JP2001092290A - 画像定着装置 - Google Patents

画像定着装置

Info

Publication number
JP2001092290A
JP2001092290A JP27194499A JP27194499A JP2001092290A JP 2001092290 A JP2001092290 A JP 2001092290A JP 27194499 A JP27194499 A JP 27194499A JP 27194499 A JP27194499 A JP 27194499A JP 2001092290 A JP2001092290 A JP 2001092290A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
fixing
contact member
fixing device
image fixing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27194499A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeo Tsukamoto
武雄 塚本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP27194499A priority Critical patent/JP2001092290A/ja
Publication of JP2001092290A publication Critical patent/JP2001092290A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Wet Developing In Electrophotography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体上に形成された画像を電流を流して
加熱定着する際、該画像を形成する着色微粒子がその画
像面に接触する接触部材にオフセットするのを低減する
ことができる画像定着装置を提供することである。 【解決手段】 トナーがキャリア液とともに記録紙P上
に付着して形成されている画像を、その画像面に接触す
る定着ローラ3と、該記録紙の裏面に当接するバックア
ップローラ14とにより該記録紙上に加熱定着するとき
に、これらローラ間に電流を流す。この定着ローラは、
アルミニウム芯金の表面に、多孔質状の陽極酸化皮膜中
に形成された孔にフッ素系樹脂を含浸した表面層を形成
して構成されている。このフッ素系樹脂の高い離型性に
より、トナーの定着ローラへのオフセットを低減するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方法、イ
ンクジェット方法及び印刷版を用いた印刷方法などの画
像記録方法によって、溶媒中で少なくとも一時的に電荷
を保持できる着色微粒子が該溶媒とともに記録媒体上に
付着して形成されている画像を加熱定着させる画像定着
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の画像定着装置としては、
例えば、液体現像剤を使用した作像プロセスによって着
色微粒子と溶媒とが混在した状態の画像を記録媒体上に
形成してそれを定着させるものが知られている。このよ
うな画像定着装置は、主に加熱定着方式が利用される。
この加熱定着方式では、主として、着色微粒子を加熱し
て軟化若しくは溶融させ、該着色微粒子同士あるいは該
着色微粒子と上記記録媒体との結合力を高めることで定
着を行う。この加熱定着方式は、加熱されたローラやベ
ルト等を着色微粒子による画像に接触させて加熱する接
触定着方法と、赤外線等の輻射熱によって該画像を加熱
する非接触定着方法の2種類に大きく分けられる。これ
らの中でも、熱伝達効率の点から、接触定着方法が一般
的に非常に有利である。
【0003】上記接触定着方法によれば、着色微粒子と
ともに画像中に残留している溶媒分が揮発性を有する場
合、定着時の加熱によりある程度若しくはほとんどの溶
媒分が揮発する。このため、着色微粒子同士あるいは該
着色微粒子と記録媒体との結合力が高められ、十分な定
着性を得ることができる。しかし、この揮発性溶媒は使
用範囲が制限されるため、近年、揮発成分を含まない溶
媒(以下、「不揮発性溶媒」という。)を使用して画像
を形成する開発が行われている。
【0004】しかし、この不揮発性溶媒を使用した場合
には、たとえ着色微粒子が十分に加熱されて軟化若しく
は溶融した状態になったとしても、その着色微粒子間あ
るいは該着色微粒子と記録媒体との間に不揮発性溶媒が
残留してしまう。この残留した不揮発性溶媒は、着色微
粒子同士あるいは該着色微粒子と記録媒体との結合を妨
げ、定着性を低下させる要因となる。
【0005】そこで、本出願人は、不揮発性溶媒を使用
しても十分な定着性を得るために、着色微粒子が溶媒と
ともに記録媒体上に付着して形成されている画像を定着
する際、該記録媒体の画像面に接触する接触部材と、該
記録媒体の裏面から該記録媒体を上記接触部材に押圧し
て該画像を加圧する加圧部材との間に電流を流して定着
を行う画像定着装置を提案した(特願平11−1720
00号)。この画像定着装置においては、上記接触部材
と加圧部材との間に流れる電流の向きを、着色微粒子が
記録媒体側に引きつけられる方向に設定する。例えば、
着色微粒子が正電荷を帯びている場合には、接触部材か
ら加圧部材に向けて電流を流す。この電流による電気的
作用によって着色微粒子同士あるいは該着色微粒子と記
録媒体との結合力を高めることができ、画像中に不揮発
性溶媒が存在していても、非常に高効率でかつ低消費エ
ネルギーで定着を行うことが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
電流を流せば、電気的には着色微粒子が接触部材表面に
付着することはないにもかかわらず、定着温度をある温
度以上にした場合には、該着色微粒子が接触部材に付着
するいわゆるオフセットが生じた。これは、着色微粒子
を形成する樹脂材が加熱によって電荷特性を失ってしま
ったためと考えられる。従って、従来、このように着色
微粒子が電荷特性を失った状態において、電気的な作用
によってはオフセットを防ぐことが困難であるという問
題があった。
【0007】本発明は、以上の問題点に鑑みなされたも
のであり、その目的とするところは、記録媒体上に形成
された画像を加熱定着する際、該画像を形成する着色微
粒子がその画像面に接触する接触部材にオフセットする
のを低減することができる画像定着装置を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、溶媒中で少なくとも一時的に電
荷を保持できる着色微粒子が該溶媒とともに記録媒体上
に付着して形成されている画像を、該記録媒体の画像面
に接触する接触部材と、該記録媒体の裏面に当接する当
接部材とにより該記録媒体上に加熱定着するときに、該
接触部材と該当接部材との間に電流を流す画像定着装置
において、上記接触部材の表面部分を、離型性を有する
導電性材料で形成したことを特徴とするものである。
【0009】この接触部材表面を形成する材料が離型性
を有するので、着色微粒子の付着を抑制することができ
る。従って、定着時の加熱により着色微粒子が電荷特性
を失い、該着色微粒子が上記接触部材側に移動したとし
ても、オフセットを効果的に防止することができる。ま
た、この接触部材表面を形成する材料は導電性であるた
め、定着時に電流を流して着色微粒子同士を強い凝集力
で凝集させることができるとともに記録媒体上に強く付
着させることができ、高定着率での定着も可能となる。
【0010】特に、請求項2の発明は、請求項1の画像
定着装置において、上記導電性材料として、導電性のフ
ッ素系樹脂を用いたことを特徴とするものである。
【0011】この接触部材表面を形成するフッ素系樹脂
は耐久性に優れているので、接触部材の長寿命化を図る
ことができる。
【0012】また、請求項3の発明は、請求項1の画像
定着装置において、上記導電性材料として、導電性のシ
リコーンゴムを用いたことを特徴とするものである。
【0013】この接触部材表面を形成するシリコーンゴ
ムは、上記フッ素系樹脂と異なり弾性を有するので、記
録媒体表面の微小な凹凸に対しても高い密着性を得るこ
とができる。従って、記録媒体上の画像面に対して均一
に電流を流すことが可能となり、より高い定着率を得る
ことができるとともに定着後に均一な光沢をもつ画像を
得ることができる。
【0014】また、請求項4の発明は、請求項1の画像
定着装置において、上記導電性材料として、導電性のフ
ッ素ゴムを用いたことを特徴とするものである。
【0015】この接触部材表面を形成するフッ素ゴム
は、上記シリコーンゴムと同様に弾性を有するので、よ
り高い定着率及び定着後に均一な光沢をもつ画像を得る
ことができる。また、フッ素ゴムは、上記シリコーンゴ
ムに比べて耐久性に優れている点で有利である。
【0016】また、請求項5の発明は、請求項1の画像
定着装置において、上記導電性材料として、フッ素系樹
脂と、該フッ素系樹脂の抵抗値を制御する抵抗制御剤と
を主成分とした材料を用いたことを特徴とするものであ
る。
【0017】フッ素系樹脂は高い離型性を有するのでオ
フセットを効果的に防止することができるが、その抵抗
値を適切な値に設定すれば、記録媒体上の画像面に対し
て均一に電流を流すことが可能となり、より高い定着率
を得ることができる。本請求項の画像定着装置では、抵
抗制御剤を用いてフッ素系樹脂の抵抗値を適宜設定する
ことができるので、高い定着率で定着を行うことが可能
となる。
【0018】特に、請求項6の発明は、請求項5の画像
定着装置において、上記抵抗制御剤を主成分とする薄膜
に上記フッ素系樹脂を付着させて、上記接触部材の表面
部分を形成したことを特徴とするものである。
【0019】この画像定着装置では、上記抵抗制御剤で
薄膜を形成した上にフッ素系樹脂を付着させている。こ
れにより、上記接触部材表面全体はフッ素樹脂に覆われ
て、フッ素系樹脂のもつ高離型性を有効利用することが
できる。
【0020】また、請求項7の発明は、請求項5の画像
定着装置において、上記抵抗制御剤を主成分とする陽極
酸化皮膜に上記フッ素系樹脂を含浸させて、上記接触部
材の表面部分を形成したことを特徴とするものである。
【0021】上述した請求項6のように接触部材表面を
フッ素系樹脂で覆った場合、定着時に最適な値の電流が
流れるように該接触部材表面部分の抵抗値を調節するた
めには該フッ素系樹脂の層を非常に薄く形成する必要が
ある。この場合、摩耗による劣化がしやすいため耐久性
が比較的低い。一方、この請求項7の画像定着装置で
は、フッ素系樹脂が陽極酸化皮膜中に形成された微小な
孔に入り込むことになるため、接触部材表面にフッ素系
樹脂だけでなく抵抗制御剤も露出する。従って、抵抗制
御剤による適した抵抗率とフッ素系樹脂による高い離型
性とをバランス良く得ることが可能となる。更に、接触
部材表面の硬度を陽極化成皮膜の硬度とすることができ
るので耐摩耗性が高く、該接触部材自体の耐久性も高
い。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、湿式画像形成装
置である電子写真複写機の画像定着装置に適用した一実
施形態について説明する。本実施形態では、像担持体上
に形成された潜像を液体現像剤で現像して記録媒体とし
ての記録紙上に転写された画像を定着する。この液体現
像剤は、溶媒としてのキャリア液と、該キャリア液中に
分散した着色微粒子としてのトナーとから構成されてい
る。このトナーは、樹脂、顔料、樹脂中に分散される材
料、及び電荷制御剤等から構成されている。上記キャリ
ア液中に分散されたトナーは、該キャリア液あるいは該
キャリア液中の物質との電荷の授受によって帯電する。
トナーの電荷は、上記キャリア液中で、使用される樹脂
の種類、顔料以外の樹脂中の材料、電荷制御剤等によ
り、正負いずれかの電荷を帯びる傾向となっている。本
実施形態においては、上記キャリア液としてジメチルポ
リシロキサンを用い、上記トナーとしては、樹脂中に顔
料が包含された状態の粒子を用いている。尚、このトナ
ーが正極性に帯電した場合について説明する。
【0023】以下、本実施形態の画像定着装置(以下、
「定着装置」という。)の構成について説明する。図1
は、本実施形態に係る定着装置を示す概略構成図であ
る。この定着装置は、記録紙P上に転写された画像面1
0に接触する接触部材としての定着ローラ3と、該記録
紙の裏面に当接する当接部材としての4つのバックアッ
プローラ(14a,14b,14c,14d)とを備え
ている。尚、このバックアップローラの数は、記録紙P
の搬送速度やトナー種などの諸条件によって適宜設定す
る。また、本実施形態では、当接部材としてバックアッ
プローラを用いているが、このバックアップローラを加
圧部材として機能させて、定着時に記録紙Pを加圧する
ように構成すれば、より良好な定着性を得ることができ
る。
【0024】上記定着ローラ3は、その内部に加熱手段
としてハロゲンランプ12が設けられている。この定着
ローラ3の表面は、上記ハロゲンランプ12により40
〜100℃程度に加熱される。本実施形態では、十分な
定着性を得るために、80℃となるように設定されてい
る。また、上記定着ローラ3は接地されている。
【0025】上記4つのバックアップローラのうち、記
録紙搬送方向上流側の3つ(14a,14b,14c)
には、それぞれ電源(15a,15b,15c)が接続
されている。一方、記録紙搬送方向最下流に位置するバ
ックアップローラ14dは、上記定着ローラ3と同様に
接地されている。また、このバックアップローラ14d
の下流には、上記記録紙Pを上記定着ローラ3から分離
するための分離爪16が設けられている。本実施形態で
は、記録紙搬送方向最下流に位置するバックアップロー
ラ14dを接地させることで、搬送されてきた記録紙P
の分離時における上記定着ローラ3への静電的な紙巻き
付きを防止している。
【0026】上記バックアップローラ(14a,14
b,14c)は、金属芯金に弾性ゴム層を形成した外形
φ14mmのローラを使用している。この弾性ゴム層は
体積抵抗率が107〜109Ω・cm程度のEPDMゴム
で形成されており、その厚さが3mm程度となってい
る。
【0027】上記構成において、図示しない電圧印加制
御手段の制御の下、所定のタイミングで各電源(15
a,15b,15c)からそれぞれのバックアップロー
ラ(14a,14b,14c)に電圧が印加されると、
該バックアップローラの表面電位が上記定着ローラ3の
表面電位より低くなり、該定着ローラから該バックアッ
プローラに向けて電流が流れる。この電流により、正電
荷を帯びたトナーは上記記録紙P上に凝集し、該トナー
は該記録紙上に付着する。この記録紙P上へのトナーの
凝集、付着に伴って、キャリア液の大部分は上記定着ロ
ーラ3側に浮き出してキャリア液層を形成すると共に、
キャリア液の一部は該記録紙Pの中に吸収される。
【0028】また、このように凝集したトナーは、上記
定着ローラ3によって加熱されて軟化若しくは溶融し、
トナー同士あるいはトナーと記録紙Pとの結合力が高ま
ることになる。このようにして記録紙P上に固着された
トナー画像が上記定着ローラ3から離れるとき、該トナ
ー画像のキャリア液層部分が該定着ローラ表面に付着し
て除去され、定着が完了する。上記定着ローラ3に付着
したキャリア液はクリーニングブレード11によって除
去される。
【0029】〔構成例1〕次に、本発明の特徴部分であ
る上記定着ローラ3の表面部分の材質について説明す
る。まず、上記定着装置の一例を示す構成例(以下、本
構成例を「構成例1」という。)について説明する。本
構成例の定着ローラ3は、外径φ40mm、厚さ1mm
の中空パイプ状のアルミニウム芯金の表面に、厚さ30
μmの多孔質状の陽極酸化皮膜中に形成された孔にフッ
素系樹脂を含浸した表面層を形成して構成されている。
また、記録媒体の搬送速度は500mm/secとし、
各バックアップローラ(14a,14b,14c)に供
給される電流値は約500μAに固定されている。従っ
て、総電流は約1500μAとなる。
【0030】図2は、本構成例に係る定着装置を用い
て、上記定着ローラ表面の定着温度と定着率との関係を
示すグラフである。ここで、定着率は、定着終了後のベ
タ画像の画像濃度Dbを測定し、その測定部分の画像に
粘着テープを貼り付けて剥離してその部分の画像濃度D
tを測定し、そのDt/Dbの百分率を求めて得たもので
ある。すなわち、上記ベタ画像濃度Dbに対する剥離後
画像濃度Dtの比率である。このグラフには、上記バッ
クアップローラに電流を流さずに定着を行った場合と、
陽極酸化膜にフッ素系樹脂を含浸させていない状態の定
着ローラ3を使用して定着を行った場合の2つの態様も
併せて示されている。図2から分かるのように、陽極酸
化膜にフッ素系樹脂を含浸させた場合と含浸させていな
い場合とでは、定着率にほとんど差が見られない。
【0031】図3は、上記定着ローラ表面の定着温度
と、画像面を形成するトナーの該定着ローラへのオフセ
ット率との関係を示すグラフである。ここで、オフセッ
ト率は、ベタ画像の定着工程中に定着ローラに付着した
トナーを透明な粘着テープにより剥離して該粘着テープ
を白紙に貼り付け、その画像濃度を測定し、該粘着テー
プ単体での画像濃度への影響を差し引いて得られた値を
オフセットトナー濃度D oとし、そのDo/Dbの百分率
を求めて得たものである。すなわち、上記ベタ画像濃度
bに対するオフセットトナー濃度Doの比率である。こ
のグラフには、陽極酸化膜にフッ素系樹脂を含浸させた
場合と含浸させていない場合の2つの態様が示されてい
る。図3から分かるように、フッ素系樹脂を含浸させて
いない場合には、80℃を超えた辺りからオフセット率
が急激に増加する。これは、トナーを構成する樹脂が加
熱によって電荷特性を失ってしまったため、電流による
電気的な作用を受けなくなり、そのようなトナーが定着
ローラ側に移動したために発生したと考えられる。
【0032】一方、フッ素系樹脂を含浸させた場合に
は、80℃を超えてもオフセット率は低いままに抑えら
れている。これは、含浸させていない場合と同様に一部
のトナーは電荷特性を失っていると考えられるが、フッ
素系樹脂のもつ高離型性によって、そのようなトナーが
定着ローラ側に移動しても該トナーは該定着ローラに付
着しないためである。従って、高温時においても上記定
着ローラ3へのトナーのオフセットはほとんどない。
尚、上記表面層の体積抵抗率を測定したところ、80℃
の温度下であって約5×106V/mの電界下において
2×1011Ω・cmであった。
【0033】以上、本構成例によれば、定着温度が高温
でもオフセット率を低く抑えることが可能となり、ほぼ
100%の定着率とほぼ0%のオフセット率の両事象を
同時に実現できるような定着温度を広い範囲で設定する
ことが可能となる。
【0034】〔構成例2〕次に、本実施形態の定着装置
における定着ローラ3の他の構成例(以下、本構成例を
「構成例2」という。)について説明する。本構成例の
定着ローラ3は、上記構成例1と同じアルミニウム芯金
に、厚さ30μmのフッ素系樹脂であるPFA(テトラ
フルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体)チューブを熱融着させたものである。この
ように表面層としてPFA薄層が形成された定着ローラ
においても、上記構成例1と同等の定着率を得ることが
できた。更に、本構成例の定着ローラによれば、上記構
成例1よりも高温側でのオフセットの発生をより低いレ
ベルに抑えることができた。尚、上記PFA薄層の体積
抵抗率を測定したところ、80℃の温度下であって約5
×106V/mの電界下において2×109Ω・cmであ
った。
【0035】〔構成例3〕次に、本実施形態の定着装置
における定着ローラ3の更に他の構成例(以下、本構成
例を「構成例3」という。)について説明する。本構成
例の定着ローラ3は、上記構成例1と同じアルミニウム
芯金上に、厚さ200μmの導電性シリコーンゴム層を
形成したものである。このように表面層として導電性シ
リコーンゴム層が形成された定着ローラにおいても、上
記構成例1と同等の定着率を得ることができた。更に、
本構成例の定着ローラによれば、上記構成例1よりも高
温側でのオフセットの発生をより低いレベルに抑えるこ
とができた。尚、上記導電性シリコーンゴム層の体積抵
抗率を測定したところ、80℃の温度下であって約5×
106V/mの電界下において1×109Ω・cmであっ
た。
【0036】〔構成例4〕次に、本実施形態の定着装置
における定着ローラ3の更に他の構成例(以下、本構成
例を「構成例4」という。)について説明する。本構成
例の定着ローラ3は、上記構成例1と同じアルミニウム
芯金上に、厚さ200μmの導電性フッ素ゴム層を形成
したものである。このように表面層として導電性フッ素
ゴム層が形成された定着ローラにおいても、上記構成例
1と同等の定着率を得ることができた。更に、本構成例
の定着ローラによれば、上記構成例1よりも高温側での
オフセットの発生をより低いレベルに抑えることができ
た。尚、上記導電性フッ素ゴム層の体積抵抗率を測定し
たところ、80℃の温度下であって約5×106V/m
の電界下において5×109Ω・cmであった。
【0037】〔構成例5〕次に、本実施形態の定着装置
における定着ローラ3の更に他の構成例(以下、本構成
例を「構成例5」という。)について説明する。本構成
例の定着ローラ3は、上記構成例1と同じアルミニウム
芯金上に、抵抗制御剤としての酸化アルミニウムの微粉
末をフッ素系樹脂中に高濃度で分散させたものを塗布
し、最後に鏡面研磨により30μm程度の厚みに仕上げ
た表面層を有するものである。このような表面層を有す
る定着ローラにおいても、上記構成例1と同等の定着率
を得ることができた。更に、本構成例の定着ローラによ
れば、上記構成例1よりも高温側でのオフセットの発生
をより低いレベルに抑えることができた。尚、上記表面
層の体積抵抗率を測定したところ、80℃の温度下であ
って約5×106V/mの電界下において1×1011Ω
・cmであった。
【0038】〔構成例6〕次に、本実施形態の定着装置
における定着ローラ3の更に他の構成例(以下、本構成
例を「構成例6」という。)について説明する。本構成
例の定着ローラ3は、上記構成例1と同じアルミニウム
芯金上に対して、蒸着法により抵抗制御剤としての酸化
アルミニウムを30μm程度積層し、その表面にフッ素
系樹脂を1〜2μm程度コーティングした表面層を有す
るものである。このような表面層を有する定着ローラに
おいても、上記構成例1と同等の定着率を得ることがで
きた。更に、本構成例の定着ローラによれば、上記構成
例1よりも高温側でのオフセットの発生をより低いレベ
ルに抑えることができた。尚、上記表面層の体積抵抗率
を測定したところ、80℃の温度下であって約5×10
6V/mの電界下において4×1012Ω・cmであっ
た。
【0039】本実施形態では、抵抗制御剤として酸化ア
ルミニウムを使用したが、他の材料を使用することも可
能である。特に、酸化アルミニウムは、耐摩耗性に優れ
た定着ローラを提供することができ、その表面部分を狙
いの体積抵抗率にしやすい点で他の材料よりも優れてい
る。
【0040】
【発明の効果】請求項1乃至7の発明によれば、記録媒
体上に形成された画像を加熱定着する際、接触部材表面
を形成する材質がもつ高離型性により、該画像を形成す
る着色微粒子がその画像面に接触する該接触部材にオフ
セットするのを低減することができるという優れた効果
がある。
【0041】特に、請求項2の発明によれば、フッ素系
樹脂のもつ高い耐久性により、接触部材の長寿命化を図
ることができるという優れた効果がある。
【0042】また、請求項3及び4の発明によれば、シ
リコーンゴム又はフッ素ゴムのもつ弾性により、接触部
材と記録媒体との密着性を向上させることができるの
で、より高い定着率を得ることができるとともに、定着
後に均一な光沢をもつ画像を得ることができるという優
れた効果がある。
【0043】また、請求項5乃至7の発明によれば、接
触部材の表面部分を構成するフッ素系樹脂の抵抗値を、
記録媒体上の画像面に対して均一に電流を流すことが可
能な値に設定することで、高い定着率で定着を行うこと
ができるという優れた効果がある。
【0044】特に、請求項6及び7の発明によれば、接
触部材の表面がフッ素系樹脂で覆われているので、フッ
素系樹脂のもつ高離型性を有効利用することができ、よ
り効果的にオフセットを防止することができるという優
れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る定着装置を示す概略構成図。
【図2】同定着装置の定着温度と定着率との関係を示す
グラフ。
【図3】同定着装置の定着温度とオフセット率との関係
を示すグラフ。
【符号の説明】
3 定着ローラ 10 トナー画像 11 クリーニングブレード 12 ハロゲンランプ 14a,14b,14c,14d バックアップローラ 15a,15b,15c 電源 16 分離爪 P 記録シート
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/10 G03G 15/10 Fターム(参考) 2H030 AD04 BB21 2H033 BA58 BB04 BB13 BB30 2H074 AA00 3J103 AA02 AA14 AA15 AA24 AA51 BA03 EA05 FA07 FA12 FA18 GA02 GA66 HA03 HA04 HA05 HA11 HA15 HA20 HA31 HA37 HA43 HA53

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶媒中で少なくとも一時的に電荷を保持で
    きる着色微粒子が該溶媒とともに記録媒体上に付着して
    形成されている画像を、該記録媒体の画像面に接触する
    接触部材と、該記録媒体の裏面に当接する当接部材とに
    より該記録媒体上に加熱定着するときに、該接触部材と
    該当接部材との間に電流を流す画像定着装置において、
    上記接触部材の表面部分を、離型性を有する導電性材料
    で形成したことを特徴とする画像定着装置。
  2. 【請求項2】請求項1の画像定着装置において、上記導
    電性材料として、導電性のフッ素系樹脂を用いたことを
    特徴とする画像定着装置。
  3. 【請求項3】請求項1の画像定着装置において、上記導
    電性材料として、導電性のシリコーンゴムを用いたこと
    を特徴とする画像定着装置。
  4. 【請求項4】請求項1の画像定着装置において、上記導
    電性材料として、導電性のフッ素ゴムを用いたことを特
    徴とする画像定着装置。
  5. 【請求項5】請求項1の画像定着装置において、上記導
    電性材料として、フッ素系樹脂と、該フッ素系樹脂の抵
    抗値を制御する抵抗制御剤とを主成分とした材料を用い
    たことを特徴とする画像定着装置。
  6. 【請求項6】請求項5の画像定着装置において、上記抵
    抗制御剤を主成分とする薄膜に上記フッ素系樹脂を付着
    させて、上記接触部材の表面部分を形成したことを特徴
    とする画像定着装置。
  7. 【請求項7】請求項5の画像定着装置において、上記抵
    抗制御剤を主成分とする陽極酸化皮膜に上記フッ素系樹
    脂を含浸させて、上記接触部材の表面部分を形成したこ
    とを特徴とする画像定着装置。
JP27194499A 1999-09-27 1999-09-27 画像定着装置 Pending JP2001092290A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27194499A JP2001092290A (ja) 1999-09-27 1999-09-27 画像定着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27194499A JP2001092290A (ja) 1999-09-27 1999-09-27 画像定着装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001092290A true JP2001092290A (ja) 2001-04-06

Family

ID=17507013

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27194499A Pending JP2001092290A (ja) 1999-09-27 1999-09-27 画像定着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001092290A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6415781A (en) * 1987-07-10 1989-01-19 Canon Kk Fixing device
JPS6417080A (en) * 1987-07-10 1989-01-20 Ricoh Kk Fixing roller
JPH0511656A (ja) * 1991-07-05 1993-01-22 Canon Inc 画像形成装置
JPH0922212A (ja) * 1995-07-07 1997-01-21 Fuji Xerox Co Ltd 定着ロール
JPH09237004A (ja) * 1996-02-29 1997-09-09 Canon Inc 画像形成装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6415781A (en) * 1987-07-10 1989-01-19 Canon Kk Fixing device
JPS6417080A (en) * 1987-07-10 1989-01-20 Ricoh Kk Fixing roller
JPH0511656A (ja) * 1991-07-05 1993-01-22 Canon Inc 画像形成装置
JPH0922212A (ja) * 1995-07-07 1997-01-21 Fuji Xerox Co Ltd 定着ロール
JPH09237004A (ja) * 1996-02-29 1997-09-09 Canon Inc 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20050207770A1 (en) Image heating apparatus having heater for externally heating fixing roller
JP4095406B2 (ja) 加熱定着装置
JP3990957B2 (ja) 加熱定着装置
US6061545A (en) External heat member with fluoropolymer and conductive filler outer layer
JP3095480B2 (ja) 画像形成装置
JP2001092290A (ja) 画像定着装置
US20100111578A1 (en) Apparatus for cleaning fuser roll
JPH11249472A (ja) 加熱加圧融着構造及び方法
JP3981497B2 (ja) 画像定着装置
JP2001083831A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JPH11167295A (ja) 湿式電子写真装置
JPH0564351B2 (ja)
JP2000321901A (ja) 加熱定着装置および画像形成装置
JPH0830925B2 (ja) 画像形成装置
JP3584175B2 (ja) 定着装置
JP3607519B2 (ja) 画像定着装置
JPH0863028A (ja) 定着装置
JPH09237007A (ja) 加熱定着ローラ
JP2005062801A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2670458B2 (ja) 加圧ローラ及びそれを有する定着装置
JPH09138604A (ja) 定着ローラ
JP2000029319A (ja) 湿式電子写真装置
JPH0363756B2 (ja)
JPS5885464A (ja) トナ−像転写定着方法および装置
JP2003241555A (ja) 定着装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070313

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070615

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070809

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070831