JP2001083304A - マイクロレンズ基板の製造方法とマイクロレンズ基板及び液晶表示装置の製造方法と液晶表示装置 - Google Patents

マイクロレンズ基板の製造方法とマイクロレンズ基板及び液晶表示装置の製造方法と液晶表示装置

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JP2001083304A
JP2001083304A JP26120099A JP26120099A JP2001083304A JP 2001083304 A JP2001083304 A JP 2001083304A JP 26120099 A JP26120099 A JP 26120099A JP 26120099 A JP26120099 A JP 26120099A JP 2001083304 A JP2001083304 A JP 2001083304A
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liquid crystal
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microlens
crystal display
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Ken Sumiyoshi
研 住吉
Yoriko Fukuchi
頼子 福知
Susumu Tsujikawa
晋 辻川
Hitoshi Matsushima
仁 松嶋
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NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロレンズ付き液晶表示装置を安価に提
供できる液晶表示装置の製造方法の提供。 【解決手段】 二枚の基板1、2のうち基板1の表面に
凹凸を形成し、該凹凸を形成した基板1の凹凸面1bと
基板2との間に熱可塑性樹脂膜3又は熱可塑性樹脂フィ
ルム4を介在させて積層した後、この積層体を加圧加熱
した後、前記凹凸面の凹部を前記膜又はフィルムを構成
する熱可塑性樹脂で埋めた後、凹凸が形成されていない
方の基板2の厚さを概ねマイクロレンズの焦点距離まで
薄膜化してマイクロレンズ基板11とし、該マイクロレ
ンズ基板11を基板7上にシール部材12を介して積層
することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロレンズ基
板の製造方法とこれにより製造されたマイクロレンズ基
板及び液晶表示装置の製造方法とこれにより製造された
液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置(LCD)は、直視型液晶
表示装置と投射型液晶表示装置に大別される。これらの
内、薄膜トランジスタ(TFT)を用いたTFTLCD
の進展には目覚しいものがある。TFTLCDの一画素
は、表示部分と、TFTや配線が配置されている非表示
部分とに分けることができる。上記の非表示部分は、表
示情報に寄与する部分ではないため、一般に遮光層によ
って覆われるのが普通である。従って、一画素の面積に
対する表示部分の面積、いわゆる開口率が表示画面の明
るさを決める大きな要因である。LCDの典型的な開口
率は60%以下であり、基板単体としての透過率はこの
程度しかない。
【0003】特に直視型LCDと投射型LCDを比較し
た場合、LCD基板サイズの小さな投射型LCDの方が
一画素サイズも小さい。このため、投射型LCDにおい
ては開口率が低下しやすい。これを補うために、LCD
の光入射面にマイクロレンズを設け、入射光が表示部の
みに当たるようにする方式が採用される場合がある。従
って、このようなマイクロレンズを備える方式では、一
画素の面積が小さくなればなるほど有効となる。マイク
ロレンズが一方の基板内に形成された従来のLCDの製
造方法としては、概略、二通りの方法が提案されてい
た。第1の方法は、液晶パネルを組立後に、マイクロレ
ンズ基板を貼り付けるものである。この例として、特開
平6−34966号に記載の製造方法を挙げることがで
きる。この方法は、図12に示すように二枚の透明基板
31、32を環状のシール部材33を介して対向配置
し、上記シール部材33で囲まれた液晶封入領域に液晶
を充填して液晶層35を設けた構造の液晶表示パネル4
0を組立後に、一方の基板31面に基板上(図面では下
側)にマイクロレンズが設けられたマイクロレンズ基板
41を紫外線硬化型樹脂などの光硬化型樹脂層42を用
いて貼り合わせる方法である。
【0004】第2の方法は、マイクロレンズを一方の基
板上に形成し、この後LCDを作成する方法である。こ
の例として、特開平9−159806号に記載の製造方
法を挙げることができる。この方法は、図13(A)に
示すように、微細加工工程により透明基板31上にマイ
クロレンズアレイ51を形成した後、図13(B)に示
すように焦点距離相当の厚さのカバーガラス50を貼り
合わせる。この後、図13(C)に示すようにもう一方
の透明基板32と貼り合わせて、カバーガラス50と透
明基板32の間に介在されたシール33に囲まれる領域
に液晶を充填して液晶層35を設けて液晶パネル化する
方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の2つの液晶表示装置の製造方法には以下に述べるよ
うな問題が生じてしまう。上記第1の方法では、マイク
ロレンズ基板41と液晶パネル40を貼り合わせる際
に、位置合わせを行わなければならない。このためマイ
クロレンズ基板41上(基板41の下側の面)と液晶パ
ネル40内にそれぞれ位置合わせ用マーカを設けている
が、マイクロレンズ基板41と、透明基板32との間に
透明基板31があり、これの厚さのために、基板41上
と液晶パネル40内にそれぞれ設けた上記の位置合わせ
用マーカを同時に観察することは困難であった。特に、
一画素が数十μm単位の投射型LCD用基板では、これ
を高精度の位置合わせすることは、実際上ほとんど不可
能である。また、図12に示すように、マイクロレンズ
基板41と液晶パネル40を貼り合わせる際には、紫外
線硬化型接着剤等の光硬化型樹脂を塗布し加圧しなけれ
ばならない。このため、光硬化型樹脂が、貼り合わせ基
板端部よりはみ出し易いため、歩留まりが悪く、その結
果として液晶表示装置がコスト高となってしまう。
【0006】第2の方法では、マイクロレンズアレイ5
1を一方の透明基板31上に形成してマイクロレンズ基
板を完成後、これを一方の基板とし、他方の透明基板3
2に貼り合わせて液晶パネル化するが、図13から分か
るようにマイクロレンズ基板の下面(液晶層35側の面
に)カバーガラス50を貼り合わせることが必要であ
る。カバーガラス50は、厚さ0.1乃至0.3mm程
度のものが必要であり、このような厚さの大型のカバー
ガラスを取り扱うことは困難である。このため、従来か
ら行われているように、複数の液晶パネルとなる領域を
有する液晶パネル用大型基板母材を一括して組立、液晶
パネルとなる領域の周囲を切断して、マイクロレンズを
有する複数の液晶パネルを作製する、いわゆる多面取り
が不可能であるため、一対の基板母材から一枚の液晶パ
ネルしか作製することができないため、製造効率が悪
く、その結果として液晶表示装置がコスト高となってし
まうという問題があった。
【0007】本発明の目的は、液晶表示装置のコストダ
ウンが可能な液晶表示装置の製造方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の本発明は、二枚の
基板のうち少なくとも一方の基板の表面に凹凸を形成
し、該凹凸を形成した基板の上記凹凸面と他方の基板と
の間に熱可塑性樹脂膜又は熱可塑性樹脂フィルムを介在
させて積層した後、この積層体を加圧加熱し、上記凹凸
面の凹部を上記膜又はフィルムを構成する熱可塑性樹脂
で埋めることを特徴とするマイクロレンズ基板の製造方
法である。第2の本発明は、第1の本発明において、上
記積層体の加圧加熱工程の後、少なくとも凹凸が形成さ
れていない方の基板の厚さを概ねマイクロレンズの焦点
距離まで薄膜化することを特徴とする。第3の本発明
は、第1の本発明において、上記加圧加熱工程の後、凹
凸が形成されていない方の基板を剥離し、該剥離により
露出した上記膜又はフィルムを構成する熱可塑性樹脂の
厚さがマイクロレンズの焦点距離に相当することを特徴
とする。
【0009】第4の本発明は、第1又は第2の本発明に
おいて、二枚の基板にそれぞれ位置合わせ用マーカが形
成されており、上記二枚の基板の間に上記熱可塑性樹脂
膜又は熱可塑性フィルムを介在させて積層する際に、上
記位置合わせマーカを用いて位置合わせを行うことを特
徴とする。第5の本発明は、第4の本発明において、凹
凸を形成した基板と熱可塑性樹脂膜又は熱可塑性樹脂フ
ィルムとの間と、他方の基板と熱可塑性樹脂膜又は熱可
塑性フィルムとの間との少なくとも一方の少なくとも一
部に、光硬化型樹脂を塗布し、上記二枚の基板を位置合
わせ後、上記光硬化型樹脂を光硬化することを特徴とす
る。
【0010】第6の本発明は、シール部材を介して対向
する一対の基板のうち一方の基板の厚さを概ねマイクロ
レンズの焦点距離まで薄膜化した液晶パネル上に、マイ
クロレンズ基板を積層し、接着させることを特徴とする
液晶表示装置の製造方法である。第7の本発明は、第6
の本発明において、上記マイクロレンズ基板として、第
1の発明又は第3の発明のマイクロレンズ基板の製造方
法で製造されたマイクロレンズ基板を用いることを特徴
とする。第8の本発明は、第6又は第7の本発明におい
て、上記液晶パネル上に上記マイクロレンズ基板を積層
する際に、上記液晶パネルと上記マイクロレンズ基板に
それぞれ形成した位置合わせ用マーカにより位置合わせ
を行うことを特徴とする。第9の本発明は、基板上に、
第1の発明、第2の発明、第4の発明又は第5の発明の
いずれかに記載のマイクロレンズ基板の製造方法により
製造されたマイクロレンズ基板をシール部材を介して積
層することを特徴とする液晶表示装置の製造方法であ
る。第10の本発明は、第6乃至第9の本発明のいずれ
かの液晶表示装置の製造方法により得られたことを特徴
とする液晶表示装置である。第11の本発明は、第1の
本発明乃至第5の本発明のいずれかに記載のマイクロレ
ンズ基板の製造方法により製造されたことを特徴とする
マイクロレンズ基板である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明する。 (第1実施形態)図1は、第1の本発明のマイクロレン
ズ基板の製造方法を備えた液晶表示装置の製造方法の実
施形態(第1実施形態)を工程順に示す図である。ま
ず、図1(A)に示すように一方の透明基板(基板)2
上に熱可塑性樹脂からなる膜(熱可塑性樹脂膜)3を形
成する。この熱可塑性樹脂からなる膜3の膜厚は、後述
する透明基板1上(図面では透明基板1の下側)に形成
する凹部1aの深さより、大きく設定されている。一
方、上面に(図面では下面に)複数の凹部1a・・・が
形成された透明基板(基板)1を作製する。これら凹部
1a・・・は、周知の通りフォトリソグラフィー工程と
エッチング工程によって形成することができる。また、
複数の凹部1a・・・に代えて複数の凸部を形成しても
よく、その場合には、周知の技術の成膜工程とフォトリ
ソグラフィー工程とリフロー工程によって形成すること
が可能である。以下の工程では透明基板1に複数の凹部
1a点を形成する場合について説明する。
【0012】この後、図1(B)に示すように透明基板
2上に熱可塑性樹脂からなる膜3を介して透明基板1を
積層し、加圧加熱する。このとき、透明基板1の凹部1
aが形成された側の面(凹凸面)1bは、膜3側を向い
ている。ここで加熱加圧する際、空気等の気泡混入が問
題となる場合には、真空下で加熱することが好ましい。
加熱加圧する際、膜3を構成する熱可塑性樹脂3aはガ
ラス転移点以上で流動するので、各凹部1aが上記熱可
塑性樹脂3aで埋め込まれ、図1(C)に示すようなマ
イクロレンズ基板11が得られる。基板1上の凹部1a
を形成する部材と、これら凹部1a・・・に埋め込む熱
可塑性樹脂3aの屈折率を選べば、所望のマイクロレン
ズ基板11を作製できる。ついで、このマイクロレンズ
基板11と、これと対向させる透明基板(基板)7の対
向面に、それぞれ、透明電極(図示略)、配向膜(図示
略)を形成した後、これら基板7、11を環状のシール
部材12を介して貼り合わせた後、シール部材12で囲
まれた液晶封入領域にシール部材12に形成された液晶
注入孔(図示略)から液晶を充填し、液晶層15形成す
ると、液晶表示装置が得られる。
【0013】膜3を構成する材料としては、熱可塑性樹
脂であることが必須である。膜3を構成する材料を光硬
化型接着剤で代替しようとすると、以下の問題が生じ
る。透明基板1と透明基板2を貼り合わせた場合に、両
基板1、2の端面からの不要な液漏れが生じてしまう。
また、光硬化型接着剤の屈折率は上限が1.6程度であ
り、材質の選択幅が狭い。さらに、光硬化型接着剤の耐
熱温度の上限は、160℃程度が通常である。マイクロ
レンズ基板を用いて液晶パネルを作製する場合、対向電
極としての透明電極の成膜工程や配向膜の成膜工程が必
要である。これらの工程温度は200℃程度が通常であ
る。光硬化型樹脂を用いると、上記の透明電極等の成膜
工程等において、この樹脂が劣化してしまうため、通常
の液晶パネル化工程を通すことは困難である。
【0014】また、膜3を構成する材料を熱重合型接着
剤で代替しようとすると以下の問題が生じる。この場
合、膜3を構成する材料として光硬化型接着剤を用いる
ときと同様に、透明基板1と2を貼り合わせた際に、両
基板1、2の端部より液漏れが生じてしまう。また、加
圧加熱工程で熱重合型接着剤の熱重合反応が進行し、こ
の際に反応副産物が発生するが、この熱重合型接着剤は
両基板1、2を貼り合わせているため上記反応副産物が
気泡として熱重合型接着剤からなる接着膜内部に留ま
る。このような気泡が接着膜内部に残っていると、マイ
クロレンズ基板を備えた液晶表示装置においては、致命
的な欠陥となってしまう。
【0015】一方、膜3を構成する材料として本実施形
態のように熱可塑性樹脂を用いる場合、熱可塑性樹脂は
室温で固体であり、基板1、2の端部より液漏れ等が発
生することがない。また、熱可塑性樹脂は、屈折率や耐
熱温度は比較的広い選択幅で選ぶことが可能である。ま
た、熱可塑性であるため、熱反応等が起こらず、副産物
が発生せず、従って、反応副産物が気泡として膜3内に
残ることも防止できる。以上のことから膜3を構成する
材料としては熱可塑性樹脂であることが、必須の条件で
あることが分かる。しかし、膜3をなす材料は、基板
1、2を加圧加熱する工程を行う時に熱可塑性であれば
よく、すなわち、成膜時に熱重合性であり、熱重合後熱
可塑性樹脂になったものからなる膜を用いることも可能
である。第1実施形態の製造方法によれば、マイクロレ
ンズ基板11と、透明基板7を貼り合わせに、光硬化型
樹脂を用いないので、該光硬化型樹脂が貼り合わせ基板
端部からはみ出すことがなく、また、膜3内に気泡が残
ることも防止できるので、歩留まりを向上でき、安価な
液晶表示装置を提供できる。
【0016】(第2実施形態)図2は、第1の本発明の
マイクロレンズ基板の製造方法を備えた液晶表示装置の
製造方法のその他の実施形態(第2実施形態)を工程順
に示す図である。この第2実施形態のマイクロレンズ基
板の製造方法および液晶表示装置の製造方法が、先に述
べた第1実施形態のマイクロレンズ基板の製造方法およ
び液晶表示装置の製造方法と異なるところは、透明基板
2上に熱可塑性樹脂からなる膜3を形成しするのに代え
て、熱可塑性樹脂からなるフィルム(熱可塑性樹脂フィ
ルム)4を用い、図2(A)に示すようにこのフィルム
4を透明基板1,2の間に挟んで、加圧加熱して図2
(B)に示すようなマイクロレンズ基板11を形成する
点である。ここでの加熱加圧の際には、空気等の気泡が
透明基板1,2間やフィルム4内に留まるのを防ぐため
に、真空排気下で加圧加熱することが望ましい。あるい
は、熱可塑性樹脂からなるフィルム4を透明基板2上に
予めラミネートしてから、これに透明基板1を積層して
もよい。図2(B)に示すようなマイクロレンズ基板1
1を形成した後、図2(C)に示すように液晶表示装置
を形成する。図2(C)に示す工程は、第1実施形態の
液晶表示装置の製造方法の図1(D)に示した工程と同
様である。第2実施形態の製造方法によれば、上記第1
実施形態の製造方法と同様の作用効果を奏することがで
きる。
【0017】(第3実施形態)図3は、第2の本発明の
マイクロレンズ基板の製造方法を備えた液晶表示装置の
製造方法の実施形態(第3実施形態)を工程順に示す図
である。第3実施形態のマイクロレンズ基板の製造方法
および液晶表示装置の製造方法が、先に述べた第1実施
形態又は第2の実施形態のマイクロレンズ基板の製造方
法および液晶表示装置の製造方法と異なるところは、透
明基板2上に熱可塑性樹脂からなる膜3またはフィルム
4を介して透明基板1を積層し、加圧加熱して、膜3を
構成する熱可塑性樹脂3aまたはフィルム4を構成する
熱可塑性樹脂4aで上記凹部1a・・・を埋め込んだ
後、図3(D)に示すように透明基板2の下面側を削っ
て、厚さを概ねマイクロレンズの焦点距離まで薄膜化す
る点である。なお、図3(A)乃至図3(C)に示す工
程は、図1(A)乃至図1(C)に示す工程又は図2
(A)乃至図2(B)に示す工程と同様である。
【0018】なお、第1の本発明の実施形態である上記
の第1、第2の実施形態の製造方法において、透明基板
2の厚さがマイクロレンズの焦点距離に相当していれる
場合、透明基板2を薄膜化する必要がなく、そのまま用
いて液晶パネル化することが可能である。しかし、通常
のマイクロレンズの焦点距離は数十μmから300μm
程度である。このため、透明基板2の厚さを予めこの程
度の厚さに調整し薄型化しなければならない。しかし、
薄型化した透明基板は取り扱いが難しい。このため、多
面取りできるマイクロレンズ基板用大型基板母材ではな
くマイクロレンズ用小型基板母材として取り扱わなけれ
ばならない。従って、複数のマイクロレンズ基板となる
領域を有するマイクロレンズ基板用基板母材と複数の液
晶パネルとなる領域を有する液晶パネル用大型基板母材
を一括して組立、各液晶パネルとなる領域の周囲を切断
して、マイクロレンズを有する複数の液晶パネルを作製
する、いわゆる多面取り大型基板母材を用いて液晶パネ
ル化し、その後切断して複数枚の液晶パネルを得ること
は困難となる。
【0019】これを解決するのが第2の本発明であり、
図3を用いてさらに詳しく説明する。すなわち、取り扱
いが容易な厚さの透明基板2を、図3(A)乃至図3
(C)にようにして熱可塑性樹脂からなる膜3または熱
可塑性樹脂からなるフィルム4を介して透明基板1と貼
り合わせて、基板1に形成された凹部1a・・・に熱可
塑性樹脂3aまたは4aを埋め込む。なお、図3(A)
乃至図3(C)に示す工程は、基板が大型である以外
は、図1(A)乃至図1(C)に示す工程又は図2
(A)乃至図2(B)に示す工程とほぼ同様である。こ
の後、図3(D)に示すように透明基板2をマイクロレ
ンズの焦点距離まで削って薄膜化する。ここでの薄膜化
する方法としては、エッチングや研磨などの工程によ
り、行うことができる。このようにすると透明基板2は
薄膜化されるが、透明基板1の厚さが厚いため、これら
透明基板1、2を貼り合わせて得られたマイクロレンズ
基板用大型基板母材11aは、多面取り可能なマイクロ
レンズ基板用大型基板母材として取り扱うことが可能で
ある。従って、図3(E)に示すようにマイクロレンズ
用大型基板母材11aを大型の基板のまま、環状のシー
ル部材12・・・を介して透明基板(複数の液晶パネル
となる領域を有する液晶パネル用大型基板母材)7と貼
り合わせた後、各シール部材12で囲まれた液晶封入領
域に液晶を充填して、液晶層15を形成し、複数の液晶
パネルとなる領域を形成する。この後、図3(F)に示
すように、各液晶パネルとなる領域を切断すると複数の
液晶表示装置を得ることができる。第3実施形態の製造
方法では、多面取り可能なマイクロレンズ基板用大型基
板母材11aと、多面取り可能な液晶パネル用大型基板
母材7を用いて複数の液晶表示装置を一括に製造できる
ので、製造効率を向上でき、その結果として安価な液晶
表示装置を提供できる。
【0020】(第4実施形態)図4は、第3の本発明の
マイクロレンズ基板の製造方法を備えた液晶表示装置の
製造方法の実施形態(第4実施形態)を工程順に示す図
である。この第4実施形態のマイクロレンズ基板の製造
方法および液晶表示装置の製造方法が、先に述べた第1
実施形態または第2実施形態のマイクロレンズ基板の製
造方法および液晶表示装置の製造方法と異なるところ
は、透明基板2上に熱可塑性樹脂からなる膜3またはフ
ィルム4を介して透明基板1を積層し、加圧加熱して膜
3を構成する熱可塑性樹脂3aまたはフィルム4を構成
する熱可塑性樹脂4aで凹部1a・・・を埋め込んだ
後、一方の透明基板2を剥離してマイクロレンズ基板2
1を形成することと、透明基板2の剥離により露出した
熱可塑性樹脂3a又は4aの厚さDがマイクロレンズの
焦点距離に相当する点である。なお、図4(A)乃至図
4(B)に示す工程は、図1(A)乃至図1(C)に示
す工程又は図2(A)乃至図2(B)に示す工程と同様
である。
【0021】上記の透明基板2の剥離を行う場合には、
透明基板2の表面に予め離形剤などを塗布しておくこと
により、熱可塑性樹脂3aまたは4aから透明基板2を
容易に剥離することができる。この剥離後に、熱可塑性
樹脂3aまたは4a厚さDが、マイクロレンズの焦点距
離に相当していれば、図4(D)に示すように一対の透
明基板2a、7が環状のシール部材12を介して対向配
置され、このシール部材12で囲まれた液晶封入領域に
液晶を充填して液晶層15を形成してなる液晶パネル3
0に、上記マイクロレンズ基板21を直接貼り合わせて
液晶表示装置を作製することができる。第4実施形態の
製造方法によれば、第1又は第2実施形態の製造方法と
同様の作用効果を奏する。
【0022】(第5実施形態)図5は、第4の本発明の
マイクロレンズ基板の製造方法を備えた液晶表示装置の
製造方法に適用した実施形態(第5実施形態)を工程順
に示す図である。この第5実施形態のマイクロレンズ基
板の製造方法および液晶表示装置の製造方法が、第3実
施形態のマイクロレンズ基板の製造方法および液晶表示
装置の製造方法と異なるところは、図5(B)に示すよ
うに透明基板1に位置合わせ用マーカ(整合用マーカ)
8aを形成し、透明基板2に位置合わせ用(整合用マー
カ)マーカ8bを形成し、透明基板1、2を熱可塑性樹
脂からなる膜3又はフィルム4を介して積層する際に上
下の透明基板1、2に形成された位置合わせ用マーカ8
a、8bにより位置合わせを行う点である。なお、図5
(A)に示す工程は、図3(A)に示す工程と同様であ
る。図5(C)乃至図5(G)に示す工程は、図3
(B)乃至図3(F)に示す工程と同様である。なお、
また、図5(G)の符号8cは、透明基板7に形成され
た位置合わせ用マーカ(整合用マーカ)である。
【0023】精細度の高い液晶パネルを組み立てる際に
は、マイクロレンズと画素の位置合わせが必須である。
これを解決するのが第4の本発明であり、これを図5を
用いてさらに詳しく説明する。透明基板1上(透明基板
1の下側の面に)に整合用(位置合わせ用)マーカ8a
がパターン加工されている。この位置合わせ用マーカ8
aは、周知の成膜、フォトリソグラフィー工程により得
ることができる。前述の通り、透明基板1と透明基板2
を貼り合わせた後、透明基板2の下側の面を削る。この
後、位置合わせ用マーカ8cが形成された透明基板7
と、位置合わせ用マーカ8aが形成された基透明板1
を、両基板1、7に設けられたマーカ8aとマーカ8c
同士が整合するように貼り合わせる。
【0024】透明基板2が従来のように厚く位置合わせ
用の顕微鏡の被写体深度以上である場合、透明基板1上
の位置合わせ用マーカ8aと透明基板7上の位置合わせ
用マーカ8cを同時に見ることは困難であるが、第5実
施形態の透明基板2は薄膜化(薄厚化)されている。従
って、顕微鏡の被写体深度内に入るため、両透明基板
1、7にそれぞれ形成されたマーカ8a、8cを同時に
観察することが可能で、両透明基板1、7の位置合わせ
を容易にでき、透明基板1に形成されたマイクロレンズ
と画素とを高精度で整合させることができ、従って、歩
留まりの向上が可能で、安価な液晶表示装置を提供でき
る。
【0025】(第6実施形態)図6は、第4の本発明の
マイクロレンズ基板の製造方法を備えた液晶表示装置の
製造方法に適用したその他の実施形態(第6実施形態)
を工程順に示す図である。この第6実施形態のマイクロ
レンズ基板の製造方法および液晶表示装置の製造方法
が、先に述べた第5実施形態のマイクロレンズ基板の製
造方法および液晶表示装置の製造方法と異なるところ
は、図6(A)に示すように透明基板2に複数の遮光層
9が形成されている点である。なお、図6(B)乃至図
6(G)に示す工程は、図5(B)乃至図5(G)に示
す工程とほぼ同様である。第6実施形態の製造方法によ
れば、透明基板1、透明基板2に位置合わせ用マーカ8
a、8bを形成がされているので、マーカ8aとマーカ
8bとを位置合わせすることにより、透明基板2に形成
された遮光層9と、透明基板1に形成されたマイクロレ
ンズとを整合させることができる。
【0026】(第7実施形態)図7は、第5の本発明の
マイクロレンズ基板の製造方法を備えた液晶表示装置の
製造方法の実施形態(第7実施形態)を工程順に示す図
である。この第7実施形態のマイクロレンズ基板の製造
方法および液晶表示装置の製造方法が、先に述べた第6
実施形態のマイクロレンズ基板の製造方法および液晶表
示装置の製造方法と異なるところは、図7(A)に示す
ように透明基板1と熱可塑性樹脂膜3又は熱可塑性樹脂
フィルム4との間と、透明基板2と熱可塑性樹脂膜3ま
たは熱可塑性樹脂フィルム4との間の両方又は一方(図
面では透明基板1と膜3又はフィルム4の間)の少なく
とも一部に光硬化型樹脂10を塗布し、図7(B)に示
すように透明基板1及び透明基板2の位置合わせ後、光
硬化型樹脂10を光硬化する点である。
【0027】なお、図7(C)乃至図7(G)に示す工
程は、図6(C)乃至図6(G)に示す工程とほぼ同様
である。第7実施形態の製造方法によれば、上記のよう
な構成としたことにより、第6実施形態の製造方法と同
様の作用効果を奏することができ、また、特に、透明基
板1と透明基板2を位置合わせ後、光硬化樹脂10を用
いて両基板の位置関係を固定することにより、後工程の
図7(C)の加圧加熱工程でも位置ずれが発生すること
なく、高精度な整合が可能となり、これによって歩留ま
りが向上し、安価な液晶表示装置を提供できる。
【0028】(第8実施形態)図8は、第6の本発明の
液晶表示装置の製造方法の実施形態(第8実施形態)を
工程順に示す図である。この第8実施形態の液晶表示装
置の製造方法が、先に述べた第4実施形態の液晶表示装
置の製造方法と異なるところは、マイクロレンズ基板用
大型基板母材21aを、透明基板2aの厚さを概ねマイ
クロレンズの焦点距離まで薄膜化した液晶パネル用大型
基板母材30a上に、接着させる点である。
【0029】この第8実施形態の製造方法では、まず、
図8(A)に示すように二枚の透明基板(ガラス基板)
2a、7を貼り合わせて複数の液晶パネルとなる領域を
有する液晶パネル用大型基板母材30aを作製する。こ
の後、図8(B)に示すように液晶パネル用大型基板母
材30aを構成する少なくとも一方の透明基板(図面で
は透明基板2a)を薄膜化する。ここでの透明基板(基
板)の薄膜化は、エッチングや研磨を行うことによっ
て、目的を達成することができる。この際に、薄膜化す
る透明基板の厚さを、後に添付するマイクロレンズの焦
点距離になるように調整する。
【0030】この後、複数のマイクロレンズ基板となる
領域を有するマイクロレンズ基板用大型基板母材21a
を図(C)に示すように液晶パネル用大型基板母材30
aの薄膜化した透明基板2aの表面に貼り付ける。ここ
での貼り付けの工程は、光硬化接着剤や熱硬化接着剤を
用いることで可能である。以上の工程は、複数の液晶パ
ネルとなる領域を有するパネル用大型基板母材30aに
適用することができる。このため、図8(D)に示すよ
うに、マイクロレンズ基板用大型基板母材21aを液晶
パネル用大型基板母材30aに貼り付け後に切断するこ
とが可能である。なお、図8(C)のマイクロレンズ基
板用大型基板母材21aは、図4(A)乃至図4(C)
に示す工程とほぼ同様にして作製されたものである。ま
た、図8(C)に示す工程は、図4(D)に示す工程と
ほぼ同様であり、図8(D)に示す工程は、図5(G)
に示す工程とほぼ同様である。
【0031】この第8実施形態の製造方法によれば、第
4実施形態と同様の作用効果を奏することができるう
え、多面取り可能なマイクロレンズ基板用大型基板母材
21aと、多面取り可能な液晶パネル用大型基板母材3
0aを用いて複数の液晶表示装置を一括に製造できるの
で、製造効率を向上でき、その結果として安価な液晶表
示装置を提供できる。
【0032】(第9実施形態)次に、第7の本発明の液
晶表示装置の製造方法の実施形態(第9実施形態)を説
明する。この第9実施形態の液晶表示装置の製造方法
が、先に述べた第8実施形態の液晶表示装置の製造方法
と異なるところは、マイクロレンズ用大型基板母材とし
て第1又は第2の実施形態で形成したマクロレンズ基板
11とほぼ同様にして作製したものを用いる点である。
【0033】第6の本発明の実施形態(第8実施形態)
では、マイクロレンズ基板用大型基板母材の作成方法は
規定していない。しかし、第9実施形態では、第1の本
発明の実施形態(第1実施形態又は第2実施形態)で作
製したマイクロレンズ基板11とほぼ同様にして作製し
たマイクロレンズ基板用大型基板母材を用いるので、容
易にマイクロレンズ用大型基板母材で複数のマイクロレ
ンズ基板を得ることが可能である。また、上述したよう
に第6の本発明(第8実施形態)も液晶パネル用大型基
板母材に適用可能である。従って、第9実施形態では、
第1の本発明(第1又は第2実施形態)と第6の本発明
(第8実施形態)を組合わせた方法であるので、マイク
ロレンズ基板から液晶パネル組立までマイクロレンズ用
大型基板母材とパネル用大型基板母材を用いて行うこと
ができる。
【0034】(第10実施形態)図9は、第8の本発明
の液晶表示装置の製造方法の実施形態(第10実施形
態)を工程順に示す図である。この第10実施形態の液
晶表示装置の製造方法が、先に述べた第8実施形態の液
晶表示装置の製造方法と異なるところは、液晶パネル用
大型基板母材30aの透明基板2a、7の液晶層側に位
置合わせ用マーカ8cを設け、マイクロレンズ基板用大
型基板母材21aに位置合わせ用マーカ8aを設け、積
層する際に液晶パネル用大型基板母材30aに設けた位
置合わせ用マーカ8cと、マイクロレンズ基板用大型基
板母材21aに設けた位置合わせマーカ8aにより位置
合わせを行う点である。
【0035】この第10実施形態の製造方法では、実際
のマイクロレンズ基板用大型基板母材21aを貼り付け
る際には、液晶パネル用大型基板母材30aに設けられ
た画素との位置合わせが必須である。そこで、液晶パネ
ル用大型基板母材30aの薄膜化する透明基板2a上と
マイクロレンズ基板用大型基板母材21a上にそれぞれ
位置合わせ用マーカを設ける。従来の製造方法では、液
晶パネルを構成する透明基板(ガラス基板)が厚く、位
置合わせ用の顕微鏡の被写体深度以上であるため、マイ
クロレンズ基板上の位置合わせ用マーカと液晶パネル内
側の位置合わせ用マーカを同時に見ることは困難であ
る。しかし、本実施形態では、液晶パネル用大型基板母
材30aの一方の透明基板2aが薄膜化されているた
め、顕微鏡の被写体深度内に入るため、マイクロレンズ
基板用基板母材21a上の位置合わせ用マーカ8aと液
晶パネル用大型基板母材30aの内側の位置合わせ用マ
ーカ8cを同時に観察して、マイクロレンズ基板用大型
基板母材21aに設けられたマイクロレンズと液晶パネ
ル用大型基板母材30aの画素とを整合させることがで
きる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
具体的に説明する。 (第1実施例)本発明のマイクロレンズ基板の製造方法
および液晶表示装置の製造方法の第1実施例を図10を
用いて説明する。まず、図10(A)に示すように、透
明基板としてのガラス基板2の一方の面に低屈折率の熱
可塑性樹脂膜3を成膜した。ついで、図10(B)に示
すように、透明基板としてのガラス基板1に、ステッパ
露光機等により金属薄膜で位置合わせ用マーカ8aを形
成した。
【0037】この後、図10(C)に示すように、ガラ
ス基板1上に高屈折率熱可塑性樹脂14aを成膜し、パ
ターン加工した。さらに、図10(D)に示すように、
熱工程によって高屈折率の熱可塑性樹脂14aを溶融さ
せてレンズ形状14を得た。ついで、図10(E)に示
すようにガラス基板1、2を成膜面を対向させて積層
し、加熱加圧した。この際、加熱温度を、膜3を構成す
る低屈折率の熱可塑性樹脂3aのガラス転移温度以上で
高屈折率の熱可塑性樹脂14aのガラス転移温度以下に
設定した。この結果、上記低屈折率の熱可塑性樹脂3a
が流動し、図10(F)に示すような一対のマイクロレ
ンズ基板用大型基板母材11aが得られた。
【0038】ついで、ガラス基板1、2を貼り合わせて
得られた一対のマイクロレンズ基板用大型基板母材11
aを、ふっ酸等のエッチング液でエッチングすることに
より、一方のガラス基板2の厚みをマイクロレンズの焦
点距離までエッチングした。通常(エッチング前)のガ
ラス基板厚は1mm〜0.7mm程度であるので、数百
μm程度をエッチングすればよい。
【0039】この後、一方のガラス基板2上(図面では
下面)にスペ−サ(図示略)を散布し、この一対のマイ
クロレンズ基板母材11aとTFT基板用大型基板母材
25aとをシール部材12を介して貼り合わせた。以上
の工程は、複数の液晶パネルとなる領域を有する液晶パ
ネル用大型基板母材を用いて行うことできる。この後、
マイクロレンズ用大型基板母材11a、TFT基板用大
型基板母材25aを切断し、マイクロレンズを有する複
数の液晶パネルを得ることができた。得られた液晶パネ
ル30に液晶を真空注入し、封孔して液晶層15を形成
することによって目的とする液晶表示装置を複数得た。
【0040】(第2実施例)本発明のマイクロレンズ基
板の製造方法および液晶表示装置の製造方法の第2実施
例を図11を用いて説明する。まず、図11(A)に示
すように、透明基板としてのガラス基板1上に位置合わ
せ用マーカ8aを形成した。この後、図11(B)に示
すように高屈折率の樹脂14aを成膜、パターン加工す
る。この工程を数回繰り返すことにより、図11(C)
にあるような高屈折率樹脂14aからなる階段状のマイ
クロレンズ26を形成した。ついで、図11(D)に示
すようにマイクロレンズ26が形成されたガラス基板1
上に低屈折率の熱可塑性樹脂4aからなるフィルム4を
介して離形剤付きガラス基板2を積層し、加圧加熱し
た。加熱温度を低屈折率熱可塑性樹脂4aのガラス転移
温度以上にすると、この低屈折率熱可塑性樹脂4aが流
動して高屈折率熱可塑性樹脂14aからなるマイクロレ
ンズ26の間隙を埋められた。降温後、離形剤付きガラ
ス基板2を剥離すると、図11(E)に示すように複数
のマイクロレンズ基板11となる領域を有するマイクロ
レンズ基板用大型基板母材11aを得た。
【0041】一方、図11(F)に示すように透明基板
としての対向基板2aとTFT基板用大型基板母材25
aをスペーサ(図示略)及びシール部材12を用いて、
一定間隙を有するように貼り合わせて、複数の液晶パネ
ルとなる領域を有する液晶パネル用大型基板母材30a
を得た。ついで、図11(G)に示すように透明基板と
しての対向基板2aをエッチングあるいは研磨により薄
膜化した。この後、図11(H)に示すようにマイクロ
レンズ基板用大型基板母材11aと基板母材30aの対
向基板2aを光硬化型樹脂10を介して積層し、位置合
わせマーカ8aと8cを用いた位置合わせ後に、光硬化
して位置を固定した。以上の工程は、マイクロレンズ用
大型基板母材11aと、一対の液晶パネル用大型基板母
材30aを用いて可能である。ついで、マイクロレンズ
用大型基板母材11aと、液晶パネル用大型基板母材3
0a基板を貼り合わせたものを、切断し、図11(I)
に示すように、複数枚の液晶表示装置を得た。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明のマイクロレ
ンズ基板の製造方法によれば、上記の構成としたことに
より、歩留まりを向上でき、安価な液晶表示装置を提供
できる。また、複数のマイクロレンズ基板となる領域を
有するマイクロレンズ基板用大型基板母材を用いて一括
に複数のマイクロレンズ基板を製造できる、いわゆる多
面取りが可能である。これにより、製造効率の向上が可
能となり、安価なマイクロレンズ基板を提供することが
できる。また、本発明の液晶表示装置の製造方法によれ
ば、上記の構成としたことにより、マイクロレンズ基板
と、基板を貼り合わせに、光硬化型樹脂を用いないの
で、該光硬化型樹脂が貼り合わせ基板端部からはみ出す
ことがなく、また、熱可塑性樹脂膜又は熱可塑性樹脂フ
ィルム内に気泡が残ることも防止できるので、歩留まり
を向上でき、安価な液晶表示装置を提供できる。また、
マイクロレンズ付き液晶表示装置を同様に多面取りする
ことが可能である。従って、本発明の液晶表示装置の製
造方法によれば、マイクロレンズ付き液晶表示装置を安
価に提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の本発明のマイクロレンズ基板の製造方
法を備えた液晶表示装置の製造方法の第1実施形態を工
程順に示す図である。
【図2】 第1の本発明のマイクロレンズ基板の製造方
法を備えた液晶表示装置の製造方法のその他の実施形態
(第2実施形態)を工程順に示す図である。
【図3】 第2の本発明のマイクロレンズ基板の製造方
法を備えた液晶表示装置の製造方法の実施形態(第3実
施形態)を工程順に示す図である。
【図4】 第3の本発明のマイクロレンズ基板の製造方
法を備えた液晶表示装置の製造方法の実施形態(第4実
施形態)を工程順に示す図である。
【図5】 第4の本発明のマイクロレンズ基板の製造方
法を備えた液晶表示装置の製造方法の実施形態(第5実
施形態)を工程順に示す図である。
【図6】 第4の本発明のマイクロレンズ基板の製造方
法を備えた液晶表示装置の製造方法のその他の実施形態
(第6実施形態)を工程順に示す図である。
【図7】 第5の本発明のマイクロレンズ基板の製造方
法を備えた液晶表示装置の製造方法の実施形態(第7実
施形態)を工程順に示す図である。
【図8】 第6の本発明の液晶表示装置の製造方法の実
施形態(第7実施形態)を工程順に示す図である。
【図9】 第8の本発明の液晶表示装置の製造方法の実
施形態(第10実施形態)を工程順に示す図である。
【図10】 本発明のマイクロレンズ基板の製造方法お
よび液晶表示装置の製造方法の第1実施例を工程順に示
す図である。
【図11】 本発明のマイクロレンズ基板の製造方法お
よび液晶表示装置の製造方法の第2実施例を工程準順に
示す図である。
【図12】 従来例のマイクロレンズ付き液晶表示装置
の概略構成及びその製造工程を説明するための断面図で
ある。
【図13】 従来のその他の例のマイクロレンズ付き液
晶表示装置の製造方法を工程順に示した図である。
【符号の説明】
1 透明基板(基板) 1a 凹部 1b 凹凸面 2 透明基板(基板) 3 熱可塑性樹脂膜 3a 熱可塑性樹脂 4 熱可塑性樹脂フィルム 4a 熱可塑性樹脂 7 透明基板(基板) 8a、8b、8c 位置合わせマーカ(整合用マーカ) 9 遮光層(ブラックマトリックス) 10 光硬化型樹脂 11、21 マイクロレンズ基板 11a、21a マイクロレンズ基板用大型基板母材 12 シール部材 14 高屈折率熱可塑性樹脂膜 14a 高屈折率熱可塑性樹脂 15 液晶層 25 TFT基板 26 マイクロレンズ 30 液晶パネル 30a 液晶パネル用大型基板母材 D 厚さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻川 晋 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 松嶋 仁 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 Fターム(参考) 2H091 FA29X FA35Y FB02 FB04 FC19 FC22 FC23 FD01 FD06 FD12 FD14 GA01 LA11 LA12 5C094 AA43 AA44 BA43 DA12 FB01 FB20 GB01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二枚の基板のうち少なくとも一方の基板
    の表面に凹凸を形成し、該凹凸を形成した基板の前記凹
    凸面と他方の基板との間に熱可塑性樹脂膜又は熱可塑性
    樹脂フィルムを介在させて積層した後、この積層体を加
    圧加熱し、前記凹凸面の凹部を前記膜又はフィルムを構
    成する熱可塑性樹脂で埋めることを特徴とするマイクロ
    レンズ基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記積層体の加圧加熱工程の後、少なく
    とも凹凸が形成されていない方の基板の厚さを概ねマイ
    クロレンズの焦点距離まで薄膜化することを特徴とする
    請求項1記載のマイクロレンズ基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記加圧加熱工程の後、凹凸が形成され
    ていない方の基板を剥離し、該剥離により露出した前記
    膜又はフィルムを構成する熱可塑性樹脂の厚さがマイク
    ロレンズの焦点距離に相当することを特徴とする請求項
    1記載のマイクロレンズ基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 二枚の基板にそれぞれ位置合わせ用マー
    カが形成されており、前記二枚の基板の間に前記熱可塑
    性樹脂膜又は熱可塑性フィルムを介在させて積層する際
    に、前記位置合わせマーカを用いて位置合わせを行うこ
    とを特徴とするた請求項1又は2記載のマイクロレンズ
    基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 凹凸を形成した基板と熱可塑性樹脂膜又
    は熱可塑性樹脂フィルムとの間と、他方の基板と熱可塑
    性樹脂膜又は熱可塑性フィルムとの間との少なくとも一
    方の少なくとも一部に、光硬化型樹脂を塗布し、前記二
    枚の基板を位置合わせ後、前記光硬化型樹脂を光硬化す
    ることを特徴とする請求項4記載のマイクロレンズ基板
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 シール部材を介して対向する一対の基板
    のうち一方の基板の厚さを概ねマイクロレンズの焦点距
    離まで薄膜化した液晶パネル上に、マイクロレンズ基板
    を積層し、接着させることを特徴とする液晶表示装置の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記マイクロレンズ基板として、請求項
    1又は3記載のマイクロレンズ基板の製造方法で製造さ
    れたマイクロレンズ基板を用いることを特徴とする請求
    項6記載の液晶表示装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記液晶パネル上に前記マイクロレンズ
    基板を積層する際に、前記液晶パネルと前記マイクロレ
    ンズ基板にそれぞれ形成した位置合わせ用マーカにより
    位置合わせを行うことを特徴とする請求項6又は7に記
    載の液晶表示装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 基板上に、請求項1、2、4又は5のい
    ずれかに記載のマイクロレンズ基板の製造方法により製
    造されたマイクロレンズ基板をシール部材を介して積層
    することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項6乃至9のいずれかの液晶表示
    装置の製造方法により得られた液晶表示装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至5のいずれかに記載のマ
    イクロレンズ基板の製造方法により製造されたマイクロ
    レンズ基板。
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