JPH02233741A - 電気絶縁性樹脂組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電力ケーブルの絶縁体などに用いられる耐
水トリー性の良好な電気絶縁性樹脂組成物に関する。

〔従来の技術〕

ポリエチレン組成物は、その電気的特性や機械的特性等
から種々の電気絶縁性材料として使用されており、特に
電力ケーブルの絶縁体としても多く用いられている。

しかしながら、近年の使用電圧の高圧化に伴い水トリー
性の問題がクローズアソブされている。

即ち、電力ケーブルの絶縁体として架橋ポリエチレンを
用いた場合、長期間に渡り浸水状態で課電が続けられる
と、最終的には絶縁破壊が生ずる現象であるが、その原
因としては、ポリエチレンが疎水性であるために水が異
常電界部分に集中し易いためであると考えられる。

このような水トリーに対する対策として、種々の方策が
考えられているが、ポリエチレンに｛也の樹脂等をブレ
ンドすることが試みられている。即ち、エチレンー酢酸
ビニル共重合体（ＥＶＡ）、エチレンーエチルアクリレ
ート共重合体（ＥＥＡ）、ポリエチレングリコール（Ｐ
ＥＧ）等をブレンドしたものが提゛案されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記したこれらの樹脂の添加によっても
、例えば、異常浸水状態が続くような場合には、未だ十
分とは言えなかった。

本発明は、このような条件下でも十分に対応でき、特に
耐水トリー性に優れた電気絶縁材料として使用できる樹
脂組成物を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

この発明にあっては、密度０．８８〜０．９１ｇ／ｃＩ
Ｉ１３のエチレン・α−オレフイン共重合体ト、エチレ
ンｅアクリル酸共市合体、エチレン参メタアクリル酸共
重合体の少なくとも１つ以上の共重合体とからなる組成
物であって、この組成物中のアクリル酸および／または
メタアクリル酸の含有ｍが０．２〜７重量％である組成
物を用いることによって、上記課題を解決するようにし
た。

この発明で用いられる密度０．８８〜０，９ｌ９／ｃＩ
１３のエチレン・α−オレフイン共重合体トシては、プ
ロピレン、フテンー１，４−メチルペンテンー１等の炭
素数３〜１０のα−オレフインとエチレンとの共重合体
で、その密度が０．８８〜０．　　９　１９／ｃｍ’の
範囲のものが選ばれる。密度が０．　　８　８〜０．　
　９　１１Ｆ／ａｍ’の範囲のエチレン−ａ−オレフィ
ン共重合体を用いることにより、従来から使用されてい
る低密度ポリエチレンに比べて耐水トリー性をを改善す
ることができる。

この発明においては、このエチレン・α−オレフィン共
重合体に対して、エチレン・アクリル酸共重合体および
エチレン・メタアクリル酸共重合体のいずれか一方もし
くは両方をブレンドして、耐水トリー性を更に改善する
ようにしている。これらの共重合体の配合量は、ブレン
ドポリマー中の極性基の含有量によって規定される。す
なわち、ブレンドボリマー中のアクリル酸および／また
はメタアクリル酸の含有量が０．２〜７重量％の範囲と
なるように定められる。これが０　２重量％未満では耐
水トリー性の向上効果が得られず、７重量％を越えると
初期絶縁破壊特性および誘電圧接が低下して不都合とな
る。したがって、エチレン・アクリル酸共重合体および
エチレン・メタアクリル酸共重合体自体のそれぞれのア
クリル酸およびメタアクリル酸の含有ｍは特に限定され
ず、ブレンドポリマー中において、アクリル酸および／
またメタアクリル酸が０．２〜７重量％となればよい。

この発明の樹脂組成物にあっては、高温時の流動性を防
止するために、必要に応じて架橋させることができる。

この場合の架橋方法としては、有機過酸化物を用いた化
学架橋、シラン架橋や電子線照射架橋などが用いられる
。また、必要に応じて老化防止剤、架橋助剤、架橋促進
剤などの配合剤を適宜添加することもできる。

このような電気絶縁性樹脂組成物にあっては、極性基が
適量存在しこの極性基に水分が分散し、異常電界部分に
水分が集中することがなくなり、耐水トリー性が向上す
る。

以下、実施例を示して作用効果を明確にする。

く実施例〉 第１表に示す組成物（実施例■〜■，比較例■〜■）を
作成した。尚、実施例■〜■の場合は、エチレン・ブテ
ンー１共重合体（密度０．８９０．ＶＦＲ＝１．０）に
対してエチレンーアクリル酸共重合体（ＥＡＡ，ＭＦＲ
＝７．０，ＡＡ％＝８５％）を種々の割合で添加し、こ
の混合物１００重量部に架橋剤として、ジクミルパーオ
キサイド２，０重量部，老化防止剤として、４．４′−
チオピス−（６一第３メチル−３−メチルフェノール）
を０．３重量部加えて混練し、組成物を得た。

また、実施例■〜■の場合は、エチレン−４メチルペン
テン−１共重合体（密度０．９００，ＭＦＲ＝ｌ．Ｏ）
に対して、エチレンーメタアクリル酸共重合体（ＥＭＡ
Ａ，ＭＦＲ＝７．０，ＭＡ八％＝１２％）を種々の割合
で添加し、また実施例■の場合はエチレン−４−メチル
ベンテン−ｌ共重合体く密度０．９００．ＶＦＲ＝１．
０）に対して、エチレンーアクリル酸共重合体及びエチ
レンーメタアクリル酸共重合体を添加したものに、上記
実施例と同様に架橋剤及び老化防止剤を加えて組成物を
得た。

また、比較例■〜■の場合は、エチレンーブテンー１共
重合体（密度０．８９０，ＭＦＲ＝１，０）のみのもの
、低密度ポリエチレン（密度０，９２３，ＭＦＲ＝１．
．２）のみのものに、上記実施例と同様に架橋剤及び老
化防止剤を加えて組成物を得た。

これらの各組成物を１８０゜Ｃ×１０分間プレス成形し
た／−１・状試料について、水トリー試験及び誘電正接
（　ｔａｎδ）を測定した。

この際の水トリー試験では、厚さ５ｍｍの試験片の底面
に導電性塗料を設け、これを接地側電極とし、」−而に
は水電極を設け、これにｌＱＫｖ，ＩＫ　Ｉ−１　ｚの
電圧を３　０　Ｅｌ間印加後、試験片を煮沸し、これに
より発生する５０μ以上の水トリー数を観察し、比較例
■の場合の発生数を１００とする相対数として表示した
。

又、誘電正接（　ｔａｎδ）は、Ｉｎ＋ｎ厚のシートに
ＩＫｖ，５０Ｈｚの電圧を印加し、シェーリングブリッ
ジにより測定した。

次に、前記第１表の実施例■，■，■及び比較例■，■
の組成物を導体上に３ｍｍ厚さに押出し肢覆して２００
ｍｍ″導体断面積の電力ケーブルを作成し、それぞれを
実施例■，■，［株］，比較例■，■とじた。

なお、これらのケーブルは内部及び外部半導電層を有す
るものである。

上記電力ケーブルについて、７０℃の温水中でＩＫＨｚ
，１０ＫｖＩ１７）電圧を９０日間印加しｔこ後、５Ｋ
ｖ／３０分ステ・冫プア・ノブの条件で交流破壊電圧を
求めた。その結果を第２表に示す。

第１表および第２表の結果から明らかなように、この発
明の電気絶縁性樹脂組成物は、水トＩＪ−の発生が少な
く、かつ電気的特性が優れたものであることがわかる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明の電気絶縁性樹脂組成物
は、密度０．　　８　８〜０．　　９　１　９／Ｃｒａ
３のエチレン・α−オレフイン共重合体ト、エチレン拳
アクリル酸共重合体、エチレン・メタアクリノレ酸共重
合体の少なくとも１つ以上の共重合体とからなる組成物
であって、この組成物中のア′クリノレ酸および／また
はメタアクリル酸の含有量が０．　　２〜７重量％とし
たものであるので、この組成物を電力ケーブルの絶縁体
としたときに水トリーの発生がほとんどなく、かつ電気
的特性の優れたものとなる効果が得られる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 密度０．８８〜０．９１ｇ／ｃｍ＾３のエチレン・α−
   オレフィン共重合体と、 エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタアクリ
   ル酸共重合体の少なくとも１つ以上の共重合体とからな
   る組成物であって、 この組成物中のアクリル酸および／またはメタアクリル
   酸の含有量が０．２〜７重量％であることを特徴とする
   電気絶縁性樹脂組成物。