JP2001094502A - 電磁環境設計方法および設計プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

電磁環境設計方法および設計プログラムを記録した記録媒体

Info

Publication number
JP2001094502A
JP2001094502A JP27047999A JP27047999A JP2001094502A JP 2001094502 A JP2001094502 A JP 2001094502A JP 27047999 A JP27047999 A JP 27047999A JP 27047999 A JP27047999 A JP 27047999A JP 2001094502 A JP2001094502 A JP 2001094502A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
distribution
storage device
base station
noise
analysis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP27047999A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3439396B2 (ja
Inventor
Kazuhiro Takatani
和宏 高谷
Yuji Maeda
裕二 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP27047999A priority Critical patent/JP3439396B2/ja
Publication of JP2001094502A publication Critical patent/JP2001094502A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3439396B2 publication Critical patent/JP3439396B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、最適な無線通信システムの基
地局配置設計や最適な通信環境設計を行う電磁環境設計
方法および設計プログラムを記録した記録媒体を提供す
ることにある。 【解決手段】本発明は、電波伝搬特性を解析し、電界強
度分布と遅延特性分布を求めて記憶装置に記憶するステ
ップと、前記記憶装置に記憶された情報に基づいて通信
特性を解析し、誤り率分布と実効電送速度分布を求め記
憶装置に記憶するステップと、前記記憶装置に記憶され
た電界強度、遅延特性、誤り率、実効伝送速度に対して
所定のしきい値を設定して無線通信システムの基地局の
通信可能エリアと通信可能な基地局数を求めるステップ
とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンピュータ(計算
機)シミュレーションにより無線通信システムの基地局
の通信可能エリアと通信可能な基地局数を設計するため
の電磁環境設計方法および設計プログラムを記録した記
録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の無線通信システムの基地局配置設
計に用いられるシミュレーションシステムとして、通信
環境のレイアウト情報に基づいて、ある送信局から送信
された電波の電界強度分布を解析するシステムが知られ
ている。解析手段としては、統計的手法やレイトレーシ
ング法と呼ばれる幾何光学的手法がよく用いられる。
【0003】レイトレーシングは、無線通信システムの
設計において電波伝搬特性を明らかにするために使用さ
れる手法で、例えば、「K.R.Schoubach,
N.J.Davis and T.S.Rappapo
rt,“A Ray Tracing Method
for Predicting Path Lossa
nd Delay Spread in Microc
ellular Environments,“IEE
E Vehicular Techchnol.Con
f.,pp.932−935,May 1992.」に
述べられているように、障害物の有無に関わらず任意の
観測点における電界強度と遅延特性を解析することが可
能である。
【0004】統計的手法は、様々な伝搬環境において測
定された電波伝搬特性のデータを利用し、電界強度分布
を推定する手法であり、より正確な推定を行うためには
非常に多くのデータを必要とし、オフィス等の複数な通
信環境に対する正確な推定は困難とされている。
【0005】無線通信システムは、フェージングの発生
しない環境において、受信電界強度があるしきい値(所
要受信強度)以上であれば、自動利得制御(AGC)回
路により、一定の通信品質に保たれる。しかしながら、
無線通信システムの使用されるマルチパス環境では、平
均受信電界強度が所要受信電界強度を満足していても、
フェージングによる受信電界強度変動が生じるため、通
信状態が悪くなる場合がある。特に、複雑な通信環境を
形成する近年のオフィス等では、この様な傾向が強くな
っている。そのため、通信の無線基地局配置設計におい
ては、フェージングのない環境における所要受信電界強
度に、フェージングに対する保護マージンが考慮され
る。
【0006】従来の基地局設計シミュレーションにおい
ては、基地局の送信電力、受信機の所要受信電界強度、
受信電界強度変動のマージンによって、基地局の通信エ
リア(セル)半径を推定し、セル半径間隔で基地局を配
置していた。また、どうしてもカバーできないエリアが
存在する場合は新たに基地局を増設していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】現在の無線通信におい
ては、有線と同様に、画像等の大容量通信が行われるた
め、より高速な通信速度の無線通信システムが開発され
ている。無線通信システムが高速化されるにつれて、無
線通信品質における符号間干渉の影響が大きくなる。符
号間干渉は、マルチパス環境において、受信信号が時間
的に広がりを持つために、1ビット(シンボル)分の通
信信号が前後の通信信号と干渉するために生じる。遅延
波の遅延時間の広がりが通信信号の1ビットあるいは1
シンボルの周期に対して十分小さい場合以外は符号間干
渉は生じるので、電界強度に無関係な誤りが生じ、通信
品質や通信可能エリアに大きく影響する。
【0008】従来の無線通信システムにおいては、携帯
電話やPHS(PersonalHandyphone
System)等による音声の通信が主流であった。
そのため、通信可能エリアは基地局との接続が可能かど
うかが基本であり、通信信号が所要受信強度以上で到達
するエリアであった。移動無線通信においてはフェージ
ングに対する保護マージンの考慮がなされているが、通
信品質や通信速度で規定する設計システムはこれまで開
発されていない。
【0009】無線LANのような高速通信システムの基
地局設計においては、通信速度が速く、1ビットあるい
は1シンボルの周期が短いため、通信品質や通信速度が
通信可能エリアを決定するパラメータとして、遅延特性
の考慮が必要となってきている。
【0010】また、高速なクロック周波数で動作する電
子機器が増加し、電子機器の不要輻射雑音が無線通信に
使用される高周波数帯まで広がっている。さらに、構内
の無線通信においては無線局免許を必要としない無線通
信システムも使用されており、電子機器との共存や、他
の無線通信システムとの共存等の電磁環境も考慮した基
地局配置設計が必要となってきている。
【0011】無線通信システムの基地局設計に対するレ
イトレーシングを用いたシミュレーションシステムや、
無線通信システムのフェージングや雑音に対するシミュ
レーション手法は存在するが、現状あるいは将来の高速
無線通信システムに対応し、電波伝搬特性および各種通
信特性(フェージング特性、遅延特性、雑音特性等)を
総合的に評価して最適な基地局配置設計や最適な通信環
境設計を行う設計システムは存在していない。
【0012】本発明の目的は、前述した従来の技術の問
題を解決するために、通信可能エリアを決定する電界強
度分布、遅延特性分布、誤り率特性分布、伝送速度分布
の評価パラメータを任意の通信環境に対して簡単かつ自
動で可視化することを可能とし、どの評価パラメータに
対してもしきい値を規定でき、最適な無線通信システム
の基地局配置設計や最適な通信環境設計を行う電磁環境
設計方法および設計プログラムを記録した記録媒体を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、無線通信システムの通信可能エリアと通信
可能な基地局数をコンピュータシミュレーションを用い
て設計する電磁環境設計方法において、通信環境のレイ
アウト情報と、基地局配置情報と、対象無線通信システ
ム情報とを入力し記憶装置に記憶する第1のステップ
と、前記第1のステップで記憶装置に記憶された入力情
報に基づいて電波伝搬特性を解析し、電界強度分布と遅
延特性分布を求めて記憶装置に記憶する第2のステップ
と、前記記憶装置に記憶された情報に基づいて通信特性
を解析し、誤り率分布と実効電送速度分布を求め記憶装
置に記憶する第3のステップと、前記記憶装置に記憶さ
れた電界強度、遅延特性、誤り率、実効伝送速度に対し
て所定のしきい値を設定して無線通信システムの基地局
の通信可能エリアと通信可能な基地局数を求める第4の
ステップとを具備することを特徴とする。
【0014】また本発明は、前記電磁環境設計方法にお
いて、電波伝搬特性解析にレイトレーシングを使用する
ことを特徴とする。
【0015】また本発明は、前記電磁環境設計方法にお
いて、通信特性解析に信号処理解析システムを使用する
ことを特徴とする。
【0016】また本発明は、前記電磁環境設計方法にお
いて、計算された通信特性を自動的にデータベース化す
る記憶手段を備え、解析時間を短縮することを特徴とす
る。
【0017】また本発明は、前記電磁環境設計方法にお
いて、電磁環境設計方法において、雑音・干渉波源の位
置情報、雑音・干渉波源に対する特性パラメータを入力
し、電波伝搬特性解析、通信特性解析を用いて、雑音・
干渉波源が存在する場合の電界強度分布、遅延特性分
布、誤り率分布、実効伝送速度分布を解析することを特
徴とする。
【0018】また本発明は、無線通信システムの通信可
能エリアと通信可能な基地局数をコンピュータシミュレ
ーションを用いて設計する設計プログラムを記録した記
録媒体において、通信環境のレイアウト情報と、基地局
配置情報と、対象無線通信システム情報とを入力し記憶
装置に記憶する第1の手順、前記第1の手順で記憶装置
に記憶された入力情報に基づいて電波伝搬特性を解析
し、電界強度分布と遅延特性分布を求めて記憶装置に記
憶する第2の手順、前記記憶装置に記憶された情報に基
づいて通信特性を解析し、誤り率分布と実効電送速度分
布を求め記憶装置に記憶する第3の手順、前記記憶装置
に記憶された電界強度、遅延特性、誤り率、実効伝送速
度に対して所定のしきい値を設定して無線通信システム
の基地局の通信可能エリアと通信可能な基地局数を求め
る第4の手順をコンピュータに実行させるためのもので
ある。
【0019】また本発明は、前記設計プログラムを記録
した記録媒体において、電波伝搬特性解析にレイトレー
シングを使用することを特徴とするものである。
【0020】また本発明は、前記設計プログラムを記録
した記録媒体において、通信特性解析に信号処理解析シ
ステムを使用することを特徴とするものである。。
【0021】また本発明は、前記設計プログラムを記録
した記録媒体において、計算された通信特性を自動的に
データベース化する記憶手段を備え、解析時間を短縮す
ることを特徴とするものである。
【0022】また本発明は、前記設計プログラムを記録
した記録媒体において、雑音・干渉波源(雑音源は意図
的でない電磁波の発生源である電子機器等であり、干渉
波源は意図的に電磁波を発生する同一周波数帯を使用す
る他の無線通信システム等である。)の位置情報、雑音
・干渉波源に対する特性パラメータを入力し、電波伝搬
特性解析、通信特性解析を用いて、雑音・干渉波源が存
在する場合の電界強度分布、遅延特性分布、誤り率分
布、実効伝送速度分布を解析することを特徴とするもの
である。
【0023】本発明は、電界強度分布、遅延特性分布、
誤り率特性分布、伝送速度分布の評価パラメータを用い
て、任意の通信環境に対する最適な基地局配置設計や最
適な通信環境設計を可能にする電磁環境設計システムを
提案する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
形態例を詳細に説明する。
【0025】図1は本発明で用いる電磁環境設計システ
ムのシステム構成を示す図であり、1−1は入力装置で
あり、1−2は表示装置であり、1−3は中央処理装置
であり、1−4は記憶装置である。図2は本発明の電磁
環境設計方法の設計フローを示す図である。以下に図2
に基づいた設計手順を説明する。
【0026】ステップ101から103において、通信
環境の解析対象レイアウト情報・基地局配置情報・無線
通信システム情報を入力装置1−1から入力し中央処理
装置1−3を介して記憶装置1−4に記憶する。ステッ
プ104において、雑音・干渉源の有無の選択を行い、
雑音・干渉源有り(Yes)の場合は雑音・干渉源の位
置情報、雑音・干渉源に対する周波数・振幅等の特性パ
ラメータ等の選択または入力(ステップ105)を行い
記憶装置1−4に記憶する。また、雑音・干渉源無し
(No)の場合は、ステップ106およびステップ10
7に進む。
【0027】ステップ106においては、記憶装置1−
4に記憶された入力情報に基づいて電波伝搬特性解析を
行う。電波伝搬特性解析では、解析範囲内の電界強度分
布、遅延特性分布、信号対雑音・干渉波比分布等の計算
を行う。解析された結果は記憶装置1−4に記憶され
る。
【0028】ステップ107において、対象無線通信シ
ステムの熱雑音に対する通信特性、遅延広がりに対する
誤り率特性等のデータベースの有無を判断し、データベ
ースが存在しなければ(No)、前記記憶装置1−4に
記憶された情報を基に通信特性解析(ステップ108)
を行い、誤り率分布と実効伝送速度分布を求め記憶装置
1−4に記憶する通信特性データベース作成(ステップ
109)を行う。データベース作成済み(Yes)の場
合は、ステップ110の評価パラメータの選択に進む。
【0029】電波伝搬特性解析(ステップ106)と通
信特性データベース作成(ステップ109)の両方が完
了すれば、評価パラメータの選択(ステップ110)を
行う。
【0030】ステップ110において、基地局の通信可
能エリア、受信可能チャネル数(通信可能な基地局数)
を選択しない場合は、前述の記憶装置1−4に蓄積され
た情報から選択された情報を引き出し、電界強度分布、
遅延広がり分布(遅延特性分布)、誤り率分布、実効伝
送速度分布等の評価パラメータを表示装置1−2に表示
し、記憶装置1−4に記憶する(ステップ111)。全
ての基地局を評価する場合には、それぞれの評価パラメ
ータに対する最小値、最大値、平均値、中央値等の選択
が可能である。
【0031】ステップ110において、基地局の通信可
能エリアを選択した場合(ステップ112)は、前記記
憶装置1−4に記憶された電界強度、遅延広がり、誤り
率、実効伝送速度に対して所定のしきい値を設定して入
力、あるいは選択し、無線通信システムの基地局の通信
可能エリアを求め、記憶装置1−4に記憶して(ステッ
プ113)、通信可能エリアを表示装置1−2に表示
し、記憶装置1−4に記憶する(ステップ114)。ス
テップ114では、あらかじめ中央処理装置1−3にお
いて設定されたしきい値を満足しているか否かで通信可
能・不可能が判断される。しきい値はあらかじめ用意さ
れているものを選択する場合と、所定の値を入力する場
合の両方を選択できる。この場合、全ての評価パラメー
タに対してしきい値を設け論理和によって判断すること
も、1部の評価パラメータによって規定することも可能
である。
【0032】ステップ110において、受信可能チャネ
ル数を選択した場合(ステップ115)は、ステップ1
16において所定のしきい値を設定して入力、あるいは
選択を行い、受信可能チャネル数を求め、受信可能チャ
ネル数を表示装置1−2に表示し、記憶装置1−4に記
憶する(ステップ117)。受信可能チャネル数の評価
は、通信可能エリアと同様、解析範囲内の観測点に対し
て、あらかじめ中央処理装置1−3において設定された
しきい値を満足する基地局数が何個であるかを解析し、
1基地局あたりのチャネル数に基づいて評価される。
【0033】次に、評価パラメータの再選択(ステップ
118)を行う場合は、ステップ110に戻り、各々の
情報を初期化、再入力、再記憶、再評価を行う。記憶装
置1−4に蓄積された初期入力情報(通信環境のレイア
ウト情報・基地局配置情報・無線通信システム情報)の
再設定(ステップ119)を行う場合は、ステップ10
1に戻り、再度評価を行う。また、ステップ119にお
いて、基地局配置や通信環境が要求条件を満足する場合
は設計が完了する。
【0034】以上説明したように、本発明の設計方法で
は、電界強度分布、遅延広がり分布、誤り率分布、実効
伝送速度分布等の評価パラメータに基づいて、通信可能
エリアを評価し、更に各観測点における受信可能チャネ
ル数も評価できるので、無線通信システムに必要とされ
る伝送速度等の通信品質、トラヒック、雑音・干渉によ
る障害を考慮した十分な基地局配置設計および通信環境
設計が可能となる。
【0035】(第一実施例)図3は本発明の第一実施例
の設計フローを示す図である。図4は本発明の第一実施
例のあるビルのフロアレイアウト情報および基地局配置
情報の上面図である。解析対象レイアウト情報入力(ス
テップ301)では電波伝搬特性解析に使用する壁や天
井等の3次元座標、材質(解析に使用する物理定数を含
む)が入力された記憶装置に記憶されている。また、基
地局配置情報入力(ステップ302)には、基地局アン
テナの3次元座標、指向性等が入力され記憶装置に記憶
される。無線通信システム情報入力(ステップ303)
は無線通信システムの通信方式、無線周波数、伝送速度
等が入力され記憶装置に記憶される。
【0036】ステップ304においては、記憶装置に蓄
積された入力情報(レイアウト情報・基地局配置情報・
無線通信システム情報)に基づいて、電波伝搬特性解析
が行われる。電波伝搬特性解析では、例えば、「K.
R.Schoubach,N.J.Davis and
T.S.Rappaport,“A Ray Tra
cing Method for Predictin
g Path Lossand Delay Spre
ad in Microcellular Envir
onments,“IEEE Vehicular T
echchnol.Conf.,pp.932−93
5,May 1992.」に述べられている手法を用い
て、電界強度分布と遅延特性分布の計算を行う。
【0037】これと並行して、ステップ305におい
て、記憶された入力情報に対して通信特性データベース
の有無を判断し、データベースが存在しない場合は、通
信特性解析(ステップ306)、通信特性データベース
作成(ステップ307)を行う。
【0038】解析対象の無線通信システムの雑音に対す
る通信特性と遅延広がりに対する誤り率特性の例を図
5、図6に示す。通常、静止時に使用することの多い無
線通信システムに対しては、フェージングのない環境で
の特性が用いられ、移動時に使用されることの多い無線
通信システムに対してはフェージンク環境における特性
が用いられる。
【0039】Eb/N0(1ビット当たりのエネルギに
対する雑音電力密度の比)に対する特性を受信強度特性
に換算する手法を示す。受信機入力電力Pr(dBm)
はEb/N0を用いて次式で表される。
【0040】 Pr=Eb/N0+KBT+NF+Mj+Gp (1) ここで、KBT(K:ボツルマン定数、B:無線周波数
帯域幅、T:絶対温度)は受信機雑音電力(dBm)、
NFは受信機の雑音指数(dB)、Mj(dB)は復調
方式、帯域制限等によるハード上の劣化マージン(d
B)、Gpは処理利得を表す。
【0041】また、50Ω系の受信電界強度Er(dB
μV)は次式で表される。
【0042】 Er=107+Pr (2) したがって、図5の結果に基づいて電界強度に対する誤
り率が計算される。また、図6のように、雑音に対して
受信電界強度が大きい場合でも、遅延広がりが大きくな
ると符号間干渉による誤りが増加する。そのため、本発
明の基地局配置設計では遅延広がりに対する通信特性も
考慮している。遅延広がりと誤り率の関係は、例えば、
「Justin C−I Chuang,‘Simul
ation of Digital Modulati
on on PortableRadio Commu
nications Channels with F
requency−selective Fadin
g’“IEEE,1986」等で解析方法が示されてい
る。
【0043】電波伝搬特性解析(ステップ304)と通
信特性データベース作成(ステップ307)が完了後、
評価するパラメータの選択(ステップ308)を行う。
評価されるパラメータとしては、電界強度分布、遅延広
がり分布、誤り率分布、実効伝送速度分布等の選択、お
よび特性の基地局あるいは全ての基地局を選択する。全
ての基地局を選択する場合は、解析範囲内のそれぞれの
評価パラメータに対する最小値、最大値、平均値、中央
値等の選択が可能である。最後に、選択された評価パラ
メータの表示(ステップ309)を行う。
【0044】ここでは、図4の基地局4−A1の最小値
を0dBとして規格化した高さ1mにおける電界強度分
布の解析例を図7に、高さ1mにおける遅延広がりの解
析例を図8に示す。図7、8の結果を用いれば、無線通
信システムの電界強度分布、遅延広がり分布が可視化さ
れるので、電界強度が不十分なエリア、遅延広がりが大
きくなっているエリアを容易に抽出することができる。
【0045】次に、電界強度に対するビット誤り率(P
e)と遅延広がりに対するビット誤り率(Pd)の和
(Pb)は無線通信システムの雑音・干渉波の影響がな
い場合のビット誤り率となる。
【0046】 Pb=Pe+Pd (3) したがって、同様に基地局4−A1に対する高さ1mの
ビット誤り率分布を図9に示すように解析することがで
きる。図9に示すとおり、電界強度と遅延特性を考慮し
たビット誤り率の分布が可視化できるため、所要ビット
誤り率を満足していないエリアを容易に求めることがで
きる。
【0047】ここで、伝送フレーム長をNバイト(8×
Nビット)とすると、フレーム誤り率Pfとビット誤り
率Pbの関係は Pf=1−(1−Pb)8N (4) となり、例えば、Go−back−Nにおける実効伝送
速度S(bit/sec)は、 S={K・v・(1−Pf)・8・N/v}/ {1−Pf)・8・N/v+Pf・M・8(N/v+C)+C} (5) で表される。ここで、Kは符号化率であり、Pfはフレ
ーム誤り率であり、vは伝送速度であり、Mは受信側か
らの要求に応じて再送する最大フレーム数であり、Cは
伝送時間以外の処理時間である。
【0048】ここで、図4の基地局4−A1に対する最
大値で規格化した高さ1mの実効伝送速度分布を図10
に示す。同図に示すように、実効伝送速度の分布も可視
化されるので、無線通信システムの本来の伝送速度が実
現できないエリアを容易に抽出することができる。
【0049】以上説明したように、評価パラメータの表
示を行い、再度評価パラメータを選択する場合(ステッ
プ310)は、ステップ308において再度選択を行
い、再表示(ステップ309)を行う。さらに、初期入
力情報(通信環境のレイアウト情報・基地局配置情報・
無線通信システム情報)の再設定を行う場合(ステップ
311)は、再度ステップ301より再評価を行う。
【0050】本発明の第一実施例では、任意の観測点に
対して、電界強度、遅延特性、誤り率、伝送速度等を解
析し、基地局設計や通信環境設計の最適化を実現してい
る。
【0051】(第二実施例)本発明の第二実施例では、
電波伝搬特性解析にレイトレーシングを使用する。本発
明の第二実施例では、第一実施例と同様に、レイアウト
情報・基地局配置情報・無線通信システム情報に基づい
て、解析範囲内の電波伝搬特性(電界強度分布・遅延特
性分布)を自動的に解析することができる。レイトレー
シング法は、波長が伝搬環境(部屋の大きさ、壁面の凹
凸等)と比較して小さい場合に有効であり、一般的にU
HF帯以上の周波数帯で有効とされている。
【0052】図11は高さ1mにおける図4の全ての基
地局電波の電界強度の最大値を示す図であり、図12は
高さ1mにおける図4の全ての基地局の基地局電波の遅
延広がりの最小値を示す図である。図11、12に示す
ように、レイトレーシング法を用いれば、電界強度と遅
延特性が高精度で計算できるので、全ての基地局から電
界強度が弱いエリアや遅延広がりの大きいエリアが容易
に抽出が可能であり、本発明のような配置設計に適して
いる。
【0053】本発明の第二実施例では、レイトレーシン
グ法を用いて電波伝搬特性解析を行い、任意の観測点に
対して、電界強度と遅延特性を高精度で解析し、最適な
基地局配置設計や通信環境設計を行う電磁環境設計方法
を実現している。
【0054】(第三実施例)本発明の第三実施例では、
各種通信特性解析に信号処理解析システムを使用する無
線通信システムの基地局配置設計方法について説明す
る。
【0055】現在、信号処理解析を行うための多くの市
販ツールが存在する。これらの信号処理解析では、正弦
波等の理想的な信号発生器、加算・乗算・論理演算等の
演算子、および遅延素子・フィルタ等の非線形素子を表
現する疑似入出力システムを用いて、GUI上で任意の
サンプル間隔、伝達関数を持つ無線通信システムをモデ
ル化することが可能である。本発明の第三実施例は、モ
デル化された無線通信システム、伝送チャネル、干渉波
・雑音を組み合わせて通信特性シミュレーションを行
い、設計方法の精度・効率を向上させることを目的とし
ている。
【0056】以下に受信電界強度に対する通信特性の計
算手順と、雑音・干渉源に対する電磁干渉特性の解析例
を示す。
【0057】図13は受信電界強度に対する通信特性の
計算を行うための信号処理解析のブロック図を示してい
る。図13において、13−1はランダムデータ発生
器、13−2は無線通信システム送信機、13−3は伝
送チャンネル、13−4は無線通信システム受信機、1
3−5はエラーメータである。ここでは、伝送チャンネ
ル13−3として加法性白色ガウス雑音伝送路を用い、
図5と同様に、Eb/N0に対するビット誤り率特性が
得られ、式(1)、(2)を用いて、受信電界強度に対
する通信特性が得られる。図14は無線通信システムA
−Eの5種類について通信特性解析を行った結果を示す
図である。図14に示すように、各無線通信システム特
有の物理パラメータや変復調の過程を忠実に表現できる
ため、より高精度な解析が可能である。また、容易に仮
想的な無線通信システムを作成することができるので、
開発途中の無線通信システムの解析も可能である。
【0058】図15は雑音・干渉源に対する電磁干渉特
性の計算を行うための信号処理解析のブロック図を示す
図である。15−1はランダムデータ発生器、15−2
は無線通信システム送信機、15−3は雑音・干渉源、
15−4は結合器、15−5は無線通信システム受信
機、15−6はエラーメータである。ここでは、同一無
線周波数を使用するスペクトル拡散方式無線通信システ
ム間の電磁干渉を希望波対干渉波の比で規定した例を示
す。
【0059】図15の解析モデルに対して、直接拡散
(Direct Sequence:DS)無線通信シ
ステムの送受信機の解析モデルを作成し、干渉源に同一
周波数を使用する周波数ホッピング(Frequenc
y Hopping:FH)方式無線通信システムと、
拡散符号の異なるDS方式無線通信システムの送信機の
解析モデルを作成し、解析を行った解析例を示す。
【0060】図16は、DS方式無線通信システムのF
H方式無線通信システムによる電磁干渉特性と、拡散符
号の異なるDS方式無線通信システムによる電磁干渉特
性を示す図である。図16に示すように、特定の干渉波
に対する電磁干渉特性の解析は、解析モデルをGUI上
で組み合わせるのみで行えるので、一度、各無線通信シ
ステムや雑音・干渉源の解析モデルを作成すれば、様々
な電磁干渉特性を容易にデータベース化することも可能
である。
【0061】以上説明したように、本発明の第三実施例
は、各無線通信システムの通信特性解析に信号処理解析
を使用することによって、各無線通信システムの通信特
性を容易に解析し、かつ、解析モデルを組み合わせるこ
とによって様々な電磁干渉特性の解析が可能となるの
で、電磁環境設計に必要な通信特性の解析において有効
である。
【0062】(第四実施例)本発明の第四実施例は、本
発明の設計システムにおいて、既に解析された通信特性
を自動的にデータベース化する記憶手段を備えることに
よって、解析時間を短縮することを実現するものであ
る。
【0063】図17は、本発明の第一実施例において、
本発明の第四実施例を適用し、各無線通信システムに対
する通信特性を自動的に記憶装置に記憶しデータベース
化する機能を装備させた場合の設計フローを示す図であ
る。図17において、1701は解析対象レイアウト情
報入力、1702は基地局配置情報入力、1703は無
線通信システム情報入力、1704は電波伝搬特性解
析、1705は通信特性データベース検索、1706は
評価パラメータ選択、1707は評価パラメータの表
示、1708は再設定である。図17に示すように、解
析に必要な各種通信特性は基地局設計システムがデータ
ベースを検索するため、無線通信システム情報を入力し
記憶装置に記憶する段階で、対象無線通信システムの種
類、雑音・干渉源の種類を入力し記憶装置に記憶すれ
ば、電波伝搬特性解析終了後、直ちに各評価パラメータ
の評価が行えるので、基地局配置設計や通信環境設計が
効率化される。
【0064】図18は通信特性データベースファイルの
ヘッダ部分の例を示す図である。図18に示すように、
対象無線通信システム、雑音・干渉源、通信特性、評価
パラメータが識別できれば、対象無線通信システム情報
等の初期入力段階で入力し記憶装置に記憶されたものと
比較することにより、容易に検索できる。
【0065】以上説明したように、本発明の第四実施例
では既に解析された通信特性を自動的にデータベース化
する記憶手段を備えることによって、解析時間を短縮す
ることを実現している。
【0066】(第五実施例)本発明の第五実施例は、任
意の観測点に対し、電界強度、遅延特性、誤り率、伝送
速度等の各々、あるいは全部の解析パラメータのしきい
値を規定することにより、通信可能エリアを解析する設
計システムである。以下に実施例の詳細を説明する。
【0067】図19〜23は、電界強度のしきい値をキ
ャリアセンスレベル、遅延分散のしき値を50ns、ビ
ット誤り率のしきい値を10-5、実効伝送速度のしきい
値を最大値の95%とした場合の図4の基地局4−A1
に対する解析例を示す図である。図19は電界強度で規
定した図4の基地局4−A1の通信可能エリアを示す図
であり、図20は遅延分散で規定した基地局4−A1の
通信可能エリアを示す図であり、図21はビット誤り率
で規定した基地局4−A1の通信可能エリアを示す図で
あり、図22は実効伝送速度で規定した基地局4−A1
の通信可能エリアを示す図であり、白い部分が通信可能
エリアを、斜線部分が条件を満たさないエリアを示して
いる。また、図23は全てのパラメータで規定した通信
可能エリアを示す図である。
【0068】図19〜23に示すとおり、通信可能エリ
アを決定する電界強度、遅延分散、ビット誤り率、実効
伝送速度の全ての評価パラメータに対して任意のしきい
値が設定できるので、対象無線通信システムの性能に対
応した設計が可能となる。
【0069】以上説明したように、本発明の第五実施例
では通信可能エリアを評価するパラメータに任意のしき
い値を設けることにより、対象無線通信システムに対応
した通信可能エリアを解析することを実現している。
【0070】(第六実施例)本発明の第六実施例は、任
意の観測点に対し、電界強度、遅延特性、誤り率、伝送
速度等の各々、あるいは全部の解析パラメータのしきい
値を規定することにより、通信可能エリアを評価する設
計方法である。以下に実施例の詳細を説明する。
【0071】図24は電界強度のしきい値をキャリアセ
ンスレベル、遅延分散のしき値を50ns、ビット誤り
率のしきい値を10-5、実効伝送速度のしきい値を最大
値の95%とした場合の図4における5個の基地局4−
A1〜4−A5に対する受信可能チャネル数の解析例を
示す図である。
【0072】図24に示すとおり、解析範囲内の任意の
観測点において、何個の基地局と通信可能であるかがわ
かるため、トラヒックの集中する受信位置等には、受信
可能チャネル数を多くする等の設計が可能であり、本発
明の第六実施例は、無線通信システムの基地局配置設計
等に有効である。
【0073】以上説明したように、本発明の第六実施例
は、通信可能エリアを評価するパラメータに任意のしき
い値を設けることにより、各観測点における受信可能チ
ャネル数を解析し、通信トラヒック等の使用形態も考慮
した最適な基地局配置設計を実現している。
【0074】(第七実施例)本発明の第七実施例は、入
力部に雑音源・干渉波源の位置情報、雑音源・干渉波源
の特性パラメータを入力し記憶する手段を備え、電波伝
搬特性解析・通信特性解析手段を用いて、任意の観測点
に対して、雑音源・干渉波源の電界強度、遅延特性、雑
音源・干渉波源が存在する場合の誤り率、伝送速度等を
評価する設計方法である。
【0075】図25は本発明の第七実施例の設計フロー
を示す図であり、第一実施例から第六実施例に雑音・干
渉源による電磁干渉特性を考慮したものである。図25
において、各ステップ2501〜2519は図2の各ス
テップ101〜119にそれぞれ対応している。図26
は本発明の第七実施例に対するレイアウト情報、基地局
・干渉局配置情報を示す図である。26−1は解析対象
の三次元レイアウト情報を表示した部分であり、26−
A1から26−A5はDS方式の対象無線通信システム
の基地局であり、26−B1、26−B2は干渉源のF
H方式無線通信システムの基地局を示す。
【0076】図27は図26に対する希望波対干渉波比
を示す図であり、全ての基地局の最大値を示す図であ
る。また、図28は対象無線通信システムの通信可能エ
リアの解析結果を示す図であり、図15に示す電磁干渉
特性を用いている。図27の解析を行うことによって、
解析範囲内における所要希望波対干渉波比を満足しない
エリアの抽出が容易であり、図28の解析を行うことに
よって、干渉波が存在する場合も通信が可能なエリアを
容易に抽出することができる。図27、28に示すよう
に、本発明の第七実施例は解析対象範囲内に干渉波源が
存在した場合に対しても、無線通信システムの電磁環境
設計に有効である。
【0077】以上説明したように、本発明の第七実施例
は、通信特性解析を用いて、特定の雑音・干渉源に対す
る電磁干渉特性を解析し、解析結果により、雑音・干渉
源を考慮した最適な基地局配置設計および通信環境設計
を実現している。
【0078】次に、電波伝搬特性解析および通信特性解
析により電界強度分布、遅延特性分布、誤り率分布、実
効伝送速度分布を求めることについて説明する。
【0079】従来の技術より、レイトレーシングを用い
れば、任意の観測点における電界強度分布と遅延分散分
布を求めることができる。本発明は、レイトレーシング
を用いて求められた電界強度分布と遅延分散分布の計算
結果に対して、誤り率、伝送速度等の伝送品質の分布を
推定することを行う。さらに、無線通信システムのサー
ビスやアプリケーションに応じて要求される伝送品質を
規定し、その所要伝送品質を満足するエリアを通信エリ
アとして設計する。
【0080】図29は本発明の基地局配置設計システム
の配置設計フローを示す図である。以下に図29に基づ
いた設計方法を説明する。
【0081】ステップ1および2において、電界強度分
布と遅延分散分布はレイトレーシングによって求めるこ
とができる。ステップ3のD/U(希望波対干渉波)比
・S/N(信号対雑音)比は対象基地局からの受信電界
強度と干渉波・雑音の電界強度の比を計算することによ
って求めることができる。
【0082】ステップ1から3において求めた計算結果
に基づいて通信可能エリアを推定する本発明の推定法に
ついて以下に説明する。
【0083】まず第一に、対象無線通信システムおよび
通信サービスに対応した所要伝送品質を規定する(ステ
ップ4)。所要伝送品質は、無線通信システムの誤り率
等で規定されることが多く、所要誤り率は誤り訂正方式
やサービスを行う伝送速度によって異なる。
【0084】第二に、対象無線通信システムの熱雑音に
対する通信特性から所要伝送品質を満足する所要受信レ
ベルを規定する(ステップ5)。所要受信レベルはEb
/N0(1ビット当たりのエネルギに対する雑音電力密
度の比)に対する誤り率特性はガウス雑音発生器を用い
て測定することができる。また、変復調方式に対応した
計算機シミュレーションによって求めることも可能であ
る。
【0085】図30はガウス雑音発生器を用いてEb/
N0に対する誤り率特性を測定するための測定系のブロ
ック構成を示す図であり、201はビット誤り率測定器
であり、202は対象無線通信システムの送信機であ
り、203は結合器であり、204はガウス雑音発生器
であり、205は対象無線通信システムの受信機であ
る。
【0086】ビット誤り率測定器201より送信される
ランダムデータを送信機202において変調し、結合器
203を用いて、ガウス雑音発生器204より出力され
るガウス雑音を加え、変調信号とガウス雑音の合成信号
を受信機205により復調し、復調されたデータと送信
データをビット誤り率測定器において比較することによ
り、ビット誤り率の測定を行う。
【0087】ここでは、DQPSKを用いる無線通信シ
ステムを例に、Eb/N0に対する誤り率特性のシミュ
レーション方法を説明する。この方式のビット誤り率は
過去にいろいろな方法で求められている。
【0088】「R.W.Lucky,J.Salz a
nd E.J.Weldon,“Principle
of Data Communication,”Mc
Graw−Hill,1968」よりEb/N0をγ
とすると、 Pe=exp{−γ(1−1/√2)} (6) 「C.R.Cahn,“Combined digit
al phase and amplitude mo
dulation Communication sy
stem,”IRE Trans.Commun.,v
ol.CS−8,pp.150−155,Sept.1
960」より、 Pe=1/2×erfc{2√γsin(π/8)} (7 ) である。このほか、「Pawula,R.F.,“As
ymptoticsand error bounds
for M−ary DPSK,”IEEE Tra
ns.Commun.vol.COM−32,pp.9
3−94,Jan.1984」や「W.R.Benne
tt and J.R.Davey,(甘利省吾監
訳),“データ伝送,”pp.221−230,ラテイ
ス,1966」等においても紹介されている。これらの
方法によって求められるビット誤り率特性はS/N比に
対して多少異なるが、その差はS/N比1dB以内であ
る。そこで、ここでは式(6)に基づいて推定を行う場
合について説明する。
【0089】図31は図30の測定により求めたEb/
N0に対する誤り率特性と、計算機シミュレーションに
より求めたEb/N0に対する誤り率特性を示す図であ
る。同図において黒丸が測定結果であり、実線が計算結
果である。この結果が示すように、測定結果と計算結果
はよく一致しており、以上2つの手法を用いてEb/N
0に対する誤り率特性を求めることができる。
【0090】ここで、Eb/N0に対する特性を受信強
度特性に換算する手法を示す。受信機入力電力Pr(d
Bm)はEb/N0を用いて次式で表される。
【0091】 Pr=Eb/N0+KBT+NF+Mj (8) ここで、KBT(K:ボルツマン定数、B:無線周波数
帯域幅、T:絶対温度)は受信機雑音電力(dBm)、
NFは受信機の雑音指数(dB)、Mj(dB)は復調
方式、帯域制限等によるハード上の劣化マージン(d
B)を表す。
【0092】また、50Ω系の受信電界強度Er(dB
μV)は次式で表される。
【0093】 Er=107+Pr (9) ただし、受信電界強度を開放端で換算する場合は+6d
Bである。
【0094】したがって、PrおよびErに対する誤り
率特性が推定されるので、所要誤り率に対するPrある
いあはErで所要受信レベルを規定する。
【0095】また、送信電力に対する伝搬損失を規定す
る手法も考えられる。図32は所要受信レベルを測定す
るための測定系の構成を示す図であり、401は誤り率
測定器であり、402は対象無線通信システムの基地局
であいり、403は減衰器であり、404は対象無線通
信システムの端末である。誤り率測定器401は、ラン
ダムデータやデータフレームを送信し、端末側で受信さ
れた受信データおよび受信フレームを比較することによ
って誤り率を測定する装置である。基地局402はサー
ビスで使用する固定送信電力で通信信号を送信する。減
衰器403によって通信信号を減衰された受信信号を端
末404において復調し、復調されたランダムデータお
よびデータフレームの誤り率を誤り率測定器401にお
いて測定する。この測定系を用いて、所要伝送品質を満
足する最大の減衰量を許容伝搬損失として、送信電力
(dBm)から許容伝搬損失(dB)を引いた値を所要
受信レベルとして規定する。
【0096】第三に、対象無線通信システムの遅延特性
から所要伝送品質を満足する遅延特性を規定する(ステ
ップ6)。ディジタル移動通信システムの実用化に伴
い、遅延時間の異なる複数波の伝搬によって発生する周
波数選択性フェージングが問題となってきたため、マル
チパス伝搬特性を模擬できる周波数選択性フェージング
シミュレータが評価に用いられている。周波数選択性フ
ェージングシミュレータは、任意の遅延分散をもつ遅延
プロファイルの伝送路を疑似的に作成し、その伝送路に
おける伝送品質を評価できる。このフェージングシミュ
レータを用いて、所要伝送品質を満足する最大遅延分散
を規定する。
【0097】また、最大遅延分散は計算機シミュレーシ
ョンにより規定することも可能である。周波数選択性フ
ェージング環境においては、伝送信号の帯域内で伝達関
数が一様でないため伝送波形に歪みが生じるので、符号
間干渉が誤りの原因となる。また、無線通信システムは
各システムに対して定められた周波数帯域を使用するた
め、バンドパスフィルタが用いられる。バンドパスフィ
ルタがナイキストフィルタの時、そのインパルス応答h
(t)は h(t)=[sin(πt/T)/(πt/T)] ×cos(απt/T)/(1−2αt/T) (10 ) で表される。ここで、Tはシンボル周期、αはロールオ
フ率である。
【0098】バンドパスフィルタがガウスフィルタであ
る場合のインパルス応答h(t)は h(t)=f×√π×exp{−(πft)} (1 1) で表される。ただし、fは3dB帯域幅をBとする
と、 f=B/√(2ln2) (12 ) である。
【0099】周波数選択性フェージング環境下におい
て、S/N比は遅延プロファイルの形状に関係なく、符
号速度で規格化した規格化遅延分散の2乗に反比例す
る。したがって、符号間干渉によるS/N比γ波実効遅
延分散τの二乗に反比例するので、
【数1】
【0100】で表される。レイリーフェージング環境下
におけるビット誤り率Peは、 Pe=1/2×[1−γ/√(γ+4γ+2)] (14 ) で計算されるので、式(13)のS/N比を式(14)
に代入することにより、周波数選択性フェージング環境
下のビット誤り率が計算され、所要伝送品質を満足する
遅延分散を規定することが可能である。
【0101】図33は伝送速度32Kbps、ロールオ
フ率0.2の無線通信システムの遅延分散に対するビッ
ト誤り率の計算結果とフェージングシミュレータを用い
た測定結果を示す図である。図33に示すように、計算
結果と測定結果はよく一致しており、どちらの方法を用
いても所要伝送品質に対する遅延分散を規定することが
可能である。
【0102】第四に、対象無線通信システムの雑音特性
や干渉特性から所要伝送品質を満足する所要信号対雑音
電力比(S/N比)や所要希望波対干渉波電力比(D/
U比)を規定する(ステップ7)。図34は、雑音およ
び干渉波に対する雑音・干渉特性の測定系を示す図であ
り、601はビット誤り率測定器であり、602は対象
無線通信システムの送信機であり、603は加算器であ
り、604は雑音および干渉波源であり、605は受信
機である。
【0103】測定方法は図30と同様であるが、雑音は
故意に放射される電磁波とは異なり、汎用のコネクタや
ケーブル等を用いて印加することが困難である。そこ
で、本発明では、電波無響室等において、雑音の振幅お
よび位相を測定し、任意波形発生器によって再現する方
法を提案する。
【0104】図35は本発明の雑音波形の測定系を示す
図であり、701は電波無響室であり、702は雑音発
生源であり、703はテーブルであり、704は雑音を
受信するためのアンテナであり、705はケーブルであ
り、706はアンテナに受信された信号の振幅および位
相情報を測定し、記憶する装置である。
【0105】図35において、雑音発生源702とアン
テナ704は対象無線通信システムの無線信号の波長に
対して十分長い間隔で設置し、雑音が平面波としてアン
テナ704に受信されるように設定する。図35の測定
系を用いて、雑音の振幅および位相情報を記憶し、任意
波形発生器に入力する。任意発生器を用いて再現される
雑音を図34の604に用いることにより、対象無線通
信システムの無線信号の雑音特性を測定することが可能
となる。
【0106】また、雑音および干渉波に対する特性も計
算機シミュレーションにより規定することも可能であ
る。現在、信号処理解析を行うための多くの市販ツール
が存在する。これらの信号処理解析では、正弦波等の理
想的な信号発生器、加算・乗算・論理演算等の演算子、
および遅延素子・フィルタ等の非線形素子を表現する疑
似入出力システムを用いて、GUI上で任意のサンプル
間隔、伝達関数を持つ無線通信システムをモデル化する
ことが可能である。本発明では、モデル化された無線通
信システム、干渉波・雑音を用いて通信特性シミュレー
ションを行う方法を提案する。
【0107】図36は雑音および干渉波源に対する通信
特性の計算を行うための信号処理解析のブロック図を示
す図であり、801はランダムデータ発生器であり、8
02は対象無線通信システムの送信機の信号処理解析モ
デルであり、803は図35の測定によって得られる雑
音特性を入力した雑音および干渉波源の発生器の信号処
理解析モデルであり、804は加算器であり、805は
対象無線通信システムの受信機の信号処理解析モデルで
あり、806は誤り率を計算するエラーメータである。
【0108】図37は、ある雑音源に対して、図36の
信号処理解析を用いた雑音特性の計算結果と、図34、
図35の測定系を用いた雑音特性の測定結果を示す図で
ある。図37に示すように、計算結果と測定結果はよく
一致しており、どちらの方法を用いても所要伝送品質に
対する所要S/N比および所要D/U比を規定すること
が可能である。
【0109】最後に、ステップ8から11において、対
象エリア内で、所要受信レベル、最大遅延分散、所要S
/N(信号対雑音)比・D/U(希望波対干渉波)比の
全てを満足するエリアを抽出し通信エリアとする。
【0110】図38は本発明の設計を行う無線通信シス
テムのレイアウト例であり、1001は建物レイアウト
であり、1002は対象無線通信システムの基地局であ
り、1003は干渉波源である。
【0111】ここでは、図29のステップ4における所
要伝送品質をビット誤り率10−4として、設計を行う
例を示す。図39は図38の基地局1002の電波がビ
ット誤り率10−4を満足する電界強度以上で到達する
範囲を推定した結果を示す図である。同図はレイトレー
シングを用いて電界強度分布を計算し、図31の特性に
基づいて所要伝送品質を満足するエリアを白色で、それ
以外を斜線で示している。
【0112】図40は図38の基地局1002の電波が
ビット誤り率10−4を満足する遅延分散以下で到達す
る範囲を推定した結果を示す図である。同図はレイトレ
ーシングを用いて遅延分散分布を計算し、図33の特性
に基づいて所要伝送品質を満足するエリアを白色で、そ
れ以外を斜線で示してしる。
【0113】図41は図38の基地局1002の電波と
干渉波源1003の電磁波が電磁干渉を引き起こした場
合に、ビット誤り率10−4以下の所要伝送品質を満足
する範囲を推定した結果を示す図である。同図はレイト
レーシングを用いて基地局1002の電波と干渉波源1
003の電磁波の電界強度分布を計算し、図37の特性
に基づいて所要伝送品質を満足するエリアを白色で、そ
れ以外を斜線で示してしる。
【0114】図42は図39、図40、および図41の
全ての条件を満足するエリアを推定した結果を示す図で
ある。同図に示すように、電界強度分布、遅延分散分
布、雑音・干渉特性に基づいて通信可能エリアを推定す
ることが可能であることがわかる。
【0115】以上説明したように、基地局配置設計シス
テムに対する本発明の通信可能エリア推定方法は、電界
強度分布、遅延分散分布、S/N・D/U比分布の評価
パラメータに基づいて、通信可能エリアを推定できるの
で、無線通信システムに必要とされる伝送速度等の伝送
品質、トラヒック、雑音・干渉による障害を考慮した十
分な基地局配置設計が可能となる。
【0116】尚、前記電磁環境設計方法は、具体的には
パーソナルコンピュータ(PC)等のコンピュータによ
り、予め所定の記録媒体に記録された設計プログラムに
基づいて実行される。
【0117】すなわち、本発明は、無線通信システムの
通信可能エリアと通信可能な基地局数をコンピュータシ
ミュレーションを用いて設計する設計プログラムを記録
した記録媒体において、通信環境のレイアウト情報と、
基地局配置情報と、対象無線通信システム情報とを入力
し記憶装置に記憶する第1の手順、前記第1の手順で記
憶装置に記憶された入力情報に基づいて電波伝搬特性を
解析し、電界強度分布と遅延特性分布を求めて記憶装置
に記憶する第2の手順、前記記憶装置に記憶された情報
に基づいて通信特性を解析し、誤り率分布と実効電送速
度分布を求め記憶装置に記憶する第3の手順、前記記憶
装置に記憶された電界強度、遅延特性、誤り率、実効伝
送速度に対して所定のしきい値を設定して無線通信シス
テムの基地局の通信可能エリアと通信可能な基地局数を
求める第4の手順をコンピュータに実行させる。
【0118】また本発明は、前記設計プログラムを記録
した記録媒体において、電波伝搬特性解析にレイトレー
シングを使用することを特徴とする。
【0119】また本発明は、前記設計プログラムを記録
した記録媒体において、通信特性解析に信号処理解析シ
ステムを使用することを特徴とする。
【0120】また本発明は、前記設計プログラムを記録
した記録媒体において、計算された通信特性を自動的に
データベース化する記憶手段を備え、解析時間を短縮す
ることを特徴とする。
【0121】また本発明は、前記設計プログラムを記録
した記録媒体において、雑音・干渉波源(雑音源は意図
的でない電磁波の発生源である電子機器等であり、干渉
波源は意図的に電磁波を発生する同一周波数帯を使用す
る他の無線通信システム等である。)の位置情報、雑音
・干渉波源に対する特性パラメータを入力し、電波伝搬
特性解析、通信特性解析を用いて、雑音・干渉波源が存
在する場合の電界強度分布、遅延特性分布、誤り率分
布、実効伝送速度分布を解析することを特徴とする。
【0122】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、電界
強度、遅延特性、誤り率、実効伝送速度等の対象無線通
信システムに適した評価パラメータを用いて、最適な基
地局配置設計および通信環境設計を行うことができる。
また、本発明によれば、電波伝搬特性解析と通信特性解
析を組み合わせて解析するので、各種雑音・干渉源に対
する考慮が容易に行える。さらに、本発明によれば、通
信可能エリアを判断する任意のしきい値を各評価パラメ
ータに対して設定でき、設定されたしきい値を用いて、
任意の観測点における受信可能チャネル数も解析できる
ため、無線通信システムの使用形態に適した基地局配置
設計が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる電磁環境設計システムの一例を
示すシステム構成図である。
【図2】本発明の実施形態例に係る基地局配置設計方法
の配置設計フローを示す図である。
【図3】本発明の第一実施例の基地局配置設計フローを
示す図である。
【図4】本発明の第一実施例のあるフロアにおけるレイ
アウト情報および基地局配置情報を示す図である。
【図5】本発明の第一実施例の対象無線通信システムの
雑音に対する通信特性の例を示す図である。
【図6】本発明の第一実施例の対象無線通信システムの
遅延広がりに対する誤り率特性の例を示す図である。
【図7】本発明の第一実施例の図4の基地局4−A1の
電界強度分布の解析例を示すディスプレー上に表示した
中間調画像である。
【図8】本発明の第一実施例の図4の基地局4−A1の
遅延広がりの解析例を示すディスプレー上に表示した中
間調画像である。
【図9】本発明の第一実施例の図4の基地局4−A1に
対するビット誤り率の分布を示すディスプレー上に表示
した中間調画像である。
【図10】本発明の第一実施例の図4の基地局4−A1
に対する実効伝送速度の分布を示すディスプレー上に表
示した中間調画像である。
【図11】本発明の第二実施例の図4の全ての基地局電
波の電界強度の最大値を示すディスプレー上に表示した
中間調画像である。
【図12】本発明の第二実施例の図4の全ての基地局の
基地局電波の遅延広がりの最小値を示すディスプレー上
に表示した中間調画像である。
【図13】本発明の第三実施例の受信電界強度に対する
通信特性の計算を行うための信号処理解析のブロック図
である。
【図14】本発明の第三実施例の無線通信システムA−
Eの5種類の通信特性解析を行った結果を示す図であ
る。
【図15】本発明の第三実施例の雑音・干渉源に対する
電磁干渉特性の計算を行うための信号処理解析のブロッ
ク図を示す図である。
【図16】本発明の第三実施例の直接拡散方式無線通信
のシステムの周波数ホッピング方式無線通信システムに
よる電磁干渉特性と、拡散符号の異なる直接拡散方式無
線通信システムによる電磁干渉特性を示す図である。
【図17】本発明の第四実施例の無線通信システムの基
地局配置設計の設計フローを示す図である。
【図18】本発明の第四実施例の通信特性データベース
ファイルのヘッダ部分の例を示す図である。
【図19】本発明の第五実施例の電界強度で規定した図
4の基地局4−A1の通信可能エリアを示す図である。
【図20】本発明の第五実施例の遅延分散で規定した図
4の基地局4−A1の通信可能エリアを示す図である。
【図21】本発明の第五実施例のビット誤り率で規定し
た図4の基地局4−A1の通信可能エリアを示す図であ
る。
【図22】本発明の第五実施例の実効伝送速度で規定し
た図4の基地局4−A1の通信可能エリアを示す図であ
る。
【図23】本発明の第五実施例の全てのパラメータで規
定した図4の基地局4−A1の通信可能エリアを示す図
である。
【図24】本発明の第六実施例の図4の5基地局に対す
る受信可能チャネル数の解析例を示すディスプレー上に
表示した中間調画像である。
【図25】本発明の第七実施例の基地局設計システムの
設計フローを示す図である。
【図26】本発明の第七実施例に対するレイアウト情
報、基地局・干渉局配置情報を示す図である。
【図27】本発明の第七実施例の図25に対する希望波
対干渉波比を示すディスプレー上に表示した中間調画像
である。
【図28】本発明の第七実施例の対象無線通信システム
の通信可能エリアの解析結果を示す図である。
【図29】本発明の基地局配置設計システムの配置設計
フローを示す図である。
【図30】本発明に係るガウス雑音発生器を用いてEb
/N0に対する誤り率特性を測定するための測定系のブ
ロック構成を示す図である。
【図31】図30の測定により求めたEb/N0に対す
る誤り率特性と、計算機シミュレーションにより求めた
Eb/N0に対する誤り率特性を示す図である。
【図32】本発明に係る所要受信レベルを測定するため
の測定系の構成を示す図である。
【図33】本発明に係る伝送速度32Kbps、ロール
オフ率0.2の無線通信システムの遅延分散に対するビ
ット誤り率の計算結果とフェージングシミュレータを用
いた測定結果を示す図である。
【図34】本発明に係る雑音および干渉波に対する雑音
・干渉特性の測定系を示す図である。
【図35】本発明に係る雑音波形の測定系を示す図であ
る。
【図36】本発明に係る雑音および干渉波源に対する通
信特性の計算を行うための信号処理解析のブロック図を
示す図である。
【図37】本発明に係るある雑音源に対して、図36の
信号処理解析を用いた雑音特性の計算結果と、図34、
図35の測定系を用いた雑音特性の測定結果を示す図で
ある。
【図38】本発明に係る設計を行う無線通信システムの
レイアウト例を示す図である。
【図39】図38の基地局の電波がビット誤り率10
−4を満足する電界強度以上で到達する範囲を推定した
結果を示す図である。
【図40】図38の基地局の電波がビット誤り率10
−4を満足する遅延分散以下で到達する範囲を推定した
結果を示す図である。
【図41】図38の基地局の電波と干渉波源の電磁波が
電磁干渉を引き起こした場合に、ビット誤り率10−4
以下の所要伝送品質を満足する範囲を推定した結果を示
す図である。
【図42】図39、図40、および図41の全ての条件
を満足するエリアを推定した結果を示す図である。
【符号の説明】
1−1 入力装置 1−2 表示装置 1−3 中央処理装置 1−4 記憶装置 4−1,26−1 解析対象レイアウト情報の三次元表
示 4−A1〜3−A5,26−A1〜26−A5 対象無
線通信システムの基地局 13−1,15−1 ランダムデータ発生器の信号処理
解析モデル 13−2,15−2 無線通信システム送信機の信号処
理解析モデル 13−3 伝送チャネルの信号処理解析モデル 13−4,15−5 無線通信システム受信機の信号処
理解析モデル 13−5,15−6 エラーメータの信号処理解析モデ
ル 15−3 雑音・干渉源の信号処理解析モデル 15−4 加算器の信号処理解析モデル 26−B1,26−B2 干渉無線通信システムの基地
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B046 AA01 JA10 5K067 AA03 AA05 AA23 DD44 DD45 DD46 DD48 EE10 EE41 HH23 KK13 KK15

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線通信システムの通信可能エリアと通
    信可能な基地局数をコンピュータシミュレーションを用
    いて設計する電磁環境設計方法において、 通信環境のレイアウト情報と、基地局配置情報と、対象
    無線通信システム情報とを入力し記憶装置に記憶する第
    1のステップと、 前記第1のステップで記憶装置に記憶された入力情報に
    基づいて電波伝搬特性を解析し、電界強度分布と遅延特
    性分布を求めて記憶装置に記憶する第2のステップと、 前記記憶装置に記憶された情報に基づいて通信特性を解
    析し、誤り率分布と実効電送速度分布を求め記憶装置に
    記憶する第3のステップと、 前記記憶装置に記憶された電界強度、遅延特性、誤り
    率、実効伝送速度に対して所定のしきい値を設定して無
    線通信システムの基地局の通信可能エリアと通信可能な
    基地局数を求める第4のステップとを具備することを特
    徴とする電磁環境設計方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁環境設計方法におい
    て、電波伝搬特性解析にレイトレーシングを使用するこ
    とを特徴とする電磁環境設計方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電磁環境設計方法におい
    て、通信特性解析に信号処理解析システムを使用するこ
    とを特徴とする電磁環境設計方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の電磁環境設計方法におい
    て、計算された通信特性を自動的にデータベース化する
    記憶手段を備え、解析時間を短縮することを特徴とする
    電磁環境設計方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の電磁環境設計方法におい
    て、雑音・干渉波源の位置情報、雑音・干渉波源に対す
    る特性パラメータを入力し、電波伝搬特性解析、通信特
    性解析を用いて、雑音・干渉波源が存在する場合の電界
    強度分布、遅延特性分布、誤り率分布、実効伝送速度分
    布を解析することを特徴とする電磁環境設計方法。
  6. 【請求項6】 無線通信システムの通信可能エリアと通
    信可能な基地局数をコンピュータシミュレーションを用
    いて設計する設計プログラムを記録した記録媒体におい
    て、 通信環境のレイアウト情報と、基地局配置情報と、対象
    無線通信システム情報とを入力し記憶装置に記憶する第
    1の手順、 前記第1の手順で記憶装置に記憶された入力情報に基づ
    いて電波伝搬特性を解析し、電界強度分布と遅延特性分
    布を求めて記憶装置に記憶する第2の手順、 前記記憶装置に記憶された情報に基づいて通信特性を解
    析し、誤り率分布と実効電送速度分布を求め記憶装置に
    記憶する第3の手順、 前記記憶装置に記憶された電界強度、遅延特性、誤り
    率、実効伝送速度に対して所定のしきい値を設定して無
    線通信システムの基地局の通信可能エリアと通信可能な
    基地局数を求める第4の手順をコンピュータに実行させ
    るための設計プログラムを記録した記録媒体。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の設計プログラムを記録し
    た記録媒体において、電波伝搬特性解析にレイトレーシ
    ングを使用することを特徴とする設計プログラムを記録
    した記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の設計プログラムを記録し
    た記録媒体において、通信特性解析に信号処理解析シス
    テムを使用することを特徴とする設計プログラムを記録
    した記録媒体。
  9. 【請求項9】 請求項6記載の設計プログラムを記録し
    た記録媒体において、計算された通信特性を自動的にデ
    ータベース化する記憶手段を備え、解析時間を短縮する
    ことを特徴とする設計プログラムを記録した記録媒体。
  10. 【請求項10】 請求項6記載の設計プログラムを記録
    した記録媒体において、雑音・干渉波源の位置情報、雑
    音・干渉波源に対する特性パラメータを入力し、電波伝
    搬特性解析、通信特性解析を用いて、雑音・干渉波源が
    存在する場合の電界強度分布、遅延特性分布、誤り率分
    布、実効伝送速度分布を解析することを特徴とする設計
    プログラムを記録した記録媒体。
JP27047999A 1999-09-24 1999-09-24 電磁環境設計方法および設計プログラムを記録した記録媒体 Expired - Lifetime JP3439396B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27047999A JP3439396B2 (ja) 1999-09-24 1999-09-24 電磁環境設計方法および設計プログラムを記録した記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27047999A JP3439396B2 (ja) 1999-09-24 1999-09-24 電磁環境設計方法および設計プログラムを記録した記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001094502A true JP2001094502A (ja) 2001-04-06
JP3439396B2 JP3439396B2 (ja) 2003-08-25

Family

ID=17486882

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27047999A Expired - Lifetime JP3439396B2 (ja) 1999-09-24 1999-09-24 電磁環境設計方法および設計プログラムを記録した記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3439396B2 (ja)

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006075447A1 (ja) * 2005-01-12 2006-07-20 Nec Corporation ユーザスループット地理的分布推定システムおよびユーザスループット地理的分布推定方法
JP2006524402A (ja) * 2003-04-21 2006-10-26 シンボル テクノロジーズ インコーポレイテッド Rfidタグの設計および実装を最適化するための方法
WO2006135004A1 (ja) * 2005-06-15 2006-12-21 Nec Corporation 通信エリアの受信品質推定方法及びその装置並びにプログラム
US7174169B2 (en) 2001-10-05 2007-02-06 Ntt Docomo, Inc. Design support system, design support method, and computer readable record medium on which program for use in those system and method is recorded
JP2007074241A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Kddi Corp 鉄道線路に基地局を最適配置するためのセル設計プログラム及び装置
JP2007150504A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 無線情報収集システム
JP2008530832A (ja) * 2005-01-12 2008-08-07 エレクトロビット・システム・テスト・オサケユキテュア チャネル・シミュレーションを実行するための方法及び装置
WO2009075282A1 (ja) * 2007-12-10 2009-06-18 Nec Corporation 電波伝搬解析結果表示システム
JP2010147519A (ja) * 2008-12-16 2010-07-01 Hitachi Ltd 無線通信システム
US7756523B2 (en) 2003-10-08 2010-07-13 Nec Corporation Management method, system, and management apparatus of radio communication system
EP2296398A2 (en) 2009-09-11 2011-03-16 Sony Corporation Mobile station device, base station device, and radio communication system
JP2012506187A (ja) * 2008-10-15 2012-03-08 エレクトロビット・システム・テスト・オサケユキテュア データ収集及びシミュレーション
JP2012103045A (ja) * 2010-11-08 2012-05-31 Hitachi Ltd 電磁ノイズ評価システム、電磁環境評価システム及びプログラム
US8521080B2 (en) 2009-09-11 2013-08-27 Sony Corporation Relay station device, base station device, mobile station device, and radio communication system
WO2020184253A1 (ja) * 2019-03-12 2020-09-17 日本電信電話株式会社 到達率推定装置、到達率推定方法、及びプログラム

Cited By (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7174169B2 (en) 2001-10-05 2007-02-06 Ntt Docomo, Inc. Design support system, design support method, and computer readable record medium on which program for use in those system and method is recorded
JP2006524402A (ja) * 2003-04-21 2006-10-26 シンボル テクノロジーズ インコーポレイテッド Rfidタグの設計および実装を最適化するための方法
US7756523B2 (en) 2003-10-08 2010-07-13 Nec Corporation Management method, system, and management apparatus of radio communication system
US8401830B2 (en) 2005-01-12 2013-03-19 Elektrobit System Test Oy Method and device for performing channel simulation
CN101099310B (zh) * 2005-01-12 2012-05-02 日本电气株式会社 用户吞吐量地理分布估计系统和用户吞吐量地理分布估计方法
JP4636282B2 (ja) * 2005-01-12 2011-02-23 日本電気株式会社 ユーザスループット地理的分布推定システムおよびユーザスループット地理的分布推定方法
GB2437012A (en) * 2005-01-12 2007-10-10 Nec Corp User throughput geographic distribution estimation system,and user throughput geographic distribution estimation method
WO2006075447A1 (ja) * 2005-01-12 2006-07-20 Nec Corporation ユーザスループット地理的分布推定システムおよびユーザスループット地理的分布推定方法
JP2008530832A (ja) * 2005-01-12 2008-08-07 エレクトロビット・システム・テスト・オサケユキテュア チャネル・シミュレーションを実行するための方法及び装置
JPWO2006075447A1 (ja) * 2005-01-12 2008-08-07 日本電気株式会社 ユーザスループット地理的分布推定システムおよびユーザスループット地理的分布推定方法
GB2437012B (en) * 2005-01-12 2011-01-19 Nec Corp User throughput geographical distribution estimating system and user throughput geographical distribution estimating method
US7697474B2 (en) 2005-01-12 2010-04-13 Nec Corporation User throughput geographical distribution estimating system and user throughput geographical distribution estimating method
EP1892857A1 (en) * 2005-06-15 2008-02-27 NEC Corporation Method for estimating reception quality of communication area, apparatus thereof, and program thereof
EP1892857A4 (en) * 2005-06-15 2012-07-18 Nec Corp METHOD FOR ESTIMATING THE RECEPTION QUALITY OF A COMMUNICATION AREA, DEVICE THEREFOR AND PROGRAM THEREFOR
US8526980B2 (en) 2005-06-15 2013-09-03 Nec Corporation Method of and apparatus for estimating received quality of communication area and program
WO2006135004A1 (ja) * 2005-06-15 2006-12-21 Nec Corporation 通信エリアの受信品質推定方法及びその装置並びにプログラム
JP2007074241A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Kddi Corp 鉄道線路に基地局を最適配置するためのセル設計プログラム及び装置
JP4655836B2 (ja) * 2005-09-06 2011-03-23 Kddi株式会社 鉄道線路に基地局を最適配置するためのセル設計プログラム及び装置
JP4598662B2 (ja) * 2005-11-25 2010-12-15 日本電信電話株式会社 無線情報収集システム
JP2007150504A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 無線情報収集システム
US8355680B2 (en) 2007-12-10 2013-01-15 Nec Corporation Radio wave propagation analysis result display system
JPWO2009075282A1 (ja) * 2007-12-10 2011-04-28 日本電気株式会社 電波伝搬解析結果表示システム
JP5392094B2 (ja) * 2007-12-10 2014-01-22 日本電気株式会社 電波伝搬解析結果表示システム
WO2009075282A1 (ja) * 2007-12-10 2009-06-18 Nec Corporation 電波伝搬解析結果表示システム
JP2012506187A (ja) * 2008-10-15 2012-03-08 エレクトロビット・システム・テスト・オサケユキテュア データ収集及びシミュレーション
JP2010147519A (ja) * 2008-12-16 2010-07-01 Hitachi Ltd 無線通信システム
US8521080B2 (en) 2009-09-11 2013-08-27 Sony Corporation Relay station device, base station device, mobile station device, and radio communication system
EP2296398A2 (en) 2009-09-11 2011-03-16 Sony Corporation Mobile station device, base station device, and radio communication system
JP2012103045A (ja) * 2010-11-08 2012-05-31 Hitachi Ltd 電磁ノイズ評価システム、電磁環境評価システム及びプログラム
WO2020184253A1 (ja) * 2019-03-12 2020-09-17 日本電信電話株式会社 到達率推定装置、到達率推定方法、及びプログラム
JP2020150366A (ja) * 2019-03-12 2020-09-17 日本電信電話株式会社 到達率推定装置、到達率推定方法、及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3439396B2 (ja) 2003-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Al Homssi et al. IoT network design using open-source LoRa coverage emulator
JP3439396B2 (ja) 電磁環境設計方法および設計プログラムを記録した記録媒体
RU2154342C2 (ru) Способ и устройство для определения пригодности принимаемых сигналов в системе связи
Mathur et al. PLC performance analysis over Rayleigh fading channel under Nakagami-$ m $ additive noise
Robert et al. IEEE 802.15 low power wide area network (LPWAN) PHY interference model
Zelenbaba et al. Multi-node vehicular wireless channels: Measurements, large vehicle modeling, and hardware-in-the-loop evaluation
Karasawa et al. The equivalent transmission-path model-a tool for analyzing error floor characteristics due to intersymbol interference in Nakagami-Rice fading environments
Rappaport et al. Simulation of bit error performance of FSK, BPSK, and pi/4 DQPSK in flat fading indoor radio channels using a measurement-based channel model
Tralli et al. Performance characterization of digital transmission systems with cochannel interference
Sánchez et al. Urban wide-band measurement of the UMTS electromagnetic environment
JP3515457B2 (ja) 無線通信システムの基地局配置設計方法
Hieder Improvement of Fading Channel Modeling Performance for Wireless Channel
CN116233905A (zh) 无线局域网设备的测试方法、装置、介质及电子设备
Gómez-Barquero et al. Development and applications of a dynamic DVB-H system-level simulator
Agrawal et al. Error performance of hybrid wireless-power line communication system
Cozzetti et al. Improving wireless simulation chain: Impact of two corrective models for VANETs
Torres et al. Site-specific BER simulation for indoor wireless communications
CN114245345B (zh) 面向不完美信道状态信息的车联网功率控制方法及系统
Mohammed et al. FM channel model development and its emulator
Farhadi et al. Connectivity and bit error rate analysis of mobile ad hoc wireless networks
Kocaturk et al. Simulation of co-channel interference in coexisting cellular TDMA networks
Xia et al. Performance of frequency-modulated differential-chaos-shift-keying communication system over multipath fading channels with delay spread
Leijten Design of antenna-diversity transceivers for wireless consumer products
Singh et al. Simulative Investigation of Flat Fading Wireless Channels in terms of First Order and Second Order Statistics
Zayen et al. A performance study of Kullback-Leibler distance-based spectrum sensing algorithm

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3439396

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090613

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090613

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100613

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100613

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130613

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140613

Year of fee payment: 11

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term