JP2001106917A - 樹脂を含有するワックス球状顆粒とその製造方法、及びセラミック成形体とその製造方法 - Google Patents

樹脂を含有するワックス球状顆粒とその製造方法、及びセラミック成形体とその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワックスと樹脂の混合剤を成形助剤とし、原
料粉末に加えて成形する場合に、優れた成形性と保形性
を発現する成形助剤を提供する。原料粉末との均一混合
を容易に短時間で可能にする。 【解決手段】 樹脂を含有するワックス球状顆粒におい
て、樹脂の割合が30重量%以上80重量%以下であ
る。ワックスと樹脂を混合・溶融した後、スプレードラ
イヤーによる冷風噴霧乾燥法により微粒化するワックス
球状顆粒の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、セラミックス用
バインダー、焼結金属粉末用バインダー、窯業用バイン
ダー、ホットメルト接着剤、感熱接着剤、塗料増粘剤、
合成建材、電気絶縁材料等に用いられるワックス球状顆
粒とその製造方法及びそのワックス球状顆粒を用いて製
造したセラミック成形体とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来から、セラミック粉末、金属粉末
等の原料粉末の成形助剤としてワックスと樹脂の混合物
を用い、成形体を製造する方法が行われてきた。この場
合、樹脂の割合を少なくすれば得られる成形体の強度が
小さくなり、製品の変形原因になる。逆に、樹脂の割合
を多くすれば成形時の可塑性が発現できず、成形が困難
となる。従って、樹脂とワックスの配合比を適切な範囲
に調整する必要がある。
【0003】 所定量の樹脂と所定量のワックスを各々
ペレットとし、これらペレットを乾式混合して樹脂とワ
ックスの混合物を製造する方法もあるが、個々のペレッ
トの重量、寸法の違いにより均一に混合することが困難
である。又、これらペレットを均一に混合できたとして
もミクロ的に見ればペレットの寸法分だけ不均一な混合
状態であると言える。
【0004】 機械粉砕等で樹脂粉末とワックス粉末を
作製し、篩通し等で粒径を調製し、乾式混合する方法も
あるが、粉末形状が塊状となり、粉末同士が滑り難く、
短時間での均一乾式混合が困難である。また、この様な
機械粉砕、篩通し工程、粒度調製工程等製造工程が増加
し、製造時間が長くなると共に製造コストが高くなると
の問題を生じる。
【0005】 樹脂とワックスをそれぞれ所定量の割合
で混合・溶融し、ブロック状に固化させて、機械粉砕等
で粉末化する方法もあるが、得られた粉末は塊状とな
り、原料粉末に加えて乾式混合する場合、粉末同士が滑
り難く、短時間での均一乾式混合は困難である。その結
果、混練機と押出機が一体となった生産性の高い連続混
練押出成形機等への適用が困難となる。
【0006】 特公平8−18298号公報にはパラフ
ィンワックス100重量部に、エチレン酢酸ビニル共重
合樹脂6重量部を加え、攪拌溶解した後、スプレードラ
イヤーで冷風噴霧乾燥し、平均粒径約200μmの成形
助剤の顆粒粉末を得る方法が開示されている。この方法
は、この顆粒粉末を成形助剤とし、セラミック原料に加
え混練押出機に投入し、混練部80〜100℃、押出部
60〜80℃の温度条件で射出成形用ペレットを作製す
るものである。
【0007】 しかしながら、複雑形状の成形体、寸法
精度の厳しい成形体、薄肉の成形体、例えばハニカム構
造体の押出成形に用いる成形助剤として使用した場合、
ハニカムの壁厚が薄くなるほど、又、セル密度が小さい
ほど、成形体の保形強度が必要となり、上記公報に記載
された顆粒粉末では満足する保形強度が得られなかっ
た。また、例えば、ガスタービン用静翼部品の射出成形
に用いる成形助剤として使用した場合、翼部肉厚が薄く
なるほど、又、高形状精度が要求されるほど、成形体の
保形強度が必要となり、上記公報に記載された顆粒粉末
では満足する保形強度が得られなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、上述した
種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的と
するところは、(1)ワックスと樹脂の混合剤を成形助
剤とし、原料粉末に加えて成形する場合に、優れた成形
性と保形性を発現する成形助剤を提供すること、(2)
ワックスと樹脂の混合が均一であること、(3)製造工
程が簡略であること、(4)不純物が混入しないこと、
(5)コストが安いこと、(6)成形助剤として原料粉
末と容易に、短時間に、均一に、混合され易いこと、
(7)生産性の高い連続混練押出成形機等への適用が可
能となることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】 本発明によれば、樹脂
を含有するワックス球状顆粒において、該樹脂の割合が
30重量%以上80重量%以下であることを特徴とする
ワックス球状顆粒が提供される。
【0010】 また本発明においては、樹脂の割合が3
0重量%以上60重量%以下であることが好ましく、樹
脂の割合が40重量%を超え、60重量%以下であるこ
とが更に好ましい。又、樹脂が熱可塑性樹脂であること
が好ましい。更に、樹脂がエチレン・酢酸ビニル共重合
物であることが好ましい。更に又、ワックスが石油ワッ
クスであることが好ましい。又、粒径が1.0mm以下
の大きさの球状顆粒が好ましい球状顆粒として提供され
る。
【0011】 本発明によれば、ワックスと樹脂を混合
・溶融した後、スプレードライヤーによる冷風噴霧乾燥
法により微粒化することを特徴とするワックス球状顆粒
の製造方法が提供される。
【0012】 本発明の製造方法では、ワックスと樹脂
の溶融温度が40℃以上であることが好ましい。又、ス
プレードライヤーの噴霧方式が遠心噴霧方式であること
が好ましい。更に、ワックスと樹脂の混合・溶融物をス
プレードライヤーへ供給し、微細化するまでのフィード
タンクからアトマイザーに至る系統部の温度を制御し
て、混合溶融物の温度を混合溶融物の融点より5℃以上
高く保つことが好ましい。
【0013】 また、本発明によれば、原料粉末と成形
バインダーとの混合物を成形して成るセラミック成形体
であって、成形バインダーが樹脂を含有するワックス球
状顆粒であって、かつ球状顆粒中の樹脂の割合が30重
量%以上80重量%以下であることを特徴とするセラミ
ック成形体が提供される。
【0014】 さらにまた本発明によれば、原料粉末と
成形バインダーとの混合物を成形して製造するセラミッ
ク成形体の製造方法であって、成形バインダーが樹脂を
含有するワックス球状顆粒で、かつ球状顆粒中の樹脂の
割合が30重量%以上80重量%以下であって、原料粉
末と成形バインダーの混合物を成形温度に加熱して成形
バインダーを溶融させた後、成形し、次いで成形物を冷
却固化することを特徴とするセラミック成形体の製造方
法が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施形態につい
て説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定される
ものでないことはいうまでもない。本発明は、樹脂を含
有するワックス球状顆粒であって、樹脂の割合が30重
量%以上80重量%以下であることを特徴とするもので
ある。このように、顆粒中の樹脂の割合が30重量%以
上80重量%以下であるため、このワックス球状顆粒を
セラミック粉末、金属粉末等のバインダ(成形助剤)と
して使用する場合、成形時の可塑性が確保され、しかも
得られる成形体強度も高くなり、変形が防止ができる。
一方、顆粒中の樹脂の割合が30重量%未満の場合に
は、得られる成形体の強度が小さくなり、変形原因とな
り、また樹脂の割合が80重量%を超えると、成形時の
可塑性が発現できず、成形が困難となる。なお、ワック
スと樹脂の混合・溶融時の粘性低下、流動性向上および
成形時の可塑性向上の点から高溶融粘度である樹脂の混
合割合は60重量%以下が好ましく、成形体の強度向
上、変形抑制の点から、固化時に高強度である樹脂の混
合割合は、40重量%を超えることが更に好ましい。
【0016】 また、本発明においては、樹脂を含有す
るワックス球状顆粒であるため、当然のことながら、樹
脂粉末(又はペレット)とワックス粉末(又はペレッ
ト)を混合・調製する必要はない。さらに、本発明の球
状顆粒を成形体のバインダとして用いて乾式混合する場
合や混練する場合において、球状であるため、セラミッ
ク粉末や金属粉末に対して滑りやすく、従って短時間で
の均一混合、均一混練が可能となる。このため、生産性
の高い連続混練押出成形機などへの適用も可能となる。
また、本発明の顆粒の粒径は1.0mm以下であること
が好ましい。このように顆粒の粒径を小さくすること
は、上記した均一混合、均一混練のために更に好まし
い。
【0017】 本発明において、使用する樹脂は、適用
する対象により適宜変わり得るが、例えば、セラミック
成形体のバインダとして用いる場合には熱可塑性樹脂が
好ましく、特に、エチレン・酢酸ビニル共重合物である
ことが好ましい。又、ワックスとしては石油ワックスで
あることが好ましい。
【0018】 次に、本発明におけるワックス球状顆粒
の製造方法について説明する。ワックスと樹脂をそれぞ
れ所定量秤量し、混合・溶融した後、混合溶融物をフィ
ードタンクに投入し、タンク内で攪拌貯蔵する。フィー
ドポンプによりフィードタンク内の溶融混合物をフィー
ドパイプを経由してアトマイザーに供給する。アトマイ
ザーより溶融混合物をスプレードライヤー本体内に噴霧
し、ワックスと樹脂が所定の割合で混合されたワックス
球状顆粒が作製される。尚、ワックスと樹脂の混合の際
に、必要に応じて、カップリング剤、潤滑剤、分散剤等
の助剤を添加して混合する。
【0019】 また、ワックスを溶融し、流動性を発現
させるために、ワックスと樹脂の混合・溶融温度は40
℃以上が好ましい。又、樹脂は、融点200℃以下の樹
脂が好ましい。ワックスと樹脂の混合・溶融を200℃
以下の温度で行うことが可能となり、ワックスの過熱に
よる酸化劣化が防止され、油分増加、色相変化等が抑制
できる点で好ましい。
【0020】 更に、フィードタンク、フィードポン
プ、フィードパイプ、アトマイザー等からなる溶融混合
物の供給系統部の温度を溶融混合物の温度が融点より5
℃以上となる様に制御することにより、溶融混合物の滑
らかな流動性が確保され、凝固防止の点で好ましい。
又、スプレードライヤー本体(冷却室)の雰囲気温度を
溶融混合物の凝固点以下に制御することが必要である。
【0021】 アトマイザーは、遠心噴霧方式、ノズル
噴霧方式のどちらでも良いが、製造される顆粒の微粒
化、噴霧部の目詰まり防止、長時間の安定噴霧の点で遠
心噴霧方式が好ましい。尚、遠心噴霧時のアトマイザー
回転数、アトマイザー温度、溶融混合物の供給速度等の
製造条件はワックスと樹脂の混合割合に応じて適宜設定
する。
【0022】
【実施例】 以下、本発明について実施例を用いて更に
詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限られる
ものではない。
【0023】(実施例1〜7、比較例1〜6)パラフィ
ンワックス、マイクロクリスタリンワックス、EVA
(樹脂)、オレイン酸を用いて、スプレードライヤーに
よりワックス球状顆粒を製造した。スプレードライヤー
時の材料溶融温度は、材料組成(EVAの割合)を考慮
して、各材料の適切な温度に設定した。スプレードライ
ヤーを用いた冷風噴霧乾燥法による球状顆粒の製造可
否、得られた球状顆粒の平均粒径を評価した。その結果
を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】 又、各実施例及び比較例で得られたそれ
ぞれの樹脂(EVA)を含有するワックス球状顆粒をセ
ラミック顆粒と乾式混合し、適切な成形条件でハニカム
成形体を押出成形により製造した。セラミック顆粒と均
一混合するのに要する時間、押出成形品の外観状態を目
視により観察し、評価した。その結果を表1に示す。
【0026】 セラミック顆粒と樹脂(EVA)を含有
するワックス球状顆粒との混合は、樹脂(EVA)を含
有するワックス球状顆粒22重量%、セラミック顆粒
(コージェライト原料)78重量%として、乾式粉末攪
拌混合機を用いて乾式混合した。ミキサーへの投入重
量、ミキサーの攪拌羽根の回転数などの混合条件は、全
て同一条件とした。
【0027】 また、混合時間を1分間隔で、乾式粉末
攪拌混合機の混合粉末を、無作為に5サンプル(各3
g)採取し、フローテスターを用いて、適切な温度条件
で見掛粘度を測定した。その5サンプルの見掛粘度のば
らつきが±10%になった時点をもって、均一混合でき
ている時間と定義した。
【0028】 表1において、成形されたハニカムの壁
厚は2.5ミル、セル密度900セル/インチ2であ
る。
【0029】 尚、均一混合を評価したフローテスター
について説明する。フローテスターとは、熱可塑性材
料、熱硬化性材料等の溶融特性、流動性能を測定する装
置である。今回は、フローテスターを用いて、サンプリ
ングした混合粉末を加熱して材料に可塑性を与え、材料
上部より荷重を加え、細管内を通過させ、所定量の材料
が通過した速度から見掛粘度を算出して求めた。今回
は、この測定方法で算出された見掛粘度のばらつきで、
粉末混合の均一度合いを判定した。
【0030】(実施例1〜5)実施例1〜5は、ワック
ス(日本精蝋製)、マイクロクリスタリンワックス(日
本精蝋製)、EVA(三井デュポンケミカル製)、オレ
イン酸(片山化学製)を表1に記載の通り、EVAが3
0〜80重量%の範囲に含有される様に配合し、次い
で、混合・溶融し、スプレードライヤー内に遠心噴霧方
式により噴霧し、微粒顆粒を製造した実施例を示す。ワ
ックスとEVAの均一混合状態にある球状顆粒の平均粒
径が夫々0.2〜0.5mmの範囲のものが得られた。
実施例1で得られた微粒顆粒を図1に示す。実施例1〜
5で得られた微粒顆粒を夫々コージェライト粉末と混合
し、均一混合状態に達するまでの時間はいずれも2〜3
分間と短かった。これらの均一混合粉末を用いて夫々押
出成形によりハニカム成形を行いハニカム成形体の状態
を目視観察した結果、良好なハニカム押出成形体が得ら
れた。
【0031】(実施例6〜7)実施例6〜7は、実施例
1又は実施例5と同一の材料組成のものを混合・溶融
し、スプレードライヤー内へノズル噴霧方式により噴霧
して微粒顆粒を製造した実施例を示す。ワックスとEV
Aの均一混合状態にある球状顆粒の平均粒径が夫々0.
7mm及び1.0mmのものが得られた。遠心噴霧方式
に比べ若干粒径の大きい顆粒が得られた。実施例6〜7
で得られた微粒顆粒を夫々コージェライト粉末と混合
し、均一混合状態に達するまでの時間はいずれも3分間
と短かった。これらの均一混合粉末を用いて夫々押出成
形によりハニカム成形を行いハニカム成形体の状態を目
視観察した結果、良好なハニカム押出成形体が得られ
た。
【0032】(比較例1〜2)比較例1〜2は、表1に
記載の通り、EVAの含有量を1あるいは10重量%と
した材料を混合・溶融し、スプレードライヤー内に遠心
噴霧方式により噴霧し、微粒顆粒を製造した実施例を示
す。球状顆粒の平均粒径は0.05乃至0.1mmと微
粒顆粒が得られたが、これらの顆粒をコージェライト粉
末と均一混合し、押出成形によってハニカム成形体を製
造したところ、ハニカム成形体に欠陥あるいは変形が生
じ、良好なハニカム成形体は得られなかった。
【0033】(比較例3)比較例3は、表1に記載の通
り、EVAを90重量%含有する材料を混合・溶融し、
スプレードライヤー内に遠心噴霧方式により噴霧した例
を示す。球状顆粒は得られず、繊維状のものが製造され
た。この繊維状体を図2に示す。
【0034】(比較例4)比較例4は、EVAのみから
なる材料の場合を示す。180℃で溶融し、スプレード
ライヤー内に遠心噴霧を試みたが、溶融物の粘性が高
く、圧送が出来ず、球状顆粒の製造が出来なかった。
【0035】(比較例5)比較例5では、ワックス中に
EVAを30重量%含有する材料を35℃の温度でスプ
レードライヤー内へ遠心噴霧を試みたが、未溶融状態で
あり、ワックスとEVAが均一混合された微粒顆粒を得
ることは出来なかった。
【0036】(比較例6)比較例6は、表1に記載の通
り、ワックス中にEVAを30重量%含有する材料を混
合・溶融し、この溶融物からφ10mm程度のペレット
を成形し、このペレットを凍結粉砕してEVAを含有す
るワックス粉末を製造し、この粉末とコージェライト粉
末を混合して均一状態にし、押出成形によりハニカム成
形体を製造した例を示す。良好なハニカム成形体は得ら
れるが、凍結粉砕粉末とコージェライト粉末との混合に
おいて、均一混合状態に達するに要する時間が6分間と
長く、本発明の2〜3倍の時間を要した。尚、凍結粉砕
した粉末を図3に示す。
【0037】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明は、樹脂
を30重量%以上80重量%以下含有したワックス球状
顆粒であるから、セラミック用バインダ、焼結金属粉末
用バインダ、窯業用バインダ、ホットメルト接着剤、感
熱接着剤、塗料増粘剤、合成建材、電気絶縁材料等に好
適に適用される。特に原料粉末に加えて成形助剤として
用いた場合、複雑形状品、寸法精度の高い成形品、肉厚
の薄い成形品、特に薄壁ハニカム成形体等のセラミック
スの成形において極めて優れた成形性と保形性を発現
し、良好なセラミック成形体が得られる。更に、その球
状顆粒の製造方法がワックスと樹脂を混合・溶融した
後、スプレードライヤーを用いた冷風噴霧乾燥法によ
り、微粒顆粒を製造しているから、ワックスと30〜8
0重量%の樹脂の混合が均一であり、且つ製造中に不純
物の混入が防止され、機械的粉砕法に比較して、製造工
程・時間が短縮できる。従って、製造コストが1/2程
度に削減できるとの効果が得られる。また、原料粉末と
の均一混合が容易に短時間で可能となるから、生産性の
高い連続混練押出成形機等に適用可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた球状顆粒の粒子構造を示
す写真である。
【図2】 比較例3で得られた微粒顆粒の粒子(繊維
状)構造を示す写真である。
【図3】 比較例6で得られた凍結粉砕した粉末の粒子
構造を示す写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/18 C08L 23/08 C08L 23/08 57/02 57/02 101/00 101/00 C04B 35/00 108 (72)発明者 川江 孝行 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 4F070 AA11 AA13 AA63 DA34 DC05 DC11 4G004 CA03 CA04 NA04 4G030 PA21 4J002 AA01W AE03X AE05X BA01X BB06W DM006

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂を含有するワックス球状顆粒におい
    て、該樹脂の割合が30重量%以上80重量%以下であ
    ることを特徴とするワックス球状顆粒。
  2. 【請求項2】 該樹脂の割合が30重量%以上60重量
    %以下である請求項1に記載のワックス球状顆粒。
  3. 【請求項3】 該樹脂の割合が40重量%を超え、60
    重量%以下である請求項1に記載のワックス球状顆粒。
  4. 【請求項4】 該樹脂が熱可塑性樹脂である請求項1〜
    3のいずれか1項に記載のワックス球状顆粒。
  5. 【請求項5】 該樹脂がエチレン・酢酸ビニル共重合物
    である請求項1〜3のいずれか1項に記載のワックス球
    状顆粒。
  6. 【請求項6】 該ワックスが石油ワックスである請求項
    1〜5のいずれか1項に記載のワックス球状顆粒。
  7. 【請求項7】 該顆粒の粒径が1.0mm以下である請
    求項1〜6のいずれか1項に記載のワックス球状顆粒。
  8. 【請求項8】 ワックスと樹脂を混合・溶融した後、ス
    プレードライヤーによる冷風噴霧乾燥法により微粒化す
    ることを特徴とするワックス球状顆粒の製造方法。
  9. 【請求項9】 該ワックスと該樹脂の溶融温度が40℃
    以上である請求項8に記載のワックス球状顆粒の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 該スプレードライヤーの噴霧方式が遠
    心噴霧方式である請求項8又は請求項9に記載のワック
    ス球状顆粒の製造方法。
  11. 【請求項11】 該ワックスと該樹脂の混合・溶融物を
    スプレードライヤーへ供給し、微細化するまでのフィー
    ドタンクからアトマイザーに至る系統部の温度を制御し
    て、該混合溶融物の温度を該混合溶融物の融点より5℃
    以上高く保つ請求項8〜10のいずれか1項に記載のワ
    ックス球状顆粒の製造方法。
  12. 【請求項12】 原料粉末と成形バインダーとの混合物
    を成形して成るセラミック成形体であって、該成形バイ
    ンダーが樹脂を含有するワックス球状顆粒であって、か
    つ該球状顆粒中の樹脂の割合が30重量%以上80重量
    %以下であることを特徴とするセラミック成形体。
  13. 【請求項13】 原料粉末と成形バインダーとの混合物
    を成形して製造するセラミク成形体の製造方法であっ
    て、成形バインダーが樹脂を含有するワックス球状顆粒
    で、かつ球状顆粒中の樹脂の割合が30重量%以上80
    重量%以下であって、該原料粉末と成形バインダーの混
    合物を成形温度に加熱して該成形バインダーを溶融させ
    た後、成形し、次いで成形物を冷却固化することを特徴
    とするセラミック成形体の製造方法。
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