JP2001097804A - ダニ防除用薬剤 - Google Patents

ダニ防除用薬剤

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JP2001097804A
JP2001097804A JP27480499A JP27480499A JP2001097804A JP 2001097804 A JP2001097804 A JP 2001097804A JP 27480499 A JP27480499 A JP 27480499A JP 27480499 A JP27480499 A JP 27480499A JP 2001097804 A JP2001097804 A JP 2001097804A
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JP
Japan
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mites
xylitol
controlling
control
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JP27480499A
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English (en)
Inventor
Kazuhide Hirose
和栄 広瀬
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Maruwa Biochemical Co Ltd
Original Assignee
Maruwa Biochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗性獲得の問題が少なく持続性があり、ダ
ニの天敵を駆逐することなく、ダニを防除する。 【解決手段】 キシリトールを所定量の水と混合して、
ダニ防除用薬剤を作製し、これを、ダニが付着する樹木
に、2〜3回充分散布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダニ防除用薬剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】果樹類の重要害虫であるダニ類の防除に
は、合成化合物による殺ダニ剤が広く使用されている。
【0003】殺卵・殺幼虫・殺成虫活性を持つ殺ダニ剤
としては、ジフェニル系、カルビノール系、ジニトロフ
ェノール系がある。また、エチオン剤、チオメトリン剤
などの有機リン殺虫剤や、合成ピレスロイド殺虫剤も用
いられている。この他、有機スズ系、ホルムアミジン
系、キノキサリン系、その他のヘテロ環系、カーバメー
ト系、抗生物質系及び微生物産生物質系など、化学構造
や作用性の全く異なる殺ダニ剤が数多く開発され、使用
されている。
【0004】また、自然界には、ダニの天敵が存在し、
薬剤によらない防除方法として利用されている。例え
ば、ミカンハダニには、ハダニアザミウマ、ハネカクシ
類、キアシクロヒメテントウムシなどが天敵として存在
し、防除に利用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、化学物質を用
いた防除では、有効成分の合成化合物に対してダニが抵
抗性を獲得するという問題がある。抵抗性の獲得によ
り、合成化合物の殺ダニ剤の効果は、使用を始めて数年
の内に著しく低下する。そこでダニの防除では、化学物
質に対する抵抗性の発達を抑える観点から、同一薬剤の
連続使用を避けると共に、作用点の異なる薬剤を使用す
ることが必要となっているが、それでもダニの抵抗性の
獲得は短期間で起こる。このため、合成化合物を用いた
防除では持続性に欠け、新規化合物の開発の現状は、ダ
ニの抵抗性獲得とのイタチごっこの様相を呈している。
【0006】また、殺ダニ剤の中には、合成ピレスロイ
ド剤のように天敵に対する残効性が長いものがあり、こ
の結果、天敵が減少して、リサージェンス(異常多発
生)を引き起こし、却って被害を増大することがある。
【0007】このような現状においては、短い間隔で、
天敵を駆逐することのない有効な次の新規化合物を開発
することが要求される。しかし、合成化合物の毒性等に
よる環境問題もあり、新規殺ダニ剤の開発速度が次第に
遅くなっている。
【0008】従って、本発明の目的は、抵抗性獲得の問
題が少なく持続性があり、ダニの天敵を駆逐することな
く、ダニを防除することができるダニ防除用薬剤を提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のダニ防除用薬剤
は、キシリトールを有効成分として含有することを特徴
としている。請求項2に記載のダニ防除用薬剤は、請求
項1において、前記キシリトール単独で構成しているこ
とを特徴としている。請求項3に記載のダニ防除用薬剤
は、請求項1において、前記キシリトールと液体基材と
で構成していることを特徴としている。請求項4に記載
のダニ防除用薬剤は、請求項1において、前記キシリト
ールと固体基材とで構成していることを特徴としてい
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のダニ防除用薬剤は、下記
構造のキシリトールを必須成分として含有している。
【0011】
【化1】
【0012】キシリトールは、いちご、野菜類に含まれ
る天然に存在する五単糖アルコールであり、食品添加物
としての菓子類での使用を始めとして、歯磨き粉、医薬
品に広く使用されている。キシリトールは、工業的には
キシロースの還元によって得られる。
【0013】キシリトールのダニに対する防除作用に付
いては、現段階では明確ではないが、キシリトールがダ
ニにとって栄養源になり難く、この結果、栄養失調を引
き起こすことによると推測される。
【0014】このようなキシリトールを含有する本ダニ
防除用薬剤によって、ダニが栄養失調を引き起こし、結
果的に防除効果が得られるので、新規合成化合物のよう
な抵抗性獲得の問題が生じることがない。また、キシリ
トールを含むダニ防除用薬剤を散布しても、ダニを食す
るキアシクロヒメテントウムシなどには効果がなく、リ
サージェンスを引き起こす心配がない。さらにキシリト
ール自体が天然成分であるので、合成化合物のように環
境問題を考慮する必要がない。これにより、持続性があ
り、ダニの天敵を駆逐することなく、ダニを防除するこ
とができる。
【0015】本発明のダニ防除用薬剤の使用に当たって
は、水溶液として果樹の葉面に散布することができる。
キシリトールを250〜500倍の水と混合して、有効
成分濃度2000〜4000ppmの水溶液として使用
することが効果的である。
【0016】本発明のダニ防除用薬剤は、果樹の葉面が
充分に濡れる程度に散布することが好ましい。散布量
は、例えば50〜100本の果樹を有する10アールの
果樹園に対して300〜600リットル程度である。こ
のような散布を、10〜15日間隔で2〜3回行うこと
が好ましい。
【0017】また本発明のダニ防除用薬剤では、実際の
使用に当たっては単独で使用してもよいが、樹体、葉面
への付着を増加させるために種々の液体又は固体の基材
と混合し、各種の製剤、例えば液剤、粒剤、粉剤、粉粒
剤、水和剤、乳剤として使用することもできる。ここで
いう液体基材としては、水、アルコール類、有機溶剤等
が挙げられる。また、固体基材としては、クレー、タル
ク、ベントナイト、珪藻土、カオリン、澱粉、炭酸カル
シウム等が挙げられる。
【0018】また、本発明のダニ防除用薬剤は、各種の
製剤の形態に応じて必要な種々の添加剤も含むことがで
きる。このような添加剤には、分散剤、粘度調整剤など
が挙げられる。
【0019】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明するが、本発明
の特性を説明するためにのみ用いられるものであって、
本発明を制限するためのものではない。
【0020】[実施例1]キシリトール(結晶性粉末、
純度98%<;日研化成社製)を、400倍の水と混合
して、ダニ防除用薬剤Aを作製した。これを、ミカンハ
ダニが付着する樹齢34年の興津早生に、樹冠より滴り
落ちる程度に充分に散布した。また、30日目に2回目
の散布を行った。ダニの頭数を、1樹当たり100葉に
ついて調べた。結果を以下に示す。
【0021】
【表1】
【0022】果樹に付着していたミカンハダニは、防除
用薬剤Aの散布によって駆除され、この効果は、無処理
区と比較して明らかであった。この防除用薬剤Aによる
防除効果は、新規化合物による殺ダニ剤による殺虫効果
のような速効的なものではないが、2回の散布により充
分な防除効果が得られた。1回目の散布後での頭数の増
加は、卵から幼虫が孵化したことによるものと考えられ
るが、2回目の散布によってこれらも完全に防除でき
た。
【0023】[実施例2]キシリトール(結晶性粉末、
純度98%<;日研化成社製)を、500倍の水と混合
して、ダニ防除用薬剤Bを作製した。これを、ミカンハ
ダニが付着する樹齢25年の興津早生に、樹冠より滴り
落ちる程度に充分に散布した。16日目に2回目の散布
を行った。ダニの頭数を、1樹当たり100葉について
調べた。結果を以下に示す。
【0024】
【表2】
【0025】果樹に付着していたダニは、実施例1での
防除用薬剤Aの防除効果と同様に、防除用薬剤Bの散布
によって駆除され、この効果は、無処理区と比較して明
らかであった。
【0026】[実施例3]キシリトール(結晶性粉末、
純度98%<;日研化成社製)を、250倍の水と混合
して、ダニ防除用薬剤Cを作製し、また500倍の水と
混合して、ダニ防除用薬剤Dを作製した。これらを、ミ
カンハダニが付着する樹齢20年の興津早生に、樹冠よ
り滴り落ちる程度に充分に散布した。ダニの頭数を、1
樹当たり60葉について調べた。結果を以下に示す。
【0027】
【表3】
【0028】果樹に付着していたダニは、実施例1の防
除用薬剤Aによる防除効果と同様に、本発明の防除用薬
剤C、Dの散布により防除され、無処理区と比較して、
その防除効果は明らかであった。また、防除効果は、2
50倍に稀釈した防除用薬剤Cの方が、500倍に稀釈
した防除用薬剤Dよりも大きかったが、防除用薬剤Dに
おいても、十分な防除効果が確認できた。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、抵抗性獲得の問題が少
なく持続性があり、ダニの天敵を駆逐することなく、ダ
ニを防除することができる防除用薬剤を提供できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キシリトールを有効成分として含有する
    ことを特徴とするダニ防除用薬剤。
  2. 【請求項2】 前記キシリトール単独で構成しているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のダニ防除用薬剤。
  3. 【請求項3】 前記キシリトールと液体基材とで構成し
    ていることを特徴とする請求項1に記載のダニ防除用薬
    剤。
  4. 【請求項4】 前記キシリトールと固体基材とで構成し
    ていることを特徴とする請求項1に記載のダニ防除用薬
    剤。
JP27480499A 1999-09-28 1999-09-28 ダニ防除用薬剤 Pending JP2001097804A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013252123A (ja) * 2011-06-24 2013-12-19 National Agriculture & Food Research Organization ハダニ類の天敵昆虫の飼育方法及び飼育容器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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