JP2001091036A - 空調制御方法 - Google Patents
空調制御方法Info
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Abstract
おいて、その温度制御特性を、一定静圧制御方式と同等
程度に向上させ、かつ可変静圧制御方式が本来持ってい
る省エネルギー特性を十分に発揮させる空調制御方法を
提供する。 【解決手段】 各室8への必要給気風量から各室8に接
続された分岐給気ダクト51における必要静圧値を算出
し、そのうち最大の値を設定値とし、送風機3から送出
された空気を主給気ダクト5における静圧値が設定値と
等しくなるように送風機3を調整する。
Description
するための空調制御方法に係り、特に空調対象領域の熱
負荷変動に応じて、当該空調対象領域を受け持つ空調供
給空気の風量を増減させることにより、空調対象領域の
温度を所定の範囲に保つ変風量方式を採用したものに関
する。
法においては、従来、定風量で送風する方式が用いられ
ていた。この方式は、送風機は一定の運転状態(回転
数)で運転して常に同じ空気量を空調対象領域に供給す
るものであり、熱負荷の変動に応じた制御は、冷却コイ
ルに通水する冷水量を変えることにより、供給空気温度
を操作して行うものである。この方式は、均質な熱負荷
のゾーンでは室温維持性能が高いが、熱負荷に偏りがあ
ると対応できない。また。送風機においては、比較的大
きな空気搬送動力を必要とするので、エネルギーの消費
が大きいという問題がある。
方式に代わって、変風量方式が注目されるようになっ
た。変風量方式は、対象領域の熱負荷変動に応じて供給
する調和空気量を変動させる方式である。この方式にお
いては、一般的に、風速センサ、風速から風量への変換
機構、およびモーターダンパなどの風量変更手段を一体
化した可変風量ユニットを各空調対象領域のダクトに組
み込んだものが使用されている。この方式によれば、部
分負荷や熱負荷偏在環境への対応が容易であり、くわえ
て送風機の動力が比較的小さくても良いという特徴があ
る。送風機の動力は原理的に給気風量の比率の3乗に比
例することから、有力な省エネルギーツールとしても注
目を集めている。
の方式がある。 その一つは、一定静圧制御方式であ
る。図3は、一定静圧制御方式による空調制御方法にお
けるシステム構成の概略を示す説明図である。また、図
4は、一定静圧制御方式による空調制御方法の制御手順
を示すフロー図である。
風量が供給可能なダクト5内の必要静圧を予め把握して
おいて、どのような状況でもこの静圧が確保されるよう
に、インバータ18などにより、図4に示す流れに従っ
て送風機3の回転数制御を行うものである。このため、
定風量の制御方法に比べると搬送動力が抑制されるが、
特に部分熱負荷時などでは実際に必要な風量を得るため
に確保しなければならない静圧以上の状態で運転される
こととなり、その分コントローラ一体型可変風量ユニッ
ト6が絞られて余分な圧力損失を与える形で運用される
ため、送風機3の回転数の大幅な削減は困難であり省エ
ネルギー効果は大きくない。
る。図5は、従来の可変静圧制御方式による空調制御方
法のシステム構成の概略を示す説明図である。また、図
6は、 従来の可変静圧制御方式による空調制御方法の
制御手順を示すフロー図である。この方式は、図5に示
すシステム構成を用い、図4に示す流れに従って、要求
風量を満たしつつ、実際に必要な風量を得るために確保
しなければならない最低限の静圧で運転するものであ
る。
ーラ一体型可変風量ユニット6が受け持つ空調対象領域
である室 8の温度(代表温度)が所定の値となるよう
に、PID演算などにより当該室8の要求風量が決定す
る。(2)コントローラ一体型可変風量ユニット6を通
過する空調供給空気量が要求風量に等しくなるように、
コントローラ一体型可変風量ユニット6の図示しないモ
ータダンパを駆動させる。(3)送風機3の回転数制御
は、各コントローラ一体型可変風量ユニット6の合計要
求風量を設定値とし、各コントローラ一体型可変風量ユ
ニット6の実際の合計風量を現在値としてPID演算な
どによりインバータ18を操作して行う。(4)但し、
送風機3の回転数制御に当たっては、複数個あるコント
ローラ一体型可変風量ユニット6の状態を監視し、これ
らのコントローラ一体型可変風量ユニット6の内にダン
パが全開のものが1台もない場合には、現在のダクト5
内の静圧が要求風量を満たすための必要静圧よりも過剰
と判断し、いずれかのコントローラ一体型可変風量ユニ
ット6のダンパが全開となるまで一定の速度で送風機3
の回転数を減少させるようにインバータ18を操作す
る。(5)上記(4)の動作の結果、各コントローラ一
体型可変風量ユニット6は、要求風量を確保するために
ダンパを開く動作を行うことになり、ついにはいずれか
のコントローラ一体型可変風量ユニット6のダンパが全
開となる。(6)さらに、少なくとも1台のコントロー
ラ一体型可変風量ユニットのダンパが全開になった状態
で、上記(1)〜(3)が行う。この状態で要求風量が
確保されるので、ここが実際に必要な風量を得るために
確保しなければならない最低限の静圧での運転点とな
る。
コントローラ一体型可変風量ユニット6のうち、少なく
とも1台において、圧力損失が最低の状態(ダンパ方式
であればダンパ全開)となった状態で、実際に必要な風
量を得るために確保しなければならない最低限の静圧で
運転する。このため、最大風量時には一定静圧制御方式
と同様の静圧(最大静圧)となる。したがって、部分熱負
荷時には送風機の回転数を大幅に削減することが可能と
なり、大きな省エネルギー効果が得られると言われてお
り、最近では可変静圧制御方式の採用が増加する傾向に
ある。
圧制御方式による空調制御方法には、以下の3つの問題
点が存在する。(1)可変静圧制御方式では、要求風量
を確保するためにそれぞれの可変風量ユニットにおける
ダンパの制御と、空調機の送風機の回転数制御が並行し
て行われるため、相互の干渉が発生してそれぞれの動作
速度が緩慢になる。よって、図7および図8に示すよう
に、一定静圧制御方式と比較すると、その要求風量への
追従性能が劣っている。このため、温度制御の安定性が
一定静圧制御方式よりも低い。(2)ダンパが全開状態
である可変風量ユニットが1台もない時には、実際の風
量が要求風量を満たしているか否かに因らず、少なくと
も1台の可変風量ユニットのダンパが全開となるまで、
送風機の回転数を減少させて総風量を絞る動作を行うた
め、これが外乱となって図9に示すように制御の安定性
が損なわれる。(3)上記(1)及び(2)の動作によ
って、温度制御の安定性を欠くのに加えて、送風機の回
転数がハンチングすることにより、安定した制御を行っ
た場合に比べ無駄にエネルギーを消費し、可変静圧制御
の本来持つ省エネルギー特性を損なう。
たものであり、可変静圧制御方式を採用した空調制御方
法による温度制御特性を、一定静圧制御方式を採用した
場合と同等程度に向上させ、かつ可変静圧制御方式が本
来持っている省エネルギー特性を十分に発揮させる空調
制御方法を提供することを目的とする。
は、上述の課題を解決するための手段として、空調制御
方法において、複数の空調対象領域への各必要給気風量
から、当該複数の空調対象領域毎に設けられた各可変風
量装置へ調和された空気を供給する各分岐供給路におい
て必要となる各必要静圧値を算出し、前記各必要静圧値
のうち最大の値を設定値とし、送風機構から送出された
前記調和された空気を前記各分岐供給路に分配して供給
する主供給路における静圧値が前記設定値と等しくなる
ように当該送風機構の送出力を調整することを特徴とす
るものとした。
各必要静圧値は、予め、前記各可変風量装置における圧
力損失の発生が最低になるように前記各可変風量装置を
順次調整し、送風機構から前記調和された空気を送出
し、調整された可変風量装置に接続された分岐供給路に
おける静圧値と、当該調整された可変風量装置に接続さ
れた吹き出し口から吹き出す風量と、の関係を計測した
結果を元に算出されることを特徴とするものとした。
た分岐供給路における静圧値と、当該調整された可変風
量装置に接続された吹き出し口から吹き出す風量と、の
関係の計測は、送風機構の送出力を複数段階に調整し、
各段階毎に計測することが好ましい。
の各必要給気風量から各分岐供給路において必要となる
各必要静圧値を算出し、各必要静圧値のうち最大の値を
設定値とし、主供給路における静圧値が前記設定値と等
しくなるように当該送風機構の送出力を調整するので、
送風機構は、主供給路における静圧値が常に分岐供給路
における必要静圧値のうち最大のもの、つまり最大の必
要給気風量に対応した水準で点されるようになるので、
温度制御特性が向上する。また、送風機構が必要かつ十
分な水準で運転されるので、省エネルギー効果も向上す
る。
その圧力損失の発生が最低になるように調整した状態に
おいて、調整された可変風量装置に接続された分岐供給
路における静圧値と、当該調整された可変風量装置に接
続された吹き出し口から吹き出す風量と、の関係を計測
した結果を元に算出されるようにしたので、静圧値と風
量との関係付けを正確に行うことができる。
に好適な実施の形態について図面を参照して詳細に説明
する。図1は、本実施の形態に係る空調制御方法におけ
るシステム構成の概略を示す説明図である。また、図2
は、本実施の形態に係る空調制御方法の制御手順を示す
フロー図である。なお、以下の説明においては、冷房時
を例としている。
は、概略、空調対象領域である室8を、空調機4、給気
ダクト5、コントローラ一体型可変風量ユニット6、還
気ダクト11、温度計測センサ15、ダクト内静圧計測
センサ17、コントローラ19などで構成される空調シ
ステムを用いて可変静圧制御方式で制御を行うものであ
る。なお、コントローラ一体型可変風量ユニット6等の
台(個)数は、図1のものに限られるものではなく、後
述する制御手順により制御することが可能であれば、何
台(個)であっても良い。
に沿って詳しく説明する。 まず、調和された空気であ
る給気1は、空調機4に送り込まれる。空調機4は、冷
却コイル2と送風機3とが組込まれており、給気1を所
定の温度、湿度に調整する。次に、給気1は、主給気ダ
クト5内を搬送され、さらに各分岐給気ダクト51に分
配されてコントローラ一体型可変風量ユニット6に送り
込まれる。コントローラ一体型可変風量ユニット6は、
図には示さない風量計測機構を有し、風量を調節する。
さらに、給気1は吹き出し口7を介して室8に供給され
る。
荷を処理(冷房)する。次に、熱負荷の処理を終えた給
気1は、還気口9を介して天井裏の還気チャンバ10に
吸い込まれる。さらに、還気ダクト11を介して搬送さ
れ、ボリュームダンパ20により排気12と戻り空気1
3に割り振られる。そして、戻り空気13となったもの
については、所定の比率で外気14と混合され、再び空
調機4内の冷却コイル2に導かれる。以上の循環を繰り
返すことにより空調を行う。
備え付けられており、その計測信号は、信号線16を介
してコントローラ一体型可変風量ユニット6に伝えられ
る。また、給気ダクト5のコントローラ一体型可変風量
ユニット6に至る経路の手前には、ダクト内静圧計測セ
ンサ17が設置されている。この静圧計測センサ17の
計測情報は、インバータ18を介して送風機の運転状態
を制御するコントローラ19に供給される。さらに、コ
ントローラ一体型可変風量ユニット6もこのコントロー
ラ19と接続されており、必要に応じて、コントローラ
19から要求風量設定が行われたり、コントローラ一体
型可変風量ユニット6から各ユニットの要求風量情報が
伝えられる。
においては、室8の温度を一定に保つべく温度計測セン
サ15からの情報及び室温設定値に基づいて、当該コン
トローラ一体型可変風量ユニット6の要求風量が演算さ
れる。さらに、この要求風量とユニット6で計測される
実際の風量計測値に基づいて、当該コントローラ一体型
可変風量ユニット6の図示しないダンパの操作方向、操
作量が演算され、実際の風量が要求風量になるようにユ
ニット6のダンパが動作する。
手順について、図2に基づいて説明する。まず、本発明
の実施の形態においては、実際の運転を行う前に、試運
転モードで運転し、要求風量と必要静圧との関係を把握
する手順を必ず1回は実行する。試運転モードの場合に
は、1つの空調機4に接続される全てのコントローラ一
体型可変風量ユニット6に関して、順次要求風量と必要
静圧とを計測し、両者の関係を把握する手順を実行して
いく。具体的な制御手順は、以下の通りである。
0)、N=1番目のコントローラ一体型可変風量ユニッ
ト6Aを計測対象とする(S102)。次に、コントロ
ーラ19からの信号で、計測対象外のコントローラ一体
型可変風量ユニット6B、6Cの風量調整ダンパの通過
風量が各々のユニットの設定最大風量となるようにダン
パだけを操作対象として運転させる(S104)。
測対象コントローラ一体型可変風量ユニット6Aの要求
風量を設定範囲の最大値に設定する(S106)。ま
た、この時、コントローラ一体型可変風量ユニット6A
のダンパの開度は要求風量の大小に関係なく全開に固定
しておく。次に、コントローラ19において、風量計測
値をもとに、上述した状態で計測対象コントローラ一体
型可変風量ユニット6Aの給気風量と要求風量と差につ
いて演算し、インバータ18を操作する(S108)。
これにより、インバータ18は回転数が変更される(S
110)。
量ユニット6Aの風量計測値が要求風量とほぼ等しいか
比較する(S112)。ほぼ等しくない場合は、S10
8に戻り、ほぼ等しい場合は、ダクト内静圧計測センサ
17の計測値を記録する(S114)。次に、計測対象
コントローラ一体型可変風量ユニット6Aの要求風量を
設定範囲の最大値の75%、50%、25%に順次設定
し、S106以降の手順を順次実行する(S116)。
測対象コントローラ一体型可変風量ユニット6Aの要求
風量と必要静圧の関係を近似式として生成して記録する
(S118)。次に、N=N+1とし(S120)、N
がコントローラ一体型可変風量ユニットの総数を超えて
いない(まだ計測対象とすべきコントローラ一体型可変
風量ユニットが残っている)場合は、S114に戻って
上記の手順を繰り返し、越えている場合は、試運転モー
ドは終了となる(S122)。
される全てのコントローラ一体型可変風量ユニット6に
関して、要求風量と必要静圧との関係を把握し、この関
係をコントローラ19にデータとして取り込むことがで
きる。
る。まず、室8の温度を一定に保つべく、温度計測セン
サ15からの情報及び室温設定値に基づいて各コントロ
ーラ一体型可変風量ユニット6で演算される要求風量
を、コントローラ19が受信して各要求風量を必要静圧
に変換する(S124)。次に、各コントローラ一体型
可変風量ユニット6の必要静圧の中で最大のものを判定
し、これを静圧設定値とする(S126)。次に、S1
26で決定した静圧設定値とダクト内静圧計測センサ1
7での計測値給気風量と要求風量と差について演算し、
インバータ18を操作する(S128)。これにより、
インバータ18は回転数が変更される(S130)。
下の手順による調整が実行される。まず、N=1番目の
コントローラ一体型可変風量ユニット6Aを制御対象と
する(S102)。次に、コントローラ一体型可変風量
ユニット6のコントローラは、通常と同様に室8の温度
を一定に保つべく温度計測センサ15からの情報及び室
温設定値に基づいて、当該コントローラ一体型可変風量
ユニット6の要求風量が演算される(S134)。
型可変風量ユニット6で計測される実際の風量計測値に
基づいてコントローラ一体型可変風量ユニット6のダン
パ操作方向、操作量が演算される(S136)。そし
て、実際の風量が要求風量になるようにそのダンパが動
作する(S138)。次に、N=N+1とし(S14
0)、Nがコントローラ一体型可変風量ユニットの総数
を超えていない(まだ対象とすべきコントローラ一体型
可変風量ユニットが残っている)場合は、S134に戻
って上記の手順を繰り返し、越えている場合は、調整は
一巡する(S122)。
2のものに限られるものではなく、風量等を計測するこ
とにより、送風機の回転数等の変更を同じように行える
ならば、別の手順であっても良い。
ば、運転の瞬間瞬間では、一定静圧制御方式と同様の動
作でその静圧設定値が逐次変化するような、新しい可変
静圧制御方式となり、ユニットにおけるダンパ制御と、
送風機の回転数制御の相互干渉が解消されるため、一定
静圧制御と同様な要求風量への高い追従性が得られる。
さらに、最低1台以上のユニットのダンパが全開となる
まで送風搬の回転数を減少させて総風量を絞る動作がな
くなるため、これに伴なう制御の不安定性も解消して、
結果として省エネルギーな運転が可能となる。
ば、複数の空調対象領域への各必要給気風量から、当該
複数の空調対象領域毎に設けられた各可変風量装置へ調
和された空気を供給する各分岐供給路において必要とな
る各必要静圧値を算出し、前記各必要静圧値のうち最大
の値を設定値とし、送風機構から送出された前記調和さ
れた空気を前記各分岐供給路に分配して供給する主供給
路における静圧値が前記設定値と等しくなるように当該
送風機構の送出力を調整する構成としたことから、可変
静圧制御方式を採用した空調制御方法による温度制御特
性を大幅に向上させるとともに、可変静圧制御方式が本
来持っている省エネルギー特性を十分に発揮させること
ができる。
テム構成の概略を示す説明図である。
示すフロー図である。
システム構成の概略を示す説明図である。
順を示すフロー図である。
システム構成の概略を示す説明図である。
制御手順を示すフロー図である。
示す説明図である。
性能を示す説明図である。
性能を示す説明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 複数の空調対象領域への各必要給気風量
から、当該複数の空調対象領域毎に設けられた各可変風
量装置へ調和された空気を供給する各分岐供給路におい
て必要となる各必要静圧値を算出し、 前記各必要静圧値のうち最大の値を設定値とし、 送風機構から送出された前記調和された空気を前記各分
岐供給路に分配して供給する主供給路における静圧値が
前記設定値と等しくなるように当該送風機構の送出力を
調整することを特徴とする空調制御方法。 - 【請求項2】 前記各必要静圧値は、予め、 前記各可変風量装置における圧力損失の発生が最低にな
るように前記各可変風量装置を順次調整し、 送風機構から前記調和された空気を送出し、 調整された可変風量装置に接続された分岐供給路におけ
る静圧値と、当該調整された可変風量装置に接続された
吹き出し口から吹き出す風量と、の関係を計測した結果
を元に算出されることを特徴とする請求項1に記載の空
調制御方法。
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