JP2001094954A - 画像配信システムおよびその方法 - Google Patents

画像配信システムおよびその方法

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JP2001094954A JP26414799A JP26414799A JP2001094954A JP 2001094954 A JP2001094954 A JP 2001094954A JP 26414799 A JP26414799 A JP 26414799A JP 26414799 A JP26414799 A JP 26414799A JP 2001094954 A JP2001094954 A JP 2001094954A
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Yoji Niimi
洋史 新見
Nobuyuki Kaneko
伸之 金子
Takehiko Fujiyama
武彦 藤山
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信資源の利用効率が高く、より多くの画像
を表示できる画像配信システムを提供する。 【解決手段】 配信装置1にカメラ101a〜101c
が収容されており、配信装置2にカメラ101dが収容
されている。受信装置5a〜5dには画像モニタ104
a〜104dが接続されている。配信装置1および2、
受信装置5a〜5dは、伝送路105に接続されてい
る。伝送路105は、リング状であり、時分割多重方式
で画像データを伝送する。センタ装置11は、ユーザ端
末から画像表示に関する要求を受け取ると、伝送路10
5の使用状況、および同時に配信される画像の数に応じ
て各配信装置1および2、および各受信装置5a〜5d
に指示を送る。配信装置1および2はその指示に従って
画像データを配信し、受信装置5a〜5dはその指示に
従って画像データを受信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像データを配信
するシステムに係わり、特に、リング状の伝送路を用い
て画像配信装置から複数の画像受信装置へ時分割多重方
式で複数の画像データを配信するシステムに係わる。
【0002】
【従来の技術】複数のカメラで撮影した画像を複数の端
末に表示するシステムが様々な分野で利用されている。
例えば、複数の地点に監視カメラを設け、各監視カメラ
の画像をネットワークを介してセンタ局に送り、そのセ
ンタ局に設置されている複数のモニタにそれらの画像を
表示しながら各地点の状況を監視するシステムが知られ
ている。具体例としては、道路監視システムや災害監視
システムなどが知られている。道路監視システムでは、
各地点から送られてくる画像を利用して道路の混雑状況
を把握し、それにより交通案内情報が提供される。ま
た、災害監視システムでは、氾濫の恐れがある河川等に
監視カメラを設置し、それらから送られてくる画像を利
用して警報が出される。
【0003】図26は、既存の画像配信システムの一例
の構成図である。このシステムは、複数のカメラ101
a〜101c、各カメラ101a〜101cから出力さ
れる画像データをネットワークに送出する配信装置10
2、ネットワークから画像データを受信する複数の受信
装置103a〜103c、および各受信装置により受信
された画像データを表示する複数の画像モニタ104a
〜104cを含む。ここで、ネットワークは、リング状
の伝送路105である。そして、伝送路105上には、
複数の論理チャネル#a〜#cが確立されている。
【0004】各受信装置103a〜103cは、それぞ
れ予め決められている論理チャネルから画像データを受
信する。図26に示す例では、受信装置103a〜10
3cは、それぞれ論理チャネル#a〜#cから画像デー
タを受信する。
【0005】一方、配信装置102は、配信要求に従っ
て、各カメラ101a〜101cから出力される画像デ
ータを対応する論理チャネルに送出する。図26に示す
例では、配信装置102に対して「カメラ101aによ
り取得された画像データを画像モニタ104bに表示
し、カメラ101bにより取得された画像データを画像
モニタ104aおよび104cに表示する」という配信
要求が与えられている。したがって、配信装置102
は、カメラ101aにより取得された画像データを論論
理チャネル#bに送出し、カメラ101aにより取得さ
れた画像データを論理チャネル#aおよび#cに送出し
ている。なお、配信要求は、例えば、不図示のセンタ局
から与えられる。
【0006】このように、上記システムでは、複数の監
視モニタに所望のカメラの画像を表示することができ
る。上記システムにおいて、画像データの伝送方法は限
定されるものではない。ただし、道路の状況や河川の状
態等を監視するシステムにおいては、各カメラにより撮
影された画像が比較的長い時間に渡って表示され続ける
ことが予想される。この場合、各カメラから監視モニタ
へ伝送される画像データの量は、それぞれ時間経過に伴
って大きく変化することはない。したがって、このよう
なシステムでは、画像データの伝送方法として時分割多
重が採用されている場合が多い。
【0007】時分割多重が採用されたシステムでは、画
像データは、通常、複数のタイムスロットから構成され
る固定長フレームに格納されて伝送される。この場合、
各論理チャネルは、通常、図27に示すように、1また
は複数のタイムスロットに対応する。図27に示す例で
は、各フレーム毎に論理チャネル#a〜#cのためのタ
イムスロット#1〜#3が設けられている。この場合、
たとえば、タイムスロット#1に格納されるデータは、
論理チャネル#aを介して伝送されることになる。な
お、各タイムスロットの長さはそれぞれ予め固定的に決
められている。
【0008】図27に示すようなフレームが使用される
場合、配信装置102は、カメラ101aにより取得さ
れた画像データをタイムスロット#2に格納し、カメラ
101bにより取得された画像データをタイムスロット
#1および#3に格納する。一方、各受信装置103a
〜103cは、それぞれタイムスロット#1〜#3から
画像データを取り出す。これにより、カメラ101aに
より撮影された画像が画像モニタ104bに表示され、
カメラ101bにより撮影された画像が画像モニタ10
4aおよび104cに表示されることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のシステムでは、
各受信装置には、それぞれ予め決められた論理チャネル
が固定的に接続されている。図26に示す例では、各受
信装置103a〜103cには、それぞれ論理チャネル
#a〜#cが固定的に接続されている。即ち、受信装置
103a〜103cは、それぞれ論理チャネル#a〜#
cを介して伝送されてくる画像データしか受信できな
い。
【0010】このため、複数の画像モニタに同一の画像
を表示する場合には、それらの画像モニタの数と同じ数
の論理チャネルを介して同一の画像データを伝送する必
要がある。このため、複数の同一の画像データにより複
数の論理チャネルが使用されることになる。図26に示
す例では、カメラ101bから出力される画像データに
より2本の論理チャネル#aおよび#cが占有されてい
る。この結果、通信資源(伝送路105の帯域)の利用
効率が低下してしまう。
【0011】また、ある画像モニタの表示を切り替えよ
うとすると、他の画像モニタの表示も同時に切り替わっ
てしまうこともある。さらに、受信装置と論理チャネル
とが1:1に接続される構成では、このシステムに接続
可能な画像モニタの数は、伝送路105に確立される論
理チャネルのい数により制限されてしまう。
【0012】このように、既存の画像配信システムは、
時分割多重が採用されている場合には、通信資源の利用
効率が低く、また、画像を表示する画像モニタの数が制
限されていた。
【0013】本発明の課題は、通信資源の利用効率が高
く、より多くの画像を表示できる画像配信システムを提
供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の画像配信システ
ムは、配信装置から複数の受信装置へ画像データが配信
される構成であり、時分割多重方式で複数の論理チャネ
ルが確立されるネットワークと、配信指示により指定さ
れた論理チャネルを介して画像データを配信する配信装
置と、それぞれ受信指示により指定された論理チャネル
から画像データを受信する複数の受信装置と、を有す
る。
【0015】上記複数の受信装置は、それぞれ指定され
た論理チャネルから画像データを受信できる。ここで、
もし、複数の受信装置に対して同じ指示が与えられたと
すると、それら複数の受信装置は同一の論理チャネルか
ら画像データを受信する。従って、複数の画像モニタに
同一の画像を表示する場合であっても、1本の論理チャ
ネルを介して画像データを伝送するだけでよい。この結
果、通信資源(帯域)の無駄遣いが回避される。
【0016】本発明の画像配信システムは、伝送すべき
画像データの数に応じて上記ネットワークに確立すべき
論理チャネルの数を決定する決定手段と、上記複数の論
理チャネルに対してそれぞれ画像データを伝送するため
の帯域を割り当てる割当て手段と、上記決定手段および
割当て手段に従って配信指示を作成して上記配信装置へ
送出する作成手段をさらに有してもよい。
【0017】上記構成において、同時に配信すべき画像
データの数が少ないときは、各画像データに対して大き
な帯域が割り当てられるので、解像度の高い画像が表示
される。一方、同時に配信すべき画像データの数を増や
す場合には、必要に応じて、特定の画像データに対して
小さな帯域を割り当てることにより、余った帯域は他の
画像データに割り当てられる。このように、本発明の画
像配信システムでは、通信資源が効率よく利用される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形
態の画像配信システムの構成図である。図1において使
用する符号のうち、図26において使用されている符号
は同じものを表す。すなわち、カメラ101a〜101
c、画像モニタ104a〜104c、および伝送路10
5は既存のものをそのまま利用できる。そして、画像デ
ータは、時分割多重方式で配信装置1から伝送路105
を介して受信装置5a〜5bへ伝送される。以下では、
伝送路105を介したデータ伝送において、SDH多重
化方式が採用されているものとする。SDH(Synchron
ous Digital Hierarchy )は、ITU−Tにおいて勧告
されているデジタル通信のための仕様である。
【0019】配信装置1は、各画像データをそれぞれ対
応する論理チャネルに送出する。図1に示す例では、配
信装置1は、カメラ101aから出力される画像データ
を論理チャネル#bに送出し、また、カメラ101bか
ら出力される画像データを論理チャネル#aに送出す
る。このように、配信装置1は、ある画像データを複数
の論理チャネルに送出することはない。
【0020】受信装置5a〜5cは、それぞれ、伝送路
105に確立されている複数の論理チャネルの中の任意
の1つの論理チャネルから画像データを取り出すことが
できる。図1に示す例では、受信装置5a、5b、5c
は、それぞれ論理チャネル#a、#b、#aから画像デ
ータを取り出している。そして、受信装置5a〜5cに
より受信された画像データは、それぞれ画像モニタ10
4a〜104cに与えられる。これにより、カメラ10
1aにより撮影された画像が画像モニタ104bに表示
され、カメラ101bにより撮影された画像が画像モニ
タ104aおよび104cに表示されることになる。こ
のとき、論理チャネル#cは使用されていない。
【0021】このように、実施形態の画像配信システム
では、ある画像データが同時に複数の論理チャネルを介
して伝送されることはない。すなわち、図26に示した
従来のシステムでは、カメラ101bにより撮影された
画像を2台の画像モニタ(104a、104c)に表示
するためには2本の論理チャネル(#a、#c)が占有
されたが、実施形態のシステムでは、1本の論理チャネ
ルを介して画像データを伝送することにより、カメラ1
01bにより撮影された画像を2台の画像モニタ(10
4a、104c)に表示できる。このため、実施形態の
システムでは、通信資源(伝送路105の帯域)の利用
効率は高い。また、受信装置5a〜5cは、それぞれ所
望の論理チャネルから画像データを受信できるので、各
受信装置は、他の受信装置に影響を与えることなく、接
続すべき論理チャネルを切り替えることができる。した
がって、ある画像モニタの表示を切り替えたときに、他
の画像モニタの表示はその切替による影響を受けない。
【0022】図2は、SDHにおいて使用されるフレー
ムを説明する図である。画像データは、このフレームに
格納されて伝送される。各フレームは、厳密には正しく
ないが、9バイト×9列のヘッダ部と261バイト×9
列のペイロードから構成される。ヘッダ部は、SOH
(セクション・オーバヘッド)およびAUポインタを含
む。一方、ペイロードには、伝送すべきデータが格納さ
れる。SDHの速度は、例えば、8000フレーム/秒
である。
【0023】画像データは、配信装置から受信装置へ伝
送される際、各フレームのペイロードに格納される。各
カメラから出力される画像データを格納すべき位置は、
配信装置により認識されている。
【0024】図3は、配信装置および受信装置を制御す
る方法を説明する図である。配信装置1は、センタ装置
11から与えられる配信指示により制御される。センタ
装置11は、たとえば、このシステム全体を管理するセ
ンタ局内に設けられ、LANを介して1または複数のユ
ーザ端末(操作端末)に接続されている。この場合、画
像モニタ104a〜104cに表示すべき画像を指示す
る情報は、例えば、ユーザ端末を利用して入力される。
そして、センタ装置11は、ユーザ端末を利用して入力
された指示に基づいて配信指示を作成し、それを配信装
置1へ送る。ここで、センタ装置11と配信装置1との
間が専用線またはLAN等により接続されている場合
は、センタ装置11は、その専用線またはLAN等を介
して配信指示を配信装置1へ送る。また、センタ装置1
1に伝送路105が接続されている場合には、センタ装
置11は、後述するSOHを利用して配信指示を配信装
置1へ送ることもできる。
【0025】受信装置5a〜5cは、センタ装置11ま
たは配信装置1から与えられる受信指示により制御され
る。センタ装置11と各受信装置5a〜5cとの間がL
AN等により接続されている場合は、センタ装置11
は、そのLAN等を介して受信指示を受信装置5a〜5
cへ送る。また、配信装置1から伝送路105を介して
受信装置5a〜5cへ受信信号を送ることもできる。こ
の場合、配信装置1は、センタ装置11から受信した配
信指示に基づいて受信指示を作成し、SOHを利用して
その受信指示を受信装置5a〜5cへ送る。
【0026】図3に示す例では、配信指示は、専用線ま
たはLAN等を介してセンタ装置11から配信装置1へ
送られ、受信指示は、伝送路105を介して配信装置1
から受信装置5a〜5cへ送られている。
【0027】図4は、SOHの一例を示す図である。S
OHは、図2に示したように、SDHフレームのヘッダ
部に設けられている。SOHには、同期用バイト(A
1、A2)やパリティビット(B1、B2)のように予
め使用目的が決められている領域の他に、ユーザが自由
に使用できる「ユーザチャネル用バイト(F1)」が設
けられている。このユーザチャネル用バイトを利用した
伝送のデータ速度は、64kbps(=1バイト×8000
フレーム/秒)である。
【0028】配信指示または受信指示が伝送路105を
介して伝送される場合は、それらの指示は、このユーザ
チャネル用バイトに格納される。図3に示す例では、配
信装置1は、受信指示を作成すると、それを各フレーム
のユーザチャネル用バイトに格納して伝送路105へ出
力する。そして、受信装置5a〜5cは、伝送路105
を介して伝送されてくる各フレームのユーザチャネル用
バイトを読み込む。
【0029】次に、伝送路105を介して画像データを
伝送する方法を説明する。画像データは、伝送路105
上では、上述したように、図2に示したSDHフレーム
のペイロードに格納されて伝送される。ここで、SDH
フレームは、一定の周期で連続的に伝送される。具体的
には、SDHフレームは、8000フレーム/秒で連続
的に伝送される。なお、このフレームが伝送されるとき
のデータ列は、しばしば「トランスポート・ストリー
ム」と呼ばれる。
【0030】画像データを格納するためのデータ領域
は、ペイロード内の予め決められた位置に固定的に割り
当てられている。そして、この実施例では、画像データ
のためのデータ領域は、さらに3つのサブ領域に分割さ
れて使用される。ここで、たとえば、3つの画像データ
をそれぞれ各フレームの対応するサブ領域に格納し、そ
れらのフレームを順次連続的に伝送していけば、それら
3つのの画像データは時分割多重で伝送されることにな
る。
【0031】上記各サブ領域は、時間軸上では、図5
(a) に示すように、それぞれ画像データを伝送するため
のタイムスロット#1〜#3に対応する。この場合、例
えば、画像データを伝送するための帯域が18MHz であ
るとすると、各タイムスロット#1〜#3に割り当てら
れる帯域は、図5(b) に示すように、6MHz となる。
【0032】図6は、配信状態に応じて画像データのた
めの帯域を制御する方法を説明する図である。ここで
は、カメラ101a〜101cにより撮影された画像が
それぞれ画像モニタ104a〜104cに表示されてい
る状態において、さらに、カメラ101dにより撮影さ
れた画像を画像モニタ104dに表示する場合を説明す
る。
【0033】カメラ101a〜101cにより撮影され
た画像がそれぞれ画像モニタ104a〜104cに表示
されている期間は、配信装置1は、図7(a) に示すよう
に、カメラ101a〜101cから出力される画像デー
タをそれぞれタイムスロット#1〜#3に格納し、それ
らの画像データを伝送路105に送出している。ここ
で、タイムスロット#1〜#3を利用してデータを伝送
する各パスを、それぞれ論理チャネル#a〜#cと定義
する。この場合、カメラ101a〜101cから出力さ
れる画像データは、それぞれ論理チャネル#a〜#cを
介して伝送されることになる。そして、受信装置5a〜
5cは、それぞれ論理チャネル#a〜#cから画像デー
タを受信する。
【0034】このような状況において、ユーザ端末は、
「カメラ101dにより撮影される画像を画像モニタ1
04dに表示する」という要求をセンタ装置11に送
る。センタ装置11は、この要求を受け取ると、まず、
画像データを伝送するためのタイムスロットのうち未使
用のタイムスロットがあるか否かを調べる。未使用のタ
イムスロットがあれば、そのタイムスロットを配信装置
1に通知する。一方、すべてのタイムスロットが使用さ
れている場合は、それら使用中のタイムスロットのなか
から1つのタイムスロットを選択し、その選択したタイ
ムスロットを配信装置に通知する。いずれの場合におい
ても、タイムスロットを識別する情報は、具体的には、
例えば、図2に示すフレームのペイロード内の位置を表
す情報である。なお、センタ装置11は、カメラ101
dを識別する情報、および画像モニタ104dを識別す
る情報も配信装置1へ通知する。
【0035】図6に示す例では、タイムスロット#1〜
#3は、すべて使用中である。したがって、センタ装置
11は、タイムスロット#1〜#3のなかからタイムス
ロット#3を選択し、配信指示としてその旨を配信装置
1に通知する。タイムスロットを選択する方法について
は後述する。
【0036】配信装置1は、この配信指示を受け取る
と、図7(b) に示すように、タイムスロット#3を2つ
に分割し、カメラ101cから出力された画像データを
その前半部に格納し、カメラ101dから出力された画
像データをその後半部に格納する。この時、配信装置1
は、カメラ101cおよびカメラ101dから出力され
た画像データを、それぞれ3Mbpsのデータに圧縮する。
これにより、タイムスロット#3を利用する2本の論理
チャネル#c1および#c2が伝送路105に確立され
る。論理チャネル#c1および#c2の帯域は、それぞ
れ3Mである。さらに、配信装置1は、受信装置5a〜
5dに対して、タイムスロットの割当てを変更したこと
を通知する(受信指示または多重化情報)。この受信指
示は、たとえば、SOHを利用して送られる。
【0037】受信装置5cは、上記受信指示を受け取る
前はタイムスロット#3の全体から画像データを獲得し
ていたが、上記受信指示を受け取った後は、タイムスロ
ット#3の前半部のみから画像データを獲得する。ま
た、受信装置5dは、上記受信指示を受け取ると、以
降、タイムスロット#3の後半部から画像データを獲得
する。
【0038】このように、本実施形態の画像配信システ
ムでは、画像データを伝送するための帯域がすべて使用
されている状況下でさらに他の新たな画像データを伝送
する場合には、各画像データに対して割り当てる帯域を
調整することにより新たな論理チャネルが確立され、そ
の論理チャネルを介して上記新たな画像データが伝送さ
れる。すなわち、時分割多重を利用したシステムであり
ながら、画像データを伝送するための帯域の合計値を増
加させることなく、画像データを伝送するためのチャネ
ルの数を増やすことができる。この結果、伝送路の帯域
が無駄なく利用される。
【0039】ところで、上述の実施例では、各カメラか
ら出力される画像データは、1台の配信装置により受信
装置へ配信されているが、一般に、画像配信システムに
は、複数の配信装置が設けられることが多い。複数の配
信装置が設けられている画像配信システムの例を図8に
示す。この例では、配信装置1にカメラ101a〜10
1cが収容されており、配信装置2にカメラ101dが
収容されている。
【0040】図8に示すシステムにおいて、カメラ10
1a〜101cにより撮影された画像がそれぞれ画像モ
ニタ104a〜104cに表示されているものとする。
この場合、配信装置1は、カメラ101a〜101cか
ら出力された画像データを、図7(a) に示すように、そ
れぞれタイムスロット#1〜#3に格納している。
【0041】この状態において、ユーザ端末から「カメ
ラ101dにより撮影される画像を画像モニタ104d
に表示する」という要求が入力されたとする。この場
合、センタ装置11は、未使用のタイムスロットがある
か否かを調べると共に、カメラ101dを収容している
配信装置を認識し、それらの結果に基づいて配信指示を
作成する。そして、センタ装置11は、その配信指示を
配信装置1および配信装置2に通知する。
【0042】配信装置1は、この配信指示を受け取る
と、カメラ101aおよび101bから出力される画像
データをそれぞれタイムスロット#1および#2に格納
し、カメラ101cから出力される画像データをタイム
スロット#3の前半部に格納する。このとき、配信装置
1は、タイムスロット#3の後半部に、例えば、ダミー
データを格納する。一方、配信装置2は、上記配信指示
を受け取ると、カメラ101dから出力される画像デー
タをタイムスロット#3の後半部に格納する。これによ
り、カメラ101a〜101dから出力される画像デー
タが受信装置5a〜5dに配信されることになる。な
お、受信装置5a〜5dに対しては、図6を参照しなが
ら説明した場合と同様に、上記配信指示に対応する受信
指示が与えられる。
【0043】このように、伝送路105に複数の配信装
置が接続されている場合には、各配信装置は、伝送路1
05の上流側からフレームを受け取ると、その配信装置
に割り当てられているタイムスロットに画像データを格
納した後にそのフレームを下流側に送出する。これによ
り、複数の配信装置から複数の受信装置へ画像データが
配信される。
【0044】次に、センタ装置11について簡単に説明
する。センタ装置11は、CPU、メモリ、記憶装置、
他の端末(ユーザ端末、配信装置、受信装置を含む)と
通信するためのインタフェースを備えるコンピュータで
あり、図9〜図12に示すテーブルを用いて配信装置お
よび受信装置の動作を制御する。
【0045】図9は、配信状態テーブルを模式的に示す
図である。配信状態テーブルは、画像配信システムに設
けられている各配信装置の状態を管理する。具体的に
は、配信状態テーブルは、画像データのための各タイム
スロットと、そこに格納すべき画像データとの対応関係
を定義する。なお、「タイムスロット番号」は、画像デ
ータを格納すべきタイムスロットを識別する情報であ
り、図2に示したフレームのペイロード内の位置を用い
て表すこともできる。また、「画像データの格納方法」
は、各タイムスロットに格納されるべき画像データの大
きさ、およびその画像データを格納すべき位置を表す。
図9に示す例では、例えば、タイムスロット#3の前半
部にはカメラ101cにより取得された画像データが配
信装置1により格納され、タイムスロット#3の後半部
にはカメラ101dにより取得された画像データが配信
装置2により格納されていることを表している。なお、
配信装置は、このテーブルの内容に基づいて、画像デー
タをトランスポート・ストリームへ乗せる方法を指示す
る情報を作成することができる。この情報は、多重化情
報(トランスポート・ストリーム多重化情報)として受
信装置へ送出されることがある。
【0046】図10は、受信状態テーブルを模式的に示
す図である。受信状態テーブルは、各受信装置の状態を
管理する。具体的には、受信状態テーブルは、各受信装
置が受信している画像データのソース(発信元装置:実
施例では、配信装置およびカメラ)を定義する。図10
に示す例では、例えば、受信装置5aは、カメラ101
aから出力されて配信装置1により送出された画像デー
タを受信していることを表している。
【0047】図11(a) および図11(b) は、優先度テ
ーブルを模式的に示す図である。図11(a) に示す優先
度テーブルでは、各受信装置の優先度が定義されてお
り、図11(b) に示す優先度テーブルでは、カメラ毎に
優先度が定義されている。
【0048】センタ装置11は、ユーザ端末から画像表
示に係わる要求を受け取ると、図9〜図11に示した各
種テーブルを参照し、配信装置に通知すべき指示を作成
すると共に、必要に応じて受信装置に通知すべき指示も
作成する。そして、センタ装置11は、作成した指示を
配信装置(必要に応じて受信装置にも)に送る。
【0049】ユーザ願末からセンタ装置11へ与えられ
る要求としては、以下のものが想定される。 (a) ある画像モニタに画像を表示する (b) ある画像モニタの画像表示を停止する (c) ある画像モニタの画像を他の画像に切り替える 図12は、上記(a) の要求を受信したセンタ装置の動作
を説明するフローチャートである。ここでは、ユーザ端
末からの要求には、少なくとも、カメラを識別する情
報、およびそのカメラにより撮影された画像を表示すべ
き画像モニタを識別する情報が含まれているものとす
る。
【0050】ステップS1では、要求されたカメラから
の画像データが、現在、配信されているか否かが調べら
れる。この判断では、配信状態テーブルが参照される。
ここで、要求されたカメラからの画像データが、現在、
配信されているのであれば、配信指示は作成されず、ス
テップS2において受信指示が作成され、ステップS3
においてその受信指示が送出される。
【0051】要求されたカメラからの画像データが、現
在、配信されていないのであれば、ステップS11にお
いて、未使用のタイムスロットが存在するか否かが調べ
られる。この判断では、配信状態テーブルが参照され
る。ここで、未使用のタイムスロットが存在するのであ
れば、ステップS12において、要求されたカメラによ
り撮影される画像がその未使用タイムスロットに割り当
てるられる。そして、ステップS13およびS2におい
てそれぞれ配信指示および受信指示が作成され、ステッ
プS3においてそれらの指示が送出される。
【0052】未使用タイムスロットが存在しないのであ
れば、ステップS21において、使用中のタイムスロッ
トの中から優先度の低いタイムスロットが選択される。
この選択では、図11(a) または図11(b) に示した優
先度テーブルが参照される。続いて、ステップS22で
は、ステップS21で選択されたタイムスロットが分割
される。そして、ステップS23において、その選択さ
れたタイムスロットに先に割り当てられている画像が、
その選択されたタイムスロットの前半部に割り当てら
れ、要求されたカメラにより撮影される画像が、その選
択されたタイムスロットの後半部に割り当てられる。こ
の後、ステップS13、S2、S3が実行される。
【0053】図12に示すフローチャートによる動作の
具体例を示す。以下の説明では、図8に示すように、配
信装置1にカメラ101a〜101cが収容され、配信
装置2にカメラ101dが収容されているものとする。
また、受信装置5a〜5dにそれぞれ画像モニタ104
a〜104dが接続されているものとする。さらに、配
信指示および受信指示は、センタ装置11から各配信装
置及び各受信装置へ送られるものとする。
【0054】例1:カメラ101aおよび101bによ
り撮影される画像がそれぞれ画像モニタ104aおよび
104bに表示されている状況において、「画像モニタ
104cにカメラ101aの画像を表示する」という要
求が与えられた。
【0055】この場合、要求を受信した時点では、配信
状態テーブルの状態は図13(a) に示す状態であり、受
信状態テーブルは図14(a) に示す状態である。センタ
装置11は、上記要求を受け取ると、図12に示すフロ
ーチャートの処理を実行する。ここで、カメラ101a
から出力される画像データは、現在、タイムスロット#
1を利用して配信されている。したがって、ステップS
1の判断は、「Yes」であり、配信指示は作成されな
い。ただし、センタ装置11は、画像モニタ104cが
接続されている受信装置5cに対して、受信指示とし
て、「タイムスロット#1の画像データを受信」を送
る。このとき、受信状態テーブルは、図14(a) に示す
状態から図14(b) に示す状態に更新される。そして、
受信装置5cは、受信指示に従って、タイムスロット#
1から画像データを受信する。これにより、画像モニタ
104cにカメラ101aの画像が表示されるようにな
る。
【0056】例2:カメラ101aおよび101bによ
り撮影される画像がそれぞれ画像モニタ104aおよび
104bに表示されている状況において、「画像モニタ
104cにカメラ101cの画像を表示する」という要
求が与えられた。
【0057】この場合も、要求を受信した時点では、配
信状態テーブルの状態は図13(a)に示す状態であり、
受信状態テーブルは図14(a) に示す状態である。例2
の場合は、カメラ101cから出力される画像データ
は、現在、配信されていない。したがって、ステップS
1の判断は、「No」となり、ステップS11が実行さ
れる。ステップS11では、配信状態テーブルが参照さ
れる。このとき、配信状態テーブルは図13(a) に示す
状態であり、タイムスロット#3が未使用であることが
検出される。そして、ステップS12において、カメラ
101cにより撮影される画像に対してタイムスロット
#3が割り当てられる。この結果、配信状態テーブル
は、図13(a) に示す状態から図13(b) に示す状態に
更新される。また、センタ装置11は、カメラ101c
を収容している配信装置1に対して、配信指示として、
「カメラ101cから出力される画像データをタイムス
ロット#3に格納」を送る。
【0058】さらに、センタ装置11は、画像モニタ1
04cが接続されている受信装置5cに対して、受信指
示として、「タイムスロット#3の画像データを受信」
を送る。このとき、受信状態テーブルは、図14(a) に
示す状態から図14(c) に示す状態に更新される。そし
て、受信装置5cは、受信指示に従って、タイムスロッ
ト#3から画像データを受信する。これにより、画像モ
ニタ104cにカメラ101cの画像が表示されるよう
になる。
【0059】例3:カメラ101a〜101cにより撮
影される画像がそれぞれ画像モニタ104a〜104c
に表示されている状況において、「画像モニタ104d
にカメラ101dの画像を表示する」という要求が与え
られた。
【0060】この場合、要求を受信した時点では、配信
状態テーブルの状態は図13(b) に示す状態であり、受
信状態テーブルは図14(c) に示す状態である。例3の
場合は、例2の場合と同様に、ステップS1の判断が
「No」となり、ステップS11が実行される。ステッ
プS11では、配信状態テーブルが参照される。このと
き、配信状態テーブルは図13(b) に示す状態であり、
すべてのタイムスロットが使用中である。したがって、
ステップS21〜S23が実行される。
【0061】ステップS21において、優先度の低いタ
イムスロットが選択される。図11(a) に示す優先度テ
ーブルが参照された場合、受信装置5a〜5cの中で受
信装置5cの優先度が最も低いので、受信装置5cに対
応するタイムスロット#3が選択される。また、図11
(b) に示す優先度テーブルが参照された場合には、カメ
ラ101a〜101cの中でカメラ101cの優先度が
最も低いので、カメラ101cに対応するタイムスロッ
ト#3が選択される。なお、図11(a) に示す優先度テ
ーブルが参照された場合と、図11(b) に示す優先度テ
ーブルが参照された場合とで、選択されるタイムスロッ
トが互いに一致するとは限らない。
【0062】続いて、ステップS22およびS23にお
いて、タイムスロット#3の前半部にカメラ101cに
より撮影される画像が割り当てられ、タイムスロット#
3の後半部にカメラ101dにより撮影される画像が割
り当てられる。この結果、配信状態テーブルは、図13
(b) に示す状態から図13(c) に示す状態に更新され
る。そして、センタ装置11は、配信指示として、カメ
ラ101cを収容している配信装置1に対して、「カメ
ラ101cから出力される画像データをタイムスロット
#3の前半部に格納」を送り、カメラ101dを収容し
ている配信装置2に対しては、「カメラ101dから出
力される画像データをタイムスロット#3の後半部に格
納」を送る。
【0063】さらに、センタ装置11は、受信指示とし
て、画像モニタ104cが接続されている受信装置5c
に対して、「タイムスロット#3の前半部の画像データ
を受信」を送り、画像モニタ104dが接続されている
受信装置5dに対して、「タイムスロット#3の後半部
の画像データを受信」を送る。このとき、受信状態テー
ブルは、図14(c) に示す状態から図14(d) に示す状
態に更新される。そして、受信装置5cは、タイムスロ
ット#3の前半部から画像データを受信し、受信装置5
dは、タイムスロット#3の後半部から画像データを受
信する。これにより、画像モニタ104cおよび104
dに、それぞれカメラ101cおよび101dの画像が
表示されるようになる。
【0064】図15は、上記(b) の要求を受信したセン
タ装置の動作を説明するフローチャートである。ここで
は、ユーザ端末からの要求には、少なくとも、画像表示
を停止すべき画像モニタを識別する情報が含まれている
ものとする。
【0065】ステップS31では、要求された画像モニ
タに表示されている画像と同じ画像が他の画像モニタに
も表示されているか否かが調べられる。この判断では、
受信状態テーブルが参照される。ここで、同じ画像が他
の画像モニタにも表示されているのであれば、配信指示
は作成されず、ステップS32において受信指示が作成
され、ステップS33においてその受信指示が送出され
る。
【0066】要求された画像モニタに表示されている画
像と同じ画像が他の画像モニタには表示されていないの
であれば、ステップS41において、その要求された画
像モニタに対応するタイムスロットが分割されて使用さ
れているのか否かが調べられる。この判断では、配信状
態テーブルが参照される。ここで、そのタイムスロット
が分割されて使用されているのであれば、ステップS4
2において、そのタイムスロットを開放する。以降、こ
のタイムスロットは、所望の画像データを伝送するため
に使用可能になる。そして、ステップS43およびS3
2においてそれぞれ配信指示および受信指示が作成さ
れ、ステップS33においてそれらの指示が送出され
る。
【0067】一方、要求された画像モニタに対応するタ
イムスロットが分割されて使用されている場合には、ス
テップS51においてそのタイムスロットがいったん開
放された後、ステップS52において、先にそのタイム
スロットの前半部および後半部に割り当てられた画像の
うち以降も継続して表示される画像をそのタイムスロッ
ト全体に割り当てる。この後、ステップS13、S2、
S3が実行される。
【0068】図15に示すフローチャートによる動作の
具体例を示す。 例1:カメラ101aにより撮影される画像が画像モニ
タ104aおよび104cに表示されており、且つカメ
ラ101bにより撮影される画像が画像モニタ104b
に表示されている状況において、「画像モニタ104c
の表示を停止する」という要求が与えられた。
【0069】この場合、要求を受信した時点では、配信
状態テーブルの状態は図13(a) に示す状態であり、受
信状態テーブルは図14(b) に示す状態である。センタ
装置11は、上記要求を受け取ると、図15に示すフロ
ーチャートの処理を実行する。ここで、画像モニタ10
4cには、カメラ101aにより撮影される画像が表示
されている。そして、カメラ101aにより撮影される
画像は、画像モニタ104aにも表示されている。した
がって、ステップS31の判断は「Yes」であり、配
信指示は作成されない。ただし、センタ装置11は、画
像モニタ104cが接続されている受信装置5cに対し
て、受信指示として、「画像データの受信を停止」を送
る。このとき、受信状態テーブルは、図14(b) に示す
状態から図14(a) に示す状態に更新される。そして、
受信装置5cは、この受信指示を受け取ると、伝送路1
05から画像データを受信する動作を中止する。これに
より、画像モニタ104cの画像表示が停止される。
【0070】例2:カメラ101a〜101cにより撮
影される画像がそれぞれ画像モニタ104a〜104c
に表示されている状況において、「画像モニタ104c
の表示を停止する」という要求が与えられた。
【0071】この場合、要求を受信した時点では、配信
状態テーブルの状態は図13(b) に示す状態であり、受
信状態テーブルは図14(c) に示す状態である。例2の
場合は、画像モニタ104cには、カメラ101cによ
り撮影される画像が表示されている。そして、カメラ1
01cにより撮影される画像は、他の画像モニタには表
示されていない。したがって、ステップS31の判断は
「No」となり、ステップS41が実行される。このと
き、カメラ101cにより撮影される画像は、タイムス
ロット#3に割り当てられているが、このタイムスロッ
ト#3は分割されていない状態で使用されている。した
がって、ステップS42において、タイムスロット#3
が開放される。この結果、配信状態テーブルは、図13
(b) に示す状態から図13(a) に示す状態に更新され
る。また、センタ装置11は、カメラ101cを収容し
ている配信装置1に対して、配信指示として、「カメラ
101cから出力される画像データを配信しない」を送
る。
【0072】さらに、センタ装置11は、画像モニタ1
04cが接続されている受信装置5cに対して、受信指
示として、「画像データの受信を停止」を送る。このと
き、受信状態テーブルは、図14(c) に示す状態から図
14(a) に示す状態に更新される。そして、受信装置5
cは、この受信指示を受け取ると、伝送路105から画
像データを受信する動作を中止する。これにより、画像
モニタ104cの画像表示が停止される。
【0073】例3:カメラ101a〜101dにより撮
影される画像がそれぞれ画像モニタ104a〜104d
に表示されている状況において、「画像モニタ104d
の表示を停止する」という要求が与えられた。
【0074】この場合、要求を受信した時点では、配信
状態テーブルの状態は図13(c) に示す状態であり、受
信状態テーブルは図14(d) に示す状態である。例3の
場合は、例2の場合と同様に、ステップS31の判断が
「No」となりステップS41が実行される。このと
き、カメラ101dにより撮影される画像は、タイムス
ロット#3に割り当てられているが、このタイムスロッ
ト#3は分割された状態で使用されている。即ち、タイ
ムスロット#3は、その前半部に対してカメラ101c
の画像が割り当てられており、その後半部にカメラ10
1dの画像が割り当てられている。したがって、ステッ
プS51においていったんタイムスロット#3が開放さ
れた後、カメラ101cの画像がタイムスロット#3の
全体に対して割り当てられる。この結果、配信状態テー
ブルは、図13(c) に示す状態から図13(b) に示す状
態に更新される。そして、センタ装置11は、配信指示
として、カメラ101cを収容している配信装置1に対
して、「カメラ101cから出力される画像データをタ
イムスロット#3に格納」を送り、カメラ101dを収
容している配信装置2に対しては、「カメラ101dか
ら出力される画像データを配信しない」を送る。
【0075】さらに、センタ装置11は、受信指示とし
て、画像モニタ104cが接続されている受信装置5c
に対して、「タイムスロット#3の画像データを受信」
を送り、画像モニタ104dが接続されている受信装置
5dに対して「画像データの受信を停止」を送る。この
とき、受信状態テーブルは、図14(d) に示す状態から
図14(c) に示す状態に更新される。そして、受信装置
5cは、タイムスロット#3の全体から画像データを受
信し、受信装置5dは、画像データを受信する動作を中
止する。これにより、画像モニタ104dの画像表示が
停止される。
【0076】なお、ある画像モニタに表示されている画
像を他の画像に切り替える場合は、例えば、図12およ
び図15に示したフローチャートの処理を組み合わせる
ことにより実施可能である。
【0077】図16は、配信装置のブロック図である。
配信装置は、センタ装置11からの指示に従い、カメラ
から送られてくる画像データを多重化して伝送路105
に送出する。
【0078】回線インタフェース部21は、ネットワー
ク(伝送路105)とインタフェースする。すなわち、
回線インタフェース部21は、伝送路105の上流側か
ら送られてくるフレーム信号を受信して分離部22に出
力すると共に、多重化部23からの多重化データをフレ
ーム信号として伝送路105の下流側へ送出する。ここ
で、フレームは、例えば、上述してSDHフレームであ
り、画像データはそのフレーム内の予め決められた所定
の領域に格納される。また、回線インタフェース部21
は、フレーム同期信号を検出する機能、およびネットワ
ーククロックを検出する機能を備える。
【0079】分離部22は、伝送路105の上流側から
送られてくるフレーム信号から画像データのためのタイ
ムスロットに格納されているデータを分離して多重化部
23に送る。タイミング生成部24は、回線インタフェ
ース部21により検出されたフレーム同期信号およびネ
ットワーククロックを用いて、この配信装置内で使用さ
れるタイミング信号を生成する。
【0080】セレクタ25は、この配信装置に収容され
ているカメラから送られてくる画像データを選択する。
なお、この配信装置が収容しているカメラが1台の場合
は、セレクタ25は不要である。A/D変換器26は、
入力されるアナログ画像データをデジタル画像データに
変換する。PLL部27は、ネットワーククロックに同
期したクロックを生成する。
【0081】メモリ28は、A/D変換器26から出力
された画像データを格納する。そして、メモリ28に格
納されている画像データは、PLL部27により生成さ
れるクロックに従って読み出される。
【0082】符号化部29は、メモリ28から読み出し
た画像データを符号化することによりその画像データを
圧縮する。符号化方法は特に限定されるものではない。
尚、符号化部29は、制御部31からの指示に従って、
任意のデータ速度の画像データを出力できる。データの
圧縮率を高くするためには、例えば、符号化処理におい
てDCTを使用する場合、DCT出力の高周波成分をカ
ットすればよい。バッファメモリ30は、多重化部23
に対して適切なタイミングで画像データを出力するため
に、一時的にその画像データを格納する。
【0083】多重化部23は、制御部31の指示に従っ
て、バッファメモリ30から読み出された画像データと
分離部22から送られてくる画像データを多重化して出
力する。具体的には、多重化部23は、制御部31から
「オフ指示」が与えられたときに、分離部22から送ら
れてくる画像データを出力する。この場合、配信装置
は、上流から送られてくる画像データをスルーしてその
まま下流へ出力する。一方、制御部31から「オン指
示」が与えられると、多重化部23は、バッファメモリ
30から読み出された画像データを出力する。この場
合、配信装置は、上流から送られてくる画像データに対
してこの配信装置に収容されているカメラからの画像デ
ータを多重することになる。また、多重化部23は、画
像データを格納するフレームに対して多重化情報を付与
する。この多重化情報は、上述したように、画像データ
をトランスポートストリームに乗せる方法を示す情報で
ある。
【0084】制御部31は、センタ装置11からの指示
(配信指示)に従って、この配信装置の動作を制御す
る。すなわち、制御部31は、セレクタ25に対して、
選択すべきビデオ入力を指示する。また、制御部31
は、A/D変換器26に対して、サンプリング速度や変
換ビット数を指示する。更に、制御部31は、符号化部
29に対して、圧縮率などを指示する。また、制御部3
1は、多重化部23に対して、画像データを多重化する
ためのオン信号およびオフ信号を生成する。更に、制御
部31は、この配信装置に収容されているカメラを制御
する。この場合、例えば、RS232Cインタフェース
が使用される。
【0085】上記構成の配信装置において、ビデオ入力
1をタイムスロット#1に多重化する旨の配信指示を受
け取った場合には、制御部31は、セレクタ25、符号
化部29、および多重化部23に対して以下の指示を与
える。
【0086】セレクタ25:ビデオ入力1を選択するた
めの指示 符号化部29:画像データを6Mbpsにするための圧縮率 多重化部23:オン指示(タイムスロット#1に対応す
る期間)また、ビデオ入力3をタイムスロット#3の前
半部に多重化する場合には、制御部31は、以下の指示
を生成する。
【0087】セレクタ25:ビデオ入力3を選択するた
めの指示 符号化部29:画像データを3Mbpsにするための圧縮率 多重化部23:オン指示(タイムスロット#3の前半部
に対応する期間)図17は、受信装置のブロック図であ
る。受信装置は、センタ装置11または配信装置からの
指示に従い、多重化されている複数の画像データから指
定された画像データを抽出して画像モニタに表示する。
【0088】回線インタフェース部41は、伝送路10
5からフレーム信号を受信する。なお、回線インタフェ
ース部41は、ネットワーククロックを検出する機能を
備えている。PLL部42は、ネットワーククロックに
同期した内部クロックを生成する。同期検出部43は、
回線インタフェース部41により受信されたフレーム信
号の先頭に付与されている同期データに基づいて、同期
検出、同期異常検出、同期保護を実行する。
【0089】データ分離部44は、受信したフレームを
ヘッダ部とペイロードとに分離し、そのペイロードから
画像データを抽出する。このとき、データ分離部44
は、制御部50からの指示に従って、この受信装置に割
り当てられているタイムスロットのみから画像データを
抽出する。これにより、この受信装置に割り当てられて
いる論理チャネルが終端される。また、データ分離部4
4は、必要に応じて、受信したフレームから配信装置に
より付与された多重化情報を抽出し、それを制御部50
へ与える。
【0090】復号化部45は、符号化されている画像デ
ータを復号する。復号方法は、その画像データを復号化
した際の符号化方法により決まる。メモリ46は、復号
化部45により復号された画像データを一時的に格納す
る。D/A変換器47は、復号化部45により復号され
たデジタル画像データをアナログ画像データに変換して
画像モニタに与える。なお、D/A変換器47には、同
期検出部43により同期が検出されている期間は、復号
化部45により復号された画像データが与えられるが、
同期異常が検出されたときは、同期検出部43から制御
部50を介して与えられるフリーズ指示に従って、メモ
り46に格納されている過去の画像データが与えられ
る。
【0091】クロック再生部48は、データ分離部44
から得られる配信装置のクロック情報に基づいてクロッ
クを再生し、配信装置のクロックとこの受信装置のクロ
ックとを同期させる。セレクタ49は、PLL部42に
より生成されるクロックまたはクロック再生部48によ
り生成されるクロックの一方を選択し、内部クロックと
して出力する。
【0092】制御部50は、センタ装置11または配信
装置からの指示に従って、この受信装置の動作を制御す
る。すなわち、制御部50は、データ分離部44に対し
て抽出すべき画像データが格納されている位置(また
は、タイミング)を指示する。また、制御部50は、復
号化部45およびメモリ46に対して、フリーズ指示を
与える。
【0093】図18〜図21は、画像配信システムの動
作シーケンスを示す図である。ここでは、配信装置1に
カメラ3(カメラ101c)が収容されており、配信装
置2にカメラ4(カメラ101d)が収容されているも
のとする。また、このシーケンス図は、受信装置Kに接
続されている画像モニタKにカメラ3の画像が表示され
ている状況において、画像モニタKの表示をカメラ3の
画像からカメラ4の画像に切り替える場合を想定してい
る。
【0094】ユーザは、ユーザ端末を用いて「画像モニ
タKの表示をカメラ3の画像からカメラ4の画像に切り
替える」を要求する。この要求を受け取ったセンタ装置
11は、まず、受信状態テーブルを参照し、カメラ3の
画像が画像モニタK以外の画像モニタにも表示されてい
るのか否かを調べる。そして、カメラ3の画像が他の画
像モニタに表示されていなければ、カメラ3の画像の配
信を停止するために、配信装置1に対して配信停止要求
を送る。この配信停止要求は、割当て情報を含んでい
る。割当て情報は、画像データを伝送すべき論理チャネ
ル(画像データを格納すべきタイムスロット)を識別す
る情報、およびトランスポートストリームへの画像デー
タの乗せ方情報(その画像データを格納すべき位置を表
す情報)を含む。
【0095】配信装置1は、この要求を受け取ると、カ
メラ3へ出力停止要求を送る。カメラ3は、この要求に
応じて画像データの出力を停止し、配信装置1に対して
出力停止応答を返送する。そして、配信装置1は、カメ
ラ3から応答を受け取ると、センタ装置11からの配信
停止要求により指定された画像データの配信を停止す
る。すなわち、配信装置1は、カメラ3からの画像デー
タを割当て情報により指定された論理チャネルへ送出す
ることを停止する。この後、配信装置1は、センタ装置
11に対して配信停止応答を送る。
【0096】センタ装置11は、配信装置1からの応答
を受け取ると、配信状態テーブルを更新する。具体的に
は、配信状態テーブルからカメラ3に対応するレコード
が削除される。
【0097】なお、ユーザ端末から上記要求を受けたと
き、カメラ3の画像が画像モニタK以外の画像モニタに
も表示されている場合には、画像データを伝送するため
の論理チャネルに未使用帯域が存在するか否かが調べら
れる。未使用帯域がある場合には図19に示す処理へ進
み、未使用帯域がない場合には図20に示す処理へ進
む。
【0098】図19の処理の説明に移る。カメラ3の画
像の配信を停止した後、センタ装置11は、配信状態テ
ーブルを参照し、カメラ4の画像が配信中か否かを調べ
る。カメラ4の画像が配信中でない場合は、センタ装置
11は、カメラ4の画像を配信させるために、配信装置
2に対して配信要求を送出する。この配信停止要求も割
当て情報を含んでいる。
【0099】配信装置2は、受信した配信要求に従っ
て、カメラ4に対して画像データの出力を要求する。こ
れに対して、カメラ4は、画像データを出力すると共
に、配信装置2へ出力応答を返送する。配信装置2は、
この応答を受け取ると、カメラ4から出力される画像デ
ータの配信を開始すると共に、センタ装置11へ配信応
答を送る。このとき、配信装置2は、センタ装置11か
らの配信要求により指定された論理チャネル(タイムス
ロット)を介してカメラ4からの画像データを送出す
る。
【0100】センタ装置11は、配信装置2から配信応
答を受け取ると、配信状態テーブルを更新する。具体的
には、カメラ4に対応するレコードを追加する。なお、
ユーザ端末からカメラ4の画像を表示する旨の要求を受
けたとき、その画像が既に配信中であった場合には、セ
ンタ装置11は、カメラ4の画像を配信するための配信
要求を出力しない。
【0101】続いて、センタ装置11は、カメラ4の画
像を表示すべき画像モニタKが接続されている受信装置
Kに対して受信要求を送る。この受信要求は割当て情報
を含んでいる。この割当て情報は、基本的に、配信装置
2へ送った配信要求に含まれている割当て情報と同じで
ある。受信装置Kは、受信要求を受け取ると、その割当
て情報に従って、画像データを受信すべき論理チャネル
(タイムスロット)を切り替える。ここで、配信装置2
へ送った配信要求に含まれている割当て情報と受信装置
Kが受け取った受信要求に含まれている割当て情報とは
基本的に同じなので、受信装置Kは、配信装置2が上記
配信要求に従って配信する画像データを受信することが
できる。
【0102】受信装置Kは、この後、センタ装置11へ
受信応答を返送する。そして、センタ装置11は、応答
を受け取ると、受信状態テーブルを更新する。具体的に
は、受信装置Kに対応するレコードにおいて、配信装置
番号およびカメラ番号を更新する。
【0103】上記シーケンスにより、画像モニタKの表
示は、カメラ3の画像からカメラ4の画像に切り替えら
れる。なお、ユーザ端末からカメラ4の画像の配信が要
求されたとき、画像データを伝送するための帯域がすべ
て使用されていた場合には、図20に示すシーケンスに
進む。この場合、センタ装置11は、まず、受信状態テ
ーブルおよび優先度テーブルを参照し、優先度の低い受
信装置のみが受信している画像をサーチする。これは、
優先度の低い受信端末に表示される画像のために使用さ
れている帯域の一部をカメラ4の画像のために割り当て
るためである。センタ装置11は、上述のような画像を
検出した場合は、その画像を配信している配信装置に対
して帯域変更要求を送出し、一方、そのような画像を検
出できなかった場合には、ユーザ端末に対して配信要求
を実行できない旨のメッセージを送る。なお、優先度の
低い受信装置のみが受信している画像が複数検出された
場合には、その中の任意の1つがランダムに選択され
る。
【0104】センタ装置11は、配信装置1に対して帯
域変更要求を送出したものとする。この帯域変更要求
は、割当て情報を含んでいる。この場合、割当て情報
は、「カメラ3からの画像データの帯域を圧縮する旨、
およびその圧縮した画像データを格納する位置を表す情
報」を含んでいる。
【0105】配信装置1は、上記帯域変更要求を受け取
ると、以降、割当て情報に従って、カメラ3からの画像
データを圧縮し、その圧縮した画像データを指定された
位置に格納して配信する。そして、配信装置1は、セン
タ装置11へ帯域変更応答を返送する。なお、カメラ3
が画像データの帯域を変更する機能を備えている場合に
は、カメラ3へ帯域変更要求を転送し、カメラ3がその
要求に従って画像データの帯域を圧縮する。この場合、
配信装置1は、カメラ3から受信した画像データをその
まま指定された位置に格納して出力するだけでよい。
【0106】センタ装置11は、配信装置1から帯域変
更要求を受け取ると、配信状態テーブルを更新する。具
体的には、カメラ3に対応するレコードにおいて、画像
データの格納方法を更新する。
【0107】図21へ移る。図21に示すシーケンス
は、基本的に、図19に示したシーケンスと同じであ
る。ただし、図21に示すシーケンスでは、センタ装置
11から配信装置2へ送られる配信要求は、カメラ4か
らの画像データを圧縮する旨の指示を含んでいる。した
がって、配信装置2は、この配信要求を受け取ると、カ
メラ4からの画像データを圧縮し、その圧縮した画像デ
ータを配信要求により指定された位置に格納して配信す
る。
【0108】このように、本実施形態のシステムでは、
ある画像(実施例では、カメラ4の画像)の配信が要求
されたときに画像データを伝送するための帯域がすべて
使用されていた場合であっても、優先度の低い画像(実
施例では、カメラ3の画像)のために割り当てられてい
た帯域の一部をカメラ4の画像のために割当てることに
より、カメラ3およびカメラ4の画像が共に配信でき
る。
【0109】図22は、帯域変更要求を受けたときの配
信装置の動作を説明するシーケンス図である。ここで
は、センタ装置11から配信装置へ与えられる帯域変更
要求が「タイムスロット#3の全体に格納されていたカ
メラ3からの画像データを、タイムスロット#3の前半
部のみに格納する」という指示を含むものとする。ここ
で、タイムスロット#3は、6Mbpsでデータを伝送する
ものとする。
【0110】制御部23は、帯域変更要求を受け取る
と、符号化部29に対して、符号化速度を変更するため
の指示を送る。この指示は、画像データを6Mbpsから3
Mbpsへ変更する指示である。符号化部29は、この指示
に従って、画像データの圧縮率を変更し、以降、入力さ
れる画像データを3Mbpsの画像データに符号化して送出
する。続いて、制御部31は、多重化部23に対して、
符号化部29により符号化された画像データをタイムス
ロットに格納する方法を指示する。具体的には、例え
ば、タイムスロット#3の前半部に画像データを格納す
るための指示が送られる。多重化部23は、この指示に
従って画像データを指定された位置に格納する。さら
に、多重化部23は、画像データを格納するフレームの
ヘッダ部に、多重化情報を付与する。この多重化情報
は、画像データの格納位置を指示する。
【0111】図23は、受信要求を受けた受信装置の動
作を説明するシーケンス図である。受信装置の制御部5
0は、センタ装置11から受信要求を受け取ると、デー
タ分離部44に対してデータ分離指示を送る。このデー
タ分離指示は、抽出すべき画像データが格納されている
位置(または、タイミング)を指示する。そして、デー
タ分離部44は、この指示に従って、入力フレームから
指定された画像データを抽出する。
【0112】図24および図25は、SDHフレームに
画像データを格納する方法の例を示す図である。ここで
は、STM−1フレームが使用されている。STM−1
フレームは、AU−4(管理ユニット4)にSOHを付
与することにより作成される。AU−4は、VC−4
(バーチャルコンテナ4)にAUポインタを付与するこ
とにより作成される。VC−4は、3個のTUG−3
(トリビュタリユニットグループ3)にPOH(パス・
オーバヘッド)等を付与することにより作成される。T
UG−3は、7個のTUG−2にNPI等を付与するこ
とにより作成される。TUG−2は、11個のTU−1
1により構成される。TU−11は、VC−11(バー
チャルコンテナ11)にポインタを付与することにより
作成される。VC−11は、C−11(コンテナ11)
にPOHを付与することにより作成される。C−11
は、一般に、最小コンテナと呼ばれており、PCM−2
4を格納する。
【0113】図24に示す例では、各最小コンテナが2
つに分割されて使用される。この場合、各最小コンテナ
に互いに異なるカメラから出力された画像データを格納
することができる。一方、図25に示す例では、最小コ
ンテナを単位として画像データが格納される。そして、
4セットの画像データによりTUG−2が構成されてい
る。
【0114】上記実施例では、各配信装置と各受信装置
とを接続する伝送路がリング状であるが、本発明の画像
配信システムの伝送路は、必ずしもリング状である必要
はない。ただし、伝送路をリング状にすることにより様
々なメリットが得られる。例えば、画像データを伝送す
る伝送路を2重リングとし、各伝送路ごとに互いに異な
る方向に同一の画像データを伝送する構成とすれば、伝
送路に障害(2本の伝送路が同時に切断された場合を含
む)が発生したとしても、信号をループバックすること
により画像データの配信を継続できる。伝送路をリング
状にすることのメリットは、特願平11−010747
号に記載されている。なお、伝送路は、物理的にリング
状でる必要はなく、例えば、メッシュ接続された網であ
っても論理的にリング状に構築されていればよい。
【0115】ところで、ネットワーク上に複数の論理チ
ャネルを確立し、通信状態に応じて各論理チャネルに割
り当てる帯域を調整する技術は、従来から知られてい
る。例えば、ATM網では、しばしば、交換機の輻輳状
態などに応じて仮想パスまたは仮想チャネルの帯域が調
整される。しかしながら、時分割多重を利用するシステ
ムにおいて、互いに多重化されている各チャネルの帯域
を伝送すべき画像の数に応じて調整する方法は知られて
いない。
【0116】上述した実施例の監視システム(交通量や
自然災害などを監視するシステム)では、各カメラから
出力される画像データのデータ量は、一般に、変動が少
ないと考えられる。このため、この種のシステムでは、
従来より、時分割多重方式が利用されており、各カメラ
から出力される画像データは、帯域が固定的に割り当て
られた論理チャネルを介して伝送されることが普通であ
った。ところが、例えば、伝送路の帯域の上限が決めら
れているシステムにおいてより多くの画像を同時に監視
したい場合や、あるいは、多数の画像をより少ない帯域
の伝送路を用いて監視したい場合には、既存の配信シス
テムでは実現することが容易ではなかった。
【0117】本発明は、この問題を解決するものであ
り、時分割多重を利用したシステムでありながら、画像
データのために用意されている帯域を伝送すべき画像の
数に応じて各画像に割り当てるものである。
【0118】
【発明の効果】本発明の画像配信システムでは、各受信
装置は、伝送路に設定される複数の論理チャネルの中の
所望の論理チャネルから画像データを受信して表示する
ことができるので、ある画像を複数の画像モニタに表示
する場合であっても、その画像のために複数の論理チャ
ネルが占有されることはない。このため、通信資源の利
用効率が高くなる。また、同時に配信される画像の数に
応じて各画像に対して割り当てるべき帯域を自動的に調
整する機能を設けたので、表示すべき画像の数が変動し
た場合であっても、通信資源が有効に利用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の画像配信システムの構成図
である。
【図2】SDHにおいて使用されるフレームを説明する
図である。
【図3】配信装置および受信装置を制御する方法を説明
する図である。
【図4】SOHの一例を示す図である。
【図5】画像データが格納されるタイムスロットを説明
する図である。
【図6】配信状態に応じて画像データのための帯域を制
御する方法を説明する図である。
【図7】タイムスロットに画像データを格納する方法を
説明する図である。
【図8】複数の配信装置が設けられている画像配信シス
テムの構成図である。
【図9】配信状態テーブルを模式的に示す図である。
【図10】受信状態テーブルを模式的に示す図である。
【図11】優先度テーブルを模式的に示す図である。
【図12】センタ装置の操作を説明するフローチャート
(その1)である。
【図13】配信状態テーブルを更新する例を示す図であ
る。
【図14】受信状態テーブルを更新する例を示す図であ
る。
【図15】センタ装置の操作を説明するフローチャート
(その2)である。
【図16】配信装置のブロック図である。
【図17】受信装置のブロック図である。
【図18】画像配信システムの動作シーケンスを示す図
(その1)である。
【図19】画像配信システムの動作シーケンスを示す図
(その2)である。
【図20】画像配信システムの動作シーケンスを示す図
(その3)である。
【図21】画像配信システムの動作シーケンスを示す図
(その4)である。
【図22】帯域変更要求を受けた配信装置の動作を説明
するシーケンス図である。
【図23】受信装置の動作を説明するシーケンス図であ
る。
【図24】SDHフレームに画像データを格納する方法
の例(その1)である。
【図25】SDHフレームに画像データを格納する方法
の例(その2)である。
【図26】既存の画像配信システムの一例の構成図であ
る。
【図27】画像データを格納するフレームを模式的に示
す図である。
【符号の説明】
1、2 配信装置 5a〜5d 受信装置 11 センタ装置 101a〜101d カメラ 104a〜104d 画像モニタ 105 伝送路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤山 武彦 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5C022 AA01 AC69 5C063 AB03 AB07 AC01 AC10 CA09 CA11 CA14 CA23

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配信装置から複数の受信装置へ画像デー
    タを配信する画像配信システムであって、 時分割多重方式で複数の論理チャネルが確立されるネッ
    トワークと、 配信指示により指定された論理チャネルを介して画像デ
    ータを配信する配信装置と、 それぞれ、受信指示により指定された論理チャネルから
    画像データを受信する複数の受信装置と、 を有する画像配信システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像配信システムであ
    って、 上記ネットワークは、リング状の伝送路である。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の画像配信システムであ
    って、 上記ネットワークに確立すべき論理チャネルの数を決定
    する決定手段をさらに有する。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の画像配信システムであ
    って、 上記複数の論理チャネルに対してそれぞれ画像データを
    伝送するための帯域を割り当てる割当て手段をさらに有
    する。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の画像配信システムであ
    って、 伝送すべき画像データの数に応じて上記ネットワークに
    確立すべき論理チャネルの数を決定する決定手段と、 上記複数の論理チャネルに対してそれぞれ画像データを
    伝送するための帯域を割り当てる割当て手段と、 上記決定手段および割当て手段に従って配信指示を作成
    して上記配信装置へ送出する作成手段をさらに有する。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の画像配信システムであ
    って、 上記複数の論理チャネルに対して予め優先順位が与えら
    れており、 上記割当て手段は、各論理チャネルに与えられている優
    先順位に基づいてそれら複数の論理チャネルにそれぞれ
    帯域を割り当てる。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の画像配信システムであ
    って、 上記複数の受信装置に対して予め優先順位が与えられて
    おり、 上記割当て手段は、各受信装置に与えられている優先順
    位に基づいて上記複数の論理チャネルにそれぞれ帯域を
    割り当てる。
  8. 【請求項8】 請求項5に記載の画像配信システムであ
    って、 上記配信装置は、受信した配信指示に基づいて受信指示
    を作成し、上記ネットワークを介してその受信指示を対
    応する受信装置へ送出する。
  9. 【請求項9】 時分割多重方式で複数の論理チャネルが
    確立されるネットワークを介して配信装置から複数の受
    信装置へ画像データを配信する画像配信システムにおい
    て使用される配信装置であって、 受信指示により指定された論理チャネルから画像データ
    を受信する機能を備える複数の受信装置に対して、配信
    指示により指定された論理チャネルを介して画像データ
    を配信する配信手段を備える配信装置。
  10. 【請求項10】 時分割多重方式で複数の論理チャネル
    が確立されるネットワークを介して配信装置から複数の
    受信装置へ画像データを配信する画像配信システムにお
    いて使用される複数の受信装置の中の任意の1つとして
    の受信装置であって、 配信指示により指定された論理チャネルを介して画像デ
    ータを配信する機能を備える配信装置から上記ネットワ
    ークを介して送られてくる画像データのうち、受信指示
    により指定された論理チャネルから画像データを受信す
    る受信手段を備える受信装置。
  11. 【請求項11】 配信装置から複数の受信装置へ画像デ
    ータを配信する画像配信システムであって、 複数のタイムスロットから構成される固定長フレームを
    伝送するネットワークと、 配信指示に従って、第1の画像データを上記固定長フレ
    ームの第1のタイムスロットに格納し、第2の画像デー
    タを上記固定長フレームの第2のタイムスロットに格納
    し、その固定長フレームを上記ネットワークに送出する
    1または複数の配信装置と、 それぞれ、受信指示に従って、上記固定長フレームの第
    1または第2のタイムスロットから画像データを受信す
    る複数の受信装置と、を有する画像配信システム。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の画像配信システム
    であって、 上記第1および第2の画像データが配信されている期間
    に、さらに第3の画像データを配信する旨の要求があっ
    た場合、 上記1または複数の配信装置は、第1の画像データを上
    記固定長フレームの第1のタイムスロットに格納し、第
    2および第3の画像データを上記固定長フレームの第2
    のタイムスロットに格納し、その固定長フレームを上記
    ネットワークに送出する。
  13. 【請求項13】 配信装置から複数の受信装置へ画像デ
    ータを配信する画像配信方法であって、 時分割多重方式で複数の論理チャネルを確立し、 配信指示により指定された論理チャネルを介して画像デ
    ータを配信し、 複数の受信装置が、それぞれ、受信指示により指定され
    た論理チャネルから画像データを受信する画像配信方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の画像配信方法であ
    って、 伝送すべき画像データの数に応じて確立すべき論理チャ
    ネルの数を決定し、 確立すべき複数の論理チャネルに対してそれぞれ画像デ
    ータを伝送するための帯域を割り当て、 上記決定された論理チャネルの数および割り当てられる
    帯域に従って上記配信指示を作成する。
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