JP2001093474A - メタルハライドランプ - Google Patents

メタルハライドランプ

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JP2001093474A
JP2001093474A JP27164499A JP27164499A JP2001093474A JP 2001093474 A JP2001093474 A JP 2001093474A JP 27164499 A JP27164499 A JP 27164499A JP 27164499 A JP27164499 A JP 27164499A JP 2001093474 A JP2001093474 A JP 2001093474A
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outer tube
discharge
metal halide
tube
halide lamp
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JP27164499A
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English (en)
Inventor
Atsunori Okada
淳典 岡田
Shingo Tosaka
真吾 東坂
Takuma Hashimoto
拓磨 橋本
Kazuhiko Sakai
和彦 酒井
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 調光点灯ができるメタルハライドランプにお
いて、外管内放電が発生した際に、安全に、かつ早急に
外管内放電を停止させる機能を有するメタルハライドラ
ンプを提供する。 【解決手段】 少なくともハロゲン化ナトリウム及びハ
ロゲン化スカンジウムが封入された発光管1と、発光管
1を包み内部が略真空の外管3と、定格ランプ電力に対
して50%のランプ電力で点灯したときに発光管1の最
冷点温度を550℃以上に維持する最冷点温度維持手段
とを有し、外管3内には外管内放電を中断させる外管内
放電停止手段を設ける。外管内放電停止手段は、大気導
入手段により構成され、大気導入手段は、一対の導電性
突起21A,21Bと、それに近接して設けられた大気
導入用のガラス管20からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光管リークまた
は発光管の破損によって外管内放電が発生した際に、外
管内放電を停止させる手段を備えた調光点灯が可能なメ
タルハライドランプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】メタルハライドランプは、高輝度、高効
率、ランプによっては高演色性という特長をもつことか
ら幅広い分野で用いられている。一般的なメタルハライ
ドランプには、ランプを始動させるための希ガスと、バ
ッファガスの役割を果たす水銀と、発光物質として金属
ハロゲン化物が封入されている。このメタルハライドラ
ンプにおいては、始動させるとまず希ガスによる放電が
発生し、その放電による熱により水銀、および金属ハロ
ゲン化物が蒸発し、放電空間中で解離・励起され所望の
光を発する。
【0003】金属の発光量は、金属ハロゲン化物の蒸気
圧に依存するが、この金属ハロゲン化物の蒸気圧は、発
光管内の温度の最も低い箇所の温度、すなわち最冷点温
度に依存する。これらの封入された水銀や金属ハロゲン
化物は、温度に対する蒸気圧特性がそれぞれ異なるた
め、メタルハライドランプにおいては、所望の発光色が
得られるように、定格ランプ電力時の最冷点温度に合わ
せて、これらの封入比率を設定するなどのランプ設計を
行なっている。
【0004】メタルハライドランプにおいては、入力電
力を増減させると、最冷点温度がそれに伴って上下し、
上述のように各金属の発光スペクトルがそれぞれ独立し
て変動するために色バランスが崩れてしまったり、光色
が大幅に変化してしまう。このため、メタルハライドラ
ンプにおいては、入力電力の増減による光色を変えずに
光量を増減する、いわゆる調光点灯は困難とされてき
た。
【0005】このような光色の変化を低減させたメタル
ハライドランプとしては、特開平6−84496号公
報、特開平6−111772号公報、特開平8−203
471号公報に開示されたものがある。これらには、メ
タルハライドランプへの入力電力を変化させた時の色温
度変化、演色評価数の変化について開示されているが、
発光管の最冷点温度の影響や発光物質の封入量や封入比
率が色特性へ与える影響について明確な記載がない。そ
して、これらの文献に開示されたメタルハライドランプ
では、ランプ個々における、電極封止部の形状、寸法の
ばらつき、ランプ電力のばらつき、保温膜のばらつき
や、さらには、電源電圧の変動や安定器出力のばらつき
などにより、光色にばらつきが生じるという問題があ
る。
【0006】そこで、本出願人は、最冷点温度を適正値
に維持する手段を設けることにより上記問題点を解決し
たメタルハライドランプを見いだした(特願平11−8
2730)。このメタルハライドランプは、発光管内に
少なくともハロゲン化ナトリウムとハロゲン化スカンジ
ウムを封入し、定格ランプ電力に対して50%のランプ
電力で点灯したときに、発光管の最冷点温度が550℃
以上となるように維持する最冷点温度維持手段を設けた
ものである。
【0007】最冷点温度維持手段を設けた上記メタルハ
ライドランプを調光すると、ランプ電力に対する色温度
の変化が少なく、調光性能に優れたランプを構成するこ
とができる。例えば、内径8mm、電極間距離が80m
mの円筒状の石英ガラス製の発光管内に、2.32×1
-5(mol/cc)の沃化ナトリウム、2.04×1
-6(mol/cc)の沃化スカンジウム、1.2×1
-5(mol/cc)の沃化セシウム、200(Tor
r)のキセノンを封入し、かつ、発光管の電極封止部に
は保温膜を形成し、さらに、発光管を外包する外管を設
け、その内部を真空としたメタルハライドランプは、定
格ランプ電力に対して50%のランプ電力で点灯したと
きに発光管の最冷点温度が550℃以上となった。この
メタルハライドランプは、定格ランプ電力に対して50
%のランプ電力で点灯したときに、色温度の変化幅は2
2(K)と小さく、調光性能に優れたものである。
【0008】上記出願で開示したように、上記最冷点温
度を維持する手段として、外管内を真空にすることは有
効な手段のひとつである。しかし、外管内を真空にした
高輝度放電灯においては、発光管端部の封止部から外管
内に発光物質等が漏れ出す場合がある。本明細書中、こ
の現象を「発光管リーク」と称する。また、発光管が破
損して、発光管内部の発光物質が外管内に放出される場
合もある。これらの場合には、真空であった外管内に、
発光管内に封入されていた発光物質等が流出し、外管内
が真空でなくなり、ガスの圧力が上昇するので、外管内
の電位差がある導体間で放電が起こることがある。本明
細書中、このような発光管の異常により外管内で生じる
放電を「外管内放電」と称する。このような外管内放電
が生じると、定格電流値を超える過電流が安定器に流
れ、安定器が温度上昇することにより、安定器の寿命劣
化や焼損などが発生することがある。
【0009】この外管内放電を未然に防止する手段とし
て、外管内に窒素などの不活性ガスを封入する方法が知
られている。
【0010】また、外管内放電が起こり過電流が流れた
時に、これを切断する手段として、電流ヒューズを口金
内に配設し、過電流により電流ヒューズを溶断させ供給
電力を切断することも知られている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように、外管内に不活性ガスを封入するした場合には、
外管内のガスにより発光管の熱が外部へ伝わりやすくな
り、発光管温度が低下してしまうために、効率が低下し
たり、調光点灯を行うメタルハライドランプにおいては
良好な調光性や色ばらつきの少ないランプを実現するこ
とが困難となるという問題があった。
【0012】また、電流ヒューズを口金内に配設する場
合には、メタルハライドランプの始動時にはわずかの時
間であるが、安定時の電流より大きい電流が流れるた
め、その電流値で溶断しない電流ヒューズを用いる必要
がある。そのため、外管内放電が生じて過電流が流れて
も、その電流値によっては電流ヒューズが溶断されるま
でには時間を要したり、溶断まで至らない場合がある。
従ってこの電流ヒューズによっては、安定器の損傷を確
実に防ぐことができない。また、口金部が高温になるた
めに電流ヒューズが酸化して、不導体になりランプが不
点灯になる恐れもあった。
【0013】本発明は、上記事由に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、調光点灯ができるメタル
ハライドランプにおいて、外管内放電が発生した際に、
安全に、かつ早急に外管内放電を停止させる機能を有す
るメタルハライドランプを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のメタルハライドランプにあっては、少なく
ともハロゲン化ナトリウム及びハロゲン化スカンジウム
が封入された発光管と、発光管を包み内部が略真空の外
管と、定格ランプ電力に対して50%のランプ電力で点
灯したときに発光管の最冷点温度を550℃以上に維持
する最冷点温度維持手段とを設け、外管内には外管内放
電を停止させる外管内放電停止手段を設ける。
【0015】このメタルハライドランプによると、最冷
点温度維持手段を有しているので、電源電圧変動あるい
は、ランプ個々のばらつき等が発生しても、ランプ点灯
時の発光色のばらつきを少なくすることができるうえ、
外管内放電停止手段を備えるので、外管内放電が発生し
ても外管内放電を停止させることができ、ランプへの供
給電力を絶ち、ランプを停止させることができるので、
定格点灯時の電流より大きな電流が流れることがない。
これにより、安定器を保護することができる。
【0016】また、前記外管内放電停止手段は、大気を
外管内に導入する大気導入手段であることも好ましい。
【0017】この場合には、外管内放電が発生すると大
気が流入し、外管内放電を停止させることができる。
【0018】また、前記大気導入手段は、外管内の放電
の熱により外管にクラックを発生させるものであること
も好ましい。
【0019】この場合には、外管に発生させたクラック
から、外管内に大気を導入することができる。
【0020】また、前記大気導入手段は、外管内放電の
熱によりステムにクラックを発生させるものであること
も好ましい。
【0021】この場合には、ステムに発生させたクラッ
クから、外管内に大気を導入することができる。
【0022】また、前記外管内放電停止手段は、外管内
にガスを放出するガス放出手段であることも好ましい。
【0023】この場合には、外管内放電が発生すると、
外管内にガスが放出されることにより、外管内放電を停
止させることができる。
【0024】また、前記ガス放出手段は、外管内に配設
した不純ガス吸着剤からガスを放出するものであること
も好ましい。
【0025】この場合には、外管内放電が生じた場合に
は、不純ガス吸着手段から、ガスを放出することができ
る。
【0026】また、前記ガス放出手段は、外管内に配設
したガス入りカプセルからガスを放出させるものである
ことも好ましい。
【0027】この場合には、外管内放電が生じた場合に
は、ガス入りカプセルからガスを放出させることができ
る。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
面に基づき説明する。図1は、後述する各実施の形態に
共通するメタルハライドランプの一例を示す概略図であ
る。
【0029】このメタルハライドランプは、図1に示す
ように、一端部に口金10を設けた外管3内に、発光管
1が収納されている。発光管1は外管3に溶着されたス
テム4に接続された一対の発光管支柱5,5を介して、
外管3に支持されている。一方の発光管支柱5の一部
は、発光管1の側方を通るように配置されている。ま
た、外管3の内部(外管3と発光管1との間の空間)
は、真空とされ、外管3の外部と発光管1とを熱的に絶
縁している。
【0030】発光管1は石英ガラスなどにより、円筒状
に形成され、少なくとも発光物質として数種類の金属ハ
ロゲン化物(主としてハロゲン化ナトリウム及びハロゲ
ン化スカンジウム)と始動ガスとが封入されている。
【0031】発光管1の長手方向の両端部内には、それ
ぞれ発光管1の両端の電極封止部11に封着された電極
2が配設されている。電極2は、電極封止部11内で例
えばモリブデンよりなる金属箔導体8の一端に接続され
ている。金属箔導体8の他端は電極導入線9を介して発
光管支柱5に接続されている。
【0032】発光管1の両端部それぞれの外表面には、
電極封止部11及び電極2周囲を覆うように(例えば図
1中にクロスハッチングを施した部位に)酸化ジルコニ
ウム等からなる保温膜18が形成されている。また、上
記一方の発光管支柱5には、外管3の上記一端部側に外
管3内の真空度を高めるバリウムゲッター6が取り付け
られ、外管3の他端部側に不純ガスを吸着するためのジ
ルコニウム・アルミニウムゲッター7が取り付けられて
いる。
【0033】さらに、本実施の形態では、発光管1を囲
む円筒状のスリーブ12が外管3内に収納されている。
ここに、スリーブ12は、発光管支柱5に接続されたス
リーブ支柱13により支持されている。なお、口金10
は、発光管支柱5、電極導入線9、金属箔導体8を介し
て電極2と電気的に接続されている。また、スリーブ1
2は透光性材料により形成されている。
【0034】図1に示したメタルハライドランプを点灯
させる放電灯点灯装置は、始動時に両電極2間へ印加す
るパルス電圧を発生させるパルス発生器を内蔵した安定
器(図示せず)等を介して商用電源に接続される。ここ
において、安定器は、メタルハライドランプに供給する
電力を変化させる機能を有しており、その安定器が点灯
手段を構成している。この放電灯点灯装置では、安定器
によってメタルハライドランプに供給される電力を変化
させることができ、メタルハライドランプの調光点灯が
可能となる。
【0035】ところで、このメタルハライドランプで
は、外管3、スリーブ12、保温膜18それぞれが、定
格ランプ電力に対して50%のランプ電力で点灯したと
きに発光管1の最冷点温度が550℃以上に維持され、
電源電圧変動あるいは安定器出力のばらつき、ランプ製
造段階で生じるランプ個々のばらつき等が発生してもラ
ンプ点灯時の発光色の色ばらつきを少なくすることがで
きる。また、発光管1に封入する発光物質の比率を変化
させた場合にも、色ばらつきを小さくしたまま発光色を
設計することが可能となる。
【0036】したがって、上記放電灯点灯装置において
調光点灯する場合においても、定格ランプ電力に対して
50%のランプ電力で点灯したときに発光管1の最冷点
温度が550℃以上に維持されるので、電源電圧変動あ
るいは安定器出力のばらつきランプ製造段階で生じるラ
ンプ個々のばらつき等が発生してもランプ点灯時の発光
色の色ばらつきを少なくすることができる。
【0037】なお、最冷点温度の上限については限定し
ていないが。その上限は発光管1の材料の耐熱温度など
に応じて適宜設置することが望ましい。また、このメタ
ルハライドランプでは、発光管1の材料を石英ガラスと
しているが、発光管1の材料として透光性セラミックス
を用いてもよい。
【0038】(第1の実施の形態)第1の実施の形態に
ついて図2に基づき説明する。本実施の形態のメタルハ
ライドランプは、上記調光点灯可能なメタルハライドラ
ンプに、外管内放電停止手段として、大気導入手段を設
けたものである。
【0039】ここでは、発光管1は、内径8mm、電極
2,2間距離が80mmの円筒状の石英ガラス製であ
り、その内部には、2.32×10-5(mol/cc)
の沃化ナトリウム、2.04×10-6(mol/cc)
の沃化スカンジウム、1.2×10-5(mol/cc)
の沃化セシウム、50(Torr)のアルゴン、2.5
×10-5(mol/cc)の水銀を封入した。発光管1
の形状、不活性ガス、金属ハロゲン化物及び水銀の、量
や種類はこの他にも適宜設定し得る。
【0040】ステム線15A,15Bには、それぞれ導
電性突起21A,21Bが対向するように設けられてい
る。この導電性突起21A,21Bは、外管内放電時に
放電箇所がここに限定されるように、これらの間隔は、
他の対向する正負導体間のいずれの間隔よりも狭くなる
ようなっている。一方、これらの導電性突起21A,2
1Bの間隔は、外管3内が真空に保たれているときは、
始動時、安定点灯時とも、導電性突起21A,21B間
に放電が生じない程度に離れている必要がある。そこ
で、本実施の形態においては、これらの間隔は1mmと
した。但し、この間隔は1mmに限定されるものではな
く、適宜設定することができる。
【0041】これらの導電性突起21A,21Bに近接
して、大気導入用のガラス管20が形成されている。こ
のガラス管20はステム4に接続されており、ガラス管
20の内側は大気に通じている。この実施の形態におい
ては、大気導入手段は、一対の導電性突起21A,21
Bと、それに近接して設けられた大気導入用のガラス管
20からなる。
【0042】本実施の形態のメタルハライドランプの動
作を確認するために、このランプを定格電力250Wで
点灯し、放電が安定したところで次の方法で強制的に発
光管リークを起こした。
【0043】外管3内が真空の状態で点灯させ、外管内
放電が起こらないことを確認した後、点灯した状態で電
極封止部11のモリブデン箔からなる金属箔導体8にレ
ーザーを照射し、電極封止部11にクラックを発生さ
せ、発光管リークを起こした。
【0044】このとき、対向する導電性突起21A,2
1B間に放電が生じた。この放電による熱によって、導
電性突起21A,21Bの近傍に形成された大気導入用
のガラス管20にクラックが生じて外管3内に大気が流
入し、外管3内に発生した外管内放電は停止した。
【0045】なお外管内放電の停止は、目視及びランプ
電流がゼロになったことで確認した。
【0046】(第2の実施の形態)第2の実施の形態に
ついて図3に基づき説明する。本実施の形態のメタルハ
ライドランプは、上記調光点灯可能なメタルハライドラ
ンプに、外管内放電停止手段として大気導入手段を設け
たものである。
【0047】発光管1は第1の実施の形態に示したメタ
ルハライドランプと同一形状で、封入物の種類、量共同
一である。また、外管3内は真空に保たれている。
【0048】第1の実施の形態では、ステム線15A,
15B間に取り付けた導電性突起21A,21B間の放
電の熱を利用し、外気導入用のガラス管20にクラック
を発生させたが、本実施の形態では、これに代えて、外
管3内の真空度を高めるために用いるバリウムゲッター
6を用いる。図3に示すように、ステム線15Bに取り
付けられたバリウムゲッター6を、大気導入用のガラス
管20の近傍に位置させる。本実施の形態では、大気導
入手段は、大気導入用のガラス管20とその近傍に設け
られたバリウムゲッター6からなる。
【0049】このメタルハライドランプの動作を確認す
るために、ランプを定格電力250Wで点灯し、放電が
安定したところで第1の実施の形態と同様の方法によ
り、強制的に発光管リークを発生させた。すると主に仕
事関数の低い金属バリウムゲッター6を起点とする放電
が発生した。この放電による熱によって、近傍に設置さ
れた大気導入用のガラス管20にクラックが生じ、外管
3内に大気が流入し、外管内放電は停止した。
【0050】(第3の実施の形態)第3の実施の形態に
ついて図4に基づき説明する。本実施の形態のメタルハ
ライドランプは、上記調光点灯可能なメタルハライドラ
ンプに、外管内放電停止手段として大気導入手段を設け
たものである。
【0051】発光管1は第1の実施の形態に示したメタ
ルハライドランプと同一形状で、封入物の種類、量共同
一である。また、外管3内は真空に保たれている。
【0052】ステム4の表面には、相互に近接して対向
する一対のステムリーク用導体22A,22Bが、ステ
ム4の表面に接した状態で設けられている。これらのス
テムリーク用導体22A,22Bは、それぞれ半円形で
あり、両端部を相互に間隔を隔てて配置されている。ま
たこれらステムリーク用導体22A,22Bは、各ステ
ム線15A、15Bに、導線22C,22Dを介して電
気的に接続されている。
【0053】ステムリーク用導体22A、22Bは、外
管内放電時に放電箇所がここに限定されるように、これ
らの間隔は、他の対向する正負導体間のいずれの間隔よ
りも狭くなるようなっている。一方、これらのステムリ
ーク用導体22A,22B間の間隔は、外管3内が真空
に保たれているときは、始動時、安定点灯時とも、ステ
ムリーク用導体22A,22B間に放電が生じない程度
に離れている必要がある。これらの点を考慮し、本実施
の形態においては、ステムリーク用導体22A,22B
間の間隔は1mmとした。但し、ステムリーク用導体2
2A,22B間の間隔は1mmに限定されるものではな
い。
【0054】このメタルハライドランプの動作を確認す
るために、これを定格電力250Wで点灯し、放電が安
定したところで、第1の実施の形態と同様の方法により
強制的に発光管リークを発生させたところ、ステムリー
ク用導体22A,22B間に放電が生じた。この放電の
熱でステム4にクラックが生じて外管3内に大気が流入
すると、外管3内に発生した放電は停止した。
【0055】以上第1乃至3の実施の形態に示したよう
に、寿命末期等に発光管リークにより外管3内の圧力が
上昇した際に、外管内放電の熱を利用して意図的にステ
ム4にクラックを発生させることによって大気を外管3
内に導入する大気導入手段を外管内放電停止手段として
設けることにより、外管内放電を安定に、かつ早急に停
止させることができる。これにより、外管内放電による
ランプ焼損や安定器故障を未然に防止することができ
る。
【0056】(第4の実施の形態)第4の実施の形態に
ついて図5に基づき説明する。本実施の形態のメタルハ
ライドランプは、上記調光点灯可能なメタルハライドラ
ンプに、外管内放電停止手段として大気導入手段を設け
たものである。
【0057】発光管1は第1の実施の形態に示したメタ
ルハライドランプと同一形状で、封入物の種類、量共同
一である。また、外管3内は真空に保たれている。
【0058】ステム線15Aにはブラシ状導体23が取
り付けられており、口金10付近の外管3内面には金属
導電膜25が形成されており、ブラシ状導体23の先端
は金属導電膜25に接触している。これにより金属導電
膜25はステム線15Aと同電位となる。本実施の形態
では、金属導電膜25として、バリウムゲッターより生
成したBa蒸着膜を用いた。但し、金属導電膜25はこ
れに限定されるものではない。
【0059】もう一方のステム線15Bには外管リーク
用導体24が取り付けられ、その先端は金属導電膜25
に接触しない程度に近接している。金属導電膜25と外
管リーク用導体24との間隔は、これらの間隔は、他の
対向する正負導体間のいずれの間隔よりも狭くなるよう
なっている。一方、これらの金属導電膜25と外管リー
ク用導体24との間隔は、外管3内が真空に保たれてい
るときは、始動時、安定点灯時とも、金属導電膜25と
外管リーク用導体24との間に放電が生じない程度に離
れている必要がある。そこで、本実施の形態では、金属
導電膜25と外管リーク用導体24の間隔は1mmとし
た。但し、金属導電膜25と外管リーク用導体24の間
隔は、1mmに限定されるものではない。
【0060】このメタルハライドランプの動作を確認す
るために、これを定格電力250Wで点灯し、放電が安
定したところで、第1の実施の形態と同様の方法によ
り、強制的に発光管リークを発生させたところ、外管リ
ーク用導体24と金属導電膜25間に放電が生じた。こ
の放電の熱で外管3にクラックが生じて大気が流入し、
外管内放電は停止した。
【0061】この実施の形態の外管リーク用導体24に
代えて、図6に示すようなバリウムゲッター6を用いて
も良い。これについて図6を用いて説明する。
【0062】図6示すように、ステム線15Aには、ブ
ラシ状導体23が取り付けられている。ブラシ状導体2
3の先端は金属導電膜25に接触しており、通電時にお
いて金属導電膜25はステム線15Aと同電位になる。
本実施の形態では、金属導電膜25として、バリウムゲ
ッターより生成したBa蒸着膜を用いた。但し、金属導
電膜25はこれに限定されるものではない。
【0063】ステム線15Bには、外管リーク用導体2
4の代わりにバリウムゲッター6が取り付けられてお
り、それらの先端は金属導電膜25に接触しない程度に
近接している。
【0064】このランプを定格電力250Wで点灯し、
放電が安定したところで、第1の実施の形態と同様の方
法により、強制的に発光管リークを発生させたところ、
主として、低仕事関数のバリウムゲッター6と金属導電
膜25との間に放電が生じ、その熱で外管3にクラック
が生じた。これにより、外管3内に大気が流入し、外管
3内に発生した外管内放電は停止した。
【0065】(第5の実施の形態)第5の実施の形態に
ついて図7に基づき説明する。本実施の形態のメタルハ
ライドランプは、上記調光点灯可能なメタルハライドラ
ンプに、外管内放電停止手段として大気導入手段を設け
たものである。
【0066】発光管1は第1の実施の形態に示したメタ
ルハライドランプと同一形状で、封入物の種類、量共同
一である。また、外管3内は真空に保たれている。
【0067】2本のステム線15A,15Bの各々に
は、途中で屈曲したゲッタリング保持導体26を介して
バリウムゲッター6が接続されている。これらのゲッタ
リング保持導体26,26は、ある温度以上になると形
状が変化し、バリウムゲッター6が外管3の内壁に接触
する様、形状記憶合金により構成されている。
【0068】このメタルハライドランプの動作を確認す
るため、これを定格電力250Wで点灯し、放電が安定
したところで第1の実施の形態と同様に発光管リークを
起こしたところ、主として、低仕事関数のバリウムゲッ
ター6,6を起点とする放電が生じた。その熱で屈曲し
ていた形状記憶合金製のゲッタリング保持導体26,2
6が伸び、バリウムゲッター6,6が外管3の内面に接
触した。このときバリウムゲッター6,6の熱により外
管3にクラックが生じて外管3内に大気が流入し、外管
内放電は停止した。
【0069】以上、第4及び第5の実施の形態に示すよ
うに、寿命末期等に外管3内の圧力が上昇した際に、外
管内放電の熱によって外管3の一部が意図的に破壊され
る大気導入手段を外管内放電停止手段として具備させた
ことにより、外管内放電を自動停止させることができ、
ランプ焼損や安定器故障等を未然に防止することができ
る。
【0070】(第6の実施の形態)第6の実施の形態に
ついて図8に基づき説明する。本実施の形態のメタルハ
ライドランプは、上記調光点灯可能なメタルハライドラ
ンプに、外管内放電停止手段としてガス放出手段を設け
たものである。
【0071】発光管1は第1の実施の形態に示したメタ
ルハライドランプと同一形状で、封入物の種類、量共同
一である。また、外管3内は真空に保たれている。
【0072】片側のステム線15Aには不純ガス吸着剤
であるジルコニウム・アルミニウムゲッター7が、もう
一方のステム線15Bと近接するように固定されてい
る。ジルコニウム・アルミニウムゲッター7とステム線
15Bの間隔は、外管内放電時の放電箇所をここに限定
するため、これらの間隔は、他の対向する正負導体間の
いずれの間隔よりも狭くなるようなっている。一方、こ
れらのジルコニウム・アルミニウムゲッター7とステム
線15Bの間隔は、外管3内が真空に保たれているとき
は、始動時、安定点灯時とも、ジルコニウム・アルミニ
ウムゲッター7とステム線15Bとの間に放電が生じな
い程度に離れている。
【0073】ジルコニウム・アルミニウムゲッター7
は、通常の点灯中に外管3内に発生する水素等の不純ガ
スを吸着するものである。外管3内に水素が発生すると
発光管1内に拡散し、始動電圧の上昇やランプ電圧の上
昇を引き起こし、不点灯や立ち消えが生じる。ジルコニ
ウム・アルミニウムゲッター7は温度によって吸着能力
に差があり、温度が高いほうが吸着能力が高い。しか
し、温度が450℃以上になると吸着していた水素を放
出する。そこで、通常ジルコニウム・アルミニウムゲッ
ターは、点灯中においてその温度が350℃以上450
℃未満となるような位置に配置される。本実施の形態
は、ジルコニウム・アルミニウムゲッター7の温度が4
50℃以上になると吸着していた水素を放出する点に着
目したものである。なお、本実施の形態では、不純ガス
吸着剤としてジルコニウム・アルミニウムゲッターを用
いたが、不純ガス吸着剤はこれに限定されるものではな
く、他に例えば過酸化バリウムなどでも良い。
【0074】このメタルハライドランプの動作を確認す
るために、これを定格電力250Wで点灯し、放電が安
定したところで、第1の実施の形態と同様の方法により
発光管リークを発生させたところ、ジルコニウム・アル
ミニウムゲッター7とステム線15B間に放電が生じ
た。このとき放電による熱でジルコニウム・アルミニウ
ムゲッター7に吸着されていた水素や酸素のような放電
電圧が高いガスが外管3内に放出され、外管3内に発生
した外管内放電は停止した。
【0075】放出水素量により差があるが、外管3内に
水素ガスが放出されることにより外管内放電の放電電圧
が上昇する。その結果、外管内放電の停止、または外管
内放電が停止しない場合でも、放電電圧が上昇した結
果、安定器に流れる放電電流が減少し、安定器の損傷を
低減できる。また、外管内放電が停止しない場合でも、
放電電圧が上昇したメタルハライドランプにおいては、
消灯後の再点灯させても外管3内に存在する水素ガスの
ために放電開始電圧が上昇しているので始動しなかっ
た。
【0076】(第7の実施の形態)第7の実施の形態に
ついて図8に基づき説明する。本実施の形態のメタルハ
ライドランプは、上記調光点灯可能なメタルハライドラ
ンプに、外管内放電停止手段としてガス放出手段を設け
たものである。
【0077】発光管1は第1の実施の形態に示したメタ
ルハライドランプと同一形状で、封入物の種類、量共同
一である。また、外管3内は真空に保たれている。
【0078】ステム線15A,15Bには第1の実施の
形態と同様の導電性突起21A,21Bが形成されてお
り、その近傍にガラスカプセル27が設置されている。
ガラスカプセル27内には、放電電圧を高める効果のあ
るガスが封入されている。本実施の形態においては、沃
素を100mg封入したが、封入するガスの種類や量
は、放電電圧の上昇に効果があれば良く、これに限定さ
れるものではない。
【0079】このメタルハライドランプの動作を確認す
るために、これを定格電力250Wで点灯し、放電が安
定したところで、第1の実施の形態と同様の方法により
発光管リークを発生させたところ、2つの導電性突起2
1A,21B間に放電が生じた。このとき、放電による
熱でガラスカプセル27が壊れ、内部に封入されていた
放電電圧の高い沃素ガスが外管3内に放出されると、外
管3内に発生した外管内放電は停止した。
【0080】以上、第6及び第7の実施の形態に示すよ
うに、寿命末期等に発光管リークや発光管1の破損によ
り外管3内の圧力が上昇した際に、外管3内に放電電圧
の高いガスが放出されるガス放出手段を設けたことによ
り、外管内放電が自動停止し、ランプ焼損や安定器故障
等を未然に防止することができる。
【0081】
【発明の効果】本発明のメタルハライドランプは、上述
の実施態様の如く実施されて、最冷点温度維持手段を有
しているので、電源電圧変動あるいは、ランプ個々のば
らつき等が発生しても、ランプ点灯時の発光色のばらつ
きを少なくすることができるうえ、外管内放電停止手段
を備えるので、外管内放電が発生しても外管内放電を停
止させることができ、ランプへの供給電力を絶ち、ラン
プを停止させることができるので、定格点灯時の電流よ
り大きな電流が流れることがない。これにより、安定器
を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】メタルハライドランプの一例を示す概略図であ
る。
【図2】第1の実施の形態のメタルハライドランプを示
す概略図である。
【図3】第2の実施の形態のメタルハライドランプを示
す概略図である。
【図4】第3の実施の形態のメタルハライドランプを示
す概略図である。
【図5】第4の実施の形態のメタルハライドランプを示
す概略図である。
【図6】第4の実施の形態の異なる実施の形態のメタル
ハライドランプを示す概略図である。
【図7】第5の実施の形態のメタルハライドランプを示
す概略図である。
【図8】第6の実施の形態のメタルハライドランプを示
す概略図である。
【図9】第7の実施の形態のメタルハライドランプを示
す概略図である。
【符号の説明】
1 発光管 3 外管 4 ステム 7 不純ガス吸着手段(ジルコニウム・アルミニウムゲ
ッター) 27 ガス入りカプセル
フロントページの続き (72)発明者 橋本 拓磨 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 酒井 和彦 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 5C043 AA05 AA20 CC03 CD01 CD05 DD02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともハロゲン化ナトリウム及びハ
    ロゲン化スカンジウムが封入された発光管と、発光管を
    包み内部が略真空の外管と、定格ランプ電力に対して5
    0%のランプ電力で点灯したときに発光管の最冷点温度
    を550℃以上に維持する最冷点温度維持手段とを有
    し、外管内には外管内放電を停止させる外管内放電停止
    手段を設けたことを特徴とするメタルハライドランプ。
  2. 【請求項2】 前記外管内放電停止手段は、大気を外管
    内に導入する大気導入手段であることを特徴とする請求
    項1記載のメタルハライドランプ。
  3. 【請求項3】 前記大気導入手段は、外管内の放電の熱
    により外管にクラックを発生させるものであることを特
    徴とする請求項2記載のメタルハライランプ。
  4. 【請求項4】 前記大気導入手段は、外管内放電の熱に
    よりステムにクラックを発生させるものであることを特
    徴とする請求項2記載のメタルハライドランプ。
  5. 【請求項5】 前記外管内放電停止手段は、外管内にガ
    スを放出するガス放出手段であることを特徴とする請求
    項1記載のメタルハライドランプ。
  6. 【請求項6】 前記ガス放出手段は、外管内に配設した
    不純ガス吸着剤からガスを放出するものであることを特
    徴とする請求項5記載のメタルハライドランプ。
  7. 【請求項7】 前記ガス放出手段は、外管内に配設した
    ガス入りカプセルからガスを放出させるものであること
    を特徴とする請求項5記載のメタルハライドランプ。
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