JP2001107726A - 自動二輪車用排気装置 - Google Patents

自動二輪車用排気装置

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JP2001107726A
JP2001107726A JP29054699A JP29054699A JP2001107726A JP 2001107726 A JP2001107726 A JP 2001107726A JP 29054699 A JP29054699 A JP 29054699A JP 29054699 A JP29054699 A JP 29054699A JP 2001107726 A JP2001107726 A JP 2001107726A
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賢司 多湖
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マフラー本体の空気抵抗を低減して、燃費の
向上に資することができる自動二輪車用排気装置を提供
する。 【解決手段】 車体の側面から下面を連続して覆うロア
カウリング4b を有し、車体の略中央部に内燃機関を搭
載し、内燃機関から排出される排気ガスを消音するマフ
ラーを備えてなる自動二輪車用排気装置において、マフ
ラー本体3は、車体の下部後方であって、かつ、後輪2
の前方から側方にまたがって配置され、マフラー本体3
の側部表面および下部表面は、ロアカウリング4b の側
部表面および下部表面と連続面を形成するようにされて
いる。マフラー本体3の直ぐ前方のロアカウリング4b
の下部表面には、導風用スリット9が形成され、導風用
スリット9を通った風が、マフラー本体3の上部表面に
沿って流れるようにされている。マフラー本体3は、そ
の排気ガスの放出口を含む後方部分を除いて、その左右
部分が連結されて一体化されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願の発明は、自動二輪車用
排気装置に関し、特に車体の下部後方に配置されるマフ
ラー本体部回りの空気抵抗の低減を図った自動二輪車用
排気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動二輪車用排気装置において、
マフラー本体は、それ単体で存在するか、もしくはカバ
ー等によりその一部もしくは全部が覆われて設けられて
いる(実開昭58−6912号公報、特開昭60−22
2378号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、マフラ
ー本体自体は、空気の流れに対して抵抗となって、空気
の流れを乱す。そこで、マフラー本体の空気抵抗を減ら
すために、これをカバー等により覆うと、車両の重量増
加につながるといった問題点があった。
【0004】本願の発明は、従来の自動二輪車用排気装
置が有する前記のような問題点を解決して、車両の重量
を増加させることなく、マフラー本体の空気抵抗を低減
して、燃費の向上に資することができる自動二輪車用排
気装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段および効果】本願の発明
は、前記のような課題を解決した自動二輪車用排気装置
に係り、その請求項1に記載された発明は、車体の側面
から下面を連続して覆うロアカウリングを有し、車体の
略中央部に内燃機関を搭載し、前記内燃機関から排出さ
れる排気ガスを消音するマフラー本体を備えてなる自動
二輪車用排気装置において、前記マフラー本体は、車体
の下部後方であって、かつ、後輪の前方から側方にまた
がって配置され、前記マフラー本体の側部表面および下
部表面は、前記ロアカウリングの側部表面および下部表
面と連続面を形成するようにされたことを特徴とする自
動二輪車用排気装置である。
【0006】請求項1に記載された発明は、前記のよう
に構成されており、車体の下部後方であって、かつ、後
輪の前方から側方にまたがって配置されるマフラー本体
の側部表面および下部表面は、車体の側面から下面を連
続して覆うロアカウリングの側部表面および下部表面と
連続面を形成するようにされるので、マフラー本体が走
行風の流れの抵抗になることはなく、走行風は、ロアカ
ウリングの側部表面および下部表面からマフラー本体の
側部表面および下部表面に沿って滑らかに流れて、空気
抵抗が大幅に低減されるので、燃費の向上に資すること
ができる。
【0007】また、ロアカウリングは、本自動二輪車が
元々有しているものであるので、マフラー本体の側部表
面および下部表面と連続面を形成するのにロアカウリン
グの側部表面および下部表面が使用されたとしても、車
両の重量をほとんど増加させることはない。のみなら
ず、ロアカウリングにマフラー本体の一部を兼用させる
こともできるので、車両の重量を軽減することも可能で
ある。
【0008】また、請求項2記載のように請求項1記載
の発明を構成することにより、マフラー本体の直ぐ前方
のロアカウリングの下部表面には、導風用スリットが形
成され、該導風用スリットを通った風が、マフラー本体
の上部表面に沿って流れるようにされる。
【0009】この結果、走行風が、マフラー本体の上部
表面も冷却するので、走行風がロアカウリングの側部表
面および下部表面からマフラー本体の側部表面および下
部表面に沿って滑らかに流れる整流効果とも相俟って、
マフラー本体の冷却効果を向上させることができる。
【0010】さらに、請求項3記載のように請求項1ま
たは請求項2記載の発明を構成することにより、マフラ
ー本体は、その排気ガスの放出口を含む後方部分を除い
て、その左右部分が連結されて一体化される。この結
果、マフラー本体の強度を向上させることができるとと
もに、マフラー本体の容量を拡大することができ、消音
効果を向上させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図1ないし図3に図示され
る本願の請求項1ないし請求項3に記載された発明の一
実施形態について説明する。図1は、本実施形態におけ
る排気装置が適用される自動二輪車の左側面図、図2
は、図1の自動二輪車のマフラー本体を中心とする部分
の底面図、図3は、図2のIII−III線矢視横断面
図である。
【0012】図1において、本実施形態における排気装
置が適用される自動二輪車1は、詳細には図示されない
が、車体の略中央部に内燃機関を搭載している。この内
燃機関は、車体前方のヘッドパイプから後方に伸びる上
部および下部のフレームに取り付けられて、支持されて
いる。ヘッドパイプには、前輪10を懸架するフロントフ
ォークが回転自在に取り付けられている。
【0013】内燃機関の排気口に接続される排気管11
(図2参照)は、該内燃機関の前方から左右に分かれて
下降し、次いで、後方に延びて、マフラー本体3に接続
される。排気ガスは、該マフラー本体3内において、触
媒により浄化されるとともに、消音されて、後輪2の中
心付近に位置するマフラー本体3の出口から外部後方に
放出される。マフラー本体3は、車体の下部後方であっ
て、かつ、後輪2の前方から側方の車輪中心付近にまで
及ぶ領域にまたがって配置されている。
【0014】自動二輪車1は、その前方の上方および下
方がフロントアッパカウリング4a、フロントロアカウ
リング4b によりそれぞれ覆われ、その前方の上方中央
部は、ウインドスクリーン5により覆われている。ま
た、その後方は、シート6の下方および後方ならびに後
輪2の上方が、リアカウリング4c により覆われてい
る。フロントロアカウリング4b は、車体の略前半部分
の側面から下面を連続して覆っている。
【0015】マフラー本体3は、アルミもしくはステン
レス製の二重壁構造からなり、図3に図示されるような
横断面形状を呈し、左右対称の横断面菱形形状の空間部
を有する左右部分3a 、3b が、中央の連結部3c でつ
ながれた形状をなしている。左右部分3a 、3b は、マ
フラー本体3の出口部近傍において左右に分岐して、後
輪2を両側から挟んでいる。
【0016】マフラー本体3の下面中央部には、図2に
図示されるように、センタースタンド8を収容する凹部
3d が陥没形成されている。センタースタンド8を収容
した状態で、センタースタンド8の底面は、マフラー本
体3の表面と面一になっている。また、この凹部3d と
反対側のマフラー本体3の上面には、図3に図示される
ように、連結部3c の上面を底面とする断面U字状の導
風路Aが形成されており、カウリング内を通過した冷却
風が後方に通り抜ける。なお、マフラー本体3内には、
触媒や吸音部材が収容されているが、図示省略されてい
る。
【0017】マフラー本体3の側部表面(左右部分3a
、3b の各横断面菱形形状の空間部を画成する外側2
壁のうちの下壁の外側部表面)および下部表面は、図1
および図2に図示されるように、フロントロアカウリン
グ4b の側部表面および下部表面と面一にされて、これ
らの表面と連続面を形成するようにされている。なお、
マフラー本体3の前方部の上部表面は平坦化されて、フ
ロントロアカウリング4b のマフラー本体3との接続部
の上部表面と連続面を形成するようにされていて、これ
ら両上部表面にまたがって、ステップフロア7が設けら
れている。
【0018】マフラー本体3の前方部は、フロントロア
カウリング4b によって形成されてもよく、このように
して、マフラー本体3の前方部をフロントロアカウリン
グ4b に兼用させることも可能である。このようにすれ
ば、車両の重量の軽減に資することができる。
【0019】マフラー本体3の直ぐ前方のフロントロア
カウリング4b の下部表面には、図1および図2に図示
されるように、導風用スリット9が形成されている。走
行風の一部は、この導風用スリット9を通り抜け、マフ
ラー本体3の上部表面に形成された導風路Aに沿って後
方に流れて、マフラー本体3を上部から冷却する。
【0020】本実施形態は、前記のように構成されてい
るので、次のような効果を奏することができる。車体の
側面から下面を連続して覆うフロントロアカウリング4
b を有し、車体の略中央部に内燃機関を搭載し、該内燃
機関から排出される排気ガスを消音するマフラーを備え
てなる自動二輪車用排気装置において、マフラー本体3
は、車体の下部後方であって、かつ、後輪2の前方から
側方にまたがって配置され、該マフラー本体3の側部表
面および下部表面は、フロントロアカウリング4b の側
部表面および下部表面と連続面を形成するようにされて
いる。
【0021】この結果、マフラー本体3が走行風の流れ
の抵抗になることはなく、走行風は、フロントロアカウ
リング4b の側部表面および下部表面からマフラー本体
3の側部表面および下部表面に沿って滑らかに流れて、
空気抵抗が大幅に低減されるので、それだけ燃費の向上
に資することができる。
【0022】また、フロントロアカウリング4b は、本
自動二輪車1が元々有しているものであるので、マフラ
ー本体3の側部表面および下部表面と連続面を形成する
のにフロントロアカウリング4b の側部表面および下部
表面が使用されたとしても、車両の重量をほとんど増加
させることはない。のみならず、フロントロアカウリン
グ4b にマフラー本体3の一部、例えば、前方部を兼用
させることもできるので、車両の重量を軽減することも
可能である。
【0023】また、マフラー本体3の直ぐ前方のフロン
トロアカウリング4b の下部表面には、導風用スリット
9が形成されていて、該導風用スリット9を通った走行
風が、マフラー本体3の上部表面に沿って後方に流れ
て、該マフラー本体3の上部表面も冷却するので、走行
風がフロントロアカウリング4b の側部および下部表面
からマフラー本体3の側部表面および下部表面に沿って
滑らかに流れる整流効果とも相俟って、マフラー本体3
の冷却効果を向上させることができる。
【0024】さらに、マフラー本体3は、その左右部分
3a 、3b が連結部3c により連結されて一体化されて
いるので、マフラー本体3の強度が向上するとともに、
マフラー本体3の容量が拡大するので、消音効果を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1ないし請求項3に記載された発
明の一実施形態における排気装置が適用された自動二輪
車の左側面図である。
【図2】図1の自動二輪車のマフラーを中心とする部分
の底面図である。
【図3】マフラーの横断面図であって、図2のIII−
III線矢視横断面図である。
【符号の説明】
1…自動二輪車、2…後輪、3…マフラー本体、3a 、
3b …左右部分、3c…連結部、3d …凹部、4a …フ
ロントアッパカウリング、4b …フロントロアカウリン
グ、4c …リアカウリング、5…ウインドスクリーン、
6…シート、7…ステップフロア、8…センタースタン
ド、9…導風用スリット、10…前輪、11…排気管、A…
導風路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の側面から下面を連続して覆うロア
    カウリングを有し、 車体の略中央部に内燃機関を搭載し、 前記内燃機関から排出される排気ガスを消音するマフラ
    ーを備えてなる自動二輪車用排気装置において、 前記マフラー本体は、車体の下部後方であって、かつ、
    後輪の前方から側方にまたがって配置され、 前記マフラー本体の側部表面および下部表面は、前記ロ
    アカウリングの側部表面および下部表面と連続面を形成
    するようにされたことを特徴とする自動二輪車用排気装
    置。
  2. 【請求項2】 前記マフラー本体の直ぐ前方の前記ロア
    カウリングの下部表面には、導風用スリットが形成さ
    れ、 前記導風用スリットを通った風が、前記マフラー本体の
    上部表面に沿って流れるようにされたことを特徴とする
    請求項1記載の自動二輪車用排気装置。
  3. 【請求項3】 前記マフラー本体は、その排気ガスの放
    出口を含む後方部分を除いて、その左右部分が連結され
    て一体化されたことを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の自動二輪車用排気装置。
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GB2392894A (en) * 2002-09-10 2004-03-17 Honda Motor Co Ltd Motorcycle structure for tapered muffler and rear fender
JP2006315504A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Honda Motor Co Ltd 自動二輪車の排気装置

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