JP2009139738A - 液晶表示パネルの製造方法及び液晶表示パネル - Google Patents

液晶表示パネルの製造方法及び液晶表示パネル Download PDF

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諭 柴田
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Abstract

【課題】マイクロレンズアレイ上に保護層を形成する際の膜残りの形成を抑制して、実装不良の発生を抑制する。
【解決手段】表示領域D及び端子領域Tが規定された第1基板1、及び表示領域Dが規定された第2基板2を、各表示領域Dが互いに重なると共に端子領域Tが露出するように貼り合わせた貼合体5と、貼合体5における第1基板1の表面に設けられた表示領域Dに重なるマイクロレンズアレイ6a、及びその周囲の支持体6bと、マイクロレンズアレイ6aを覆うように設けられた保護層7aと、保護層7aの表面に貼り付けられた光学フィルム8aとを備えた液晶表示パネル10aであって、第1基板1における支持体6bの外側には、端子領域Tに沿って延び、端子領域Tに重ならないスペーサ6cがマイクロレンズアレイ6a及び支持体6bと同一層に設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶表示パネルの製造方法及び液晶表示パネルに関し、特に、マイクロレンズアレイを備えた液晶表示パネルに関するものである。
近年、携帯電話などのモバイル用途の表示装置として、屋内などの暗い環境下では液晶表示パネルを透過するバックライトの光を利用して透過モードの表示を行うと共に、屋外などの明るい環境下では液晶表示パネルの周囲から表示面に入射した光の反射光を利用して反射モードの表示を行う、半透過型の液晶表示装置が普及している。
この半透過型の液晶表示装置では、画像の最小単位である各画素を構成するサブ画素毎に、反射モードの表示を行う反射領域と、透過モードの表示を行う透過領域とを有する表示領域が設けられているので、各サブ画素のピッチが小さくなると、1つの表示領域の全面積に対する透過領域の面積の比率、すなわち、透過領域の開口率が著しく低下してしまう。そのため、半透過型の液晶表示装置では、周囲の環境の明るさに影響されることなく、コントラスト比の高い表示を実現できるというメリットがあるものの、輝度が低下してしまうというデメリットがある。
そこで、液晶表示装置における光の利用効率を改善するため、液晶表示パネルに各画素(サブ画素)に光を集光するマイクロレンズを設けることにより、液晶表示パネルの実効的な開口率を向上させる方法が提案されている。具体的には、液晶表示パネルを構成するTFT(thin film transistor)基板及び対向基板を貼り合わせた貼合体のバックライトの光を入射させる側の表面に複数の凸状のマイクロレンズを形成することにより、液晶表示装置における光の利用効率を向上させる方法が広く知られている。
例えば、特許文献1には、TFT基板の表面に形成された光硬化性材料層に対し、対向基板であるCF(color filter)基板側からUV光を照射し、そのUV光の入射角度をCF基板に対して変化させることにより、自己整合的にマイクロレンズを形成する方法が開示されている。
ところで、上記のようにTFT基板と対向基板とを貼り合わせた貼合体のバックライト側に複数の凸状のマイクロレンズを設ける構造においては、各マイクロレンズの頂部に光学フィルムを接着層を介して貼り付けることになるので、光学フィルムの貼り付け強度が不足して、光学フィルムが剥れ易くなるおそれがある。また、光学フィルムを接着層を介して貼り付けることにより、各マイクロレンズの間の空間が接着層に埋まってしまい、各マイクロレンズがレンズとしての機能を十分に果たさなくなるおそれがある。
そこで、例えば、特許文献2及び3には、複数のマイクロレンズがマトリクス状に配置されたマイクロレンズアレイの周辺に各マイクロレンズの高さと同じ、又は各マイクロレンズよりも高く突出した支持体を形成すると共に、その支持体の上面に光学フィルムを接着層を介して貼り付けることにより、マイクロレンズアレイ上に光学シートを固定する方法が開示されている。
ここで、マイクロレンズアレイの周辺に枠状の支持体を形成し、その支持体に接着層を介して光学フィルムを貼り付ける場合には、マイクロレンズアレイと光学フィルムとの間において、温度や気圧などの環境の変化により膨張又は収縮するおそれのある密閉された空間が形成されてしまうので、枠状の支持体の一部に通気孔を形成する方法が広く知られている。
さらに、マザー基板を貼り合わせることにより複数の液晶表示セルが構成された大型の貼合体を作製した後に、その貼合体を複数に分断することにより複数の液晶表示パネルを多面取りで製造するプロセスでは、上記支持体をパネルの分断ライン上を避けるように形成する方法が広く知られている。
また、液晶表示パネルの製造方法においては、上記大型の貼合体を複数の液晶表示パネルに分断した後に、分断された各液晶表示パネルに対し、光学フィルムを1枚ずつ貼り付けると生産効率が低いので、例えば、特許文献4には、大型の貼合体に大判の光学フィルムを貼り付けた後に、その貼合体を複数の液晶表示パネルに一括して分断する方法が開示されている。
特開2005−196139号公報 特開2005−195733号公報 特開2005−208553号公報 特開2004−4636号公報
ところで、各マイクロレンズの頂部に光学フィルムを直接貼り付ける構造においては、上記支持体の有無に拘わらず、外部からの押圧により接着層の表面に形成された凹凸、及び接着層の厚さの不均一などにより表示ムラが発生するおそれがあるので、各マイクロレンズの頂部と支持体の上面とに接触する保護層を設けると共に、その保護層上に光学フィルムを貼り付ける方法が広く知られている。
図12〜図17は、上述したマイクロレンズアレイ、支持体、保護層及び偏光板を備えた液晶表示パネルを多面取りで製造する従来の方法を示す断面図である。また、図18は、従来の方法で製造された液晶表示パネル110の断面図であり、図19は、液晶表示パネル110の端子領域TにFPC124を熱圧着により実装する工程を示す断面図である。
まず、図12に示すように、複数のTFT基板(101)をマトリクス状に作製するためのTFT母基板111と、複数のCF基板(102)をマトリクス状に作製するためのCF母基板112とを貼り合わせた貼合体115におけるTFT母基板111側の表面にUV硬化樹脂により構成されたドライフィルムレジスト106を貼り付ける。
続いて、図13に示すように、ドライフィルムレジスト106に対して、TFT母基板111側からUV光をマスク121を介して照射し、さらに、CF母基板112側のUV光源又は被照射体である貼合体115を走査させることにより、そのUV光源からのUV光のCF母基板112に対する入射角度を段階的に又は連続的に変化させるようにUV光を照射した後に、現像でドライフィルムレジスト106の未硬化部分を除去することにより、セルフアライメント方式でパターニングされたマイクロレンズアレイ106a、及び支持体106bを形成する。
そして、図14に示すように、マイクロレンズアレイ106a及び支持体106bが形成された貼合体115におけるTFT母基板111側の表面にUV硬化樹脂により構成されたドライフィルムレジスト107を貼り付ける。このとき、支持体106bから離間した領域では、図14に示すように、ドライフィルムレジスト107がTFT母基板111の表面に接触している。
さらに、図15に示すように、ドライフィルムレジスト107に対して、TFT母基板111側からUV光をマスク122を介して照射した後に、現像することにより、ドライフィルムレジスト107の未硬化部分を除去して、保護層107aを形成する。ここで、上記TFT母基板111の表面に接触したドライフィルムレジスト107は、照射されたUV光の回り込みによって露光されることにより、本来、未硬化で現像する際に除去されるべき部分がTFT母基板111の表面で硬化してしまい、図15に示すように、現像の後に膜残り107bとして残存する場合がある。なお、保護層107aを形成するためのドライフィルムレジスト107を露光する際の露光量(例えば、2J/cm)は、(マイクロレンズアレイ106a及び保護層107aの間の空間を保持するために、)支持体106bを形成するためのドライフィルムレジスト106を露光する際の露光量(例えば、50mJ/cm)よりも多いので、ドライフィルムレジスト107を露光する際には、UV光の回り込みが発生し易い傾向にある。また、UV光の回り込みは、マスクの開口端から0.7mm程度までの範囲で発生し易い傾向にある。
引き続いて、図16に示すように、保護層107aが形成された貼合体115におけるTFT母基板111側の表面、及びCF母基板112側の表面に大判の偏光板108及び109をそれぞれ貼り付ける。
さらに、図17に示すように、大判の偏光板108及び109のパネル周辺部を切断して、複数の偏光板108a及び109aにそれぞれ分断する。
その後、TFT母基板111及びCF母基板112をセル単位に分断することにより、図18に示すように、マイクロレンズアレイ106a、支持体106b、保護層107a及び偏光板108aを備えた液晶表示パネル110が製造される。
ここで、製造された液晶表示パネル110では、端子領域Tに配設された各接続端子101aの裏面側に膜残り107bが形成される場合があるので、図19に示すように、圧着ツール125を用いて各接続端子101aにACF(anisotropic conductive film)123を介してFPC(flexible printed circuit)124を実装する工程において、膜残り107bが圧着ツール125による300℃程度の加熱により溶融して圧着ステージ130の表面に異物として融着するおそれがある。そうなると、例えば、次順に実装処理される液晶表示パネル110が圧着ステージ130の表面に対して平行に載置されなくなるので、実装不良が発生するおそれがある。なお、液晶表示パネル110に形成される膜残り107bは、露光量や現像条件によって、その位置や大きさがばらつくので、製造条件による制御が困難である。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、マイクロレンズアレイ上に保護層を形成する際の膜残りの形成を抑制して、実装不良の発生を抑制することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、保護層の下層にマイクロレンズアレイ及び支持体を形成する際に、支持体の外側で端子領域に沿って端子領域に重ならないようにスペーサを形成するようにしたものである。
具体的に本発明に係る液晶表示パネルの製造方法は、画像表示をそれぞれ行う複数の表示領域、及び該各表示領域毎にそれぞれ設けられた複数の端子領域が規定された第1母基板と、該各表示領域に重なるように画像表示をそれぞれ行う複数の表示領域が規定された第2母基板とを貼り合わせた貼合体における上記第1母基板の表面に樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、上記樹脂層をパターニングして、複数のマイクロレンズが配置されたマイクロレンズアレイを上記各表示領域に重なるように複数形成すると共に、該各マイクロレンズアレイの周囲に支持体を形成する樹脂層パターニング工程と、上記各マイクロレンズアレイ及び各支持体を覆うように感光性を有する樹脂フィルムを貼り付けた後に、該樹脂フィルムを露光することにより、少なくとも該各支持体に接着され、該各マイクロレンズアレイを構成する複数のマイクロレンズの間に空間が保持された保護層を上記各表示領域毎に複数形成する保護層形成工程と、上記各保護層を覆うように、光学フィルムを貼り付ける光学フィルム貼付工程と、上記光学フィルムを貼り付けた貼合体を上記各表示領域毎に分断して、複数の液晶表示パネルを作製する分断工程とを備える液晶表示パネルの製造方法であって、上記樹脂層パターニング工程では、上記分断工程で作製される各液晶表示パネルの周端予定部と上記各支持体との間において、上記樹脂層により構成されたスペーサを上記各端子領域に沿って該各端子領域に重ならないように形成することを特徴とする。
上記の方法によれば、樹脂層パターニング工程では、樹脂層形成工程で形成された樹脂層をパターニングすることにより、各表示領域毎に、表示領域に重なって光の利用効率を向上させるためのマイクロレンズアレイと、その周囲に支持体と、分断工程で作製される液晶表示パネルの周端予定部と支持体との間に端子領域に沿って延び、端子領域に重ならないスペーサとが形成される。そして、保護層形成工程では、樹脂層パターニング工程で各表示領域毎に形成されたマイクロレンズアレイ、支持体及びスペーサを覆うように、感光性の樹脂フィルムを貼り付けた後に、その樹脂フィルムを露光することにより、各表示領域毎に保護層が一括して形成される。ここで、樹脂フィルムを貼り付ける際には、各液晶表示パネルの周端予定部と支持体との間に端子領域に沿って端子領域に重ならないようにスペーサが形成されているので、樹脂フィルムが第1母基板の端子領域の裏面側に接触することが抑制される。そのため、保護層形成工程では、第1母基板の端子領域の裏面側において、仮に、樹脂フィルムの一部が露光時の光の回り込みにより硬化したとしても、第1母基板及び樹脂フィルムが離間しているので、その硬化部分が現像により除去される。これにより、その後、光学フィルム貼付工程及び分断工程を経て、作製された各液晶表示パネルでは、端子領域の裏面側において樹脂フィルムの膜残りの形成が抑制されると共に、端子領域にFPCなどを熱圧着により実装する際に、樹脂フィルムの膜残りの溶融に起因する異物の発生が抑制されるので、実装不良の発生が抑制される。したがって、マイクロレンズアレイ上に保護層を形成する際の膜残りの形成を抑制して、実装不良の発生が抑制される。
上記樹脂層パターニング工程では、上記各表示領域毎に、上記支持体と上記スペーサとの間隔が0.5mm〜1.0mmになるように、上記樹脂層をパターニングしてもよい。
上記の方法によれば、作製された各液晶表示パネルにおいて、支持体とスペーサとの間隔が0.5mm〜1.0mmになるので、マイクロレンズアレイ上に保護層を形成する際の膜残りの形成が抑制された液晶表示パネルが具体的に構成される。なお、支持体とスペーサとの間隔が0.5mmよりも狭い場合には、保護層を形成するためのマスクを露光する際に、光の回り込みの影響がスペーサの上部にも及ぶので、保護層が支持体及びスペーサの双方を覆うように硬化してしまうおそれがある。また、支持体とスペーサとの間隔が1.0mmよりも広い場合には、保護層形成工程において、樹脂フィルムが支持体及びスペーサの間で第1母基板の表面に接触するおそれがある。
上記樹脂層パターニング工程では、上記各表示領域毎に、上記端子領域に重なる端子領域裏面部と上記スペーサとの間隔が0.5mm〜1.5mmになるように、上記樹脂層をパターニングしてもよい。
上記の方法によれば、作製された各液晶表示パネルにおいて、端子領域裏面部とスペーサとの間隔が0.5mm〜1.5mmになるので、マイクロレンズアレイ上に保護層を形成する際の膜残りの形成が抑制された液晶表示パネルが具体的に構成される。なお、端子領域裏面部とスペーサとの間隔が0.5mmよりも狭い場合には、端子領域裏面部に膜残りが形成されると、図19に示すように、例えば、圧着ツール125を用いて、端子領域Tに配設された各接続端子101aにACF123を介してFPC124を実装する工程において、膜残り107bが圧着ツール125による300℃程度の加熱により溶融して圧着ステージ130の表面に異物として融着するおそれがある。また、端子領域裏面部とスペーサとの間隔が1.5mmよりも広い場合には、保護層形成工程において、樹脂フィルムが支持体及びスペーサの間で第1母基板の表面に接触するおそれがある。
上記樹脂層パターニング工程では、上記各スペーサの幅が0.1mm〜1.0mmになるように、上記樹脂層をパターニングしてもよい。
上記の方法によれば、作製された各液晶表示パネルにおいて、スペーサの幅が0.1mm〜1.0mmになるので、マイクロレンズアレイ上に保護層を形成する際の膜残りの形成が抑制された液晶表示パネルが具体的に構成される。なお、スペーサの幅が0.1mmよりも狭い場合には、スペーサの強度が不足して、保護層が第1母基板の表面に接触するおそれがある。また、スペーサの幅が1.0mmよりも広い場合には、スペーサ自体が、端子領域裏面部に重なり、例えば、FPCの実装工程において、圧着ツールによる300℃程度の加熱により溶融して圧着ステージの表面に異物として融着するおそれがある。
上記樹脂層パターニング工程では、上記各スペーサが複数の点状に配置されるように、上記樹脂層をパターニングしてもよい。
上記の方法によれば、作製された各液晶表示パネルにおいて、スペーサが複数の点状に配置されるので、例えば、スペーサーをその許容幅0.1mm〜1.0mmの範囲でジグザグ状に配置することによって、スペーサーと保護層の密着性をより向上させること可能になる。
上記分断工程で作製される各液晶表示パネルの周端と該各液晶表示パネルの上記光学フィルムの周端との距離La、上記各液晶表示パネルの周端と該各液晶表示パネルの上記支持体の周端との距離Lb、及び上記各液晶表示パネルの周端と該各液晶表示パネルの上記保護層の周端との距離Lcは、La<Lb<Lcの関係式を満たしてもよい。
上記の方法によれば、作製された各液晶表示パネルにおいて、パネル周端と支持体の周端との距離Lbが、パネル周端と光学フィルムの周端との距離Laよりも大きく、パネル周端と保護層の周端との距離Lcよりも小さくなるので、マイクロレンズアレイ上に保護層を形成する際の膜残りの形成が抑制された液晶表示パネルが具体的に構成される。ここで、作製された各液晶表示パネルにおいて、支持体及び保護層の各周端が光学フィルムの周端よりも外側に位置する場合、すなわち、La>Lb,Lcの場合には、大判の光学フィルムを分断する際に支持体及び保護層に分断用の刃物が接触するので、異物が発生すると共に、支持体及び保護層にクラックが形成されるおそれがある。なお、Lb<La<Lcの場合には、各保護層を覆う光学フィルムを貼り付けた貼合体を各表示領域毎に分断して、複数の液晶表示パネルを作製する分断工程において、支持体が光学フィルムの分断ラインよりも外側へ突出している状態に分断することになるので、分断時に支持体が破断して、支持体にクラックが発生するおそれがある。また、Lc<La<Lbの場合には、中間層である保護層が支持体よりも外周部に突出した状態で形成されることになるが、突出した保護層は、容易にクラックが入ったり、剥がれが発生するので、設計上好ましくない。同様に、La<Lc<Lbの場合には、保護層が支持体よりも外周部へ突出した状態で形成されることになるので、設計上好ましくない。
上記距離Laは、上記距離Lbよりも50μm〜200μm短くてもよい。
上記の方法によれば、作製された各液晶表示パネルにおいて、距離Laが距離Lbよりも50μm〜200μm短くなるので、光学フィルムを分断する際の分断位置精度(±50μm)を考慮しても、光学フィルムの周端が支持体の外周端に一致する又は支持体の外周端よりも突出することになる。なお、距離Laが距離Lbよりも200μm超えて短くなる場合には、光学フィルムが周端から剥がれ易くなるおそれがある。
上記距離Lbは、上記距離Lcよりも50μm〜100μm短くてもよい。
上記の方法によれば、作製された各液晶表示パネルにおいて、距離Lbが距離Lcよりも50μm〜100μm短くなるので、樹脂層パターニング工程で支持体、及び保護層形成工程で保護層をそれぞれ形成するためのマスクの位置合わせ精度(±10μm)を考慮しても、保護層の周端が支持体に具体的に積層されることになる。なお、距離Lbが距離Lcよりも50μm未満に短くなる場合には、保護層の周端が支持体に積層されなくなるおそれがある。また、距離Lbが距離Lcよりも100μm超えて短くなる場合には、保護層及び支持体の密着性が低下するおそれがある。
上記分断工程の後に、上記作製された各液晶表示パネルの端子領域に配線基板を熱圧着により実装する実装工程を備えてもよい。
上記の方法によれば、実装工程において、各液晶表示パネルの端子領域にFPCなどの配線基板を熱圧着により実装したとしても、各液晶表示パネルの端子領域の裏面側において樹脂フィルムの膜残りの形成が抑制されているので、樹脂フィルムの膜残りの溶融に起因する異物の発生が具体的に抑制される。
また、本発明に係る液晶表示パネルは、画像表示を行う表示領域、及び該表示領域の外側に端子領域が規定された第1基板、及び画像表示を行う表示領域が規定された第2基板を、上記各表示領域が互いに重なると共に、上記端子領域が露出するように貼り合わせた貼合体と、上記貼合体における上記第1基板の表面に設けられ、上記表示領域に重なるマイクロレンズアレイ、及び該マイクロレンズアレイの周囲に配置された支持体と、上記マイクロレンズアレイを構成する複数のマイクロレンズの間に空間を保持した状態で該マイクロレンズアレイを覆うように設けられ、少なくとも上記支持体に接着された保護層と、上記保護層の表面に貼り付けられた光学フィルムとを備えた液晶表示パネルであって、上記第1基板における上記支持体の外側には、上記端子領域に沿って延び、該端子領域に重ならないスペーサが上記マイクロレンズアレイ及び支持体と同一層に設けられていることを特徴とする。
上記の構成によれば、貼合体を構成する第1基板の表面には、表示領域に重なって光の利用効率を向上させるためのマイクロレンズアレイ、その周囲に支持体、及びその支持体の外側に端子領域に沿って端子領域に重ならないスペーサが形成されている。そのため、例えば、液晶表示パネルを多面取りで製造する場合、各パネル形成単位毎に保護層を一括して形成するために、マイクロレンズアレイ、支持体及びスペーサを覆うように、感光性の樹脂フィルムを貼り付けた後に、その樹脂フィルムを露光する際には、製造される各液晶表示パネルの周端予定部と支持体との間に端子領域に沿って端子領域に重ならないようにスペーサが形成されているので、樹脂フィルムが第1基板の母基板の各端子領域の裏面側に接触することが抑制される。そして、第1基板の母基板の各端子領域の裏面側において、仮に、樹脂フィルムの一部が露光時の光の回り込みにより硬化したとしても、第1基板の母基板と樹脂フィルムとが離間しているので、その硬化部分が現像により除去される。これにより、作製された各液晶表示パネルでは、端子領域の裏面側において樹脂フィルムの膜残りの形成が抑制されると共に、端子領域にFPCなどを熱圧着により実装する際に、樹脂フィルムの膜残りの溶融に起因する異物の発生が抑制されるので、実装不良の発生が抑制される。したがって、マイクロレンズアレイ上に保護層を形成する際の膜残りの形成を抑制して、実装不良の発生が抑制される。
本発明によれば、保護層の下層にマイクロレンズアレイ及び支持体を形成する際に、支持体の外側で端子領域に沿って端子領域に重ならないようにスペーサを形成するので、マイクロレンズアレイ上に保護層を形成する際の膜残りの形成を抑制して、実装不良の発生を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の各実施形態に限定されるものではない。
《発明の実施形態1》
図1〜図10は、本発明に係る液晶表示パネル及びその製造方法の実施形態1を示している。
具体的に、図1は、本実施形態の液晶表示パネル10aの平面図であり、図2は、図1中のII−II線に沿った液晶表示パネル10aの断面図である。
液晶表示パネル10aは、図1及び図2に示すように、第1基板として設けられたTFT基板1と、TFT基板1に対向して配置された第2基板として設けられたCF基板2と、TFT基板1及びCF基板2の間に設けられた液晶層3と、TFT基板1及びCF基板2を互いに接着すると共に液晶層3を封入するために枠状に設けられたシール材4とを有する貼合体5と、貼合体5のTFT基板1側に光学フィルムとして設けられた偏光板8aと、貼合体5のCF基板2側に光学フィルムとして設けられた偏光板9aとを備えている。
また、液晶表示パネル10aでは、図1及び図2に示すように、画像表示を行うための矩形状の表示領域D、及び表示領域Dの周囲にシール材4が配置する枠状の額縁領域(不図示)がそれぞれ規定されている。さらに、液晶表示パネル10aでは、その1辺において、TFT基板1がCF基板2よりも突出しており、TFT基板1の突出した領域が端子領域Tを構成している。なお、端子領域裏面部Trは、図2に示すように、端子領域Tに重なるTFT基板1の裏面側の領域である。
また、液晶表示パネル10aでは、図2に示すように、TFT基板1及び偏光板8aの間に、TFT基板1側に表示領域Dに重なるようにマイクロレンズアレイ6a、及びマイクロレンズアレイ6aの周囲に枠状に配置された支持体6bが設けられ、偏光板8a側にマイクロレンズアレイ6aを覆うように周囲の支持体6bに接着された保護層7aが設けられている。ここで、マイクロレンズアレイ6aは、画像の最小単位である各画素(サブ画素)毎に、光を集光するための半球状のマイクロレンズRがマトリクス状に複数配列された光学素子である。そして、保護層7aは、マイクロレンズアレイ6aを構成する各マイクロレンズRのレンズとしての機能を損なわないように、レンズ間の空間を保持した状態で、マイクロレンズアレイ6aを覆っている。なお、支持体6bには、レンズ間の空間が密閉されないように、通気孔が設けられていてもよい。
また、液晶表示パネル10aでは、図1及び図2に示すように、TFT基板1における支持体6bの外に、端子領域T(端子領域裏面部Tr)に沿って延びると共に端子領域Tに重ならないように、スペーサ6cがマイクロレンズアレイ6a及び支持体6bと同一層に同一材料により設けられている。
TFT基板1は、例えば、絶縁基板上の表示領域Dに互いに平行に延びるように設けられた複数のゲート線(不図示)と、各ゲート線と直交する方向に互いに平行に延びるように設けられた複数のソース線(不図示)と、各ゲート線及び各ソース線の交差部毎にそれぞれ設けられた複数のTFT(不図示)と、各TFTを覆うように設けられた層間絶縁膜(不図示)と、層間絶縁膜上にマトリクス状に設けられた複数の画素電極(不図示)とを備えている。なお、TFT基板1の端子領域Tには、図2に示すように、表示領域Dに配設された各ゲート線や各ソース線などに接続された複数の接続端子1aが設けられている。
CF基板2は、例えば、絶縁基板上の額縁領域に枠状に且つ表示領域Dに格子状に設けられたブラックマトリクス(不図示)と、ブラックマトリクスの各格子間にそれぞれ設けられた赤色層、緑色層及び青色層を含むカラーフィルター層(不図示)と、ブラックマトリクス及びカラーフィルター層を覆うように設けられた共通電極(不図示)とを備えている。
液晶層3は、電気光学特性を有するネマチックの液晶材料などにより構成されている。
上記構成の液晶表示パネル10aは、画像の最小単位である各画素を構成するサブ画素において、ゲート線からのゲート信号によりTFTがオン状態になったときに、ソース線からのソース信号がTFTを介して画素電極に書き込まれることにより、TFT基板1の各画素電極とCF基板2の共通電極との間において電位差が生じ、液晶層3に所定の電圧が印加されるように構成されている。そして、液晶表示パネル10aでは、液晶層3の印加電圧の大きさに応じて液晶層3の配向状態が変わることを利用して、TFT基板1側に配置されたバックライトから偏光板8a、保護層7a及びマイクロレンズアレイ6aを介して入射する光の透過率を調整して、CF基板2側から偏光板9aを介して出射することにより、画像が表示される。
次に、液晶表示パネル10aの製造方法について、図3〜図9を用いて説明する。なお、本実施形態の液晶表示パネルの製造方法は、TFT母基板作製工程、CF母基板作製工程、シール材描画工程、液晶滴下工程、貼り合わせ工程、樹脂層形成工程、樹脂層パターニング工程、保護層形成工程、偏光板貼付工程、分断工程及び実装工程を備える。ここで、図3は、樹脂層形成工程における貼合体15の断面図であり、図4は、樹脂層パターニング工程における貼合体15の断面図であり、図5は、保護層形成工程において樹脂フィルムを貼り付けた後の貼合体15の断面図であり、図6は、保護層形成工程において樹脂フィルムを露光及び現像した後の貼合体15の断面図であり、図7は、偏光板貼付工程における貼合体15の断面図であり、図8は、分断工程において、偏光板を分断した後の貼合体15の断面図である。また、図9は、図8に示す貼合体15の斜視図である。なお、図3〜図8は、図9中のA−A断面に沿った断面図であり、図3〜図8の断面図では、TFT母基板11及びCF母基板12に挟持される液晶層3及びシール材4を省略している。図10は、実装工程における液晶表示パネル10aの断面図である。ここで、本実施形態では、図9に示すように、複数のセル単位(表示領域D)をマトリクス状に同時に作製する多面取りによる液晶表示パネル10aの製造方法を例示する。
<TFT母基板作製工程>
例えば、ガラス基板などの絶縁基板上に、周知の方法を用いて、各表示領域D毎に、ゲート線、ソース線、TFT及び画素電極などを形成することにより、第1母基板としてTFT母基板11を作製する。なお、TFT母基板11上には、各表示領域Dの複数の画素電極を覆うようにポリイミド樹脂を成膜した後に、ラビング処理を行うことにより配向膜を形成する。
<CF母基板作製工程>
例えば、ガラス基板などの絶縁基板上に、周知の方法を用いて、各表示領域D毎に、ブラックマトリクス、カラーフィルター層及び共通電極などを形成することにより、第2母基板としてCF母基板12を作製する。なお、CF母基板12上には、各表示領域Dの共通電極を覆うようにポリイミド樹脂を成膜した後に、ラビング処理を行うことにより配向膜を形成する。
<シール材描画工程>
例えば、ディスペンサを用いて、上記CF母基板作製工程で作製されたCF母基板12における各表示領域Dの周囲の額縁領域にシール材4を枠状に描画する。ここで、シール材4は、例えば、UV硬化及び熱硬化併用型樹脂などである。
<液晶滴下工程>
上記シール材描画工程で各額縁領域にシール材4が描画されたCF母基板12に対し、各シール材4に囲まれた表示領域Dに液晶材料を滴下する。
<貼り合わせ工程>
まず、上記液晶滴下工程で液晶材料が滴下されたCF母基板12と、上記TFT母基板作製工程で作製されたTFT母基板11とを、減圧下で互いの表示領域Dが重なり合うように貼り合わせた後に、その貼り合わせた貼合体(15)を大気圧に開放することにより、貼合体(15)を構成するTFT母基板11及びCF母基板12の各表面を加圧する。
さらに、上記貼合体(15)に挟持された各シール材4に対し、UV光を照射してシール材4を仮硬化させた後に、加熱することによりシール材4を本硬化させる。これにより、TFT母基板11及びCF母基板12を貼り合わせた貼合体15が作製される。
<樹脂層形成工程>
図3に示すように、上記貼り合わせ工程で作製された貼合体15におけるTFT母基板11側の表面にUV硬化樹脂により構成されたドライフィルムレジスト6を貼り付ける。
<樹脂層パターニング工程>
まず、図4に示すように、ドライフィルムレジスト6に対して、TFT母基板11側からUV光をマスク21を介して照射することにより、支持体6b及びスペーサ6cを潜像する。
続いて、CF母基板12側からUV光を照射しながら、そのUV光源又は被照射体である貼合体15を走査させることにより、UV光源からのUV光のCF母基板12に対する入射角度を段階的に又は連続的に変化させて、マイクロレンズアレイ6aを潜像する。
さらに、マイクロレンズアレイ6a、支持体6b及びスペーサ6cが潜像されたドライフィルムレジスト6を現像することにより、ドライフィルムレジスト6の未硬化部分を除去して、セルフアライメント方式でパターニングされたマイクロレンズアレイ6a、支持体6b及びスペーサ6cを形成する。
ここで、支持体6b及びスペーサ6cの間隔Da(図1参照)は、0.5mm〜1.0mm程度である。なお、支持体6b及びスペーサ6cの間隔Daが0.5mmよりも狭い場合には、保護層7aを形成するためのマスクを露光する際に、光の回り込みの影響がスペーサ6cの上部にも及ぶので、保護層7aが支持体6b及びスペーサ6cの双方を覆うように硬化してしまうおそれがある。また、支持体6b及びスペーサ6cの間隔Daが1.0mmよりも広い場合には、後述する保護層形成工程において、ドライフィルムレジスト7が支持体6b及びスペーサ6cの間でTFT母基板11の表面に接触するおそれがある。
また、端子領域Tに重なる端子領域裏面部Tr及びスペーサ6cの間隔Db(図1参照)は、0.5mm〜1.5mm程度である。なお、端子領域裏面部Tr及びスペーサ6cの間隔Dbが0.5mmよりも狭い場合には、端子領域Tに配設された各接続端子1aの裏面側(端子領域裏面部Tr)に膜残り(107b、図19参照)が形成されると、図10に示すように、圧着ツール25を用いて各接続端子1aにACF23を介してFPC24を実装する工程において、膜残り(107b)が圧着ツール25による300℃程度の加熱により溶融して圧着ステージ30の表面に異物として融着するおそれがある。また、端子領域裏面部Tr及びスペーサ6cの間隔Dbが1.5mmよりも広い場合には、後述する保護層形成工程において、ドライフィルムレジスト7が支持体6b及びスペーサ6cの間でTFT母基板11の表面に接触するおそれがある。
さらに、スペーサ6cの幅W(図1参照)は、パネルの周辺設計により異なるが、0.1mm〜1.0mm程度である。なお、スペーサ6cの幅Wが0.1mmよりも狭い場合には、スペーサ6cの強度が不足し、保護層7aがTFT母基板11の表面に接触するおそれがある。また、スペーサ6cの幅Wが1.0mmよりも広い場合には、スペーサ6c自体が、端子領域裏面部Trに重なり、FPC24の実装工程において、圧着ツール25による300℃程度の加熱により溶融して圧着ステージ30の表面に異物として融着するおそれがある。
<保護層形成工程>
まず、図5に示すように、マイクロレンズアレイ6a、支持体6b及びスペーサ6cが形成された貼合体15におけるTFT母基板11側の表面にUV硬化樹脂により構成されたドライフィルムレジスト7を貼り付ける。このとき、ドライフィルムレジスト7は、図5に示すように、パネル周端予定部Eの近傍、すなわち、端子領域裏面部Trにおいて、TFT母基板11の表面に接触していない。
続いて、図6に示すように、ドライフィルムレジスト7に対して、TFT母基板11側からUV光をマスク22を介して照射することにより、保護層7aを潜像した後に、そのドライフィルムレジスト7を現像することにより、ドライフィルムレジスト7の未硬化部分を除去して、保護層7aを形成する。このとき、TFT母基板11の各端子領域Tの裏面側の端子領域裏面部Trにおいて、仮に、ドライフィルムレジスト7の一部が露光時の光の回り込みにより硬化したとしても、TFT母基板11及びドライフィルムレジスト7が非接触で離間しているので、その硬化部分が現像により除去されるので、端子領域裏面部Trにおいて、ドライフィルムレジスト7の膜残りの形成が抑制される。
<偏光板貼付工程>
図7に示すように、保護層7aが形成された貼合体15におけるTFT母基板111側の表面、及びCF母基板112側の表面に大判の偏光板8及び9をそれぞれ貼り付ける。
<分断工程>
まず、図8に示すように大判の偏光板8及び9のパネル周辺部を切断することにより、複数の偏光板8a及び9aにそれぞれ分断する。
続いて、TFT母基板11及びCF母基板12を各表示領域D毎にパネル周端予定部Eで分断することにより、TFT基板1及びCF基板(2)を構成する。
さらに、各CF基板(2)の捨て基板部Sを分断除去して、各TFT基板1の端子領域Tを露出させることにより、CF基板2を構成して、図1及び図2に示すような液晶表示パネル10aを作製する。
ここで、作製された各液晶表示パネル10aにおいて、TFT基板1の周端と偏光板8aの周端との距離La、TFT基板1の周端と支持体6bの周端との距離Lb、及びTFT基板1の周端と保護層7aの周端との距離Lcは、図2に示すように、La<Lb<Lcの関係式を満たしている。なお、作製された各液晶表示パネル10aにおいて、支持体6bの外周端及び保護層7aの周端が偏光板8aの周端よりも外側に位置する場合、すなわち、La>Lb,Lcの場合には、大判の偏光板8を分断する際に支持体6b及び保護層7aに分断用の刃物が接触するので、異物が発生すると共に、支持体6b及び保護層7aにクラックが形成されるおそれがある。なお、Lb<La<Lcの場合には、分断工程において、支持体6bが偏光板8(8a)の分断ラインよりも外側へ突出している状態に分断することになり、分断時に支持体6bが破断し、支持体6bにクラックが発生するおそれがある。また、Lc<La<Lbの場合には、中間層である保護層7aが支持体6bよりも外周部に突出した状態で形成されることになるが、突出した保護層7aは、容易にクラックが入ったり、剥がれが発生するために、設計上好ましくない。同様に、La<Lc<Lbの場合には、保護層7aが支持体6bよりも外周部へ突出した状態で形成されることになるので、設計上好ましくない。
また、距離Laは、距離Lbよりも50μm〜200μm短くすることが好ましい。これによれば、偏光板8を分断する際の分断位置精度(±50μm)を考慮しても、偏光板8aの周端が支持体6bの外周端に一致する又は支持体6bの外周端よりも突出することになる。なお、距離Laが距離Lbよりも200μm超えて短くなる場合には、偏光板8aが周端から剥がれ易くなるおそれがある。
さらに、距離Lbは、距離Lcよりも50μm〜100μm短くすることが好ましい。これによれば、樹脂層パターニング工程で支持体6b、及び保護層形成工程で保護層7aをそれぞれ形成するためのマスク21及び22の位置合わせ精度(±10μm)を考慮しても、保護層7aの周端が支持体6bに具体的に積層されることになる。なお、距離Lbが距離Lcよりも50μm未満に短くなる場合には、保護層7aの周端が支持体6bに積層されなくなるおそれがある。また、距離Lbが距離Lcよりも100μm超えて短くなる場合には、保護層7a及び支持体6bの密着性が低下するおそれがある。
<実装工程>
図10に示すように、上記作製された液晶表示パネル10aの端子領域Tの複数の接続端子1aを覆うようにACF23を貼り付けた後に、ACF23に配線基板としてFPC24を押し当てた状態で、先端が300℃程度の圧着ツール25をその上から押し当てることにより、各接続端子1aにFPC24を熱圧着して、端子領域TにFPC24を実装する。このとき、液晶表示パネル10aの端子領域裏面部Trには、ドライフィルムレジスト7の膜残りが形成されていないので、圧着ステージ30の表面に樹脂の溶融物が付着することが抑制される。
以上のようにして、液晶表示パネル10aを製造することができる。
以上説明したように、本実施形態の液晶表示パネル10a及びその製造方法によれば、樹脂層パターニング工程では、樹脂層形成工程で形成された樹脂層7をパターニングすることにより、各表示領域D毎に、表示領域Dに重なって光の利用効率を向上させるためのマイクロレンズアレイ6aと、その周囲に支持体6bと、分断工程で作製される液晶表示パネル10aのパネル周端予定部Eと支持体6bとの間に端子領域Tに沿って延び、端子領域Tに重ならないスペーサ6cとが形成される。そして、保護層形成工程では、樹脂層パターニング工程で各表示領域D毎に形成されたマイクロレンズアレイ6a、支持体6b及びスペーサ6cを覆うように、ドライフィルムレジスト7を貼り付けた後に、そのドライフィルムレジスト7を露光することにより、各表示領域D毎に保護層7aが一括して形成される。ここで、ドライフィルムレジスト7を貼り付ける際には、各液晶表示パネル10aのパネル周端予定部Eと支持体6bとの間に端子領域Tに沿って端子領域Tに重ならないようにスペーサ6cが形成されているので、ドライフィルムレジスト7がTFT母基板11の端子領域Tの裏面側の端子領域裏面部Trに接触することが抑制される。そのため、保護層形成工程では、TFT母基板11の端子領域裏面部Trにおいて、仮に、ドライフィルムレジスト7の一部が露光時の光の回り込みにより硬化したとしても、TFT母基板11及びドライフィルムレジスト7が離間しているので、その硬化部分が現像により除去される。これにより、その後、光学フィルム貼付工程及び分断工程を経て、作製された各液晶表示パネル10aでは、端子領域Tの裏面側においてドライフィルムレジスト7の膜残りの形成が抑制されると共に、端子領域TにFPC24を熱圧着により実装する際に、ドライフィルムレジスト7の膜残りの溶融に起因する異物の発生が抑制されるので、実装不良の発生が抑制される。したがって、マイクロレンズアレイ6a上に保護層7aを形成する際の膜残りの形成を抑制して、実装不良の発生を抑制することができる。
《発明の実施形態2》
図11は、本実施形態の液晶表示パネル10bの断面図である。なお、以下の実施形態において、図1〜図10と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
上記実施形態1の液晶表示パネル10aでは、スペーサ6cが端子領域Tに沿って線状に形成されていたが、本実施形態の液晶表示パネル10bでは、図11に示すように、スペーサ6dが端子領域Tに沿って複数の点状に形成されている。なお、スペーサ6dは、実施形態1の樹脂層パターニング工程におけるマスク21の開口パターンを変更すれば、形成することができる。
本実施形態の液晶表示パネル10b及びその製造方法によれば、上記実施形態1と同様に、保護層7aの下層にマイクロレンズアレイ6a及び支持体6bを形成する際に、支持体6bの外側で端子領域Tに沿って端子領域Tに重ならないようにスペーサ6dを形成することになるので、マイクロレンズアレイ6a上に保護層7aを形成する際の膜残りの形成を抑制して、実装不良の発生を抑制することができる。
上記各実施形態では、液晶滴下貼り合わせ法を用いた多面取りによる液晶表示パネルの製造方法を例示したが、本発明は、常圧下で多面取りで複数の空セルを作成し、その後に真空注入法などにより、液晶材料を注入する液晶表示パネルの製造方法にも適用することができる。
以上説明したように、本発明は、マイクロレンズアレイ上に保護層を形成する際の膜残りの形成が抑制されるので、特に、半透過型の液晶表示パネルなどの開口率が比較的低い液晶表示パネルについて有用である。
実施形態1に係る液晶表示パネル10aの平面図である。 図1中のII−II線に沿った液晶表示パネル10aの断面図である。 樹脂層形成工程における貼合体15の断面図である。 樹脂層パターニング工程における貼合体15の断面図である。 保護層形成工程においてドライフィルムレジスト7を貼り付けた後の貼合体15の断面図である。 保護層形成工程においてドライフィルムレジスト7を露光及び現像した後の貼合体15の断面図である。 偏光板貼付工程における貼合体15の断面図である。 分断工程において、偏光板8a及び9aに分断した後の貼合体15の断面図である。 図8に示す貼合体15の斜視図である。 実装工程における液晶表示パネル10aの断面図である。 実施形態2に係る液晶表示パネル10bの平面図である。 ドライフィルムレジスト106を貼り付けた従来の貼合体115の断面図である。 マイクロレンズアレイ106a及び支持体106bが形成された従来の貼合体115の断面図である。 ドライフィルムレジスト107を貼り付けた従来の貼合体115の断面図である。 保護層107a及び膜残り107bが形成された従来の貼合体115の断面図である。 大判の偏光板108及び109を貼り付けた従来の貼合体115の断面図である。 偏光板108a及び109aに分断された従来の貼合体115の断面図である。 従来の方法で製造された液晶表示パネル110の断面図である。 液晶表示パネル110の端子領域TにFPC124を熱圧着により実装する工程を示す断面図である。
符号の説明
D 表示領域
E パネル周端予定部
R マイクロレンズ
T 端子領域
Tr 端子領域裏面部
1 TFT基板(第1基板)
2 CF基板(第2基板)
5,15 貼合体
6 ドライフィルムレジスト(樹脂層)
6a マイクロレンズアレイ
6b 支持体
6c,6d スペーサ
7 ドライフィルムレジスト(樹脂フィルム)
8,8a,9,9a 偏光板(光学フィルム)
10a,10b 液晶表示パネル
11 TFT母基板(第1母基板)
12 CF母基板(第2母基板)
15 貼合体
24 FPC(配線基板)

Claims (10)

  1. 画像表示をそれぞれ行う複数の表示領域、及び該各表示領域毎にそれぞれ設けられた複数の端子領域が規定された第1母基板と、該各表示領域に重なるように画像表示をそれぞれ行う複数の表示領域が規定された第2母基板とを貼り合わせた貼合体における上記第1母基板の表面に樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
    上記樹脂層をパターニングして、複数のマイクロレンズが配置されたマイクロレンズアレイを上記各表示領域に重なるように複数形成すると共に、該各マイクロレンズアレイの周囲に支持体を形成する樹脂層パターニング工程と、
    上記各マイクロレンズアレイ及び各支持体を覆うように感光性を有する樹脂フィルムを貼り付けた後に、該樹脂フィルムを露光することにより、少なくとも該各支持体に接着され、該各マイクロレンズアレイを構成する複数のマイクロレンズの間に空間が保持された保護層を上記各表示領域毎に複数形成する保護層形成工程と、
    上記各保護層を覆うように、光学フィルムを貼り付ける光学フィルム貼付工程と、
    上記光学フィルムを貼り付けた貼合体を上記各表示領域毎に分断して、複数の液晶表示パネルを作製する分断工程とを備える液晶表示パネルの製造方法であって、
    上記樹脂層パターニング工程では、上記分断工程で作製される各液晶表示パネルの周端予定部と上記各支持体との間において、上記樹脂層により構成されたスペーサを上記各端子領域に沿って該各端子領域に重ならないように形成することを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
  2. 請求項1に記載された液晶表示パネルの製造方法において、
    上記樹脂層パターニング工程では、上記各表示領域毎に、上記支持体と上記スペーサとの間隔が0.5mm〜1.0mmになるように、上記樹脂層をパターニングすることを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
  3. 請求項1に記載された液晶表示パネルの製造方法において、
    上記樹脂層パターニング工程では、上記各表示領域毎に、上記端子領域に重なる端子領域裏面部と上記スペーサとの間隔が0.5mm〜1.5mmになるように、上記樹脂層をパターニングすることを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
  4. 請求項1に記載された液晶表示パネルの製造方法において、
    上記樹脂層パターニング工程では、上記各スペーサの幅が0.1mm〜1.0mmになるように、上記樹脂層をパターニングすることを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
  5. 請求項1に記載された液晶表示パネルの製造方法において、
    上記樹脂層パターニング工程では、上記各スペーサが複数の点状に配置されるように、上記樹脂層をパターニングすることを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
  6. 請求項1に記載された液晶表示パネルの製造方法において、
    上記分断工程で作製される各液晶表示パネルの周端と該各液晶表示パネルの上記光学フィルムの周端との距離La、上記各液晶表示パネルの周端と該各液晶表示パネルの上記支持体の周端との距離Lb、及び上記各液晶表示パネルの周端と該各液晶表示パネルの上記保護層の周端との距離Lcは、La<Lb<Lcの関係式を満たすことを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
  7. 請求項6に記載された液晶表示パネルの製造方法において、
    上記距離Laは、上記距離Lbよりも50μm〜200μm短いことを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
  8. 請求項6に記載された液晶表示パネルの製造方法において、
    上記距離Lbは、上記距離Lcよりも50μm〜100μm短いことを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
  9. 請求項1に記載された液晶表示パネルの製造方法において、
    上記分断工程の後に、上記作製された各液晶表示パネルの端子領域に配線基板を熱圧着により実装する実装工程を備えることを特徴とする液晶表示パネルの製造方法。
  10. 画像表示を行う表示領域、及び該表示領域の外側に端子領域が規定された第1基板、及び画像表示を行う表示領域が規定された第2基板を、上記各表示領域が互いに重なると共に、上記端子領域が露出するように貼り合わせた貼合体と、
    上記貼合体における上記第1基板の表面に設けられ、上記表示領域に重なるマイクロレンズアレイ、及び該マイクロレンズアレイの周囲に配置された支持体と、
    上記マイクロレンズアレイを構成する複数のマイクロレンズの間に空間を保持した状態で該マイクロレンズアレイを覆うように設けられ、少なくとも上記支持体に接着された保護層と、
    上記保護層の表面に貼り付けられた光学フィルムとを備えた液晶表示パネルであって、
    上記第1基板における上記支持体の外側には、上記端子領域に沿って延び、該端子領域に重ならないスペーサが上記マイクロレンズアレイ及び支持体と同一層に設けられていることを特徴とする液晶表示パネル。
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