JP2001099805A - センサ洗浄方法、センサ洗浄装置、測定方法及び測定装置 - Google Patents

センサ洗浄方法、センサ洗浄装置、測定方法及び測定装置

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JP2001099805A JP28006599A JP28006599A JP2001099805A JP 2001099805 A JP2001099805 A JP 2001099805A JP 28006599 A JP28006599 A JP 28006599A JP 28006599 A JP28006599 A JP 28006599A JP 2001099805 A JP2001099805 A JP 2001099805A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄不足や洗浄過多をなくして、センサの応
答特性の変化や劣化を防ぎ、再現性および精度の高い測
定を行えるようにする。 【解決手段】 センサを所定時間洗浄し(S7、S
8)、所定時間洗浄したセンサによって基準液(基準と
なる第1の測定対象)を測定し(S9、S10)、その
測定値Vcが予め設定された許容範囲内にあるか否か判
定する(S11)という処理を、測定値Vcが許容範囲
内に入るまで繰り返し、洗浄が完了したときの測定値V
cを基準値Vrrとし(S12)、サンプル液に対する
測定を行って(S4、S5)得られた測定値Vと基準値
Vrrとの差をサンプル液(第2の測定対象)の特性値
として求める(S6)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、センサを用いて測
定対象の特性値を求める測定装置において、精度が高い
測定が行え、センサを劣化させないようにするためのセ
ンサの洗浄技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】各種測定装置のうち、センサを用いて測
定対象の特性値を求めるものでは、センサに付着する物
質によってセンサの特性が変化する。
【0003】例えば、液体に含まれる物質の成分を分析
するための測定装置では、両親媒性物質や苦み物質から
なる分子膜をセンサとして用いている。
【0004】この分子膜センサは、液に浸けたときにそ
の液中の成分に応じて膜電位が変化する作用を利用した
ものであり、このセンサを用いて実際にサンプル液を測
定する場合には、予め基準液に分子膜センサを浸けたと
きの膜の電位を基準とし、サンプル液に浸けたときの膜
の電位の変化量あるいはサンプル液に浸けてから再び基
準液に浸けたときの膜の電位の変化量をそのサンプルの
特性値として求め、その特性値に基づいてサンプル液中
の成分を分析している。
【0005】このような測定を、同一の分子膜センサで
複数のサンプルについて連続的に行うような場合、前に
測定したサンプルに含まれる物質が分子膜センサに吸着
していると、分子膜センサの応答特性が変化して次の測
定に影響を与える。
【0006】このために、従来ではサンプルについての
測定を1回行う毎に分子膜センサを洗浄してから、次の
測定を行うようにしている。
【0007】この洗浄は、例えば洗浄液内で分子膜セン
サを一定時間振動させることによって行っており、その
洗浄液の成分や洗浄時間は、分子膜センサの種類や、サ
ンプルの採取源などから予想される成分に応じて決定し
ていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、成分が
全く未知のサンプルや、含まれる物質の成分や濃度が変
化するようなサンプルを測定する場合、前記したように
単にセンサを一定時間洗浄する従来の方法では、洗浄不
足によってセンサの応答特性が大きく変化して、測定の
再現性や精度が低下したり、あるいは洗浄過多によって
センサが劣化するという問題があった。
【0009】本発明は、この問題を解決して、再現性お
よび精度が高い測定が行え、センサを劣化させないセン
サの洗浄方法、洗浄装置、測定方法および測定装置を提
供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の請求項1のセンサ洗浄方法は、センサを所
定時間洗浄する洗浄段階と、所定時間洗浄したセンサに
よって基準となる測定対象を測定する測定段階と、前記
基準となる測定対象に対する測定値が予め設定された許
容範囲内にあるか否かを判定する判定段階とを含み、前
記基準となる測定対象に対する測定値が前記許容範囲内
に入るまで前記洗浄段階から判定段階までを繰り返すこ
とを特徴としている。
【0011】また、本発明の請求項2のセンサ洗浄装置
は、センサを洗浄するための洗浄手段と、前記センサに
よって基準となる測定対象を測定させる測定手段と、前
記測定手段によって得られた測定値が予め設定された許
容範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、前記判定
手段によって前記測定値が予め設定された許容範囲内に
あると判定されるまで、前記洗浄手段による洗浄と前記
測定手段による測定とを交互に繰り返させる制御手段と
を備えている。
【0012】また、本発明の請求項3の測定方法は、測
定対象に感応して信号を出力するセンサを用いて測定を
行う測定方法において、前記センサを所定時間洗浄する
洗浄段階と、所定時間洗浄した前記センサによって基準
となる第1の測定対象を測定する第1測定段階と、前記
第1の測定対象に対する測定値が予め設定された許容範
囲内にあるか否か判定する判定段階と、前記第1の測定
対象に対する測定値が前記許容範囲内に入るまで前記洗
浄段階から判定段階までを繰り返す段階と、前記第1の
測定対象に対する測定値が前記許容範囲内になったセン
サによって第2の測定対象を測定する第2測定段階と、
前記第1の測定対象に対する測定で得られた最終の測定
値と前記第2の測定対象に対する測定で得られた測定値
との差を前記第2の測定対象の特性値として求める段階
とを含むことを特徴としている。
【0013】また、本発明の請求項4の測定装置は、測
定対象に感応して信号を出力するセンサと、前記センサ
を洗浄するための洗浄手段と、前記センサによって基準
となる第1の測定対象を測定させる第1の測定手段と、
前記第1の測定手段によって得られた測定値が予め設定
された許容範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記測定値が予め設定された許容
範囲内にあると判定されるまで、前記洗浄手段による洗
浄と前記第1の測定手段による測定とを交互に繰り返さ
せる洗浄制御手段と、前記判定手段によって前記測定値
が予め設定された許容範囲内にあると判定されたときの
測定値を基準値として記憶する基準値記憶手段と、前記
第1の測定対象に対して前記許容範囲内の測定値が得ら
れた前記センサによって、第2の測定対象を測定させる
第2の測定手段と、前記第2の測定手段によって得られ
た測定値と前記基準値記憶手段に記憶されている基準値
との差を前記第2の測定対象の特性値として算出する特
性値算出手段とを備えている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1は、分子膜センサを用いて液
体中に含まれる物質の成分を分析するための測定装置2
0の構成を示している。
【0015】この測定装置20には複数の容器21が設
けられており、そのうちの容器21(1)には洗浄液L
cが収容され、容器21(2)には基準液Lrが収容さ
れ、他の容器21(3)、21(4)、…にはサンプル
液Lxが収容される。
【0016】ここで、基準液Lrと洗浄液Lcは同一で
あり、塩化カリウム(30mM)と酒石酸(0.3m
M)の水溶液を用いている。なお、前記したように、洗
浄液の成分は、分子膜センサの分子膜の種類やサンプル
液に含まれるあるいは含まれると予想される成分に応じ
て決定する必要があるため、基準液Lrと洗浄液Lcと
は同一でない場合もある。
【0017】洗浄液Lcが収容される容器21(1)に
は、洗浄液Lcおよび後述する制御装置40とともにこ
の測定装置20の洗浄手段を構成する振動装置22が設
けられている。この振動装置は22は、超音波を発生し
て容器21(1)内の洗浄液Lcに振動を与え、洗浄液
Lc内にあるものを洗浄する。
【0018】これらの容器21に収容された液体にはプ
ローブ25が浸けられる。プローブ25は参照電極26
と分子膜センサ30によって構成されている。
【0019】参照電極26は基準電位を決定するもので
あり、その表面は塩化カリウム100mMを寒天で固化
した緩衝層27で覆われており、リード線25aが接続
されている。
【0020】また、分子膜センサ30は、アクリル等の
基材31の表面に分子膜32が固定され、その分子膜3
2の反対面には、参照電極26の緩衝層27と同一の緩
衝層33を介して電極34が設けられており、この電極
34にリード線25bが接続されている。
【0021】この分子膜32は、脂質等の両親媒性物質
または苦み物質と、可塑剤と、高分子材料とを混合して
形成されたものであり、ここでは、プラスの極性を有す
る分子膜として、第四級アンモニウム塩の脂質の中の炭
素鎖の長さが12(R=12)のTDA(テトラドデシ
ルアンモニウムブロミド)50mgと、可塑剤としてD
OPP(ジオクチルフェニルフォスフォネート)1ml
と、高分子材料としてPVC(ポリ塩化ビニル)800
mgを混合したものを、THF(テトラヒドロフラン)
10mlに溶解し、これを平底の容器(例えば85mm
φのシャーレ)内で約30度Cで2時間加熱して、TH
Fを揮散させることによって得られた厚さ200μmの
ものを使用している。
【0022】なお、ここでは、マイナスに荷電されたタ
ンニン等の物質が強く吸着するプラスの極性を有する一
つの分子膜32を有する分子膜センサ30について説明
するが、分子膜センサ30が特性の異なる複数の分子膜
を備えていて、複数の分子膜を選択する構成のものであ
ってもよい。
【0023】このプローブ25は移動装置35に支持さ
れている。移動装置35は、プローブ25の参照電極2
6と分子膜センサ30とが、前記した各容器21に収容
された液体に浸かるように移動させる。なお、ここで
は、プローブ25を移動しているが、移動装置35によ
って容器21側を移動して、容器21内の液体にプロー
ブ25を浸けるようにしてもよい。
【0024】プローブ25のリード線25a、25b
は、電圧検出器36に接続されている。電圧検出器36
は、参照電極26の電位を基準として分子膜センサ30
の電圧を検出して、A/D変換器37に出力する。
【0025】A/D変換器37は、電圧検出器20の出
力をディジタル値に変換して、演算装置38に出力す
る。
【0026】演算装置38は、A/D変換器21の出力
に対する記憶処理および演算処理を後述する制御装置4
0からの指示によって行い、その結果を出力装置39に
出力する。
【0027】出力装置39は表示装置やプリンタ等から
なり、演算装置38の処理結果等を表示出力する。
【0028】振動装置22、移動装置35および演算装
置38は制御装置40によって制御される。なお、演算
装置38と制御装置40は、例えばマイクロコンピュー
タによって構成されている。
【0029】図2、図3は、この演算装置38と制御装
置40の処理手順を示すフローチャートである。以下、
これらのフローチャートに基づいて測定装置20の動作
を説明する。
【0030】図2の処理は複数Nのサンプル液Lx
(1)〜Lx(N)に対する相対値測定の処理であり、
始めに、サンプル液を指定する番号iを1に初期化し
て、プローブ25を基準液Lrに浸けて分子膜センサ3
0に対する膜面の安定化処理を行なうとともに、基準液
Lrの測定を行い、その測定で得られた電圧を基準電圧
Vrrの初期値Vrとして記憶する(S1〜S3)。
【0031】この膜面の安定化処理は、長時間使用して
いなかったプローブ25の分子膜32の膜面を活性化
し、且つ安定化するためのものであり、プローブ25を
基準液内で1回(複数回でもよい)上下動させてから一
定時間(例えば30秒)経過したときの電圧を求めると
いう動作を繰り返し、前回求めた電圧と今回求めた電圧
との差が所定値(例えば0.5mV)以内になったとき
に、膜面が安定したと判定する。
【0032】次に、プローブ25をサンプル液Lx
(i)に浸けて、そのときの電圧Vを求め(第2の測定
手段)、この電圧Vと基準電圧Vrr(初期値はVrに
等しい)との差の電圧V(i)=V−Vrrをサンプル
液Lx(i)の特性値(相対値という)として求める
(特性値算出手段)(S4〜S6)。
【0033】そして、プローブ25を洗浄液Lcに浸け
て、振動装置22から超音波振動を所定時間(例えば数
10秒〜数分)与えてプローブ25を洗浄した(洗浄手
段)後、プローブ25を基準液Lrに浸けて、そのとき
の電圧Vcを求める(第1の測定手段)(S7〜S1
0)。
【0034】なお、前記したようにこの実施の形態の場
合は、洗浄液Lcと基準液Lrとは成分が同一なので、
洗浄液Lcを基準液として使用し、図2で破線で示すよ
うに、振動装置22によって超音波振動を所定時間与え
た後に、プローブ25を基準液Lrに移さずに、そのま
ま電圧Vcを求めてもよい。
【0035】次に、この得られた電圧Vcが、基準電圧
の初期値Vrについて設定された所定の許容範囲内にあ
るか否かを判定する(判定手段)(S11)。
【0036】ここで、許容範囲は、図4に示すように、
基準電圧の初期値Vrを中心とする(Vr−α)〜(V
r+α)の範囲に設定される。
【0037】この許容範囲の幅を決める値αは、例えば
電圧Vrに所定の許容率β(例えば0.02)を乗じた
値βVrや、電圧Vrに依存しない固定値(例えば0.
3mV)等に設定する。
【0038】ここで、電圧Vcが許容範囲内にない場合
には、電圧Vcが許容範囲内に入るまで、処理S7〜S
11を繰り返す(洗浄制御手段)。なお、前記したよう
に洗浄液Lcを基準液として使用する場合には破線で示
しているように処理9を省いて処理S8〜S11を繰り
返す。
【0039】この処理を繰り返すことにより、分子膜セ
ンサ30の膜面に吸着した物質が除去され、電圧Vcは
図4に示すように1回洗浄する毎にVc1、Vc2、…
と徐々に電圧Vrに近づいて、例えば4回目の洗浄後の
電圧Vc4が許容範囲内に入る。
【0040】このようにして、電圧Vcが許容範囲内に
入ったと判定されたとき、洗浄が完了したものとし、こ
のときの電圧Vcで基準電圧Vrrを更新し(基準値記
憶手段)、次のサンプル液を指定してから、処理S4に
戻る(S12〜S14)。
【0041】以下、処理S4〜S14の処理が繰り返さ
れて、複数のサンプル液Lx(1)〜Lx(N)につい
ての特性値(相対値)V(1)〜V(N)が得られ、こ
れらの値から、サンプル液の成分の分析を行うことがで
きる。
【0042】また、図3の処理は複数Nのサンプル液L
x(1)〜Lx(N)に対するCPA測定の処理であ
り、処理S21〜S24までは図2の処理S1〜S4と
同一であるが、サンプル液Lx(i)に浸けたプローブ
25を基準液Lrに戻してそのときの電圧V′を求め
(第2の測定手段)、この電圧V′と基準電圧Vrr
(初期値Vr)との差の電圧V(i)=V′−Vrrを
サンプル液Lx(i)の特性値(CPA値という)とし
て求めている(特性値算出手段)(S21〜S27)。
【0043】なお、CPA測定では、サンプル液Lx
(i)に漬けたプローブ25を基準液Lrに戻す前に、
分子膜32の表面についたサンプル液の成分のうち吸着
性の低い成分を除去するために軽く洗浄する場合もあ
る。
【0044】また、図3の処理の中の洗浄処理の部分
(S28〜S35)は、図2の処理S7〜S14と同様
である。
【0045】即ち、プローブ25を洗浄液Lcに浸け
て、振動装置22によって超音波振動を所定時間与えて
プローブ25を洗浄した(洗浄手段)後、プローブ25
を基準液Lrに漬け、そのときの電圧Vcを求める(第
1の測定手段)(S28〜S31)。
【0046】なお、この場合も、洗浄液Lcと基準液L
rと成分が同一なので、洗浄液Lcを基準液として使用
し、図3で破線で示すように、振動装置22によって超
音波振動を所定時間与えた後に、プローブ25を基準液
Lrに移さずに、そのまま電圧Vcを求めてもよい。
【0047】次に、この電圧Vcが電圧Vrについて設
定された許容範囲内にあるか否かを判定する(判定手
段)(S32)。
【0048】ここで、電圧Vcが許容範囲内にない場合
には、電圧Vcが許容範囲内に入るまで、処理S28〜
S32を繰り返す(洗浄制御手段)。なお、前記したよ
うに洗浄液Lcを基準液として使用する場合には破線で
示しているように処理30を省いて処理S29〜S32
を繰り返す。
【0049】そして、電圧Vcが許容範囲内に入ると洗
浄が完了したものとし、このときの電圧Vcで基準電圧
Vrrを更新し(基準値記憶手段)、次のサンプル液を
指定してから、処理S24に戻る(S33〜S35)。
【0050】以下、処理S24〜S35までの処理が繰
り返されて、複数のサンプル液Lx(1)〜Lx(N)
についての特性値(CPA値)V(1)〜V(N)が得
られ、これらの値からサンプル液の成分分析を行うこと
ができる。
【0051】以上のように、この測定装置20では、分
子膜センサ30を所定時間洗浄し(S8、S28)、所
定時間洗浄した分子膜センサ30によって基準液Lrを
測定し(S9、S10、S30、S31)、基準液Lr
に対する測定値Vcが予め設定された許容範囲内にある
か否か判定する(S11、S32)という処理を、基準
液Lrに対する測定値Vcが許容範囲内に入るまで繰り
返している。
【0052】このため、分子膜センサ30に吸着した物
質に対して常に必要最小限の洗浄を行うことになり、サ
ンプル液の成分が未知の場合でも、洗浄が不足して分子
膜センサの応答特性が大きく変化したり、洗浄過多によ
ってセンサが劣化することがなくなる。
【0053】また、この測定装置20では、上記のよう
に洗浄が完了したときの電圧Vcを基準値として記憶し
てから、次のサンプル液の測定を行い、その測定値と基
準値との差をサンプル液の特性値として求めている。
【0054】このため、分子膜センサ30の膜面が常に
ほぼ同一の状態から新たなサンプル液の測定を開始する
ことができ、再現性および精度が高い測定を行うことが
でき、液中の成分分析を高い精度で行うことができる。
【0055】なお、前記実施形態では、分子膜センサ3
0を基準液と同一成分の洗浄液に超音波振動を与えるこ
とによって洗浄していたが、基準液とは別のエタノール
等の有機溶剤を含む洗浄液内で分子膜センサ30を振動
させたり、あるいは分子膜センサ30に対して洗浄液を
シャワー状に流すことによって洗浄を行うこともでき
る。
【0056】また、上記説明は、分子膜センサ30を用
いた測定装置20について説明したが、本発明は、測定
対象の吸着によって応答特性が変化する可能性のあるセ
ンサおよびそのセンサを用いた測定装置についても適用
できる。
【0057】また、本発明の洗浄とは液体によるものだ
けではなく、センサの特性を変化させる物質を除去する
ためのものであればよく、例えば感応部が硬質で汚れ等
が付着しやすいセンサの場合には、ブラシによる洗浄
(清掃)やエアによる洗浄(清掃)を行うことも可能で
ある。
【0058】
【発明の効果】以上のように、本発明のセンサ洗浄方法
およびセンサ洗浄装置は、センサを所定時間洗浄し、所
定時間洗浄したセンサによって基準となる測定対象を測
定し、その測定値が予め設定された許容範囲内にあるか
否か判定するという処理を、測定値が許容範囲内に入る
まで繰り返している。
【0059】このため、センサに吸着した物質に対して
常に必要最小限の洗浄を行うことになり、測定対象の吸
着性が未知の場合でも、洗浄が不足してセンサの応答特
性が大きく変化したり、洗浄過多によってセンサが劣化
することがなくなる。
【0060】また、本発明の測定方法および測定装置で
は、上記のように洗浄が完了したときの測定値を基準値
とし、第2の測定対象に対する測定を行って得られた測
定値と基準値との差を第2の測定対象の特性値として求
めている。このため、常に、センサが一定の状態から測
定を開始することができ、再現性および精度が高い測定
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す図
【図2】実施形態の要部の処理手順を示すフローチャー
【図3】実施形態の要部の処理手順を示すフローチャー
【図4】実施形態の動作を説明するための図
【符号の説明】
20 測定装置 21 容器 22 振動装置 25 プローブ 26 参照電極 30 分子膜センサ 35 移動装置 36 電圧検出器 37 A/D変換器 38 演算装置 39 出力装置 40 制御装置 Lr 基準液 Lc 洗浄液 Lx サンプル液
【手続補正書】
【提出日】平成11年12月7日(1999.12.
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図4】
【図2】
【図3】
フロントページの続き (72)発明者 内藤 悦伸 東京都港区南麻布五丁目10番27号 アンリ ツ株式会社内 Fターム(参考) 3B116 AA46 AB51 BB02 BB83 CD41

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】センサを所定時間洗浄する洗浄段階と、 所定時間洗浄したセンサによって基準となる測定対象を
    測定する測定段階と、 前記基準となる測定対象に対する測定値が予め設定され
    た許容範囲内にあるか否かを判定する判定段階とを含
    み、 前記基準となる測定対象に対する測定値が前記許容範囲
    内に入るまで前記洗浄段階から判定段階までを繰り返す
    ことを特徴とするセンサ洗浄方法。
  2. 【請求項2】センサを洗浄するための洗浄手段と、 前記センサによって基準となる測定対象を測定させる測
    定手段と、 前記測定手段によって得られた測定値が予め設定された
    許容範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、 前記判定手段によって前記測定値が予め設定された許容
    範囲内にあると判定されるまで、前記洗浄手段による洗
    浄と前記測定手段による測定とを交互に繰り返させる制
    御手段とを備えたセンサ洗浄装置。
  3. 【請求項3】測定対象に感応して信号を出力するセンサ
    を用いて測定を行う測定方法において、 前記センサを所定時間洗浄する洗浄段階と、 所定時間洗浄した前記センサによって基準となる第1の
    測定対象を測定する第1測定段階と、 前記第1の測定対象に対する測定値が予め設定された許
    容範囲内にあるか否か判定する判定段階と、 前記第1の測定対象に対する測定値が前記許容範囲内に
    入るまで前記洗浄段階から判定段階までを繰り返す段階
    と、 前記第1の測定対象に対する測定値が前記許容範囲内に
    なったセンサによって第2の測定対象を測定する第2測
    定段階と、 前記第1の測定対象に対する測定で得られた最終の測定
    値と前記第2の測定対象に対する測定で得られた測定値
    との差を前記第2の測定対象の特性値として求める段階
    とを含むことを特徴とする測定方法。
  4. 【請求項4】測定対象に感応して信号を出力するセンサ
    と、 前記センサを洗浄するための洗浄手段と、 前記センサによって基準となる第1の測定対象を測定さ
    せる第1の測定手段と、 前記第1の測定手段によって得られた測定値が予め設定
    された許容範囲内にあるか否かを判定する判定手段と、 前記判定手段によって前記測定値が予め設定された許容
    範囲内にあると判定されるまで、前記洗浄手段による洗
    浄と前記第1の測定手段による測定とを交互に繰り返さ
    せる洗浄制御手段と、 前記判定手段によって前記測定値が予め設定された許容
    範囲内にあると判定されたときの測定値を基準値として
    記憶する基準値記憶手段と、 前記第1の測定対象に対して前記許容範囲内の測定値が
    得られた前記センサによって、第2の測定対象を測定さ
    せる第2の測定手段と、 前記第2の測定手段によって得られた測定値と前記基準
    値記憶手段に記憶されている基準値との差を前記第2の
    測定対象の特性値として算出する特性値算出手段とを備
    えた測定装置。
JP28006599A 1999-09-30 1999-09-30 センサ洗浄方法、センサ洗浄装置、測定方法及び測定装置 Expired - Lifetime JP4441019B2 (ja)

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