JP2001088243A - 光輝処理された材料およびその製造方法 - Google Patents
光輝処理された材料およびその製造方法Info
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Abstract
に、優れた延性・耐食性をもち、かつ排水処理の必要が
ない乾式メッキ法で得ることができる光輝処理された金
属材料および樹脂材料、並びにこれら材料の製造方法を
提供する。 【解決手段】 本発明の材料は、(1)金属材料または
樹脂材料の上に樹脂塗膜が形成され、(2)ステンレス
鋼、チタン合金またはニッケル合金からなり、表面が平
滑な金属薄膜が該樹脂塗膜の上に形成され、および
(3)該金属薄膜の上に透明性保護膜が形成されてな
る。本発明の製造方法は、上記本発明材料の製造方法で
あり、表面が平滑な金属薄膜を形成するために樹脂塗膜
の表面を平滑にする。
Description
れた延性・耐食性をもつ金属材料および樹脂材料、並び
にこれら材料の製造方法に関する。
処理するために、電気クロムメッキ法などの電気メッキ
法が一般に用いられてきた。そして、この方法により、
高い反射率や、高級感のある光沢・深み・色調が外観に
出るとともに、優れた耐摩耗性・耐食性などをもつ材料
が供給されてきた。上記金属材料の例には、自動車用の
アルミニウムホイールが挙げられ、上記樹脂材料の例に
は、フロントグリル、ガーニュシュ、エンブレムなどの
部材を軽量化するために用いられるABS樹脂が挙げら
れる。
環境対策が必要なため、最近、電気メッキ法に代わる方
法が種々検討されている。
キ法によらないで光輝化処理するために、該アルミニウ
ムホイールの表面を研磨して平滑化する方法が行われて
いた。しかし、この方法では、工程が複雑で費用もかか
るだけでなく、平面部以外は研磨できないので全面にわ
たる光輝化は困難であった。
ば、特開平4−131232号公報や特開平10−13
0822号公報で提案されている。
載の方法 金属表面に下地処理を施した後、(a)アンダーコー
ト、(b)スパッタリング法によるクロム薄膜および
(c)トップコートを形成する。このクロム薄膜の表面
が反射面となる。
ト加工した後、その加工面にクリアー樹脂を粉体塗装す
る。アンダーコートとしては、クリアー樹脂層を施す。
クロム薄膜は、クロム金属を用いて形成する。トップコ
ートは、クロム薄膜の光輝面を保護するためクリアー樹
脂層を施す。
2号公報に記載の方法は、クロム薄膜が電気クロムメッ
キに近い外観を呈するが、クラックが発生しやすい。す
なわち、クロム薄膜自身の残留応力が大きいために、ス
パッタ中や、クロム薄膜上にトップコートを塗布した後
あるいは塗布・乾燥した後に、クラックが発生する。ス
パッタ中のクラック発生は0.04μm以上の膜厚にな
ると顕著である。この残留応力は、摩耗試験、耐候試験
などの試験でトップコートに加わった応力がクロム薄膜
に加わっても、クラックが発生してしまうほどである。
また、トップコートを塗布したり塗布・乾燥したりした
後にクロム薄膜に溶剤が浸透しても、クラックが発生す
る。
すると、耐クラック性は向上するが、次の理由で電気ク
ロムメッキと同様の外観が得られない。
膜自身はくすんだ光沢をもつようになる、(b)アルミ
ニウムホイールのような複雑形状の物では、側面部は膜
の付きまわりが平面部より悪くなって膜厚がさらに薄く
なるからである。
記載の方法 アルミニウム鍛造品に粉体塗装した後、(a)アンダー
コート、(b)スパッタリング法によるアルミニウム薄
膜および(c)トップコートを形成する。アルミニウム
薄膜は、アルミニウム金属を用いて形成する。このアル
ミニウム薄膜の表面が反射面となる。
22号公報に記載の方法は、アルミニウム薄膜が高い延
性を有するので0.08μm程度の膜厚でもクラックが
入らないが、耐食性が低い。アルミニウム薄膜の上に形
成したトップコート(樹脂)は、アルミニウム薄膜を外
部環境から遮断して、温水試験、塩水噴霧試験などで評
価する耐食性を向上させるが、走行中の実車で飛び石が
当たったりなどしてトップコートに傷がつくと、その傷
から腐食が進行する。腐食でアルミニウム薄膜が無くな
るとアンダーコートが出てしまって、本来の光輝面が損
なわれるだけでなく、さらにそこから腐食が始まる。
事情に鑑み、電気クロムメッキと同様の外観が出るとと
もに、優れた延性(耐クラック性)・耐食性をもち、か
つ排水処理の必要がない乾式メッキ法で得ることができ
る光輝処理された金属材料および樹脂材料、並びにこれ
ら材料の製造方法を提供することにある。
に、本発明の第1(第1発明)の光輝処理された材料
は、(1)金属材料または樹脂材料の上に樹脂塗膜が形
成され、および(2)ステンレス鋼、チタン合金または
ニッケル合金からなり、表面が平滑な金属薄膜が該樹脂
塗膜の上に形成されてなる。
理された材料は、上記第1発明の材料の金属薄膜の上に
さらに、透明性保護膜が形成されてなる。
い態様は次の通りである。
イト系である。
量が20〜80重量%、(b)アルミニウムの含有量が
20〜80重量%である。
含有量が30〜80重量%、(b)クロムの含有量が1
5〜25重量%である。
ス鋼薄膜およびチタン合金薄膜で0.03〜1.0μ
m、(b)ニッケル合金薄膜で0.03〜0.5μmで
ある。
mである。
(第3発明)の光輝処理された材料の製造方法は、金属
材料または樹脂材料の上に表面が平滑な樹脂塗膜を形成
する第1工程、およびステンレス鋼、チタン合金または
ニッケル合金からなり、表面が平滑な金属薄膜を該樹脂
塗膜の上に形成する第2工程からなる。
理された材料の製造方法は、上記第3発明の製造方法に
おける第1工程および第2工程を行った後、金属薄膜の
上に透明性保護膜を形成する第3工程を行う。
態様は、上記第1発明および第2発明における他に、次
の通りである。
る。
ンプレーティング法またはスパッタリング法により形成
する。
(光輝処理された材料) (a)樹脂塗膜 金属材料および樹脂材料の上に形成される樹脂塗膜は、
(イ)基材との密着性が良いこと、(ロ)基材からのガ
ス発生などを抑制すること、(ハ)表面が平滑であっ
て、その上に形成される金属薄膜の表面を平滑にして金
属薄膜表面に高い反射率をもたせ、ひいては金属材料お
よび樹脂材料を光輝あらしめること、および(ニ)金属
薄膜との密着性が良いことが必要である。樹脂塗膜の形
成に用いる樹脂塗料は、ポリエステル系、エポキシ系、
アクリル系、ウレタン系などがある。樹脂塗膜の色は特
に制限はなく、どんな色でもよい。樹脂塗膜の膜厚は、
上記(ロ)、(ハ)などの事項を満たすに十分な量が必
要である。
鋼、チタン合金およびニッケル合金である。これらの金
属の薄膜は、外観が電気クロムメッキと同様で、優れた
延性(耐クラック性)・耐食性をもつ。
レス鋼が好ましい。マルテンサイト系、フェライト系、
2相系などのステンレス鋼は、上記外観や、延性・耐食
性がオーステナイト系に比べて劣ることがあるので、系
の種類によって膜厚を最適化するのが好ましい。
量%が好ましい。チタン含有量が20重量%未満では、
金属薄膜は、色は明るいが耐食性が低下して、塩水噴霧
試験を行うと溶解する。一方、80重量%を超えると、
金属薄膜は、明るさが抑えられクロム色に近い色になる
が、温水に浸すと表面に酸化膜が形成され干渉色が発生
する。チタン合金の中で、アルミニウムを20〜80重
量%含んだものがより好ましい。含まれるアルミニウム
は、チタン合金の延性・反射率をより高くする金属であ
る。
0重量%が好ましい。ニッケル含有量が30重量%未満
では、金属薄膜は、明るさが抑えられたクロム色に近い
色になるが、硬くなって耐クラック性が低下する。一
方、80重量%を超えると、金属薄膜の色調が明るくな
る。ニッケル合金の中で、ニッケルを30重量%以上、
クロムを15〜25重量%含んだニッケル−クロム合金
がより好ましい。
薄膜の場合は0.03〜1.0μmが、ニッケル合金薄
膜の場合は0.03〜0.5μmが適当である。膜厚が
0.03μmより薄いと下地(樹脂塗膜)が透けて見
え、電気クロムメッキの外観に乏しい黒味を帯びるため
高い反射率が得られない。逆に膜厚が上記上限を超える
と膜の応力でクラックが入り、また成膜時間が長くな
り、経済性・量産性が低下する。
クロムメッキと同様の外観を保持するために、金属薄膜
の上に透明性保護膜が形成されている。従って、透明性
保護膜は、金属薄膜と密着力が強く、耐摩耗性、および
長期にわたり透明性を維持する耐候性に優れることが必
要である。透明性保護膜の形成に用いる塗料には、アク
リル系、ウレタン系、エポキシ系などがある。透明性保
護膜の膜厚は従来は20〜40μmであるが、金属薄膜
は耐食性が優れているため、耐摩耗性が向上する5〜2
0μm程度でよい。また、必ずしも金属薄膜全体を覆う
ように塗装しなくてもよい。従って、光輝化処理コスト
が安価になる。
された材料の製造方法) (a)樹脂塗膜の形成(第1工程) 樹脂塗膜を形成する前の金属材料および樹脂材料は、製
造法や仕上げ法が様々であるため表面粗度などの表面状
態が様々である。表面粗度は、例えば鏡面から梨地状に
亘っている。そのため、このような金属材料および樹脂
材料を洗浄、脱脂し、材料によっては化成処理により酸
化膜を形成した後、樹脂塗膜を形成する。樹脂塗料を溶
剤に溶かした溶剤塗料や、水性塗料とし、浸漬、エアー
の圧力による吹き付け、粉体塗装法などにより樹脂塗膜
を形成する。100〜200μmの凹凸がある鋳物など
の基材には粉体塗装法が適している。粉体塗装法では、
数μmある塗料粒を静電気で基材に付着させ、積み重ね
ていき、100℃以上で乾燥する。従って、大きな凹凸
がある表面でも平滑にすることができる。粉体塗装の後
に、さらに溶剤塗料をスプレーで吹き付けて平滑面を得
ることも行われる。
レーティング法およびスパッタリング法が好ましい。カ
ソードアーク式イオンプレーティング法は、真空中でア
ーク放電を起こし、ターゲット組成の成分を局所的に瞬
時に蒸発させる方法である。また、スパッタリング法
は、真空中でアルゴンイオンをターゲットにぶつけてエ
ネルギーを与え、該ターゲットを構成する原子を飛び出
させる方法である。従って、カソードアークイオンプレ
ーティング法およびスパッタリング法により、ターゲッ
ト組成通りの金属薄膜が形成できる。つまり、所望の金
属薄膜組成と同じ組成のターゲットを用いることができ
る。ターゲットは溶解法や焼結法で作製する。
3工程) 透明性保護膜を形成するには、アクリル系、ウレタン
系、エポキシ系の溶剤塗料をエアーで吹き付け塗装す
る。
系)を基材に用いた。この基材は鋳物材なので表面は1
00〜200μmの凹凸がある。
を向上させた。次に、40〜60kVの電圧条件で厚さ
約120μmに静電エポキシ粉体塗装し、乾燥温度17
0℃で60分乾燥した。さらにその上に、より平滑な面
を得るために、溶剤タイプのアクリル樹脂のアンダーコ
ートを厚さ約25μmに塗布し、145℃で60分乾燥
した。
スパッタリングで金属薄膜を形成した。ターゲット電流
3A、成膜圧力2.5×10-3Torrで30秒間コー
ティングし、膜厚が約0.06μmの被膜を得た。
吹き付け塗布し、80℃で60分乾燥した。
験 (a)外観観察 ステンレス鋼薄膜にクラックは発生せず、電気クロムメ
ッキと同様の外観を有していた。
変化がなかった。また、表面にテープを付着させ引っ張
っても、金属薄膜と透明性保護膜との剥離はなかった。
000時間行った。その結果、クロスカット部からのス
テンレス鋼薄膜の腐食は見られなかった。また、割れ・
欠けの発生も見られなかった。
後に透明性保護膜を形成しなかった以外は、実施例1と
同様にして光輝化処理した。その後、実施例1と同様に
耐食性試験を行った。その結果、ステンレス鋼薄膜に割
れ・欠け・腐食の発生は見られなかった。
316L製のターゲットを用いた以外は、実施例1と同
様の試験を行った。外観観察、温水浸漬試験および耐食
性試験の結果は実施例1と同様であった。
後に透明性保護膜を形成しなかった以外は、実施例3と
同様にして光輝化処理した。その後、実施例1と同様に
耐食性試験を行った。その結果、ステンレス鋼薄膜に割
れ・欠け・腐食の発生は見られなかった。
の試験を行った。すなわち、金属薄膜の形成の際、カソ
ードアーク式イオンプレーティング装置を用い、金属膜
厚の膜厚を約0.8μmにした。成膜条件は、成膜圧力
が30mTorrになるようにArガスを導入し、カソ
ード電流60Aで15分間コーティングした。なお、す
でに形成されている樹脂塗膜の乾燥温度を成膜温度が超
えないように、赤外線放射温度計で基材の温度を監視
し、成膜条件を制御した。外観観察、温水浸漬試験およ
び耐食性試験の結果は実施例1と同様であった。
後に透明性保護膜を形成しなかった以外は、実施例5と
同様にして光輝化処理した。その後、実施例1と同様に
耐食性試験を行った。その結果、ステンレス鋼薄膜に割
れ・欠け・腐食の発生は見られなかった。
なので表面はほぼ平滑である。
ルコールで洗浄、脱脂し、ポリエステル系の樹脂塗膜を
15〜25μmの膜厚に吹き付け塗装した。乾燥は、基
材が変形しないように乾燥温度75℃で1時間行った。
スパッタリングで膜厚約0.08μmに金属薄膜を形成
した。成膜条件は、ターゲット電流3A、成膜圧力1.
5×10-3Torrで40秒間コーティングした。
吹き付け塗布し、70℃で1時間乾燥した。
験 外観観察、温水浸漬試験および耐食性試験を実施例1と
同様に行ったが、いずれも実施例1と同様の結果が得ら
れた。
後に透明性保護膜を形成しなかった以外は、実施例7と
同様にして光輝化処理した。その後、実施例1と同様に
耐食性試験を行った。その結果、ステンレス鋼薄膜に割
れ・欠け・腐食の発生は見られなかった。
ニウム薄膜を膜厚0.08μmに形成した以外は、実施
例1と同様にして光輝化処理した。その後、実施例1と
同様に耐食性試験を行った。その結果、クロスカット部
の切れ目のアルミニウムが200時間で消失した。
に透明性保護膜を形成しなかった以外は、比較例1と同
様に試験した。耐食性試験の結果、168時間後にアル
ミニウム薄膜が消失した。
ウム薄膜は保護膜がないと耐食性を保持できないことが
分かった。
ニウム薄膜(膜厚0.08μm)を形成した以外は、実
施例7と同様にして光輝化処理した。その後、実施例1
と同様に耐食性試験を行った。その結果は比較例1と同
様であった。
後に透明性保護膜を形成しなかった以外は、比較例3と
同様に試験した。耐食性試験の結果は比較例2と同様で
あった。
の試験を行った。すなわち、金属薄膜の形成の際、アル
ミニウム20重量%、チタン80重量%の組成を有する
焼結ターゲットを用い、金属薄膜の膜厚を約0.05μ
mにした。成膜条件は、ターゲット電流3A、成膜圧力
2.5×10-3Torrで3分間コーティングした。外
観観察、温水浸漬試験および耐食性試験の結果は次のよ
うであった。
キと同様の外観を有していた。
せ引っ張っても、金属薄膜と透明性保護膜との剥離はな
かった。
かった。また、割れ・欠けの発生も見られなかった。
後に透明性保護膜を形成しなかった以外は、実施例9と
同様にして光輝化処理した。その後、実施例9と同様に
耐食性試験を行った。その結果、チタン合金薄膜に割れ
・欠け・腐食の発生は見られなかった。
ミニウム50重量%、チタン50重量%の組成を有する
焼結ターゲットを用いた以外は、実施例9と同様の試験
を行った。外観観察、温水浸漬試験および耐食性試験の
結果は、外観が実施例9より少し明るくなった以外は実
施例9と同様であった。
後に透明性保護膜を形成しなかった以外は、実施例11
と同様にして光輝化処理した。その後、実施例9と同様
に耐食性試験を行った。その結果、チタン合金薄膜に割
れ・欠け・腐食の発生は見られなかった。
ミニウム80重量%、チタン20重量%の組成を有する
焼結ターゲットを用いた以外は、実施例9と同様の試験
を行った。外観観察、温水浸漬試験および耐食性試験の
結果は、色がほとんど純アルミニウムに近く反射率も高
かったこと以外は、実施例9と同様であった。
後に透明性保護膜を形成しなかった以外は、実施例13
と同様にして光輝化処理した。その後、実施例9と同様
に耐食性試験を行った。その結果、800時間たって
も、チタン合金薄膜に割れ・欠け・腐食の発生は見られ
なかった。
様の試験を行った。すなわち、金属薄膜の形成の際、ア
ルミニウム50重量%、チタン50重量%の組成を有す
る焼結ターゲットとカソードアーク式イオンプレーティ
ング装置を用い、金属薄膜の膜厚を約1μmにした。成
膜条件は、成膜圧力が30mTorrになるようにAr
ガスを導入し、カソード電流50Aで1時間コーティン
グした。なお、すでに形成されている樹脂塗膜の乾燥温
度を成膜温度が超えないように、赤外線放射温度計で基
材の温度を監視し、成膜条件を制御した。外観観察、温
水浸漬試験および耐食性試験の結果は実施例9と同様で
あった。
後に保護膜を形成しなかった以外は、実施例15と同様
にして光輝化処理した。その後、実施例9と同様に耐食
性試験を行った。その結果、チタン合金薄膜に割れ・欠
け・腐食の発生は見られなかった。
ルコールで洗浄、脱脂し、ポリエステル系の樹脂塗膜を
15〜25μmの膜厚に吹き付け塗装した。乾燥は、基
材が変形しないように乾燥温度75℃で1時間行った。
する焼結ターゲットを用い、直流マグネトロンスパッタ
リングで膜厚約0.05μmに金属薄膜を形成した。成
膜条件は、ターゲット電流3A、成膜圧力2.5×10
-3Torrで3分間コーティングした。
吹き付け塗布し、70℃で1時間乾燥した。
験 外観観察、保護膜剥離試験および耐食性試験を実施例9
と同様に行ったが、実施例9と同様の結果が得られた。
後に透明性保護膜を形成しなかった以外は、実施例17
と同様にして光輝化処理した。その後、実施例9と同様
に耐食性試験を行った。その結果、チタン合金薄膜に割
れ・欠け・腐食の発生は見られなかった。
様の試験を行った。すなわち、金属薄膜の形成の際、ニ
ッケルを50重量%、クロムを22重量%、鉄を18.
5重量%、モリブデンを9重量%、その他タングステ
ン、コバルトなどを含むハステロイXの溶解ターゲット
を用い、直流マグネトロンスパッタリングで金属薄膜の
膜厚を約0.05μmにした。成膜条件は、ターゲット
電流3A、成膜圧力2.5×10-3Torrで20秒間
コーティングした。外観観察、温水浸漬試験および耐食
性試験の結果は次のようであった。
ッキと同様の外観を有していた。
せ引っ張っても、金属薄膜と透明性保護膜との剥離はな
かった。
なかった。また、割れ・欠けの発生も見られなかった。
た後に透明性保護膜を形成しなかった以外は、実施例1
9と同様にして光輝化処理した。その後、実施例19と
同様に耐食性試験を行った。その結果、ニッケル合金薄
膜に割れ・欠け・腐食の発生は見られなかった。
ケルを76重量%、クロムを15.5重量%、鉄を8.
0重量%、その他マンガン、シリコン、カーボンなどを
含むインコネル600の溶解ターゲットを用いた以外
は、実施例19と同様の試験を行った。外観観察、温水
浸漬試験および耐食性試験の結果は、外観が実施例19
より少し明るくなった以外は実施例19と同様であっ
た。
た後に透明性保護膜を形成しなかった以外は、実施例2
1と同様にして光輝化処理した。その後、実施例19と
同様に耐食性試験を行った。その結果、ニッケル合金薄
膜に割れ・欠け・腐食の発生は見られなかった。
同様の試験を行った。すなわち、金属薄膜の形成の際、
ニッケルを76重量%、クロムを15.5重量%、鉄を
8.0重量%、その他マンガン、シリコン、カーボンな
どを含むインコネル600の溶解ターゲットとカソード
アーク式イオンプレーティング装置を用い、金属薄膜の
膜厚を約0.5μmにした。成膜条件は、成膜圧力が3
0mTorrになるようにArガスを導入し、カソード
電流50Aで20分間コーティングした。なお、樹脂塗
膜の乾燥温度を成膜温度が超えないように、赤外線放射
温度計で基材の温度を監視し、成膜条件を制御した。外
観観察、温水浸漬試験および耐食性試験の結果は実施例
19と同様であった。
た後に透明性保護膜を形成しなかった以外は、実施例2
3と同様にして光輝化処理した。その後、実施例19と
同様に耐食性試験を行った。その結果、ニッケル合金薄
膜に割れ・欠け・腐食の発生は見られなかった。
ルコールで洗浄、脱脂し、ポリエステル系の樹脂塗膜を
15〜25μmの膜厚に吹き付け塗装した。乾燥は、基
材が変形しないように乾燥温度75℃で1時間行った。
8.0重量%、その他マンガン、シリコン、カーボンな
どを含むインコネル600の溶解ターゲットを用い、直
流マグネトロンスパッタリングで膜厚約0.05μmに
金属薄膜を形成した。成膜条件は、ターゲット電流3
A、成膜圧力2.5×10-3Torrで20秒間コーテ
ィングした。
吹き付け塗布し、70℃で1時間乾燥した。
験 外観観察、温水浸漬試験および耐食性試験を実施例19
と同様に行ったが、実施例19と同様の結果が得られ
た。
た後に透明性保護膜を形成しなかった以外は、実施例2
5と同様にして光輝化処理した。その後、実施例19と
同様に耐食性試験を行った。その結果、ニッケル合金薄
膜に割れ・欠け・腐食の発生は見られなかった。
様の外観が出るとともに、優れた延性・耐食性・耐摩耗
性をもち、かつ排水処理の必要がない乾式メッキ法で安
価に得ることができる光輝処理された金属材料および樹
脂材料、並びにこれら材料の製造方法を提供することが
できる。
Claims (22)
- 【請求項1】 (1)金属材料または樹脂材料の上に樹
脂塗膜が形成され、および(2)ステンレス鋼、チタン
合金またはニッケル合金からなり、表面が平滑な金属薄
膜が該樹脂塗膜の上に形成されてなる光輝処理された材
料。 - 【請求項2】 (1)金属材料または樹脂材料の上に樹
脂塗膜が形成され、(2)ステンレス鋼、チタン合金ま
たはニッケル合金からなり、表面が平滑な金属薄膜が該
樹脂塗膜の上に形成され、および(3)該金属薄膜の上
に透明性保護膜が形成されてなる光輝処理された材料。 - 【請求項3】 ステンレス鋼はオーステナイト系である
請求項1または2に記載の光輝処理された材料。 - 【請求項4】 チタン合金は、チタンの含有量が20〜
80重量%である請求項1または2に記載の光輝処理さ
れた材料。 - 【請求項5】 チタン合金は、アルミニウムの含有量が
20〜80重量%である請求項1、2または4に記載の
光輝処理された材料。 - 【請求項6】 ニッケル合金は、ニッケルの含有量が3
0〜80重量%である請求項1または2に記載の光輝処
理された材料。 - 【請求項7】 ニッケル合金は、クロムの含有量が15
〜25重量%である請求項1、2または6に記載の光輝
処理された材料。 - 【請求項8】 ステンレス鋼またはチタン合金からなる
金属薄膜は、膜厚が0.03〜1.0μmである請求項
1または2に記載の光輝処理された材料。 - 【請求項9】 ニッケル合金からなる金属薄膜は、膜厚
が0.03〜0.5μmである請求項1または2に記載
の光輝処理された材料。 - 【請求項10】 透明性保護膜は、膜厚が5〜20μm
である請求項2に記載の光輝処理された材料。 - 【請求項11】 金属材料または樹脂材料の上に表面が
平滑な樹脂塗膜を形成する第1工程、およびステンレス
鋼、チタン合金またはニッケル合金からなり、表面が平
滑な金属薄膜を該樹脂塗膜の上に形成する第2工程から
なる光輝処理された材料の製造方法。 - 【請求項12】 金属材料または樹脂材料の上に表面が
平滑な樹脂塗膜を形成する第1工程、ステンレス鋼、チ
タン合金またはニッケル合金からなり、表面が平滑な金
属薄膜を該樹脂塗膜の上に形成する第2工程、および該
金属薄膜の上に透明性保護膜を形成する第3工程からな
る光輝処理された材料の製造方法。 - 【請求項13】 樹脂塗膜は、粉体塗装法により形成す
る請求項11または12に記載の光輝処理された材料の
製造方法。 - 【請求項14】 ステンレス鋼はオーステナイト系であ
る請求項11または12に記載の光輝処理された材料の
製造方法。 - 【請求項15】 チタン合金は、チタンの含有量が20
〜80重量%である請求項11または12に記載の光輝
処理された材料の製造方法。 - 【請求項16】 チタン合金は、アルミニウムの含有量
が20〜80重量%である請求項11、12または15
に記載の光輝処理された材料の製造方法。 - 【請求項17】 ニッケル合金は、ニッケルの含有量が
30〜80重量%である請求項11または12に記載の
光輝処理された材料の製造方法。 - 【請求項18】 ニッケル合金は、クロムの含有量が1
5〜25重量%である請求項11、12または17に記
載の光輝処理された材料の製造方法。 - 【請求項19】 金属薄膜は、カソードアーク式イオン
プレーティング法またはスパッタリング法により形成す
る請求項11または12に記載の光輝処理された材料の
製造方法。 - 【請求項20】 ステンレス鋼またはチタン合金からな
る金属薄膜は、膜厚0.03〜1.0μmに形成する請
求項11または12に記載の光輝処理された材料の製造
方法。 - 【請求項21】 ニッケル合金からなる金属薄膜は、膜
厚0.03〜0.5μmに形成する請求項11または1
2に記載の光輝処理された材料の製造方法。 - 【請求項22】 透明性保護膜は、膜厚5〜20μmに
形成する請求項12に記載の光輝処理された材料の製造
方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1999
- 1999-09-24 JP JP27007299A patent/JP2001088243A/ja active Pending
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