JP3839626B2 - 樹脂を含有するワックス球状顆粒とその製造方法、及びセラミック成形体とその製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックス用バインダー、焼結金属粉末用バインダー、窯業用バインダー、ホットメルト接着剤、感熱接着剤、塗料増粘剤、合成建材、電気絶縁材料等に用いられるワックス球状顆粒とその製造方法及びそのワックス球状顆粒を用いて製造したセラミック成形体とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、セラミック粉末、金属粉末等の原料粉末の成形助剤としてワックスと樹脂の混合物を用い、成形体を製造する方法が行われてきた。この場合、樹脂の割合を少なくすれば得られる成形体の強度が小さくなり、製品の変形原因になる。逆に、樹脂の割合を多くすれば成形時の可塑性が発現できず、成形が困難となる。
従って、樹脂とワックスの配合比を適切な範囲に調整する必要がある。
【0003】
所定量の樹脂と所定量のワックスを各々ペレットとし、これらペレットを乾式混合して樹脂とワックスの混合物を製造する方法もあるが、個々のペレットの重量、寸法の違いにより均一に混合することが困難である。又、これらペレットを均一に混合できたとしてもミクロ的に見ればペレットの寸法分だけ不均一な混合状態であると言える。
【0004】
機械粉砕等で樹脂粉末とワックス粉末を作製し、篩通し等で粒径を調製し、乾式混合する方法もあるが、粉末形状が塊状となり、粉末同士が滑り難く、短時間での均一乾式混合が困難である。
また、この様な機械粉砕、篩通し工程、粒度調製工程等製造工程が増加し、製造時間が長くなると共に製造コストが高くなるとの問題を生じる。
【0005】
樹脂とワックスをそれぞれ所定量の割合で混合・溶融し、ブロック状に固化させて、機械粉砕等で粉末化する方法もあるが、得られた粉末は塊状となり、原料粉末に加えて乾式混合する場合、粉末同士が滑り難く、短時間での均一乾式混合は困難である。その結果、混練機と押出機が一体となった生産性の高い連続混練押出成形機等への適用が困難となる。
【0006】
特公平8−18298号公報にはパラフィンワックス100重量部に、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂6重量部を加え、攪拌溶解した後、スプレードライヤーで冷風噴霧乾燥し、平均粒径約200μmの成形助剤の顆粒粉末を得る方法が開示されている。この方法は、この顆粒粉末を成形助剤とし、セラミック原料に加え混練押出機に投入し、混練部80〜100℃、押出部60〜80℃の温度条件で射出成形用ペレットを作製するものである。
【0007】
しかしながら、複雑形状の成形体、寸法精度の厳しい成形体、薄肉の成形体、例えばハニカム構造体の押出成形に用いる成形助剤として使用した場合、ハニカムの壁厚が薄くなるほど、又、セル密度が小さいほど、成形体の保形強度が必要となり、上記公報に記載された顆粒粉末では満足する保形強度が得られなかった。また、例えば、ガスタービン用静翼部品の射出成形に用いる成形助剤として使用した場合、翼部肉厚が薄くなるほど、又、高形状精度が要求されるほど、成形体の保形強度が必要となり、上記公報に記載された顆粒粉末では満足する保形強度が得られなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した種々の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、(1)ワックスと樹脂の混合剤を成形助剤とし、原料粉末に加えて成形する場合に、優れた成形性と保形性を発現する成形助剤を提供すること、(2)ワックスと樹脂の混合が均一であること、(3)製造工程が簡略であること、(4)不純物が混入しないこと、(5)コストが安いこと、(6)成形助剤として原料粉末と容易に、短時間に、均一に、混合され易いこと、(7)生産性の高い連続混練押出成形機等への適用が可能となることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、樹脂を含有するワックス球状顆粒において、該樹脂の割合が30重量%以上80重量%以下であるとともに、該球状顆粒の平均粒径が0.2〜1.0mmであることを特徴とするワックス球状顆粒が提供される。
【0010】
また本発明においては、樹脂の割合が30重量%以上60重量%以下であることが好ましく、樹脂の割合が40重量%を超え、60重量%以下であることが更に好ましい。又、樹脂が熱可塑性樹脂であることが好ましい。更に、樹脂がエチレン・酢酸ビニル共重合物であることが好ましい。更に又、ワックスが石油ワックスであることが好ましい。
【0011】
本発明によれば、ワックスと樹脂を混合・溶融した後、スプレードライヤーによる冷風噴霧乾燥法により微粒化することにより、樹脂の割合が30重量%以上80重量%以下であるとともに、平均粒径が0.2〜1.0mmである球状顆粒を得ることを特徴とするワックス球状顆粒の製造方法が提供される。
【0012】
本発明の製造方法では、ワックスと樹脂の溶融温度が40℃以上であることが好ましい。又、スプレードライヤーの噴霧方式が遠心噴霧方式であることが好ましい。更に、ワックスと樹脂の混合・溶融物をスプレードライヤーへ供給し、微細化するまでのフィードタンクからアトマイザーに至る系統部の温度を制御して、混合溶融物の温度を混合溶融物の融点より5℃以上高く保つことが好ましい。
【0013】
また、本発明によれば、原料粉末と成形バインダーとの混合物を成形して成るセラミック成形体であって、成形バインダーが樹脂を含有するワックス球状顆粒であって、かつ球状顆粒中の樹脂の割合が30重量%以上80重量%以下であるとともに、該球状顆粒の平均粒径が0.2〜1.0mmであることを特徴とするセラミック成形体が提供される。
【0014】
さらにまた本発明によれば、原料粉末と成形バインダーとの混合物を成形して製造するセラミック成形体の製造方法であって、成形バインダーが樹脂を含有するワックス球状顆粒で、かつ球状顆粒中の樹脂の割合が30重量%以上80重量%以下であるとともに、該球状顆粒の平均粒径が0.2〜1.0mmであって、原料粉末と成形バインダーの混合物を成形温度に加熱して成形バインダーを溶融させた後、成形し、次いで成形物を冷却固化することを特徴とするセラミック成形体の製造方法が提供される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものでないことはいうまでもない。
本発明は、樹脂を含有するワックス球状顆粒であって、樹脂の割合が30重量%以上80重量%以下であることを特徴とするものである。このように、顆粒中の樹脂の割合が30重量%以上80重量%以下であるため、このワックス球状顆粒をセラミック粉末、金属粉末等のバインダ(成形助剤)として使用する場合、成形時の可塑性が確保され、しかも得られる成形体強度も高くなり、変形が防止ができる。
一方、顆粒中の樹脂の割合が30重量%未満の場合には、得られる成形体の強度が小さくなり、変形原因となり、また樹脂の割合が80重量%を超えると、成形時の可塑性が発現できず、成形が困難となる。なお、ワックスと樹脂の混合・溶融時の粘性低下、流動性向上および成形時の可塑性向上の点から高溶融粘度である樹脂の混合割合は60重量%以下が好ましく、成形体の強度向上、変形抑制の点から、固化時に高強度である樹脂の混合割合は、40重量%を超えることが更に好ましい。
【0016】
また、本発明においては、樹脂を含有するワックス球状顆粒であるため、当然のことながら、樹脂粉末(又はペレット)とワックス粉末(又はペレット)を混合・調製する必要はない。
さらに、本発明の球状顆粒を成形体のバインダとして用いて乾式混合する場合や混練する場合において、球状であるため、セラミック粉末や金属粉末に対して滑りやすく、従って短時間での均一混合、均一混練が可能となる。このため、生産性の高い連続混練押出成形機などへの適用も可能となる。
また、本発明の顆粒の粒径は0.2〜1.0mm以下である。このように顆粒の粒径を小さくすることは、上記した均一混合、均一混練のために更に好ましい。
【0017】
本発明において、使用する樹脂は、適用する対象により適宜変わり得るが、例えば、セラミック成形体のバインダとして用いる場合には熱可塑性樹脂が好ましく、特に、エチレン・酢酸ビニル共重合物であることが好ましい。
又、ワックスとしては石油ワックスであることが好ましい。
【0018】
次に、本発明におけるワックス球状顆粒の製造方法について説明する。
ワックスと樹脂をそれぞれ所定量秤量し、混合・溶融した後、混合溶融物をフィードタンクに投入し、タンク内で攪拌貯蔵する。フィードポンプによりフィードタンク内の溶融混合物をフィードパイプを経由してアトマイザーに供給する。アトマイザーより溶融混合物をスプレードライヤー本体内に噴霧し、微粒化することにより、樹脂の割合が30重量%以上80重量%以下であるとともに、平均粒径が0.2〜1.0mmであるワックス球状顆粒が作製される。
尚、ワックスと樹脂の混合の際に、必要に応じて、カップリング剤、潤滑剤、分散剤等の助剤を添加して混合する。
【0019】
また、ワックスを溶融し、流動性を発現させるために、ワックスと樹脂の混合・溶融温度は40℃以上が好ましい。又、樹脂は、融点200℃以下の樹脂が好ましい。ワックスと樹脂の混合・溶融を200℃以下の温度で行うことが可能となり、ワックスの過熱による酸化劣化が防止され、油分増加、色相変化等が抑制できる点で好ましい。
【0020】
更に、フィードタンク、フィードポンプ、フィードパイプ、アトマイザー等からなる溶融混合物の供給系統部の温度を溶融混合物の温度が融点より5℃以上となる様に制御することにより、溶融混合物の滑らかな流動性が確保され、凝固防止の点で好ましい。
又、スプレードライヤー本体(冷却室)の雰囲気温度を溶融混合物の凝固点以下に制御することが必要である。
【0021】
アトマイザーは、遠心噴霧方式、ノズル噴霧方式のどちらでも良いが、製造される顆粒の微粒化、噴霧部の目詰まり防止、長時間の安定噴霧の点で遠心噴霧方式が好ましい。
尚、遠心噴霧時のアトマイザー回転数、アトマイザー温度、溶融混合物の供給速度等の製造条件はワックスと樹脂の混合割合に応じて適宜設定する。
【0022】
【実施例】
以下、本発明について実施例を用いて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
【0023】
(実施例1〜7、比較例1〜6)
パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、EVA(樹脂)、オレイン酸を用いて、スプレードライヤーによりワックス球状顆粒を製造した。スプレードライヤー時の材料溶融温度は、材料組成(EVAの割合)を考慮して、各材料の適切な温度に設定した。
スプレードライヤーを用いた冷風噴霧乾燥法による球状顆粒の製造可否、得られた球状顆粒の平均粒径を評価した。その結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】
又、各実施例及び比較例で得られたそれぞれの樹脂(EVA)を含有するワックス球状顆粒をセラミック顆粒と乾式混合し、適切な成形条件でハニカム成形体を押出成形により製造した。セラミック顆粒と均一混合するのに要する時間、押出成形品の外観状態を目視により観察し、評価した。その結果を表1に示す。
【0026】
セラミック顆粒と樹脂(EVA)を含有するワックス球状顆粒との混合は、樹脂(EVA)を含有するワックス球状顆粒22重量%、セラミック顆粒(コージェライト原料)78重量%として、乾式粉末攪拌混合機を用いて乾式混合した。ミキサーへの投入重量、ミキサーの攪拌羽根の回転数などの混合条件は、全て同一条件とした。
【0027】
また、混合時間を1分間隔で、乾式粉末攪拌混合機の混合粉末を、無作為に5サンプル(各3g)採取し、フローテスターを用いて、適切な温度条件で見掛粘度を測定した。その5サンプルの見掛粘度のばらつきが±10%になった時点をもって、均一混合できている時間と定義した。
【0028】
表1において、成形されたハニカムの壁厚は2.5ミル、セル密度900セル/インチ2である。
【0029】
尚、均一混合を評価したフローテスターについて説明する。フローテスターとは、熱可塑性材料、熱硬化性材料等の溶融特性、流動性能を測定する装置である。今回は、フローテスターを用いて、サンプリングした混合粉末を加熱して材料に可塑性を与え、材料上部より荷重を加え、細管内を通過させ、所定量の材料が通過した速度から見掛粘度を算出して求めた。今回は、この測定方法で算出された見掛粘度のばらつきで、粉末混合の均一度合いを判定した。
【0030】
(実施例1〜5)
実施例1〜5は、ワックス(日本精蝋製)、マイクロクリスタリンワックス(日本精蝋製)、EVA(三井デュポンケミカル製)、オレイン酸(片山化学製)を表1に記載の通り、EVAが30〜80重量%の範囲に含有される様に配合し、次いで、混合・溶融し、スプレードライヤー内に遠心噴霧方式により噴霧し、微粒顆粒を製造した実施例を示す。
ワックスとEVAの均一混合状態にある球状顆粒の平均粒径が夫々0.2〜0.5mmの範囲のものが得られた。実施例1で得られた微粒顆粒を図1に示す。
実施例1〜5で得られた微粒顆粒を夫々コージェライト粉末と混合し、均一混合状態に達するまでの時間はいずれも2〜3分間と短かった。
これらの均一混合粉末を用いて夫々押出成形によりハニカム成形を行いハニカム成形体の状態を目視観察した結果、良好なハニカム押出成形体が得られた。
【0031】
(実施例6〜7)
実施例6〜7は、実施例1又は実施例5と同一の材料組成のものを混合・溶融し、スプレードライヤー内へノズル噴霧方式により噴霧して微粒顆粒を製造した実施例を示す。
ワックスとEVAの均一混合状態にある球状顆粒の平均粒径が夫々0.7mm及び1.0mmのものが得られた。遠心噴霧方式に比べ若干粒径の大きい顆粒が得られた。
実施例6〜7で得られた微粒顆粒を夫々コージェライト粉末と混合し、均一混合状態に達するまでの時間はいずれも3分間と短かった。
これらの均一混合粉末を用いて夫々押出成形によりハニカム成形を行いハニカム成形体の状態を目視観察した結果、良好なハニカム押出成形体が得られた。
【0032】
(比較例1〜2)
比較例1〜2は、表1に記載の通り、EVAの含有量を1あるいは10重量%とした材料を混合・溶融し、スプレードライヤー内に遠心噴霧方式により噴霧し、微粒顆粒を製造した実施例を示す。
球状顆粒の平均粒径は0.05乃至0.1mmと微粒顆粒が得られたが、これらの顆粒をコージェライト粉末と均一混合し、押出成形によってハニカム成形体を製造したところ、ハニカム成形体に欠陥あるいは変形が生じ、良好なハニカム成形体は得られなかった。
【0033】
(比較例3)
比較例3は、表1に記載の通り、EVAを90重量%含有する材料を混合・溶融し、スプレードライヤー内に遠心噴霧方式により噴霧した例を示す。
球状顆粒は得られず、繊維状のものが製造された。この繊維状体を図2に示す。
【0034】
(比較例4)
比較例4は、EVAのみからなる材料の場合を示す。180℃で溶融し、スプレードライヤー内に遠心噴霧を試みたが、溶融物の粘性が高く、圧送が出来ず、球状顆粒の製造が出来なかった。
【0035】
(比較例5)
比較例5では、ワックス中にEVAを30重量%含有する材料を35℃の温度でスプレードライヤー内へ遠心噴霧を試みたが、未溶融状態であり、ワックスとEVAが均一混合された微粒顆粒を得ることは出来なかった。
【0036】
(比較例6)
比較例6は、表1に記載の通り、ワックス中にEVAを30重量%含有する材料を混合・溶融し、この溶融物からφ10mm程度のペレットを成形し、このペレットを凍結粉砕してEVAを含有するワックス粉末を製造し、この粉末とコージェライト粉末を混合して均一状態にし、押出成形によりハニカム成形体を製造した例を示す。
良好なハニカム成形体は得られるが、凍結粉砕粉末とコージェライト粉末との混合において、均一混合状態に達するに要する時間が6分間と長く、本発明の2〜3倍の時間を要した。尚、凍結粉砕した粉末を図3に示す。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、樹脂を30重量%以上80重量%以下含有し、平均粒径が0.2〜1.0mmのワックス球状顆粒であるから、セラミック用バインダ、焼結金属粉末用バインダ、窯業用バインダ、ホットメルト接着剤、感熱接着剤、塗料増粘剤、合成建材、電気絶縁材料等に好適に適用される。特に原料粉末に加えて成形助剤として用いた場合、複雑形状品、寸法精度の高い成形品、肉厚の薄い成形品、特に薄壁ハニカム成形体等のセラミックスの成形において極めて優れた成形性と保形性を発現し、良好なセラミック成形体が得られる。
更に、その球状顆粒の製造方法がワックスと樹脂を混合・溶融した後、スプレードライヤーを用いた冷風噴霧乾燥法により、微粒顆粒を製造しているから、ワックスと30〜80重量%の樹脂の混合が均一であり、且つ製造中に不純物の混入が防止され、機械的粉砕法に比較して、製造工程・時間が短縮できる。従って、製造コストが1/2程度に削減できるとの効果が得られる。
また、原料粉末との均一混合が容易に短時間で可能となるから、生産性の高い連続混練押出成形機等に適用可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた球状顆粒の粒子構造を示す写真である。
【図2】 比較例3で得られた微粒顆粒の粒子(繊維状)構造を示す写真である。
【図3】 比較例6で得られた凍結粉砕した粉末の粒子構造を示す写真である。
Claims (12)
- 樹脂を含有するワックス球状顆粒において、該樹脂の割合が30重量%以上80重量%以下であるとともに、該球状顆粒の平均粒径が0.2〜1.0mmであることを特徴とするワックス球状顆粒。
- 該樹脂の割合が30重量%以上60重量%以下である請求項1に記載のワックス球状顆粒。
- 該樹脂の割合が40重量%を超え、60重量%以下である請求項1に記載のワックス球状顆粒。
- 該樹脂が熱可塑性樹脂である請求項1〜3のいずれか1項に記載のワックス球状顆粒。
- 該樹脂がエチレン・酢酸ビニル共重合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載のワックス球状顆粒。
- 該ワックスが石油ワックスである請求項1〜5のいずれか1項に記載のワックス球状顆粒。
- ワックスと樹脂を混合・溶融した後、スプレードライヤーによる冷風噴霧乾燥法により微粒化することにより、該樹脂の割合が30重量%以上80重量%以下であるとともに、平均粒径が0.2〜1.0mmである球状顆粒を得ることを特徴とするワックス球状顆粒の製造方法。
- 該ワックスと該樹脂の溶融温度が40℃以上である請求項7に記載のワックス球状顆粒の製造方法。
- 該スプレードライヤーの噴霧方式が遠心噴霧方式である請求項7又は8に記載のワックス球状顆粒の製造方法。
- 該ワックスと該樹脂の混合・溶融物をスプレードライヤーへ供給し、微細化するまでのフィードタンクからアトマイザーに至る系統部の温度を制御して、該混合溶融物の温度を該混合溶融物の融点より5℃以上高く保つ請求項7〜9のいずれか1項に記載のワックス球状顆粒の製造方法。
- 原料粉末と成形バインダーとの混合物を成形して成るセラミック成形体であって、該成形バインダーが樹脂を含有するワックス球状顆粒であって、かつ該球状顆粒中の樹脂の割合が30重量%以上80重量%以下であるとと もに、該球状顆粒の平均粒径が0.2〜1.0mmであることを特徴とするセラミック成形体。
- 原料粉末と成形バインダーとの混合物を成形して製造するセラミック成形体の製造方法であって、成形バインダーが樹脂を含有するワックス球状顆粒で、かつ球状顆粒中の樹脂の割合が30重量%以上80重量%以下であるとともに、該球状顆粒の平均粒径が0.2〜1.0mmであって、該原料粉末と成形バインダーの混合物を成形温度に加熱して該成形バインダーを溶融させた後、成形し、次いで成形物を冷却固化することを特徴とするセラミック成形体の製造方法。
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