JP2001107011A - 光硬化型粘着剤組成物およびそのシート - Google Patents

光硬化型粘着剤組成物およびそのシート

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JP2001107011A
JP2001107011A JP28590999A JP28590999A JP2001107011A JP 2001107011 A JP2001107011 A JP 2001107011A JP 28590999 A JP28590999 A JP 28590999A JP 28590999 A JP28590999 A JP 28590999A JP 2001107011 A JP2001107011 A JP 2001107011A
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polyester resin
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Shoichi Nakada
昌一 中田
Munehiro Hatai
宗宏 畠井
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常温では感圧接着性を示し、光により硬化
し、硬化後は、PET、PVC、金属等の極性の高い被
着体に対する接着強度が優れ、且つ耐湿熱接着強度が優
れている粘接着剤組成物、及び前記粘着剤組成物から得
られる粘着剤、粘着シートの提供。 【解決手段】 ガラス転移温度(Tg)が25℃以上の
ポリエステル樹脂、光カチオン重合性化合物、及び光カ
チオン重合開始剤からなる光硬化型粘着剤組成物。上記
光硬化型粘着剤組成物からなる粘着剤、および粘着剤シ
ート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,常態では感圧接着
性を有し,光を照射することにより硬化される光硬化型
粘着剤組成物およびそれを用いたシートに関する.
【0002】
【従来の技術】一般的に接着剤は液状であり、被着体に
塗布した後に接合され、その後、溶剤の気化や高分子量
化反応によって固体化し、被着体を強固に接着する。し
かし、接着剤は接着強度が高い半面、被着体に塗布する
作業が煩雑で、また溶剤の気化や反応に比較的時間がか
かり、接着剤が固体化するまで何らかの方法で固定しな
ければならない等の取り扱いに制約がある。他方,粘着
剤はフィルム状の支持体に塗布された形で供給されるこ
とが多く,基本的にタックと呼ばれる吸着感のある半固
形の粘弾性体で、被着材に弱い圧力で圧着することがで
き、作業性が良好な半面、接着剤ほど強固な接着が得ら
れない欠点を有する。
【0003】粘着剤と接着剤の特徴を併せ持ち、貼り合
わせ時は粘着剤のように使用でき、光や熱などを与える
ことにより、硬化が始まり強固な接着強度を発現すると
いった、いわゆる硬化性粘着剤として特表平10‐50
8636には、遊離基重合ポリマー、光カチオン重合性
化合物、及び光カチオン性重合開始剤からなる光硬化型
粘着剤組成物が提案されている。ところが,遊離基重合
ポリマーとして代表的なアクリル系樹脂を用いた場合、
被着体として、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリ塩化ビニル(PVC) 、金属等への硬化後の
接着力が不十分であり、そのためにこれらの被着体に接
着させようとする際に、接着信頼性を低下せしめてい
た。
【0004】PET、PVC、金属等に対する接着性を
向上させるために、ポリエステル樹脂を用いることが考
えられるが、ポリエステル樹脂は、高温高湿条件下にお
いてエステルの加水分解反応により接着力を落とす可能
性があり、接着信頼性に不安があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の課題に鑑み、常温では、感圧接着性を示し、活性エネ
ルギー線の照射により硬化し、PET、PVC、金属等
の極性の高い被着体に対する接着性が良好で、耐熱耐湿
接着強度が優れた光硬化型粘着剤組成物、及び前記組成
物から得られる、粘着剤、粘着シートを提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ガラス転移温度が25℃以上のポリエステル樹脂、光カ
チオン重合性化合物、及び光カチオン重合開始剤からな
る光硬化型粘着剤組成物である。
【0007】請求項2記載の発明は、更に、ガラス転移
温度が25℃未満のポリエステル樹脂を含む請求項1記
載の光硬化型粘着剤組成物である。
【0008】請求項3記載の発明は、ガラス転移温度が
25℃以上のポリエステル樹脂が50重量%以上からな
るポリエステル樹脂を含む請求項2記載の光硬化型粘着
剤組成物である。
【0009】請求項4記載の発明は、ポリエステル樹脂
100重量部に対して、光カチオン重合性化合物が10
〜100重量部である請求項1〜3記載の光硬化型粘着
材組成物である。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項1〜4いず
れかに記載の粘着剤組成物からなる光硬化型粘着剤シー
トである。
【0011】本発明におけるガラス転移温度が25℃以
上のポリエステル樹脂としては特に限定されるものでは
ないが、例えば、商品名;バイロン‐103、200、
240、280、290、296、600(東洋紡社
製)、商品名;エリーテルUE‐3200、3201、
3203、3210、3215、3216、3240、
3250、3500、3600、3620、3660、
3690(ユニチカ社製)等が挙げられる。前記ポリエ
ステル樹脂のガラス転移温度は25℃以上が必要であ
り、25℃未満の場合は、高温高湿度の条件下で加水分
解が進行しやすくなってしまう。又、ガラス転移温度が
高すぎるとテーフ゜ が硬くなり接着力が低下することがあ
る。好ましいガラス転移温度は30〜100℃である。
前記ポリエステル樹脂は単独で用いられてもよいし、2
種類以上が併用されてもよい。
【0012】本発明におけるポリエステル樹脂中には、
粘着剤組成物の物性、性能を用途に応じて調整、改良す
る為に請求項2に記載の如くガラス転移温度が25℃未
満のポリエステル樹脂が添加されることが好ましい。特
に、ガラス転移温度が25℃未満のポリエステル樹脂を
併用することにより、常態での感圧接着性が向上し、施
工性、及び硬化後の接着強度が向上する。前記ガラス転
移温度が25℃未満のポリエステル樹脂の量は、請求項
3に記載の如く、ポリエステル樹脂中の50重量%未満
であることが好ましい。ガラス転移温度が25℃未満の
ポリエステル樹脂の量が50重量%を越えると、光硬化
型粘着剤及びシートの耐湿熱性が低下してしまう可能性
があるからである。
【0013】前記ガラス転移温度が25℃未満のポリエ
ステル樹脂は特に限定されるものではないが、例えば商
品名;バイロン‐220、300、550、630、6
50、820(東洋紡社製)、商品名;LP‐011、
033、035、044(日本合成化学工業社製)、商
品名;エリーテルUE‐2300、2330、322
0、3221、3400(ユニチカ社製)、商品名;E
R‐6510、6520、6550、6570、661
0、6620、6640、6650、6680、670
0、6800、6810、6820、8100、810
1、8105、8106、8107、8120、820
0、8600等(ユニチカ社製)等が挙げられる。前記
ポリエステル樹脂は単独でも用いられてもよいし,2種
類以上が併用されてもよい.
【0014】本発明における光硬化型粘着剤組成物には
必須成分として光カチオン重合性化合物が含有される。
光カチオン重合性化合物としては、分子内に少なくとも
1個の光カチオン重合性の官能基を有する化合物であれ
ばよく、特に限定されるものではないが、例えば、分子
内に少なくとも1個のエポキシ基、オキセタン基、水酸
基、ビニルエーテル基、エピスルフィド基、エチレンイ
ミン基等の光カチオン重合性の官能基を有する各種化合
物が挙げられる。また、上記光カチオン重合性化合物の
分子量は、特に限定されるものではなく、モノマー状、
オリゴマー状、ポリマー状のいずれであってもよい。上
記光カチオン重合性化合物は、単独で用いられても良い
し、2種類以上が併用されても良い。
【0015】上記光カチオン重合性化合物の中でも、分
子内に少なくとも1個以上のエポキシ基を有するエポキ
シ基含有化合物が好適に用いられる。前記エポキシ基含
有化合物としては特に限定されるものではなく、例え
ば、商品名;エピコート‐1001、1002(油化シ
ェルエポキシ社製)等のビスフェノールA型エポキシ樹
脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂のようなビスフェ
ノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、グリシ
ジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポ
キシ樹脂等の2官能以上の各種エポキシ樹脂、グリシジ
ル化ポリエステル、グリシジル化ウレタン、グリシジル
化アクリル等のエポキシモノマーやエポキシオリゴマー
の付加重合体、分子中に屈曲性のある構造を導入した、
商品名;リカレジンBPO‐20E、60E、80E、
100E、180E(新日本理化社製)等の可堯性のエ
ポキシ樹脂等が挙げられる。これらエポキシ樹脂は単独
で用いられても良いし、2種以上が併用されても良い。
【0016】上記ポリエステル樹脂100重量部に対し
て、前記カチオン重合性化合物の量は、10〜100重
量部が好ましい。光カチオン重合性化合物の量が、10
0重量部を越えるとPET、PVC、金属等に対する接
着性が低下する傾向になり、10重量部未満の場合は、
カチオン重合による架橋成分の割合が少なくなり硬化後
の耐熱性等が低下することがある。
【0017】本発明による光硬化型粘着剤組成物には、
必須成分として光カチオン重合開始剤が含有される。光
カチオン重合開始剤はイオン性光酸発生タイプであって
もよいし、非イオン性光酸発生タイプであってもよい。
上記イオン性光酸発生タイプの光カチオン重合開始剤と
しては、特に限定されるものではないが、例えば、芳香
族ジアゾニウム塩、芳香族ハロニウム塩、芳香族スルホ
ニウム塩等のオニウム塩類、鉄‐アレン錯体、チタノセ
ン錯体、アリールシラノール‐アルミニウム錯体等の有
機金属錯体等が挙げられる。これらの具体例としては、
商品名;アデカオプトマーSP‐150、170(旭電
化工業社製)、商品名;UVE‐1014(ゼネラルエ
レクトロニクス社製)、商品名;CD‐1012(サー
トマー社製)等が挙げられる。前記光カチオン重合開始
剤は単独で用いられても良いし、2種以上が併用されて
も良い。
【0018】また非イオン性光酸発生タイプの光カチオ
ン重合開始剤としては,特に限定されるものではなく、
例えば、ニトロベンジルエステル、スルホン酸誘導体、
リン酸エステル、フェノールスルホン酸エステル、ジア
ゾナフトキノン、N‐ヒドロキシイミドスルホナート等
が挙げられ、これらが単独で用いられても良いし、2種
以上が併用されても良い。
【0019】上記光カチオン重合開始剤の量は、特に限
定されるものではないが、上記光カチオン重合性化合物
100重量部に対して、0. 1〜10重量部が好まし
い。カチオン重合開始剤が0. 1重量部未満の場合は、
光カチオン重合が十分に進行しなかったり、反応が遅く
なりすぎたりする可能性がある。
【0020】本発明においては、上記光カチオン重合開
始剤を活性化するために活性エネルギー線が使用され
る。上記活性エネルギー線としては特に限定されるもの
ではなく、例えば、マイクロ波、赤外線、可視光、紫外
線、X 線、γ線等が挙げられ、特に取り扱いが簡便であ
り、比較的高エネルギーを得ることのできる紫外線がよ
り好適に用いられる。特に好適に用いられるのは波長が
200〜400nmの紫外線である。前記紫外線は、例
えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、キ
セノンランプ等の光源を用いて照射される。
【0021】また、本発明の光硬化型粘着剤組成物で
は、ポリエステル樹脂、光カチオン重合性化合物及び光
カチオン重合開始剤のほかに、本発明の目的を阻害しな
い範囲で、公知の粘着付与樹脂や増量剤などを適宜配合
してもよい。例えば、本発明の硬化型粘着剤の粘着性を
向上させる目的で、ロジン系樹脂、変性ロジン系樹脂、
テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、芳香族変性テ
ルペン樹脂、C5系またはC9系の石油樹脂、クマロン
樹脂等の粘着付与樹脂を添加してもよい。
【0022】本発明の光硬化型粘着剤組成物の製造方法
は、特別なものでなく、ホモディスパー、ホモミキサ
ー、万能ミキサー、プラネタリウムミキサー、ニーダ
ー、三本ロール等の混合機を用いて、常温もしくは加温
下で、ポリエステル樹脂、光重合性化合物、及び光カチ
オン重合開始剤の所定量、必要に応じてその他添加剤を
加えて混合することにより得られる。尚、前記混合操作
は光遮断下で行われるのが好ましい。
【0023】こうして得られる本発明の光硬化型粘着剤
組成物はそのままの形態で接合部材(被着体)の片面も
しくは両面に塗工し、光カチオン重合させ、硬化せしめ
てもよいが、より良好な取り扱い作業性や簡便性を得る
ためには、請求項5に記載の如く予め粘着シート状に加
工した光硬化型粘着シートの形態で使用することが好ま
しい。なお、上記粘接シートは通常両面粘着シートであ
ることが好ましいが、場合によっては片面粘着シートで
あってもよい。
【0024】上記粘着剤組成物を用いてシートを得るた
めに、光硬化型粘着剤組成物を種々の方法で薄く加工す
ることでシート化する。好ましくは、バーコート法、ロ
ールコート法、グラビアコート法、押出コート法等で、
シート状の離型処理された支持体上に、塗工し、シート
化される。塗工の際に、組成物が固形であったり、ある
いは液状であっても粘性が高く、塗布できない場合等
は、適当な溶剤によって希釈したり、加熱により溶融さ
せるなどして粘性を低下させて塗工しても良い。シート
化された光硬化型粘着シートは常温感圧性であるため、
取扱いやすいよう離型シートで感圧面を保護することが
好ましい。
【0025】上記の光硬化型粘着剤組成物を塗工しシー
ト化する際の支持体、離型シートとしては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ナイロ
ン、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサ
ルファイド、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビ
ニル、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロー
ス、セロハン等が挙げられる。これらシートの厚さにつ
いては特に限定されないが、1μm以上が好ましく、よ
り好ましくは10μm以上である。薄すぎると強度が低
く、使用時に断裂する事がある。
【0026】本発明における粘着シートの厚さは特に限
定はされないが、1〜2000μmが好ましく、より好
ましくは10〜1000μmである。粘着剤厚みが1μ
m未満であると、被着材の表面の凹凸によって接着性が
影響されることがあり、2000μmを越えると硬化時
間が過度に長くなることがある。
【0027】本発明における接合方法において、光硬化
型粘着剤組成物に光を照射する時期は光硬化型粘着剤組
成物が塗工、もしくは貼付されている接合部材との接合
前もしくは接合後のいずれであっても良い。例えば、少
なくとも一方の接合部材が光透過性である場合は、光硬
化型粘着剤組成物もしくは光硬化型粘着シートを少なく
とも一方の接合部材に途工もしくは貼りつけた後に、他
方の接合部材と接合し、上記光透過性の接合部材面から
光を照射して、光硬化型粘着剤組成物もしくは光硬化型
粘着シートを光カチオン重合させ、硬化せしめれば良
い。この方法の場合、接合工程全体の時間短縮を図るた
めに接合部材同士が接合された後、可及的速やかに活性
エネルギー線を照射することが望ましい。又、接合の際
に密着性を向上させるために、加温して接合部材と接合
させることも可能である。特に、上記光硬化型粘着剤組
成物中にガラス転移温度が25度未満のポリエステル樹
脂が含有されていないか、その量が少ない場合には、加
温して接合させるのが好ましい。
【0028】また、双方の接合部材が光透過性でない場
合、光硬化型粘着剤組成物もしくは光後硬化型粘着シー
トを少なくとも一方の接合部材に途工もしくは貼付け、
ついで、上記粘着剤組成物もしくは粘着シート面に光を
を照射した後に、他方の接合部材と接合し、光硬化型粘
着剤組成物もしくは光硬化型粘着シートを光カチオン重
合させ、硬化せしめればよい。この方法の場合一方の接
合部材と他方のの接合部材との接合を円滑に行うため
に、光が照射された後、可及的速やかに好ましくは10
分以内に双方の接合部材の接合を行うことが望ましい。
【0029】上記いずれの方法の場合も常温で光硬化型
粘着剤組成物もしくは光硬化型粘着シートの光カチオン
重合反応による硬化が短時間で進行し、硬化物は優れた
接着強度、耐溶剤性、耐熱性、耐水性を発現する.また
光硬化型粘着剤組成物もしくは光硬化型粘接着剤シート
の硬化反応をより促進し、硬化時間をさらに短縮するた
めに、上記光照射と共に加熱や加湿等による他の硬化手
段が併用されても良い。特に、上記光硬化型粘着剤組成
物中にガラス転移温度が25度未満のポリエステル樹脂
が含有されていないか、もしくは、その量が少ない場合
には、加熱等を併用するのが好ましい。
【0030】(作用)本発明の光硬化型粘着剤組成物
は、ポリエステル樹脂、光カチオン重合性化合物、及び
光カチオン重合開始剤を主成分としており、常温感圧性
を示すので容易に貼付が可能であり、光を照射すること
により光カチオン重合性化合物の硬化反応が進行し、架
橋構造が形成され、そこにポリエステル樹脂の分子鎖が
組み込まれるために、高い接着強度が発現する。又、本
発明の光硬化型粘着剤組成物はポリエステル樹脂を用い
ているのでPET、PVC、金属等への接着性が優れて
いると共に、そのガラス転移温度が高いので耐加水分解
性が良好なので、耐湿熱接着性が優れている。更に、硬
化反応が光カチオン重合であるので光照射後、光が遮断
された後でも硬化反応が進行して、被着体を強固に接着
する。
【0031】
【実施例】以下、実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみの限定されるもの
ではない。実施例1 表1に示す処方により、下記の操作手順で光硬化型粘着
剤組成物及びシートを作成した。
【0032】〔粘着剤組成物の調整〕ホモディスパー型
撹拌混合機(商品名;ホモディスパーL型、特殊機化社
製)を用い、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、光カチ
オン重合開始剤、溶剤(MEK)を、撹拌速度3000
rpmで均一に撹拌混合して、光硬化型粘着剤組成物を
得た。
【0033】〔粘着剤組成物の調整〕支持体として、離
型処理が施された厚み50μmのPETフィルム上に、
バーコーターを用いて上記で得られた粘着剤組成物を塗
工、乾燥した。次いで粘着剤組成物面に保護フィルムと
してシリコーン離型処理が施されたPETフィルムの離
型処理面をラミネートして粘着剤シートを得た。なお得
られた光硬化型粘着シートの厚みは100μmであっ
た。
【0034】〔接合体の作成〕得られた光硬化型粘着シ
ートの保護フィルムを剥離しながら、光硬化型粘着シー
トをコロナ処理を施したPETフィルムのコロナ処理面
に室温でラミネートし、次いで離型PETフィルムを剥
離し、光硬化型粘着シートの粘着剤組成物面に超高圧水
銀灯を用いて波長365nmの紫外線を照射量が240
0mJ/cm2となるように照射した後、すぐに上記粘
着剤組成物面に同じくコロナ処理を施したPETフィル
ムのコロナ処理面にラミネートし、110℃のオーブン
中で30分間硬化させて接合体を得た。
【0035】〔評価〕 (初期接着力)接合体を幅10mmに裁断し試験片を作
成し、テンシロン型引っ張り試験機を用いて、剥離速度
50mm/分でT型剥離試験を行った。結果を組成と共
に表1に示す。 (耐湿熱接着力)上記と同様にして作成した試験片を8
5℃、95%RHの恒温恒湿オーブン中に3日間投入し
た後に、テンシロン型引っ張り試験機を用いて、剥離速
度50mm/分でT型剥離試験を行った。結果を表1に
示す。
【0036】実施例2〜4、比較例1〜3 表1の配合で、接合体の作成時に加熱をせずに23℃、
65%RHの雰囲気下で3日間放置する以外は実施例1
と同様に行った。結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】尚、表1中の化合物名は下記の通りであ
る。 UE3500:ポリエステル樹脂(ユニチカ社製、Tg
=35℃) B200:ポリエステル樹脂(東洋紡社製、Tg=67
℃) UE3400:ポリエステル樹脂(ユニチカ社製、Tg
= -20℃) B550:ポリエステル樹脂(東洋紡社製、Tg= -1
5℃) BEO−60E:エポキシ樹脂(新日本理化社製) SP−170:光カチオン重合開始剤(旭電化工業社
製)
【0039】
【発明の効果】本発明の光硬化型粘着剤組成物は、ガラ
ス転移温度が25℃以上のポリエステル樹脂、光カチオ
ン重合性化合物、光カチオン重合開始剤からなっている
ので、常温では感圧接着性を示し、光照射することによ
り硬化が進行し、極性の高い被着体に対して良好な接着
強度が得られる。又、本発明の粘着剤組成物は、耐湿熱
性が優れているので、電気製品や自動車等の耐湿熱性が
要求される分野にも用いることができる。更に、本発明
の光硬化型粘着剤シートは、上記光硬化型粘着剤組成物
を用いてシート化されているので、取り扱い、施工性が
優れており、簡便に上記効果を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA13 AA15 AA17 AB01 AB07 BA02 CA02 CA03 CA04 CA06 CC02 DB03 EA05 4J040 DF041 DF042 DF051 DF052 EC021 EC022 EC061 EC062 EC071 EC072 EC081 EC082 EC121 EC122 EC161 EC162 EC251 EC252 ED001 ED002 ED041 EF001 EF002 FA061 FA062 GA04 GA05 GA11 HB06 HB21 HC14 HC17 HC22 HD13 HD18 HD20 HD24 HD43 JA09 JB08 JB09 KA13 LA02 LA06 LA07 LA08 MA02 MA10 NA16 NA19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス転移温度が25℃以上のポリエス
    テル樹脂、光カチオン重合性化合物、及び光カチオン重
    合開始剤からなることを特徴とする光硬化型粘着剤組成
    物。
  2. 【請求項2】 更に、ガラス転移温度が25℃未満のポ
    リエステル樹脂を含むことを特徴とする請求項1記載の
    光硬化型粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 ガラス転移温度が25℃以上のポリエス
    テル樹脂が50重量%以上からなるポリエステル樹脂を
    含むことを特徴とする請求項2記載の光硬化型粘着剤組
    成物。
  4. 【請求項4】 ポリエステル樹脂100重量部に対し
    て,光カチオン重合性化合物が10〜100重量部であ
    ることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の光硬
    化型粘着材組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれかに記載の粘接着剤
    組成物からなることを特徴とする光硬化型粘着剤シー
    ト。
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