JP4574828B2 - 味検査方法および味検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内服薬や食品等に用いる原料のうち、特に渋味、苦味、収斂味を呈する原料の味の強さを正確に且つ効率的に把握するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
内服薬や食品に使用する原料を選定する際、その原料そのものの味やその強さを調べる必要があり、従来ではこの検査を官能検査、即ち、パネラーと呼ばれる味覚の評価の訓練を受けた者が実際に原料を味わって行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、官能検査による評価は、パネラーの個人差や体調等でバラツキがあり、特に、渋味、苦味、収斂味を呈する物質の多くは舌の表面に強く吸着するため、同じ味でもその味の強さの微妙な違いを正確に把握することができず、再現性の高い検査が行えない。
【0004】
また、検査対象が医薬品の場合、パネラーの健康のために検査できる量も限られてしまい、効率的な検査が行えないという問題があった。
【0005】
本発明は、これらの問題を解決して、渋味、苦味、収斂味を呈する物質の味の強さを正確に把握できる味検査方法および装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1の味検査方法は、
高分子材、脂質および可塑剤を混合して所定厚さに形成され、液体中の渋味、苦味、収斂味を呈する物質に選択的に応答して膜電位が変化する分子膜であって、前記脂質がプラスの電荷を有する分子膜(17a)と前記脂質がマイナスの電荷を有する分子膜(17b)とを基準液に浸けて、前記二つの分子膜の第1の膜電位Var(m)、Vbr(m)をそれぞれ求める段階(S1〜S4)と、
前記基準液に浸けた前記二つの分子膜を、渋味、苦味、収斂味を呈しその味の強さが異なる複数のサンプル液の一つに浸ける段階(S5)と、
前記サンプル液の一つに浸けた前記二つの分子膜を前記基準液に戻して、各分子膜の第2の膜電位Vac(m)、Vbc(m)をそれぞれ求める段階(S6〜S8)と、
前記二つの分子膜を洗浄する段階(S9)と、
上記した全ての段階を、前記複数のサンプル液の全てに対して繰り返し行い、各サンプル液に対する前記二つの分子膜の第1の膜電位と第2の膜電位とを求める段階(S10、S11)と、
一つのサンプル液に対する一つの分子膜の第1の膜電位と第2の膜電位との差を該サンプル液に対する該分子膜の応答値とし、前記複数のサンプル液に対する前記二つの分子膜の応答値Ca(m)、Cb(m)を、
Ca(m)=Vac(m)−Var(m)
Cb(m)=Vbc(m)−Vbr(m)
の演算によってそれぞれ求める段階(S12)と、
前記求めた応答値Ca(m)、Cb(m)と、前記各サンプル液の実際の味の強さQとを関係づける式、
Q=α・Ca(m)+β・Cb(m)
を満たすパラメータα、βを求める段階(S13)と、
前記二つの分子膜を基準液に浸けて、各分子膜の第3の膜電位Var、Vbrをそれぞれ求める段階(S15〜S17)と、
前記基準液に浸けた前記二つの分子膜を渋味、苦味、収斂味を呈しその味の強さが未知の測定対象液に浸ける段階(S18)と、
測定対象液に浸けた前記二つの分子膜を前記基準液に戻して、各分子膜の第4の膜電位Vac、Vbcをそれぞれ求める段階(S19〜S21)と、
一つの分子膜について得られた前記第3の膜電位と第4の膜電位との差を該分子膜の測定対象液に対する応答値とし、測定対象液に対する前記二つの分子膜の応答値Ca、Cbを、
Ca=Vac−Var
Cb=Vbc−Vbr
の演算によってそれぞれ求める段階(S23)と、
測定対象液に対して得られた前記二つの分子膜の応答値Ca、Cbと前記パラメータα、βとに基づいて測定対象液の味の強さqを、
q=α・Ca+β・Cb
の演算によって求める段階(S24)とを含んでいる。
【0008】
また、本発明の請求項の味検査装置は、
高分子材、脂質および可塑剤を混合して所定厚さに形成され、液体中の渋味、苦味、収斂味を呈する物質に選択的に応答して膜電位が変化する分子膜であって、前記脂質がプラスの電荷を有する分子膜(17a)および前記脂質がマイナスの電荷を有する分子膜(17b)と、
前記二つの分子膜を基準液に浸けた状態での各分子膜の膜電位Var(m)、Vbr(m)と、該二つの分子膜を前記基準液から出して、渋味、苦味、収斂味を呈し、且つその味強度が既知のサンプル液に浸けた後に、前記基準液に戻したときの各分子膜の膜電位Vac(m)、Vbc(m)との差Ca(m)=Vac(m)−Var(m)、Cb(m)=Vbc(m)−Vbr(m)を応答値とし、該応答値と前記既知の味強度Qとを関係付ける式、
Q=α・Ca(m)+β・Cb(m)
を満たすパラメータα、βが予め記憶されているメモリと、
前記二つの分子膜を基準液に浸けた状態での各分子膜の膜電位Var、Vbrと、該二つの分子膜を前記基準液から出して、渋味、苦味、収斂味を呈し且つその味の強さが未知の測定対象液に浸けた後に、前記基準液に戻したときの各分子膜の膜電位Vac、Vbcと差から前記測定対象液に対する前記二つの分子膜の応答値Ca=Vac−Var、Cb=Vbc−Vbrを求める手段と、
測定対象液に対する前記二つの分子膜の応答値Ca、Cbと前記メモリに記憶されているパラメータα、βとに基づいて測定対象液の味の強さqを、
q=α・Ca+β・Cb
の演算によって求める手段とを備えている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の味検査方法に用いる検査システムの構成を示している。
【0010】
この検査システムは、基準液、サンプル液あるいは洗浄液等を入れるための容器11、参照電極12、2つの分子膜センサ15A、15B、参照電極12の電位を基準とする分子膜センサ15A、15Bの膜電位をそれぞれ検出するための電圧検出器20A、20B、電圧検出器20A、20Bの出力のいずれかを選択するスイッチ21、スイッチ21で選択された出力をディジタル値に変換するA/D変換器22、A/D変換器22の出力に対する演算等の処理を行う演算装置23、演算装置23の処理結果を出力する出力装置24によって構成されている。
【0011】
ここで、参照電極12の表面は、塩化カリウム100mMを寒天で固化した緩衝層13で覆われており、リード線12aによって電圧検出器20A、20Bに接続されている。
【0012】
また、分子膜センサ15A、15Bは、アクリル等の基材16の表面にそれぞれ分子膜17a、17bが固定され、各分子膜17a、17bの反対面には、参照電極12の緩衝層13と同一の緩衝層18を介して電極19がそれぞれ設けられており、各電極19がリード線15a、15bによって電圧検出器20A、20Bにそれぞれ接続されている。
【0013】
ここで、分子膜17a、17bは、PVC(ポリ塩化ビニル)等の高分子材と脂質と可塑剤とを所定の割合で混合したものを、THF(テトラヒドロフラン)10mlに溶解し、これを平底の容器(例えば85mmφのシャーレ)内で約30度Cで2時間加熱して、THFを揮散させることによって得られた厚さ200μmのものを使用しており、液体に浸けたときに、その液体中の物質に応答して膜電位が変化する特性を有している。
【0014】
2つの分子膜17a、17bは、渋味、苦味、収斂味を呈する物質に対して選択的な応答性を有するように、高分子材、脂質および可塑剤の混合比および種類とを選んである。
【0015】
例えば、一方の分子膜17aは、高分子材としてPVC800mg、プラスの電荷を有する脂質50mgおよび可塑剤0.6m1を混合したものを使用している。
【0016】
プラスの電荷をもつ脂質としては、次の表1に示すように、第1級アミン、第2級アミン、第3級アミンおよび第4級アンモニウム塩からなるアルキルアミンと、第4級フォスフォニウム塩のいずれでも使用可能であるが、ここでは、第4級アンモニウム塩のトリオクチルメチルアンモニウムクロリド(TOMA)またはテトラドデシルアンモニウムブロミド(TDDA)を代表的に用いている。
【0017】
【表1】
Figure 0004574828
【0018】
また、このプラス電荷の脂質と組み合わせる可塑剤としては、次の表2に示すフタル酸エステル、脂肪酸エステル、燐酸エステルの一つとしてジオクチルフェニルフォスフォネート(DOPP)を代表的に選択して用いている。
【0019】
【表2】
Figure 0004574828
【0020】
上記の分子膜17aは、タンニン酸系またはイソα酸系の渋味、苦味、収斂味に対して選択的に応答するように脂質と可塑剤の含有量が設定されたものである。
【0021】
即ち、本願出願人は、高分子材PVC800mgに対して、脂質(TOMAまたはTDDA)の含有量を種々変えて、渋味物質や苦味物質に対する応答を調べることによって、高分子材PVC800mgに対して、プラスの電荷をもつ脂質が0.0005〜0.69mmol(ミリモル)の範囲で含まれた分子膜が、タンニン酸系またはイソα酸系の物質による渋味、苦味、収斂味に対して非常に顕著な選択応答性を示すという結果を得ることができた。
【0022】
タンニン酸系またはイソα酸系の物質は、マイナスの電荷を有している。このことから、他のマイナスの電荷を有する渋味、苦味、収斂味を呈する吸着の強い物質に対しても有効であると思われる。
【0023】
なお、以下の説明では、タンニン系の物質による渋味、苦味または収斂味を含めて渋味と記し、イソα酸系の物質による渋味、苦味または収斂味を含めて苦味と記す。
【0024】
図2は、高分子材PVC800mg、可塑剤DOPP1000μlの条件で、分子膜の脂質(TOMA)の濃度を変えたときの各サンプル液に対する応答(CPA値)を示している。なお、この測定結果は後述するCPA測定を同一条件で後述する各サンプル液に対して複数回測定して得られたCPA値を平均化したものである。
【0025】
この図2の測定結果から、脂質の含有量が高分子材800mgに対し、0.0005mmol〜0.69mmolの範囲Aでは、渋味(タンニン酸)および苦味(イソα酸)のサンプル液に対して極めて顕著な応答性を示し、これらを除く他のサンプル液に対する応答性がほとんど得られておらず、渋味、苦味に対して選択応答性を有していることが判る。
【0026】
また、渋味(タンニン酸)と苦味(イソα酸)について注目すると、苦味と渋味に対する特性のピークがずれていて、脂質の含有量に対する応答性に違いがあることが判る。
【0027】
即ち、脂質の含有量が高分子材約800mgに対して0.017mmol〜0.69mmolの範囲A1では、渋味の応答が苦味の応答より2倍以上大きくなっている。
【0028】
したがって、この範囲A1に脂質の含有量を設定した分子膜であれば、苦味と渋味とが混在するサンプルでも、渋味だけを選択的に検出することができる。
【0029】
また、この範囲A1内をさらに詳しく見ると、脂質の含有量が0.026mmol〜0.58mmolの範囲A1aでは、苦味の3倍以上の応答が得られ、脂質の含有量が0.036mmol〜0.41mmolの範囲A1bでは、苦味の5倍以上の応答が得られており、さらに、渋味に対する選択性が増している。
【0030】
よって、この範囲A1に脂質含有量を設定した分子膜は、渋味の検査専用の分子膜として用いることができる。
【0031】
また、脂質の含有量が高分子材約800mgに対して0.0023mmol〜0.017mmolの範囲A2では、渋味と苦味の応答が近いレベルにある。したがって、この範囲A2に脂質含有量を設定した分子膜は、渋味と苦味に共通してきわめて高い応答性を示すことになり、渋味、苦味共通の高感度な分子膜として用いることができる。
【0032】
また、脂質の含有量が0.0005mmol〜0.0023mmolの範囲A3では、苦味と渋味の応答の大小が逆転し、苦味の応答が渋味の2倍以上大きくなっている。したがって、この範囲A3に脂質含有量を設定した分子膜は、苦味だけにきわめて高い応答性を示すことになり、苦味と渋味とが混在するサンプルでも、苦味だけを選択的に検出することができ、苦味専用の分子膜として使用できる。
【0033】
図3に、分子膜センサ15Aの分子膜17aの応答特性の一例を示す。この分子膜17aは、前記したように、高分子材PVC800mgに対して、脂質TDDA50mg(0.0648mmol)、可塑剤DOPP600μlの割合で混合形成したものであり、この分子膜センサ15Aを用いて、標準的な甘味の強さを示す甘味物質(蔗糖)のサンプル液、標準的な酸味の強さを示す酸味物質(酒石酸)のサンプル液、標準的な塩味の強さを示す塩味物質(NaCl)のサンプル液、標準的な苦味の強さを示す苦味物質(キニーネ塩酸塩二水和物、以下キニーネという)のサンプル液、標準的な苦味の強さを示す苦味物質(イソα酸)のサンプル液、標準的な旨味の強さを示す旨味物質(L−グルタミン酸水素ナトリウム一水和物、以下MSGという)のサンプル液および標準的な渋味の強さを示す渋味物質(タンニン酸、以下タンニンという)のサンプル液に対するCPA測定を行うことにより、図3の結果が得られている。
【0034】
即ち、前記した図1の検査システムにおいて、分子膜センサ15Aと参照電極12とを基準液に浸けて、分子膜17aの膜電位V1(出力値)を測定して記憶し、次に上記サンプル溶液の一つに分子膜センサ15Aと参照電極12とを浸けてから、この分子膜センサ15Aと参照電極12とを基準液に浸けて、分子膜17aの膜電位V2を測定し、前記膜電位V1との電位差(CPA値という)ΔV(=V2−V1)を求めてから、分子膜センサ15Aと参照電極12を洗浄するという処理を、全てのサンプル溶液について行うことによって得られたものである。
【0035】
図3から明らかなように、甘味(蔗糖)、酸味(酒石酸)、苦味(キニーネ)、旨味(MSG)に対する分子膜17aのCPA測定による応答はほとんど無く(測定限界以下)、また、塩味(NaCl)や苦味(イソα酸)に対する応答も、渋味(タンニン)に対する応答に比べてほとんど無視できる程度に小さい。
【0036】
したがって、この分子膜17aを用いることで、タンニン酸系の渋味(苦味または収斂味を含む)を選択的に検査することができる。
【0037】
なお、本願発明者らは、脂質(TOMA)の含有量を変えて上記測定を行うことで、上記特性の分子膜17aを得ている。
【0038】
他方の分子膜センサ15Bの分子膜17bは、分子膜17aと異なり、高分子材に、マイナスの電荷を有する脂質と可塑剤とを所定の割合で混合したものである。
【0039】
マイナスの電荷を有する脂質としては、次の表3に示すものがあるが、ここでは、リン酸ジノルマルデシル(2C10)を高分子材800mgに対して約100mgの割合で混合している。
【0040】
【表3】
Figure 0004574828
【0041】
また、マイナスの電荷を有する脂質と組合せる可塑剤としては次の表4に示すニトロベンゼン系のものがあるが、ここでは、NPOE(ニトロフェニルアルキルエーテル)を高分子材800mgに対して1mlの割合で混合している。
【0042】
【表4】
Figure 0004574828
【0043】
図4は、この分子膜17bを用いて前記同様の実験を行うことで得られた応答特性の一例を示している。
【0044】
図4から明らかなように、甘味(蔗糖)、酸味(酒石酸)、塩味(NaCl)、苦味(イソα酸)、旨味(MSG)、渋味(タンニン)に対する分子膜17bのCPA測定による応答は、苦味(キニーネ)に対する応答に比べてほとんど無視できる程度に小さい。
【0045】
したがって、この分子膜17bは、キニーネ系の苦味に選択的に応答することがわかる。
【0046】
このように、プラスの電荷の脂質を用いてタンニン酸系の渋味に選択的に応答する分子膜17aの膜電位は、参照電極12の電位を基準として、電圧検出器20Aによって検出され、スイッチ21を介してA/D変換器22に入力されてディジタル値に変換され演算装置23に入力される。同様に、マイナスの電荷の脂質を用いてキニーネ系の苦味に選択的に応答する分子膜17bの膜電位は、参照電極12の電位を基準として、電圧検出器20Bによって検出され、スイッチ21を介してA/D変換器22に入力されてディジタル値に変換され演算装置23に入力される。
【0047】
演算装置23は、メモリ23aを含むマイクロコンピュータによって構成され、これらの分子膜17a、17bの膜電位に対する記憶、演算等の処理を行い、処理結果を出力装置24から出力する。
【0048】
次に、この検査システムを用いて、渋味、苦味、収斂味を呈する物質の味の強さを検査する方法について説明する。
【0049】
本願発明者らは、上記のように渋味、苦味、収斂味を呈する物質に選択的に応答し、且つ極性が異なる少なくとも2つの分子膜17a、17bのサンプルに対する応答値とそのサンプルの実際の味の強さとを関係づけが行えることを実験的に確認した。
【0050】
以下、その実験の詳細について説明する。
この実験では、渋味、苦味、収斂味を呈する物質を含み、その味の強さ既知で異なる複数のサンプル液B(1)〜B(M)の他に、以下のように、人の唾液とほぼ同等の成分で測定の基準となる基準液R、分子膜17a用の洗浄液C1および分子膜17b用の洗浄液C2を用意した。
【0051】
基準液R:KCl 10mM+酒石酸 0.1mM
洗浄液C1:HCl 10mM+エタノール 30パーセント
洗浄液C2:KCl 100mM+KOH 10mM+エタノール 30volパーセント
【0052】
上記サンプル液B(1)〜B(M)に対する測定は、図5に示す手順にしたがって行った。
【0053】
即ち、始めにサンプル液を指定する変数mを1に初期化し、2つの分子膜センサ15A、15Bを参照電極12とともに基準液Rに浸け、分子膜センサ15Aの分子膜17aの膜電位Var(m)と、分子膜センサ15Bの分子膜17bの膜電位Vbr(m)とを、それぞれ第1の膜電位として検出して記憶する(S1〜S4)。
【0054】
次に、2つの分子膜センサ15A、15Bを参照電極12とともにサンプル液B(m)に一定時間浸けてから、再び基準液Rに戻して、分子膜センサ15Aの分子膜17aの膜電位Vac(m)と、分子膜センサ15Bの分子膜17bの膜電位Vbc(m)とを、それぞれ第2の膜電位として検出して記憶する(S5〜S8)。
【0055】
そして、2つの分子膜センサ15A、15Bをそれぞれの洗浄液C1、C2によって洗浄し、参照電極15を洗浄する(S9)。
【0056】
以下、他のサンプル液についても上記のS2〜S9の処理を繰り返すことで、各サンプル液に対する測定が終了する(S10、S11)。
【0057】
次に、上記処理で得られた各サンプル液B(1)〜B(M)についての分子膜17a、17bの応答値(CPA値)をそれぞれ求める(S12)。
【0058】
サンプル液B(m)に対する分子膜17aのCPA値Ca(m)は、第1の膜電位Var(m)と第2の膜電位Vac(m)との差、即ち、
Ca(m)=Vac(m)−Var(m)
の演算で求められる。
【0059】
また、サンプル液B(m)に対する分子膜17bのCPA値Cb(m)は、第1の膜電位Vbr(m)と第2の膜電位Vbc(m)との差、即ち、
Cb(m)=Vbc(m)−Vbr(m)
の演算で求められる。
【0060】
このように、各サンプル液に対して、2つの分子膜17a、17bでそれぞれ応答値を求めた後、各サンプル液毎に得られた応答値Ca、Cbの値と、各サンプル液の実際の味の強さとを関係づけるパラメータを求める(S13)。
【0061】
この関係付けは、サンプル液に対する分子膜17a、17bの応答値を独立変数、味の強度を従属変数として重回帰分析を行うことによって得られ、例えば、応答値Ca、Cbに対して、
α・Ca+β・Cb
の値が味の強さを表すように、パラメータα、βを決定する。
【0062】
図6は、以下の10のサンプル液B(1)〜B(10)に対して上記処理を実際に行って得られた各応答値を示している。
【0063】
B(1):基準液+硫酸アンモニウムアルミニウム 3mM Q=8.7
B(2):基準液+硫酸カリウムアルミニウム 3mM Q=9.7
B(3):基準液+塩化アルミニウム 3mM Q=12.7
B(4):基準液+没食子酸 3mM Q=4.9
B(5):基準液+クロロゲン酸 3mM Q=4.2
B(6):基準液+カフェ酸 1mM Q=5.0
B(7):基準液+エピガロカテキン 3mM Q=6.7
B(8):基準液+エピガロカテキンガレート 3mM Q=17.3
B(9):基準液+タンニン酸 0.1mM Q=3.1
B(10):基準液+タンニン酸 1mM Q=15.5
【0064】
ここで、サンプル液B(1)〜B(3)に含まれる各物質は食品添加物として使用されるものであり、サンプル液B(4)に含まれている没食子酸は主に薬品の原料として使用され、サンプル液B(5)、B(6)に含まれている物質はコーヒーに含まれるものである。また、サンプル液B(7)、B(8)に含まれるカテキン物質は茶に含まれるもので、サンプル液B(9)、B(10)のタンニン酸は薬品の原料に使用されるものである。これらの各サンプル液はいずれも実際の官能検査で渋味が感じられる。
【0065】
また、上記した各サンプル液のQの値は、実際の官能検査によって得られた渋味の強度であり、強度Qが小さい順に示すと、
B(9)<B(5)<B(4)<B(6)<B(7)<B(1)<B(2)<B(3)<B(10)<B(8)
となる。
【0066】
図6に示した各サンプル液の応答値Ca、Cbと、各サンプル液の官能検査による強度Qとで、次の式、
Q=α・Ca+β・Cb
が成り立つようにパラメータα、βを重回帰分析によって求めた結果、
α=−0.2552
β=1.8988
が得られた。
【0067】
なお、この分析で得られる重相関係数は0.947で1に非常に近く、それぞれの回帰係数のP値は0.0003、0.0001でともに0に非常に近いため、上記係数α、βの信頼性は十分保証されている。
【0068】
図7は、この重回帰分析によって得られたパラメータα、βと、図6に示した応答値Ca、Cbとで決まる味の強さq、即ち、
q=1.8988・Cb−0.2552・Ca
と、官能検査によって得られた味の強さQとの相関を示している。
【0069】
この図7から、分子膜17a、17bの各サンプル液に対する応答値と、パラメータα、βとから求めた味の強度qは、官能検査によって得られた味の強度Qにほぼ対応していることがわかる。
【0070】
したがって、味の強度が未知の測定対象液に対して前記同様の測定を行い、その応答値と前記パラメータα、βとを用いて前記式の演算を行うことで、測定対象液の味の強度を把握することができる。
【0071】
この測定対象液の味の強度の検査を行う場合には、図8の処理S14〜S24に示すように、前記した図5の処理によって得られたパラメータを例えば演算装置23のメモリ23a内に予め記憶しておき、味の強さが未知の測定対象液Xに対する2つの分子膜17a、17bによる測定を前記同様に行って第3の膜電位Var、Vbrと第4の膜電位Vac、Vbcをそれぞれ求め、その差から応答値(CPA値)を求め、その応答値とメモリ23a内のパラメータとから、この測定対象液Xの味の強度を算出する。
【0072】
このように味の強度を求めるようにすれば、測定対象液に対する官能検査を行わなくても、測定対象液に含まれる物質の味の強さを正確に把握することができ、パネラーの個人差や体調等に左右されずに、再現性の高い検査が効率的に行える。
【0073】
また、前記図5や図8に示した処理が行えるように演算装置23のプログラムを予め設定しておくことで、測定対象液の味の強さを正確に且つ効率的に求めることができる検査システムを提供することができる。
【0074】
なお、前記説明では、プラス電荷の脂質を含み、タンニン酸系の渋味に選択的な応答性を有する分子膜17aと、マイナス電荷の脂質を含み、キニーネ系の苦味に選択的な応答性を有する分子膜17bの2種類を用いていたが、これは本発明を限定するものではなく、少なくとも脂質の電荷の極性が異なる2つ以上の分子膜を用いればその応答値から味の強度を求めることができる。
【0075】
例えば、プラス電荷の脂質を含み、イソα酸系の苦味に選択的な応答性を有する分子膜を、前記2つの分子膜17a、17bに加えて用いたり、分子膜17aの代わりに用いることもできる。
【0076】
また、前記説明では、サンプル液や測定対象液に対してCPA値を応答値として求めていたが、分子膜17a、17bを最初に基準液Rに浸けたときの膜電位と、サンプル液や測定対象液に浸けたときの膜電位との差を応答値(相対値という)とし、この応答値と味の強度とを関係付けるパラメータを求めるようにしてもよい。
【0077】
また、CPA値および相対値をともに応答値として求め、これらの応答値と味の強度とを関係付けるパラメータを求めるようにしてもよい。
【0078】
ただし、相対値は塩にも応答するので、サンプル液の中には、苦味、渋味、収斂味を呈する物質のみであることが条件となる。
【0079】
これに対し、前記のようにCPA値であれば、苦味、渋味、収斂味を呈する物質以外の物質には応答しないので、サンプル液中に苦味、渋味、収斂味を呈する物質の他に他の物質が含まれていても強度を求めることができる。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1の味検査方法では、
高分子材、脂質および可塑剤を混合して所定厚さに形成され、液体中の渋味、苦味、収斂味を呈する物質に選択的に応答して膜電位が変化する分子膜であって、前記脂質がプラスの電荷を有する分子膜(17a)と前記脂質がマイナスの電荷を有する分子膜(17b)とを基準液に浸けて、前記二つの分子膜の第1の膜電位Var(m)、Vbr(m)をそれぞれ求める段階(S1〜S4)と、
前記基準液に浸けた前記二つの分子膜を、渋味、苦味、収斂味を呈しその味の強さが異なる複数のサンプル液の一つに浸ける段階(S5)と、
前記サンプル液の一つに浸けた前記二つの分子膜を前記基準液に戻して、各分子膜の第2の膜電位Vac(m)、Vbc(m)をそれぞれ求める段階(S6〜S8)と、
前記二つの分子膜を洗浄する段階(S9)と、
上記した全ての段階を、前記複数のサンプル液の全てに対して繰り返し行い、各サンプル液に対する前記二つの分子膜の第1の膜電位と第2の膜電位とを求める段階(S10、S11)と、
一つのサンプル液に対する一つの分子膜の第1の膜電位と第2の膜電位との差を該サンプル液に対する該分子膜の応答値とし、前記複数のサンプル液に対する前記二つの分子膜の応答値Ca(m)、Cb(m)を、
Ca(m)=Vac(m)−Var(m)
Cb(m)=Vbc(m)−Vbr(m)
の演算によってそれぞれ求める段階(S12)と、
前記求めた応答値Ca(m)、Cb(m)と、前記各サンプル液の実際の味の強さQとを関係づける式、
Q=α・Ca(m)+β・Cb(m)
を満たすパラメータα、βを求める段階(S13)と、
前記二つの分子膜を基準液に浸けて、各分子膜の第3の膜電位Var、Vbrをそれぞれ求める段階(S15〜S17)と、
前記基準液に浸けた前記二つの分子膜を渋味、苦味、収斂味を呈しその味の強さが未知の測定対象液に浸ける段階(S18)と、
測定対象液に浸けた前記二つの分子膜を前記基準液に戻して、各分子膜の第4の膜電位Vac、Vbcをそれぞれ求める段階(S19〜S21)と、
一つの分子膜について得られた前記第3の膜電位と第4の膜電位との差を該分子膜の測定対象液に対する応答値とし、測定対象液に対する前記二つの分子膜の応答値Ca、Cbを、
Ca=Vac−Var
Cb=Vbc−Vbr
の演算によってそれぞれ求める段階(S23)と、
測定対象液に対して得られた前記二つの分子膜の応答値Ca、Cbと前記パラメータα、βとに基づいて測定対象液の味の強さqを、
q=α・Ca+β・Cb
の演算によって求める段階(S24)とを含んでいる。
【0082】
また、本発明の請求項の味検査装置は、
高分子材、脂質および可塑剤を混合して所定厚さに形成され、液体中の渋味、苦味、収斂味を呈する物質に選択的に応答して膜電位が変化する分子膜であって、前記脂質がプラスの電荷を有する分子膜(17a)および前記脂質がマイナスの電荷を有する分子膜(17b)と、
前記二つの分子膜を基準液に浸けた状態での各分子膜の膜電位Var(m)、Vbr(m)と、該二つの分子膜を前記基準液から出して、渋味、苦味、収斂味を呈し、且つその味強度が既知のサンプル液に浸けた後に、前記基準液に戻したときの各分子膜の膜電位Vac(m)、Vbc(m)との差Ca(m)=Vac(m)−Var(m)、Cb(m)=Vbc(m)−Vbr(m)を応答値とし、該応答値と前記既知の味強度Qとを関係付ける式、
Q=α・Ca(m)+β・Cb(m)
を満たすパラメータα、βが予め記憶されているメモリと、
前記二つの分子膜を基準液に浸けた状態での各分子膜の膜電位Var、Vbrと、該二つの分子膜を前記基準液から出して、渋味、苦味、収斂味を呈し且つその味の強さが未知の測定対象液に浸けた後に、前記基準液に戻したときの各分子膜の膜電位Vac、Vbcと差から前記測定対象液に対する前記二つの分子膜の応答値Ca=Vac−Var、Cb=Vbc−Vbrを求める手段と、
測定対象液に対する前記二つの分子膜の応答値Ca、Cbと前記メモリに記憶されているパラメータα、βとに基づいて測定対象液の味の強さqを、
q=α・Ca+β・Cb
の演算によって求める手段とを備えている。
【0083】
このため、測定対象液に含まれる渋味、苦味、収斂味を呈する物質の味の強さを、実際に官能検査を行うことなく、正確に且つ効率的に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の味検査方法を行うための検査システムを示す図
【図2】脂質の濃度に対する分子膜の応答特性の変化を示す図
【図3】実施の形態の味検査方法に用いる一方の分子膜の応答特性を示す図
【図4】実施の形態の味検査方法に用いる他方の分子膜の応答特性を示す図
【図5】味検査方法の手順を示すフローチャート
【図6】図5の手順によって得られた分子膜の応答結果を示す図
【図7】測定によって得られた味の強度と官能検査で得られた味の強度との相関を示す図
【図8】検査方法の手順を示すフローチャート
【符号の説明】
11 容器
12 参照電極
13 緩衝層
15A、15B 分子膜センサ
16 基材
17a、17b 分子膜
18 緩衝層
19 電極
20A、20B 電圧検出器
21 スイッチ
22 A/D変換器
23 演算装置
23a メモリ
24 出力装置

Claims (2)

  1. 高分子材、脂質および可塑剤を混合して所定厚さに形成され、液体中の渋味、苦味、収斂味を呈する物質に選択的に応答して膜電位が変化する分子膜であって、前記脂質がプラスの電荷を有する分子膜(17a)と前記脂質がマイナスの電荷を有する分子膜(17b)とを基準液に浸けて、前記二つの分子膜の第1の膜電位Var(m)、Vbr(m)をそれぞれ求める段階(S1〜S4)と、
    前記基準液に浸けた前記二つの分子膜を、渋味、苦味、収斂味を呈しその味の強さが異なる複数のサンプル液の一つに浸ける段階(S5)と、
    前記サンプル液の一つに浸けた前記二つの分子膜を前記基準液に戻して、各分子膜の第2の膜電位Vac(m)、Vbc(m)をそれぞれ求める段階(S6〜S8)と、
    前記二つの分子膜を洗浄する段階(S9)と、
    上記した全ての段階を、前記複数のサンプル液の全てに対して繰り返し行い、各サンプル液に対する前記二つの分子膜の第1の膜電位と第2の膜電位とを求める段階(S10、S11)と、
    一つのサンプル液に対する一つの分子膜の第1の膜電位と第2の膜電位との差を該サンプル液に対する該分子膜の応答値とし、前記複数のサンプル液に対する前記二つの分子膜の応答値Ca(m)、Cb(m)を、
    Ca(m)=Vac(m)−Var(m)
    Cb(m)=Vbc(m)−Vbr(m)
    の演算によってそれぞれ求める段階(S12)と、
    前記求めた応答値Ca(m)、Cb(m)と、前記各サンプル液の実際の味の強さQとを関係づける式、
    Q=α・Ca(m)+β・Cb(m)
    を満たすパラメータα、βを求める段階(S13)と、
    前記二つの分子膜を基準液に浸けて、各分子膜の第3の膜電位Var、Vbrをそれぞれ求める段階(S15〜S17)と、
    前記基準液に浸けた前記二つの分子膜を渋味、苦味、収斂味を呈しその味の強さが未知の測定対象液に浸ける段階(S18)と、
    測定対象液に浸けた前記二つの分子膜を前記基準液に戻して、各分子膜の第4の膜電位Vac、Vbcをそれぞれ求める段階(S19〜S21)と、
    一つの分子膜について得られた前記第3の膜電位と第4の膜電位との差を該分子膜の測定対象液に対する応答値とし、測定対象液に対する前記二つの分子膜の応答値Ca、Cbを、
    Ca=Vac−Var
    Cb=Vbc−Vbr
    の演算によってそれぞれ求める段階(S23)と、
    測定対象液に対して得られた前記二つの分子膜の応答値Ca、Cbと前記パラメータα、βとに基づいて測定対象液の味の強さqを、
    q=α・Ca+β・Cb
    の演算によって求める段階(S24)とを含む味検査方法。
  2. 高分子材、脂質および可塑剤を混合して所定厚さに形成され、液体中の渋味、苦味、収斂味を呈する物質に選択的に応答して膜電位が変化する分子膜であって、前記脂質がプラスの電荷を有する分子膜(17a)および前記脂質がマイナスの電荷を有する分子膜(17b)と、
    前記二つの分子膜を基準液に浸けた状態での各分子膜の膜電位Var(m)、Vbr(m)と、該二つの分子膜を前記基準液から出して、渋味、苦味、収斂味を呈し、且つその味強度が既知のサンプル液に浸けた後に、前記基準液に戻したときの各分子膜の膜電位Vac(m)、Vbc(m)との差Ca(m)=Vac(m)−Var(m)、Cb(m)=Vbc(m)−Vbr(m)を応答値とし、該応答値と前記既知の味強度Qとを関係付ける式、
    Q=α・Ca(m)+β・Cb(m)
    を満たすパラメータα、βが予め記憶されているメモリと、
    前記二つの分子膜を基準液に浸けた状態での各分子膜の膜電位Var、Vbrと、該二つの分子膜を前記基準液から出して、渋味、苦味、収斂味を呈し且つその味の強さが未知の測定対象液に浸けた後に、前記基準液に戻したときの各分子膜の膜電位Vac、Vbcと差から前記測定対象液に対する前記二つの分子膜の応答値Ca=Vac−Var、Cb=Vbc−Vbrを求める手段と、
    測定対象液に対する前記二つの分子膜の応答値Ca、Cbと前記メモリに記憶されているパラメータα、βとに基づいて測定対象液の味の強さqを、
    q=α・Ca+β・Cb
    の演算によって求める手段とを備えた味検査装置。
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