JP2001096514A - 熱可塑性複合樹脂成形品及びその製造方法 - Google Patents
熱可塑性複合樹脂成形品及びその製造方法Info
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- Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
Abstract
材100〜400重量部を均一に分散した熱可塑性複合
樹脂基材を、固化押出成形した後、その押出成形基材の
表面にエンボス加工を施して、自然木に近い木質感・木
目調有する優れた美観の熱可塑性複合樹脂成形品(例え
ば住宅部材等)を得る。
Description
成形品に関し、さらに詳しくは、木質感・木目調が付与
された熱可塑性複合樹脂成形品とその製造方法に関す
る。
を付与し、住宅部材等に展開しようとする試みが盛んに
行われてきた。
は、木質調を有する基材の表面に透明樹脂を付与するこ
とで、デッキ材としての耐久性・耐候性を向上する発明
が記載されている。しかしながら、この公報に記載の発
明によれば、着色料・着色材などが配合された基材の表
面に、塩化ビニル樹脂やアクリル樹脂などの透明樹脂を
単にコーティングするという方法によって樹脂デッキ材
を得ているので、自然木に近い木質感・木目感を得るこ
とが困難である。
情に鑑みてなされたもので、自然木に近い木質感・木目
調を有する熱可塑性複合樹脂成形品と、その製造方法の
提供を目的とする。
脂成形品は、熱可塑性樹脂100重量部と植物系充填材
100〜400重量部からなる熱可塑性複合樹脂基材の
表面に凹凸が形成されていることによって特徴づけられ
る。
ば、熱可塑性樹脂に植物系充填材が多量に含まれてお
り、しかも表面に凹凸が形成されているので、自然木に
近い木質感・木目調を得ることができる。
成する凹凸は、自然木の木目を転写したものが好まし
く、また、自然木の木目部は他の部分と比べて凹状とな
っていることが好ましい。さらに、凹凸のギャップ(高
さ)は、0.01〜0.1mm程度が好ましい。
えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポ
リアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、フッ素樹脂、ポリフェニレンサル
ファイド、ポリスチレン、ABS、アクリル系樹脂、ポ
リカーボネート、ポリウレタン、塩化ビニル、ポリフェ
ニレンオキシド、エチレン−酢ビ共重合体等の市販の熱
可塑性樹脂が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂のう
ち、コスト面等を考慮すると、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のオレフィン系樹脂を用いることが好ましい。
られた成形品の外観が植物調となり、ソフトな感触を与
えるもので、植物からなる充填物であれば、その種類は
特に制限されるものではないが、例えば、材木、木板、
合板、パルプ、竹材などの切削屑、研磨屑、切断鋸屑、
粉砕物のような木粉;籾殻、胡桃殻のような穀物ないし
は果実の殻またはその粉砕物等が挙げられる。
100重量部に対して、100〜400重量部が好まし
い。植物系充填材の添加部数が100重量部よりも少な
いと十分な木質感を付与することができず、400重量
部よりも多いと熱可塑性樹脂に均一に分散することが困
難となる。
が使用可能であるが、好ましくは10〜300μmであ
る。10μmより小さいと均一に分散することが困難と
なり、300μmより大きいと、粒が目立ち木質調が低
下する。
て、熱可塑性複合樹脂基材に顔料を配合しておけば、よ
り高い木質感を出すことができる。顔料は、熱可塑性複
合樹脂基材に均一に分散させてもよいし、あるいは不均
一に分散させてもよいが、不均一に分散させる方が、よ
り高い木調感を出せるので好ましい。なお、使用する顔
料は、熱可塑性樹脂への配合を目的として一般に販売さ
れている市販品であれば使用可能である。
て、凹凸形成面に透明樹脂層を積層しておけば、木目凹
部の強調と耐久性の向上をはかることができる。その木
目凹部の強調については、無色の透明樹脂層を用いると
光の屈折で、凹部が濃く見えて木目が強調される。ま
た、有色の透明樹脂層を用いると凹部では有色樹脂層部
が深くなり、より木目が強調される。
ニル、PMMA等のアクリル樹脂や、ウレタン系、フッ
素系、シリコーン系の樹脂等が使用可能である。また、
必要に応じて、顔料、染料等の添加により有色かつ透明
度のある透明樹脂層とすることが可能であり、むしろ有
色の透明樹脂を使う方が凹部が濃く強調され、凹部が木
目の場合には、木目が濃くなり好ましい。なお、透明樹
脂層の厚みは0.01〜1.5mm程度が好ましい。
て、熱可塑性複合樹脂基材に、αβ不飽和カルボン酸系
モノマー重合物を均一に分散しておけば、前記した透明
樹脂層との密着がより強固になり、耐久性が更に向上す
る。
には、必要に応じて、ガラス繊維、炭素繊維等の補強
材、成形性を向上させるための可塑剤・滑剤、耐候性等
の耐久性を向上させる紫外線吸収剤、紫外線劣化防止
剤、酸化劣化防止剤等の添加剤を配合しておいてもよ
い。また、成形体に均一に色をつけたり、色むらを付け
たりする顔料を配合しておいてもよい。
キサー等でドライブレンドしてもよいし、スーパーミキ
サーで加熱しつつペレット化するか、あるいは押出機で
加熱混練してペレット化してもよい。
を有する熱可塑性複合樹脂成形品を得る方法であって、
熱可塑性樹脂100重量部に、植物系充填材100〜4
00重量部を充填した熱可塑性複合樹脂組成物を、固化
押出成形した後、その押出成形基材の表面にエンボス加
工を施すことによって特徴づけられる。
に、アダプタ、加熱賦形型、冷却型を直結して押出成形
する成形法のことで、この方法で押出成形された成形品
は、冷却固化された状態で出てくる。
メリットは、熱可塑性樹脂と植物系充填材との混練物
を、背圧(10〜200kg/cm2 )をかけながら冷
却賦形できる点である。すなわち、植物系充填材は、そ
の内部に多数の空隙をもち、この空隙を十分に潰しなが
ら成形しないと、成形品の物性が極端に低下するが、固
化押出成形を用いれば、背圧をかけながら成形できるの
で、空隙を完全に潰した押出成形品を得ることができ
る。
軸、同方向二軸、異方向二軸等の一般的な押出機から、
遊星ねじ押出機、KCKコンテニアンスミキサー等の特
殊な押出機の使用も可能であり、例えば、タンブラー、
スーパーミキサー等でドライブレンドされた配合物を押
出成形する場合、二軸混練押出機等の混練効果の大きい
押出機を用いることが好ましい。また、配合物が予めペ
レット化されている場合は、一軸または二軸等の一般的
な押出機を使用することが好ましい。
成形により熱可塑性複合樹脂成形体(基材)を成形して
いるので、エンボス加工時には成形体自体がすでに硬い
材料となっているため、凹凸を鮮明に形成することがで
きる。また、厚肉の成形体あるいは複雑な表面形状をも
つ成形体等にも凹凸を容易に形成することができる。
を行うものとして、金属製のロールに凹凸が付与された
エンボスロール、あるいは金属板に凹凸が付与されたエ
ンボス板等が挙げられる。これらのうち、エンボス加工
を連続ラインで実施するにはエンボスロールを用いるこ
とが好ましい。
り高い木調感を付与するには、エンボスロールあるいは
エンボス板に自然木の木目を転写しておくことが好まし
い。さらに、エンボスロールあるいはエンボス板の木目
部分が凸状になっていると成形品をエンボス加工した場
合、木目部が凹状になるので好ましい。
ップは0.01〜1.0mmが好ましい。0.01mm
よりも小さいと、十分な凹凸を付与できず、1.0mm
を超えると、エンボスロール、エンボス板の製作費が割
高になる。
を溶融後、エンボスロールあるいはエンボス板を冷却し
つつ加工するという方法を挙げることができる。
ワ、近赤外線ヒータ、加熱金型等が考えられる。いずれ
の場合も使用可能であるが、熱風ブロワ、近赤外線ヒー
タ等の使用が簡便である。また逆に、成形品表面に、樹
脂の溶融温度以上に加熱されたエンボスロールを押し当
てて加工することも可能である。
にエンボス加工を行った後、連続ラインでエンボス加工
面に透明樹脂を積層するようにしておけば、木目凹部の
強調と耐久性を付与することができる。その透明樹脂と
しては、塩化ビニル、PMMA等のアクリル樹脂等が使
用可能である。
多層押出型、塗料コーティングにより透明樹脂を塗布す
る方法が挙げられる。
は、市販のものであればいずれも使用可能であるが、コ
スト面から一軸の押出機が好ましい。
しては、ウレタン系、フッ素系、シリコーン系等が使用
できる。コーティング法としては、ロールコーティン
グ、ディップコーティン等の一般的なコーティング法を
採用することができる。
て、顔料、染料等の添加により有色かつ透明度のある透
明樹脂層とすることが可能であり、むしろ有色の透明樹
脂を使う方が凹部が濃く強調され、凹部が木目の場合
は、木目が濃くなり好ましい。さらに、紫外線吸収剤、
紫外線劣化防止剤、酸化劣化防止剤等の添加剤を加える
と耐候性、耐久性がより向上する。なお、透明樹脂層の
厚みは0.01〜1.5mm程度が好ましい。
場合、多層化しようとする透明樹脂層の厚み分だけ空隙
のある多層金型を用いて多層押出成形すればよい。多層
用の押出機としては、市販のものであれば、いずれも使
用可能であるが、コスト面から一軸の押出機が好まし
い。
樹脂組成物中に、αβ不飽和カルボン酸系モノマー重合
物を均一に分散しておけば、前記した透明樹脂層との密
着がより強固になり、耐久性が向上する。
得る方法としては、αβ不飽和カルボン酸系モノマーと
ラジカル重合開始剤とを混合した後、熱または光で重合
する方法が挙げられる。
充填方法としては、予め重合したαβ不飽和カルボン酸
系モノマー重合物を押出機ホッパーから同時に投入する
方法や、αβ不飽和カルボン酸系モノマーと重合開始剤
とを押出機ホッパーから投入し、熱可塑性樹脂と植物系
充填材配合物をを押出機内で加熱混練するときに、同時
に投入することで、押出機内で混練しながら重合する方
法が挙げられる。
は、熱可塑性樹脂との親和性の大きい市販のαβ飽和カ
ルボン酸、アクリル酸エステルモノマー、メタクリル酸
エステルモノマーの使用が可能である。
としては下記のものが挙げられる。αβ不飽和カルボン
酸としては、メタクリル酸、アクリル酸等が挙げられ
る。
メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−ブチル、メタ
クリル酸−i−ブチル、メタクリル酸−t−ブチル、メ
タクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリ
ル、メタクリル酸アルキル、メタクリル酸トリデシル、
メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−2−ヒドロ
キシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、
メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメ
チルアミノエチルメチルクロライド塩、メタクリル酸ジ
エチルアミノエチル、メタクリル酸グリシジル、メタク
リル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸アリル、
ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸ト
リエチレングリコール、ジメタクリル酸テトラエチレン
グリコール、ジメタクリル酸−1,3−ブチレングリコ
ール、ジメタクリル酸−1,6−ヘキサンジオール、ト
リメタクリル酸トリメチロールプロパン、メタクリル酸
−2−エトキシエチル等が例示される。
タコン酸、アクリルアミド、アクリル酸アリル、アクリ
ル酸イソブチル、アクリル酸−2−(5−エチル−2−
ピリジル)エチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、
アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸グリシジル、ア
クリル酸−2−シアノエチル、アクリル酸−2−ヒドロ
キシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル
酸−n−ブチル、アクリル酸−t−ブチル、N−メチロ
ールアクリルアミド、グリドジルアクリレート、βハイ
ドロキシエチルアクリレート、ハイドロキシプロピルア
クリレート等が例示される。
は、熱可塑性樹脂100部に対して1〜40部が好まし
い。1部よりも少ないと樹脂を十分に可塑化できず、充
填材を十分に複合化できない。40部よりも多いと材料
粘度が低下しすぎて成形品の表面性が低下する。なお、
必要に応じて、数種のモノマーを併用してもよい。
酸系モノマーが加熱(または光)により重合するもので
あれば、いずれも使用可能である。
ーオキシケタール系、ジアルキルパーオキサイド系、ジ
アシルパーオキサイド系、パーオキシジポネート系、パ
ーオキシエステル系のものが使用可能である。
時間半減期温度が60℃以上のものである。60℃未満
であると、押出成形時、アクリル酸エステルモノマーが
急速に硬化しすぎて、押出成形性が低下する場合があ
る。
ルアセトアセテイトパーオキサイド、1,1−ビス(t
−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)
シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1
−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,
1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、
2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブ
チル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレイ
ト、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシ
シクロヘキシル)プロパン、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオ
キサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイ
ド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキ
サイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−
2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘ
キサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオ
キシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキ
シ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ
イソブチレート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピル
モノカーボネート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、
t−ブチルパーオキシー3,5,5−トリメチルヘキサ
ノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−
ジメチル−2,5−ビス(m−トルオイルパーオキシ)
ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカー
ボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシル
モノカーボネート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエー
ト、2,5−ジメチルー2,5−ビス(ベンゾイルパー
オキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、
t−ブチルパーオキシ−m−トルオイルベンゾエート、
t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,4,4−トリ
メチルペンチル−2−ハイドロパーオキサイド等が挙げ
られる。
10時間半減期温度が押出機の押出温度に対して、押出
温度−70℃<重合開始剤の10時間半減期温度<押出
温度−10℃となる関係の範囲にあることが好ましい。
この範囲に重合開始剤の10時間半減期温度があること
によって、熱可塑性複合樹脂組成物の硬化速度を制御し
やすくなり、押出成形性の低下を防止することができ
る。なお、上記した関係の範囲外となると、熱可塑性複
合樹脂組成物の硬化速度を制御することができなくなる
場合がある。
マーとの組合わせ、及び重合開始剤の配合割合は、押出
温度と同じ温度条件でのゲルタイムテスター(No.1
53式 YASUDA SEIKI SEISAKSH
O製)による測定で、ゲル化時間が30〜600秒にな
るように調整することが好ましい。この時間範囲とする
ことにより、押出成形性及び成形品の表面形状の向上を
はかることができる。
下に説明する。 <実施例1>熱可塑性樹脂として、PP(日本ポリケミ
カル製ノバテックPP MA3)100重量部、植物系
充填材として、木粉(渡辺ケミカル製セルロシン45)
200重量部をドライブレンドし、二軸混練押出機(池
貝株式会社製 PCM30)にて混練押出成形した。こ
のとき、バレル温度はすべて180℃とし、また、押出
機先端から順に、アダプター(出口径30mm、180
℃)、加熱賦形型(出口60mm×6mmの長方形、1
80℃)、冷却型(出口60mm×6mmの長方形、1
20℃)を直結して固化押出成形を行った。
形された成形体を、200℃の熱風で表面のみを溶融し
た後、自然木が転写されたエンボスロール(木目部が
凸、温度30℃)で成形と同時にエンボス加工して、表
面に凹凸が付与された熱可塑性複合樹脂成形品を得た。 <実施例2>実施例1において、より良好な成形品を得
るために、滑剤として、ステアリン酸(和光純薬製)5
重量部を同時にドライブレンドしたこと以外は、実施例
1と同じとして熱可塑性複合樹脂成形品を得た。 <実施例3>実施例2において、木目エンボス加工され
た成形体の表面に、シリコントップトップクリヤー(日
本ペイント製、うすい茶色、光透過度50%)を塗布し
たこと以外は、実施例2と同じとして熱可塑性複合樹脂
成形品を得た。 <実施例4>実施例2において、押出機のベント口から
カラーペレット(住友化学製 SPEM9E052)を
少量ずつ添加したこと以外は、実施例2と同じとして熱
可塑性複合樹脂成形品を得た。 <実施例5>実施例4において、カラーペレットの添加
により色むらが生じた基材(押出成形体)を木目エンボ
ス加工し、さらに表面にシリコントップ トップクリヤ
ー(日本ペイント製、うすい茶色、光透過度50%)を
塗布したこと以外は、実施例4と同じとして熱可塑性複
合樹脂成形品を得た。 <実施例6>実施例3において、熱可塑性樹脂、植物系
充填材、滑剤をドライブレンドする際に、αβ不飽和カ
ルボン酸系モノマーとして、メタクリル酸シクロヘキシ
ルモノマー(和光純薬製)5重量部、重合開始剤とし
て、トリメチルペンチルハイドロパーオキサイド(化薬
アクゾ製)0.05重量部を同時にドライブレンドした
こと以外は、実施例3と同じとして熱可塑性複合樹脂成
形品を得た。 <実施例7>実施例5において、熱可塑性樹脂、植物系
充填材、滑剤をドライブレンドする際に、αβ不飽和カ
ルボン酸系モノマーとして、メタクリル酸シクロヘキシ
ルモノマー(和光純薬製)5重量部、重合開始剤とし
て、トリメチルペンチルハイドロパーオキサイド(化薬
アクゾ製)0.05重量部を同時にドライブレンドした
こと以外は、実施例5と同じとして熱可塑性複合樹脂成
形品を得た。 <実施例8>実施例2において、木目エンボス加工され
た成形体の表面に、多層押出型を用いてPMMAを多層
押出したこと以外は、実施例2と同じとして熱可塑性複
合樹脂成形品を得た。 <実施例9>実施例8において、熱可塑性樹脂、植物系
充填材、滑剤をドライブレンドする際に、αβ不飽和カ
ルボン酸系モノマーとして、メタクリル酸シクロヘキシ
ルモノマー(和光純薬製)5重量部、重合開始剤とし
て、トリメチルペンチルハイドロパーオキサイド(化薬
アクゾ製)0.05重量部を同時にドライブレンドした
こと以外は、実施例8と同じとして熱可塑性複合樹脂成
形品を得た。 <比較例1>熱可塑性樹脂として、PP(日本ポリケミ
カル製ノバテックPP MA3)100重量部、植物系
充填材として、木粉(渡辺ケミカル製シルロシン45)
200重量部、滑剤として、ステアリン酸(和光純薬
製)5重量部をドライブレンドし、二軸混練押出機(池
貝株式会社製 PCM30)にて混練押出成形して、熱
可塑性複合樹脂成形品を得た。
し、また、押出機先端から順に、アダプター(出口径3
0mm、180℃)、加熱賦形型(出口60mm×6m
mの長方形、180℃)、冷却型(出口60mm×6m
mの長方形、120℃)を直結して固化押出成形を行っ
た。 <比較例2>比較例1において、押出成形した成形体の
表面にシリコントップ トップクリヤー(日本ペイント
製、うすい茶色、光透過度50%)を塗布したこと以外
は、比較例2と同じとして熱可塑性複合樹脂成形品を得
た。
各例で得られた熱可塑性複合樹脂成形品(サンプル)に
ついて、木調感を主観的に評価した。また、実施例3、
6、8並びに9と、比較例2の各例で得られた熱可塑性
複合樹脂成形品について、透明樹脂層の密着性を評価す
る目的で、80℃の熱水に1日、7日、14日間浸漬
し、剥離状態を評価した。これらの各評価結果を、下記
の表1に示す。
複合樹脂成形品は、従来品(比較例)と比較して木調感
が向上することが確認できた。また、比較例2に比べ実
施例3及び実施例8の方が、凹凸によるアンカー効果で
密着性が向上していることが確認できた。さらに、実施
例6及び実施例9の処理を行うことで、透明層の密着性
がより向上することが確認できた。
複合樹脂成形品によれば、熱可塑性樹脂に植物系充填材
が多量に含まれており、しかも表面に木目調の凹凸が形
成されているので、自然木に近い木質感・木目調の美観
を有する。
に植物系充填材を充填した熱可塑性複合樹脂組成物を、
固化押出成形した後、その押出成形基材の表面にエンボ
ス加工を施しているので、自然木に近い木質感・木目調
のある熱可塑性複合樹脂成形品を容易に得ることができ
る。しかも、エンボス加工を行うときには押出成形基材
がすでに硬い材料となっているため、凹凸を鮮明に形成
することができる。また、厚肉の成形体や複雑な形状を
もつ成形品にも凹凸を容易に形成することができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂100重量部と植物系充填
材100〜400重量部からなる熱可塑性複合樹脂基材
の表面に凹凸が形成されてなる熱可塑性複合樹脂成形
品。 - 【請求項2】 熱可塑性複合樹脂基材に顔料が配合され
ていることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性複合樹
脂成形品。 - 【請求項3】 熱可塑性複合樹脂基材の凹凸形成面に透
明樹脂層が積層されていることを特徴とする請求項1ま
たは2記載の熱可塑性複合樹脂成形品。 - 【請求項4】 熱可塑性複合樹脂基材に、αβ不飽和カ
ルボン酸系モノマー重合物が均一に分散されていること
を特徴とする請求項1、2または3記載の熱可塑性複合
樹脂成形品。 - 【請求項5】 熱可塑性樹脂100重量部に、植物系充
填材100〜400重量部を充填した熱可塑性複合樹脂
組成物を、固化押出成形した後、その押出成形基材の表
面にエンボス加工を施すことを特徴とする熱可塑性複合
樹脂成形品の製造方法。 - 【請求項6】 請求項5記載の熱可塑性複合樹脂成形品
の製造方法において、エンボス加工後、連続ラインでエ
ンボス加工面に透明樹脂を積層することを特徴とする熱
可塑性複合樹脂成形品の製造方法。 - 【請求項7】 請求項5記載の熱可塑性複合樹脂成形品
の製造方法において、熱可塑性複合樹脂組成物中に、α
β不飽和カルボン酸系モノマー重合物を均一に分散する
ことを特徴とする熱可塑性複合樹脂成形品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27452099A JP2001096514A (ja) | 1999-09-28 | 1999-09-28 | 熱可塑性複合樹脂成形品及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27452099A JP2001096514A (ja) | 1999-09-28 | 1999-09-28 | 熱可塑性複合樹脂成形品及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001096514A true JP2001096514A (ja) | 2001-04-10 |
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ID=17542856
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP27452099A Withdrawn JP2001096514A (ja) | 1999-09-28 | 1999-09-28 | 熱可塑性複合樹脂成形品及びその製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2001096514A (ja) |
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JP2003291116A (ja) * | 2002-04-01 | 2003-10-14 | Koshii Mokuzai Kogyo Kk | 木質系複合樹脂成形体及びその製造方法 |
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JP2011068470A (ja) * | 2009-09-28 | 2011-04-07 | Mitsubishi Electric Corp | 乗客コンベア用移動手摺の補修装置及び補修方法 |
CN104210008A (zh) * | 2014-08-04 | 2014-12-17 | 中山升科科技开发有限公司 | 一种可取代实木的复合材料及其制备方法 |
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1999
- 1999-09-28 JP JP27452099A patent/JP2001096514A/ja not_active Withdrawn
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