JP2001095430A - 節付き竿管を備える釣竿及びその製造方法 - Google Patents

節付き竿管を備える釣竿及びその製造方法

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JP2001095430A
JP2001095430A JP27627599A JP27627599A JP2001095430A JP 2001095430 A JP2001095430 A JP 2001095430A JP 27627599 A JP27627599 A JP 27627599A JP 27627599 A JP27627599 A JP 27627599A JP 2001095430 A JP2001095430 A JP 2001095430A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極力似た、天然竹の独特の節形状や節模様を
備える釣竿や竿管を製造する方法を提供すること。 【解決手段】 繊維プリプレグの巻回焼成により形成さ
れた竿管1に対して、節線2を入れ、その後、前記節線
2を含む一定範囲に紫外線硬化樹脂を盛り土し、更に、
盛り土表面に節色の塗料を塗布し、その後、前記節線2
を視認可能に研ぎ出す節付き竿管の製造方法。 【効果】 天然竹の節形状や節模様に極力似た立体感が
あり、しかも高級感のある竿管や釣竿が製造される。特
に、節線溝と枝跡とが相乗的に作用して独特の節形状や
節模様となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、釣竿に係り、更に
詳しくは、天然竹に似せた節模様が付与された釣竿に関
する。
【0002】
【従来の技術】釣竿において、現在、機能的に優れたも
のが開発されているが、釣竿としての外観的な美しさも
商品独自の特徴として極めて重要である。そのため、例
えば、竿管を加工して、節環を有する天然竹に極力似せ
た竹模様に仕上げることで、へら竿としての外観的特色
を得ようとすることが試みられている。このような外観
的特色を備えることにより、へら竿としての高級感が得
られ、且つ近年入手困難な竹素材の代用としても利用価
値がある。
【0003】一般に、天然竹の節模様を竿管に形成しよ
うとする場合、印刷手法、例えば転写印刷やスクリーン
印刷を使って節模様が付与される。しかし、これらの手
法では、クリアーな平面状の節模様となるだけで、立体
感が出なく天然竹の自然感や高級感を十分満足すること
は出来ない。このような問題を解決するために、例え
ば、特許第2901843号に開示されているような、
管状体の表面に節模様を形成する方法が開発された。
【0004】この技術は、管状体の表面に竹の地色と長
手方向に沿った多数のスジ状模様を有する地色層を形成
し、その後、該管状体を回転させながらスプレー塗装装
置を使って塗装するものである。具体的には、地色と異
なる明度の塗料を放射状に拡散させながら吹き付けて塗
装することで傾斜状のぼかし模様を形成している。
【0005】更に管状体には竹節の印象を与える環状肉
盛層(節)がエポキシ樹脂やウレタン樹脂により急斜面
と緩やかな傾斜面とを有するように略山形状に形成され
ており、その表面にはスプレー装置により地色と同系統
色である明度の低い色(濃い色)の塗料で塗装を行いぼ
かし塗装層が形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したような節(環
状肉盛層)を形成する方法において、エポキシ樹脂やウ
レタン樹脂を管状体の表面に、一挙に、厚塗りされて節
が形成されている。しかし、このように樹脂を厚塗り状
態で形成すると、乾燥前の樹脂は粘度が低いためにタレ
が生じたり、また樹脂の内部まで完全に乾燥させようと
すると、多くの時間がかかる。従って、竹節の形成作業
が極めて非効率なものとなる。また、従来の節の形成方
法によると、節はただ略山形状に形成してその表面にぼ
かし模様を付与しただけで、天然竹の自然らしさが十分
発揮できなく、いかにも人工擬似的な印象を与えてしま
う。
【0007】本発明は、上記のような技術的問題点を背
景になされたものである。すなわち、本発明の目的とす
るところは、極力似た、天然竹の独特の節形状や節模様
を備える釣竿や竿管を提供することである。また、その
ような釣竿や竿管を製造する方法を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明者等
は、このような課題に対して、鋭意研究を重ねた結果、
硬化の速い紫外線硬化樹脂を使う手法を採用することに
より、上記問題点が解決できることを見出し、この知見
に基づいて本発明を完成させたものである。
【0009】即ち、本発明は、(1)、繊維プリプレグ
の巻回焼成により形成された竿管に対して、節線を入
れ、その後、前記節線を含む一定範囲に紫外線硬化樹脂
を盛り土し、更に、盛り土表面に節色の塗料を塗布し、
その後、前記節線を視認可能に研ぎ出す節付き竿管の製
造方法。
【0010】そして、(2)、下記1〜5の工程を含む
ことを特徴とする節付き竿管の製造方法に存する。 1.繊維プリプレグの巻回焼成により形成された竿管に
対して、節線を入れる節線入れ工程 2.前記節線を含む範囲に紫外線硬化樹脂を盛り土する
盛り土工程 3.盛り土表面に節色の塗料を塗布する塗装工程 4.前記節線を視認可能に研ぎ出す研ぎ出し工程 5.前記盛り土上に仕上げ塗料を塗布する仕上げ塗装工
【0011】そしてまた、(3)、前記工程2と前記工
程4の間に盛り土表面を研磨する工程を加えた上記
(2)の節付き竿管の製造方法に存する。
【0012】そしてまた、(4)、前記工程2におい
て、複数回、紫外線硬化樹脂を盛り土することにより徐
々に範囲を拡大するようにした上記(2)の節付き竿管
の製造方法に存する。
【0013】そしてまた、(5)、前記工程2と前記工
程4の間に節線溝及び枝跡の付与工程を加える上記
(2)の節付き竿管の製造方法に存する。
【0014】そしてまた、(6)、竿管に節線が付与さ
れた上に紫外線硬化樹脂が節状に盛り土され、該盛り土
の上が節色の塗装膜で形成され、該節色の塗装膜が削ら
れて前記節線が視認可能となっており、その上に透明の
塗装膜が形成されていることを特徴とする節付き竿管に
存する。
【0015】そしてまた、(7)、上記(6)の節付き
竿管を備える釣竿に存する。
【0016】本発明、この目的に沿ったものであれば、
上記2〜5の中から選ばれた2以上を組み合わせた構成
も採用可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】〔第1の実施の形態〕以下、図面
に基づき本発明の節付き竿管及びその製造方法の好適な
実施の形態を説明する。一般に、天然竹の成長過程にお
いて、茎のくぎりごとに太径の節(いわゆる竹節)が形
成され、またその節には独特の節模様(特に節線等)が
現れている。また、節には茎から枝が分岐して伸びてい
るが、その枝が折れると竹表面に独特の枝跡が残る。
【0018】本発明の竿管1は、擬似的な印象を与える
ことなく、このような天然竹の特有の節のイメージに極
力似せた節付きの竿である。図1は、本発明の節付き竿
管1の製造工程を概略的に示した図である。また、図2
は節付き竿管を示した外観図である。以下、工程順に説
明する。
【0019】最初に、素材となる竿管は、芯棒であるマ
ンドレルに繊維(カーボン)プリプレグを巻き付けるこ
とで得られる。具体的には、例えばマンドレルに離型剤
を均一塗布し、この離型剤の乾燥後、エポキシ系合成樹
脂を塗布し、その表面を乾燥して硬化させた後、カーボ
ンプリプレグを巻き付けて、それにラッピングテープを
巻いて加圧・焼成する。その後、マンドレルを脱芯し、
表面を研磨することにより所定の竿管が得られる。ここ
で、竿管表面には、エポキシ樹脂系塗料やウレタン樹脂
系塗料等を、シゴキ、吹き付け、刷毛塗り等により、下
地層を形成しておいてもよい。
【0020】(工程1)先ず、竿管1を回転させなが
ら、竿管1の表面に節線2を入れる(節線入れ工程〕
〔図1(A)参照〕。ここで、竿管1を回転させるに
は、竿管1の端において、円錐形の治具を装着して両側
で把持し、その治具を積極的に回転することにより竿管
1を回転させる手法をとる。以下、必要な各工程におい
て竿管1を回転させるが、この回転は同様な手法で行わ
れる。
【0021】竿管1を回転させながら、例えば刷毛によ
り塗料を塗布することで、竿管1の表面に節線2を明確
に付与することができる。好適には、1mm程度幅の節
線2を竿管1に付与する。この塗料の材質としては、例
えばウレタン塗料等が挙げられ、またその色としては天
然竹の竹節(竹環)に現出される節線の色を用いる。例
えば、濃茶系統、黒系統等の塗料、好適には、濃厚な茶
系統のウレタン塗料を採用する。この節線2の塗布後
は、その部分が乾燥される。なお、塗料を乾燥する場
合、竿管1に悪影響を及ばさない程度の温度範囲で、乾
燥が行われる(例えばここでは、約60℃の温度で12
0分間程度)。
【0022】(工程2)(盛り土工程) 第1段盛り土(工程2ー1) 次に、前工程にて得られた節線2を含む一定範囲の竿管
表面に透明な紫外線硬化樹脂を盛り土する(即ち、紫外
線硬化樹脂を塗布することによって厚み付けを行う)
〔図1(B)参照〕。
【0023】この場合、竿管1を回転させながら、例え
ば刷毛を使って紫外線硬化樹脂を塗布することで、節線
2を含む一定範囲の竿管表面上に紫外線硬化樹脂を均一
に盛り土することができる。この盛り土工程では、節線
2を含む約2mm幅程度に紫外線硬化樹脂を盛り土する
ことが好ましい(第1段盛り土3)。そして紫外線を約
10秒間程度照射させることにより、第1段盛り土3を
完全に硬化させる。
【0024】第2段盛り土(工程2ー2) 次に、前記硬化した第1段盛り土3を覆うように、更に
透明な紫外線硬化樹脂を盛り土(第2段盛り土4)する
ことで、節Aの盛り土範囲を拡大させる〔図1(C)参
照〕。この場合も、竿管1を回転させながら刷毛により
紫外線硬化樹脂を均一に塗布して盛り土する。
【0025】この第2段盛り土工程では、少なくとも第
1段盛り土3を含む約7〜10mm幅程度に紫外線硬化
樹脂を盛り土することが好ましい。そして紫外線を約1
0秒間程度照射させることで、第2段盛り土4を速やか
に完全硬化させる。このように、第2段盛り土4は、第
1段盛り土3より幅が広がり、また節線部分が更に高く
盛り上がった節状に形成される。
【0026】第3段盛り土(工程2ー3) 次に、前記硬化した第2段盛り土4を覆うように、更に
透明な紫外線硬化樹脂を盛り土(第3段盛り土5)し
て、節Aの盛り土範囲をより拡大させる〔図1(D)参
照〕。この場合も、竿管1を回転させながら刷毛等を使
って紫外線硬化樹脂を均一に塗布して盛り土する。
【0027】この第3段盛り土工程では、少なくとも第
2段盛り土4を含んだ約15〜20mm幅程度に紫外線
硬化樹脂を盛り土することが好ましい。そして、やはり
紫外線を約10秒間程度照射させることで、第3段盛り
土5を速やかに完全硬化させる。このように、第3段盛
り土5は、第2段盛り土4より幅が広がり、また節線部
分がより高く盛り上がった節状に形成される。
【0028】本発明においては、上述のように、節Aを
立体感のある(一定の厚みを持った)隆起状に確実に形
成するために、複数回(ここでは3段階)、紫外線硬化
樹脂を重ね塗りすることにより盛り土する。すなわち、
1回ごとに盛り土された紫外線硬化樹脂を速やかに硬化
させて徐々にその盛り土の範囲を拡大させるため、盛り
土の厚みも十分となり、粘度が低い紫外線硬化樹脂であ
ってもタレが生ずることはない。従って、確実に効率よ
く盛り土作業を行えることになる。
【0029】(工程3)次に、竿管1を回転させなが
ら、前記第3段盛り土5の表面を、例えば紙ヤスリ等を
使って研磨し、その表面を均一で平滑に加工する(研磨
工程)〔図1(E)参照〕。このように加工すること
で、次の工程で述べるように、表面に塗料が塗布し易く
なる。
【0030】(工程4)前工程の研磨後、竿管1を回転
させながら塗料を塗布して有色の塗装膜6を形成する
(塗装工程)〔図1(F)参照〕。この塗料の材質とし
ては、例えばウレタン塗料等があげられ、またその塗料
の色としては天然竹の節色に近似した、例えば茶系統の
塗料、好適には、節線2の色より淡い茶系統のウレタン
塗料を採用する。塗装膜6を形成した後、竿管1に悪影
響を及ばさない程度の温度範囲で塗料を乾燥させる(例
えばここでは、約60℃の温度で120分間の乾燥を行
なう)。
【0031】(工程5)次に、竿管1を回転させなが
ら、前記有色の塗装膜6が形成された盛り土の節線部分
を、例えば紙ヤスリ等を使って節線2が視認可能になる
まで研ぎ出す(研ぎ出し工程)〔図1(G)参照〕。す
なわち、透明な紫外線硬化樹脂を介して節線2の濃茶系
統、黒系統等の塗料の線が視認できるようになるまで有
色の塗装膜6(多少紫外線硬化樹脂の盛り土も削られ
る)を削って研ぎ出すことで、節色の節Aに、天然竹の
独特の節模様である節線2が現出される。
【0032】ここでは、節線2が紫外線硬化樹脂を介し
て節Aの中に隠れたような状態で見えるため、節線2が
ややぼやけて天然の節の特徴をより効果的に印象付け
る。すなわち、研ぎ出しにより節Aに自然らしさを与え
ることができるため、人工疑似的な印象がなく、竿管全
体として見た場合も、節Aの部分の特徴を強く印象付け
ることができることとなる。なお、天然竹の節により近
くなるように、前記塗装膜6の表面上に、天然竹の独特
の節模様である節染みを付与することも可能である(図
示しない)。この場合、天然竹の節染みの色に近似す
る、例えば黒系統のウレタン塗料を採用して、節Aはも
とより、それ以外の竿管1の一部にわたって塗料を散布
することが好ましい。
【0033】(工程6)その後、竿管1の表面に形成さ
れた節模様(節A)を保護するための透明な仕上げ塗料
を塗布して塗装膜を形成する(仕上げ塗装工程)。この
仕上げ塗料の材質としては、透過性のウレタン塗料(ク
リアー)等が採用される。仕上げ塗料を乾燥させること
で節付き竿管が完成する(図2参照)。
【0034】〔第2の実施の形態〕図3、本発明の第2
の実施の形態における節付き竿管1の製造工程を概略的
に示した図である。また、図4は節付き竿管を示した外
観図である。以下、第2の実施の形態における節付き竿
管1を説明するが、竿管竿材は第1段実施の形態と同様
である。
【0035】(工程1)先ず、竿管1を回転させなが
ら、竿管1に対して節線2を入れる〔図3(A)参
照〕。好適には、1mm程度幅に節線2を竿管1に付与
する。この塗料の材質としては、第1の実施の形態と同
様に、濃厚な茶系統や黒系統のウレタン塗料を採用す
る。(節線の塗布後、竿管1に悪影響を及ばさない程度
の温度範囲で塗料を乾燥させる。)
【0036】(工程2) 第1段盛り土(工程2ー1)〜第3段盛り土(工程2ー
3) 次に、竿管1を回転させながら、前工程にて得られた節
線2を含む一定範囲の竿管表面に、透明な紫外線硬化樹
脂を均一に塗布して盛り土する〔図3(B)参照〕。こ
の盛り土工程は、前述の第1の実施の形態と同じよう
に、以下、第2段〔図3(C)参照〕、第3段〔図3
(D)参照〕と行い、徐々に盛り土範囲を広く且つ厚く
するように形成していく。
【0037】すなわち、第1段盛り土3を覆うように第
2段盛り土4を形成し、また第2段盛り土4を覆うよう
に第3段盛り土5を形成し、節Aの範囲を拡大させる。
ただ、第1の実施の形態と異なって、節線2の両側に渡
って一定幅の盛り土を形成させる。この第3段盛り土工
程の終了後は、約30〜40mm幅程度に紫外線硬化樹
脂が盛り土されていることが好ましい。
【0038】(工程3)ここでの節Aには、前記盛り土
5に節線溝7及び枝跡8が付与される〔図3(E)参
照〕。節線溝7は、竿管1を回転させながら第3段盛り
土5の節線部分を周方向に削ることで凹状に形成され
る。
【0039】また、枝跡8は、節線溝7で区切られた一
方の盛り土5の表面を竿軸方向に紡錘状に削ることで凹
状に形成される。節線溝7及び枝跡8の付与工程におい
ては、盛り土が完全に硬化した状態なのでこのような作
業を簡単に行うことができる。またこのように節線溝7
及び枝跡8を節Aに形成することで、節らしさがより強
調されたものとなる。
【0040】(工程4)次に、竿管1を回転させなが
ら、前記第3段盛り土5の表面を、例えば紙ヤスリ等に
より研磨して盛り土を均等で平滑な表面に加工する〔図
3(F)参照〕。
【0041】(工程5)研磨後、節に有色の塗料を塗布
して塗装膜6を形成する〔図3(G)参照〕。この塗料
の材質としては、第1の実施の形態と同様に、節線2の
色より淡い茶系統のウレタン塗料を採用する。
【0042】(工程6)次に、竿管1を回転させなが
ら、前記有色の塗装膜6が形成された盛り土の節線溝7
を、例えば紙ヤスリ等を使って節線2が視認可能にまで
研ぎ出す〔図3(H)参照〕。すなわち、透明な紫外線
硬化樹脂を介して節線2の濃い茶色が視認することがで
きるまで塗装膜6を研ぎ出すことで、節色の節Aに、天
然竹の独特の節模様である節線2が現出される。
【0043】(工程7)次に、前記盛り土表面に付与さ
れた枝跡8の部分に刷毛等を使って塗料を塗布する〔図
3(I)参照〕。この塗料の材質としては、例えばウレ
タン塗料等があがられ、またその塗料の色としては天然
竹の枝跡8の色に近似した色、例えば、黒系統、濃茶系
統の塗料を採用する。なお、この実施の形態において
も、節線溝7を境に枝跡8が付与されていない区域の前
記塗装膜6の表面上に、常法により天然竹の独特の節模
様である節染みを付与してもよい(図示しない)。そう
することで、節Aの部分は、節線溝7を境に枝跡8が付
与された区画と、該区画の反対側区画に付与された節染
みとにより、節の特徴がより効果的に強調される。
【0044】(工程8)最後に節Aの部分に透明なウレ
タンクリアー等の仕上げ塗料を塗布する(仕上げ工程)
ことで竿管は完成する(図4参照)。
【0045】以上、本発明を説明してきたが、本発明は
実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質から
逸脱しない範囲で、他の種々な変形が可能であることは
言うまでもない。例えば、盛り土の形は天然竹の節に極
力似るようにする限りはその形状は自由である。また、
塗装による色は、天然竹に近い状態になるものであれ
ば、必ずしも種類を問わない。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、天然竹の節形状や節模様に極力似た立体感があり、
しかも高級感のある竿管や釣竿が製造される。特に、節
線溝と枝跡とが相乗的に作用して独特の節形状や節模様
となる。また、そのような節形状や節模様が付与された
竿管や釣竿を効率よくしかも確実に形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1の実施の形態における節付き竿管
の製造工程を概略的に示した図である。
【図2】図2は、第1の実施の形態における節付き竿管
を示した外観図である。
【図3】図3は、第2の実施の形態における節付き竿管
の製造工程を概略的に示した図である。
【図4】図4は、第2の実施の形態における節付き竿管
を示した外観図である。
【符号の説明】
1…竿管 2…節線 3…第1段盛り土 4…第2段盛り土 5…第3段盛り土 6…塗装膜 7…節線溝 8…枝跡 A…節

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維プリプレグの巻回焼成により形成され
    た竿管に対して、節線を入れ、その後、前記節線を含む
    一定範囲に紫外線硬化樹脂を盛り土し、更に、盛り土表
    面に節色の塗料を塗布し、その後、前記節線を視認可能
    に研ぎ出すことを特徴とする節付き竿管の製造方法。
  2. 【請求項2】 下記1〜5の工程を含むことを特徴とす
    る節付き竿管の製造方法。 1.繊維プリプレグの巻回焼成により形成された竿管に
    対して、節線を入れる節線入れ工程 2.前記節線を含む範囲に紫外線硬化樹脂を盛り土する
    盛り土工程 3.盛り土表面に節色の塗料を塗布する塗装工程 4.前記節線を視認可能に研ぎ出す研ぎ出し工程 5.前記盛り土上に仕上げ塗料を塗布する仕上げ塗装工
  3. 【請求項3】 前記工程2と前記工程4の間に盛り土表
    面を研磨する工程を加えたことを特徴とする請求項2記
    載の節付き竿管の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記工程2において、複数回、紫外線硬
    化樹脂を盛り土することにより徐々に範囲を拡大するよ
    うにしたことを特徴とする請求項2記載の節付き竿管の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記工程2と前記工程4の間に節線溝及
    び枝跡の付与工程を加えることを特徴とする請求項2記
    載の節付き竿管の製造方法。
  6. 【請求項6】 竿管に節線が付与された上に紫外線硬化
    樹脂が節状に盛り土され、該盛り土の上が節色の塗装膜
    で形成され、該節色の塗装膜が削られて前記節線が視認
    可能となっており、その上に透明の塗装膜が形成されて
    いることを特徴とする節付き竿管。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の節付き竿管を備えること
    を特徴とする釣竿。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102187847A (zh) * 2010-03-12 2011-09-21 株式会社岛野 钓竿
JP2019198253A (ja) * 2018-05-15 2019-11-21 株式会社シマノ 竹を模した釣竿
JP2021145591A (ja) * 2020-03-18 2021-09-27 グローブライド株式会社 釣竿

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