JPH10117043A - 発光素子 - Google Patents

発光素子

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JPH10117043A
JPH10117043A JP26872496A JP26872496A JPH10117043A JP H10117043 A JPH10117043 A JP H10117043A JP 26872496 A JP26872496 A JP 26872496A JP 26872496 A JP26872496 A JP 26872496A JP H10117043 A JPH10117043 A JP H10117043A
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JP
Japan
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emitting element
light emitting
submount
base
chip
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JP26872496A
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Tazuko Tomioka
多寿子 富岡
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ファイバ結合発光素子モジュールの製造時に調
整する軸数を減らすために、パッケージ入り発光素子に
おいて、パッケージ基準面から発光端面までの距離が数
10ミクロン以内の精度で決まるような構造の発光素子
を得ること。 【解決手段】ダイシングマシンなどで精度良く製作され
たサブマウント3をその端面3aがパッケージのベース
面1aに接触するようにヒートシンク2にマウントす
る。その際、発光素子はサブマウント上の電極バターン
にフリップチップボンディングされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低価格化が可能な光
通信用の発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信は伝送路として光ファイバケーブ
ルを使用し、情報の伝送を光信号で行うものであり、多
くの通信チャネルを確保できると共に、高速通信が可能
で、しかも、高品質の通信が可能であることから、将来
性の高い通信システムとして発展の一途を辿っている。
【0003】ところで、光通信では光ファイバを介して
光信号を授受するために発光素子、受光素子が使用され
るが、光通信で使用される光ファイバ接続モジュール、
例えば、発光素子と光ファイバとをレンズを介してハウ
ジング内で光学的に接続する発光素子モジュールや、受
光素子と光ファイバとをレンズを介してハウジング内で
光学的に接続する受光素子モジュールでは、光ファイバ
との光結合を効率よく行うために、x,y,zの3軸
(ときにはそれ以上)を調整して、発光(受光)素子と
ファイバとの位置関係を最適化しなければならない。
【0004】しかしながら、ファイバも含め、それらの
素子寸法は微小であるがために、ミクロンオーダ、サブ
ミクロンオーダでの軸合わせ(光軸合わせ)が必要であ
り、その軸合わせに時間と人手がかかり、モジュールの
価格を押し上げている。
【0005】しかしながら、将来、光加入者系が導入さ
れるときには、モジュールが高価格では、光加入者系普
及の妨げになる。従って、できるだけ簡単な調整で組立
が行えるモジュールの構成が望まれている。
【0006】図8(a)は比較的簡単な構成のレーザダ
イオード(LD)モジュール(発光素子モジュール)で
ある。このLDモジュールは、図に示すように一端側か
ら他端側に連通する内部空間を有するハウジング15が
あり、このハウジング15内部にレンズ16が固定され
ている。そして、カンパッケージにLDチップを気密封
止した構成のカンパッケージLD17をこのハウジング
15内にその一端側から装着し、このハウジング15の
他端側からは先端側がフェルール13で補強された光フ
ァイバ14が装着されてこれらカンパッケージLD17
と光ファイバ14はハウジング15に固定されて組み立
てられる。
【0007】そして、カンパッケージLD17からの光
(光信号)をレンズ16を介して光ファイバ14のフェ
ルール13側先端に集光させ、この光ファイバ14内に
伝幡させる仕組みである。
【0008】カンパッケージLD17と光ファイバ14
の固定に際しては、カンパッケージLD17に通電して
レーザビームを発光させ、また、光ファイバ14には光
パワーメータをつないで、LDカンパッケージをx,y
方向(光軸18に対して垂直な2方向)に動かし、同時
に、光ファイバ14の固定されているフェルール13部
分をz方向(光軸方向)に移動調整する。これにより、
LD17から発せられ、レンズ16で集光された光のス
ポットが光ファイバ14の先端に最も多く結合される点
を探し、その位置にLD17のパッケージとフェルール
13を固定する。
【0009】ここで説明した調整例は、3軸の調整の場
合の例である。より高効率の結合を行う場合には、LD
パッケージのz軸の調整や、フェルールのx,y軸の調
整、さらに、これらのあおりの調整などを行うこともあ
る。
【0010】ところで、調整軸の数が増えると、最適点
を探す際に調べる点の数は、調整軸の数の指数関数で増
えて行くため、調整の手間とコストを考えた場合、調整
軸の数はできるだけ少ない方が良い。
【0011】そこで、このモジュールをz軸(光軸方
向)については無調整で組み立てることができるように
するために、図8(b)に示す如く、レンズ16と光フ
ァイバ(フェルール13)間、レンズ16とカンパッケ
ージLD17間の長さをハウジング15の寸法で決めて
しまう構成とすることが考えられる。つまり、ハウジン
グ15の製作精度を高くし、レンズ16とファイバ(フ
ェルール13)間、レンズ16とカンパッケージLD1
7間の長さはこれらの組み込み位置が定位置に規制され
るようにしたことによって、固定化される構成とし、こ
れによってz軸方向は無調整組み立ての構成とする。
【0012】このような構造にすれば、調整の必要な箇
所はカンパッケージLD17のx,yの2軸になる。こ
のとき、カンパッケージLD17から発せられた光がフ
ァイバ14の端面に結合する効率は、カンパッケージL
D17内に気密封止されたLDチップとレンズ16の間
の距離によって変動する。
【0013】これは、ハウジング15の寸法で決められ
る長さは、レンズ16とカンパッケージLD17の基準
面1bとの距離であり、LDチップとの距離ではないた
めに起こる。ここで、カンパッケージLDの基準面1b
とは、この場合、カンパッケージLD17のベースのL
Dチップ保持側の面である。
【0014】通常、カンパッケージLD17はLDチッ
プを円板状のベースの片面側に取り付けて構成され、こ
のLDチップ部分をお椀状のキャップで覆う構成であっ
て、キャップはベース上に固定される。
【0015】すなわち、カンパッケージ内でLDチップ
は図9(a)、または図9(b)に示す如きに実装され
ている(但し、この図ではリードピンは図示していな
い)。つまり、カンパッケージLD17の構成は、図に
示すように、例えば、円板状のベース1があり、このベ
ース1の片側の面上に銅などによる方形柱状のヒートシ
ンク2が、その一端側を固定されて取り付けられ、さら
にこのヒートシンク2上には板状のサブマウント3が取
り付けられ、その上にLDチップ20が搭載される。ベ
ース1上にはLDチップ20搭載側をキャップ19によ
り覆って密封する。これにより、ヒートシンク2、サブ
マウント3、LDチップ20はこのキャップ19により
保護される。
【0016】キャップ19の頂部は窓があけられ、ここ
を透明な板材で覆って内部を気密に保持している。この
透明な窓を通してLDチップ20からのレーザ光が出射
される。
【0017】このように、レーザ光を発生するカンパッ
ケージ入りLDであるカンパッケージLD17は、ヒー
トシンク2上にシリコンのサブマウント3を介して、そ
の上にLDチップ20を保持させた構成である。ヒート
シンク2、サブマウント3、LDチップ20を覆うキャ
ップは、ベース1上に固定されるので、カンパッケージ
LD17は、鍔付き帽子(シルクハット)のような形状
であり、帽子の突出し部分がハウジング内に挿入される
形で装着することでハウジング内に装着されるが、前述
の鍔部分の面がハウジングの側面が接する位置でそれ以
上のハウジング内への挿入は規制される。
【0018】従って、z軸方向の無調整組み立て化を図
った構成の場合、この状態で装着されることになるが、
その際のカンパッケージLDの基準面1bからLDチッ
プ20までの距離は、ヒートシンク2上に装着されるサ
ブマウン3およびLDチップ20の実装精度に影響され
る。つまり、ハウジング15とベース1の仕上げ精度は
高いものとすれば、ヒートシンク2上に装着されるサブ
マウン3およびLDチップ20の実装精度によって、カ
ンパッケージLDの基準面1bからLDチップ20まで
の距離の誤差が決まる。
【0019】この実装精度は±0.1mm程度であるが、
±0.1mm程度もの違いがあると、ファイバ14への光
の結合効率は10dB近く変動し、場合によってはモジ
ュールのファイバ出力パワーが小さ過ぎて、不良品とな
る可能性がある。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、光通信
に使用する発光素子のファイバ結合モジュール化におい
ては、通常、3軸以上の軸調整が必要である。これを光
軸方向を無調整化し、2軸調整にしようとすると、発光
素子チップ(LDチップ20)のカンパッケージ基準面
1bに対する実装距離精度が問題となって、十分なファ
イバ出力が確保できなくなる可能性があった。
【0021】そこで、本発明はこのような問題を解決す
るためになされものであり、発光素子チップのカンパッ
ケージ基準面に対する実装距離精度を向上させることが
できるようにし、発光素子のファイバ結合モジュール化
を高精度かつ安価に実現できるようにしたパッケージ入
りの発光素子を提供することを目的とするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、少なくとも片面が平面化されたベースを
備え、このベース上の前記平面部に少なくとも一側面が
平坦に加工されたヒートシンクまたはマウント用部材を
突設すると共に、この突設されたヒートシンクまたはマ
ウント用部材の前記一側面上に、板状のサブマウントを
取り付け、このサブマウント上に発光素子チップをマウ
ントすると共に、外周部近傍の平面部を残して前記ベー
ス上に前記発光素子チップ保護用のパッケージ部材を設
け、このパッケージ部材で前記発光素子チップを覆い、
保護するようにした発光素子において、第1には、前記
サブマウントは寸法精度を確保すると共に、その一端面
が前記ベースの平面部に接触もしくは薄い接着部材の層
を介して接触するように前記ヒートシンクまたはマウン
ト用部材上に実装され、前記発光素子チップは前記サブ
マウント上の所定位置に実装された構成とすることを特
徴とする。
【0023】また、第2には、前記サブマウントはその
一端面が前記ベースの平面部に所定間隙を介して対向配
置され、前記発光素子チップは前記サブマウント上の所
定位置に実装されている構成としたことを特徴とする。
【0024】光通信には、光ファイバを介して光信号を
授受するために発光素子が使用されるが、光通信で使用
される光ファイバ接続モジュール、例えば、発光素子と
光ファイバとをレンズを介してハウジング内で光学的に
接続する発光素子モジュールでは、光ファイバとの光結
合を効率よく行うために、x,y,zの3軸(ときには
それ以上)を調整して、発光素子とファイバとの位置関
係を最適化しなければならない。そして、ハウジング内
に発光素子を装着するにあたり、ハウジング内における
発光素子のその光軸方向(z軸方向)の位置決めを不要
とするために、ハウジングの加工精度を確保し、発光素
子をこのハウジング内に装着すると、発光素子の平面部
が位置を規制し、z軸方向の位置を調整することなくハ
ウジング内での発光素子の位置決めを行うことができる
ようになる筈であるが、発光素子における発光素子チッ
プの装着位置精度が問題になる。
【0025】そこで、本発明では、サブマウントは寸法
精度を確保すると共に、その一端面が前記ベースの平面
部に接触もしくは薄い接着部材の層を介して接触するよ
うに前記ヒートシンクまたはマウント用部材上に実装さ
れ、前記発光素子チップは前記サブマウント上の所定位
置に実装されるようにした。また、前記サブマウントは
その一端面が前記ベースの平面部に所定間隙を介して対
向配置され、前記発光素子チップは前記サブマウント上
の所定位置に実装されている構成とした。
【0026】サブマウントの寸法精度を確保し、発光素
子チップはこのサブマウント上の所定位置に実装される
構成とすると、サブマウント上の発光素子チップの位置
は、少なくともこのサブマウント上では一定位置に確保
される。従って、ベース上におけるヒートシンクまたは
マウント用部材上にこのサブマウントを取り付ける際の
精度を確保できれば、発光素子における発光素子チップ
の装着位置精度が保証される。本発明においては、サブ
マウントは、その一端面が前記ベースの平面部に接触も
しくは薄い接着部材の層を介して接触するように配され
るか、所定の間隙を介して配置される。そのため、発光
素子における発光素子チップの装着位置精度は保証され
る。
【0027】本発明によれば、ハウジング内に発光素子
を装着するにあたり、ハウジング内における発光素子の
その光軸方向(z軸方向)の位置決めを不要とするため
に、ハウジングの加工精度を確保し、発光素子をこのハ
ウジング内に装着する構成として、発光素子の平面部が
位置を規制し、z軸方向の位置を調整することなくハウ
ジング内での発光素子の位置決めを行うことができるよ
うにする場合に、その前提となる発光素子における発光
素子チップの装着位置精度を確保できる発光素子を提供
できる。
【0028】図1を用いて本発明の概要を説明する。な
お、通常、LDなどの発光素子のパッケージには発光量
を知るためのモニタフォトダイオードが同時に実装され
るが、本発明の主旨には関係しないので図示していな
い。また、発光素子やフオトダイオードに給電するため
のリードビン、ボンディングワイヤ等の配線、さらに、
パッケージを気密封止するためのキャップも本発明の主
旨には直接関係しないので省略し、図示していない。以
下の説明においても、同様である。
【0029】図1は本発明のカンパッケージの形態を示
している。ベース1上にヒートシンク2がろう付けされ
ているか、あるいは、ベースと一体に作られているマウ
ントがあり、その上に、シリコンなど熱伝導率の良い物
質からなる板状のサブマウント3が載せられる。このと
き、サブマウントはダイシングマシンなど、加工精度の
高い加工機械で製作され、その寸法公差はサブミクロン
から数ミクロン程度である。このサブマウントを図のよ
うにベースの面1aにその端面3aがぴったり合わさる
ようにマウントし、サブマウント上の定められた位置に
発光素子4をマウントすると、ベースの面からサブマウ
ント上の発光素子の端面までの距離は、サブマウントの
寸法と発光素子のマウント精度で決まるある一定の値と
なる。
【0030】図1ではベースのサブマウントと接触する
面がパッケージ基準面であるような形状であるが、ベー
スの形状の中には、図2のように段差が付いており、パ
ッケージ基準面1bと、ベースがサブマウント端面と接
触する面1aが異なるものもある。そのような場合で
も、パッケージ基準面1bに対する、サブマウントとベ
ースが接触する面1aの、距離が数ミクロンから10ミ
クロン程度の精度で一意に決まっていれば問題はない。
【0031】サブマウント3はヒートシンク2上に半田
等で固定されるが、このとき、ベースとサブマウントの
接触面に半田が層状に漏れ込むことがある。また、ヒー
トシンクとサブマウントの熱膨張係数が大きく異なる
と、サブマウントにベース側から応力がかかる。これを
緩和させるためサブマウントとベースの接触面に柔らか
い半田5を層状に挟み込んで接触させても良い。半田を
挟み込んで、ベースとサブマウントの端面を接触させよ
うとした場合、半田の層5の厚さはサブミクロンから
1、2ミクロンとなり、発光素子のパッケージ基準面か
らの発光素子の発光面までの距離の精度にはほとんど影
響を与えない。
【0032】前述の応力の影響を緩和するために、本発
明では、ベース上に設けられたヒートシンクまたはマウ
ント上に、サブマウントを載せ、前記サブマウント上に
発光素子をマウントする発光素子用パッケージにおい
て、前記サブマウントはその一端面がベース面に定の定
められた間隙をおいて向かい合うように前記ヒートシン
クまたはマウント上に実装され、前記発光素子は前記サ
ブマウント上の所定位置に実装されていることを特徴と
する発光素子用パッケージを提供する。
【0033】図4(a)のように高精度のサブマウント
3をベース面1aから一定距離離してマウントする。こ
のようにすることで、少なくとも、ベース面からサブマ
ウントにかかる応力は無くなる。マウントの仕方として
は例えば、図4(b)のように、マウント時にくさび形
のスペーサ6を挟み込んでおき、マウントが終了したら
それを外すようにする。間隙の大きさそのものは、いく
つでも良いが、その精度は、パッケージ基準面1bから
発光素子発光面までの距離の精度が20〜30ミクロン
以内で保たれる程度でなければならない。サブマウント
の寸法公差や、発光素子のマウント精度等を考慮にいれ
ると、間隙の大きさの精度は数ミクロンから10ミクロ
ン程度以内にしなければならない。
【0034】以上の発明には、発光素子をサブマウント
上に精度良くマウントする方法に関する記述がない。発
光素子をサブマウント上に精度良くマウントするため
に、本発明では、前記サブマウント上には発光素子をフ
リップチップボンディングするための電極パターニング
がされていることを特徴とする発光素子用パッケージを
提供する。
【0035】フリップチップボンディングは電極がパタ
ーニングされた基板上に、チップの電極面を下にして、
基板の電極とチップの電極が合わさるようにボンディン
グする方法である。詳細にはさまざまな方法があるが、
良く使われるものとしては、以下のような方法がある。
基板または、チップ(あるいはその両方)の電極に金ス
ズなどの半田バンプあるいは半田メッキを形成してお
き、基板上にチップを電極面を下にして持って行き、ビ
ジュアルアライメントで、基板とチップの電極の位置が
合うようにチップの基板上の位置を決め、(このとき、
アライメント用の合わせマークが基板やチップに付けら
れていることが多い)、チップを基板の上に載せて、熱
圧着などで仮どめした後、チップの載った基板をリフロ
ーする。このような方法では、ビジュアルアライメント
時に大体の精度でとめておけば、リフローしたときに半
田の表面張力によって、合わせられた電極どうしが自動
的に高い精度でアライメントされる。どのくらいの精度
でアライメントされるかは、電極の大きさ、半田の量で
異なるが、通常、サブミクロンから数ミクロンのオーダ
ーである。
【0036】このようにすることによって、サブマウン
ト上に精度良く発光素子をマウントすることができる。
ヒートシンクがベースにろう付けされている場合、ろう
7が図10(a)のように、ヒートシンクの外にはみ出
している。あるいは、ベースと一体のマウントでも、そ
の金型の角のだれによって、図10(b)のように、マ
ウントの基部がだれている可能性がある。これらのよう
になっていると、サブマウントの端面がベース面に接触
するようにマウントしようとしても、図11(b)のよ
うにヒートシ,ンクとサブマウントがぴったり接触しな
いか、図11(a)のようにサブマウントの端面がベー
スにぴったり接触しなくなる。
【0037】このようなことを防ぐために、本発明で
は、前記サブマウントの前記ベースに接触する端面と前
記ヒートシンクまたはマウントに接着されている面の交
差する角が削られていることを特徴とする発光素子用パ
ッケージを提供する。
【0038】すなわち、図5のようにサブマウントの端
を、ダイシングマシン等で、削り取ることにより、はみ
出したろう7や、マウント基部のだれを避けて、サビマ
ウントの端面をべースに接触させることができる。さら
に、本発明では、前記サブマウントにはレンズがマウン
トされるためのくぼみがあることを特徴とする発光素子
用パッケージを提供する。
【0039】従来の技術で述べたように、光を高効率に
ファイバに結合するためには、発光素子チップとレンズ
の距離が重要である。そこで、図12のようにサブマウ
ント3上に、レンズ21を配置/固定するためのくぼみ
を製作する。このとき、このくぼみの位置は発光素子チ
ップ4をマウントする電極に対して高精度になるように
する。このようにすることによって発光素子チップとレ
ンズの位置関係を自動的に最適にすることができる。そ
の結果、ファイバ結合モジュールを製作するときに、フ
ァイバとパッケージ入り発光素子の相対的な位置関係の
トレランスが緩くなり、製作が容易になる。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明は、ファイバ結合発光素子
モジュールの製造時に調整する軸数を減らすために、パ
ッケージ入り発光素子において、パッケージ基準面から
発光端面までの距離が数10ミクロン以内の精度で決ま
るような構造の発光素子を得ることを可能にするもので
あり、以下、本発明の具体例について図面を参照して説
明する。
【0041】(第1の具体例)発光素子と光ファイバと
をレンズを介してハウジング内で光学的に接続する発光
素子モジュールを得るにあたり、発光素子チップ光出射
端面とハウジング内のレンズとの間の距離精度を確保で
きるようにするために、発光素子の構造の改良を図った
ものであり、第1の具体例では、カンパッケージ発光素
子において、発光素子のチップを保持するサブマウント
3の寸法精度を確保し、このサブマウント3の一端面側
をカンパッケージの基準面つまりベースの片面側に密着
固定すると共に、サブマウント3の他端側定位置に発光
素子のチップを取り付けることにより、カンパッケージ
発光素子の基準面1bから発光素子チップの光出射端面
までの寸法精度を確保し、カンパッケージ発光素子にお
いて、発光素子チップとカンパッケージ基準面間での実
装距離精度を確保できるようにして、ハウジングにカン
パッケージ発光素子を実装するにあたり、z軸光軸方向
を無調整化し、2軸調整の構成としたモジュールに適用
する場合であっても、十分なファイバ出力を確保できる
ようにするカンパッケージ発光素子の構成例を説明す
る。
【0042】図1(a)にカンパッケージ発光素子の構
成例の断面図を、図1(b)にカンパッケージ発光素子
の構成例の斜視図を示す。本具体例では図1(a)に断
面図で示すように、レーザ光を発生するカンパッケージ
入り発光素子であるカンパッケージ発光素子100は、
ヒートシンク2上にシリコンのサブマウント3を介し
て、その上に発光素子チップを保持させた構成である。
【0043】ヒートシンク2、サブマウント3、発光素
子チップ4を覆うことになる保護用ケースであるキャッ
プ101は、ベース1上の片面側に固定されるので、カ
ンパッケージ発光素子100は、鍔付き帽子(シルクハ
ット)のような形状であり、帽子の突出し部分(キャッ
プ101部分)が発光素子モジュールのハウジング内に
挿入される形で装着されることになるが、前述の鍔部分
の面がハウジングの側面が接する位置でそれ以上のハウ
ジング内への挿入は規制される。
【0044】従って、発光素子モジュールのハウジング
装着において、z軸方向の無調整組み立て化を図った構
成の場合、この状態で装着されることになり、その際の
カンパッケージ発光素子100の基準面1bであるベー
ス面1aから発光素子チップ4までの距離は、ヒートシ
ンク2上に装着されるサブマウン3および発光素子チッ
プ4の実装精度に影響される。つまり、発光素子モジュ
ールのハウジングとベース1の仕上げ精度は高いものと
すれば、ヒートシンク2上に装着されるサブマウン3お
よび発光素子チップ4の実装精度によって、カンパッケ
ージ発光素子100の基準面1bであるベース面1aか
ら発光素子チップ4までの距離の誤差が決まる。
【0045】本具体例では、この精度を容易に得ること
ができるように、カンパッケージ発光素子100におけ
るヒートシンク2の寸法精度とヒートシンク2上の発光
素子チップ4の実装位置精度により確保するように次の
如きの構成としている。
【0046】本発明の第1の具体例では、カンパッケー
ジ発光素子は、図示しないリードピンなどが固定される
例えば、円板状に形成されたべース1があり、このべー
ス1上に銅など比較的熱伝導率の良い物質からなる角柱
状のヒートシンク2が一端面側をろう付けされて固定さ
れている。ヒートシンク2上には、シリコンなど熱伝導
率の良い物質からなるサブマウント3が半田などで固定
されている。
【0047】サブマウント3は方形の板状のものであ
り、一端側はべース1の表面に接している。サブマウン
ト3やヒートシンク2が取り付けられる面は、リードピ
ンの外部引き出し側とは逆の面となる側のべース1の表
面1aである。このべース1の表面1aがLDパッケー
ジの基準面1bとなる。従って、このべース1の表面1
aは十分な平坦度が確保されるように加工されている。
また、ヒートシンク2の一端側およびサブマウント3の
一端側はこのLDパッケージの基準面1bに接した状態
でべース1に保持される。
【0048】ここで、本発明で使用されるサブマウント
3は、ダイシングマシン等、加工精度の高い加工機械で
製作されており、寸法公差はサブミクロンからミクロン
オーダである。但し、このような寸法公差に加工してあ
る部分は、板状のサブマウント3のうち、カンパッケー
ジ発光素子100の基準面1bであるベース面1aに接
する面からその対向端面である自由端側の面間の寸法L
0 である。
【0049】発光素子4はサブマウント3上に、フリッ
プチップボンディングされる。つまり、サブマウント3
上には、フリップチップボンディング用の電極がパタ−
ニングされており、発光素子4はこのフリップチップボ
ンディング用の電極上にボンディングされて取り付けら
れることにより、サブマウント3上にサブミクロンから
数ミクロンの実装精度で実装される。
【0050】サブマウント3のヒートシンク2上への固
定は、サブマウント3の一端側端面つまり、ベース面1
a(パッケージ基準面1b)に対向する面が当該ベース
面1a(パッケージ基準面1b)に接触するように成さ
れている。
【0051】このように構成することによって、ベース
1のパッケージ基準面1bから発光素子4の発光端面ま
での寸法がミクロンオーダの精度となるから、カンパッ
ケージ発光素子において、発光素子チップとカンパッケ
ージ基準面間での実装距離精度を容易に確保できるよう
になり、ハウジングにカンパッケージ発光素子を実装す
るにあたり、z軸光軸方向を無調整化し、2軸調整の構
成としたモジュールに適用する場合であっても、十分な
ファイバ出力を確保できるようになる。
【0052】なお、上述の例ではヒートシンク2はベー
ス1にろう付けされているとしたが、ベース1と一体で
出来ていても良い。その場合、ベース1を構成する物質
は比較的熱伝導率の良い物質が望ましい。
【0053】<第1の具体例の変形例1>ところで、図
1の構成においてはベース1のサブマウント実装面側
が、パッケージ基準面1bと同一平面であるようなベー
スの形状であったが、図2のように同心円状に段差を付
けた構成としても良い。図2(a)は変形例1における
カンパッケージ発光素子の構成例の断面図、図2(b)
はその斜視図を示す。このように同心円状に段差を付け
た構成とした場合、ベース面1aとパッケージ基準面1
bの距離のばらつきが数ミクロンから10ミクロン程度
に納まっている必要がある。
【0054】<第1の具体例の変形例2>図3は本発明
の実施の形態の一つである。ほぼ図1と同様であるが、
サブマウント3の端面とベース1の面とが接触する部分
に柔らかい半田などの層5が介在されている。層5の厚
さはサブミクロンから数ミクロンである。
【0055】このようにすることによって、ヒートシン
ク2(あるいはベース1と一体のマウント)とサブマウ
ント3の熱膨張係数の違いによって生じるサブマウント
3ヘ加わるベース面からの応力を緩和できる構造とな
る。
【0056】以上、第1の具体例は、発光素子のチップ
を保持するサブマウント3の寸法精度を確保し、このサ
ブマウント3の一端面側をカンパッケージの基準面つま
りベースの片面側に密着固定すると共に、サブマウント
3の他端側定位置にフリップッチップボンディング用の
電極を形成し、ここに発光素子のチップを取り付ける構
成とすることにより、カンパッケージ発光素子の基準面
1bから発光素子チップの光出射端面までの寸法精度を
確保し、カンパッケージ発光素子において、発光素子チ
ップとカンパッケージ基準面間での実装距離精度を確保
できるようにして、ハウジングにカンパッケージ発光素
子を実装するにあたり、z軸光軸方向を無調整化し、2
軸調整の構成とした場合であっても、十分なファイバ出
力を確保できるようにする例を説明した。
【0057】次に別の例を説明する。 (第2の具体例)図4(a)は本発明の実施の形態の一
つである第2の具体例の構造を示す断面図である。ここ
では、サブマウント3の寸法は第1の具体例の場合より
も僅かに短めに仕上げているが、その加工精度は第1の
具体例の場合と同様とする。そして、ベース1の面にそ
の片端を固定させたヒートシンク2の上に、サブマウン
ト3を取り付けるが、サブマウント3とベース1との間
は、少し隙間があくように、サブマウント3の端面3a
がベース面1aと一定の定められた間隙をおいて、対向
するようにマウントされている。間隙の寸法はサブマウ
ント3の寸法との兼ね合いで定めればよく、いくつでも
構わないが、その精度はサブミクロンから数ミクロンの
オーダである。
【0058】このような精度でマウントするには、例え
ば、治具として楔状のスペーサ6を用意する。そして、
サブマウント3のマウント時に、サブマウント3の端面
とベース1の間にこれを図4(b)のように、挟み込
む。このように、楔状のスペーサ6をサブマウント3の
端面とベース1との間に挟み込んでマウントし、マウン
ト後にスペーサ6を除けば良い。
【0059】このようにサブマウント3の端面とベース
1との間に間隙を設ける構成とすることによって、両者
の間に、熱膨張係数の違いがあっても、ベース面からサ
ブマウント3に熱膨張係数が異なることによる応力がか
からないようにでき、信頼性を確保することができるよ
うになるばかりか、しかも、ベース1のパッケージ基準
面1bから発光素子4の発光端面までの寸法がミクロン
オーダの精度となるから、カンパッケージ発光素子にお
いて、発光素子チップとカンパッケージ基準面間での実
装距離精度を容易に確保できるようになり、ハウジング
にカンパッケージ発光素子を実装するにあたり、z軸光
軸方向を無調整化し、2軸調整の構成としたモジュール
に適用する場合であっても、十分なファイバ出力を確保
できるようになる。
【0060】(第3の具体例)図5(a)は本発明の実
施の形態の別の一つである第3の具体例の断面図であ
り、図5(b)はそのサブマウント3部分の形状を示す
斜視図である。ヒートシンク2をベース1にろう付けし
て一端側をベース1の面に固定するが、この場合、ろう
付けに使用したろう7が図10(a)のように界面から
はみ出す。この場合、このろうのはみ出しにより、前記
ヒートシンク2とベース1の面との境目が、直角でな
く、だれた曲線を描く。一方、サブマウント3をマウン
トする部分がヒートシンク2でなく、ベース1と一体で
作られたマウントである構成とすることもできるが、こ
の場合、ベースを成形するときの型(成形型)のだれに
よって、前記マウントとベース面の境目が、直角でな
く、だれた曲線を描く。
【0061】このような場合、サブマウント3の端面を
ベース1の面1aに接触させようとしても、このはみ出
したろうなどに妨げられてぴったりとは接触しないか、
サブマウント3の一端がろうなどの上に載るようなかた
ちで、ヒートシンク2とサブマウント3がぴったり接触
しなくなる。これは誤差発生の原因となる。
【0062】これを避けるためには、サブマウント3の
ベース1対向面3a側におけるヒートシンク2との接着
面側一角8、あるいはマウント接着面側一角8を図5の
ように削り取って凹部に形成した上で用いると良い。サ
ブマウント3の製作をダイシングマシンで行うならば、
前記一角8を削り取る加工は、同じダイシングマシンを
使用して容易に行える。
【0063】このようにすることによって、前記だれの
部分の影響は前記一角8の部分に収まって接触を回避で
きるようになり、サブマウント3の端面3aをベース面
1aにぴったりと接触させることができるようになっ
て、寸法精度を確保できるようになる。
【0064】なお、前記だれの部分の影響による上述の
如き問題の解決には、この方法のほかに、図6の如きの
方法もある。すなわち、図6に示す方法は、ヒートシン
ク2(あるいはマウント)または、ベース面の形状を変
えて対応するものであり、例えば、ヒートシンク2をべ
ースにろう付けする場合、サブマウント3の方ではなく
ヒートシンク2の角を切り込んで(切り込み9)、図6
(a)のように角のへこんだ形状にしておく。
【0065】このヒートシンク2の角の切り込み9は、
ろう付けする面の側であり、サブマウント3の接着面側
の角である。このような切り込み9を設けると、ヒート
シンク2のろう付け接着の際に、はみ出したろうは、へ
こみの内側(つまり、切り込み9の部分)に納まるの
で、サブマウント3の端面がベース面にぴったり接触す
るのを妨げることがない。
【0066】このへこみ(つまり、切り込み9の部分)
は、小さなへこみではなく、大きくして図6(b)のよ
うに、ヒートシンク2をL字状の形状、あるいは、それ
に類する形状(例えば、底の厚い鍋を縦半分に割った如
きの形状)にすることもできる。このように大きくとれ
ば、図6(a)の場合と同様の効果がある。
【0067】また、ヒートシンク2でなく、ベース面の
形状に工夫を加えるようにしても良い。例えば、図7
(a)に示すようにベース1の面1aにおけるヒートシ
ンク2のろう付け接着部において、サブマウント3の接
着面側の角に当たる部分に小さな窪み11を形成する。
この窪み11があれば、ヒートシンク2をベース1の面
にろう付けしたときに、はみ出したろうは、窪み11の
中に入り、ろうのはみ出しによるだれが発生しない。そ
のため、サブマウント3の端面とベース面をぴったり接
触させることができる。
【0068】一方、ヒートシンク2を使用しない構成の
場合は次のようにする。ヒートシンク2を使用しない構
成においては、サブマウント3を固定するためにベース
1と一体にマウント用部材12を成形する。つまり、棒
状のマウント用部材12が突き出すように、ベース1と
一体に成形されていて、ここにサブマウント3を固定す
ることになる。
【0069】この場合は、へこみの形状を図7(b)ま
たは図7(c)のようにする。つまり、マウント用部材
12の付け根にあたる位置のベース1の面に、溝11を
形成する。溝11の形成部分は、サブマウント3の接着
面側の角に当たる部分である。
【0070】このようにすると、一体成型したマウント
用部材12部の成形型のだれによる影響は溝11の中に
できる。つまり、だれによってできる曲線部は図のよう
に溝11の中にできるので、サブマウント3の端面はベ
ース1の面1aにぴったり押しつけても、だれた曲線部
に妨げられることがない。
【0071】以上は、光ファイバ接続モジュール、例え
ば、発光素子と光ファイバとをレンズを介してハウジン
グ内で光学的に接続する発光素子モジュールにおいて、
z軸方向の位置調整を不要とすべく、発光素子チップの
光出射面から、レンズまでの距離精度を確保できるよう
にするために、いずれも、発光素子のチップをサブマウ
ント3上に保持させる際に、基準面から発光素子チップ
の光出射面までの距離精度を保つようにしたカンパッケ
ージ発光素子構成とすることで確保する例を説明した。
【0072】しかし、発光素子チップの光出射面から、
レンズまでの距離を保つには、カンパッケージ発光素子
内にレンズも一体に組み込んでしまうことによっても解
決でき、発光素子モジュールのz軸方向の位置調整を不
要とすることができる。この例を第4の具体例として説
明する。
【0073】(第4の具体例)図12は本発明の実施の
形態の別の一つである第4の具体例の断面図であり、発
光素子チップの光出射面から、レンズまでの距離を保つ
べく、カンパッケージ発光素子内にレンズも一体に組み
込んだ構成である。
【0074】サブマウント3上に位置精度良く発光素子
チップ4をマウントするために、電極を形成し、ここに
発光素子チップ4をマウントする。また、ここでは、図
12に示すように、サブマウント3上にはボールレンズ
21をマウントするための窪み22が形成されている。
【0075】発光素子チップ4とボールレンズ21の位
置関係が最適となるように、発光素子チップ4をフリッ
プチップマウントするための電極に対して、前記窪み2
2の位置は高精度に最適化されている。このように高精
度に最適化された窪み22は、シリコンの異方性エッチ
ングで製作することが出来る。
【0076】図12では発光素子チップ4はフリップチ
ップボンディングではなく、プロセス面を上にした通常
のボンディングがなされている。これは、発光素子チッ
プ4の発光面から出射される光は、ある広がり角を持っ
ているため、フリップチップボンデイングではビームの
下半分がサブマウント3によって蹴られてしまうからで
ある。
【0077】このとき、発光素子チップ4は、サブマウ
ント3上にパタ−ニングされた、発光素子チップ4の裏
面と同形状の電極にセルファライメントでマウントされ
るか、あるいは、発光素子チップ4の上の面に合わせマ
ークを形成し、サブマウント3上にも合わせマークを形
成しておくと共に、発光素子チップ4の上の面の合わせ
マークと、サブマウント3上の合わせマークが合うよう
に、ビジュアルアライメントすることによりマウントす
る。
【0078】また、発光素子チップ4は通常、放熱を良
くするために、プロセス時の基板厚より薄くなるようラ
ッピングされるが、本具体例に用いる場合は、発光素子
チップ4の厚さ精度が10ミクロン程度以内になるよう
にラッピングされる。あるいは、発光素子チップ4をフ
リップチップボンディングする場合には、広がったビー
ムの下半分がけられないように、発光端面からビームの
進行方向のサブマウント3の形状が一段低くなっている
ようにする。
【0079】あるいは、サブマウント3上にさらに、も
う一段、サブマウント(サブサブマウント)を載せ、そ
の上に発光素子チップ4を載せるようにする。この場
合、サブサブマウントはサブマウント3にフリップチッ
プボンデイングによるセルフアライメントや、ビジュア
ルアライメントによって高い位置精度で載せられ、発光
素子チップ4はサブサブマウント上に同様にして高い精
度で載せられる。
【0080】このようにすることによって、発光素子チ
ップ4とレンズの位置関係を自動的に最適化することが
出来る。以上の具体例は発光素子モジュールに使用する
カンパケージ発光素子について述べてきたが、受光素子
モジュールについても適用できるものであって、端面受
光形の受光素子に同様に用いることができる。さらに、
PIC(フォトIC)のような、複合機能を持つ素子に
も用いることが出来る。
【0081】以上、種々の例を説明したが、要するに本
発明は、少なくとも片面が平面化されたベースを備え、
このベース上の前記平面部に少なくとも一側面が平坦に
加工されたヒートシンクまたはマウント用部材を突設す
ると共に、この突設されたヒートシンクまたはマウント
用部材の前記一側面上に、板状のサブマウントを取り付
け、このサブマウント上に発光素子チップをマウントす
ると共に、外周部近傍の平面部を残して前記ベース上に
前記発光素子チップ保護用のパッケージ部材を設け、こ
のパッケージ部材で前記発光素子チップを覆い、保護す
るようにした発光素子において、前記サブマウントは寸
法精度を確保すると共に、その一端面が前記ベースの平
面部に接触もしくは薄い接着部材の層を介して接触する
ように前記ヒートシンクまたはマウント用部材上に実装
され、前記発光素子チップは前記サブマウント上の所定
位置に実装された構成としたものであり、あるいは、前
記サブマウントはその一端面が前記ベースの平面部に所
定間隙を介して対向配置され、前記発光素子チップは前
記サブマウント上の所定位置に実装されている構成とし
たものである。
【0082】光通信には、光ファイバを介して光信号を
授受するために発光素子が使用されるが、光通信で使用
される光ファイバ接続モジュール、例えば、発光素子と
光ファイバとをレンズを介してハウジング内で光学的に
接続する発光素子モジュールでは、光ファイバとの光結
合を効率よく行うために、x,y,zの3軸(ときには
それ以上)を調整して、発光素子とファイバとの位置関
係を最適化しなければならない。そして、ハウジング内
に発光素子を装着するにあたり、ハウジング内における
発光素子のその光軸方向(z軸方向)の位置決めを不要
とするために、ハウジングの加工精度を確保し、発光素
子をこのハウジング内に装着すると、発光素子の平面部
が位置を規制し、z軸方向の位置を調整することなくハ
ウジング内での発光素子の位置決めを行うことができる
ようになる筈であるが、発光素子における発光素子チッ
プの装着位置精度が問題になる。
【0083】そこで、本発明では、サブマウントは寸法
精度を確保すると共に、その一端面が前記ベースの平面
部に接触もしくは薄い接着部材の層を介して接触するよ
うに前記ヒートシンクまたはマウント用部材上に実装さ
れ、前記発光素子チップは前記サブマウント上の所定位
置に実装されるようにした。また、前記サブマウントは
その一端面が前記ベースの平面部に所定間隙を介して対
向配置され、前記発光素子チップは前記サブマウント上
の所定位置に実装されている構成とした。
【0084】サブマウントの寸法精度を確保し、発光素
子チップはこのサブマウント上の所定位置に実装される
構成とすると、サブマウント上の発光素子チップの位置
は、少なくともこのサブマウント上では一定位置に確保
される。従って、ベース上におけるヒートシンクまたは
マウント用部材上にこのサブマウントを取り付ける際の
精度を確保できれば、発光素子における発光素子チップ
の装着位置精度が保証される。本発明においては、サブ
マウントは、その一端面が前記ベースの平面部に接触も
しくは薄い接着部材の層を介して接触するように配され
るか、所定の間隙を介して配置される。そのため、発光
素子における発光素子チップの装着位置精度は保証され
る。
【0085】本発明によれば、ハウジング内に発光素子
を装着するにあたり、ハウジング内における発光素子の
その光軸方向(z軸方向)の位置決めを不要とするため
に、ハウジングの加工精度を確保し、発光素子をこのハ
ウジング内に装着する構成として、発光素子の平面部が
位置を規制し、z軸方向の位置を調整することなくハウ
ジング内での発光素子の位置決めを行うことができるよ
うにする場合に、その前提となる発光素子における発光
素子チップの装着位置精度を確保できる発光素子が得ら
れる。
【0086】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明では、発
光素子のカンパッケージにおいて、寸法公差の小さいサ
ブマウントを使用し、サブマウントの一端面を、ベース
面に接触させるようにヒートシンク上にマウントし、さ
らに、サブマウントに発光素子をフリップチップボンデ
イングするためのパタ−ニングを施しておくことよっ
て、ベースの基準面から、発光素子の発光端面までの距
離を高精度(ミクロンオーダ)にすることができる。こ
れによって、発光素子からファイバへの光結合系の軸合
わせの軸数を減らすことが可能になり、発光素子モジュ
ールの低価格化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の具体例を説明するための図。
【図2】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の具体例における変形例を説明するための図。
【図3】本発明を説明するための図であって、本発明の
第1の具体例における変形例を説明するための図。
【図4】本発明を説明するための図であって、本発明の
第2の具体例を説明するための図。
【図5】本発明を説明するための図であって、本発明の
第3の具体例を説明するための図。
【図6】本発明を説明するための図であって、本発明の
第3の具体例の別の例を説明するための図。
【図7】本発明を説明するための図であって、本発明の
第3の具体例の別の例を説明するための図。
【図8】発光素子ファイバ結合モジュールの一例を示す
断面図。
【図9】従来例を示す図であって、カンパッケージ内で
のLDチップの実装状態を説明する図。
【図10】はみ出し部分のろう、あるいは、角のだれを
説明するための図。
【図11】はみ出し部分のろう、あるいは、角のだれに
よって、実装が妨げられる様子を説明した図。
【図12】本発明を説明するための図であって、本発明
の第4の具体例を説明するための図。
【符号の説明】
1…ベース 1a…べース面 1b…パッケージ基準面 2…ヒートシンク 3…サブマウント 3a…サブマウント端面 4…発光素子チップ(LDチップなど) 5…半田の層 6…スペーサ 7…はみ出し部分のろう 8…サブマウントの削られた部分 9…へこみ 10…L字形ヒートシンク 11…へこみ 12…ベースに一体成型されたマウント用部材 13…フェルール 14…光ファイバ 15…ハウジング 16…レンズ 17…カンパッケージ入りLD 18…光軸 19…キャップ 20…LDチップ 21…レンズ 22…くぼみ 100…カンパッケージ発光素子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも片面が平面化されたベースを備
    え、このベース上の前記平面部に少なくとも一側面が平
    坦に加工されたヒートシンクまたはマウント用部材を突
    設すると共に、この突設されたヒートシンクまたはマウ
    ント用部材の前記一側面上に、板状のサブマウントを取
    り付け、このサブマウント上に発光素子チップをマウン
    トすると共に、外周部近傍の平面部を残して前記ベース
    上に前記発光素子チップ保護用のパッケージ部材を設
    け、このパッケージ部材で前記発光素子チップを覆い、
    保護するようにした発光素子において、 前記サブマウントは寸法精度を確保すると共に、その一
    端面が前記ベースの平面部に接触もしくは薄い接着部材
    の層を介して接触するように前記ヒートシンクまたはマ
    ウント用部材上に実装され、前記発光素子チップは前記
    サブマウント上の所定位置に実装されていることを特徴
    とする発光素子。
  2. 【請求項2】少なくとも片面が平面化されたベースを備
    え、このベース上の前記平面部に少なくとも一側面が平
    坦に加工されたヒートシンクまたはマウント用部材を突
    設すると共に、この突設されたヒートシンクまたはマウ
    ント用部材の前記一側面上に、板状のサブマウントを取
    り付け、このサブマウント上に発光素子チップをマウン
    トすると共に、外周部近傍の平面部を残して前記ベース
    上に前記発光素子チップ保護用のパッケージ部材を設
    け、このパッケージ部材で前記発光素子チップを覆い、
    保護するようにした発光素子において、 前記サブマウントはその一端面が前記ベースの平面部に
    所定間隙を介して対向配置され、前記発光素子チップは
    前記サブマウント上の所定位置に実装されている構成と
    したことを特徴とする発光素子。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の発光素子におい
    て、 前記サブマウント上には前記発光素子チップをフリップ
    チップボンディングするための電極がパタ−ニングされ
    ていると共に、この電極に前記発光素子チップを取り付
    ける構成とすることを特徴とする発光素子。
  4. 【請求項4】請求項1記載の発光素子において、 前記サブマウントは前記ベースに接触する端面側におけ
    る前記ヒートシンクまたはマウント用部材との接着面側
    の角が凹部に形成されていることを特徴とする発光素
    子。
  5. 【請求項5】請求項1または2または4記載の発光素子
    において、 前記サブマウントにはレンズがマウントされるための窪
    みが形成され、この窪みに前記サブマウント上の発光素
    子チップの出射光を変換するレンズを取り付けた構成と
    することを特徴とする発光素子。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002305345A (ja) * 2001-04-04 2002-10-18 Cimeo Precision Co Ltd レーザダイオード用サブマウント及びその製造方法
JP2002353514A (ja) * 2001-05-30 2002-12-06 Citizen Electronics Co Ltd 発光ダイオード
JP2008226988A (ja) * 2007-03-09 2008-09-25 Sumitomo Electric Ind Ltd 光電変換モジュール
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