JP2020150366A - 到達率推定装置、到達率推定方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】電波の到達率をより高い精度で推定すること。【解決手段】到達率推定装置は、複数の基地局及び前記基地局が備える複数のアンテナの各々に関して、エリアを構成するメッシュごとに平均受信電力を算出する平均受信電力算出部と、前記平均受信電力を、レイリーフェージングにより瞬時変動する振幅の確率密度関数から得られる受信電力瞬時値の累積分布関数に代入することで通信到達率を算出し、算出された通信到達率に基づいてサイトダイバーシチ及びアンテナダイバーシチ効果が考慮された通信到達率を算出する到達率推定部とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、到達率推定装置、到達率推定方法、及びプログラムに関する。
IoT(Internet of Things;モノのインターネット)技術の発展により、各種センサ及び通信機能を備えたモノ(以下、「IoT機器」又は「端末」という。)がネットワークに接続され、遠隔データ収集及びIoT機器の遠隔制御等を行うことが年々盛んになっている。また、近年、IoT機器向けの無線通信方式として、LPWA(Low Power Wide Area network)が注目されている。LPWAには、例えば、アンライセンスバンド(無線局免許を必要としない周波数帯)を用いるLoRaWAN及びSigfox、ライセンスバンド(無線局免許を必要とする周波数帯)を用いるLTE−M(Long Term Evolution for Machines)及びNB(Narrow Band)−IoT等の無線通信方式がある。
IoT機器は、主に特定の場所に固定して設置され、利用されることが多い。一方、電波伝搬は、場所依存性が高い。これにより、基地局からの電波の受信電力が低い不感地帯にIoT機器が設置された場合、長期的に通信不可の状態となりうる。そのため、IoT機器の設置予定場所において十分な受信電力を確保できるように置局設計を行うことが重要となる。
一般に、置局設計において基地局を配置したときの通信可能エリアを推定するために、電波伝搬シミュレータが用いられる。屋外評価用の電波伝搬シミュレータでは、3D(three-dimensional;3次元の)地図データ(地形高さ、建物高さ、及び土地利用分類等のデータ)が用いられ、例えば奥村−秦モデル等の電波伝搬モデルに基づいて平均受信電力が算出される(例えば、非特許文献1参照)。一般に、平均受信電力は、基地局からの距離に対する減衰(長区間変動)と、建物等の遮蔽物による場所的な受信電力変動(短区間変動)と、を考慮して算出される。また、平均受信電力は、基地局周辺エリアの微小なメッシュ(例えば、5m間隔のメッシュ)ごとに算出される。そして、置局設計者は、電波伝搬シミュレータによって算出された平均受信電力の空間的分布を用いて、置局場所を選定する。
ところで、実際の受信点においては、建物等による反射、回折、及び透過を経て、複数の経路を介して到来する電波が合成されて受信される。そのため、周辺の車両や人間等の移動、及び樹木の揺れ等によって、到来する各電波の位相関係が変化する。これにより、実際の受信点においては、電波の受信電力は瞬時変動する。この瞬時変動は、レイリーフェージングと呼ばれる。
長区間変動、短区間変動、及び瞬時変動を考慮して平均受信電力を算出する方法として、レイトレース法による電波伝搬解析法がある。レイトレース法による電波伝搬解析法では、送信点から複数の経路(パス)を介して受信点へそれぞれ到来した複数の信号が算出され、当該複数の信号の位相関係に基づいて複素数として合成されることで、受信電力瞬時値が算出される。しかしながら、レイトレース法によって算出される、上記パスが異なる複数の信号の位相について信頼性が担保される場合とは、建物情報及び送受信点の位置の精度が、およそ波長の1/10以下である場合に限られる。そのため、レイトレース法を用いる電波伝搬シミュレータは、一般に、複素数での合成を行わず、電力次元で各パスの信号を合成することで、瞬時変動を平均した平均受信電力を算出する。なお、一般に、無線通信では移動端末が前提であり、特定の位置における厳密な受信電力瞬時値の推定が不要であるため、置局設計では平均受信電力が用いられる。
"Atoll 3.3.0 Technical Reference Guide for Radio Networks", Forsk, AT330_TRR_E1, p.57-p.121, March 2015
岩井誠人著、「移動通信における電波伝搬 −無線通信シミュレーションのための基礎知識−」、株式会社コロナ社、p.16−p.19、2012年11月22日
上述したように、IoT機器は、主に特定の場所に固定して設置される。そのため、設置予定場所への電波の到達性を確保しつつ、効率的な(例えば、コストが最小になる)置局設計を行うためには、平均受信電力の推定だけでは不十分であり、瞬時変動の影響を考慮した場合の電波の到達率を推定する必要がある。ここでいう電波の到達率とは、希望波の受信電力が受信局の受信感度以上となる確率である。
また、LPWAでは、一般に、端末から基地局への上り通信において、端末から送信された信号は複数の基地局において受信され、復調される。受信に成功した信号は、上位のネットワークサーバへ送信される。そして、受信に成功した信号のうち、最も受信電力が高い信号がネットワークサーバによって選択される(サイトダイバーシチ)。また、基地局が複数のアンテナを備える場合、端末から送信された信号は複数のアンテナによって受信され、復調される。受信に成功した信号は、上位のネットワークサーバへ送られる。そして、受信に成功した信号のうち、最も受信電力が高い信号がネットワークサーバによって選択される(アンテナダイバーシチ)。基地局から端末への下り通信においては、直前の上り通信において選択された基地局及びアンテナから下り通信を行うことによって、高い通信品質が確保される。したがって、これらのダイバーシチ効果を考慮して到達率を推定する必要がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、電波の到達率をより高い精度で推定する技術を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、複数の基地局及び前記基地局が備える複数のアンテナの各々に関して、エリアを構成するメッシュごとに平均受信電力を算出する平均受信電力算出部と、前記平均受信電力を、レイリーフェージングにより瞬時変動する振幅の確率密度関数から得られる受信電力瞬時値の累積分布関数に代入することで通信到達率を算出し、算出された通信到達率に基づいてサイトダイバーシチ及びアンテナダイバーシチ効果が考慮された通信到達率を算出する到達率推定部と、を備える到達率推定装置である。
また、本発明の一態様は、上記の到達率推定装置であって、前記到達率推定部は、受信電力の瞬時変動の影響を解析式によって算出する。
また、本発明の一態様は、上記の到達率推定装置であって、前記平均受信電力算出部は、上り通信の平均受信電力と下り通信の平均受信電力とを算出し、前記到達率推定部は、上り通信の到達率と下り通信の到達率の結合確率を算出する。
また、本発明の一態様は、上記の到達率推定装置であって、繰り返し判定部をさらに備え、前記平均受信電力算出部は、算出された平均受信電力の値が高い順に前記基地局をソートし、前記到達率推定部は、考慮する基地局数を電力の高い順に徐々に増やしながら到達率を繰り返し算出し、前記繰り返し判定部は、算出された到達率が目標値以上になった場合、又は1つ前の繰り返し処理で算出された到達率からの変化が収束目標値以内になった場合に前記繰り返し処理を終了させる。
また、本発明の一態様は、上記の到達率推定装置であって、厳密計算実施判定テーブル作成部と、厳密計算実施判定部と、をさらに備え、前記平均受信電力算出部は、算出された平均受信電力の値が高い順に前記基地局をソートし、前記厳密計算実施判定テーブル作成部は、平均受信電力と基地局数とから厳密な到達率計算の実施要否を判定するための厳密計算実施判定テーブルを作成し、前記厳密計算実施判定部は、前記厳密計算実施判定テーブルを参照して厳密計算の実施要否を判定する。
また、本発明の一態様は、上記の到達率推定装置であって、グルーピング部をさらに備え、前記平均受信電力算出部は、算出された平均受信電力の値が高い順に前記基地局をソートし、前記グルーピング部は、隣接メッシュと上位数基地局の平均受信電力の差分が小さい場合に前記メッシュのグルーピングを行い、前記到達率推定部は、グループ内の1つのメッシュについて瞬時変動の影響とダイバーシチ効果を考慮して到達率を算出し、算出された前記到達率を前記グループ内の他のメッシュについての到達率と見なす。
また、本発明の一態様は、複数の基地局及び前記基地局が備える複数のアンテナの各々に関して、エリアを構成するメッシュごとに平均受信電力を算出する平均受信電力算出ステップと、前記平均受信電力を、レイリーフェージングにより瞬時変動する振幅の確率密度関数から得られる受信電力瞬時値の累積分布関数に代入することで通信到達率を算出し、算出された通信到達率に基づいてサイトダイバーシチ及びアンテナダイバーシチ効果が考慮された通信到達率を算出する到達率推定ステップと、を有する到達率推定方法である。
また、本発明の一態様は、上記の到達率推定装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、電波の到達率をより高い精度で推定するができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。
[到達率推定装置の機能構成]
以下、本実施形態に係る到達率推定装置1aの機能構成について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る到達率推定装置1aの機能構成を示すブロック図である。図1に示すように、到達率推定装置1aは、平均受信電力算出部11と、無線設備データベース12と、到達率推定部13aと、を具備する。
以下、本実施形態に係る到達率推定装置1aの機能構成について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る到達率推定装置1aの機能構成を示すブロック図である。図1に示すように、到達率推定装置1aは、平均受信電力算出部11と、無線設備データベース12と、到達率推定部13aと、を具備する。
平均受信電力算出部11は、一般的な電波伝搬シミュレータに相当するものである。平均受信電力算出部11は、地図データ(例えば、地形の高さ、建物の高さ、土地の利用分類等のデータ)を外部の機器等からインポートする。平均受信電力算出部11は、設計者によって設定されたエリアの地図データを、微小なメッシュ(例えば、5m間隔のメッシュ)に分割する。そして、平均受信電力算出部11は、基地局から送出される下り通信の電波の、各メッシュ(すなわち、各メッシュに相当する位置に設置されているものと仮定した仮想端末)における平均受信電力を算出する。同様に、平均受信電力算出部11は、各メッシュから基地局への上り通信の電波の平均受信電力を算出する。
無線設備データベース12は、各基地局の、アンテナ本数、及び受信感度等の無線設備に関わるパラメータを保持する。
到達率推定部13aは、平均受信電力算出部11によって算出された、各基地局と各メッシュとの間の上り通信及び下り通信の平均受信電力に対して、瞬時変動及びダイバーシ
チ効果の影響を考慮して、電波の到達率を算出する。
チ効果の影響を考慮して、電波の到達率を算出する。
[到達率推定]
以下、電波の到達率の推定処理について説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る到達率推定装置1aによる到達率推定処理を説明するための図である。
以下、電波の到達率の推定処理について説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る到達率推定装置1aによる到達率推定処理を説明するための図である。
ここでは、図2に示すメッシュ#1の位置における、電波の到達率の推定処理を一例として説明する。また、図2に示すエリアに存在する基地局の数は、I局であるものとする。なお、図2においては、基地局を4局のみ図示しており、その他の基地局の記載は省略している。また、図2に示す各基地局が備えるアンテナの数は、いずれも2基であるものとする。
ここで、基地局#i(i=1〜I)のアンテナ#j(j=1〜2)における上り通信の平均受信電力をRup(i,j)と表す。また、基地局#iのアンテナ#jからの下り通信の平均受信電力をRdown(i,j)と表す。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る到達率推定装置1aの平均受信電力算出部11によって算出される平均受信電力を示す図である。平均受信電力算出部11は、図3(A)に示す、基地局#iとメッシュ#1との間の上り通信の平均受信電力であるRup(i,j)を、基地局ごとに算出する。また、平均受信電力算出部11は、図3(B)に示す、基地局#iとメッシュ#1との間の下り通信の平均受信電力であるRdown(i,j)を、基地局ごとに算出する。
以下、到達率推定部13aによる到達率の推定処理について説明する。まず、上り通信について説明する。到達率推定部13aは、基地局#iのアンテナ数、及び受信感度を示す情報を、無線設備データベース12から取得する。そして、到達率推定部13aは、上り通信の平均受信電力であるRup(i,j)に対してレイリーフェージングによる瞬時変動の影響を考慮した場合における、受信電力瞬時値が基地局#iの受信感度Tup(i)以上となる確率を、基地局#iのアンテナ#jの上り通信到達率Pup(i,j)として算出する。
ここで、受信電力瞬時値を算出する単純な方法として、モンテカルロシミュレーション法がある。モンテカルロシミュレーション法では、基地局#iのアンテナ#jに複数の経路で到来する電波の位相をランダムに変化させて合成することで、受信電力瞬時値を算出する。そして、これを繰り返し行うことによって、受信電力瞬時値の累積分布関数(CDF;Cumulative Distribution Function)を作成する。しかしながら、この繰り返し計算は、一般的に膨大な回数(例えば数万回以上)行われる。そのため、膨大な計算時間が必要になるという課題がある。そこで、本実施形態では、レイリーフェージングの瞬時変動を下記の解析式で表すことによって、モンテカルロシミュレーションを行うことなく、受信電力瞬時値のCDFを得る。
受信信号の振幅をaとした場合、レイリーフェージングにより瞬時変動する振幅aの確率密度関数(PDF;Probability Density Function)は、平均受信電力Rup(i,j)を用いて、以下の式(1)で表すことができる(非特許文献2参照)。
これを電力r=a2のPDFに変換することで、受信電力瞬時値のPDFは、以下の式(2)で表すことができる。
上記のPDFからCDFを算出すると、CDFは、以下の式(3)で表すことができる。
基地局#iのアンテナ#jの上り通信到達率Pup(i,j)は、式(3)のyに、基地局#iの受信感度Tup(i)を入力することによって、算出することができる。基地局#iのアンテナ#jの上り通信到達率Pup(i,j)は、以下の式(4)で表すことができる。
以上により、レイリーフェージングの瞬時変動を解析式で表すことによって、モンテカルロシミュレーションを行うことなく、基地局#iのアンテナ#jの上り通信到達率Pup(i,j)を短時間で算出することができる。
次に、各アンテナで受信成功した信号のうち、最も受信電力が高い信号を選択する際のアンテナダイバーシチ効果を考慮すると、基地局#iの上り通信到達率P'up(i)は以下の式(5)式で表すことができる。
さらに、複数の基地局で受信成功した信号のうち、最も受信電力が高い信号を選択する際のサイトダイバーシチ効果を考慮すると、上り通信到達率P''upは、以下の式(6)で表すことができる。
以下、上り通信と下り通信の一連の通信シーケンスを想定する場合の到達率の算出について説明する。ここでは、上り通信と下り通信とがそれぞれ1回ずつ行われる場合を想定する。すなわち、上り通信及び下り通信の一連の通信において高い通信品質が確保されるように基地局及びアンテナが選択される仕組みを有する場合において、到達率を推定する場合について説明する。上り通信と下り通信とがそれぞれ1回ずつ行われる場合とは、例えば、IoT機器が取得したセンサデータをアップロードして、基地局がIoT機器へAck(Acknowledge;肯定応答)信号を返送する場合等である。
到達率推定部13aは、基地局#iのアンテナ数と端末の受信感度とを、無線設備データベース12から取得する。到達率推定部13aは、下り通信の平均受信電力であるRdown(i,j)に対してレイリーフェージングによる瞬時変動の影響を考慮した場合における、受信電力瞬時値が端末の受信感度Tdown以上となる確率を、基地局#iのアンテナ#jの下り通信到達率Pdown(i,j)として算出する。上り通信の到達率推定と同様に、レイリーフェージングの瞬時変動を解析式で表すことで、モンテカルロシミュレーションを行うことなく、基地局#iのアンテナ#jの下り通信到達率Pdown(i,j)を短時間で算出することができる。
レイリーフェージングにより瞬時変動する下り通信の電力のCDFは、平均受信電力Rdown(i,j)を用いて、以下の式(7)で表すことができる。
基地局#iのアンテナ#jの下り通信到達率Pdown(i,j)は、式(7)のyに、端末の受信感度Tdownを入力することによって算出することができる。基地局#iのアンテナ#jの下り通信到達率Pdown(i,j)は、以下の式(8)で表すことができる。
アンテナダイバーシチ効果を考慮すると、基地局#iの下り通信到達率P'down(i)は、以下の式(9)で表すことができる。
基地局#iの、上り通信の到達率と下り通信の到達率との結合確率Pjoint(i)は、以下の式(10)で表すことができる。
さらに、サイトダイバーシチ効果を考慮すると、上り通信の到達率と下り通信の到達率との結合確率P'jointは、以下の式(11)で表すことができる。
[到達率推定装置の動作]
以下、到達率推定処理における到達率推定装置1aの動作について説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る到達率推定装置1aの動作を示すフローチャートである。なお、ここでは上り通信の到達率推定について説明する。
以下、到達率推定処理における到達率推定装置1aの動作について説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る到達率推定装置1aの動作を示すフローチャートである。なお、ここでは上り通信の到達率推定について説明する。
平均受信電力算出部11は、設計者によって指定されたエリアの地図データを微小なメッシュに分割する。ここで、メッシュ数をMとする。平均受信電力算出部11は、分割された各メッシュから各基地局への上り通信の平均受信電力を算出する(ステップS001)。
到達率推定部13aは、無線設備データベース12から、各基地局のアンテナ数及び受信感度を示す情報を取得する(ステップS002)。
メッシュを識別する変数mに1が代入される(ステップS003)。
到達率推定部13aは、メッシュ#mの平均受信電力を用いて、レイリーフェージングによる瞬時変動の影響を考慮した際の、当該メッシュ#mについての受信電力瞬時値のCDFを作成する(ステップS004)。
到達率推定部13aは、作成されたCDFに基づいて、基地局の受信感度以上となる確率を算出する。到達率推定部13aは、アンテナダイバーシチ及びサイトダイバーシチの効果を考慮して、メッシュ#mの上り通信の到達率を算出する(ステップS005)。
変数mがメッシュ数Mと等しいか否かについての判定がなされる(ステップS006)。変数mがメッシュ数Mと等しくない場合(ステップS006−No)、変数mに1が加算され(ステップS007)、ステップS004に移行する。一方、変数mがメッシュ数Mと等しい場合(ステップS006−Yes)、図4のフローチャートが示す到達率推定装置1aの動作が終了する。
以上説明したように、本発明の第1の実施形態に係る到達率推定装置1aは、複数の基地局及び前記基地局が備える複数のアンテナの各々に関して、エリアを構成するメッシュごとに平均受信電力を算出する平均受信電力算出部11と、前記平均受信電力を、レイリーフェージングにより瞬時変動する振幅の確率密度関数から得られる受信電力瞬時値の累積分布関数に代入することで通信到達率を算出し、算出された通信到達率に基づいてサイトダイバーシチ及びアンテナダイバーシチ効果が考慮された通信到達率を算出する到達率推定部13aとを備える。
このような構成を備えることによって、本発明の第1の実施形態に係る到達率推定装置1aは、電波の到達率をより高い精度で推定することができる。
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態では、全ての基地局によるサイトダイバーシチ効果を考慮して到達率を算出する場合について説明した。これに対し、以下、第2の実施形態では、到達率への寄与度が高い基地局のみを計算対象として到達率を算出する場合について説明する。また、以下、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。なお、ここでは上り通信の到達率推定について説明する。
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態では、全ての基地局によるサイトダイバーシチ効果を考慮して到達率を算出する場合について説明した。これに対し、以下、第2の実施形態では、到達率への寄与度が高い基地局のみを計算対象として到達率を算出する場合について説明する。また、以下、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。なお、ここでは上り通信の到達率推定について説明する。
[到達率推定装置の構成]
以下、本実施形態に係る到達率推定装置1bの機能構成について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る到達率推定装置1bの機能構成を示すブロック図である。図5に示すように、到達率推定装置1bは、平均受信電力算出部11と、無線設備データベース12と、到達率推定部13bと、繰り返し判定部14と、を具備する。このように、繰り返し判定部14を具備する点が、第1の実施形態に係る到達率推定装置1aの機能構成との相違点である。
以下、本実施形態に係る到達率推定装置1bの機能構成について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る到達率推定装置1bの機能構成を示すブロック図である。図5に示すように、到達率推定装置1bは、平均受信電力算出部11と、無線設備データベース12と、到達率推定部13bと、繰り返し判定部14と、を具備する。このように、繰り返し判定部14を具備する点が、第1の実施形態に係る到達率推定装置1aの機能構成との相違点である。
到達率推定部13bは、平均受信電力算出部11によって算出された、平均受信電力Rup(i,j)に基づいて、平均受信電力の値が高い順に基地局をソートする。そして、到達率推定部13bは、到達率推定において計算対象とする基地局を、平均受信電力が高い順に徐々に増やしながら、到達率を繰り返し算出する。そして、到達率推定部13bは、繰り返し判定部14によって繰り返し処理終了の判定がなされた場合、繰り返し処理を終了する。そして、到達率推定部13bは、その時点において算出された到達率を、計算対象のメッシュの位置における到達率として出力する。
繰り返し判定部14は、算出された到達率が置局設計における目標値以上となった場合、又は、1つ前の繰り返し処理で算出された到達率からの変化量が所定値以内になった場合に、繰り返し処理終了の判定を行う。
[到達率推定]
以下、電波の到達率の推定処理について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る到達率推定装置1bによる到達率推定処理を説明するための図である。
以下、電波の到達率の推定処理について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る到達率推定装置1bによる到達率推定処理を説明するための図である。
ここでは、図6に示すメッシュ#1の位置における電波の到達率を推定を推定する場合を一例として説明する。また、図6に示すエリアに存在する基地局の数は、I局であるものとする。なお、図6においては、基地局を5局のみ図示しており、残りの基地局の記載は省略している。また、図6に示す各基地局が備えるアンテナの数は、いずれも2基であるものとする。
まず、設計者によって、置局設計における到達率の目標値Ptarget(例えば、0.9等の値)と繰り返し処理における到達率の変化の収束目標値ΔPtarget(例えば、0.02等の値)とが決定される。そして、これら決定されたPtargetの値及びΔPtargetの値が、繰り返し判定部14に設定される。
平均受信電力算出部11は、基地局#i(i=1〜I)のアンテナ#j(j=1〜2)における平均受信電力Rup(i,j)を算出する。
到達率推定部13bは、基地局#iのアンテナ数及び受信感度を示す情報を、無線設備データベース12から取得する。次に、到達率推定部13bは、Rup(i,j)の値の高い順に基地局をソートする。ここでは、一例として、図7に示すリストの上から順に、平均受信電力が高い基地局であるものとする。なお、ここでは、基地局が備える2本のアンテナについてそれぞれ平均受信電力が算出されるが、平均受信電力の高い方を当該基地局の代表値として基地局をソートしてもよいし、2本のアンテナの平均受信電力を平均した値によって基地局をソートしてもよい。
以下、到達率の計算の対象とする基地局を、繰り返し処理ごとに1局ずつ増やしていく場合について説明する。すなわち、k回目の繰り返し処理において到達率の計算の対象とする基地局は、平均受信電力の値が高いほうから上位k局の基地局(上位数基地局)である。なお、繰り返し処理ごとに増やす局数は1局に限られるものではなく、2局ずつ増やしたり、例えば、1局、2局、4局、・・・、のように、指数関数的に増やしたりしてもよい。
上述した第1の実施形態と同様の方法により、到達率推定部13bは、k回目の繰り返し処理における到達率P''up(k)を算出する。到達率推定部13bは、繰り返し判定部14によって繰り返し処理終了の判定がなされるまで、計算対象の基地局を1局ずつ増やしながら到達率の算出を繰り返す。繰り返し判定部14によって繰り返し処理終了の判定がなされた場合、到達率推定部13bは、繰り返し処理を終了し、その時点において算出された到達率P''up(k)を、計算対象のメッシュの位置における到達率として出力する。
繰り返し判定部14は、k回目の繰り返し処理で算出された到達率P''up(k)が、以下の式(12)を満たすか否かを判定する。
式(12)を満たす場合、もしくはk−1回目の(1つ前の)繰り返し処理において算出された到達率Pup''(k−1)からの変化量が以下の式(13)を満たす場合に、繰り返し判定部14は、繰り返し処理終了の判定を行う。
繰り返し判定部14によって繰り返し処理終了の判定がなされると、到達率推定部13bは、その回において算出された到達率P''up(k)を、計算対象のメッシュの位置における到達率として出力する。
[到達率推定装置の動作]
以下、到達率推定処理における到達率推定装置1bの動作について説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る到達率推定装置1bの動作を示すフローチャートである。
以下、到達率推定処理における到達率推定装置1bの動作について説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る到達率推定装置1bの動作を示すフローチャートである。
まず、設計者によって、置局設計における到達率の目標値Ptargetと、繰り返し処理における到達率の変化の収束目標値ΔPtargetと、が決定される。そして、これら決定されたPtargetの値及びΔPtargetの値が、繰り返し判定部14に設定される(ステップS101)。
平均受信電力算出部11は、設計者によって指定されたエリアの地図データを微小なメッシュに分割する。ここで、メッシュ数をMとする。平均受信電力算出部11は、分割された各メッシュについて、各基地局における平均受信電力を算出する(ステップS102)。
到達率推定部13bは、無線設備データベース12から、各基地局のアンテナ数及び受信感度を示す情報を取得する(ステップS103)。
メッシュを識別する変数mに1が代入される(ステップS104)。
到達率推定部13bは、メッシュ#mについて、平均受信電力の値が高い順に基地局をソートする(ステップS105)。
繰り返し処理の実行回数を識別する変数kに、1が代入される(ステップS106)。
到達率推定部13bは、メッシュ#mの平均受信電力を用いて、レイリーフェージングによる瞬時変動の影響を考慮した際の、当該メッシュ#mについての受信電力瞬時値のCDFを作成する。
到達率推定部13bは、CDFから、基地局の受信感度以上となる確率を算出する。到達率推定部13bは、アンテナダイバーシチ、及び、平均受信電力の高いほうから上位k局の基地局によるサイトダイバーシチの効果を考慮して、到達率を算出する(ステップS107)。
到達率推定部13bは、上記の式(11)及び式(12)のうち少なくとも一つを満たすか否かを判定する(ステップS108)。式(11)及び式(12)のいずれも満たさない場合(ステップS108−No)、変数kに1が加算され(ステップS109)、ステップS107に移行する。一方、式(11)及び式(12)のうち少なくとも一方を満たす場合(ステップS108−Yes)、当該メッシュにおける到達率の算出を終了し、ステップS110に移行する。
変数mがメッシュ数Mと等しいか否かについての判定がなされる(ステップS110)。変数mがメッシュ数Mと等しくない場合(ステップS110−No)、変数mに1が加算され(ステップS111)、ステップS105に移行する。一方、変数mがメッシュ数Mと等しい場合(ステップS110−Yes)、図8のフローチャートが示す到達率推定装置1bの動作が終了する。
以上説明したように、第2の実施形態に係る到達率推定装置1bは、到達率への寄与度の高い(すなわち、平均受信電力の高い)基地局のみを計算対象として到達率を算出するため、到達率推定に要する計算時間をより短縮させることができる。
<第3の実施形態>
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態及び第2の実施形態では、全てのメッシュについて、レイリーフェージングによる瞬時変動及びダイバーシチ効果を考慮した厳密な到達率計算を行う場合について説明した。これに対し、以下、第3の実施形態では、事前処理として、各メッシュについて到達率を厳密に算出するか否かを判定し、厳密計算が必要なメッシュについてのみ、瞬時変動及びダイバーシチ効果を考慮した厳密な到達率計算を行う場合について説明する。また、以下、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。なお、ここでは上り通信の到達率推定について説明する。
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態及び第2の実施形態では、全てのメッシュについて、レイリーフェージングによる瞬時変動及びダイバーシチ効果を考慮した厳密な到達率計算を行う場合について説明した。これに対し、以下、第3の実施形態では、事前処理として、各メッシュについて到達率を厳密に算出するか否かを判定し、厳密計算が必要なメッシュについてのみ、瞬時変動及びダイバーシチ効果を考慮した厳密な到達率計算を行う場合について説明する。また、以下、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。なお、ここでは上り通信の到達率推定について説明する。
[到達率推定装置の構成]
以下、本実施形態に係る到達率推定装置1cの機能構成について説明する。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る到達率推定装置1cの機能構成を示すブロック図である。図9に示すように、到達率推定装置1cは、平均受信電力算出部11と、無線設備データベース12と、到達率推定部13cと、厳密計算実施判定テーブル作成部15と、厳密計算実施判定テーブル記憶部16と、厳密計算実施判定部17と、を具備する。このように、厳密計算実施判定テーブル作成部15と、厳密計算実施判定テーブル記憶部16と、厳密計算実施判定部17と、を具備する点が、第1の実施形態における到達率推定装置1aの機能構成との相違点である。
以下、本実施形態に係る到達率推定装置1cの機能構成について説明する。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る到達率推定装置1cの機能構成を示すブロック図である。図9に示すように、到達率推定装置1cは、平均受信電力算出部11と、無線設備データベース12と、到達率推定部13cと、厳密計算実施判定テーブル作成部15と、厳密計算実施判定テーブル記憶部16と、厳密計算実施判定部17と、を具備する。このように、厳密計算実施判定テーブル作成部15と、厳密計算実施判定テーブル記憶部16と、厳密計算実施判定部17と、を具備する点が、第1の実施形態における到達率推定装置1aの機能構成との相違点である。
厳密計算実施判定テーブル作成部15は、事前処理として、平均受信電力が受信感度からx[dB]のマージンがある基地局がy局ある場合の到達率を算出する。そして、厳密計算実施判定テーブル作成部15は、上記の厳密計算が必要であるか否か(厳密計算の実施要否)の判定に用いられるテーブルである、厳密計算実施判定テーブルを作成する。厳密計算実施判定テーブル作成部15は、算出された到達率が置局設計における到達率の目標値Ptarget以上である場合には(上記の厳密計算が不要であることを表す)「不要」を示す情報を、及び、算出された到達率が置局設計における到達率の目標値Ptarget未満である場合には(上記の厳密計算が必要であることを表す)「必要」を示す情報を、厳密計算実施判定テーブルに設定する。厳密計算実施判定テーブル作成部15は、作成した厳密計算実施判定テーブルを、厳密計算実施判定テーブル記憶部16に記憶させる。
厳密計算実施判定部17は、平均受信電力算出部11によって算出された平均受信電力Rup(i,j)を、値が高い順にソートする。そして、厳密計算実施判定部17は、厳密計算実施判定テーブルに設定された値と、平均受信電力Rup(i,j)の値が上位の基地局の平均受信電力と、に基づいて、上記の厳密計算が必要であるか否かの判定結果(「不要」又は「必要」)を示す情報を到達率推定部13cに出力する。
到達率推定部13cは、厳密計算実施判定部17からの出力が「不要」を示す情報である場合には、目標値Ptargetを到達率の推定結果として出力する。また、到達率推定部13cは、厳密計算実施判定部17からの出力が「必要」を示す情報である場合には、上述した第1の実施形態又は第2の実施形態と同様の方法を用いて、瞬時変動やダイバーシチ効果を考慮した厳密な到達率計算を行う。
[到達率推定]
以下、電波の到達率の推定処理について説明する。
図10は、本発明の第3の実施形態に係る到達率推定装置1cが用いる厳密計算実施判定テーブルの一例を示す図である。
以下、電波の到達率の推定処理について説明する。
図10は、本発明の第3の実施形態に係る到達率推定装置1cが用いる厳密計算実施判定テーブルの一例を示す図である。
まず、設計者によって、置局設計における到達率の目標値Ptarget(例えば、0.9等の値)が決定される。決定された到達率の目標値Ptargetは、厳密計算実施判定テーブル作成部15に設定される。
厳密計算実施判定テーブル作成部15は、事前処理として、平均受信電力が受信感度からx[dB]のマージンがある基地局がy局存在する場合の到達率を算出する。図10は、xの値が5dB間隔で、基地局数yが1〜4局である場合の例を示す。
例えば、x=15[dB]、及びy=3である場合には、基地局の受信感度+15[dB]の平均受信電力となる基地局が3局あるという想定のもとで、上述した第1の実施形態と同様の方法により、瞬時変動及びダイバーシチ効果が考慮された到達率が算出される。ここでは、算出された到達率は目標値Ptarget以上であるものとする。この場合、厳密計算実施判定テーブル作成部15は、厳密計算実施判定テーブルに対して「不要」を示す情報を設定する。
また、例えば、x=5[dB]、及びy=2である場合には、基地局の受信感度+5[dB]の平均受信電力となる基地局が2局存在するという想定のもとで、上述した第1の実施形態と同様の方法により、瞬時変動及びダイバーシチ効果が考慮された到達率が算出される。ここでは、算出された到達率は目標値Ptarget未満であるものとする。この場合、厳密計算実施判定テーブル作成部15は、厳密計算実施判定テーブルに対して「必要」を示す情報を設定する。以上の手順により、厳密計算実施判定テーブル作成部15は、厳密計算実施判定テーブルを作成する。なお、図10は、基地局が4局である場合において作成された厳密計算実施判定テーブルの一例である。
厳密計算実施判定部17は、平均受信電力算出部11によって算出された平均受信電力Rup(i,j)を、値の高い順にソートする。そして、厳密計算実施判定部17は、それぞれの平均受信電力について、基地局の受信感度に対して何[dB]のマージンがあるかについての計算を行う。
例えば、平均受信電力Rup(i,j)の値が高い順に、マージンが18[dB]、16[dB]、4[dB]、及び3[dB]である場合、平均受信電力Rup(i,j)の値が15[dB]以上20[dB]未満の基地局は2局である。そのため、厳密計算実施判定部17は、厳密計算実施判定テーブルにおけるx=15[dB]かつ基地局2局である場合に相当するセルに設定された情報(「不要」)を読み取って、当該情報を到達率推定部13cへ出力する。到達率推定部13cは、厳密計算実施判定部から「不要」を示す情報が出力されると、目標値Ptargetを到達率の推定結果として外部の機器等へ出力する。
また、例えば、平均受信電力Rup(i,j)の値が高い順にマージンが18[dB]、6[dB]、4[dB]、3[dB]である場合、平均受信電力Rup(i,j)の値が15[dB]以上20[dB]未満の基地局は1局である。そのため、厳密計算実施判定部17は、厳密計算実施判定テーブルにおけるx=15[dB]かつ基地局1局である場合に相当するセルに設定された情報(「必要」)を読み取って、当該情報を到達率推定部13cへ出力する。到達率推定部13cは、厳密計算実施判定部から「必要」を示す情報が出力されると、上述した第1の実施形態又は第2の実施形態と同様の方法により、瞬時変動及びダイバーシチ効果を考慮した厳密な到達率の計算を行う。
なお、図10に示した厳密計算実施判定テーブルにおいて、x=0dBの欄に着目した場合、0[dB]以上の基地局は4局であるため「不要」と判定される。このように、厳密計算実施判定テーブルにおいて「必要」と「不要」とが混在する場合も発生し得る。しかしながら、この場合、「必要」として扱うのか「不要」として扱うのかについて、予め設計指針に応じて定義しておけばよい。
例えば、多少の計算時間を犠牲にして、曖昧なメッシュについては全て厳密に計算すべきであるという設計指針である場合には、厳密計算実施判定部17は、例えば、当てはまる複数のパターンのうち1つでも「必要」を示す情報があれば、「必要」を示す情報を到達率推定部13cに出力するようにすればよい。逆に、計算時間の短さを優先すべきであるという設計指針である場合には、厳密計算実施判定部17は、例えば、当てはまる複数のパターンのうち1つでも「不要」を示す情報があれば、「不要」を示す情報を到達率推定部13c出力し、全てが「必要」を示す情報であるときにのみ、「必要」を示す情報を到達率推定部13cに出力するようにすればよい。
[到達率推定装置の動作]
以下、到達率推定処理における到達率推定装置1cの動作について説明する。
図11は、本発明の第3の実施形態に係る到達率推定装置1cの動作を示すフローチャートである。
以下、到達率推定処理における到達率推定装置1cの動作について説明する。
図11は、本発明の第3の実施形態に係る到達率推定装置1cの動作を示すフローチャートである。
まず、設計者によって、置局設計における到達率の目標値Ptargetが決定される。そして、決定された到達率の目標値Ptargetが、厳密計算実施判定テーブル作成部15に設定される(ステップS201)。
厳密計算実施判定テーブル作成部15は、上述した手順によって厳密計算実施判定テーブルを作成する(ステップS202)。
平均受信電力算出部11は、設計者によって指定されたエリアの地図データを微小なメッシュに分割する。ここで、メッシュ数をMとする。平均受信電力算出部11は、分割された各メッシュについて、各基地局における平均受信電力を算出する(ステップS203)。
厳密計算実施判定部17及び到達率推定部13cは、無線設備データベース12から、各基地局のアンテナ数及び受信感度を示す情報を取得する(ステップS204)。
メッシュを識別する変数mに1が代入される(ステップS205)。
厳密計算実施判定部17は、メッシュ#mについて、平均受信電力の値が高い順に基地局をソートする。そして、厳密計算実施判定部17は、それぞれの平均受信電力について、基地局の受信感度に対して何[dB]のマージンがあるかについての計算を行う(ステップS206)。そして、厳密計算実施判定部17は、厳密計算実施判定テーブルを参照し、算出されたマージンに基づいて、上述した厳密計算が必要であるか否かの判定結果を示す情報(すなわち、「必要」を示す情報又は「不要」を示す情報)を得る(ステップS207)。厳密計算実施判定部17は、当該判定結果を示す情報を、到達率推定部13cへ出力する。
厳密計算が必要であるか否かの判定結果が「不要」を示す情報である場合(ステップS208−Yes)、到達率推定部13cは、目標値Ptargetを到達率の推定結果として出力する(ステップS209)。一方、厳密計算が必要であるか否かの判定結果が「必要」を示す情報である場合(ステップS208−No)、到達率推定部13cは、上述した第1の実施形態又は第2の実施形態と同様の方法により、瞬時変動及びダイバーシチ効果を考慮した厳密な到達率の計算を行う(ステップS210)。
変数mがメッシュ数Mと等しいか否かについての判定がなされる(ステップS211)。変数mがメッシュ数Mと等しくない場合(ステップS211−No)、変数mに1が加算され(ステップS212)、ステップS206に移行する。一方、変数mがメッシュ数Mと等しい場合(ステップS211−Yes)、図11のフローチャートが示す到達率推定装置1cの動作が終了する。
以上説明したように、第3の実施形態に係る到達率推定装置1cは、事前処理として、各メッシュについて、到達率を厳密に算出する必要があるか否かについての判定をそれぞれ行う。そして、到達率推定装置1cは、到達率を厳密に算出する必要があると判定されたメッシュについてのみ、瞬時変動及びダイバーシチ効果を考慮した厳密な到達率の計算を行う。そのため、第3の実施形態に係る到達率推定装置1cは、到達率推定に要する計算時間をより短縮させることができる。
<第4の実施形態>
以下、本発明の第4の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態及び第2の実施形態では、全メッシュについて、レイリーフェージングによる瞬時変動及びダイバーシチ効果を考慮した厳密な到達率計算を行う場合について説明した。これに対し、以下、第4の実施形態では、隣接メッシュ同士で上位数局の平均受信電力の値を比較し、差分が小さい場合、これら隣接メッシュをグルーピングし、1つの代表メッシュについてのみ、瞬時変動及びダイバーシチ効果を考慮した厳密な到達率計算を行う場合について説明する。また、以下、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。なお、ここでは上り通信の到達率推定について説明する。
以下、本発明の第4の実施形態について説明する。
上述した第1の実施形態及び第2の実施形態では、全メッシュについて、レイリーフェージングによる瞬時変動及びダイバーシチ効果を考慮した厳密な到達率計算を行う場合について説明した。これに対し、以下、第4の実施形態では、隣接メッシュ同士で上位数局の平均受信電力の値を比較し、差分が小さい場合、これら隣接メッシュをグルーピングし、1つの代表メッシュについてのみ、瞬時変動及びダイバーシチ効果を考慮した厳密な到達率計算を行う場合について説明する。また、以下、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。なお、ここでは上り通信の到達率推定について説明する。
[到達率推定装置の構成]
以下、本実施形態に係る到達率推定装置1dの機能構成について説明する。
図12は、本発明の第4の実施形態に係る到達率推定装置1dの機能構成を示すブロック図である。図12に示すように、到達率推定装置1dは、平均受信電力算出部11と、無線設備データベース12と、到達率推定部13dと、グルーピング部18と、を具備する。このように、グルーピング部18を具備する点が、第1の実施形態における到達率推定装置1aの機能構成との相違点である。
以下、本実施形態に係る到達率推定装置1dの機能構成について説明する。
図12は、本発明の第4の実施形態に係る到達率推定装置1dの機能構成を示すブロック図である。図12に示すように、到達率推定装置1dは、平均受信電力算出部11と、無線設備データベース12と、到達率推定部13dと、グルーピング部18と、を具備する。このように、グルーピング部18を具備する点が、第1の実施形態における到達率推定装置1aの機能構成との相違点である。
グルーピング部18は、平均受信電力算出部11によって算出された平均受信電力の値が高い順に基地局をソートする。グルーピング部18は、上位所定数局の平均受信電力と、隣接メッシュにおける同一の基地局の平均受信電力とを比較し、差分が小さい場合、これら隣接メッシュをグルーピングする。
到達率推定部13dは、グルーピングされた複数のメッシュのうち、1つの代表メッシュについて、上述した第1の実施形態又は第2の実施形態と同様の方法を用いて、瞬時変動やダイバーシチ効果を考慮した厳密な到達率計算を行う。そして、到達率推定部13dは、グルーピングされたその他のメッシュに対して、代表メッシュに対する計算結果を適用する(すなわち、グルーピングされたその他のメッシュについての到達率は、1つの代表メッシュについて算出された到達率と同一であるものと見なされる)。
なお、代表メッシュは、対象範囲においてなるべく中心に位置するメッシュであることが好ましい。例えば横3×縦3の9メッシュをグルーピングする場合、中心に位置するメッシュを代表メッシュとすることが好ましい。
[到達率推定装置の動作]
以下、到達率推定処理における到達率推定装置1dの動作について説明する。
図13は、本発明の第4の実施形態に係る到達率推定装置1dの動作を示すフローチャートである。
以下、到達率推定処理における到達率推定装置1dの動作について説明する。
図13は、本発明の第4の実施形態に係る到達率推定装置1dの動作を示すフローチャートである。
平均受信電力算出部11は、設計者によって指定されたエリアの地図データを微小なメッシュに分割する。ここで、メッシュ数をMとする。平均受信電力算出部11は、分割された各メッシュについて、各基地局における平均受信電力を算出する(ステップS301)。
到達率推定部13dは、無線設備データベース12から、各基地局のアンテナ数及び受信感度を示す情報を取得する(ステップS302)。
メッシュを識別する変数mに1が代入される(ステップS303)。
メッシュ#mの到達率が推定済みであるか否か(すなわち、メッシュ#mをグルーピング済みであるか否か)についての判定がなされる(ステップS304)。メッシュ#mの到達率が推定済みである場合(ステップS304−Yes)、ステップS307に移行する。
一方、メッシュ#mの到達率が推定済みでない場合(ステップS304−No)、グルーピング部18は、メッシュ#mのグループを生成する。そして、グルーピング部18は、メッシュ#m及び当該グループに隣接する隣接メッシュのうち、まだグルーピングされていないメッシュについて、平均受信電力算出部11によって算出された平均受信電力の値が高い順に基地局をソートし、上位所定数局の平均受信電力の値を取得する。
そして、グルーピング部18は、隣接メッシュにおける同一の基地局の平均受信電力と、グループ内の各メッシュにおける同一の基地局の平均受信電力と、の差分が小さい場合に、当該隣接メッシュをグループに含める処理を繰り返すことによってグルーピングを行う(ステップS305)。なお、隣接メッシュにおける同一の基地局の平均受信電力と、グループ内の各メッシュにおける同一の基地局の平均受信電力と、の差分が小さい場合とは、例えば、対象とする各基地局の平均受信電力について、隣接メッシュにおける平均受信電力と、グループ内の各メッシュにおける平均受信電力のうち最大値及び最小値と、の差分がいずれも所定値以内である場合である。
到達率推定部13dは、グルーピングされた複数のメッシュのうち、1つの代表メッシュについて、上述した第1の実施形態又は第2の実施形態と同様の方法を用いて、瞬時変動やダイバーシチ効果を考慮した厳密な到達率計算を行う(ステップS306)。
変数mがメッシュ数Mと等しいか否かについての判定がなされる(ステップS307)。変数mがメッシュ数Mと等しくない場合(ステップS307−No)、変数mに1が加算され(ステップS308)、ステップS304に移行する。一方、変数mがメッシュ数Mと等しい場合(ステップS307−Yes)、図12のフローチャートが示す到達率推定装置1dの動作が終了する。
以上説明したように、第4の実施形態に係る到達率推定装置1dは、上位数局の、平均受信電力が近似する複数のメッシュをグルーピングする。そして、到達率推定装置1dは、グルーピングされた複数のメッシュのうち、1つの代表メッシュについてのみ、瞬時変動及びダイバーシチ効果を考慮した厳密な到達率の計算を行う。そして、到達率推定装置1dは、グルーピングされたその他のメッシュに対しては、上記代表メッシュについて同算出された計算結果を適用する。これにより、第4の実施形態に係る到達率推定装置1dは、到達率推定に要する計算時間をより短縮させることができる。
上述した実施形態における到達率推定装置1a〜1dの一部又は全部を、コンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。更に「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、更に上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、PLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されるものであってもよい。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明してきたが、上記実施形態は本発明の例示に過ぎず、本発明が上記実施形態に限定されるものではないことは明らかである。したがって、本発明の技術思想及び要旨を逸脱しない範囲で構成要素の追加、省略、置換、及びその他の変更を行ってもよい。
1a〜1d…到達率推定装置、11…平均受信電力算出部、12…無線設備データベース、13a〜13d…到達率推定部、14…判定部、15…厳密計算実施判定テーブル作成部、16…厳密計算実施判定テーブル記憶部、17…厳密計算実施判定部、18…グルーピング部
Claims (8)
- 複数の基地局及び前記基地局が備える複数のアンテナの各々に関して、エリアを構成するメッシュごとに平均受信電力を算出する平均受信電力算出部と、
前記平均受信電力を、レイリーフェージングにより瞬時変動する振幅の確率密度関数から得られる受信電力瞬時値の累積分布関数に代入することで通信到達率を算出し、算出された通信到達率に基づいてサイトダイバーシチ及びアンテナダイバーシチ効果が考慮された通信到達率を算出する到達率推定部と、
を備える到達率推定装置。 - 前記到達率推定部は、
受信電力の瞬時変動の影響を解析式によって算出する
請求項1に記載の到達率推定装置。 - 前記平均受信電力算出部は、
上り通信の平均受信電力と下り通信の平均受信電力とを算出し、
前記到達率推定部は、
上り通信の到達率と下り通信の到達率の結合確率を算出する
請求項1又は請求項2に記載の到達率推定装置。 - 繰り返し判定部
をさらに備え、
前記平均受信電力算出部は、
算出された平均受信電力の値が高い順に前記基地局をソートし、
前記到達率推定部は、
考慮する基地局数を電力の高い順に徐々に増やしながら到達率を繰り返し算出し、
前記繰り返し判定部は、
算出された到達率が目標値以上になった場合、又は1つ前の繰り返し処理で算出された到達率からの変化が収束目標値以内になった場合に前記繰り返し処理を終了させる
請求項1又は請求項2に記載の到達率推定装置。 - 厳密計算実施判定テーブル作成部と、
厳密計算実施判定部と、
をさらに備え、
前記平均受信電力算出部は、
算出された平均受信電力の値が高い順に前記基地局をソートし、
前記厳密計算実施判定テーブル作成部は、
平均受信電力と基地局数とから厳密な到達率計算の実施要否を判定するための厳密計算実施判定テーブルを作成し、
前記厳密計算実施判定部は、
前記厳密計算実施判定テーブルを参照して厳密計算の実施要否を判定する
請求項1又は請求項2に記載の到達率推定装置。 - グルーピング部
をさらに備え、
前記平均受信電力算出部は、
算出された平均受信電力の値が高い順に前記基地局をソートし、
前記グルーピング部は、
隣接メッシュと上位数基地局の平均受信電力の差分が小さい場合に前記メッシュのグルーピングを行い、
前記到達率推定部は、
グループ内の1つのメッシュについて瞬時変動の影響とダイバーシチ効果を考慮して到達率を算出し、算出された前記到達率を前記グループ内の他のメッシュについての到達率と見なす
請求項1又は請求項2に記載の到達率推定装置。 - 複数の基地局及び前記基地局が備える複数のアンテナの各々に関して、エリアを構成するメッシュごとに平均受信電力を算出する平均受信電力算出ステップと、
前記平均受信電力を、レイリーフェージングにより瞬時変動する振幅の確率密度関数から得られる受信電力瞬時値の累積分布関数に代入することで通信到達率を算出し、算出された通信到達率に基づいてサイトダイバーシチ及びアンテナダイバーシチ効果が考慮された通信到達率を算出する到達率推定ステップと、
を有する到達率推定方法。 - 請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の到達率推定装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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