JP2001106102A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置

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JP2001106102A
JP2001106102A JP28884399A JP28884399A JP2001106102A JP 2001106102 A JP2001106102 A JP 2001106102A JP 28884399 A JP28884399 A JP 28884399A JP 28884399 A JP28884399 A JP 28884399A JP 2001106102 A JP2001106102 A JP 2001106102A
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茂 山脇
Atsuhiko Yoneda
篤彦 米田
Yasuhiro Terada
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操舵トルクを伝達する第1ラックアンドピニ
オン機構と、補助トルクを伝達する第2ラックアンドピ
ニオン機構とを分離した電動パワーステアリング装置に
おいて、第2ラックアンドピニオン機構の強度と耐久性
を高める。 【解決手段】 操舵トルクを、第1ラックアンドピニオ
ン機構32に伝達するとともに、電動機82が発生した
補助トルクを、第2ラックアンドピニオン機構132に
伝達する電動パワーステアリング装置10である。第1
ラックアンドピニオン機構のラック34を形成したラッ
ク軸35が、第2ラックアンドピニオン機構のラック1
34を形成したラック軸を兼ねる。ラック軸35によっ
て操舵輪21,21を操舵する。第2ラックアンドピニ
オン機構のピニオン133並びにラック134は、はす
ば歯車であり、このはすば歯車の歯形は、円弧歯形であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電動パワーステアリ
ング装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ステアリングハンドルの操舵力を
軽減して快適な操舵感を与えるために、電動パワーステ
アリング装置が多用されてきた。この種の電動パワース
テアリング装置には、ステアリングハンドルによる操舵
トルクを、第1ラックアンドピニオン機構に伝達すると
ともに、操舵トルクに応じて電動機が発生した補助トル
クを、第2ラックアンドピニオン機構に伝達し、これら
の第1・第2ラックアンドピニオン機構を介して、操舵
輪を操舵するようにしたものがあり、例えば、例えば特
開昭61−160359号「パワーステアリング装置」
(以下、「従来の技術」と言う。)が知られている。
【0003】上記従来の技術は、同公報の図面に示され
る通り、左右の車輪45,45(番号は公報に記載され
たものを引用した。以下同じ。)を操舵するサイドロッ
ド42にラック43を設け、このラック43に2個のピ
ニオン40,44を噛み合わせるというものである。ラ
ック43には、ハンドル1による操舵トルクをピニオン
40を介して伝達するとともに、操舵トルクに応じて駆
動モータ25が発生した補助トルクをピニオン44を介
して伝達することになる。ラック43並びにサイドロッ
ド42は、操舵トルクに補助トルクを加えた複合トルク
により、車輪45,45を操舵することができる。この
ように、操舵トルクを伝達するラックアンドピニオン機
構と、補助トルクを伝達するラックアンドピニオン機構
とを分離したので、各ラックアンドピニオン機構は、一
体型ラックアンドピニオン機構に比べて小さい強度です
む。
【0004】ところで、自動車のステアリング装置は、
一般に操舵輪の最大操舵角を制限するためのストッパ機
構を備えている。具体的には、ストッパ機構は、ラック
43をスライド可能に収容したハウジング(図示せず)
の長手方向両端部にラックエンドストッパ(図示せず)
を取付け、また、ラック43の両端部にボールジョイン
ト(図示せず)を取付けたものである。ラック43が所
定量だけスライドすると、ボールジョイントがラックエ
ンドストッパに当る。このようにラック43の移動量を
規制することで、車輪45,45の最大操舵角を制限す
ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
て、ラック43は所定量だけスライドしたときに、スト
ッパ機構によって移動が規制される。ラック43が停止
するので、減速比の2乗に比例した駆動モータ25の慣
性によるトルクがピニオン44に入力され、通常の操作
時に比べて大きな補助トルクが作用する。このときの補
助トルクは、操舵トルクよりも極めて大きい最大補助ト
ルクである。従って、補助トルクを伝達するラックアン
ドピニオン機構(ラック43とピニオン44との組合せ
構造)は、最大補助トルクを勘案した大きな強度を要す
る。強度を高めるには、ラック43並びにピニオン44
のモジュールを大きくしたり、高級な材料を使用するこ
とが考えられる。しかし、ラックアンドピニオン機構が
大型になったり、高価格になるので、改良の余地があ
る。
【0006】そこで本発明の目的は、操舵トルクを伝達
するラックアンドピニオン機構と、補助トルクを伝達す
るラックアンドピニオン機構とを分離した電動パワース
テアリング装置において、電動機の慣性による大トルク
が入力されても十分な強度と耐久性を有するラックアン
ドピニオン機構を備えた、電動パワーステアリング装置
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、ステアリングハンドルによる操舵トルク
を、第1ラックアンドピニオン機構に伝達するととも
に、操舵トルクに応じて電動機が発生した補助トルク
を、歯車式減速機構を介して第2ラックアンドピニオン
機構に伝達するものであって、第1ラックアンドピニオ
ン機構のラックを形成したラック軸が、第2ラックアン
ドピニオン機構のラックを形成したラック軸を兼ね、こ
のラック軸によって操舵輪を操舵するようにした電動パ
ワーステアリング装置において、第2ラックアンドピニ
オン機構のピニオン並びにラックをはすば歯車とし、は
すば歯車の歯形を、1組の歯車のうち、少なくとも一方
の歯車の歯末の面が、基準ピッチ線上をほぼ中心とする
円弧面であり、少なくとも他方の歯車の歯元の面が、基
準ピッチ線上をほぼ中心とする円弧面である、円弧歯形
としたことを特徴とする。
【0008】補助トルクを伝達する、第2ラックアンド
ピニオン機構のピニオン並びにラックを、特に、すぐば
歯車に且つ円弧歯形にして強度を高めた。第2ラックア
ンドピニオン機構のピニオン並びにラックは、はすば歯
車であるから、すぐば歯車(平歯車)よりも大きい補助
トルクを伝達することができる。さらに、第2ラックア
ンドピニオン機構のピニオン並びにラックは、円弧歯形
であるから、インボリュート歯形よりも表面疲れ強さ、
曲げ強さ、曲げ疲れ強さが大きい。このため、電動機の
補助トルクが通常の操作時より大きい場合であっても、
十分に伝達することができる。第1ラックアンドピニオ
ン機構は、運転者の操舵トルクを伝達するだけのもので
あるから、ラック軸が停止したときであっても、通常の
操作時に比べて操舵トルクがそれほど大きくならないの
で、強度を高める必要はそれほどない。
【0009】請求項2は、第2ラックアンドピニオン機
構の、はすば歯車をなすピニオンのねじれ角を、はすば
歯車の摩擦角を越えない範囲に設定したことを特徴とす
る。
【0010】操舵輪を左又は右へ最大操舵角まで操舵し
て、ラック軸がラックエンドストッパに衝突したとき、
すなわち、ラック軸が移動終端まで移動したとき、第2
ラックアンドピニオン機構のラックは即時に停止する。
このときのトルクは、静トルクではなく衝撃トルクであ
るから、通常の操舵時よりも極めて大きい。しかし、は
すば歯車のねじれ角が、はすば歯車の摩擦角を越えない
範囲にあるから、このときには、ピニオンにスラストが
作用しない。一方、ラックが左又は右の移動終端で停止
していない通常の状態にあるときには、第2ラックアン
ドピニオン機構のピニオンに作用するスラストは、極め
て小さい。
【0011】請求項3は、歯車式減速機構を、駆動ギヤ
と従動ギヤの組合せ構造とし、これらの駆動ギヤの歯面
と従動ギヤの歯面のいずれか一方又は両方を、低摩擦剤
からなる被膜層にて被覆するとともに、駆動ギヤの歯面
と従動ギヤの歯面とを、バックラッシが無いように噛み
合わせたことを特徴とする。ここで、「低摩擦剤からな
る被膜層にて被覆する」ことには、低摩擦剤にてコーテ
ィングしたり低摩擦剤を含浸させることを含む。
【0012】駆動ギヤの歯面と従動ギヤの歯面とを、バ
ックラッシが無いように噛み合わせた。このため、駆動
ギヤと従動ギヤの噛み合いのガタが無い。ガタが無いの
で、電動機の慣性による衝撃トルクが、駆動ギヤの歯面
から従動ギヤの歯面に作用することはない。従って、請
求項3によれば、歯車式減速機構の耐久性をより一層高
めることができる。さらには、駆動ギヤの歯面と従動ギ
ヤの歯面のいずれか一方又は両方を、低摩擦剤からなる
被膜層にて被覆した。駆動ギヤの歯面と従動ギヤの歯面
との間の滑り面の摩擦係数を、低摩擦剤にて低減させ
る。従って、駆動ギヤと従動ギヤの噛み合いのガタが無
いにもかかわらず、動力伝達効率を高めることができ
る。
【0013】請求項4は、電動機と歯車式減速機構との
間にトルクリミッタを介在させたことを特徴とする。
【0014】所定以上のトルクをトルクリミッタにてカ
ットすることで、電動機から歯車式減速機構へ伝達する
補助トルクを制限する。ラック軸がラックエンドストッ
パに衝突したときに、負荷側から電動機へ逆トルクがか
かる。しかし、この逆トルクが過大であればトルクリミ
ッタで伝達させないので、電動機に過大な逆トルクがか
かる心配はない。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見
るものとする。図1は本発明に係る電動パワーステアリ
ング装置の模式図である。電動パワーステアリング装置
10は、車両のステアリングハンドル11から操舵輪
(車輪)21,21に至るステアリング系22に介在し
た操舵機構23と、この操舵機構23に補助トルクを加
える補助トルク機構24とからなる。
【0016】詳しくは、電動パワーステアリング装置1
0は、ステアリングハンドル11にステアリングシャフ
ト12及び自在軸継手13,13を介して、操舵機構2
3の入力軸31を連結し、入力軸31に第1ラックアン
ドピニオン機構32を連結し、第1ラックアンドピニオ
ン機構32に左右のタイロッド37,37を介して左右
の操舵輪21,21を連結したものである。第1ラック
アンドピニオン機構32は、入力軸31に設けた第1ピ
ニオン33と、第1ピニオン33に噛み合うための第1
ラック34を設けたラック軸35とからなる。
【0017】補助トルク機構24は、ステアリングハン
ドル11で発生したステアリング系22の操舵トルクを
検出する操舵トルクセンサ70と、操舵トルクセンサ7
0の検出信号に基づき制御信号を発生する制御手段81
と、制御信号に基づき操舵トルクに応じた補助トルクを
発生する電動機82と、電動機82にトルクリミッタ9
0及び歯車式減速機構110を介して連結した第2ラッ
クアンドピニオン機構132とからなる。操舵トルクセ
ンサ70は、操舵機構23に取付けたものである。
【0018】第2ラックアンドピニオン機構132は、
ピニオン軸131に設けた第2ピニオン133と、第2
ピニオン133に噛み合う第2ラック134とからな
る。第2ラック134は、第1ラックアンドピニオン機
構32のラック軸35に設けたものである。すなわち、
第1ラックアンドピニオン機構32のラック軸35が、
第2ラックアンドピニオン機構132のラック軸を兼ね
る。
【0019】このような電動パワーステアリング装置1
0によれば、運転者がステアリングハンドル11を操舵
することにより発生した操舵トルクを、入力軸31及び
第1ラックアンドピニオン機構32を介して、ラック軸
35に伝達することができる。さらには、操舵トルクを
操舵トルクセンサ70で検出し、この検出信号に基づき
制御手段81で制御信号を発生し、この制御信号に基づ
き操舵トルクに応じた補助トルクを電動機82で発生
し、補助トルクをトルクリミッタ90、歯車式減速機構
110、ピニオン軸131及び第2ラックアンドピニオ
ン機構132を介して、ラック軸35に伝達することが
できる。従って、運転者の操舵トルクに電動機82の補
助トルクを加えた複合トルクによって、ラック軸35及
び左右のタイロッド37,37を介して、左右の操舵輪
21,21を操舵することができる。
【0020】図2(a),(b)は本発明に係る操舵ト
ルクセンサの原理図である。操舵トルクセンサ70は、
鉄鋼材のように磁歪特性を有する入力軸31にトルクが
作用したときに、このトルクに応じて生じる磁歪効果を
電気コイルにて電気磁気的に検出する、磁歪式トルクセ
ンサである。このような磁歪式トルクセンサは、特開平
6−221940号公報「磁歪式トルクセンサ」に示さ
れるように、公知のセンサである。以下、操舵トルクセ
ンサ70の概要について説明する。
【0021】(a)に示す操舵トルクセンサ70は、概
ね8の字状に形成した励磁コイル71と、励磁コイル7
1とほぼ同様の大きさで概ね8の字状に形成した検出コ
イル72とを、ほぼ同心上に互いに略直交させて重ね、
これらの励磁・検出コイル71,72を1組の磁気ヘッ
ド73として、入力軸31の外周面の近傍に配置したも
のである。この場合、励磁コイル71をなす8の字状の
直線部分を、入力軸31の外周にほぼ平行又は軸方向に
ほぼ平行にして配置する。74は励磁電圧供給源、75
は出力電圧増幅器である。
【0022】励磁電圧供給源74から励磁コイル71に
20〜100kHz程度の高周波数の交流電圧(励磁電
圧)を供給すれば、トルクに基づく入力軸31の磁歪効
果に対応して、検出コイル72にて励磁電圧と同じ周波
数の交流電圧(出力電圧)を得ることができる。出力電
圧は、入力軸31に作用するトルクの方向によって、励
磁電圧と同相又は逆相になる。このときの出力電圧の振
幅は、トルクの大きさに比例する。従って、励磁電圧の
位相を基準として、出力電圧を同期整流すれば、トルク
の大きさと方向を検出することができる。
【0023】出力電圧は出力電圧増幅器75にて増幅さ
れ、操舵トルクセンサ70の検出信号として、制御手段
81に発することになる。なお、入力軸31の磁化力が
小さければ、励磁コイル71と検出コイル72の巻数を
増し、これらの励磁・検出コイル71,72を1巻ずつ
交互に配列することで、対応すればよい。
【0024】(b)に示す操舵トルクセンサ70は、励
磁・検出コイル71,72からなる磁気ヘッド73を2
組準備し、これら2組の磁気ヘッド73,73を、入力
軸31の外周面の近傍に且つ入力軸31の軸線の対称位
置に配置したものである。そして、出力電圧増幅器75
で、検出コイル72,72からの出力電圧の差を増幅す
ることにより、環境温度の変化に対してあまり変化しな
い操舵トルク信号を得ることができる。
【0025】上記(a)や(b)の操舵トルクセンサ7
0を採用することにより、従来の電動パワーステアリン
グ装置において操舵トルクを検出する場合のように、入
力軸31を長手方向に二分割して、これら分割軸間をト
ーションバーにて連結する必要がない。従って、入力軸
31を簡素な構成にすることができるとともに、入力軸
31を十分に長く設定することができる。しかも、図1
に示す入力軸31に設けた第1ピニオン33を加工する
場合に、入力軸31を加工機械にセッテイングすること
が容易であり、加工精度を一層高めることができる。加
工精度が高まると、第1ピニオン33と第1ラック34
との噛み合い精度も高まる。この結果、第1ラックアン
ドピニオン機構32の動力伝達効率を高めることができ
る。
【0026】図3は本発明に係る電動パワーステアリン
グ装置の全体構成図であり、左端部及び右端部を断面し
て表したものである。この図は、電動パワーステアリン
グ装置30のラック軸35を、車幅方向(図左右方向)
に延びるハウジング41に軸方向へスライド可能に収容
したことを示す。ラック軸35は、ハウジング41から
突出した長手方向両端にボールジョイント36,36を
ねじ結合し、これらのボールジョイント36,36に左
右のタイロッド37,37を連結した軸である。ハウジ
ング41は、図示せぬ車体に取付けるためのブラケット
42,42を備えるとともに、長手方向両端部にストッ
パ43,43を取付けたものである。
【0027】ラック軸35が右へ所定量だけスライドす
ると、左のボールジョイント36の当接端面(ラックエ
ンド)38がストッパ43に当る。ラック軸35が左へ
所定量だけスライドすると、右のボールジョイント36
の当接端面(ラックエンド)38がストッパ43に当
る。このようにしてラック軸35の移動量を規制するこ
とで、左右の操舵輪21,21(図1参照)の最大操舵
角を制限することができる。すなわち、ラック軸35が
移動終端まで移動したときに、左右の操舵輪21,21
の操舵角は最大になる。図中、44,44はダストシー
ル用ブーツである。
【0028】図4は図3の4−4線断面図であり、操舵
機構23の縦断面構造を示す。操舵機構23は、入力軸
31、第1ラックアンドピニオン機構32、操舵トルク
センサ70をハウジング41に収納し、このハウジング
41の上部開口をリッド45で塞いだものである。操舵
トルクセンサ70は、ハウジング41又はリッド45に
取付けたものである。
【0029】ハウジング41は、入力軸31の下端部及
び長手中央部を、上下2個の軸受51,52を介して回
転可能に支承することで、縦置きにセットしたものであ
り、第1ラックガイド60を備える。53はリッド取付
ボルト、54は止め輪である。
【0030】入力軸31は、下部に第1ピニオン33を
一体に形成し、さらに下端部にねじ部55を形成すると
ともに、上端部をリッド45から外方へ突出したピニオ
ン軸である。第1ラック34は、ラック軸35に一体に
形成したものである。ねじ部55にナット56をねじ込
むことで、入力軸31の長手方向(軸方向)の移動を規
制することができる。57は袋ナット、58はオイルシ
ールである。
【0031】第1ラックガイド60は、第1ラック34
と反対側からラック軸35に当てるガイド部61と、こ
のガイド部61を圧縮ばね62を介して押す調整ボルト
63とからなる。このような第1ラックガイド60によ
れば、ハウジング41にねじ込んだ調整ボルト63に
て、圧縮ばね62を介してガイド部61を適切な押圧力
で押すことで、ガイド部61で第1ラック34に予圧を
与えて、第1ラック34を第1ピニオン33に押し付け
ることができる。64はラック軸35の背面を滑らせる
当て部材、65はロックナットである。
【0032】ところで、上記操舵トルクセンサ70につ
いては、次のような構成にすることができる。すなわ
ち、入力軸31に、作用トルクに応じて磁歪特性が変化
する強磁性体膜77を所定幅で全周にわたって設け、こ
の強磁性体膜77に対向して、上記図2に示す励磁・検
出コイル71,72を配置する。入力軸31を介して強
磁性体膜77にトルクが作用したときに、このトルクに
応じて強磁性体膜77に生じる磁歪効果を、検出コイル
72にて電気磁気的に検出することができる。強磁性体
膜77は、例えば、入力軸31に気相メッキ法で形成し
たNi−Fe系の合金膜である。
【0033】図5は図3の5−5線断面図であり、補助
トルク機構24の縦断面構造を示す。補助トルク機構2
4は、トルクリミッタ90(図1参照)、歯車式減速機
構110、ピニオン軸131、第2ラックアンドピニオ
ン機構132をハウジング41に収納し、このハウジン
グ41の上部開口をリッド46で塞いだものである。ハ
ウジング41は、ピニオン軸131の下端部及び長手中
央部を、上下2個の軸受151,152を介して回転可
能に支承することで、縦置きにセットしたものであり、
第2ラックガイド160を備える。153はリッド取付
ボルト、154は止め輪である。
【0034】ピニオン軸131は、下部に第2ピニオン
133を一体に形成し、さらに下端部にねじ部155を
形成したものである。第2ラック134は、ラック軸3
5に一体に形成したものである。ねじ部155にナット
156をねじ込むことで、ピニオン軸131の長手方向
(軸方向)の移動を規制することができる。157は袋
ナット、159はスペーサである。
【0035】第2ラックガイド160は、第2ラック1
34と反対側からラック軸35に当てるガイド部161
と、このガイド部161を圧縮ばね162を介して押す
調整ボルト163とからなる。このような第2ラックガ
イド160によれば、ハウジング41にねじ込んだ調整
ボルト163にて、圧縮ばね162を介してガイド部1
61を適切な押圧力で押すことで、ガイド部161で第
2ラック134に予圧を与えて、第2ラック134を第
2ピニオン133に押し付けることができる。164は
ラック軸35の背面を滑らせる当て部材、165はロッ
クナットである。
【0036】図6は図5の6−6線断面図であり、電動
機82とトルクリミッタ90と歯車式減速機構110と
ピニオン軸131との関係を示す。電動機82は、出力
軸83を横向きにしてハウジング41に取付け、ハウジ
ング41内に出力軸83を延したものである。
【0037】歯車式減速機構110は、電動機82で発
生した補助トルクをピニオン軸131に伝達するトルク
伝達手段であって、駆動ギヤと従動ギヤの組合せ構造で
ある、ウォームギヤ機構からなる。詳しくは、歯車式減
速機構110は、電動機82の出力軸83にトルクリミ
ッタ90を介して連結した伝動軸111と、伝動軸11
1に形成したウォーム(駆動ギヤ)112と、ウォーム
112に噛み合うとともにピニオン軸131に結合した
ウォームホイール(従動ギヤ)113とからなる。電動
機82の補助トルクを、ピニオン軸131を介して第2
ラックアンドピニオン機構132(図1参照)に伝達す
ることができる。
【0038】本発明は、ウォーム112の歯面とウォー
ムホイール113の歯面との、いずれか一方又は両方
を、表面処理することによって、低摩擦剤からなる被膜
層にて被覆したことを特徴とする。低摩擦剤からなる被
膜層にて被覆するには、例えば、低摩擦剤にてコーティ
ングしたり低摩擦剤を含浸させる。低摩擦剤にて、ウォ
ーム112の歯面とウォームホイール113の歯面との
間の、滑り面の摩擦係数を所定値まで低減させることに
より、動力伝達効率を高めることができる。低摩擦剤と
しては、例えば、ポリテトラフルエチレン(略記;PT
FE、登録商標;テフロン)等のフッ素樹脂がある。フ
ッ素樹脂は摩擦係数が極めて小さい。
【0039】上記低摩擦剤を用いる表面処理方法として
は、次の第1表面処理方法や第2表面処理方法がある。 (1)第1表面処理方法は、ウォーム112やウォーム
ホイール113の材質を機械構造用炭素鋼鋼材(JIS-G-
4051)等の鉄鋼とし、所定の処理液中でウォーム112
の歯面やウォームホイール113の歯面に無電解ニッケ
ルとPTFEを共析させ、被膜の中にPTFEを容積比
で10〜30%まで均一に含ませ、被膜生成後に熱処理
(約400℃で焼成)を施すことで、歯面に無電解ニッ
ケルとPTFEの被膜を強固に密着させる処理方法であ
る。被膜の厚みは5〜20μmである。この第1表面処
理方法は、アルバックテクノ(株)の「ニフグリップ
(登録商標)」として知られている。
【0040】(2)第2表面処理方法は、ウォーム11
2やウォームホイール113の材質を機械構造用炭素鋼
鋼材(JIS-G-4051)等の鉄鋼とし、ウォーム112の歯
面やウォームホイール113の歯面に、無電解メッキ法
にてニッケル・リンの多孔性被膜を形成し、この多孔性
被膜にPTFEを含浸させ、その後に、熱処理(約40
0℃で焼成)を施すことで、歯面に被膜を強固に密着さ
せる処理方法である。歯面に密着した被膜は、粒子状に
析出したニッケル・リンの多孔性被膜にPTFEを含浸
させたものであり、厚みは5〜20μmである。この第
2表面処理方法は、アルバックテクノ(株)の「ニダッ
クス(登録商標)」として知られている。
【0041】伝動軸111は、出力軸83と同心上に配
置し、2個の軸受114,115を介してハウジング4
1にて回転可能に支承した軸である。ハウジング41
は、出力軸83に近い位置にある第1軸受114を軸方
向移動不能に取付け、出力軸83から遠い位置にある第
2軸受115を軸方向移動可能に嵌合したものである。
さらには、第2軸受115の外輪の端面を、板ばね11
6を介して調整ボルト117で出力軸83側に押してい
る。調整ボルト117と薄板円盤状の板ばね116の押
圧力にて、第1・第2軸受114,115に予圧を与え
ることで、伝動軸111の軸方向の遊びがないように調
整する、すなわち、ガタ取りすることができる。しか
も、ウォーム112の軸方向変位を調整して、ウォーム
112とウォームホイール113の噛み合いを、適切な
摩擦を保ちつつガタが無いように調整することができ
る。また、板ばね116の弾性力により、伝動軸111
の軸方向の熱膨張等を吸収することができる。118は
ロックナット、119は止め輪である。
【0042】ところで、本発明は、ウォーム112の歯
面とウォームホイール113の歯面とを、バックラッシ
が無いように噛み合わせたことを特徴とする。バックラ
ッシを無くする構成としては、例えば、次の(1)〜
(4)の組合せからなる。 (1)ウォーム112を金属製品にするとともに、その
歯面を上記低摩擦剤からなる被膜層にて被覆する。 (2)ウォームホイール113を樹脂製品にする。 (3)ウォーム112の中心O1からウォームホイール
113の中心O2までの距離Xを、所定の理論値(基準
値)に設定する。 (4)ウォーム112の基準ピッチ円直径d1又はウォ
ームホイール113の基準ピッチ円直径d2を、所定の
理論値(基準値)よりも若干大きく設定する。
【0043】歯車式減速機構110を組立たときに、基
準ピッチ円直径d1又はd2が大きい分だけ、ウォーム
112の歯面とウォームホイール113の歯面とを、予
圧を付加して噛み合わせることになる。この結果、ウォ
ーム112の歯面とウォームホイール113の歯面との
間のバックラッシ(噛み合い隙間)が無くなるので、噛
み合いのガタが無くなる。噛み合いのガタが無いので、
電動機82の慣性による衝撃トルクが、ウォーム112
の歯面からウォームホイール113の歯面に作用するこ
とはない。従って、歯車式減速機構110の耐久性が、
より一層高まる。
【0044】但し、バックラッシが無いので、ウォーム
112の歯面とウォームホイール113の歯面との間の
噛み合い抵抗(フリクション)が増す。この点を解消す
るために、ウォーム112の歯面を上記低摩擦剤からな
る被膜層にて被覆した。この結果、低摩擦剤にて、ウォ
ーム112の歯面とウォームホイール113の歯面との
間の、滑り面の摩擦係数を低減させることができる。従
って、ウォーム112とウォームホイール113の噛み
合いのガタが無いように調整したにもかかわらず、各ギ
ヤ112,113の歯面同士の摩擦を適切に保って、動
力伝達効率を高めることができる。
【0045】図7は本発明に係るトルクリミッタの断面
図である。本発明は、電動機82と歯車式減速機構11
0との間にトルクリミッタ90を介在させたことを特徴
とする。トルクリミッタ90は、電動機82の出力軸8
3にセレーション結合したインナ部材91を、伝動軸1
11にセレーション結合した筒状のアウタ部材93に嵌
合したトルク制限機構である。
【0046】インナ部材91は外周面92を、伝動軸1
11の先端に向って先細りテーパとした雄部材である。
アウタ部材93は内周面94を、インナ部材91の外周
面92が嵌合するべく先広がりテーパとした雌部材であ
る。テーパ状の外周面92をテーパ状の内周面94に嵌
合し、インナ部材91の後端面95を皿ばね96で弾発
しつつ止め輪97で抜け止めすることで、トルクリミッ
タ90を組立ることができる。101はスペーサ、10
2はワッシャ、103は皿ばねである。
【0047】皿ばね96の弾発力で、外周面92を内周
面94に押し付けて予圧を与えることにより、外周面9
2を内周面94に所定の摩擦力を有して、連結すること
ができる。このようなトルクリミッタ90であるから、
所定の摩擦力を上回る大きなトルクが作用すると、外周
面92と内周面94との間がスリップする。この結果、
電動機82から歯車式減速機構110へ伝達する補助ト
ルクを制限、すなわち、オーバートルクをカットするこ
とができる。負荷側から電動機82へかかる逆トルクが
過大であればトルクリミッタ90で伝達させないので、
電動機82に過大な逆トルクがかかる心配はない。
【0048】さらには、インナ部材91をアウタ部材9
3にテーパにて嵌合したので、両者の組立精度は高く、
心合せも容易である。従って、出力軸83に対する伝動
軸111の組立精度は高く、心合せも容易である。ま
た、比較的高速回転する電動機82と歯車式減速機構1
10との間に、トルクリミッタ90を介在させたので、
トルクリミッタ90が小さくてすみ、トルクリミッタ9
0の小型化、低コスト化を図ることができる。小型のト
ルクリミッタ90であるから配置スペースが少なくてす
むので、ハウジング41に収納することが容易である。
【0049】図8(a)〜(d)は本発明に係る第2ラ
ックアンドピニオン機構の構成図である。なお、理解を
容易にするために、第2ラック134よりも図手前側に
第2ピニオン133を配置して表した。L1は第2ピニ
オンの中心線、L2はラック軸の中心線、L3は第2ラ
ックの歯面に直角な線である。なお、図8及び図9にお
いては、第2ピニオンの中心線L1がラック軸の中心線
L2に直交する場合について、説明する。
【0050】(a)は、第2ラックアンドピニオン機構
132の第2ピニオン133並びに第2ラック134を
「はすば歯車(ヘリカルギヤ)」としたことを示す。す
なわち、第2ピニオン133は、はすばピニオンであ
り、第2ラック134は、はすばラックである。例え
ば、第2ピニオン133をなす「はすば歯車」とは、
(b)に示すように、基準ピッチ面となる円筒133a
の周面と歯面133bとの交線である、歯すじ133c
が、所定のねじれ角θを有したつる巻線である、円筒歯
車を言う。「ねじれ角θ」とは、つる巻線133dとつ
る巻線133dを考える円筒133aの母線133eと
のなす、鋭角θを言う。
【0051】(c)は、第2ラック134をなす「はす
ば歯車」の部分拡大斜視図であり、はすば歯車のねじれ
角が、第2ピニオン133をなす「はすば歯車」のねじ
れ角θと同一であることを示す。本発明は、第2ピニオ
ン133並びに第2ラック134をなす、はすば歯車の
ねじれ角θを、はすば歯車の摩擦角を越えない範囲に設
定したことを特徴とする。その理由については後述す
る。
【0052】(d)は、第2ピニオン133並びに第2
ラック134をなす「はすば歯車」の歯形の拡大断面図
であり、はすば歯車の歯形が円弧歯形であることを示
す。円弧歯形の歯車については、「[新しい歯車とその
応用]円弧歯形歯車」(機械設計・第26巻第3号(1
982年3月号)第47頁〜第51頁、日刊工業新聞社
発行)の文献等によって知られている。以下、円弧歯形
の概要について説明する。
【0053】円弧歯形の歯車とは、1組の歯車のうち、
少なくとも一方の歯車の歯末の面を、基準ピッチ線Pi
上をほぼ中心とする円弧面に形成し、少なくとも他方の
歯車の歯元の面を、基準ピッチ線Pi上をほぼ中心とす
る円弧面に形成した、円弧歯形を有する歯車であって、
W/N歯車とも言う。円弧歯形の歯車には、対称形の円
弧歯形と非対称形の円弧歯形がある。ここで、歯元の面
とは、歯底曲面と基準ピッチ線Piとの間にある歯面の
部分であり、歯末の面とは、歯先曲面と基準ピッチ線P
iとの間にある歯面の部分である。
【0054】第2ピニオン133において、対称形の円
弧歯形とは、(d)に示すように、歯末の面133fを
円弧面に形成するとともに歯元の面133gも円弧面に
形成、すなわち、歯末の面133fと歯元の面133g
とを、基準ピッチ線Piに対してほぼ点対称形の円弧面
に形成した円弧歯形であり、例えば、ノビコフ歯車第3
種やシンマーク歯車がある。rは円弧面の半径である。
第2ラック134における、対称形の円弧歯形も、上記
第2ピニオン133における対称形の円弧歯形と同一で
あって、歯末の面134aと歯元の面134bとを、基
準ピッチ線Piに対してほぼ点対称形の円弧面に形成し
たものである。
【0055】一方、非対称形の円弧歯形とは、1組の歯
車のうち、一方の歯車の歯を、基準ピッチ線Pi上をほ
ぼ中心とする歯末円弧だけで形成し、他方の歯車の歯
を、基準ピッチ線Pi上をほぼ中心とする歯元円弧だけ
で形成した円弧歯形であり、例えば、ノビコフ歯車第
1,2種やサーカーク歯車がある。本発明においては、
はすば歯車の歯形を、対称形の円弧歯形にすることが、
より好ましい。
【0056】インボリュート歯形の正面歯形は、凸歯面
と凸歯面との噛み合いである。これに対して本発明は、
はすば歯車の歯形を円弧歯形にした。円弧歯形の正面歯
形は、凹歯面と凸歯面との噛み合いである。歯すじ方向
の相対曲率半径が大きいので、負荷が作用したときに
は、接触線が大きな面積を有した領域となる。一般に、
円弧歯形の強度はインボリュート歯車に比べて、表面疲
れ強さが6〜7倍、曲げ強さが1.5〜1.6倍、曲げ
疲れ強さが1.5〜1.6倍である。
【0057】第2ピニオン133並びに第2ラック13
4を上述の円弧歯形のはすば歯車にしたことにより、こ
れらの歯車の強度をより一層高めることができ、例え
ば、次のようなときに効果を発揮する。左右の操舵輪を
最大操舵角まで操舵したとき、すなわち、図3において
ラック軸35が移動終端まで移動したとき、左のボール
ジョイント36がストッパ43に当ったり、右のボール
ジョイント36がストッパ43に当たることで、第2ラ
ック134(図1参照)は即時に停止する。このとき、
通常の操舵時よりも極めて大きなトルクが、第2ピニオ
ン133(図1参照)と第2ラック134とに作用す
る。このような場合であっても、強度を高めた第2ピニ
オン133並びに第2ラック134は、大トルクを十分
に受けることができる。
【0058】図9(a)〜(c)は本発明に係る第2ラ
ックアンドピニオン機構の概念図である。(a)は、第
2ピニオン133を回転させることで、第2ラック13
4を図左方向に移動させたことを示す。左右の操舵輪を
右へ最大操舵角まで操舵したとき、すなわち、ラック軸
35が移動終端まで移動したとき、右のボールジョイン
ト36がストッパ43に当たることで、第2ラック13
4は即時に停止する。このときのトルクは、衝撃トルク
であるので、通常の操舵時よりも極めて大きい最大トル
クである。
【0059】(b)は、第2ピニオン133の歯面で第
2ラック134の歯面を図左方向に押している状態を示
した模式図である。(c)は、(b)を更に模式的に示
した図であり、第2ラック134の歯面を斜辺Dとする
直角三角形を、△ABCとして表した。(b)及び
(c)において、斜辺Dの傾斜角は、はすば歯車のねじ
れ角θと同一のθである。斜辺Dを第2ピニオン133
の歯Eで押す力はW0であり、この力W0は第2ピニオン
133のピッチ円上の円周方向に作用する力(第2ピニ
オン133の回転力)に相当する。従って、力W0は線
ABに直角方向に働く。
【0060】移動終端で停止した状態の第2ラック13
4を、第2ピニオン133で更に押した場合には、歯E
は斜辺D上を点A方向へ滑って移動しようとする。斜辺
Dと歯Eとの間に働く直圧力、すなわち、第2ピニオン
133の歯面と第2ラック134の歯面との間に働く直
圧力(歯面に直角に働く力)W1は、 W1=W0×cosθ ・・・・・・(1) 斜辺Dに平行に働く力(第2ラック134の歯面に平行
に働く力)W2は、 W2=W0×sinθ ・・・・・・(2)
【0061】また、力W2によって、歯Eが斜辺D上を
点A方向へ滑って移動しないように、線ABと平行な力
0で支える必要がある。この支える力P0は第2ピニオ
ン133に働くスラストであり、力P0の方向は力W0
方向と直交する。支える力P 0の分力は、斜辺Dに直角
な分力P1と斜辺Dに平行な分力P2とであり、次式で表
すことができる。 P1=P0×sinθ ・・・・・・(3) P2=P0×cosθ ・・・・・・(4)
【0062】斜辺Dに直角な方向の力の成分の総和、す
なわち、複合直圧力Rは直圧力W1と分力P1の和である
から、これを次式で表すと、 R=W1+P1 ・・・・・・(5) 第2ピニオン133の歯面と第2ラック134の歯面と
の間の最大摩擦力をFとしたとき、最大摩擦力Fの大き
さは複合直圧力Rに比例する。これを次式で表すと、 F=μ×R ・・・・・・(6) 但し、μは、はすば歯車としての第2ピニオン133の
歯面と第2ラック134の歯面との間の、摩擦係数であ
る。摩擦係数μに対応する、はすば歯車の摩擦角をρと
すれば、 μ=tanρ ・・・・・・(7) 力W2によって、歯Eが斜辺D上を点A方向へ滑って移
動しようとするので、摩擦力Fは力W2の方向と逆向き
に働く。
【0063】斜辺Dに平行な3つの力F、W2、P2は次
式の関係にある。 P2=W2−F ・・・・・・(8) (8)式に(1)〜(6)式を代入すると、 P0×cosθ=W0×sinθ−μ×R =W0×sinθ−μ(W1+P1) =W0×sinθ−μ(W0×cosθ+P0×sinθ) =W0×sinθ−μ×W0×cosθ−μ×P0×sinθ ・・・(9) (9)式を整理すると、 P0(cosθ+μ×sinθ)=W0(sinθ−μ×cosθ) ・・・・・・(10) P0=W0(sinθ−μ×cosθ)/(cosθ+μ×sinθ) ・・・・・・(11) (11)式に(7)式を代入すると、
【0064】
【数1】
【0065】上記(12)式から明らかなように、θ=
ρのときにはP0=0となる。また、θ<ρのときには
0<0となる。従って、第2ラック134が停止した
状態では、第2ピニオン133に大きなトルクが作用し
ても、第2ピニオン133にスラスト、すなわち、力P
0が働くことはない。これが、はすば歯車のねじれ角θ
を、はすば歯車の摩擦角ρを越えない範囲(0°<θ≦
ρ)に設定したことの、理由である。
【0066】一方、第2ラック134が左又は右の移動
終端で停止していない、通常の状態にあるとき、第2ピ
ニオン133で第2ラック134を左又は右へ駆動する
場合には、斜辺Dを第2ピニオン133の歯Eで押す力
は、力W0よりも極めて小さい力である。この小さい力
に応じたスラストが第2ピニオン133に働くことにな
る。このように、第2ピニオン133に作用するスラス
トを、極めて小さなものに抑制することができる。
【0067】次に、ピニオン軸131を傾けて取付けた
場合の、第2ピニオン133に作用するスラストについ
て、図10に基づき説明する。図10(a),(b)は
本発明に係るラックアンドピニオン機構の変形概念図で
ある。(a)は、ラック軸35の中心線L2に直交する
直線を基準線Sとしたとき、この基準線Sから図左へ、
ピニオン軸131を傾き角αだけ傾けた場合を示す。
(b)は、基準線Sから図右へ、ピニオン軸131を傾
き角αだけ傾けた場合を示す。
【0068】ここで、はすば歯車としての第2ラック1
34のねじれ角をβとする。(a)の第2ラック134
のねじれ角はβ=θ+αであり、(b)の第2ラック1
34のねじれ角はβ=θ−αである。しかし、第2ピニ
オン133のねじれ角θは、ピニオン軸131の傾き角
αにかかわらず、一定である。第2ピニオン133のね
じれ角θが常に一定であるから、第2ピニオン133に
働くスラストP0も一定であり、上記(12)式で表す
ことができる。上述のように、第2ピニオン133のね
じれ角θについては、はすば歯車の摩擦角ρを越えない
範囲(0°<θ≦ρ)に設定してある。従って、ピニオ
ン軸131の傾き角αにかかわらず、第2ラック134
が停止した状態では、第2ピニオン133に大きなトル
クが作用しても、第2ピニオン133にスラスト、すな
わち、力P0が働くことはない。
【0069】以上をまとめると、第2ピニオン133並
びに第2ラック134をはすば歯車としたので、すぐば
歯車(平歯車)に比べて、比較的大きいトルクを伝達す
ることができる。この結果、第2ラックアンドピニオン
機構132を小型にすることができる。しかも、はすば
歯車としての第2ピニオン133のねじれ角θを、はす
ば歯車の摩擦角ρを越えない範囲に設定したので、第2
ピニオン133に作用するスラストは、第2ラック13
4が左又は右の移動終端で停止していない、通常の状態
にあるときの小さい力だけである。このため、図9
(a)のピニオン軸131や図10(a),(b)のピ
ニオン軸131に作用するスラストは小さく、ピニオン
軸131を支承した軸受151,152や、ピニオン軸
131に連結した歯車式減速機構110(図5参照)
に、作用するスラストも小さい。従って、はすば歯車を
採用したにもかかわらず、歯車式減速機構110、ピニ
オン軸131、軸受151,152の強度を高める必要
がなく、これらの部材を小型にすることができるととも
に、安価にすることができる。
【0070】図11は本発明に係る歯車式減速機構の変
形例図(その1)であり、歯車式減速機構110におけ
る伝動軸111の支持構造の変形例を示す。変形例の支
持構造は、伝動軸111を第1・第2軸受114,11
5並びに偏心スリーブ171を介して、ハウジング41
にて支承したことを特徴とする。詳しくは、偏心スリー
ブ171は、ハウジング41の孔に回転可能に嵌合した
管状スリーブであり、この管状スリーブの内部の孔に第
1・第2軸受114,115を嵌合し、これらの第1・
第2軸受114,115を介して伝動軸111を回転可
能に支承したものである。ハウジング41に偏心スリー
ブ171をリング状ボルト172にて軸方向に押し付け
ることで、ハウジング41に偏心スリーブ171を摩擦
力で固定することができる。
【0071】図12は本発明に係る歯車式減速機構の変
形例図(その2)であり、上記図11の12−12線断
面における、ウォーム112とウォームホイール113
と偏心スリーブ171との関係を表したものである。こ
の図は、偏心スリーブ171の中心O3に対して、ウォ
ーム112の中心O1(伝動軸111の中心O1)が、上
又は下へ偏心量δだけ偏心していることを示す。偏心ス
リーブ171の偏心した位置で伝動軸111を支承する
ので、偏心スリーブ171を回転させると、ウォーム1
12の中心O1が中心O2に接・離するように移動する。
この結果、ウォーム112の中心O1からウォームホイ
ール113の中心O2までの距離Xが変わる。このた
め、偏心スリーブ171を回転させるだけで、ウォーム
ホイール113に対するウォーム112のバックラッシ
を容易に調整することができる。なお、この変形例にお
いても、ウォーム112を金属製品にするとともに、そ
の歯面を上記低摩擦剤からなる被膜層にて被覆し、ま
た、ウォームホイール113を樹脂製品にすることが好
ましい。
【0072】従って、ウォーム112の歯面とウォーム
ホイール113の歯面とを、バックラッシが無いように
噛み合わせ調整し、更に、ウォーム112の歯面とウォ
ームホイール113の歯面とを、予圧を付加して噛み合
わせることができる。バックラッシが無くなるので、ウ
ォーム112とウォームホイール113との噛み合いの
ガタが無くなる。噛み合いのガタが無いので、電動機8
2(図11参照)の慣性による衝撃トルクが、ウォーム
112の歯面からウォームホイール113の歯面に作用
することはない。従って、変形例においても、歯車式減
速機構110の耐久性が、より一層高まる。
【0073】このような歯車式減速機構110の噛み合
わせ調整作業は、次の手順による。 (1)上記図11において、電動機82及びリング状ボ
ルト172を外した状態で、偏心スリーブ171を工具
で徐々に回転させる。この結果、伝動軸111の中心O
1が移動するので、ウォームホイール113に対するウ
ォーム112のバックラッシを調整することができる。 (2)調整完了後にリング状ボルト172を締めて、ハ
ウジング41に偏心スリーブ171を摩擦力で固定す
る。 (3)電動機82に組込んだ状態のトルクリミッタ90
を、ハウジング41内に挿入して、伝動軸111に嵌合
させる。 (4)ハウジング41に電動機82をボルト173にて
取付けて、作業を完了する。なお、電動機82のボルト
孔174は、通常のボルト孔径よりも大きい孔である。
従って、電動機82の出力軸83の中心を伝動軸111
の中心O1に容易に合せることができる。
【0074】なお、上記実施の形態において、トルクリ
ミッタ90は、摩擦式トルクリミッタに限定されるもの
ではない。また、歯車式減速機構110は、ウォームギ
ヤ機構に限定されるものではなく、例えば、ベベルギヤ
機構や平歯車機構であってもよい。さらには、ラック軸
35に形成した第2ラック134を延長して、第1ラッ
ク34を兼ねてもよい。その場合の第1ピニオン33並
びに第1ラック34は、第2ピニオン133並びに第2
ラック134と同一の、はすば歯車で且つ円弧歯形であ
る。
【0075】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、操舵トルクを第1ラックアンドピニ
オン機構を介して単一のラック軸に伝達するとともに、
補助トルクを第2ラックアンドピニオン機構を介して前
記ラック軸に伝達し、このラック軸によって操舵輪を操
舵するようにした電動パワーステアリング装置におい
て、特に、第2ラックアンドピニオン機構のピニオン並
びにラックをはすば歯車としたので、すぐば歯車(平歯
車)よりも大きい補助トルクを伝達することができる。
さらには、第2ラックアンドピニオン機構のはすば歯車
の歯形を、特に、円弧歯形としたので、歯車の強度をよ
り一層高めることができる。従って、補助トルクが通常
の操作時よりも大きい場合であっても、この大きい補助
トルクを、第2ラックアンドピニオン機構の大強度のピ
ニオン並びにラックで、十分に伝達することができる。
このようなことから、電動機の慣性による大きな負荷ト
ルクに対して十分な強度と耐久性を有する第2ラックア
ンドピニオン機構を備えた電動パワーステアリング装置
を、小型で安価にすることができる。しかも、第1ラッ
クアンドピニオン機構は、運転者の操舵トルクを伝達す
るだけのものであるから、ラック軸が停止したときであ
っても、通常の操作時に比べて操舵トルクがそれほど大
きくならないので、強度をほとんど高める必要がない。
【0076】請求項2は、第2ラックアンドピニオン機
構の、はすば歯車をなすピニオンのねじれ角を、はすば
歯車の摩擦角を越えない範囲に設定したので、ラックが
左又は右の移動終端で停止したときには、ピニオンにス
ラストが作用しない。一方、ラックが左又は右の移動終
端で停止していない通常の状態にあるときには、第2ラ
ックアンドピニオン機構のピニオンに作用するスラスト
は、極めて小さい。このため、ピニオン軸に作用するス
ラストは小さく、ピニオン軸を支承した軸受やピニオン
軸に連結した歯車式減速機構に作用する、スラストも小
さい。従って、はすば歯車を採用したにもかかわらず、
ピニオン軸、軸受、歯車式減速機構の強度を高める必要
がなく、これらの部材を小型にすることができるととも
に、安価にすることができる。
【0077】請求項3は、歯車式減速機構の駆動ギヤの
歯面と従動ギヤの歯面とを、バックラッシが無いように
噛み合わせたので、駆動ギヤと従動ギヤの噛み合いのガ
タを無くすることができる。ガタが無いので、電動機の
慣性による衝撃トルクが、駆動ギヤの歯面から従動ギヤ
の歯面に作用することはない。従って、歯車式減速機構
の耐久性を、より一層高めることができる。さらには、
駆動ギヤの歯面と従動ギヤの歯面のいずれか一方又は両
方を、低摩擦剤からなる被膜層にて被覆することによっ
て、駆動ギヤの歯面と従動ギヤの歯面との間の滑り面の
摩擦係数を、低摩擦剤にて低減させることができる。従
って、駆動ギヤと従動ギヤの噛み合いのガタが無いにも
かかわらず、歯車式減速機構の動力伝達効率を高めるこ
とができる。
【0078】請求項4は、電動機と歯車式減速機構との
間にトルクリミッタを介在させたので、所定以上のトル
クをトルクリミッタにてカットすることにより、電動機
から歯車式減速機構へ伝達する補助トルクを制限するこ
とができる。従って、ラック軸がラックエンドストッパ
に衝突したときに、負荷側から電動機へかかる逆トルク
が過大であればトルクリミッタで伝達させないので、電
動機に過大な逆トルクがかかる心配はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動パワーステアリング装置の模
式図
【図2】本発明に係る操舵トルクセンサの原理図
【図3】本発明に係る電動パワーステアリング装置の全
体構成図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】図3の5−5線断面図
【図6】図5の6−6線断面図
【図7】本発明に係るトルクリミッタの断面図
【図8】本発明に係る第2ラックアンドピニオン機構の
構成図
【図9】本発明に係る第2ラックアンドピニオン機構の
概念図
【図10】本発明に係る第2ラックアンドピニオン機構
の変形概念図
【図11】本発明に係る歯車式減速機構の変形例図(そ
の1)
【図12】本発明に係る歯車式減速機構の変形例図(そ
の2)
【符号の説明】
10…電動パワーステアリング装置、21…操舵輪、3
1…入力軸、32…第1ラックアンドピニオン機構、3
3…第1ピニオン、34…第1ラック、35…ラック
軸、70…操舵トルクセンサ、82…電動機、90…ト
ルクリミッタ、110…歯車式減速機構、112…駆動
ギヤ(ウォーム)、113…従動ギヤ(ウォームホイー
ル)、131…ピニオン軸、132…第2ラックアンド
ピニオン機構、133…第2ピニオン、133f…歯末
の面、133g…歯元の面、134…第2ラック、13
4a…歯末の面、134b…歯元の面、171…偏心ス
リーブ、Pi…基準ピッチ線、θ…はすば歯車のねじれ
角、ρ…はすば歯車の摩擦角。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 勝治 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 山脇 茂 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 米田 篤彦 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 寺田 泰浩 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3D033 CA04 CA05 CA28 JB01 JB03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングハンドルによる操舵トルク
    を、第1ラックアンドピニオン機構に伝達するととも
    に、前記操舵トルクに応じて電動機が発生した補助トル
    クを、歯車式減速機構を介して第2ラックアンドピニオ
    ン機構に伝達するものであって、前記第1ラックアンド
    ピニオン機構のラックを形成したラック軸が、前記第2
    ラックアンドピニオン機構のラックを形成したラック軸
    を兼ね、このラック軸によって操舵輪を操舵するように
    した電動パワーステアリング装置において、 前記第2ラックアンドピニオン機構のピニオン並びにラ
    ックは、はすば歯車であり、このはすば歯車の歯形は、
    1組の歯車のうち、少なくとも一方の歯車の歯末の面
    を、基準ピッチ線上をほぼ中心とする円弧面に形成し、
    少なくとも他方の歯車の歯元の面を、基準ピッチ線上を
    ほぼ中心とする円弧面に形成した、円弧歯形であること
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 前記第2ラックアンドピニオン機構の、
    はすば歯車をなすピニオンのねじれ角を、はすば歯車の
    摩擦角を越えない範囲に設定したことを特徴とする請求
    項1記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 前記歯車式減速機構は、駆動ギヤと従動
    ギヤの組合せ構造であり、これらの駆動ギヤの歯面と従
    動ギヤの歯面のいずれか一方又は両方を、低摩擦剤から
    なる被膜層にて被覆するとともに、駆動ギヤの歯面と従
    動ギヤの歯面とを、バックラッシが無いように噛み合わ
    せたことを特徴とする請求項1記載の電動パワーステア
    リング装置。
  4. 【請求項4】 前記電動機と前記歯車式減速機構との間
    にトルクリミッタを介在させたことを特徴とする請求項
    1、請求項2又は請求項3記載の電動パワーステアリン
    グ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014084001A (ja) * 2012-10-24 2014-05-12 Jtekt Corp ステアリング装置
RU2711092C1 (ru) * 2019-04-17 2020-01-15 Бабанин Андрей Александрович Шариковинтовой гидроусилитель рулевого управления транспортного средства.

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