JP2001101637A - 磁気ヘッドサスペンションの製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドサスペンションの製造方法

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JP2001101637A
JP2001101637A JP27573799A JP27573799A JP2001101637A JP 2001101637 A JP2001101637 A JP 2001101637A JP 27573799 A JP27573799 A JP 27573799A JP 27573799 A JP27573799 A JP 27573799A JP 2001101637 A JP2001101637 A JP 2001101637A
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泰久 東條
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利彦 表
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厚 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線パターンの形成の際に金属めっき層の厚
みを所定の各領域内で均一にすることができる磁気ヘッ
ドサスペンションの製造方法を提供することである。 【解決手段】 ステンレス鋼からなる長尺状の基板10
が連続的または継続的に搬送されつつ、長さ方向MDに
沿って矩形の複数の領域30が設けられる。各領域30
は複数のサブ領域31に区分され、各サブ領域31内に
複数の磁気ヘッドサスペンションが形成される。基板1
0の長さ方向MDにおいて隣接する領域30間には捨て
めっき部50が形成される。配線パターンの形成の際
に、各領域30内の複数の磁気ヘッドサスペンションに
対応する部分および捨てめっき部50に銅の電解めっき
により銅めっき層が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
に用いられる磁気ヘッドサスペンションの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置において、回転する磁
気ディスクの所望のトラックに磁気ヘッドを位置決めす
るために磁気ヘッドサスペンションと呼ばれる板状の支
持体が用いられる。この磁気ヘッドサスペンションに
は、複数の配線パターンが形成されるとともに、先端部
近傍に磁気ヘッドを搭載する磁気ヘッド搭載部(以下、
タング部と呼ぶ)が設けられている。磁気ヘッドサスペ
ンションの製造の際には、金属からなる基板上に絶縁
層、配線パターンおよび被覆層が順に形成される。
【0003】近年、磁気ヘッドサスペンションを大量生
産するために、長尺状の基板をロールで連続的または断
続的に搬送しながら、長尺状の基板上に絶縁層の形成工
程、配線パターンの形成工程および被覆層の形成工程を
順次行う製造方法が提案されている(特開平10−32
0736号公報)。
【0004】図13は上記の従来の製造方法における長
尺状の基板の平面図である。図13に示すように、長尺
状の基板100上には、露光処理の単位となる複数の矩
形の領域110が基板100の長手方向に沿って2列に
設けられている。各領域110内には複数の磁気ヘッド
サスペンション101が6列および16行に形成され
る。
【0005】このような長尺状の基板100を連続的ま
たは断続的に搬送しつつ基板100上の各領域110に
所定の工程を順次行うことにより長尺状の基板100上
に多数の磁気ヘッドサスペンションを同時に形成するこ
とが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、磁気ヘッド
サスペンションのタング部に磁気ヘッドを搭載する際に
は、タング部がサスペンション本体部(磁気ヘッドサス
ペンションのタング部を除く部分)に対して所定の角度
をなすようにタング部を曲げ加工する。上記の長尺状の
基板100を用いた製造方法では、タング部の曲げ加工
の前に既にある程度の反りがばらつきを持って発生して
いる。タング部の曲げ加工の際には、複数の磁気ヘッド
サスペンションのタング部の角度を一定にするために複
数の磁気ヘッドサスペンションでタング部の反りが一定
であることが望ましい。
【0007】しかしながら、上記の従来の製造方法にお
いては、各磁気ヘッドサスペンション101に配線パタ
ーンを形成するために、基板100上の各領域110に
銅めっき処理が行われる。このとき、各領域110の端
部でめっき時の電流密度が高くなり、銅めっき層の厚み
が厚くなる現象が生じる。特に、基板100の長さ方向
における各領域110の端部で銅めっき層の厚みが厚く
なる。
【0008】それにより、各領域110内で銅めっき層
の厚みにばらつきが生じる。各領域110内の各磁気ヘ
ッドサスペンション101ごとに銅めっき層の厚みにば
らつきがあると、各磁気ヘッドサスペンション101ご
とにタング部の反りがばらつく。その結果、タング部の
曲げ加工の精度が低下する。
【0009】本発明の目的は、配線パターンの形成の際
に金属めっき層の厚みを所定の各領域内で均一にするこ
とができる磁気ヘッドサスペンションの製造方法を提供
することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明に係る磁気ヘッドサスペンションの製造方法は、長
尺状の基板を連続的または断続的に搬送しつつ、基板上
に複数の磁気ヘッドサスペンションを形成すべき複数の
領域を設けるとともに、基板上の各領域の外側に捨てめ
っき部を設け、各領域に複数の磁気ヘッドサスペンショ
ンの配線パターンを形成する工程で各領域内の複数の磁
気ヘッドサスペンションに対応する部分および捨てめっ
き部に金属めっき層を形成するものである。
【0011】本発明に係る磁気ヘッドサスペンションの
製造方法においては、長尺状の基板上の各領域の外側に
捨てめっき部が設けられ、各領域に複数の磁気ヘッドサ
スペンションの配線パターンを形成する工程で各領域内
の複数の磁気ヘッドサスペンションに対応する部分およ
び捨てめっき部に金属めっき層が形成されるので、金属
めっき層の形成時に、各領域内の端部での電流密度の増
加が防止される。それにより、各領域内で全体的に電流
密度が均一となり、金属めっき層の厚みが均一となる。
その結果、各領域内で複数の磁気ヘッドサスペンション
の磁気ヘッド搭載部の反りにばらつきがなくなり、磁気
ヘッド搭載部の曲げ加工の精度が向上する。
【0012】少なくとも基板の長さ方向において隣接す
る領域間に捨てめっき部を設けてもよい。基板の長さ方
向における各領域の端部では金属めっき層の形成時に電
流密度が増加しやすい。上記の場合、少なくとも基板の
長さ方向における各領域の外側に捨てめっき部が設けら
れるので、金属めっき層の形成時に各領域の長さ方向の
端部での電流密度の増加が防止される。それにより、各
領域内で長さ方向に電流密度が均一となり、金属めっき
層の厚みが均一となる。
【0013】基板の幅方向における各領域の外側に捨て
めっき部をさらに設けてもよい。この場合、基板の長さ
方向および幅方向における各領域の外側に捨てめっき部
が設けられるので、金属めっき層の形成時に各領域内の
長さ方向の端部および幅方向の端部での電流密度の増加
が防止される。それにより、各領域内で長さ方向および
幅方向に電流密度が均一となり、金属めっき層の厚みが
均一となる。
【0014】各領域を複数のサブ領域に区分し、各領域
内の複数のサブ領域間に捨てめっき部をさらに設けても
よい。この場合、各領域内の各サブ領域の外側に捨てめ
っき部が設けられるので、金属めっき層の形成時に各サ
ブ領域内の端部での電流密度の増加が防止される。それ
により、各サブ領域内で全体的に電流密度が均一とな
り、金属めっき層の厚みが均一となる。
【0015】第2の発明に係る磁気ヘッドサスペンショ
ンの製造方法は、長尺状の基板を連続的または断続的に
搬送しつつ、基板上に複数の磁気ヘッドサスペンション
を形成すべき複数の領域を設けるとともに、基板上の各
領域内の端部にダミーパターン部を設け、各領域に複数
の磁気ヘッドサスペンションの配線パターンを形成する
工程で各領域内の複数の磁気ヘッドサスペンションに対
応する部分およびダミーパターン部に金属めっき層を形
成するものである。
【0016】本発明に係る磁気ヘッドサスペンションの
製造方法においては、長尺状の基板上の各領域内の端部
にダミーパターン部が設けられ、各領域に複数の磁気ヘ
ッドサスペンションの配線パターンを形成する工程で各
領域内の複数の磁気ヘッドサスペンションに対応する部
分およびダミーパターン部に金属めっき層が形成される
ので、金属めっき層の形成時に、各領域内の端部での電
流密度の増加が防止される。それにより、各領域内で全
体的に電流密度が均一となり、金属めっき層の厚みが均
一となる。その結果、各領域内で複数の磁気ヘッドサス
ペンションの磁気ヘッド搭載部の反りにばらつきがなく
なり、磁気ヘッド搭載部の曲げ加工の精度が向上する。
【0017】各領域を複数のサブ領域に区分し、基板の
長さ方向における各領域内の各サブ領域内の端部にダミ
ーパターン部を設けてもよい。
【0018】この場合、各領域内の各サブ領域内の端部
にダミーパターン部が設けられるので、金属めっき層の
形成時に各サブ領域内の端部での電流密度の増加が防止
される。それにより、各サブ領域内で電流密度が均一と
なり、金属めっき層の厚みが均一となる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施例における製
造方法により製造される磁気ヘッドサスペンションの平
面図である。また、図2(a)は図1の磁気ヘッドサス
ペンションのA−A線断面図、図2(b)は図1の磁気
ヘッドサスペンションのB−B線断面図である。
【0020】図1に示すように、磁気ヘッドサスペンシ
ョン1は、ステンレス鋼からなる長尺状の基板10によ
り形成されるサスペンション本体部20を備える。サス
ペンション本体部20上には配線パターン25が形成さ
れている。サスペンション本体部20の先端部には、U
字状の開口部26を形成することにより磁気ヘッド搭載
部(以下、タング部と呼ぶ)24が設けられている。タ
ング部24は、サスペンション本体部20に対して所定
の角度をなすように破線Rの箇所で折り曲げ加工され
る。
【0021】タング部24の端部には4つの電極パッド
22が形成されている。サスペンション本体部20の他
端部には4つの電極パッド27が形成されている。タン
グ部24上の電極パッド22とサスペンション本体部2
0の他端部の電極パッド27とは配線パターン25によ
り電気的に接続されている。また、サスペンション本体
部20には複数の孔部28が形成されている。なお、図
1には、被覆層は示されていない。
【0022】図2(a)に示すように、基板10上には
ポリイミドからなる絶縁層11が形成されている。絶縁
層11上の4箇所に、クロム膜12、銅からなる導体層
パターン16およびニッケル膜17が順に積層され、ニ
ッケル膜17上に金からなる電極パッド27が形成され
ている。絶縁層11の上面は、電極パッド27の上面を
除いてポリイミドからなる被覆層18で被覆されてい
る。
【0023】図2(b)に示すように、絶縁層11上の
一方の側部側および他方の側部側のそれぞれ2箇所に、
クロム膜12、銅からなる導体層パターン16およびニ
ッケル膜17が順に積層されている。各側部側の2組の
クロム膜12、導体層パターン16およびニッケル膜1
7はポリイミドからなる絶縁層18で被覆されている。
それにより、配線パターン25が形成される。
【0024】ここで、図1の磁気ヘッドサスペンション
の製造工程について説明する。図3、図4および図5は
図1の磁気ヘッドサスペンションの製造工程を示す模式
的工程断面図である。
【0025】まず、図3(a)に示すように、厚み10
〜60μmのステンレス鋼からなる基板10上に、厚さ
5〜10μmの感光性ポリイミド樹脂前駆体11aを塗
布する。次に、図3(b)に示すように、露光機におい
て所定のマスクを介して基板10上の感光性ポリイミド
樹脂前駆体11aに200〜700mJ/cm2 の紫外
線を照射し、ポリイミドからなる絶縁層11を形成す
る。
【0026】その後、図3(c)に示すように、基板1
0上および絶縁層11上に、クロムおよび銅の連続的な
スパッタリングにより、厚さ100〜600Åのクロム
膜12および厚さ500〜2000Åで0.6Ω/□以
下のシート抵抗を有する銅めっきベース13を順に形成
する。
【0027】次に、図3(d)に示すように、銅めっき
ベース13上に、所定のパターンを有するめっき用のレ
ジスト14を形成する。そして、図3(e)に示すよう
に、レジスト14の開口部に、銅の電解めっきにより厚
さ2〜15μmの銅めっき層15を形成する。本実施例
では、銅めっき層15の厚さは約10μmである。
【0028】次いで、図4(f)に示すように、レジス
ト14を除去した後、アルカリ性処理液により銅めっき
ベース13をエッチングにより除去し、銅からなる導体
層パターン16を形成する。さらに、図4(g)に示す
ように、アルカリ性処理液(フェリシアン化カリウム
液)により基板10上および絶縁層11上に露出したク
ロム膜12をエッチングにより除去する。
【0029】次に、図4(h)に示すように、ニッケル
の無電解めっきにより基板10上および導体層パターン
16上に、厚さ0.05〜0.1μmのニッケル膜17
を形成する。このニッケル膜17は、導体層パターン1
6と被覆層18との密着性を向上させるためおよび銅の
マイグレーションを防止するために設けられる。
【0030】次いで、図4(i)に示すように、ニッケ
ル膜17上および絶縁層11上に感光性ポリイミド樹脂
前駆体を塗布し、露光処理、加熱処理、現像処理および
加熱硬化処理を順に行うことにより、絶縁層11上およ
びニッケル膜17上に所定のパターンを有する厚さ3〜
5μmのポリイミドからなる被覆層18を形成する。こ
の場合、被覆層18の所定の位置には電極パッド形成用
の開口部19が設けられる。また、電極パッドの電解め
っき用リード部29としてニッケル膜17の一部が露出
される。
【0031】次に、図5(j)に示すように、露出した
ニッケル膜17を剥離した後、被覆層18の開口部19
内に、電解めっきにより厚さ1〜5μmのニッケル膜2
1および厚さ1〜5μmの金からなる電極パッド22を
形成する。その後、図5(k)に示すように、電極パッ
ドの電解めっき用リード部29をエッチングにより除去
する。
【0032】次に、図5(l)に示すように、基板10
上および被覆層18上に所定のパターンを有するフォト
レジスト23を形成する。そして、図5(m)に示すよ
うに、塩化第二鉄溶液および塩化第二銅溶液を用いて基
板10をエッチングし、開口部26を形成した後、フォ
トレジスト23を除去する。最後に、水洗を行う。この
ようにして、図1に示した磁気ヘッドサスペンション1
が製造される。
【0033】次に、図6、図7および図8を参照しなが
ら本発明の第1の実施例における磁気ヘッドサスペンシ
ョンの製造方法について説明する。図6は本発明の第1
の実施例の製造方法における長尺状の基板の平面図、図
7は図6の長尺状の基板上の1つの領域の平面図、図8
は図7のサブ領域内の1つの区域の一部の平面図であ
る。
【0034】図6に示すように、ステンレス鋼からなる
長尺状の基板10は長さ方向MDに搬送される。基板1
0上には、長さ方向MDに沿って矩形の複数の領域30
が設けられる。各領域30は、基板10の長さ方向MD
に沿って2列および幅方向TDに沿って2行に配置され
た4つのサブ領域31に区分されている。サブ領域31
は露光機による露光処理の単位であり、領域30は図5
(j)の電極パッドのめっき処理以降のバッチ処理の単
位である。
【0035】基板10の長さ方向MDにおいて隣接する
領域30間には捨てめっき部50が形成される。捨てめ
っき部50には、図3(c)の工程でクロム膜12およ
び銅めっきベース13が形成され、図3(e)の工程で
銅の電解めっきにより銅めっき層15が形成される。
【0036】基板10の幅Wは、50〜500mmであ
り、好ましくは125〜300mmであり、本実施例で
は250mmである。また、基板10の厚みは、10〜
60μmであり、振動を防止する点から好ましくは10
〜30μmであり、本実施例では25μmである。
【0037】領域30の面積は25〜2500cm2
ある。本実施例では、領域30の幅D1は約200mm
であり、長さL1は約235mmである。サブ領域31
の面積は領域30の面積をサブ領域の数で割った大きさ
となる。本実施例ではサブ領域31は4つであるが、3
つ、あるいは2つでもよい。また、サブ領域31はなく
てもよい。本実施例では、サブ領域31の幅D2は約1
00mmであり、長さL2は約110mmである。
【0038】さらに、長さ方向MDにおける領域30間
の間隔S1は、5〜50mmであり、本実施例では約2
0mmである。幅方向TDにおける領域30の外側の幅
S2は、10〜50mmであり、本実施例では約25m
mである。
【0039】サブ領域31内には、長さ方向MDに沿っ
て2〜200個、幅方向TDに沿って1〜30個、合計
2〜6000個の磁気ヘッドサスペンションが配置され
る。サブ領域31の面積およびサブ領域31内に形成さ
れる磁気ヘッドサスペンションの個数は、良品率を向上
させるためにできるだけ多い方が好ましい。
【0040】図7に示すように、各サブ領域31は複数
の区域32に区分されている。本実施例では、各サブ領
域31は長さ方向MDに沿って延びる3つの区域32に
区分されている。本実施例では、長さ方向MDにおいて
隣接するサブ領域31間の間隔S3は14mmであり、
幅方向TDにおいて隣接するサブ領域31間の間隔S4
は4mmである。
【0041】図8に示すように、各区域32内には、複
数の磁気ヘッドサスペンション1が幅方向TDに平行に
配列されている。ここで、長さ方向MDに沿った複数の
磁気ヘッドサスペンション1の並びを列と呼び、幅方向
TDに沿った複数の磁気ヘッドサスペンション1の並び
を行と呼ぶ。本実施例では、各区域32内に複数の磁気
ヘッドサスペンション1が2列および24行に配列され
ている。したがって、各サブ領域31内には、磁気ヘッ
ドサスペンション1が6列および24行に配列され、各
領域31には、磁気ヘッドサスペンション1が12列お
よび48行に配列されている。
【0042】本実施例の磁気ヘッドサスペンションの製
造方法においては、図6に示したように、長さ方向MD
における各領域30の外側に捨てめっき部50が設けら
れているので、図3(e)の工程で銅めっき層15を形
成する際に、長さ方向MDにおける各領域30内の端部
での電解めっき時の電流密度の増加が防止される。それ
により、各領域30内で全体的に電流密度が均一とな
り、銅めっき層15の厚みが均一となる。その結果、各
領域30内で複数の磁気ヘッドサスペンション1のタン
グ部24の反りにばらつきがなくなり、タング部24の
曲げ加工精度が向上する。
【0043】図9は本発明の第2の実施例の製造方法に
おける長尺状の基板の平面図である。
【0044】図9に示すように、第1の実施例と同様
に、基板10の長さ方向MDにおいて隣接する領域30
間に捨てめっき部50が形成され、さらに幅方向TDに
おける各領域30の外側に捨てめっき部51が形成され
ている。捨てめっき部50,51には、図3(c)の工
程でクロム膜12および銅めっきベース13が形成さ
れ、図3(e)の工程で銅の電解めっきにより銅めっき
層15が形成される。
【0045】本実施例の磁気ヘッドサスペンションの製
造方法においては、長さ方向MDにおける各領域30の
外側に捨てめっき部50が設けられ、かつ幅方向TDに
おける各領域30の外側に捨てめっき部51が設けられ
ているので、図3(e)の工程で銅めっき層15を形成
する際に、長さ方向MDおよび幅方向TDにおける各領
域30内の端部での電解めっき時の電流密度の増加が防
止される。それにより、各領域30内で全体的に電流密
度が均一となり、銅めっき層15の厚みがさらに均一に
なる。その結果、各領域30内で複数の磁気ヘッドサス
ペンション1のタング部24の反りにばらつきがなくな
り、タング部24の曲げ加工精度が向上する。
【0046】図10は本実施例の第3の実施例の製造方
法における長尺状の基板の平面図である。
【0047】本実施例では、基板10の長さ方向MDに
おける各領域30内の各サブ領域31内の端部にそれぞ
れダミーパターン部60が形成されている。各ダミーパ
ターン部60には、図3(c)の工程でクロム膜12お
よび銅めっきベース13が形成され、図3(e)の工程
で銅めっき層15が形成される。各ダミーパターン部6
0には、図4(f)の工程以降の処理は行われず、被覆
層18は形成されない。したがって、ダミーパターン部
60は、磁気ヘッドサスペンション1と識別することが
できる。
【0048】本実施例の磁気ヘッドサスペンションの製
造方法においては、長さ方向MDにおける各領域30内
の端部にダミーパターン部60が設けられているので、
図3(e)の工程で銅めっき層15を形成する際に、長
さ方向MDにおける各領域30内の端部での電解めっき
時の電流密度の増加が防止される。それにより、各領域
30内で全体的に電流密度が均一となり、銅めっき層1
5の厚みが均一となる。その結果、各領域30内で複数
の磁気ヘッドサスペンション1のタング部24の反りに
ばらつきがなくなり、タング部24の曲げ加工精度が向
上する。
【0049】なお、図10の例では、各領域30内の各
サブ領域31内の長さ方向MDにおける端部にそれぞれ
ダミーパターン部60が形成されているが、各領域30
内の隣接するサブ領域31間にもダミーパターン部60
を形成してもよい。
【0050】
【実施例】ここで、第1の実施例、第2の実施例、第3
の実施例および比較例の製造方法により磁気ヘッドサス
ペンション1を作製し、銅めっき層15の厚みのばらつ
きおよびタング部24の反りのばらつきを調べた。
【0051】第1〜第3の実施例および比較例の製造方
法においては、ステンレス鋼からなる長尺状の基板10
を用いた。基板10の幅Wは250mmであり、銅めっ
き層15の厚みは約10μmとした。各サブ領域31の
幅D1は100mmであり、長さL2は110mmであ
る。長さ方向MDにおいて隣接する領域30間の間隔S
1は約20mmであり、幅方向TDにおける各領域30
の外側の幅S2は約25mmである。各領域30内で複
数の磁気ヘッドサスペンション1が12列および48行
に配列される。
【0052】比較例の製造方法では、各領域30の外側
に捨てめっき部50,51を設けず、かつ各領域30内
にダミーパターン部60を設けていない。
【0053】図3(e)の工程で銅めっき層15を形成
した後、図11に一点鎖線Hで示すように、接触式表面
形状測定装置でタング部24近くの4本の銅めっき層1
5の形状を測定し、図12に示すように、基板10の設
置面から銅めっき層15の凹凸パターンの凸部の上面ま
での高さH2および基板10の設置面から銅めっき層1
5の凹凸パターンの凹部の底面までの高さH1を求め、
高さH2から高さH1を差し引くことにより銅めっき層
15のめっき厚みを算出した。
【0054】4本の銅めっき層15のめっき厚みの平均
値を1つの磁気ヘッドサスペンション1のめっき厚みと
し、1つのサブ領域31内の6列および24行の144
個の磁気ヘッドサスペンション1についてめっき厚みを
求め、144個の磁気ヘッドサスペンション1のめっき
厚みの平均値aおよび標準偏差σを求め、変動係数σ/
aを算出した。
【0055】また、図5(m)の工程の終了後、作製さ
れた磁気ヘッドサスペンション1のタング部24の反り
をタケシバ電機株式会社製のHGA/サスペンション角
度測定装置SAM−8000を用いて次の測定原理で測
定した。タング部24の4隅の4点のXYZ座標をレー
ザ顕微鏡で測定する。次に、4点のXYZ座標より最小
二乗法により平面を算出し、その平面が基準水平面(サ
スペンション本体部20)に対してなす上下方向の角度
を反りとして求める。この場合、4点以上の測定点から
反りを求めてもよい。1つのサブ領域31内の6列およ
び24行の144個の磁気ヘッドサスペンション1につ
いて反りを求め、144個の磁気ヘッドサスペンション
1の反りの平均値bおよび標準偏差γを求め、変動係数
b/γを算出した。
【0056】銅めっき層15の厚みの平均値、銅めっき
層15の変動係数、タング部24の反りの平均値および
タング部24の反りの変動係数の測定結果を表1に示
す。
【0057】
【表1】
【0058】表1に示すように、第1〜第3の実施例の
製造方法によれば、比較例の製造方法に比べて銅めっき
層15の厚みの変動係数が小さく、タング部24の反り
の変動係数も小さくなっている。特に、第2の実施例お
よび第3の実施例の製造方法によれば、銅めっき層15
の厚みの変動係数およびタング部24の反りの変動係数
がより小さくなっていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における製造方法により製造さ
れる磁気ヘッドサスペンションの平面図である。
【図2】図1の磁気ヘッドサスペンションのA−A線断
面図およびB−B線断面図である。
【図3】図1の磁気ヘッドサスペンションの製造工程を
示す模式的工程断面図である。
【図4】図1の磁気ヘッドサスペンションの製造工程を
示す模式的工程断面図である。
【図5】図1の磁気ヘッドサスペンションの製造工程を
示す模式的工程断面図である。
【図6】本発明の第1の実施例の製造方法における長尺
状の基板の平面図である。
【図7】図6の長尺状の基板上の1つの領域の平面図で
ある。
【図8】図7のサブ領域内の1つの区域の一部の平面図
である。
【図9】本発明の第2の実施例の製造方法における長尺
状の基板の平面図である。
【図10】本発明の第3の実施例の製造方法における長
尺状の基板の平面図である。
【図11】銅めっき層のめっき厚みの測定方法を示す平
面図である。
【図12】図11の銅めっき層のめっき厚みの算出方法
を説明するための図である。
【図13】従来の製造方法における長尺状の基板の平面
図である。
【符号の説明】
10 基板 11 絶縁層 15 銅めっき層 18 被覆層 20 サスペンション本体部 22,27 電極パッド 24 タング部 25 配線パターン 30 領域 31 サブ領域 32 区域 50,51 捨てめっき部 60 ダミーパターン部 MD 長さ方向 TD 幅方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 厚 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 浅野 猛 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 5D042 NA01 PA10 TA07 5D059 AA01 BA01 CA02 CA16 DA17 DA31 DA36 EA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺状の基板を連続的または断続的に搬
    送しつつ、前記基板上に複数の磁気ヘッドサスペンショ
    ンを形成すべき複数の領域を設けるとともに、前記基板
    上の各領域の外側に捨てめっき部を設け、各領域に複数
    の磁気ヘッドサスペンションの配線パターンを形成する
    工程で各領域内の複数の磁気ヘッドサスペンションに対
    応する部分および前記捨てめっき部に金属めっき層を形
    成することを特徴とする磁気ヘッドサスペンションの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも前記基板の長さ方向において
    隣接する領域間に前記捨てめっき部を設けることを特徴
    とする請求項1記載の磁気ヘッドサスペンションの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記基板の幅方向における各領域の外側
    に前記捨てめっき部をさらに設けることを特徴とする請
    求項2記載の磁気ヘッドサスペンションの製造方法。
  4. 【請求項4】 各領域を複数のサブ領域に区分し、各領
    域内の前記複数のサブ領域間に前記捨てめっき部をさら
    に設けることを特徴とする請求項2または3記載の磁気
    ヘッドサスペンションの製造方法。
  5. 【請求項5】 長尺状の基板を連続的または断続的に搬
    送しつつ、前記基板上に複数の磁気ヘッドサスペンショ
    ンを形成すべき複数の領域を設けるとともに、前記基板
    上の各領域内の端部にダミーパターン部を設け、各領域
    に複数の磁気ヘッドサスペンションの配線パターンを形
    成する工程で各領域内の複数の磁気ヘッドサスペンショ
    ンに対応する部分および前記ダミーパターン部に金属め
    っき層を形成することを特徴とする磁気ヘッドサスペン
    ションの製造方法。
  6. 【請求項6】 各領域を複数のサブ領域に区分し、前記
    基板の長さ方向における各領域内の各サブ領域内の端部
    に前記ダミーパターン部を設けることを特徴とする請求
    項5記載の磁気ヘッドサスペンションの製造方法。
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