JP2001084836A - 高分子電気絶縁体 - Google Patents

高分子電気絶縁体

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JP2001084836A
JP2001084836A JP26404199A JP26404199A JP2001084836A JP 2001084836 A JP2001084836 A JP 2001084836A JP 26404199 A JP26404199 A JP 26404199A JP 26404199 A JP26404199 A JP 26404199A JP 2001084836 A JP2001084836 A JP 2001084836A
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Kazuyuki Nakada
一之 中田
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Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電荷注入に対して耐性を有し、絶縁破壊耐力
が顕著に向上したアイオノマー樹脂系の電気絶縁体を提
供するにある。 【解決手段】 不飽和カルボン酸含有量が0.1乃至4
0重量%のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の金属
アイオノマーであって、金属種がイオン半径が0.14
nm以下の金属であるアイオノマーから成ることを特徴
とする高分子電気絶縁体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁破壊耐力が向
上したアイオノマー樹脂系の電気絶縁体に関するもの
で、より詳細には長時間高電圧の電界に曝しても電荷注
入が防止された、特定のアイオノマー樹脂からなる電気
絶縁体に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子材料の電気的特性を利用した機能
性材料の内でも、電気絶縁体乃至電気絶縁材料は最も歴
史が古く、量的にも最も多く使用されている用途であ
り、従来から低密度−、中密度−或いは高密度のポリエ
チレン、架橋ポリエチレン等が使用されている。
【0003】上記のポリエチレン系樹脂を変性したもの
を、電気絶縁体として用いることも既に知られており、
例えば、特開平2−10610号公報には、低圧法ポリ
エチレンに無水マレイン酸をグラフトしたものを用いる
こと、特開平5−266723号公報には、密度0.9
2g/cmの低密度ポリエチレン100重量部と密度
0.91−0.94g/cmの直鎖状低密度ポリエチレン
を0.5重量部以上20重量部以下ブレンドしてなる絶
縁体を用いることが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】高分子電気絶縁体で
は、電気絶縁性が長期間にわたって低下しないことが重
要である。例えば、エレクトロニクス用の材料に加わる
電圧は数ボルトと低いが、材料の単位厚さ当たりに加わ
る電界の強さで表すと、10〜100kV/mmと、従
来の電力ケーブルやコンデンサーに用いられている電気
絶縁材料と大差がなく、用途によってはより高い絶縁破
壊耐力が要求される場合もある。
【0005】高分子材料を電気絶縁体として使用する場
合でも、実際にはごく微小の電流が流れている。電極間
の電圧を高くすると電流は増加し、ある程度を越えると
材料は電流の流れを支えきれなくなり、電極間をアーク
が短絡するようになる。これは絶縁破壊と呼ばれてい
る。この電気伝導において、電圧の低い領域ではオーム
の法則が成り立ち、電圧が高い領域では電流が一層増加
して絶縁破壊に至る。電気伝導は、イオン、電子(正
孔)により電荷が移動することにより生じる。
【0006】上記の絶縁破壊に至る過程は、空間電位測
定において、電荷注入として検出することができ、絶縁
破壊が生じるような樹脂では、樹脂内部に電荷が注入さ
れ、陽極から陰極まで注入電荷がまんべんなく存在する
ことが確認されている。
【0007】本発明者らは、アイオノマー樹脂の電気絶
縁体への応用の研究課程において、特定のイオン半径の
金属イオンで中和したアイオノマー樹脂は、長時間高電
圧の電界内に曝した場合にも、電荷注入に対して耐性を
有していることを見出し、本発明に到達した。
【0008】即ち、本発明の目的は、電荷注入に対して
耐性を有し、絶縁破壊耐力が顕著に向上したアイオノマ
ー樹脂系の電気絶縁体を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、不飽和
カルボン酸含有量が0.1乃至40重量%のエチレン・
不飽和カルボン酸共重合体の金属アイオノマーであっ
て、金属種がイオン半径が0.14nm以下の金属であ
るアイオノマーから成ることを特徴とする電気絶縁体が
提供される。本発明の電気絶縁体は、 1.絶縁破壊耐力が90kV/mm以上であること、 2.金属種がマグネシウム、亜鉛或いはナトリウムであ
ること、 3.前記アイオノマーが0.01乃至1000g/10
minのメルトフローレート(MFR、190℃、21
60g荷重)を有するものであること、が好ましい。
【0010】
【発明の実施形態】本発明の電気絶縁体は、エチレン・
不飽和カルボン酸共重合体の金属アイオノマーから成る
が、金属種としてイオン半径が0.14nm以下の金属
を用いたことが特徴であり、これにより、長時間高電圧
の電界内に曝した場合にも、電荷注入を防止し、絶縁破
壊耐力を顕著に向上させたことが特徴である。
【0011】後述する例を参照されたい。アイオノマー
のベース樹脂であるエチレン・メタクリル酸共重合体
(EMAA)の厚さ150μmのサンプルを、30kV
/mmの電界下に20分間暴露し(電荷密度は図5の
A)、次いで接地して内部電荷密度を測定したところ、
図5のBに示すとおり、樹脂内部に電荷注入が行われて
いることが認められる。このような電荷注入は、上記エ
チレン・メタクリル酸共重合体のみならず、エチレン・
酢酸ビニル共重合体(EVA‥図6)、架橋低密度ポリ
エチレン(XLPE‥図7)、低密度ポリエチレン(L
DPE)、エチレン・アクリル酸共重合体(EAA)、
エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)の場合
にも同様に認められる。
【0012】これに対して、前記エチレン・メタクリル
酸共重合体をイオン半径が0.14nm以下の金属イオ
ンで中和したアイオノマー樹脂では、例えば図1のZn
−アイオノマー(イオン半径 0.083nm)、図
2のMg−アイオノマー(イオン半径 0.071n
m)、図4のNa−アイオノマー(イオン半径 0.
113nm)に示すとおり、表面に電荷が発生するもの
の、樹脂内部への電荷注入にまでは至っていないことが
明らかである。
【0013】更に、イオン半径の特に小さな金属で中和
したアイオノマー、例えばMg−アイオノマーでは、図
3に示すように、高電圧の電界に長時間曝される場合、
樹脂内部に外部の電界を打ち消す方向の電界が発生され
ているという全く意外な結果も認められる。
【0014】更に、実際に、ASTM D149に準拠
して、アイオノマー樹脂も含めて絶縁破壊電圧を測定し
た結果は下記表1のとおりである。測定は、エージング
条件:23℃/50%RH/24時間、測定雰囲気:2
3℃/50%RH、電圧上昇速度:1kV/sec、溶
媒:絶縁油、測定サンプル:150μm厚みのインフレ
ーション法フィルムの条件で行った。
【0015】
【表1】 試 料 絶縁破壊電圧(kV/mm) Mg−アイオノマー 111.8 Zn−アイオノマー 106.8 Na−アイオノマー 92.8 K −アイオノマー 82.6 EVA 89.8 EEA 82.7 EMAA 92.8 LDPE 115.3
【0016】上記表1の結果から、K−アイオノマー
(イオン半径=0.152nm)では、不満足な結果し
か得られないのに対して、イオン半径が0.14nm以
下の金属イオンで中和したアイオノマー樹脂では、絶縁
破壊耐力の点でも優れた結果が得られることが分かる。
【0017】本発明で電気絶縁体として用いる特定の金
属アイオノマー樹脂は、優れた絶縁破壊耐力を有するの
に加えて、電気絶縁体として用いたとき、いくつかの付
加的な利点を有する。アイオノマー樹脂は、ゴルフボー
ルの表皮材として広く使用されているとおり、弾性的特
性に優れ、耐衝撃性や、耐裂断性に優れた材料である。
かくして、この金属アイオノマー樹脂を電気絶縁体とし
て使用すると、この電気絶縁体層そのものが耐衝撃性、
耐裂断性に優れた構造となると共に、導体の保護も万全
なものとなるという利点がある。また、高分子電気絶縁
体は、機械的及び電気的な複合ストレスが加わる条件で
は劣化が進行しやすいことが知られているが、本発明に
よる電気絶縁体では、このような複合ストレス劣化も少
ないと信じられる。また、アイオノマー樹脂は、金属等
の導体との接着性にも優れているという利点がある。こ
のため、本発明のアイオノマーを導体上に被覆した構造
では、導体と電気絶縁体層との間に剥離やフクレを生じ
ることがなく、耐久性にも優れている。更に、アイオノ
マー樹脂は、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体が、
金属イオンでイオン架橋された構造を有するため、耐熱
性にも優れているという利点を与える。
【0018】このアイオノマーのベースポリマーである
エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、不飽和カルボ
ン酸含有量が0.1〜40重量%、特に1〜35重量%
の範囲にあるものである。このエチレン・不飽和カルボ
ン酸共重合体は、エチレンと不飽和カルボン酸のみから
なる狭義の共重合体であることが好ましいが、任意にそ
の他の共重合成分が共重合された多元共重合体であって
もよい。また異種、複数のエチレン・不飽和カルボン酸
共重合体の混合物を使用することもできる。
【0019】不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、
メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、マ
レイン酸モノメチル、マレイン酸モノエステル、無水マ
レイン酸、無水イタコン酸等を例示することができ、特
にアクリル酸もしくはメタクリル酸が好ましい。
【0020】また、任意の他の共重合体成分としては、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソ
ブチル、アクリル酸nブチル、アクリル酸イソオクチ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソブチル、マ
レイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル等の不飽和カル
ボン酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルの様
なビニルエステル、一酸化炭素等を例示することができ
る。これらの共重合成分の含有量は、40重量%以下、
特に30重量%以下であることが好ましい。
【0021】ベースポリマーとして用いるエチレン・不
飽和カルボン酸共重合体において、不飽和カルボン酸含
量が上記範囲外では、電荷注入を防止する能力が低下す
るので好ましくない。
【0022】上記ベースポリマーのメルトフローレート
(190℃、2160g荷重)は0.1〜10000g
/10分、特に1〜5000g/10分の範囲にあるこ
とが好ましい。このメルトフローレートが上記範囲外で
は、アイオノマー化が困難となったり、その取り扱いが
困難となったりするので好ましくない。
【0023】このようなエチレン・不飽和カルボン酸共
重合体は、好ましくは高圧ラジカル共重合によって得る
ことができる。また、エチレン・不飽和カルボン酸共重
合体は、エチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体
の加水分解によっても得ることができる。
【0024】一方、エチレン・不飽和カルボン酸共重合
体の金属アイオノマーは、前述のエチレン・不飽和カル
ボン酸共重合体を、常法によりイオン化することによっ
て得ることができる。
【0025】エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の金
属アイオノマーにおいては、金属イオンとして、イオン
半径が0.14nm以下のものを用いることが重要であ
る。このような金属種としては、亜鉛(イオン半径:
0.083nm)、マグネシウム等の2価イオン、アル
ミニウム(イオン半径:0.053nm)等の3価イオ
ン、ナトリウム(イオン半径:0.113nm)を例示
することができるが、これらの中では特にマグネシウム
イオン、亜鉛イオンが好適である。更に、ここに示した
金属イオンの中で、2種類以上を同時に使用することも
できる。
【0026】アイオノマー中におけるこれらカルボキシ
ル基の中和度は、絶縁破壊耐力や絶縁体への加工性を考
慮すると10モル%以上が好ましく、20〜90モル%
が最も好ましい。
【0027】本発明において、電気絶縁体として使用す
る金属アイオノマーのメルトフローレート(190℃、
2160g荷重)は、0.01〜1000g/10mi
n、特に0.05〜800g/10minの範囲にある
ことが好ましい。
【0028】本発明の電気絶縁体には、必要に応じて無
機フィラー、有機フィラー、酸化防止剤、滑剤、有機あ
るいは無機系顔料、紫外線吸収剤、光安定剤、分散剤、
銅害防止剤、可塑剤、核剤等を添加してもよい。
【0029】本発明の電気絶縁体は、電線用絶縁体、ケ
−ブル用絶縁体、コンデンサー用絶縁体、変圧器用油浸
絶縁材、配電コード用絶縁体、各種電子部品用絶縁体な
どの電気絶縁体として有用である。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0031】[ベース樹脂]アイオノマーのベース樹脂
としては、メタクリル酸含有量が12.5重量%であり
且つメルトフローレート(MFR)が70g/10mi
nのエチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA−1)
及びメタクリル酸含有量が15重量%であり且つメルト
フローレート(MFR)が60g/10minのエチレ
ン・メタクリル酸共重合体(EMAA−2)を用いた。
【0032】[アイオノマー樹脂]前記ベース樹脂を用
いて、下記表2に記載のアイオノマー樹脂を調製した。
【表2】 アイオノマー ベースレジン 金属種 中和度 MFR mol% (g/10min) Zn−EMAA EMAA−2 Zn 68 1.3 Mg−EMAA EMAA−2 Mg 54 0.7 Na−EMAA EMAA−2 Na 54 0.9K −EMAA EMAA−1 K 82 0.4
【0033】実施例1 表2のZn−アイオノマー(Zn−EMAA)を用い
て、インフレーション製膜法により、厚さ150μmの
フィルムを製造した。このフィルムについて、空間電位
法により、内部電荷の分布を測定した。得られた結果を
図1に示す。また、このフィルムについて、絶縁破壊耐
力を測定した。得られた結果を表1に示す。
【0034】実施例2 表2のMg−アイオノマー(Mg−EMAA)を用い
て、インフレーション製膜法により、厚さ150μmの
フィルムを製造した。このフィルムについて、空間電位
法により、内部電荷の分布を測定した。得られた結果を
図2及び図3に示す。また、このフィルムについて、絶
縁破壊耐力を測定した。得られた結果を表1に示す。
【0035】実施例3 表2のNa−アイオノマー(Na−EMAA)を用い
て、インフレーション製膜法により、厚さ150μmの
フィルムを製造した。このフィルムについて、空間電位
法により、内部電荷の分布を測定した。得られた結果を
図4に示す。また、このフィルムについて、絶縁破壊耐
力を測定した。得られた結果を表1に示す。
【0036】比較例1 表2のK−アイオノマー(K−EMAA)を用いて、イ
ンフレーション製膜法により、厚さ150μmのフィル
ムを製造した。このフィルムについて、空間電位法によ
り、内部電荷の分布を測定した。このサンプルを、30
kV/mmの電界下に20分間暴露し、次いでアースし
た場合電荷注入が認められた。また、このフィルムにつ
いて、絶縁破壊耐力を測定した。得られた結果を表1に
示す。
【0037】比較例2 未中和のベースポリマー(EMAA−1)を用いて、イ
ンフレーション製膜法により、厚さ150μmのフィル
ムを製造した。このフィルムについて、空間電位法によ
り、内部電荷の分布を測定した。得られた結果を図5に
示す。また、このフィルムについて、絶縁破壊耐力を測
定した。得られた結果を表1に示す。
【0038】比較例3 酢酸ビニル含有量14重量%及びメルトフローレート
3.5g/10minのエチレン・酢酸ビニル共重合体
(EVA)を用いて、インフレーション製膜法により、
厚さ150μmのフィルムを製造した。このフィルムに
ついて、空間電位法により、内部電荷の分布を測定し
た。得られた結果を図6に示す。また、このフィルムに
ついて、絶縁破壊耐力を測定した。得られた結果を表1
に示す。
【0039】比較例4 密度が0.920g/cmで、メルトフローレートが
50g/10minの低密度ポリエチレンに2重量%の
DCP(ジクミルパーオキサイド)を配合し、インフレ
ーション製膜法により、厚さ150μmの架橋ポリエチ
レンフィルムを製造した。このフィルムについて、空間
電位法により、内部電荷の分布を測定した。得られた結
果を図7に示す。また、このフィルムについて、絶縁破
壊耐力を測定した。得られた結果を表1に示す。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、不飽和カルボン酸含有
量が0.1乃至40重量%のエチレン・不飽和カルボン
酸共重合体の金属アイオノマーであって、金属種がイオ
ン半径が0.14nm以下の金属であるアイオノマー
を、電気絶縁体として用いることにより、電荷注入に対
して耐性を付与し、絶縁破壊耐力を顕著に向上させるこ
とができる。アイオノマー樹脂を電気絶縁体として用い
ることにより、電気絶縁体層そのものを弾性、耐衝撃
性、耐裂断性に優れた構造となると共に、導体の保護も
万全なものとなるという利点がある。本発明による電気
絶縁体では、複合ストレス劣化も少ない。また、本発明
のアイオノマーを導体上に被覆した構造では、導体と電
気絶縁体層との間に剥離やフクレを生じることがなく、
耐久性にも優れている。更に、アイオノマー樹脂は、エ
チレン・不飽和カルボン酸共重合体が、金属イオンでイ
オン架橋された構造を有するため、耐熱性にも優れてい
るという利点を与える。
【図面の簡単な説明】
【図1】Zn−アイオノマーの厚さ150μmのサンプ
ルを、30kV/mmの電界下に20分間暴露した時の
空間電荷の分布を示すグラフであって、Aは暴露時の電
荷密度を、Bはアース時の電荷密度を示す。
【図2】Mg−アイオノマーの厚さ150μmのサンプ
ルを、30kV/mmの電界下に20分間暴露した時の
空間電荷の分布を示すグラフであって、Aは暴露時の電
荷密度を、Bはアース時の電荷密度を示す。
【図3】Mg−アイオノマーの厚さ150μmのサンプ
ルを、30kV/mmの電界下に時間を変えて暴露した
時の空間電荷の分布を示すグラフであって、Aは暴露時
の電荷密度を、Bはアース時の電荷密度を示す。
【図4】Na−アイオノマーの厚さ150μmのサンプ
ルを、30kV/mmの電界下に20分間暴露した時の
空間電荷の分布を示すグラフであって、Aは暴露時の電
荷密度を、Bはアース時の電荷密度を示す。
【図5】アイオノマーのベースポリマー(未中和)の厚
さ150μmのサンプルを、30kV/mmの電界下に
20分間暴露した時の空間電荷の分布を示すグラフであ
って、Aは暴露時の電荷密度を、Bはアース時の電荷密
度を示す。
【図6】エチレン・酢酸ビニル共重合体の厚さ150μ
mのサンプルを、30kV/mmの電界下に20分間暴
露した時の空間電荷の分布を示すグラフであって、Aは
暴露時の電荷密度を、Bはアース時の電荷密度を示す。
【図7】架橋ポリエチレンの厚さ150μmのサンプル
を、30kV/mmの電界下に20分間暴露した時の空
間電荷の分布を示すグラフであって、Aは暴露時の電荷
密度を、Bはアース時の電荷密度を示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和カルボン酸含有量が0.1乃至4
    0重量%のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の金属
    アイオノマーであって、金属種がイオン半径が0.14
    nm以下の金属であるアイオノマーから成ることを特徴
    とする高分子電気絶縁体。
  2. 【請求項2】 絶縁破壊耐力が90kV/mm以上であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の電気絶縁体。
  3. 【請求項3】 金属種がマグネシウムであることを特徴
    とする請求項1または2に記載の電気絶縁体。
  4. 【請求項4】 金属種が亜鉛であることを特徴とする請
    求項1または2に記載の電気絶縁体。
  5. 【請求項5】 金属種がナトリウムであることを特徴と
    する請求項1または2に記載の電気絶縁体。
  6. 【請求項6】 前記アイオノマーが0.01乃至100
    0g/10minのメルトフローレート(MFR、19
    0℃、2160g荷重)を有するものであることを特徴
    とする請求項1乃至5の何れかに記載の電気絶縁体。
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