側表面には反射
    防止膜が形成されていることを特徴とする光半導体モジ
    ュール。
  27. 【請求項27】 請求項1又は2記載の光半導体モジュ
    ールの組立方法において、 前記光ファイバを前記光ファイバ支持部材に前記樹脂を
    介して接合固定するとともに、前記少なくとも一方の半
    導体素子を前記基板部材に固定し、 前記光ファイバ支持部材を前記基板部材上に載置し、前
    記光ファイバ支持部材の外部から内部を視認して、前記
    光ファイバの先端が前記少なくとも一方の半導体素子に
    所定距離まで近接するように前記光ファイバ支持部材の
    位置を光軸方向に調整するとともに、前記少なくとも一
    方の半導体素子と前記光ファイバとの間にレーザー光を
    通じさせ、前記少なくとも一方の半導体素子と前記光フ
    ァイバとの光軸線を一致させるように、前記光ファイバ
    支持部材の位置を光軸と直角方向に調整した後、 前記光ファイバ支持部材を前記基板部材に直接固定する
    ことを特徴とする光半導体モジュールの組み立て方法。
  28. 【請求項28】 請求項1又は2記載の光半導体モジュ
    ールの組立方法において、 前記少なくとも一方の半導体素子を前記基板部材に固定
    するとともに、前記光ファイバ支持部材を前記基板部材
    上に載置し、 前記光ファイバ支持部材の外部から内部を視認して、前
    記光ファイバの先端が前記少なくとも一方の半導体素子
    に所定距離まで近接するように前記光ファイバの位置を
    光軸方向に調整した後に、該光ファイバを前記光ファイ
    バ支持部材に前記樹脂を介して接合固定し、 前記少なくとも一方の半導体素子と前記光ファイバとの
    間にレーザー光を通じさせ、前記少なくとも一方の半導
    体素子と前記光ファイバとの光軸線を一致させるよう
    に、前記光ファイバ支持部材の位置を光軸と直角方向に
    調整した後、 前記光ファイバ支持部材を前記基板部材に直接固定する
    ことを特徴とする光半導体モジュールの組み立て方法。
  29. 【請求項29】 請求項24記載の光半導体モジュール
    の組立方法において、 前記少なくとも一方の半導体素子を前記基板部材に固定
    するとともに前記下部支持部材を前記基板部材上に固定
    した後、前記下部支持部材上にさらに前記上部支持部材
    を載置し、 前記上部支持部材及び下部支持部材の外部から内部を視
    認して、前記光ファイバの先端が前記少なくとも一方の
    半導体素子に所定距離まで近接するように前記光ファイ
    バの位置を光軸方向に調整した後に、該光ファイバを前
    記上部支持部材に前記樹脂を介して接合固定し、 前記少なくとも一方の半導体素子と前記光ファイバとの
    間にレーザー光を通じさせ、前記少なくとも一方の半導
    体素子と前記光ファイバとの光軸線を一致させるよう
    に、前記上部支持部材及び下部支持部材の位置を互いに
    光軸と直角方向に調整した後、 前記上部支持部材と下部支持部材とを固定することを特
    徴とする光半導体モジュールの組み立て方法。
  30. 【請求項30】 請求項24記載の光半導体モジュール
    の組立方法において、 前記少なくとも一方の半導体素子を前記基板部材に固定
    するとともに前記下部支持部材を前記基板部材上に載置
    した後、前記樹脂を介して前記光ファイバが接合固定さ
    れた前記上部支持部材を前記下部支持部材の円筒形状内
    周に設置し、 前記上部支持部材及び下部支持部材の外部から内部を視
    認して、前記光ファイバの先端が前記少なくとも一方の
    半導体素子に所定距離まで近接するように前記上部支持
    部材の位置を光軸方向に調整した後、前記上部支持部材
    と前記下部支持部材とを互いに固定し、 前記少なくとも一方の半導体素子と前記光ファイバとの
    間にレーザー光を通じさせ、前記少なくとも一方の半導
    体素子と前記光ファイバとの光軸線を一致させるよう
    に、前記互いに固定された上部支持部材及び下部支持部
    材の位置を光軸と直角方向に調整した後、 前記下部支持部材を前記基板部材に固定することを特徴
    とする光半導体モジュールの組み立て方法。
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