JP2001108291A - ウェザーカバーにおける防火ダンパ装置 - Google Patents

ウェザーカバーにおける防火ダンパ装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 火災時にダンパ10が建物の換気口2を閉塞し
た後も閉塞力を維持すると共に建物の外部、内部いずれ
からも簡単に復旧でき更に温度ヒューズ26の脱着が容易
にできる防火ダンパを提供する。 【解決手段】 引張りバネ20と屈曲連結リンク13の作用
によって正常時はダンパ10と温度ヒューズ及びレバーが
吊り上げられており温度ヒューズ26が溶断すると、レバ
ー21の押出爪23の先端Cがテコ作用によってダンパ先端A
を押し下げる。リンク枢軸18がバネの作用線を超えると
ダンパに対する引張りバネ20の作用方向が反転してダン
パを閉止させその後も閉塞力を維持する。ダンパ先端A
の回動軌跡とレバー先端Cの回動軌跡が交叉するように
設定すると両者の連動復帰ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、建物外壁の換気
口外周を覆って取付けられるウェザーカバーにおける防
火ダンパ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ウェザーカバー内に設けられる防火ダン
パは、所定の温度で溶断する温度ヒューズによって保持
される回動ダンパを内装し、ダンパ閉止時の閉止力を高
めるために複数のバネや重りが付加されている。火災が
鎮火した後又は作動試験等において閉止ダンパを復旧さ
せる場合、従来装置においてはその作業が非常に困難で
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ダンパ閉塞
中も強力な押圧力を維持することができ、しかも回動ダ
ンパの再設定や温度ヒューズの再取付が簡単容易に行な
える防火ダンパ装置を提供するものである。更に、常時
温度ヒューズに加わる外力を軽減して機械的強度の小さ
い高感度温度ヒューズを使用可能にするダンパ装置を提
供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明ダンパ装置は、建
物外壁の換気口に取付けられるウェザーカバー取付枠
と、該取付枠上部に回動自在に枢着され取付枠開口部を
閉塞する回動ダンパと、前記ウェザーカバーの内側上部
枠と前記回動ダンパ外面に固設したリンクブラケットと
の間に夫々の端部を枢着された第1及び第2リンクからな
る連結リンクと、該連結リンクの中間部と前記上部枠と
の間に張設された引張りバネが設けられると共に前記回
動ダンパの正常位置先端近傍に枢軸を有し押出爪を備え
た回動始動用レバーと該レバー上面と前記回動ダンパ裏
面との間に温度ヒューズが連結されて構成される。
【0005】上記装置において回動ダンパは連結リンクと引
張りバネの作用によって常時開方向即ち上方向に付勢さ
れており、回動始動用レバーは温度ヒューズを介して回
動ダンパに懸吊されている。温度ヒューズが溶断すると
回動始動レバーの基部に設けた回動始動用押出爪がテコ
作用によってダンパ先端を強制的に押下げ、これによっ
てリンクブラケットの枢軸がバネの作用を超えるとダン
パに対するバネの作用方向が反転してダンパを急速に閉
止させる。ダンパが閉止した後も取付枠に対して押圧力
を維持させるために連結リンクを屈曲状態にしておくこ
とが望ましい。回動始動レバーと回動ダンパの原位置へ
の復帰と温度ヒューズの取付は、建物の内部又は外部の
いずれからも行なうことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】図は、本発明装置の全体を示す側
面図であって換気扇を省略してある。1は建物外壁、2は
換気口、3はウェザーカバー5の取付枠、4は開口部であり、
カバー内に通風路6を形成する。7はカバー内の上部固定
枠、8は前面板、9は排風口である。10は、開口部4を閉塞す
る回動ダンパであって、取付枠上部に設けたヒンジ11の
枢軸11aによって回動自在に枢着されている。13は、第1
リンク14と第2リンク15をピン16によって枢着連結した
連結リンクであって、夫々の端部を上部枠7の先端に設け
た枢軸17と回動ダンパ外表面10aに設けたリンクブラケ
ット12の枢軸18間に連結されている。20はコイルスプリ
ングによる引張りバネであってピン16と上部枠係止ピン
19間に張設されている。上記機構においてリンクブラケ
ット12の枢軸18が引張りバネの作用線即ち連結ピン16と
係止ピン19を結ぶ線より上方に位置するときが正常待期
状態であって、バネ20の引張力が回動ダンパ10を上方に
引上げる方向に作用している。29はダンパの正常位置を
安定させる上限ストッパである。上限ストッパはリンク
ブラケットなどで兼用させてもよい。
【0007】21は上面21aが平滑面である回動始動用レバー
であって基部上面22に押出爪23を備え、カバーの前面板8
に立設したブラケット24に枢着25されている。レバー21
の先端側上面には係止フック28が固定されており、ダン
パ裏面10bに設けたフック27との間に温度ヒューズ26が
係止される。つまり、レバー21は温度ヒューズ26を介し
てダンパ裏面に吊り下げられている。
【0008】上記装置において、連結リンク13を構成してい
る各リンク14,15は板材又は樋状部材で構成でき、板材リ
ンクのときは引張りバネ20は左右一対として設け、樋状
部材の場合は1本とする。引張りバネの両端係止位置は
リンクブラケット12の枢軸18との関係が維持できる範囲
において自由である。レバー21は水平状態で待機してい
る必要はなく傾斜して設定されていても機能に影響はな
い。
【0009】このような状態で図示しない換気扇から異常に
高温の熱風が吹出されて温度ヒューズが溶断すると、レ
バー21が図2のように時計方向に自然に落下する如く回
動し、これに伴って押出爪23がダンパ先端Aを下方に押す
からダンパ10が反時計回りに回動する。この回動によっ
てリンクブラケット12の枢軸18がバネ20の力の作用線を
超えてバネの下方に位置するとバネ力がダンパを閉止す
る力となって作用し、ダンパ10及び連結リンク13が図1の
鎖線の如くなって開口部4を閉塞する。この状態でも連
結リンク13は屈曲状態を保持しているのでバネの張力は
ダンパの押圧力として作用し仮令換気扇からの吹出しが
あっても風圧に耐えることができる。
【0010】閉止状態のダンパは容易に復旧させることがで
きる。例えば、レバー21が図1の鎖線の如く垂下している
場合はダンパ先端Aをバネ力に抗って図3の如く開きダン
パ先端をレバー上面21aに当接させてからレバー先端Bを
反時計回りに回動させるとダンパ先端Aがレバー上面を
滑って案内され図1の状態に復帰するからレバー位置を
保持して新たな温度ヒューズ26を簡単に係止させること
ができる。また、図2及び図3の如く、レバーストッパ30を
設けて押出爪23の先端Cを回動ダンパ10の先端Aの軌跡上
に停止させておくと室内側から閉止ダンパを図3のD方向
に押し上げるだけで、ダンパの先端Aが押出爪の先端Cに
当接し、以後レバー21は連動されて原位置近傍に復帰す
るからダンパの回動テストなどに便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウェザーカバー内の防火ダンパの側面図。
【図2】閉止過程を示す側面図。
【図3】復旧過程を示す側面図。
【符号の説明】
1 建物外壁 2 換気口 3 取付枠 4 開口部 5 ウェザーカバー 6 通風路 7 上部枠 8 前面板 9 排風口 10 ダンパ 11a 枢軸 12 リンクブラケット 13 連結リンク 14 第1リンク 15 第2リンク 16 中間連結ピン 17,18 枢軸 19 係止ピン 20 引張りバネ 21 回動始動レバー 22 基部 23 押出爪 24 取付部材 25 回動軸 26 温度ヒューズ 27,28 係止フック 29 ダンパストッパ 30 レバーストッパ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物外壁の換気口に取付けられるウェザ
    ーカバー取付枠と、該取付枠上部に回動自在に枢着され
    取付枠開口部を閉塞する回動ダンパと、前記ウェザーカ
    バーの内側上部枠と前記回動ダンパ外面に固設したリン
    クブラケットとの間に夫々の端部を枢着された第1及び
    第2リンクからなる連結リンクと、該連結リンクの中間部
    と前記上部枠との間に張設された引張りバネが設けられ
    ると共に前記回動ダンパの正常位置先端近傍に枢軸を有
    し押出爪を備えた回動始動用レバーと該レバー上面と前
    記回動ダンパ裏面との間に温度ヒューズが連結されてな
    り、正常状態においては前記レバーと温度ヒューズが前
    記回動ダンパに懸吊された状態で前記引張りバネが前記
    回動ダンパを開方向に付勢し、前記温度ヒューズが溶断
    すると前記引張りバネが前記回動ダンパを閉止方向に付
    勢することを特徴とするウェザーカバーにおける防火ダ
    ンパ装置。
  2. 【請求項2】 正常位置において回転ダンパに対する開方
    向回動力を阻止するストッパ29が設けられてなる請求項
    1記載の防火ダンパ装置。
  3. 【請求項3】 回動ダンパ閉止時においてレバーの回動停
    止位置を規制するストッパ30が設けられてなる請求項1
    又は2記載の防火ダンパ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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