JP2010037313A - (メタ)アクリル酸エステルの製造方法及び樹脂組成物 - Google Patents

(メタ)アクリル酸エステルの製造方法及び樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2010037313A
JP2010037313A JP2008205358A JP2008205358A JP2010037313A JP 2010037313 A JP2010037313 A JP 2010037313A JP 2008205358 A JP2008205358 A JP 2008205358A JP 2008205358 A JP2008205358 A JP 2008205358A JP 2010037313 A JP2010037313 A JP 2010037313A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acrylic acid
acid ester
catalyst
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008205358A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Suzuki
栄司 鈴木
Koichi Saito
晃一 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP2008205358A priority Critical patent/JP2010037313A/ja
Publication of JP2010037313A publication Critical patent/JP2010037313A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】不溶化した触媒を迅速に濾別により除去できる(メタ)アクリル酸エステルの製造方法を提供する。
【解決手段】アルコールと低級(メタ)アクリル酸エステルとを、チタンテトラアルコキシドを触媒としてエステル交換反応させ、当該エステル交換反応後の反応液に脱水能力のある無機物を添加した後に水を加える工程を含む(メタ)アクリル酸エステルの製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、(メタ)アクリル酸エステルの製造方法及び樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、例えば、活性エネルギー線の照射によって硬化するレジスト、塗料、被覆材料、粘着剤、接着剤、光学材料などの希釈剤、または樹脂組成物として好適に使用しうる(メタ)アクリル酸エステルの製造方法に関する。
(メタ)アクリル酸エステルの製造法については種々の方法が提案されている。
例えば、(1)酸触媒の存在下に(メタ)アクリル酸と相当するアルコールとを反応させて(メタ)アクリル酸を生成した後、副生する水を系外に除去する方法(脱水反応)、(2)低級(メタ)アクリル酸エステルと相当するアルコールとを反応させて(メタ)アクリル酸を生成した後、副生する低級アルコールを除去する方法(エステル交換反応)などが一般的である。
(1)の脱水反応による方法は、反応後に触媒の硫酸やパラトルエンスルホン酸等の強酸及び過剰のメタクリル酸を除去するため、中和・水洗による多量の廃水が生じ、また工程も長くなるという欠点がある。
(2)のエステル交換反応による方法は、(1)の方法に比べると廃水は少ないが、通常触媒に使用されるチタンアルコキシドを除去するため加水分解により不溶化濾過することが一般的であり、触媒の加水分解物の濾過性が悪く工程が長いという欠点があった。
従来、上記(2)のチタンアルコキシドを用いたエステル交換法のプロセスの改良は検討されており、例えば、水でチタンアルコキシドを加水分解した後、活性炭を加えて凝集させて濾別する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、この方法でも水分を含んだ水酸化チタンが大量に生成するため、濾過性は十分改良されていない。
さらに、チタン以外の金属、例えばアルカリ金属や錫、鉛等の塩を触媒に使用する方法が数多く提案されているが(例えば、特許文献2参照。) 、アルカリ金属塩を触媒に用いた場合は副生成物の生成が避けられないことや、また他の金属は毒性やコスト、蒸留工程が必須になる等の問題点があった。
特公昭57−24775号公報 特公平4−070299号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、以下の目的を達成することを課題とする。すなわち、
本発明の目的は、(メタ)アクリル酸エステルとアルコールとを、チタンテトラアルコキシドを触媒としてエステル交換反応により、前記アルコールの(メタ)アクリル酸エステルを製造するに際し、反応完了液に触媒として用いたチタンテトラアルコキシドを加水分解させ不溶化した触媒を迅速に濾別により除去できる(メタ)アクリル酸エステルの製造方法を提供することにある。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」または「メタクリル」を意味する。
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
(1)アルコールと低級(メタ)アクリル酸エステルとを、チタンテトラアルコキシドを触媒としてエステル交換反応させ、当該エステル交換反応後の反応液に脱水能力のある無機物を添加した後に水を加える工程を含む(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。
(2)脱水能力のある無機物が硫酸マグネシウムである前記(1)に記載の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。
(3)製造する(メタ)アクリル酸エステルが水溶性である前記(1)または(2)記載の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。
(4)前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法によって得られる(メタ)アクリル酸エステルを含む樹脂組成物。
本発明の製造方法によれば、脱水能力のある無機物を添加することで不溶化した触媒を凝集させ、(メタ)アクリル酸エステルをフィルターによる濾過によって迅速に濾別することができるので、生産性を高めることができる製造方法を提供することができる。
また、本発明の製造方法により得られる高品質な(メタ)アクリル酸エステルを含む樹脂組成物を提供することができる。
<(メタ)アクリル酸エステルの製造方法>
本発明の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法は、アルコールと低級(メタ)アクリル酸エステルとを、チタンテトラアルコキシドを触媒としてエステル交換反応により、前記アルコールの(メタ)アクリル酸エステルを製造する(メタ)アクリル酸エステルの製造方法であって、前記交換反応後の反応液に脱水能力のある無機物を添加した後に水を加える工程を含むことを特徴としている。
以下に、本発明の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法について詳述する。
本発明の製造方法において、チタンテトラアルコキシドを触媒として用いたエステル交換反応によるエステル化の方法としては、一般的に行われているアルコールと、低級(メタ)アクリル酸エステルとを、チタンテトラアルコキシド、必要に応じて重合防止剤の存在下で反応させ、生成する低級アルコールを系外に除去することにより行うことができる。
[低級(メタ)アクリル酸エステル]
本発明において(メタ)アクリル酸エステルの原料として用いる低級(メタ)アクリル酸エステルとしては、特に限定されるものではないが、具体的にはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル等が挙げられる。つまり、本願でいう低級(メタ)アクリル酸エステルとは、(メタ)アクリル酸部分以外の部分(アルコール由来の部分)の炭素数が4以下のものをいう。
[アルコール]
本発明において(メタ)アクリル酸エステルの原料として用いるアルコールとしては、特に限定されるものではないが、具体的にはn−ブタノール、イソブタノール、2−エチルヘキサノール、イソデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ステアリルアルコール、シクロヘキサノール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのブロック共重合体ジオール、ポリテトラメチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、デカンジオール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、トリメチロールエタンエチレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパンエチレンオキサイド付加物、トリシクロ[5.2.1.02.6 ]デセノール、トリシクロ[5.2.1.02.6 ]デカノール、トリシクロ[5.2.1.02.6 ]デセニルオキシエタノール、トリシクロ[5.2.1.02.6 ]デカニルオキシエタノール、トリシクロ[5.2.1.02.6 ]デセニルオキシプロパノール、トリシクロ[5.2.1.02.6 ]デカニルオキシプロパノール、ポリエチレングリコールモノトリシクロ[5.2.1.02.6 ]デセニルエーテル、ポリエチレングリコールモノトリシクロ[5.2.1.02.6 ]デカニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノトリシクロ[5.2.1.02.6 ]デセニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノトリシクロ[5.2.1.02.6 ]デカニルエーテル等が挙げられる。
本発明では、低級(メタ)アクリル酸エステルのエステル部が、アルコールのOH基に対して当量比で2倍以上になるように配合することが好ましく、2倍〜5倍になるように配合することがより好ましい。
低級(メタ)アクリル酸エステルが少なすぎると反応速度が低下し、多すぎても反応速度に対する利点はなくかえって経済性に劣る場合がある。
[チタンテトラアルコキシド]
触媒として用いるチタンテトラアルコキシドとしては、チタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラn−プロポキシド、チタンテトラn−ブトキシド、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン、テトラステアリルオキシチタン等が挙げられるが、取り扱い上の安定性と触媒としての活性との点からは、チタンテトライソプロポキシド及びチタンテトラn−ブトキシドが好ましい。
触媒の使用量は、低級(メタ)アクリル酸エステルとアルコールの合計量に対して通常0.01〜5.0重量%の範囲とすることが好ましく、0.1〜3.0重量%がより好ましく、0.5〜1.5重量%がさらに好ましい。
0.01重量%未満であると反応の進行が遅くなり、5.0重量%を超えても、特に反応速度に対して利点はなく、不経済である。
チタンテトラアルコキシドは、水分や湿気で徐々に失活するため、反応系内の水分は少なく制御することが好ましく、反応中を通して反応液中の水分を500ppm以下に保つことが好ましい。
例えば、アルコールと低級(メタ)アクリル酸エステルとを仕込んだ後、混合物をリフラックスさせ、水分を低級(メタ)アクリル酸エステルとの共沸混合物として系外に除去し、内容物の水分が500ppm以下になったところで触媒のチタンテトラアルコキシドを添加して反応させることにより、比較的容易に水分を管理することが可能である。
[重合防止剤]
反応に際しては、公知の重合防止剤を添加・併用することが可能である。
かかる公知の重合防止剤としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、BHT(t−ブチルヒドロキシトルエン)、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール等のフェノール類、フェノチアジン、ジブチルジチオカルバミン酸銅等の銅塩、酢酸マンガン等のマンガン塩、ニトロ化合物、ニトロソ化合物、4−ヒドロキシ2,2,6,6−テトラメチルピペリジノオキシル等のN−オキシル化合物等があげられる。これらの重合防止剤の使用量は、(メタ)アクリル酸エステルに対して通常10〜10,000ppm程度である。10ppm未満であると重合防止効果が十分でなく、10,000ppmを超えると得られた(メタ)アクリル酸エステルの反応性が劣ってしまう場合がある。また、必要により分子状酸素を反応液に導入しながら反応させてもよい。
分子状酸素としては、例えば空気が好適に使用可能である。分子状酸素の使用量(流量)としては、反応器の形状や攪拌動力などによっても影響を受けるが、アルコール1モルに対して5〜500ml/min(空気として25〜2,500ml/min)の流量で使用することができる。
なお、上述の水分管理のため、空気等を吹き込むときは乾燥空気を用いることが好ましい。
[溶媒]
また、エステル交換反応に際しては、反応に関与しない不活性なものであれば、適宜溶媒として使用することもできる。
例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、シクロヘキサン等の炭化水素類やジオキサン等のエーテル類などを挙げることができる。
エステル交換反応は、常圧又は減圧下において60〜130℃で行うのが好ましい。
また、エステル交換反応の形態としては、低級(メタ)アクリル酸エステルとアルコールをエステル交換反応により(メタ)アクリル酸エステルを製造する当業者間で一般的に知られている方法を採用することが出来る。
この方法では、アルコールの転換率を高めるため、副生する低級アルコールと原料の低級(メタ)アクリル酸エステル又は上述したような溶媒を共沸蒸留することにより、副生する低級アルコールを系外に留去しながら合成を行うのが好ましい。
このため、反応装置としては、精留塔の付いた回分式反応槽が使用される。
反応の進行は必要により反応器内の反応液の組成分析(ガスクロマトグラフィー、液クロマトグラフィー、滴定分析等)、または留出する低級アルコール量などによって確認することができる。所望の反応率になったところで、加熱を終了し冷却することによって反応を終了することができる。
反応終了後、脱水能力のある無機物を添加した後に水を加え、触媒として用いたチタンテトラアルコキシドを加水分解により不溶化させ、迅速に不溶化した触媒を濾別により除去することができる。
[脱水能力のある無機物]
本発明で用いる脱水能力のある無機物は、以下に限定されるものではないが、具体的には硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、酸化マグネシウム、塩化バリウム、酸化リン、ハイドロタルサイトなどが挙げられ、中でも、脱水能力が高く、かつ失活触媒の凝集効果が高いことによる濾過性向上の点で硫酸マグネシウムが好ましい。これらは、単独で又は組み合わせて用いることができる。
脱水能力のある無機物の使用量は、生成物に対して0.01〜10.0重量%の範囲にすることが好ましく、0.05〜5.0重量%であることがより好ましく、0.1〜1.0重量%であることがさらに好ましい。0.01重量%未満であると、失活触媒の凝集効果が得られず、また、10.0重量%を超えると脱水能力のある無機物が生成物である(メタ)アクリル酸エステルに残存混入し製品の品質に不都合を生じる。あるいは、過剰の脱水能力のある無機物が原因となる濾過速度の低下が生じる。
脱水能力のある無機物による処理は、(メタ)アクリル酸エステルの反応液に脱水能力のある無機物を加え、攪拌等によってよく混合し、必要により加熱することによって行われる。
処理温度は50℃〜100℃の範囲が好ましい。50℃より低いと、その後水を加え加水分解を引き起こす際に触媒が十分に不溶化せず、100℃より高いとエステルの重合等の不都合が生じやすい。
また、処理時間としては10分〜2時間の範囲で行われるが、好ましくは30分〜1時間の範囲である。10分より短いと失活触媒の凝集効果が得られず、2時間より長くても特に利点はない。
次いで、脱水能力のある無機物による処理後、水を加える。当該水の添加量は、生成物に対して5〜20重量%が好ましい。5重量%未満であると触媒が十分に不溶化できず、20重量%を超えるとその後の工程が長期化する。また、水を添加後に攪拌するが、攪拌は50〜100℃の下、30〜60分間行うことが好ましい。
エステル交換反応後の反応液を上述の脱水能力のある無機物で処理後、未反応の低級(メタ)アクリル酸エステルを減圧加熱下に除去し、濾過により不溶化した触媒の除去を行うが、いずれを先に行っても構わない。
すなわち、反応終了後、上述の脱水能力のある無機物で処理後、未反応の低級(メタ)アクリル酸エステルを減圧加熱下に除去後、濾過により不溶化した触媒を除去してもよいし、反応終了後、上述の脱水能力のある無機物で処理後、濾過により不溶化した触媒を除去した後に未反応の低級(メタ)アクリル酸エステルを減圧加熱下に除去してもよいし、反応終了後、未反応の低級(メタ)アクリル酸エステルを減圧加熱下に除去後、上述の脱水能力のある無機物で処理後、濾過により不溶化した触媒を除去してもよい。
濾過の方法としては、減圧吸引濾過、加圧濾過、常圧自然濾過などのいずれの方法でもよい。
濾過の際には濾過助剤を使用することができる。濾過助剤としては、ケイソウ土、ハイドロタルサイト、活性炭などが使用され、これらを併用することもできる。使用量は(メタ)アクリル酸エステルに対し、0.05〜5.0重量%の範囲とすることが好ましい。濾過助剤の添加時期は濾過の際の他、濾過の前の濃縮工程で配合することもできる。
本発明によるこれらの製造工程により、アルコールと低級(メタ)アクリル酸エステルとを、チタンテトラアルコキシドを触媒としてエステル交換反応により前記アルコールの(メタ)アクリル酸エステルを製造するに際し、触媒として用いたチタンテトラアルコキシドを加水分解して不溶化し、迅速に濾別により除去できる。
以上のように、本発明の製造方法は、濾過性の高い(メタ)アクリル酸エステルの製造方法を提供することができる。
<樹脂組成物>
本発明の樹脂組成物は、既述の本発明の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法で得られた(メタ)アクリル酸エステルを含み、該(メタ)アクリル酸エステルが上記のように高品質であることから、活性エネルギー線の照射によって硬化するレジスト、塗料、被覆材料、粘着剤、接着剤、光学用途などの希釈剤、及びポリマ合成材料として好適に使用することができる。
次に、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
攪拌機、温度計、空気導入管、及び精留塔(5段)を取り付けた1リットルフラスコに、エチレンオキシドが付加したメトキシポリエチレングリコール(エチレンオキシドの平均付加モル数12.5モル)200g(0.34モル)、メタクリル酸メチル500g(5.0モル)、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.4g、を仕込み、常圧下、乾燥空気を100ml/minの速度で吹き込みながら加熱還流し系内の水分を除去した。次に、触媒としてチタンテトライソプロポキシド2.0gを加え、エステル交換反応させた。
触媒を加えてから、1時間経過した頃から塔頂温度が上昇し始め約90℃まで上昇したのでそれに合わせて還流比を徐々に大きくし、最終的には15にして反応を続けた。
反応開始後4時間目の反応液中の反応率を液体クロマトグラフィーにより測定し反応率が98%となったので反応を終了した。
引き続き触媒を含む反応液をロータリーエバポレーターに移し、残存メタクリル酸メチルが全体の0.5重量%になるまで浴温80℃で減圧下にメタクリル酸メチルを留去した。
回収したメタクリル酸メチルは純度99.9%以上で水分含有量が100ppm以下であり、そのまま再使用できる品質のものであった。
得られた反応液200gを、攪拌機、温度計、空気導入管、及び精留塔(5段)を取り付けた1リットルフラスコに取り、70℃に加温した。加温完了後、凝集剤(脱水能力のある無機物)として硫酸マグネシウム0.4gを加え、70℃で10分攪拌し、純水22.2gを加えさらに30分攪拌し、触媒を不溶化した。
次に、ケイソウ土(昭和化学工業社製ラジオライト900;以下も同じ)を厚み約5mm敷き詰めた直径22mm、孔径4ミクロンの濾紙を用いて、減圧吸引濾過を30分行ない、得られた濾液重量を測定し濾過量とした。濾過されたメタクリル酸ポリアルキレングリコールエステルは117gであった。
[実施例2〜5]
凝集剤として用いた硫酸マグネシウムを表1記載の凝集剤及び添加量に置き換えたこと以外は、実施例1同様の装置、条件で、濾過重量を測定した。評価結果を表2に示した。
[比較例1]
実施例1と全く同様に得られた反応液200gを、攪拌機、温度計、空気導入管、及び精留塔(5段)を取り付けた1リットルフラスコに取り、70℃に加温した。加温完了後、純水22.2gを加えさらに30分攪拌し、触媒を不溶化した。次に、ケイソウ土(昭和化学工業社製ラジオライト900;以下も同じ)を厚み約5mm敷き詰めた直径22mm、孔径4ミクロンの濾紙を用いて、減圧吸引濾過を30分行ない、得られた濾液重量を測定し濾過量とした。濾過されたメタクリル酸ポリアルキレングリコールエステルは27gであった。
Figure 2010037313
表2に、実施例1〜5及び比較例1の評価結果を記す。なお、濾過性は比較例1の数値を1としたときの相対的な評価である。
Figure 2010037313
表2より、実施例1〜5の本発明の製造方法によれば、比較例1に比べて濾過速度(単位時間:30分辺りの濾過重量)を大幅に向上できていることが分かる。

Claims (4)

  1. アルコールと低級(メタ)アクリル酸エステルとを、チタンテトラアルコキシドを触媒としてエステル交換反応させ、当該エステル交換反応後の反応液に脱水能力のある無機物を添加した後に水を加える工程を含む(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。
  2. 脱水能力のある無機物が硫酸マグネシウムである請求項1に記載の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。
  3. 製造する(メタ)アクリル酸エステルが水溶性である請求項1または2記載の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法によって得られる(メタ)アクリル酸エステルを含む樹脂組成物。
JP2008205358A 2008-08-08 2008-08-08 (メタ)アクリル酸エステルの製造方法及び樹脂組成物 Pending JP2010037313A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008205358A JP2010037313A (ja) 2008-08-08 2008-08-08 (メタ)アクリル酸エステルの製造方法及び樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008205358A JP2010037313A (ja) 2008-08-08 2008-08-08 (メタ)アクリル酸エステルの製造方法及び樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010037313A true JP2010037313A (ja) 2010-02-18

Family

ID=42010212

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008205358A Pending JP2010037313A (ja) 2008-08-08 2008-08-08 (メタ)アクリル酸エステルの製造方法及び樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010037313A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016040239A (ja) * 2014-08-13 2016-03-24 日立化成株式会社 (メタ)アクリル酸エステルの製造方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5724775B2 (ja) * 1973-04-06 1982-05-26
JP2004123997A (ja) * 2002-10-07 2004-04-22 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd イソブチレン系重合体の製造方法
JP2005179609A (ja) * 2003-12-24 2005-07-07 Miyoshi Oil & Fat Co Ltd 水溶性(メタ)アクリル酸ポリアルキレングリコールエステルの製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5724775B2 (ja) * 1973-04-06 1982-05-26
JP2004123997A (ja) * 2002-10-07 2004-04-22 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd イソブチレン系重合体の製造方法
JP2005179609A (ja) * 2003-12-24 2005-07-07 Miyoshi Oil & Fat Co Ltd 水溶性(メタ)アクリル酸ポリアルキレングリコールエステルの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016040239A (ja) * 2014-08-13 2016-03-24 日立化成株式会社 (メタ)アクリル酸エステルの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107318266B (zh) 制备用于光学粘合剂用途的含(甲基)丙烯酸酯基的二苯甲酮的方法和光学粘合剂组合物
JPH0782217A (ja) 有機錫触媒エステル交換方法
CN1454886A (zh) 制备甲基丙烯酸和甲基丙烯酸酯的改进方法
JP2006315960A (ja) トリシクロデカンジオールジ(メタ)アクリレート及びその製造方法
CN1810760A (zh) 酯交换制备(甲基)丙烯酸酯单体的方法
JPWO2010090258A1 (ja) (メタ)アクリル酸エステルの製造方法
WO2013157597A1 (ja) 4-ヒドロキシブチルアクリレートの製造方法
JP2000503695A (ja) ポリグリコール(メタ)アクリレートの製造方法
JP4591733B2 (ja) メタクリル酸エステルの製造法
JP2546124B2 (ja) 多官能性(メタ)アクリレートの製造方法
JP4305908B2 (ja) 水溶性(メタ)アクリル酸ポリアルキレングリコールエステルの製造方法
CN101092478A (zh) 一种制备烷基聚氧乙烯醚丙烯酸酯或烷基聚氧乙烯醚甲基丙烯酸酯的方法
CN101906209A (zh) 固体超强酸催化酯化合成聚乙二醇单甲基丙烯酸酯
CN103755565A (zh) 二甲基丙烯酸新戊二醇酯的制备方法
JP2010037313A (ja) (メタ)アクリル酸エステルの製造方法及び樹脂組成物
JP2011037762A (ja) (メタ)アクリル酸エステルの製造方法及び樹脂組成物
CN1266139C (zh) 制备(甲基)丙烯酸烷基咪唑烷酮酯的方法
CN102344563A (zh) 固体超强酸催化酯化合成甲氧基聚乙二醇甲基丙烯酸酯
JP5516090B2 (ja) ヒドロキシアルキル(メタ)アクリル酸エステルの製造方法
WO2007122964A1 (ja) (メタ)アクリル酸エステルの製造方法
JP2010132565A (ja) (メタ)アクリル酸エステルを製造する方法
JP4826026B2 (ja) (メタ)アクリル酸エステルの製造法
CN105503592B (zh) 酯交换法处理含异丁酸盐废水的方法
CN105481691B (zh) 双环戊烯基氧乙基甲基丙烯酸酯的合成方法
CN1437574A (zh) 制备丙烯酸氨烷基酯和甲基丙烯酸氨烷基酯的方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110801

A977 Report on retrieval

Effective date: 20121015

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121120

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130402