JP2001095314A - 作業車の作業装置昇降構造 - Google Patents

作業車の作業装置昇降構造

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JP2001095314A JP27402299A JP27402299A JP2001095314A JP 2001095314 A JP2001095314 A JP 2001095314A JP 27402299 A JP27402299 A JP 27402299A JP 27402299 A JP27402299 A JP 27402299A JP 2001095314 A JP2001095314 A JP 2001095314A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 旋回の開始に伴って作業装置が自動的に上昇
駆動されるように構成された作業車の作業装置昇降構造
において、作業状態を適切に判別して、作業装置の上昇
駆動が行われるように構成する。 【解決手段】 機体が直進状態から旋回状態に移行する
こと、駆動機構7により作業装置を上昇駆動する自動上
昇手段を備える。機体が停止しているか否かを検出する
停止状態検出手段27を備え、機体が停止していると自
動上昇手段による作業装置の上昇駆動を阻止する牽制手
段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は乗用型田植機や農用
トラクタ等のように、作業装置を昇降自在に機体に備
え、作業装置を昇降駆動する駆動機構を備えた作業車の
作業装置昇降構造に関する。
【0002】
【従来の技術】作業車の一例である乗用型田植機では、
一回の植付行程が終了して機体が畦際に達すると、操縦
者は昇降レバーを上昇位置に操作して田面に位置する苗
植付装置(作業装置の一例)を上昇させ、操縦ハンドル
を右又は左に操作して機体を畦際で旋回させる。畦際で
の旋回が終了すると、操縦者は操縦ハンドルを直進位置
に戻し操作して、昇降レバーを下降位置に操作し、上昇
状態の苗植付装置を田面まで下降させて次の植付行程に
入る。この場合、例えば特開平11−196628号公
報に開示されているように、前輪が直進位置側から右又
は左に操向操作されて畦際での旋回が開始されると、苗
植付装置が自動的に上昇駆動されるように構成して、畦
際での旋回時の操作が楽なものになるように構成したも
のがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】作業車において、前述
のように旋回の開始に伴って作業装置が自動的に上昇駆
動されるように構成する場合、機体が適切な速度で走行
する状態、作業装置によって作業が適切に行われている
状態において、旋回の開始に伴って作業装置が自動的に
上昇駆動されるのが好ましい。本発明は、旋回の開始に
伴って作業装置が自動的に上昇駆動されるように構成さ
れた作業車の作業装置昇降構造において、適切な状態で
作業装置の上昇駆動が行われるように構成することを目
的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】[I]請求項1の特徴に
よれば、機体が直進状態から旋回状態に移行すると、自
動上昇手段により作業装置が自動的に上昇駆動される。
この場合、請求項1の特徴によると、機体が停止してい
るか否かを検出する停止状態検出手段を備えており、機
体が停止していれば作業装置によって作業が行われる作
業状態ではないと判断できるので、機体が停止していれ
ば自動上昇手段による作業装置の上昇駆動が阻止され
る。これにより機体が停止している状態において、例え
ば前輪を直進位置側から右又は左に操作して旋回状態と
しても、自動上昇手段によって作業装置は上昇駆動され
ない。
【0005】[II]請求項2の特徴によれば、機体が
直進状態から旋回状態に移行すると、自動上昇手段によ
り作業装置が自動的に上昇駆動される。作業車の一例で
ある乗用型田植機では一般に、路上においては走行用の
変速装置を高速側に操作して走行するのに対して、圃場
に入ると走行用の変速装置を低速側に操作して植付作業
(植付行程)を行う。
【0006】この場合、請求項2の特徴によれば、走行
用の変速装置が低速側に操作されているか否かを検出す
る低速状態検出手段を備えており、走行用の変速装置が
低速側に操作されていると、作業装置によって作業が行
われる作業状態と判断でき、走行用の変速装置が高速側
に操作されていると、作業装置によって作業が行われる
作業状態とは判断できないので、走行用の変速装置が低
速側に操作されていないと、自動上昇手段による作業装
置の上昇駆動が阻止される。これにより、走行用の変速
装置が低速側に操作されていない状態で、機体が直進状
態から旋回状態に移行しても、自動上昇手段によって作
業装置は上昇駆動されない。
【0007】[III]請求項3の特徴によれば、機体
が直進状態から旋回状態に移行すると、自動上昇手段に
より作業装置が自動的に上昇駆動される。作業車では一
般に作業装置に動力を伝動及び伝動遮断自在な作業クラ
ッチを備えており、作業クラッチが伝動遮断側に操作さ
れていると、作業装置が停止して作業が行われていない
のに対して、作業クラッチが伝動側に操作されている
と、作業装置が作動しており作業が行われている。
【0008】この場合、請求項3の特徴によれば、作業
クラッチが伝動側に操作されているか否かを検出する作
業状態検出手段を備えており、作業クラッチが伝動側に
操作されていると、作業装置によって作業が行われる作
業状態と判断でき、作業クラッチが伝動遮断側に操作さ
れていると、作業装置によって作業が行われる作業状態
とは判断できないので、作業クラッチが伝動側に操作さ
れていないと、自動上昇手段による作業装置の上昇駆動
が阻止される。これにより、作業クラッチが伝動遮側に
操作されていない状態で、機体が直進状態から旋回状態
に移行しても、自動上昇手段によって作業装置は上昇駆
動されない。
【0009】[IV]請求項4の特徴によれば、機体が
直進状態から旋回状態に移行すると、自動上昇手段によ
り作業装置が自動的に上昇駆動される。作業車において
作業装置を昇降自在に機体に備えている場合、作業車の
一例である乗用型田植機では、苗植付装置(作業装置)
を下降駆動した状態で植付行程(植付作業)を行い、一
回の植付行程(植付作業)が終了して機体が畦際に達す
ると、苗植付装置を上昇駆動して畦際の旋回を行い、苗
植付装置を下降駆動して次の植付行程(植付作業)に入
る。
【0010】この場合、請求項4の特徴によれば、作業
装置が下降駆動されているか否かを検出する下降状態検
出手段を備えており、作業装置が下降駆動されている
と、作業装置によって作業が行われる作業状態と判断で
き、作業装置が上昇駆動されていると、作業装置によっ
て作業が行われる作業状態とは判断できないので、作業
装置が下降駆動されていないと、自動上昇手段による作
業装置の上昇駆動が阻止される。これによって、作業装
置が下降駆動されていない状態で、機体が直進状態から
旋回状態に移行しても、自動上昇手段によって作業装置
は上昇駆動されない。
【0011】[V]請求項5の特徴によれば、機体が直
進状態から旋回状態に移行すると、自動上昇手段により
作業装置が自動的に上昇駆動される。作業車の一例であ
る乗用型田植機では、マーカーを地面に接地する作業姿
勢及び地面から上方に離れた退避姿勢に変更自在に構成
して備えており、一回の植付行程(植付作業)において
マーカーを作業姿勢に設定して、作業姿勢のマーカーに
より次の植付行程(植付作業)の指標を田面(地面)に
描きながら、一回の植付行程(植付作業)を行う。
【0012】この場合、請求項5の特徴によれば、マー
カーが作業姿勢に設定されているか否かを検出する作業
姿勢検出手段を備えており、マーカーが作業姿勢に設定
されていると、作業装置によって作業が行われる作業状
態と判断でき、マーカーが退避姿勢に設定されている
と、作業装置によって作業が行われる作業状態とは判断
できないので、マーカーが作業姿勢に設定されていない
と、自動上昇手段による作業装置の上昇駆動が阻止され
る。これにより、マーカーが作業姿勢に設定されていな
い状態で、機体が直進状態から旋回状態に移行しても、
自動上昇手段によって作業装置は上昇駆動されない。
【0013】
【発明の実施の形態】[1]図1に示すように、右及び
左に操向操作自在な前輪1及び後輪2で支持された機体
に、エンジン3及び運転部4が備えられ、機体の後部に
平行4連式のリンク機構5を介して苗植付装置6が昇降
自在に連結され、リンク機構5を昇降駆動する単動型の
油圧シリンダ7が備えられて、作業車の一例である乗用
型田植機が構成されている。
【0014】図1に示すように苗植付装置6は、所定の
ストロークで往復横送り駆動される苗のせ台8、植付伝
動ケース9、植付伝動ケース9の後部で回転駆動される
回転ケース10、回転ケース10に支持された一対の植
付爪11、及び複数のフロート12等を備えて構成され
ており、回転ケース10の回転によって、植付爪11が
苗のせ台8の下部から交互に苗を取り出して田面Gに植
え付けるように構成されている。
【0015】[2]図2に示すように全てのフロート1
2において、フロート12の後部が横軸芯P1周りに上
下に揺動自在に支持されており、フロート12の下方の
揺動限度及び上方の揺動限度が、ストッパー(図示せ
ず)によって決められている。左右中央のフロート12
において、苗植付装置6に対するフロート12の前部の
位置を検出するポテンショメータ14が備えられてお
り、ポテンショメータ14の検出値が、田面Gから苗植
付装置6までの高さの検出値として制御装置15に入力
されている。油圧シリンダ7に作動油を給排操作して上
昇側及び下降側に作動させる電磁操作式の制御弁13が
備えられており、制御装置15によって制御弁13が操
作されるように構成されている。
【0016】フロート12が田面Gに接地追従する状態
で田面Gに対して苗植付装置6が上下動すると、ポテン
ショメータ14の検出値が変化するので、ポテンショメ
ータ14の検出値に基づいて、制御装置15によって制
御弁13が自動的に操作され油圧シリンダ7が伸縮作動
して、ポテンショメータ14の検出値が設定値に維持さ
れるように、苗植付装置6が自動的に昇降駆動される
(自動昇降制御)。これにより、苗植付装置6が田面G
から設定高さに維持されて、植付爪11による苗の植付
深さが設定値に維持される。リンク機構5が機械的な上
限位置に達したことを検出する上限センサー24が備え
られており、上限センサー24の検出信号が制御装置1
5に入力されるように構成されている。
【0017】[3]図2及び図1に示すように、エンジ
ン3の動力が、前進側F及び後進側Rに無段階に変速自
在な静油圧式無段変速装置(図示せず)、湿式多板型式
の主クラッチ22、高速位置H(路上走行時の位置)及
び低速位置L(植付作業時の位置)に変速自在なギヤ変
速型式の副変速装置(図示せず)を介して、前輪1及び
後輪2に伝達されるように構成されており、主クラッチ
22からの動力が植付クラッチ16を介して苗植付装置
6に伝達されるように構成されている。
【0018】図3に示すように、エンジン3のアクセル
位置を検出するアクセルセンサー37、及びエンジン3
の回転数を検出する回転数センサー38が備えられてお
り、アクセルセンサー37及び回転数センサー38の検
出値が制御装置15に入力されるように構成されてい
る。
【0019】図2に示すように、植付クラッチ16を伝
動側及び伝動遮断側に操作するモータ17が備えられ、
制御装置15によってモータ17が操作されるように構
成されており、植付クラッチ16が伝動側に操作されて
いることを検出する植付クラッチセンサー32が備えら
れ、植付クラッチセンサー32の検出信号が制御装置1
5に入力されるように構成されている。
【0020】図2及び図1に示すように、操縦ハンドル
18によって右及び左に揺動操作されるピットマンアー
ム29と右及び左の前輪1とが、タイロッド30によっ
て接続されて、操縦ハンドル18により前輪1が右及び
左に操向操作自在に構成されており、操縦ハンドル18
及び運転席19が運転部4に備えられている。直進位置
Aに対するピットマンアーム29の角度を検出する角度
センサー31が備えられ、角度センサー31の検出値が
制御装置15に入力されている。
【0021】図2及び図1に示すように、静油圧式無段
変速装置を前進側F及び後進側R、中立位置Nに操作自
在な主変速レバー21が、操縦ハンドル18の左側に備
えられている。前進側Fの高速側に操作されている主変
速レバー21を前進側Fの所定の低速位置に操作する電
動シリンダ33が備えられており、制御装置15によっ
て電動シリンダ33が操作されるように構成されてい
る。
【0022】図2及び図1に示すように、副変速装置を
高速位置H及び低速位置Lに操作する副変速レバー23
が、運転席19の左側に備えられており、副変速レバー
23が低速位置Lに操作されていることを検出する低速
センサー25が備えられ、低速センサー25の検出信号
が制御装置15に入力されるように構成されている。踏
み操作することにより主クラッチ22を伝動遮断側に操
作するクラッチペダル26が備えられており、クラッチ
ペダル26が踏み操作されていることを検出するクラッ
チセンサー27が備えられ、クラッチセンサー27の検
出信号が制御装置15に入力されるように構成されてい
る。
【0023】図1及び図3に示すように、操縦ハンドル
18の右及び左側から上方に左右一対の支柱34が延出
され、支柱34から後方に片持ち状に屋根35が支持さ
れている。苗植付装置6の後側付近、右横側付近及び左
横側付近に障害物(例えば他の作業者等)が在るか否か
を検出する超音波式等の障害物センサー39が、屋根3
5の後部に備えられており、障害物センサー39の検出
信号が制御装置15に入力されるように構成されてい
る。
【0024】[4]図2及び図1に示すように、運転席
19の右側に第1昇降レバー28が備えられており、第
1昇降レバー28は上昇位置、中立位置、下降位置、植
付位置及び自動位置に操作自在に構成されている。第1
昇降レバー28を操作してから手を離しても第1昇降レ
バー28はその位置から移動しないように構成されてお
り、第1昇降レバー28の操作位置が制御装置15に入
力されている。
【0025】図2及び図1に示すように中立位置N、中
立位置Nから上方向の上昇位置U、中立位置Nから下方
向の下降位置D、中立位置Nから前方向の左マーカー位
置ML及び中立位置Nから後方の右マーカー位置MRの
十字方向に操作自在な第2昇降レバー20が、操縦ハン
ドル18の右下側に備えられており、第2昇降レバー2
0の操作位置が制御装置15に入力されている。第2昇
降レバー20は中立位置Nに付勢されており、上昇位置
U、下降位置D、右及び左マーカー位置MR,MLに操
作した状態で、第2昇降レバー20から手を離すと、第
2昇降レバー20は自動的に中立位置Nに戻る。
【0026】図3に示すように、苗植付装置6の右側部
及び左側部の右及び左のマーカー36が備えられてお
り、下向きの姿勢で次の植付行程の指標を田面Gに描く
作業姿勢(図3の二点鎖線参照)、及び上向きの姿勢で
田面Gから上方に離れた退避姿勢(図3の実線参照)に
変更自在に右及び左のマーカー36が構成されている。
苗植付装置6が上昇駆動されると右及び左のマーカー3
6が退避姿勢に操作されて、苗植付装置6が下降駆動さ
れると右及び左のマーカー36が作業姿勢に操作される
ように、苗植付装置6と右及び左のマーカー36とがワ
イヤ(図示せず)で連係されている。
【0027】右及び左のマーカー36を退避位置で保持
する右及び左のロック機構40が備えられて、苗植付装
置6が上昇駆動されると右及び左のマーカー36が作業
姿勢から退避姿勢に操作されて、右及び左のロック機構
40により右及び左のマーカー36が退避位置で自動的
に保持されるように構成されている。第2昇降レバー2
0と右及び左のロック機構40とがワイヤ(図示せず)
により機械的に連係されており、第2昇降レバー20を
右マーカー位置MRに操作すると、右のロック機構40
が保持解除側に操作され、第2昇降レバー20を左マー
カー位置MLに操作すると、左のロック機構40が保持
解除側に操作されるように構成されている。
【0028】これにより、苗植付装置6が上昇駆動され
て、右及び左のマーカー36が右及び左のロック機構4
0により退避姿勢に保持された状態において、苗植付装
置6を下降駆動する場合、第2昇降レバー20を右マー
カー位置MRに操作すると、右のロック機構40が保持
解除側に操作されて、右のマーカー36が退避姿勢から
作業姿勢に操作されるのであり、第2昇降レバー20を
左マーカー位置MLに操作すると、左のロック機構40
が保持解除側に操作されて、左のマーカー36が退避姿
勢から作業姿勢に操作される。右及び左のマーカー36
が作業姿勢に操作されていることを検出する右及び左の
マーカーセンサー41が備えられており、右及び左のマ
ーカーセンサー41の検出信号が制御装置15に入力さ
れるように構成されている。
【0029】[5]次に、第1昇降レバー28を上昇位
置、中立位置、下降位置及び植付位置に操作した場合に
ついて、図4及び図2に基づいて説明する。第1昇降レ
バー28を上昇位置に操作すると(ステップS1)、モ
ータ17により植付クラッチ16が伝動遮断側に操作さ
れ(ステップS2)、制御弁13が上昇位置に操作され
て(ステップS3)、油圧シリンダ7により苗植付装置
6が上昇駆動される。この場合、リンク機構5が上限位
置に達したことが上限センサー24によって検出される
と(ステップS4)、制御弁13が中立位置に操作され
て油圧シリンダ7が停止し(ステップS6)、苗植付装
置6が上限位置で自動的に停止する。
【0030】第1昇降レバー28を中立位置に操作する
と(ステップS1)、モータ17により植付クラッチ1
6が伝動遮断側に操作され(ステップS5)、制御弁1
3が中立位置に操作されて(ステップS6)、油圧シリ
ンダ7及び苗植付装置6がその位置で停止する。
【0031】第1昇降レバー28を下降位置に操作する
と(ステップS1)、モータ17により植付クラッチ1
6が伝動遮断側に操作されて(ステップS7)、前項
[2]に記載の自動昇降制御が作動する(ステップS
8)。この場合、フロート12が田面Gから離れた上方
に位置して垂れ下がる状態になっていると、田面Gから
苗植付装置6までの高さの検出値が高すぎると判断さ
れ、制御弁13が下降位置に操作されて、油圧シリンダ
7により苗植付装置6が下降駆動されるのであり、苗植
付装置6が見掛け上、連続的に下降する状態となる。こ
の後、フロート12が田面Gに接地すると、ポテンショ
メータ14の検出値が設定値に維持されるように、制御
弁13が自動的に操作されるので、苗植付装置6が見掛
け上、田面Gで停止した状態となる。
【0032】第1昇降レバー28を植付位置に操作する
と(ステップS1)、モータ17により植付クラッチ1
6が伝動側に操作されて(ステップS9)、前項[2]
に記載の自動昇降制御が作動する(ステップS10)。
これにより、ポテンショメータ14の検出値が設定値に
維持されるように、制御弁13が自動的に操作され油圧
シリンダ7が伸縮作動して、苗植付装置6が田面Gから
設定高さに維持されるのであり、苗の植付深さが設定値
に維持されながら、植付爪11が苗の植え付けを行う植
付作業が行われる。
【0033】以上のように、第1昇降レバー28を上昇
位置、中立位置及び下降位置に操作することによって、
リンク機構5の上限位置と田面Gとの範囲で、苗植付装
置6を任意の高さに昇降駆動して停止させることができ
るのであり、第1昇降レバー28を植付位置に操作する
ことによって、苗の植付深さが設定値に維持されながら
植付作業が行われる。
【0034】[6]次に、第1昇降レバー28を自動位
置に操作した状態で、第2昇降レバー20を操作した場
合について、図5,6,2に基づいて説明する。第1昇
降レバー28を自動位置に操作した状態において(ステ
ップS1)、例えば苗植付装置6が田面Gから設定高さ
に維持されるように自動的に昇降駆動され(自動昇降制
御の作動)、植付クラッチ16が伝動側に操作された植
付作業の状態で(後述するステップS32,S33,S
34,S35)、第2昇降レバー20を上昇位置Uに操
作すると(ステップS11,S24)、モータ17によ
り植付クラッチ16が伝動遮断側に操作され(ステップ
S25)、自動昇降制御が停止し制御弁13が上昇位置
に操作されて(ステップS26)、油圧シリンダ7によ
り苗植付装置6が上昇駆動される。この場合、第2昇降
レバー20を上昇位置Uに保持していても、第2昇降レ
バー20を上昇位置Uに操作してから中立位置Nに操作
しても、苗植付装置6の上昇駆動は続行される。
【0035】リンク機構5が上限位置に達したことが上
限センサー24によって検出されると(ステップS2
7)、制御弁13が中立位置に操作されて油圧シリンダ
7が停止し(ステップS28)、苗植付装置6が上限位
置で自動的に停止する。このように第2昇降レバー20
を上昇位置Uに操作することにより、モータ17により
植付クラッチ16を伝動遮断側に操作して、苗植付装置
6を上限位置まで一気に上昇させることができる。
【0036】次に苗植付装置6が上昇した状態で第2昇
降レバー20を下降位置Dに操作すると(ステップS1
1,S32(N=1))、前項[5]及び図4のステッ
プS8と同様に、植付クラッチ16が伝動遮断側に操作
された状態で、自動昇降制御が作動する(ステップS3
3,S34)。自動昇降制御が作動した状態で、苗植付
装置6が見掛け上、連続的に下降する状態となり、フロ
ート12が田面Gに接地すると、苗植付装置6が見掛け
上、田面Gで停止した状態となる。この場合、第2昇降
レバー20を下降位置Dに保持しても、第2昇降レバー
20を下降位置Dに操作してから中立位置Nに操作して
も、苗植付装置6の下降は続行される。このように第2
昇降レバー20を下降位置Dに操作することにより、フ
ロート12が田面Gに接地するまで苗植付装置6を一気
に下降させることができる。
【0037】前述のように苗植付装置6が下降した状態
(自動昇降制御が作動した状態)において、第2昇降レ
バー20を中立位置Nに操作してから再び下降位置Dに
操作すると(ステップS11,S32(N=2))、モ
ータ17により植付クラッチ16が伝動側に操作されて
(ステップS35)、前項[5]及び図4のステップS
9,S10と同様に植付作業が開始される。
【0038】図6のステップS26において、苗植付装
置6の上昇中で苗植付装置6が上限位置に達する前に、
第2昇降レバー20を下降位置Dに操作すると(ステッ
プS27,S29)、ステップS33,S34に移行し
て、苗植付装置6の上昇駆動が中止されて苗植付装置6
が下降駆動される(自動昇降制御の作動)。逆に図6の
ステップS34において、苗植付装置6の下降中でフロ
ート12が田面Gに達する前に、第2昇降レバー20を
上昇位置Uに操作すると(ステップS11)、ステップ
S24,S25,S26に移行して、苗植付装置6の下
降駆動が中止されて苗植付装置6が上昇駆動される。
【0039】[7]次に、第1昇降レバー28を自動位
置に操作した状態で、畦際での旋回を行った場合につい
て、図5,6,2に基づいて説明する。図2に示すよう
に、ピットマンアーム29の直進位置Aと右及び左の操
向限度Bとの間において、右及び左の第1設定角度A
1、右及び左の第2設定角度A2が設定されており、直
進位置Aと右の第1設定角度A1との間の角度(直進位
置Aと左の第1設定角度A1との間の角度)C1が大き
なものに設定され、右の操向限度Bと右の第2設定角度
A2との間の角度(左の操向限度Bと左の第2設定角度
A2との間の角度)C2が小さなものに設定されてい
る。
【0040】例えば苗植付装置6が田面Gから設定高さ
に維持されるように自動的に昇降駆動され(自動昇降制
御の作動)、植付クラッチ16が伝動側に操作された植
付作業の状態において(ステップS32,S33,S3
4,S35)、一回の植付行程が終了して機体が畦際に
達した場合、操縦者により操縦ハンドル18が操作さ
れ、ピットマンアーム29が直進位置A側から右(左)
に揺動操作されて、右(左)の第1設定角度A1に達す
ると(図2の矢印参照)、機体が畦際に達して畦際での
旋回が開始されたと判断される(ステップS21)。
【0041】これにより、ブザー(図示せず)が作動し
(ステップS22)、電動シリンダ33により主変速レ
バー21が前進側Fの所定の低速位置に操作され、静油
圧式無段変速装置が減速操作されて(ステップS2
3)、モータ17により植付クラッチ16が伝動遮断側
に操作され(ステップS24,S25)、制御弁13が
上昇位置に操作されて(ステップS26),油圧シリン
ダ7により苗植付装置6が上限位置まで上昇駆動され
る。
【0042】ステップS23のように畦際での旋回が開
始された際、エンジン3のアクセルレバーを低速側に操
作するのではなく、アクセルレバーを残した状態で、静
油圧式無段変速装置を減速操作することにより、エンジ
ン3の動力が不足することなく、低速で畦際での旋回が
行われる。さらにアクセルレバーを残しているので、エ
ンジン3によって駆動される油圧ポンプ(図示せず)の
吐出量が低下せず、油圧ポンプからの作動油によって作
動する油圧シリンダ7の作動速度が低下しないで、苗植
付装置6が上昇駆動される際の上昇速度が低下すること
がない。
【0043】乗用型田植機では一般に、ピットマンアー
ム29が直進位置A側から右(左)の操向限度Bに揺動
操作されて、畦際での旋回が行われる(図2の矢印参
照)。畦際での旋回が終了して、操縦者により操縦ハン
ドル18が操作され、ピットマンアーム29が右(左)
の操向限度B側から、右(左)の第2設定位置A2に達
すると(図2の矢印参照)、畦際での旋回が終了したと
判断される(ステップS30)。
【0044】これにより、ブザー(図示せず)が作動し
(ステップS31)、苗植付装置6が下降駆動される
(ステップS33,S34)(自動昇降制御の作動)。
この後に、第2昇降レバー20を中立位置Nに操作して
から再び下降位置Dに操作すると(ステップS11,S
32(N=2))、モータ17により植付クラッチ16
が伝動側に操作され(ステップS35)、前項[5]及
び図4のステップS9,S10と同様に植付作業が開始
されて次の植付行程に入る。
【0045】図6のステップS26において、苗植付装
置6の上昇中で苗植付装置6が上限位置に達する前に、
第2昇降レバー20を下降位置Dに操作すると(ステッ
プS27,S29)、ステップS33,S34に移行し
て、苗植付装置6の上昇駆動が中止されて苗植付装置6
が下降駆動される(自動昇降制御の作動)。図6のステ
ップS34において、苗植付装置6の下降中でフロート
12が田面Gに達する前に、第2昇降レバー20を上昇
位置Uに操作すると(ステップS11)、ステップS2
4,S25,S26に移行して、苗植付装置6の下降駆
動が中止されて苗植付装置6が上昇駆動される。
【0046】[8]前項[7]に記載のような、畦際で
の旋回の開始に伴う苗植付装置6の自動的な上昇駆動
(図6のステップS21〜S26)、及び畦際での旋回
の終了に伴う苗植付装置6の自動的な下降駆動(図 の
ステップS30,S31,S33,S34)は、以下の
ような条件では行われないように構成されており、次に
これについて図5,6,2,3に基づいて説明する。
【0047】図1及び図3に示す障害物センサー39
が、苗植付装置6の後側付近又は右横側付近又は左横側
付近に障害物が存在することを検出している場合(ステ
ップS12)、又はクラッチセンサー27の検出に基づ
き、クラッチペダル26が踏み操作されて主クラッチ2
2が伝動遮断側に操作されている場合(ステップS1
5)、又は低速センサー25の検出に基づき、副変速レ
バー23が低速位置Lに操作されていない場合(ステッ
プS16)には、畦際での旋回の開始に伴う苗植付装置
6の自動的な上昇駆動(図6のステップS21〜S2
6)、及び畦際での旋回の終了に伴う苗植付装置6の自
動的な下降駆動(図6のステップS30,S31,S3
3,S34)は行われない。
【0048】植付クラッチセンサー32の検出に基づ
き、植付クラッチ16が伝動側に操作されていない場合
(ステップS18)、又はフロート12が田面Gに接地
していない場合(ステップS19)(フロート12は上
方及び下方の揺動限度の間に位置しているので、ポテン
ショメータ14の検出値が下方の揺動限度に対応する値
から上方の位置に対応する値であれば、フロート12が
田面Gに接地していると判断する)、又は右及び左のマ
ーカーセンサー41の検出に基づき、右又は左のマーカ
ー36が作業姿勢に操作されていない場合(ステップS
20)には、畦際での旋回の開始に伴う苗植付装置6の
自動的な上昇駆動(図6のステップS21〜S26)は
行われない。この場合、ステップS17(N=2)によ
り、畦際での旋回の終了に伴う苗植付装置6の自動的な
下降駆動(図6のステップS30,S31,S33,S
34)は行われる。
【0049】畦際ではなく植付行程の途中において、前
輪1又は後輪2が大きな凹部に入り込むと、エンジン3
に大きな負荷が掛かり凹部から脱出し難くなることがあ
る。この場合、アクセルセンサー37の検出に基づきエ
ンジン3のアクセル位置が設定位置以上に操作されてい
る状態で(ステップS13)、回転数センサー38の検
出によりエンジン3の回転数が設定値未満になると(ス
テップS14)、エンジン3に大きな負荷が掛かってい
る状態であると判断される。
【0050】これにより、ブザーが作動し(ステップS
36),モータ17により植付クラッチ16が伝動遮断
側に操作され(ステップS24,S25)、制御弁13
が上昇位置に操作されて(ステップS26),油圧シリ
ンダ7により苗植付装置6が上限位置まで上昇駆動され
る。このように植付クラッチ16を伝動遮断側に操作し
て、苗植付装置6を上昇駆動することにより、苗植付装
置6からエンジン3に掛かる負荷を小さくすることがで
きるので、エンジン3の動力を前輪1及び後輪2に集中
することができ、凹部からの脱出が行い易くなる。
【0051】この場合、障害物センサー39が苗植付装
置6の後側付近又は右横側付近又は左横側付近に障害物
が存在することを検出していれば(ステップS12)、
ステップS13,S14に移行せず、アクセル位置が設
定位置以上に操作されている状態で、エンジン3の回転
数が設定値未満になっても、苗植付装置6は上昇駆動さ
れない。
【0052】[発明の実施の第1別形態]前項[7]に
記載のような、畦際での旋回の開始に伴う苗植付装置6
の自動的な上昇駆動(図6のステップS21〜S26)
が正しく行われるか否かを、機体の停止状態でテストす
ることができる以下のような構成を備えてもよい。図7
に示すように、クラッチペダル26を踏み操作して主ク
ラッチ22を伝動遮断側に操作し、機体を停止させた状
態において(ステップS41)、第1昇降レバー28を
自動位置に操作する(ステップS42)。事前に、第2
昇降レバー20を下降位置Dに操作してモータ17によ
り植付クラッチ16を伝動側に操作し、第2昇降レバー
20を右又は左マーカー位置MR,MLに操作して、右
又は左のマーカー36を作業姿勢に操作してから、第2
昇降レバー20を中立位置Nに操作する(ステップS4
2)。
【0053】次に、苗植付装置6の後側付近、右横側付
近及び左横側付近に障害物を置かずに(ステップS4
4)、副変速レバー23を低速位置Lに操作して(ステ
ップS45)、前述のように植付クラッチ16を伝動側
に操作し(ステップS46)、フロート12を田面G
(又は地面)に接地させ(ステップS47)、右又は左
のマーカー36を作業姿勢に操作した状態で(ステップ
S48)、操縦ハンドル18によりピットマンアーム2
9を直進位置A側から右(左)の第1設定角度A1に揺
動操作する(ステップS49)。
【0054】これにより、各部が正常であると、音声に
より苗植付装置6が上昇駆動されることが報知され(ス
テップS50)(例えば機体に備えられたスピーカ(図
示せず)から「苗植付装置6が上昇します」と言うよう
な音声が出る)、この後に設定時間T1が経過すると
(ステップS51,S52)、モータ17により植付ク
ラッチ16が伝動遮断側に操作され(ステップS5
3)、制御弁13が上昇位置に操作されて(ステップS
54),油圧シリンダ7により苗植付装置6が上限位置
まで上昇駆動される(ステップS55,S56)。
【0055】[発明の実施の第2別形態]図2に示すよ
うに、直進位置Aに対するピットマンアーム29の角度
を検出する角度センサー31を備える構成に代えて、デ
フ装置を介して右及び左の後輪2に動力を伝達する構成
において、右及び左の後輪2の回転数を各々独立に検出
する右の回転数センサー(図示せず)及び左の回転数セ
ンサー(図示せず)を備えて、右及び左の回転数センサ
ーの検出値の差により、畦際での旋回の開始及び旋回の
終了を検出するように構成してもよい(直進状態では、
右及び左の回転数センサーの検出値の差は零に近く、旋
回半径が小さくなるほど、右及び左の回転数センサーの
検出値の差は大きくなる)。
【0056】図5に示すように、植付クラッチ16が伝
動側に操作されているか否かと言うステップS18に代
えて(又はステップS18に加えて)、苗のせ台8が往
復横送り駆動されていなければ、畦際での旋回の開始に
伴う苗植付装置6の自動的な上昇駆動(図6のステップ
S21〜S26)は行われないと言うステップ(図示せ
ず)を備えたり、苗のせ台8に全く苗が載置されていな
ければ、畦際での旋回の開始に伴う苗植付装置6の自動
的な上昇駆動(図6のステップS21〜S26)は行わ
れないと言うステップ(図示せず)を備えてもよい。
【0057】図5のステップS15において、クラッチ
ペダル26が踏み操作されているか否か(主クラッチ2
2が伝動側に操作されているか否か)を検出するクラッ
チセンサー27に代えて、図2に示す主変速レバー21
(静油圧式無段変速装置)が中立位置N又は後進側Rに
操作されていると、機体が停止(又は後進)していると
判断して、ステップS16に移行しないように構成して
もよい。言い換えれば主変速レバー21(静油圧式無段
変速装置)が前進側Fに操作されている場合、ステップ
S16に移行するように構成してもよい。
【0058】本発明は乗用型田植機ばかりではなく、機
体の後部に直播装置(作業装置)を昇降自在に備えた乗
用型直播機や、機体の後部にロータリ耕耘装置(作業装
置)を昇降自在に備えた農用トラクタ、機体の前部に刈
取部(作業装置)を昇降自在に備えたコンバインにも適
用できる。農用トラクタやコンバインの場合には、図6
のステップS26において作業装置が上昇駆動される
際、ステップS25を削除して作業装置の作業クラッチ
が伝動側に残されるように構成してもよい(作業装置の
作業クラッチが伝動遮断側に操作されないように構成し
てもよい)。このように構成すると、図6のステップS
32,S35は不要になる。
【0059】
【発明の効果】請求項1の特徴によれば、作業車におい
て機体が直進状態から旋回状態に移行すると、駆動機構
により作業装置を上昇駆動する自動上昇手段を備えた場
合、機体が停止している状態では機体が直進状態から旋
回状態に移行しても、自動上昇手段によって作業装置が
上昇駆動されないように構成することにより、作業装置
によって作業が行われる作業状態を適切に判断して、機
体の直進状態から旋回状態への移行に伴い、作業装置を
上昇駆動することができるようになって、作業車の作業
性を向上させることができた。
【0060】請求項2の特徴によれば、作業車において
機体が直進状態から旋回状態に移行すると、駆動機構に
より作業装置を上昇駆動する自動上昇手段を備えた場合
に、走行用の変速装置が低速側に操作されていなけれ
ば、機体が直進状態から旋回状態に移行しても、自動上
昇手段によって作業装置が上昇駆動されないように構成
することにより、作業装置によって作業が行われる作業
状態を適切に判断して、機体の直進状態から旋回状態へ
の移行に伴い、作業装置を上昇駆動することができるよ
うになって、作業車の作業性を向上させることができ
た。
【0061】請求項3の特徴によれば、作業車において
機体が直進状態から旋回状態に移行すると、駆動機構に
より作業装置を上昇駆動する自動上昇手段を備えた場合
に、作業装置に動力を伝動及び伝動遮断自在な作業クラ
ッチが伝動側に操作されていなければ、機体が直進状態
から旋回状態に移行しても、自動上昇手段によって作業
装置が上昇駆動されないように構成することにより、作
業装置によって作業が行われる作業状態を適切に判断し
て、機体の直進状態から旋回状態への移行に伴い、作業
装置を上昇駆動することができるようになって、作業車
の作業性を向上させることができた。
【0062】請求項4の特徴によれば、作業車において
機体が直進状態から旋回状態に移行すると、駆動機構に
より作業装置を上昇駆動する自動上昇手段を備えた場合
に、作業装置が下降駆動されていなければ、機体が直進
状態から旋回状態に移行しても、自動上昇手段によって
作業装置が上昇駆動されないように構成することによ
り、作業装置によって作業が行われる作業状態を適切に
判断して、機体の直進状態から旋回状態への移行に伴
い、作業装置を上昇駆動することができるようになっ
て、作業車の作業性を向上させることができた。
【0063】請求項5の特徴によれば、作業車において
機体が直進状態から旋回状態に移行すると、駆動機構に
より作業装置を上昇駆動する自動上昇手段を備えた場合
に、次の作業行程の指標を地面に描くマーカーが作業姿
勢に設定されていなければ、機体が直進状態から旋回状
態に移行しても、自動上昇手段によって作業装置が上昇
駆動されないように構成することによって、作業装置に
よって作業が行われる作業状態を適切に判断して、機体
の直進状態から旋回状態への移行に伴い、作業装置を上
昇駆動することができるようになって、作業車の作業性
を向上させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の全体側面図
【図2】制御系の関係を示す図
【図3】制御系の関係を示す図
【図4】制御の前半の流れを示す図
【図5】制御の中半の流れを示す図
【図6】制御の後半の流れを示す図
【図7】発明の実施の第1別形態における制御の流れを
示す図
【符号の説明】
6 作業装置 7 駆動機構 16 作業クラッチ 25 低速状態検出手段 27 停止状態検出手段 32 作業状態検出手段 36 マーカー 41 作業姿勢検出手段 L 走行用の変速装置の低速側 G 地面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業装置を昇降自在に機体に備え、前記
    作業装置を昇降駆動する駆動機構を備えて、 機体が直進状態から旋回状態に移行することを検出する
    旋回移行検出手段と、前記旋回移行検出手段の検出に基
    づいて前記駆動機構により前記作業装置を上昇駆動する
    自動上昇手段とを備えると共に、 機体が停止しているか否かを検出する停止状態検出手段
    を備え、 前記停止状態検出手段の検出に基づいて、機体が停止し
    ていると、前記自動上昇手段による作業装置の上昇駆動
    を阻止する牽制手段を備えてある作業車の作業装置昇降
    構造。
  2. 【請求項2】 作業装置を昇降自在に機体に備え、前記
    作業装置を昇降駆動する駆動機構を備えて、 機体が直進状態から旋回状態に移行することを検出する
    旋回移行検出手段と、前記旋回移行検出手段の検出に基
    づいて前記駆動機構により前記作業装置を上昇駆動する
    自動上昇手段とを備えると共に、 走行用の変速装置が低速側に操作されているか否かを検
    出する低速状態検出手段を備え、 前記低速状態検出手段の検出に基づいて、前記走行用の
    変速装置が低速側に操作されていないと、前記自動上昇
    手段による作業装置の上昇駆動を阻止する牽制手段を備
    えてある作業車の作業装置昇降構造。
  3. 【請求項3】 作業装置を昇降自在に機体に備え、前記
    作業装置を昇降駆動する駆動機構を備えて、 機体が直進状態から旋回状態に移行することを検出する
    旋回移行検出手段と、前記旋回移行検出手段の検出に基
    づいて前記駆動機構により前記作業装置を上昇駆動する
    自動上昇手段とを備えると共に、 前記作業装置に動力を伝動及び伝動遮断自在な作業クラ
    ッチと、前記作業クラッチが伝動側に操作されているか
    否かを検出する作業状態検出手段とを備え、 前記作業状態検出手段の検出に基づいて、前記作業クラ
    ッチが伝動側に操作されていないと、前記自動上昇手段
    による作業装置の上昇駆動を阻止する牽制手段を備えて
    ある作業車の作業装置昇降構造。
  4. 【請求項4】 作業装置を昇降自在に機体に備え、前記
    作業装置を昇降駆動する駆動機構を備えて、 機体が直進状態から旋回状態に移行することを検出する
    旋回移行検出手段と、前記旋回移行検出手段の検出に基
    づいて前記駆動機構により前記作業装置を上昇駆動する
    自動上昇手段とを備えると共に、 前記作業装置が下降駆動されているか否かを検出する下
    降状態検出手段を備え、 前記下降状態検出手段に基づいて、前記作業装置が下降
    駆動されていないと、前記自動上昇手段による作業装置
    の上昇駆動を阻止する牽制手段を備えてある作業車の作
    業装置昇降構造。
  5. 【請求項5】 作業装置を昇降自在に機体に備え、前記
    作業装置を昇降駆動する駆動機構を備えて、 機体が直進状態から旋回状態に移行することを検出する
    旋回移行検出手段と、前記旋回移行検出手段の検出に基
    づいて前記駆動機構により前記作業装置を上昇駆動する
    自動上昇手段とを備えると共に、 次の作業行程の指標を地面に描くマーカーを地面に接地
    する作業姿勢及び地面から上方に離れた退避姿勢に変更
    自在に備え、前記マーカーが作業姿勢に設定されている
    か否かを検出する作業姿勢検出手段を備えて、 前記作業姿勢検出手段の検出に基づいて、前記マーカー
    が作業姿勢に設定されていないと、前記自動上昇手段に
    よる作業装置の上昇駆動を阻止する牽制手段を備えてあ
    る作業車の作業装置昇降構造。
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