JP2001097919A - メタクリル酸エステルの製造法 - Google Patents

メタクリル酸エステルの製造法

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JP2001097919A
JP2001097919A JP27268299A JP27268299A JP2001097919A JP 2001097919 A JP2001097919 A JP 2001097919A JP 27268299 A JP27268299 A JP 27268299A JP 27268299 A JP27268299 A JP 27268299A JP 2001097919 A JP2001097919 A JP 2001097919A
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catalyst
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Akihiro Kobayashi
明洋 小林
Katsunori Hayashi
克則 林
Katsuyasu Niijima
克康 新島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な短い工程で、廃水の生成が無く、高収
率で、長期間貯蔵しても結晶状沈殿を生じないメタクリ
ル酸エステルの製造法を提供する。 【解決手段】 アルコールとメタクリル酸メチルとを、
水酸化リチウムおよび/またはリチウムアルコキシドを
触媒としてエステル交換反応後、2価フェノールで処理
することを特徴とするメタクリル酸エステルの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタクリル酸エス
テルの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】メタクリル酸エステルの製造法について
は種々の方法が提案されている。例えば、酸触媒の存
在下にメタクリル酸と相当するアルコールとを反応させ
生成する水を系外に除去する方法(脱水反応)、メタ
クリル酸メチルと相当するアルコールとを反応させ生成
するメタノールを除去する方法(エステル交換反応)な
どが一般的である。
【0003】の脱水反応による方法は、反応後に触媒
の硫酸やパラトルエンスルホン酸等の強酸、及び過剰の
メタクリル酸を除去するため、中和・水洗による多量の
廃水が生じ、また工程も長くなるという欠点がある。
のエステル交換に反応による方法は、の方法に比べる
と廃水は少ないが、通常触媒に使用されるチタンアルコ
キシドを除去するため加水分解により不溶化濾過するこ
とが一般的であり、やはり廃水の生成が避けられず、ま
た触媒の加水分解物の濾過性が悪く工程が長い欠点があ
った。
【0004】特開昭54−61117号公報には水酸化
リチウムを反応触媒として使用したエステル交換反応に
よるメタクリル酸エステルの製造法が記載されている。
この水酸化リチウムを触媒とするメタクリル酸エステル
の製造法は、反応後の触媒除去が濾過だけで達成できる
ため、大幅に製造工程を短縮できるという大きな利点を
有している。
【0005】しかし、水酸化リチウムを触媒に用いて製
造したメタクリル酸エステルは長期間(例えば1ケ月以
上)の貯蔵中に結晶状沈殿を生じ商品価値を著しく損な
うことがしばしばあった。この結晶状沈殿は、エステル
交換反応中に副生するメタクリル酸リチウム塩が主原因
であると考えられる。このメタクリル酸リチウム塩が製
品中に混入する量は、原料アルコールによって大きく異
なるがポリエチレングリコール等のエーテル基等を分子
中に含む化合物は、メタクリル酸リチウム塩を製品中に
混入させやすく、かかる誘導体のメタクリル酸エステル
は、長期間貯蔵により結晶状沈殿が生じやすい。
【0006】メタクリル酸エステル中に混入したメタク
リル酸リチウム塩の除去は、一般には、メタクリル酸エ
ステルを水洗してメタクリル酸リチウム塩を抽出除去す
ることにより行うことができる。しかしながら、水洗に
よるメタクリル酸リチウム塩の除去の必要は、水酸化リ
チウムを反応触媒として使用する上での、大きな利点、
すなわち触媒除去を濾過だけで達成できるために大幅に
製造工程を短縮できるという利点を失わしめる。また、
メタクリル酸リチウム塩を混入させやすいポリエチレン
グリコール等のエーテル基等を分子中に含む化合物は、
一般に水に対する溶解性が高いため、これらメタクリル
酸エステルを水洗する場合、メタクリル酸エステルの水
層への溶解による損失は避けられない。このため、収率
が低下し、また、廃水処理も大きな負担となる。
【0007】これらの問題点の改善方法として、特開平
3−106847号公報に記載の脂肪族炭化水素化合物
を加えることによりメタクリル酸リチウム塩を析出させ
除去する方法、及び特開平3−109350号公報に記
載の酸性白土で処理する方法が提案されている。しかし
ながら、特開平3−106847号公報に記載の方法
は、大量の脂肪族炭化水素化合物が必要であるため、こ
の脂肪族炭化水素化合物の回収に多大な時間とエネルギ
ーを必要とした。また、特開平3−109350号公報
に記載の方法は効果が十分ではない上に、酸性白土に製
品が吸着して収率を悪化させることを免れ得なかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、水酸化
リチウムおよび/またはリチウムアルコキシドを触媒と
して、エステル交換反応により得られるメタクリル酸エ
ステルを、長期間貯蔵しても、結晶状沈殿を生じない、
すなわち、該メタクリル酸エステルにメタクリル酸リチ
ウム塩を混入させないようにするための方法として、収
率を悪化させることなく、効率良く達成できる方法を種
々検討した結果、本発明に至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、アル
コールとメタクリル酸メチルとを、水酸化リチウムおよ
び/またはリチウムアルコキシドを触媒としてエステル
交換反応後、2価フェノールで処理するメタクリル酸エ
ステルの製造法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】水酸化リチウムおよび/またはリ
チウムアルコキシドを触媒として用いたエステル交換反
応によるエステル化は、特開昭54−61117号公報
に記載される方法に準拠して、アルコールとメタクリル
酸メチルとを、水酸化リチウム(またはリチウムアルコ
キシド)、必要に応じ重合禁止剤の存在下で反応させ、
生成するメタノールを系外に除去することにより行うこ
とができる。
【0011】本発明におけるアルコールとしては、例え
ばポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキ
ルエーテル、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリ
コールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコール
とポリプロピレングリコールとのブロック共重合体ジオ
ール、ポリテトラメチレングリコール、1,3−ブタン
ジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジ
オール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、トリメ
チロールエタン、トリメチロールエタンエチレンオキサ
イド付加物、トリメチロールエタンプロピレンオキサイ
ド付加物、トリメチロールプロパン、トリメチロールプ
ロパンエチレンオキサイド付加物、トリメチロールプロ
パンプロピレンオキサイド付加物、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール、トリシクロ〔5.2.
1.02,6 〕デセノール、トリシクロ〔5.2.1.0
2,6 〕デカノール、トリシクロ〔5.2.1.02,6
デセニルオキシエタノール、トリシクロ〔5.2.1.
2,6 〕デカニルオキシエタノール、トリシクロ〔5.
2.1.02,6 〕デセニルオキシプロパノール、トリシ
クロ〔5.2.1.02,6 〕デカニルオキシプロパノー
ル、ポリエチレングリコールモノトリシクロ〔5.2.
1.02,6 〕デセニルエーテル、ポリエチレングリコー
ルモノトリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカニルエー
テル、ポリプロピレングリコールモノトリシクロ〔5.
2.1.02,6 〕デセニルエーテル、ポリプロピレング
リコールモノトリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカニ
ルエーテル、ブタノール、オクタノール等があげられ
る。
【0012】本発明では、メタクリル酸メチル/アルコ
ールが当量比で2/1以上になるように配合することが
好ましく、特に2/1〜5/1になるように配合するこ
とがより好ましい。メタクリル酸メチルが少なすぎると
反応速度が低下しやすく、多すぎても利点はなくかえっ
て経済性に劣る場合がある。
【0013】触媒としては、水酸化リチウムの他、リチ
ウムメトキシド、リチウムエトキシド、リチウムプロポ
キシド、リチウムブトキシド、原料アルコールのリチウ
ムアルコキシド等のリチウムアルコキシドも使用するこ
とができる。水酸化リチウムを用いる場合、無水物でも
一水物でも構わないが、触媒の反応活性が高い点で、無
水物を使用することが好ましい。一水物を使用する場合
は加熱乾燥した後に使用することが好ましい。これら触
媒の使用量は、原料アルコールに対して0.1〜0.5
重量%とすることが好ましい。触媒の使用量が少なすぎ
ると反応速度が低下しやすく、多すぎても利点はなくか
えって経済性に劣る場合がある。
【0014】反応に際しては、重合禁止剤を添加するこ
とが重合防止のため効果的である。重合防止剤として
は、ハイドロキノンモノメチルエーテル、BHT(t−
ブチルヒドロキシトルエン)、2,4−ジメチル−6−
t−ブチルフェノール、フェノチアジン等が使用でき
る。これらの重合禁止剤の使用量は、原料アルコールと
メタクリル酸メチルとの合計量に対して通常10〜10
000ppm程度である。また、必要により分子状酸素
を反応液に導入しながら反応させても良い。分子状酸素
としては、例えば空気が好適に使用可能である。分子状
酸素の使用量としては、反応器の形状や攪拌動力などに
よっても影響を受けるが、原料アルコール1モルに対し
て5〜500ml/min(空気として25〜2,50
0ml/min)の速度で吹き込むことが好ましい。
【0015】また、エステル交換反応に際しては、反応
に関与しない不活性なものであれば、適宜溶媒を使用す
ることもできる。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、シ
クロヘキサン等の炭化水素類や、ジオキサン等のエーテ
ル類などを挙げることができる。
【0016】エステル交換反応は、常圧又は減圧下で6
0〜130℃で行うのが好ましい。また、エステル交換
反応の形態としては、メタクリル酸エステルと原料アル
コールをエステル交換反応によりメタクリル酸エステル
を製造する当業者間で一般的に知られている方法を採用
することが出来る。この方法では、原料アルコールの転
換率を高めるため、副生するメタノールと原料のメタク
リル酸メチル又は上述したような溶媒を共沸蒸留するこ
とにより、副生するメタノールを系外に留去しながら合
成を行うのが好ましい。このため、反応装置としては、
精留塔の付いた回分式反応槽が使用される。
【0017】反応の進行は必要により反応器内の反応液
の組成分析(ガスクロ、液クロ、滴定分析等)、または
留出するメタノール量などによって確認することができ
る。所望の反応率になったところで、加熱を終了し冷却
することによって反応を終了することができる。
【0018】反応終了後、未反応のメタクリル酸メチル
を減圧加熱下に除去し、濾過により触媒の除去を行う
が、いずれを先に行っても構わない。すなわち、反応終
了後、未反応のメタクリル酸メチルを減圧加熱下除去
後、濾過により触媒を除去してもよいし、反応終了後、
濾過により触媒を除去した後に未反応のメタクリル酸メ
チルを減圧加熱下除去しても良い。濾過の際には濾過助
剤を使用することができる。濾過助剤としては、通常ケ
イソウ土などが使用され、使用量はメタクリル酸エステ
ルに対し、0.05〜5.0重量%の範囲とすることが
好ましい。濾過の方法としては、減圧吸引濾過、加圧濾
過、常圧自然濾過などのいずれの方法でも良い。
【0019】以上のような製造工程中、メタクリル酸エ
ステルを2価フェノールで処理しないと、エステル交換
反応中に副生するメタクリル酸リチウム塩に起因して、
該メタクリル酸エステル中に結晶状沈殿がしばしば生じ
る。本発明においては、エステル交換反応後に2価フェ
ノールで処理することにより、メタクリル酸エステル中
に混入しているメタクリル酸リチウム塩と2価フェノー
ルとが反応して不溶化析出し、これを分離除去すること
により、長期間貯蔵しても結晶状沈殿を生じないメタク
リル酸エステルを得るものである。
【0020】かかる効果は、1価フェノール、1価フェ
ノールの多核体等の、他の構造のフェノール性化合物で
は得られることができず、2価フェノールを用いたとき
のみに特異的に生じるものであることを見いだし、本発
明をなすに至ったものである。本発明において用いられ
る2価フェノールは、一つの芳香環に2つのOH基を有
する化合物であり、ハイドロキノン、レゾルシン、カテ
コール、t−ブチルハイドロキノン、t−ブチルカテコ
ール等があげられる。なかでも、ハイドロキノンは特に
メタクリル酸リチウム塩の除去効率が高いことから好ま
しい。
【0021】2価フェノールの使用量は、原料アルコー
ルの種類等によって製品メタクリル酸エステル中へのメ
タクリル酸リチウム塩混入比率が変化するため、これに
応じた調整が必要な場合もあるが、メタクリル酸リチウ
ム塩の除去効果から、好ましくは該メタクリル酸エステ
ルに対して1〜1000ppmの範囲であり、より好ま
しくは5〜5000ppmである。
【0022】処理温度は、メタクリル酸リチウム塩の除
去効果から10〜100℃の範囲が好ましい。処理は、
該メタクリル酸エステルに2価フェノールを加え、攪拌
等によってよく混合し、必要により加熱することによっ
て行われる。処理時間としては1分〜10時間の範囲で
行われるが、好ましくは5分〜5時間の範囲である。こ
れより短いとメタクリル酸リチウム塩が十分に除去でき
ないし、これより長くても特に利点はない。
【0023】本発明において、2価フェノールでの処理
は、反応終了後から製品のメタクリル酸エステルを得る
までの適当な時期に実施することができる。すなわち、
エステル交換反応終了後、 1)2価フェノールで処理を行い、析出物と触媒を濾過
後、減圧加熱下でメタクリル酸メチルを除去する、 2)2価フェノールで処理を行い、減圧加熱下でメタク
リル酸メチルを除去した後、析出物と触媒を濾過する、 3)触媒を濾過後、2価フェノールで処理を行い、析出
物を濾過した後、減圧加熱下でメタクリル酸メチルを除
去する、 4)触媒を濾過後、2価フェノールで処理を行い、減圧
加熱下でメタクリル酸メチルを除去した後、析出物を濾
過する、 5)減圧加熱下でメタクリル酸メチルを除去した後、2
価フェノールで処理を行い、析出物と触媒を濾過する、 6)減圧加熱下でメタクリル酸メチルを除去し、触媒を
濾過した後、2価フェノールで処理を行い、析出物を濾
過する、等の製造工程を適宜選択することができる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により説明するが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。 〔実施例1〕攪拌機、温度計、空気導入管、及び精留塔
(15段)を取り付けた1リットルのフラスコに、ポリ
エチレングリコール#200(平均分子量200、日本
油脂(株)製商品名PEG200)200g(1モル;
2当量)、メタクリル酸メチル500g(5モル)、水
酸化リチウム無水物2.0g、ハイドロキノンモノメチ
ルエーテル0.5g、を仕込み、乾燥空気を50ml/
minの速度で吹き込みながら加熱攪拌し、エステル交
換反応させた。はじめ、反応混合物を加熱還流し、精留
塔塔頂温度はメタクリル酸メチルの沸点である100℃
付近であったが、反応の進行と共に、メタノールとメタ
クリル酸メチルの共沸混合物の沸点に近づいたので、塔
頂温度が64〜66℃の範囲になるように還流比を調節
してメタノールをメタクリル酸メチルとの共沸物として
留去しながら反応を行った。
【0025】反応開始後、2.5時間経過した頃から塔
頂温度が上昇し始め約90℃まで上昇したのでそれに合
わせて還流比を徐々に大きくし、最終的には15にして
反応を続けた。反応開始後、4時間目の反応液をHLC
分析したところ、原料アルコールのポリエチレングリコ
ールは検出されず、ポリエチレングリコールモノメタク
リレートが目的化合物であるポリエチレングリコールジ
メタクリレートに対して1.8%(面積%)となったの
で反応を終了した。
【0026】反応終了後、反応液をロータリーエバポレ
ーターに移し、残存メタクリル酸メチルが全体の0.5
重量%になるまで浴温80℃で減圧下にメタクリル酸メ
チルを留去した。次に、ケイソウ土(昭和化学工業社製
ラジオライト900;以下も同じ)を厚み約5mm敷き
詰めた孔径4ミクロンの濾紙を用いて、減圧吸引濾過を
行った。透明なポリエチレングリコールジメタクリレー
ト325g(収率97%)を得た。
【0027】次にこの得られたポリエチレングリコール
ジメタクリレート325gに、ハイドロキノン0.01
6g(ジメタクリレートの50ppm)を加え、30〜
40℃の温度で1時間よく混合した。褐色の不溶物が析
出したので、ケイソウ土を厚み約5mm敷き詰めた孔径
4ミクロンの濾紙を用いて、減圧吸引濾過を行った。精
製された透明なポリエチレングリコールジメタクリレー
ト320g(アルコール基準の通し収率95%)を得
た。この、ハイドロキノン処理を行ったポリエチレング
リコールジメタクリレートを6ケ月室温に貯蔵したが、
結晶性沈殿を生じることなく透明のままであった。
【0028】〔比較例1〕実施例1において、ハイドロ
キノン処理をする手前で、メタクリル酸メチルを留去
し、触媒を濾別することにより得られた、透明なポリエ
チレングリコールジメタクリレートを室温で貯蔵したと
ころ、2週間後に白色の結晶状沈殿を生じた。
【0029】
【発明の効果】実施例から明らかなように、2価フェノ
ールで処理を行うことにより、アルコールとメタクリル
酸メチルとを、水酸化リチウムおよび/またはリチウム
アルコキシドを触媒としてエステル交換反応し、中和・
水洗等の煩雑な操作や大量の廃水の生成が無く、簡単な
短い工程で、収率低下をまねくこともなく、長期間貯蔵
しても結晶状沈殿を生じないメタクリル酸エステルを得
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新島 克康 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井事業所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 AD17 AD30 BA03 BA29 BA32 BA94 BB11 BB15 BB25 BC10 BC31 BC34 4H039 CA66 CE10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコールとメタクリル酸メチルとを、
    水酸化リチウムおよび/またはリチウムアルコキシドを
    触媒としてエステル交換反応後、2価フェノールで処理
    することを特徴とするメタクリル酸エステルの製造法。
  2. 【請求項2】 2価フェノールがハイドロキノンである
    請求項1に記載の製造法。
  3. 【請求項3】 2価フェノールの使用量がメタクリル酸
    エステルの1〜1000ppmである請求項1又は2に
    記載の製造法。
  4. 【請求項4】 エステル交換反応後、メタクリル酸エス
    テルに2価フェノールを加え析出する不溶物を濾過によ
    り除去することを特徴とする請求項1、2、又は3に記
    載の製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102532519A (zh) * 2011-12-29 2012-07-04 广州市道明化学有限公司 聚乙二醇脂肪酸酯的制备方法
US9353043B2 (en) * 2014-02-18 2016-05-31 Basf Se Preparation of (meth)acrylic esters of polyalkoxy-containing alcohols

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