JP2004263218A - パターンめっき方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】絶縁基板11表面にめっき触媒付与及び無電解銅めっきを行って、めっき下地導電槽21を形成し、下地導電槽21上に単一または複数のブロック化された配線パターンを用いてパターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、レジストパターンを形成してパターンめっきエリアを形成する。次に、パターンめっきエリアが形成された絶縁基板11をめっき液が満たされためっき槽70に浸漬し、カソードに電気的に接続された補助電極51を設け、めっき下地導電層21をカソードにして、電解めっきを行い、めっき下地導電層上に所定厚の導体層を形成する。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体パッケージ基板等の配線パターン製造時におけるパターンめっき工程において、基板内のパターンめっきエリアの電流分布を制御し、配線パターンのめっき膜厚を均一化する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
BGAなどの半導体パッケージの製造プロセスにおいては、配線の狭ピッチ化が進められており、ライン/スペースが20μm以下の配線パターンの要望が強くなっている。
このような狭ピッチ配線パターン形成は、基板表面を全面銅めっきして、エッチングを行うサブトラクティブ法では、エッチング時のサイドエッチの影響により不可能である。そのため、基板表面を薄い銅皮膜等で導電化処理してめっき下地導電層を形成し、めっき下地導電層上にめっきレジストパターンを形成して、めっき液に浸せきし、めっき下地導電層をカソードにして電解めっきを行い、めっきを析出させて配線パターンを形成するセミアディティブ法が注目されている。
【0003】
ところが、上記パターンめっき工程では、パターン密度の低い部分でめっき膜厚が増加し、逆に、高い部分では低下するという問題がある。
これは、電気めっきにおける電流分布が、パターン密度の低い部分に集中しやすいということによるものである。このような、膜厚のばらつきにより、半導体パッケージに使用した場合には、配線抵抗の相違及び積層工程における平坦性の欠如といった問題が生じる。
【0004】
このため、パターンめっきの膜厚均一化のために、いろいろな工夫がなされてきた。その主なものは、パターン内に、パターン密度が低い部分にダミーパターンを導入し、パターン密度を均一化させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかし、この方法は、パターンの設計の段階で、予めダミーパターンを導入しておかねばならず、半導体パッケージ基板の製造者において、対応できるものではない。さらに、ダミーパターンの多くは、配線としては不必要であるにもかかわらず基板内に残存するものであり、半導体パッケージに使用した場合には、電気信号の伝搬特性に対して少なからず悪影響を及ぼす可能性があるため、容易に使用できる方法ではない。
【0005】
また、別のめっき膜厚均一化の方法としては、リング状の補助電極と遮蔽板を用いた方法が挙げられる(例えば、特許文献2参照)。
この方法は、基板表面の周縁部の上方外側にリング状の補助電極を配置し、この周縁部の所定位置に遮蔽板を配置して、基板周縁部のめっき膜厚の増加を制御している。しかし、この発明では、基板全体に関して、その周縁部の膜厚のコントロールは可能であるが、基板内に複数のパターンが配置された場合、その個々のパターン内でのパターン密度の疎密に起因するめっき膜厚の不均一性は改善されない。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−323525号公報
【特許文献2】
特開平8−36711号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の技術では、設計の段階での導入が必要で、かつ、最終的にパターン内に残存してしまう「ダミーパターン」を用いるか、あるいは、基板全体の周縁部の膜厚制御に対して「補助電極及び遮蔽板」を用いるかしかなかった。
本発明は上記問題点に鑑み考案されたもので、パターン密度の異なる単一または複数のブロック配線パターンが存在するパターンめっきエリアのパターンめっきにおいて、均一な膜厚の配線パターンが得られるパターンめっき方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に於いて上記課題を達成するため、まず請求項1においては、基板表面にめっき下地導電層を形成し、前記めっき下地導電層上にめっきレジストパターンを形成し、前記めっき下地導電層をカソードにして電解めっきを行って、必要な部分のみにめっき被膜を析出させ、配線パターンを形成するパターンめっき工程において、単一または複数のブロック化された配線パターンからなるパターンめっきエリアの端部または端部より外側に補助電極を3次元的に配置して、電解めっきを行うことを特徴とするパターンめっき方法としたものである。
【0009】
また、請求項2においては、単一または複数のブロック化された配線パターンが面付け間隔Px(X方向)及びPy(Y方向)で多面付けされた面付けパターンめっきエリアにおいて、前記補助電極の幅は、前記面付け間隔Px及びPyと同じか、または、小さくなっていることを特徴とする請求項1に記載のパターンめっき方法としたものである。
【0010】
さらにまた、請求項3においては、前記パターンめっきエリアの配線パターンのパターン密度は、中央部が高く、端部が低くなっていることを特徴とする請求項1または2に記載のパターンめっき方法としたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態につき説明する。
パターンめっき装置の模式概略構成図を図1(a)に示す。
図1(a)を用いて本発明のパターンめっき方法について説明する。
パターンめっきを行うためのめっき装置は図1(a)に示すように、めっき液が満たされためっき槽70と、アノード電極60と絶縁基板11表面にめっき下地導電層及びめっきレジストパターンが形成されたパターンめっきエリア41と、パターンめっきエリアの端部より外側に線状またはループ状に配置された補助電極51とから構成されている。
【0012】
パターンめっき工程は、まず、絶縁基板11表面にめっき触媒付与及び無電解銅めっきを行って、めっき下地導電層21を形成する。
次に、めっき下地導電層上に感光層を形成し、単一または複数のブロック化された配線パターンを用いてパターン露光、現像等の一連のパターニング処理を行って、レジストパターンを形成してパターンめっきエリア41を形成する。
【0013】
次に、パターンめっきエリア41が形成された絶縁基板11をめっき液が満たされためっき槽70に浸漬し、補助電極51を設け、めっき下地導電層21をカソードにして、アノード60とカソード間に電圧を印加し、パターンめっきエリア41に電解めっきを行い、めっき下地導電層上に所定厚の導体層を形成する。ここで、補助電極51はカソードに電気的に接続されている。
さらに、めっきレジストパターンを専用の剥離液で剥離処理し、めっきレジストパターン下部にあったないめっき下地導電層をフラッシュエッチングで除去し、所望の配線パターンを得る。
【0014】
本発明のパターンめっき方法は、個々の、または、ブロック化された配線パターンからなるパターンめっきエリアの端部から外側に、および基板面から突出するように補助電極51を設置することにより、パターンめっきエリア内の電流分布を制御し、パターンめっきにおけるめっき膜厚を均一化しているのが特徴である。
ここで、配線パターン、パターンめっきエリアと補助電極の関連について説明する。
配線パターン30の一例を図2(a)に示す。この配線パターン30はBGA等の基板に用いられるリードパターンの一例を示したもので、パターンの中央部に半導体チップを搭載し、周辺部に引き出し電極を形成するため、中央部ではパターン密度が高く、周辺部ではパターン密度が低くなっているのが一般的である。パターン密度が高い状態の配線パターンをA、パターン密度が低い状態の配線パターンをBとしたとき、このパターン密度の状態を模式的に示したのが図2(b)である。
【0015】
上記配線パターン30を絶縁基板11上のパターンめっきエリアに展開した場合の事例を図3(a)及び(b)に示し、補助電極との関係について説明する。
まず、絶縁基板11表面にめっき触媒付与及び無電解銅めっきを行ってめっき下地導電槽21を形成し、レジストを塗布して感光層を形成し、配線パターン30を露光、現像等の一連のパターニング処理行って、配線パターンのパターン密度に応じてパターン密度の高い領域41Aと低い領域41Bとを有するめっきレジストパターンを形成し、パターンめっきエリア41を形成する(図3(a)及び(b)参照)。
【0016】
次に、めっきパターンめっきエリア41にレジストパターンが形成された絶縁基板11をめっき液が満たされためっき槽70に浸漬し(図1(a)参照)、パターンめっきエリア41の外周部よりx方向にLx、y方向にLyだけ離れた位置に枠状の補助電極51を配置し(図1(b)、(図3(a)及び(b)参照)、めっき下地導電層21をカソードにして、アノード60とカソード間に電圧を印加し、パターンめっきエリア41に電解銅めっきを行い、めっき下地導電層上に所定厚の導体層を形成するこよにより、パターン密度に関係なく、基板全体に渡ってほぼ均一な厚みの導体層を形成できる。これは、枠状の補助電極51を設置することにより、電流は補助電極51に一部吸収され、パターン密度の低いB領域に集中することがなくなるからである。
【0017】
補助電極51を設置するためには、いろいろな方法をとることができる。上記のような単一配線パターンでパターンめっきエリア41が形成されている場合は、簡単で、基板をめっき治具に固定し、そのめっき治具に枠状の補助電極51を固定し、補助電極51をカソードに電気的に接続することで電解めっきが可能になる。
また、補助電極は、導電体であり、その表面上にめっき析出するものであれば、特に材質は限定されない。銅めっきの場合であれば、銅、ステンレス,チタンなどが適当である。補助電極の断面形状は、特に限定されず、円形,矩形,方形いずれでもよい。
【0018】
さらに、補助電極51の設置距離Lx、Lyは、実験等で最適値を求めるか、予め各種めっき条件で設定された電流分布シミュレーションの技法を用いて求めることができる。
また、パターンめっきエリアと基板外周との間のめっき下地導電層にはレジスト等によりマスクされて、電解めっきが施されないようになっている。
【0019】
以下、上記電流分布シミュレーションの技法を用いて補助電極51の距離Lx、Lyを求める方法にいて説明する。
図3のパターンを用いた例で説明する。これは、パターンめっきエリア41は34mm×34mmのサイズ(中央部から端部まで17mmの長さ)を有し、パターン密度はパターンめっきエリア41の中央部から端部まで連続的に低くなっている。また、めっき液は硫酸銅が0.2mol/L、硫酸が1.8mol/Lで、電気伝導度が0.55S(ジーメンス)/cmの硫酸銅めっきを用いた。補助電極は、1片が5mmの正方形の断面を有する枠状の電極を使用した。
補助電極51は、パターンめっきエリア41端部からx方向の距離Lx=0.0mmにして、x方向の距離Lyの値を変えて、パターンめっきエリア41内の中央部(X=0)から端部(X=17)間の各位置でのパターンの電流分布を計算したものである(図4参照)。このように、補助電極の位置を変えることで、電流分布、すなわち、めっきの膜厚が変化する。この条件下においては、Ly=5〜6mmの間で、パターンめっきエリア41全体に極めて均一な電流分布が得られる。Lxの値を変化させた場合にも(Lx=0〜10mm)、概ね同様な傾向が得られる。
【0020】
図5は、補助電極51として、5mmφの円形の断面を有する枠状の電極を使用した場合の電流分布シミュレーション結果を示すもので、前提条件は、図4と同じである。
補助電極51は、パターンめっきエリア41端部からの距離Lx=0.0mmにして、距離Lyの値を変えて、パターンめっきエリア41内の中央部(X=0mm)から端部(X=17mm)間での各位置でのパターンの電流分布を計算したものである(図5参照)。この条件下においては、Ly=6〜7mmの間で、パターンめっきエリア41全体に極めて均一な電流分布が得られる。Lxの値を変化させた場合にも(Lx=0〜10mm)、概ね同様な傾向が得られる。
【0021】
このように、本発明に係るパターンめっき方法を用いることにより、パターンめっきエリア内のパターン密度が異なっていても、パターンめっきエリアの外側の所定位置に補助電極を設置することにより、パターンめっきエリア内の電流密度の均一化を図ることができ、結果的に、均一な膜厚の導体層を得ることができる。上記、補助電極の最適位置を設定するための、電流分布シミュレーションの技法は、めっき装置、めっき条件、配線パターンのパターン密度状態、パターンめっきエリアサイズ等によって変わるため、あらかじめ電流分布シミュレーションデータを蓄積しておくことにより、補助電極の最適位置を設定できる。
【0022】
次に、めっきレジストパターンを専用の剥離液で剥離処理し、めっきレジストパターン下部にあっためっき下地導電層をフラッシュエッチングで除去し、所望の配線パターンを得ることができる。
【0023】
上記パターンめっき方法は、単一の配線パターンの例で、パターン密度は中心部が高く、外周部が低い場合の事例に付いて説明したが、他の事例として、単一の配線パターンのパターン密度が中心部が帯状に高く、外周部が帯状に低くなっている配線パターンもあり、その事例について説明する。
配線パターンのパターン密度の状態を模式的示したのが図6(a)の配線パターン32で、配線パターン32は、中央部にパターン密度の高い帯状の領域32Aと、両側にパターン密度の低い帯状の領域32Bとで構成されている。
【0024】
上記と同じ方法で、配線パターン32を用いて、絶縁基板11表面上に形成されためっき下地導電層21上にパターン密度の異なるレジストパターン42A及び42Bを形成し、パターンめっきエリア42を形成する(図6(b)参照)。
【0025】
次に、レジストパターンが形成された絶縁基板11をめっき液が満たされためっき槽70に浸漬し(図1(a)参照)、パターンめっきエリア42の端部よりx方向にLx、y方向にLyだけ離れた位置に棒状の補助電極52を配置し(図6(b)及び(c)参照)、めっき下地導電層をカソードにして、アノード60とカソード間に電圧を印加し、レジストパターンをマスクにしてパターンめっきエリア42に電解めっきを行い、めっき下地導電層上に所定厚の導体層を形成し、パターン密度に関係なく、基板全体に渡ってほぼ均一な厚みの導体層を形成する。
ここで、補助電極52の距離Lx、Lyは、予め各種めっき条件で設定された電流分布シミュレーションの技法を用いて設定する。
【0026】
次に、めっきレジストパターンを専用の剥離液で剥離処理し、めっきレジストパターン下部にあっためっき下地導電層をフラッシュエッチングで除去し、所望の配線パターンを得ることができる。
【0027】
上記のパターンめっき方法は、パターンめっきエリアに単一の配線パターンのめっきレジストパターンが形成された事例について説明したが、以下ブロック配線パターンを多面付けしてパターンめっきエリアを形成し、補助電極を配置する事例について説明する。
図7(a)に、中央部にパターン密度の高い領域33A、周辺部にパターン密度の低い領域33Bを有するブロック配線パターン33が、面付け間隔Px(x方向)及びPy(y方向)で面付けされた9面付け配線パターン34の配置構成図を示す。
上記と同じ方法で、9面付け配線パターン34を用いて、絶縁基板12表面に形成されためっき下地導電層21上にパターン密度の異なるレジストパターン43A及び43Bからなるブロックレジストパターン43が面付けされた9面付けパターンめっきエリア44を形成する(図7(b)及び(c)参照)。
【0028】
次に、9面付けパターンめっきエリア44が形成された絶縁基板12をめっき液が満たされためっき槽70に浸漬し(図1(a)参照)、ブロックレジストパターン43間のy方向にLyだけ離れた位置に、格子状の補助電極53を配置する(図7(b)及び(c)参照)。
ここで、格子状の補助電極53の電極幅Dx、Dyは、配線パターン33のx方向の面付け間隔Px及びy方向の面付け間隔Pyと同じか、小さい幅に設定する。
【0029】
格子状の補助電極53の電極幅は、絶縁基板上の配線パターンの形状によって決められるが、パターン密度の低い領域35Bの端部のパターン密度が極端に低い場合には、わずかではあるが面付け間隔Px及Pyよりも大きくなることもある。
また、個々の配線パターンが、非常に小さく、補助電極をあまりにも多数設けなければならない場合には、実用的な観点から、個々の配線パターンをいくつかのブロックにまとめて、そのブロックに対して補助電極を設けることもできる。
【0030】
さらに、めっき下地導電層21をカソードにして、アノード60とカソード間に電圧を印加し、9面付けパターンめっきエリア44に電解銅めっきを行い、めっき下地導電層上に所定厚の導体層を形成し、パターン密度に関係なく、基板全体に渡ってほぼ均一な厚みの導体層を形成する。
【0031】
格子状の補助電極53は銅、ニッケル等の金属板または銅張積層シートをフォトエッチングまたはプレス型抜き等により、容易に得ることができる。
格子状の補助電極53を設置するためには、いろいろな方法をとることができる。多面付けされた絶縁基板12をめっき治具に固定し、そのめっき治具に格子状の補助電極53を固定し、格子状の補助電極53の電極53aをカソードに電気的に接続することで電解めっきが可能になる。
【0032】
上記と同じ方法で、めっきレジストパターンを専用の剥離液で剥離処理し、めっきレジストパターン下部にあっためっき下地導電層をフラッシュエッチングで除去し、所望の多面付けされた配線パターンを得ることができる。
【0033】
図8(a)に、中央部にパターン密度の高い帯状の領域35A、周辺部にパターン密度の低い帯状の領域35Bを有するブロック配線パターン35がx方向の面付け間隔Px及びy方向の面付け間隔Pyで面付けされた9面付け配線パターン36の配置構成図を示す。
上記と同じ方法で、9面付け配線パターン36を用いて、絶縁基板12表面上に形成されためっき下地導電層21上に配線密度の異なるレジストパターン45A及び45Bからなるブロックレジストパターン45をそれぞれ形成し、9面付けパターンめっきエリア46を形成する(図8(b)及び(c)参照)。
【0034】
次に、9面付けパターンめっきエリア46にレジストパターンが形成された絶縁基板12をめっき液が満たされためっき槽70に浸漬し(図1(a)参照)、ブロックレジストパターン45間に、y方向にLyだけ離れた位置に柵状の補助電極54を配置する(図8(b)及び(c)参照)。
ここで、柵状の補助電極54の電極幅Dxは、面付け間隔Px(x方向)と同じか、小さい幅に設定する。
さらに、めっき下地導電層21をカソードにして、アノード60とカソード間に電圧を印加し、面付けパターンめっきエリア46に電解銅めっきを行い、めっき下地導電層上に所定厚の導体層を形成し、パターン密度に関係なく、基板全体に渡ってほぼ均一な厚みの導体層を形成する。
【0035】
柵状の補助電極54は銅、ニッケル等の金属板または銅張積層シートをフォトエッチングまたはプレス型抜き等により形成しただけでは、補助電極54の間隔が安定しないため、間隔を安定して保持できる柵状の補助電極の一例を図9(a)に示す。
柵状の補助電極54は、絶縁シート、または絶縁基板81上に銅またはニッケル等の金属板を積層した金属張り積層板の金属板をフォトエッチング等で所定の柵状の電極を形成し、絶縁シート、または絶縁基板81をプレス型抜き等により、所定位置に開口部91を形成することにより、ブリッジ81aで柵状の電極を固定できる。ブリッジ81aの位置は単一配線パターンの面付け間隔と合わせると、めっき液の流動性にもほとんど影響されることなく好都合である。
柵状の補助電極54を設置するためには、多面付けされた絶縁基板12をめっき治具に固定し、そのめっき治具に柵状の補助電極54を固定し、さらに、個々の柵状の電極は共通電極54bで電気的に接続され、電極54aをカソードに電気的に接続することで電解めっきが可能になる。
また、柵状の補助電極54の先端部は、面付けパターンめっきエリアの端部よりもせり出すようにしておくと、面付けパターンめっきエリア端部での電流集中を防止することができる。
【0036】
上記と同じ方法で、めっきレジストパターンを専用の剥離液で剥離処理し、めっきレジストパターン下部にあっためっき下地導電層をフラッシュエッチングで除去し、所望の多面付けされた配線パターンを得ることができる。
【0037】
【発明の効果】
上記したように、本発明のパターンめっき方法では、配線パターンのパターン密度が異なっても、パターン密度の状態に応じて補助電極を設けることにより、パターンめっきエリア内のめっき膜厚を均一化することができ、均一な膜厚の配線パターンを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、パターンめっき装置の構成概略図である。
(b)は、(a)のE部を拡大した構成概略図である。
【図2】(a)は、配線パターンの一例を示す。
(b)は、配線パターンのパターン密度状態を模式的に示す説明図である。
【図3】(a)は、パターンめっきエリアと補助電極の構成を示す説明図である。
(b)は、(a)をC−C’で切断した模式構成断面図である。
【図4】電流分布シミュレーションによるめっきエリア上の電流密度分布の一例を示す説明図である。
【図5】電流分布シミュレーションによるめっきエリア上の電流密度分布の他の例を示す説明図である。
【図6】(a)は、配線パターンのパターン密度状態の一例を模式的に示す説明図である。
(b)は、パターンめっきエリアと補助電極の構成を示す説明図である。
(c)は、(b)をC−C’で切断した模式構成断面図である。
【図7】(a)は、ブロック配線パターンを面付けした面付け配線パターンの一例を模式的に示す説明図である。
(b)は、面付けパターンめっきエリアと補助電極の構成を示す説明図である。
(c)は、(b)をC−C’で切断した模式構成断面図である。
【図8】(a)は、ブロック配線パターンを面付けした面付け配線パターンの一例を模式的に示す説明図である。
(b)は、面付けパターンめっきエリアと補助電極の構成を示す説明図である。
(c)は、(b)をC−C’で切断した模式構成断面図である。
【図9】(a)は、補助電極の構成の一例を示す説明図である。
(b)は、(a)をD−D’で切断した模式構成断面図である。
【符号の説明】
11、12……絶縁基板
12……めっき下地導電層
30……配線パターン
31……配線パターン
31A、32A、33A、35A……パターン密度の高い領域の配線パターン
31B、32B、33B、35B……パターン密度の低い領域の配線パターン
33、35……ブロック配線パターン
34、36……面付け配線パターン
41、42……パターンめっきエリア
41A、42A、43A、45A……パターン密度の高い領域のめっきレジストパターン
41B、42B、43B、45B……パターン密度の低い領域のめっきレジストパターン
43、45……ブロックレジストパターン
44、46……面付けパターンめっきエリア
51、52、53、54……補助電極
53a、54a……電極
54b……共通電極
60……アノード
70……めっき槽
81……絶縁シートまたは絶縁基板
81a……ブリッジ
91……開口部
Dx……x方向の補助電極の電極幅
Dy……y方向の補助電極の電極幅
Lx……x方向の補助電極の位置
Ly……y方向の補助電極の位置
Px……ブロック配線パターン間のx方向の間隔
Py……ブロック配線パターン間のy方向の間隔
Claims (3)
- 基板表面にめっき下地導電層を形成し、前記めっき下地導電層上にめっきレジストパターンを形成し、前記めっき下地導電層をカソードにして電解めっきを行って、必要な部分のみにめっき被膜を析出させ、配線パターンを形成するパターンめっき工程において、単一または複数のブロック化された配線パターンからなるパターンめっきエリアの端部または端部より外側に補助電極を3次元的に配置して、電解めっきを行うことを特徴とするパターンめっき方法。
- 単一または複数のブロック化された配線パターンが面付け間隔Px(X方向)及びPy(Y方向)で多面付けされた面付けパターンめっきエリアにおいて、前記補助電極の幅は、前記面付け間隔Px及びPyと同じか、または、小さくなっていることを特徴とする請求項1に記載のパターンめっき方法。
- 前記パターンめっきエリアの配線パターンのパターン密度は、中央部が高く、端部が低くなっていることを特徴とする請求項1または2に記載のパターンめっき方法。
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