JP2001081735A - 清浄装置及び反射装置 - Google Patents

清浄装置及び反射装置

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JP2001081735A
JP2001081735A JP24956999A JP24956999A JP2001081735A JP 2001081735 A JP2001081735 A JP 2001081735A JP 24956999 A JP24956999 A JP 24956999A JP 24956999 A JP24956999 A JP 24956999A JP 2001081735 A JP2001081735 A JP 2001081735A
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Naoki Nakayama
直樹 中山
Mikiya Mizufune
幹也 水船
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3M Innovative Properties Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人為的な清浄作業に頼ることなく、再帰反射
要素の表面(反射面)に付着した汚れを除去可能で、広
入射角特性等の反射性能の低下を効果的に防止できる反
射材用に適した清浄装置を提供する。 【解決手段】 基材15と、その基材15表面に配置さ
れた再帰反射要素16とを有してなる反射材7とともに
配置され、前記再帰反射要素16の表面を清浄する装置
である。当該装置は、前記再帰反射要素16の表面に沿
って可動自在に配置され、少なくとも駆動力を与えられ
て動いた時に、前記再帰反射要素16と摩擦接触し、そ
の摩擦接触により前記再帰反射要素16の表面を清浄す
る清浄部材1を備えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、基材と、その基
材表面に配置された再帰反射要素とを有してなる反射材
の清浄装置に関する。本発明の清浄装置は、前記反射材
とともに配置され、前記再帰反射要素の表面を、風圧等
の外力によって可動自在な清浄部材にて、自動的(人が
直接外力を加えないことを意味する)に清浄することが
できるように構成されている。
【0002】
【従来の技術】 従来、再帰反射層(再帰反射シート
等)によって被覆された側面を有する複数の凸部を、再
帰反射要素として含んでなる反射シートやプレート等の
反射材が知られている。例えば、実公昭62−4180
4号公報には、貼紙防止を目的として表面に突起を形成
した反射シートが開示されている。この反射シートは、
例えば、再帰反射シートを基材の表面に貼り付けた後、
基材背面側からエンボス加工を施すことにより、表面に
複数の突起(凸部)を形成して作製できる。
【0003】 また、国際公開番号WO97/0167
7号及び同WO97/01678号には、エンボス加工
により製造されたものではないが、再帰反射シートで被
覆された、反射性の壁状凸部と平坦面とを備えてなる再
帰反射材が開示されている。この反射材では、広入射角
反射特性(広い範囲の入射角の光を有効に反射し、その
反射光を観察者が視認可能なこと。以下、「広入射角特
性」とも呼ぶ。)が改良されるように、凸部の寸法や配
列を決めることもできる。また、前記壁状凸部は前記平
坦面の周囲を囲むように連続して形成される。
【0004】 一方、特開平10−333616号公報
には、基材と、その基材の表面に固定された再帰性反射
シートとを含んでなる積層体にエンボス加工を施し、再
帰性反射シートによって被覆されている谷部と、再帰性
反射シートによって被覆され、谷部を介して離間配置さ
れた複数の凸部とを有する反射面を形成してなる反射プ
レートが開示されている。前記複数の凸部は、規則的に
繰り返された幾何学平面図形状のパターンを形成するよ
うに配列されている。
【0005】 なお、前記凸部は、谷部を介して離間配
置され、かつその谷部に結合した凸部側面も有効に反射
面として機能することができる。すなわち、谷部が無い
場合、互いに隣接する凸部によって凸部側面が隠され、
観察者から見え難くなるおそれがあった。したがって、
広入射角特性にすぐれたシート状又はプレート状の反射
材を形成するには、反射性凸部が所定の寸法及び配列パ
ターンを有することが必須であった。
【0006】 このことは、特に、比較的高い入射角
(凸部が配置された基材表面に垂直な面であって、基材
の長さ方向に沿って延在する面内において、その基材表
面における法線に対して、例えば70度以上の角度)の
光線に対する反射特性を向上させるためには重要であ
る。すなわち、比較的低入射角の光は谷部が有効に反射
し、比較的高入射角の光は凸部の側面が有効に反射し、
それらの反射光が観察者から容易に見えるようにするこ
とができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】 このように、従来の
反射材では、凸部側面等の反射面が有効に反射する限り
において、その性能を維持できる。すなわち、反射面が
汚れた場合、広入射角特性等の反射性能が低下する。こ
のような再帰反射要素の汚れの問題は、反射材を屋外、
特に道路脇の比較的低い位置に配置した場合に顕著にな
る。
【0008】 例えば、視線誘導装置は、通常、車両搭
乗者の目線高さ以下の低い高さ(道路面から測定した高
さ)の位置に配置される。したがって、路面から飛来す
る泥や埃が付着し、視線誘導装置(反射材)の再帰反射
要素の反射面は汚されやすい。この汚れは、通常、定期
的に人為的に(例えば、洗浄車により)清浄(クリーニ
ング)することも可能である。しかしながら、1回の清
浄後、次の清浄が行われるまでの間にひどく汚れること
もあり、その場合、次の清浄が行われるまでの間は、反
射性能が低下したままである。
【0009】 したがって、本発明の第1の目的は、人
為的な清浄作業に頼ることなく、再帰反射要素の表面
(反射面)に付着した汚れを除去可能で、広入射角特性
等の反射性能の低下を効果的に防止できる反射材用に適
した清浄装置を提供することにある。また、本発明の第
2の目的は、このような清浄装置を構成材として用いる
ことにより、前記のような反射性能の低下を効果的に防
止した反射装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】 前記課題を解決する手
段として、本発明は、基材と、その基材表面に配置され
た再帰反射要素とを有してなる反射材とともに配置さ
れ、前記再帰反射要素の表面を清浄する装置であって、
前記再帰反射要素の表面に沿って可動自在に配置され、
少なくとも駆動力を与えられて動いた時に、前記再帰反
射要素と摩擦接触し、その摩擦接触により前記再帰反射
要素の表面を清浄する清浄部材を備えてなることを特徴
とする清浄装置、を提供する。
【0011】 また、本発明は、(A)基材と、その基
材表面に配置された再帰反射要素とを有してなる反射材
と、(B)前記再帰反射要素の表面を清浄するように配
置された前述の清浄装置とを備えてなることを特徴とす
る反射装置、を提供する。
【0012】 前記のように、本発明の清浄装置は、基
材と、その基材表面に配置された再帰反射要素とを有し
てなる反射材とともに配置され、前記再帰反射要素の表
面を清浄するための装置であって、反射材の再帰反射要
素の表面に沿って可動自在に配置され、少なくとも駆動
力を与えられて動いた時に、再帰反射要素と摩擦接触
し、その摩擦接触により再帰反射要素の表面(反射面)
を清浄する清浄部材を備えてなることを特徴とする。
【0013】 すなわち、清浄装置自体が、駆動力を与
えられた時に可動な清浄部材を有するので、人為的な清
浄作業に頼ることなく、「自動的に」再帰反射要素の反
射面に付着した汚れを除去可能である。このような汚れ
除去により、広入射角特性等の反射性能の低下を効果的
に防止できる。前記のような駆動力としては、例えば、
モーターの動力や、風圧(自然の風や、車両の通行の際
に発生する風による圧力)を利用した動力を利用するこ
とができる。
【0014】 清浄部材は、「被清浄面を擦ることによ
り汚れを除去可能な部材」である。また、再帰反射要素
の表面に沿って可動自在であり、少なくとも動いた時に
再帰反射要素と摩擦接触する。したがって、前記駆動力
を効果的に利用して清浄作用を高めることができる。
【0015】 本発明の清浄装置は、好適には、清浄部
材を動かすための駆動力を清浄部材に与える、駆動手段
を更に備える。すなわち、清浄部材は駆動手段が与える
駆動力によって、少なくとも動いた時に再帰反射要素と
摩擦接触し、再帰反射要素の反射面を清浄する。このよ
うな構成により、装置自体が、清浄部材と駆動手段とを
有するので、再帰反射要素の反射面に付着した汚れの除
去がいっそう確実になる。駆動手段としては、例えば、
装置に組み込まれたモーターやエアポンプ、風圧を
駆動力に変換する、風受け板や風車、などを採用するこ
とができる。
【0016】 本発明の清浄装置を用いた反射装置は、
(A)基材と、その基材表面に配置された再帰反射要素
とを有してなる反射材と、(B)前記再帰反射要素の表
面を清浄するように配置された前述の清浄装置とを備え
てなることを特徴とする。
【0017】 本発明の好適な1つの形態では、前記再
帰反射要素は、前記基材上に形成された複数の谷部を介
して互いに連結され、少なくとも側面上に再帰反射層が
配置された複数の凸部を含んでなる。従来から知られて
いるように、このような凸部状の再帰反射要素を含んで
なる反射材は広入射角特性、特に高入射角光に対する反
射性にすぐれるので、視線誘導装置として適している。
【0018】 また、本発明の反射装置は、前記のよう
な清浄部材を備えているので、特に視線誘導装置におい
て問題となる、再帰反射要素の汚れによる反射性能の低
下を効果的に防止できる。すなわち、清浄部材の効果に
より、屋外、特に道路脇の比較的低い位置に配置した場
合でも、人為的清浄作業に頼ることなく、再帰反射要素
の反射面を継続して清浄に保つことが容易である。
【0019】 また、清浄部材は前記谷部、又は凸
部側面上の谷部近傍に配置され、駆動力を受けた時に前
記凸部側面に沿って前記凸部の頂点又は頂点近傍まで移
動し、前記凸部側面のほぼ全体を清浄可能であるように
するのが好適である。通常、清浄部材が反射面上に位置
する場合、その反射面の少なくとも一部を被覆し、光
(照射光)を効果的に反射するのを妨げ、視認性の低下
を招くおそれがある。
【0020】 したがって、通常は、高角度反射性を高
める効果の高い凸部側面を被覆することの無いように、
清浄部材は前記谷部又は谷部近傍に配置されるのが良
い。そして、外力を受けた時は、清浄部材が、前記凸部
側面に沿って前記凸部の頂点又は頂点近傍まで移動し、
前記凸部側面のほぼ全体と摩擦接触にするのが好適であ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施形態を、図
面を参照しながら説明する。図1〜4は、それぞれ本発
明の実施形態の一例を示す概略説明図である。
【0022】(清浄部材)清浄部材1は、例えば、ブラ
シ、糸、紐、布帛、へら(比較的柔軟なものが好適であ
る)等を構成材料として含んでなる。また、再帰反射要
素と効果的に摩擦接触し、清浄効果を高めるために、付
勢手段を含んでなるのが好適である。付勢手段は、通
常、弾性材料を含んでなる。
【0023】 例えば、ブラシの場合、ブラシの複数の
毛が植え付けられた軸がこの付勢手段に相当し、その軸
は、弾性変形可能な金属又はプラスチックからなる弾性
材料を含む。また、糸、紐、布帛又はへらの場合、それ
ら自体が、前記のような弾性材料から形成されていても
よい。また、弾性材料から形成された軸又は支持体に、
糸、紐、布帛、あるいはこれらの組み合せを固定しても
よい。例えば、弾性材料から形成された軸に、糸、紐又
は布帛を螺旋状に巻いて固定したものを清浄部材として
用いることができる。このような巻かれた糸等を含む清
浄部材は、前記ブラシと同様にして使用することができ
る。
【0024】 清浄部材の数は、本発明の効果を損なわ
ない限り特に限定されない。しかしならが、好適には、
複数(2つ以上)である。例えば、再帰反射要素が前述
のような凸部を含む場合、1つの凸部に対して清浄部材
を1つ以上配置するのが良い。また、清浄効果をいっそ
う効果的に高めるには、1つの凸部に対して清浄部材を
2つ以上配置するのが良い。図2〜4の例では、1つの
凸部3に対し、その凸部3を挟む2つの谷部5に近い凸
部側面4上に、それぞれ1つずつ合計2つの清浄部材1
を配置した例を示している。このような例では、清浄部
材1は比較的細長いものが良く、糸、紐又はブラシが好
適である。
【0025】 清浄部材1の寸法は、本発明の効果を損
なわない限り特に限定されない。しかしならが、好適に
は、凸部3間の谷部5に位置した時に、凸部側面4を完
全に被覆しないようにし、かつ凸部側面4の方に移動し
た時に、凸部側面4のほぼ全体と接触可能なように決定
される。例えば、谷部5が、基材の幅方向と略平行に、
基材の幅方向の一端又はその近傍に位置する起端から、
基材の幅方向の他端又はその近傍に位置する終端まで延
在する場合を例にとって好適な場合を説明する。
【0026】 この場合、清浄部材1の水平方向(基材
表面に平行な方向)において、基材の長さ方向に平行な
方向の寸法(清浄部材1の幅方向寸法)は、谷部5の幅
(基材の長さ方向に沿った寸法)以下の寸法を有する。
また、基材の幅方向に平行な方向の寸法(清浄部材1の
長さ方向寸法)は、凸部側面4の長さ(基材の幅方向に
沿った寸法)以上の寸法を有するのが好適である。
【0027】 清浄部材1の幅方向寸法が、谷部5の幅
よりも大きいと、凸部3間の谷部5に位置した時に、凸
部側面4の一部を被覆し、凸部側面4の視認性を低下さ
せ、広入射角特性を低下させるおそれがある。また、清
浄部材1の幅方向寸法の下限は、清浄効果を損なわない
限り特に限定されないが、通常、1mm以上である。例
えば、図示のような反射材7と組合せて、本発明の清浄
装置を使用する場合、清浄部材1の幅方向寸法は、前記
反射材7の谷部5の幅にしたがって決定され、通常1〜
20mm、好適には2〜15mmである。
【0028】 一方、清浄部材1の長さ方向寸法が、凸
部側面4の長さ未満であると、凸部側面4の全部を清浄
することが困難になり、広入射角特性の低下を効果的に
防止できないおそれがある。また、清浄部材1の長さ方
向寸法の上限は、駆動手段による清浄部材の移動を妨げ
ない限り特に限定されないが、通常、1m以下である。
例えば、図示のような反射材7と組合せて、本発明の清
浄装置を使用する場合、凸部側面4の長さと、凸部側面
4に接触する清浄部材1の部分の長さ方向寸法とが略同
一になるようにするのが良い。したがって、清浄部材1
の長さ方向寸法は、反射材7の凸部側面4の長さにした
がって決定され、通常50〜1,000mm、好適には
70〜750mmの範囲である。
【0029】 清浄部材1は、例えば、図1に示される
ように、長さ方向の一端を固定し、他端を自由にして配
置することができる。清浄部材1が布帛、糸、紐等の線
状の可撓性部材の場合、風圧によって清浄部材1が揺動
し、凸部側面4と接触可能である。また、清浄部材1が
ブラシや、図1のように比較的幅広の布帛の場合、一端
を回転中心として回転可能にすることもできる。この場
合、モーターの駆動力等を回転力として利用するのが良
い。なお、駆動手段については、更に詳細に後述する。
【0030】 一方、本発明の清浄装置は、清浄部材1
の可動方向を1方向に対して略平行であるように規制す
る、方向規制手段を更に含んでなるの好適である。例え
ば、反射材7の基材が、第1方向(通常、長さ方向であ
る。)とそれと直交する第2方向(通常、幅方向であ
る。)とを有する場合、方向規制手段は、基材の長さ方
向に大略沿って動けるようにする。規則的に一方向に沿
って清浄部材1が動く方が、ランダム方向に動く場合よ
りも、比較的小さな移動距離(ストローク)で、凸部側
面4のほぼ全体と摩擦接触することができる。したがっ
て、比較的小さな外力でも、凸部側面4を効率的に清浄
することができる。
【0031】 前記規制手段は、通常、前記基材の長さ
方向に略平行な長さ方向を有し、前記基材の長さ方向に
略平行に配置された固定軸10と、前記清浄部材1が固
定された可動軸11とを含んでなり、その可動軸11
は、前記固定軸10の長さ方向に沿って可動である。例
えば、図2〜4の例では、前記可動軸11が、前記固定
軸10を受容する空洞を有する筒を含んでなる。また、
前記固定軸が、前記可動軸を受容する空洞を有する筒を
含んでなるようにしてもよい。
【0032】 図2及び図4の例では、方向規制手段
は、基材の幅方向の両端(又はその近傍)に、互いに平
行に配置された2つの固定軸10及び可動軸11を含ん
でなる。また、本発明の効果を損なわない限り、図3に
示されるように、固定軸10及び可動軸11軸の数はそ
れぞれ1つずつであってよいし、反対に3つ以上でもよ
い。
【0033】 図2及び図4の例では、清浄部材1は、
2つの可動軸11に、長さ方向両端部(又は両端部近
傍)を固定して配置される。これにより、清浄部材1を
再帰反射要素に効果的に摩擦接触させつつその動きを円
滑にすることを容易にすることができる。また、可動方
向規制も容易である。なお、図3に示されるように、こ
のような清浄部材1の動きに支障を来さない限り、清浄
部材1は、前記可動軸11に長さ方向一端部を固定して
配置してもよい。
【0034】 好適な形態による清浄装置は、前記清浄
部材1に駆動力が加わった時に、前記清浄部材1を凸部
側面4に向かって移動させ、かつその力が取り除かれた
時は、前記谷部5の方向に押し戻す、付勢部材を更に含
んでなる。付勢部材は、例えば、ばねである。
【0035】 例えば、図2の例のように、前記付勢部
材が、前記固定軸10の長さ方向に大略沿って伸縮自在
なばね12の場合、駆動力が加わった時に、清浄部材1
は前記固定軸10の長さ方向に大略沿って凸部側面4に
向かって移動可能である。そして、その力が取り除かれ
た時は、前記固定軸10の長さ方向に大略沿って前記谷
部5の方向に押し戻される。したがって、清浄部材1が
凸部側面4を被覆する時間を不要に長くすることを防
ぎ、凸部側面4の視認性の低下を効果的に防止できる。
また、このような付勢部材は、前記固定軸10の長さ方
向の両端に固定されるのが良い。これにより、清浄部材
1の動き(往復運動)を円滑にすることができ、清浄効
果を高めるのが容易になる。
【0036】(駆動手段)清浄部材1を動かす駆動力
は、特に限定されないが、前述のようにモータや、人工
的な空気圧、風圧等が挙げられる。人工的な空気圧は、
例えば、駆動手段としてエアポンプやファンを使用し
て、清浄部材1に直接、又は前述の可動軸11を介して
駆動力を与える。空気圧や風圧を利用する場合、好適な
駆動手段は、前記可動軸11に固定された圧受け部材を
備えてなる。圧受け部材は、圧受け面を有し、その面で
受けた圧力を駆動力として可動軸11に伝達し、清浄部
材1を駆動する部材である。例えば、図2の例では、風
圧板(風圧受け板)13である。風圧板13は、金属又
はプラスチックの板から形成することができる。
【0037】 可動軸11が前記のような筒を含む場
合、例えば、前記風圧板13は、前記可動軸11が含む
筒の長さ方向の少なくとも一端に固定的に配置される。
風圧の利用効率を高めるために、好適には両端に2つ以
上配置される。図2の例では、前記風圧板13は、前記
可動軸11が含む筒の長さ方向の両端に固定される。そ
れらの風圧板13は、基材の幅方向に略平行な長さ方向
と、その長さ方向と直交する幅方向と厚み方向とを有
し、その長さ方向に沿って、前記基材の幅方向端部から
離れる方向に延びる形状を有する。
【0038】 前記風圧板13の長さ方向寸法は、通常
3〜50cm、好適には5〜40cm、特に好適には7
〜30cmである。風圧板13の長さ方向寸法が短すぎ
ると、清浄部材1に伝達される駆動力が弱く、清浄部材
1が再帰反射要素を清浄するのに十分な摩擦力で接触す
るのが困難になるおそれがある。反対に長さ方向寸法が
長すぎる場合、反射装置全体の外観を損なったり、ま
た、強い風を受けた場合などは、清浄装置が破損するお
それがある。
【0039】 前記風圧板13の幅方向寸法は、通常1
〜10cm、好適には1.5〜7cm、特に好適には2
〜5cmである。風圧板13の幅方向寸法が短すぎる
と、清浄部材1に伝達される駆動力が弱くなり、清浄部
材1が再帰反射要素を清浄するのに十分な摩擦力で接触
するのが困難になるおそれがある。反対に幅方向寸法が
長すぎると、反射装置を視線誘導構造の構成要素として
用いた場合に、視線誘導構造の脇を通行する車両が接触
し、清浄装置が破損するおそれがある。なお、風圧板1
3の幅方向とは、風圧板の長さ方向と直交する2つの3
次元方向のうち、反射材7の基材の表面に対して垂直な
方向である。
【0040】 前記風圧板13の厚み方向(長さ及び幅
方向と直交する方向)寸法は、その材質にもよるが、通
常0.05〜2cm、好適には0.1〜1cm、特に好
適には0.2〜0.5cmである。風圧板13の厚み方
向寸法が小さすぎると、強い風を受けた場合など、風圧
板13が破損するおそれがある。反対に厚すぎると、風
圧板13の自重が大きくなりすぎ、清浄部材1が動きに
くくなるおそれがある。
【0041】 風圧板13以外の圧受け部材としては、
図4に示されるような風車14を使用することができ
る。通常、風車14は、クランク(図示せず)と組み合
わせて駆動手段として使用する。風車14は、風圧を回
転力に変換し、クランクを介して可動軸11に駆動力を
伝え、可動軸11の往復直線運動を可能にする。
【0042】 また、モータ−やエアポンプを駆動手段
として用いる場合、その電源として光電池を使用するこ
ともできる。光電池は、再帰反射による視線誘導の必要
ない日中に集中的に自動清浄を行い、再帰反射要素の汚
れを落としておくことができる。一方、夜間は、清浄部
材が動かずに止まっているので、凸部側面が清浄部材で
覆い隠され、視認しにくくなることが極めて少ない。
【0043】(反射材)本発明の反射装置の構成材料で
ある反射材7は、好適には、(a)凸部3と、(b)互
いに隣接する凸部3を連結する略平坦な谷部5とを有
し、凸部3全体(側面4も含む)及び谷部5ともに再帰
反射層で被覆される。このような反射性の凸部3と谷部
5との相乗効果により、反射材7の水平面(基材に平行
な面)の法線近傍(低角度)から水平面近傍(高角度)
まで入射角を傾けていったときに、反射輝度が極端に低
下せず(例えば、輝度の値が1CPL以下にならな
い。)、広い入射角範囲の光線に対して十分な反射性能
を有すること、すなわち、広入射角特性を効果的に高め
ることができる。
【0044】 通常、視線誘導装置として用いた場合、
車両と反射材との距離が比較的長い時は、ヘッドライト
の光は比較的高角方向から入射されるが、車両と反射材
との距離が比較的短くなると、光は比較的低角方向から
入射される。比較的遠距離から近距離に至るまで、距離
によらず反射輝度を高めたい場合には、このような実施
形態が好適である。なお、比較的低角方向からの入射光
に対する輝度の向上が特に必要ない場合は、前記のよう
な谷部を設ける必要はない。
【0045】 凸部側面4の長さ(基材の幅方向に沿っ
た寸法)は、通常50〜1,000mm、好適には70
〜700mmの範囲である。凸部側面4の長さ(凸部側
面4の基材幅方向に沿った寸法)が短すぎると、反射面
積(凸部側面4の面積)が小さくなり、視認性が低下す
るおそれがある。反対に、長すぎる場合、視認性には影
響が出ないものの、反射材7の形状を、長さ方向に沿っ
て細長いものにすることを困難にし、視線誘導装置とし
て用いた場合の効果を低下させるおそれがある。
【0046】 視線誘導効果とは、反射材の長さ方向に
沿って、車両のヘッドライト等の光源からの光を反射し
た領域が、車両等の移動に伴って、連続的に車両の移動
方向前方に向かって移動した時、その反射領域の移動
が、ドライバー等の観察者にとって略直線的にイメージ
される効果である。したがって、凸部側面4の全体の長
さは、反射材7と観察者との距離にもよるが、前記のよ
うな上限値を超えないように決定するのが良い。
【0047】 前記凸部3は、1つの連続体であって
も、複数の分割部分からなる集合体であってもよく、全
体として十分な面積の凸部反射面を形成できる限り特に
限定されない。好適には、基材の幅方向の一端又はその
近傍(起端)から、基材の幅方向の他端又はその近傍
(終端)まで、全体に亘って実質的に連続するように形
成する。全体として十分な面積の反射面を形成するのが
容易であり、反射材7の幅方向を可及的に小さくするこ
とができ、視線誘導効果を効果的に高めることができ
る。
【0048】 次式(I)は、凸部3の寸法と配列を好
適に設計するための各パラメータの関係を表す。なお、
凸部3の配置及び寸法がこの式に従う場合、凸部3は、
規則的な繰り返しパターンに従い、互いに分離して配置
される。
【0049】
【数1】0.05<h/P<0.60 (I) {式中のPは、基材の長さ方向に沿って互いに隣接する
複数の凸部を横切る横断面(垂直横断面)において、互
いに隣接する2つの凸部間距離(=ピッチ)であり、h
は、同横断面における谷部の表面から測定した凸部の高
さである。}
【0050】 例えば、凸部3が、反射材7の幅方向の
一端から他端に向けて連続して延在する線状凸部(凸
条)である場合、図1に示されるように、凸条の垂直横
断面における、2つの凸部3の頂点間距離がPである。
【0051】 式(I)のh/P値が0.05以下の場
合、比較的高入射角の光線に対する反射輝度が低下する
おそれがあり、反対に式(I)のh/P値が0.60以
上の場合は、十分な反射輝度が得られる入射角を高く
(例えば、70度以上に)設計できないおそれがある。
このような観点から、式(I)のh/P値は、好適には
0.07〜0.47、特に好適には0.08〜0.30
の範囲である。
【0052】 式(I)のh/Pは、凸部において十分
な輝度で反射可能な最大入射角をθとした場合、角度
(90−θ)の正接、すなわちtan(90−θ)にほ
ぼ等しい。したがって、式(I)の下限値「0.05」
及び上限値「0.60」は、θの下限が約60度、上限
が約87度であることとほぼ同等の意味を持つ。
【0053】 Pは通常4mm以上である。これより小
さいと、高入射角の光線に対する反射特性を向上させる
ことができないおそれがあり、反対に大きすぎても凸部
の配置密度が小さくなり、高入射角の反射特性の向上効
果が低下するおそれがある。このような観点から、Pの
好適な範囲は8〜30mm、特に好適な範囲は10〜2
5mmである。
【0054】 一方、hは通常0.5mm以上である。
これより小さいと、高入射角の光線に対する反射特性を
向上させることができないおそれがあり、反対に大きす
ぎると、凸部の形成の際に、再帰反射シートを破損する
おそれがある。このような観点から、hの好適な範囲は
1〜10mm、特に好適な範囲は1.5〜5mmであ
る。
【0055】 垂直方向横断面(図1参照)における、
凸部3と、それと隣接する谷部5との境界点間寸法(す
なわち、凸部3の幅)は、通常5mm以上である。小さ
すぎると、高入射角の光線に対する反射特性を向上させ
ることができないおそれがある。一方、凸部3の幅が大
きすぎても凸部3の配置密度が小さくなり、やはり、高
入射角の反射特性の向上効果が低下するおそれがある。
このような観点から、この幅の好適な範囲は10〜40
mm、特に好適な範囲は15〜35mmである。
【0056】 凸部3の配置密度は、通常、互いに隣接
する2つの凸部3間に配置された谷部5の最小水平方向
寸法(例えば、図1における反射材7の長さ方向に沿っ
た寸法)が、通常2〜20mm、好適には3〜15mm
の範囲になるように決定される。配置密度が小さすぎて
も大きすぎても高入射角における反射特性が低下するお
それがある。
【0057】 凸部3の長さ方向に対して垂直な方向の
断面における形状としては、例えば、半円、半楕円、半
円又は半楕円の頂部を水平方向に切り取った形、三角
形、台形、四角形等の形状が採用できる。また、複数の
凸部は、本発明の効果を損なわない限り、異なる2以上
の立体形状のものを含んでいてもよい。
【0058】 なお、基材15は、通常、幅方向寸法よ
りも相対的に大きな寸法の長さ方向を有する。しかしな
がら、本発明の効果を損なわない限り、幅方向と長さ方
向とがほぼ同じ寸法であってもよい。再帰反射要素の一
例である再帰反射シート16も、通常、幅方向よりも相
対的に大きな寸法の長さ方向を有するが、本発明の効果
を損なわない限り、幅方向と長さ方向とがほぼ同じ寸法
であってもよい。また、このような寸法の基材15及び
/又は再帰反射シート16から形成された反射材7も同
様に、通常、幅方向よりも相対的に大きな寸法の長さ方
向を有するが、本発明の効果を損なわない限り、幅方向
と長さ方向とがほぼ同じ寸法であってもよい。
【0059】 前記凸条は、図示の例のように通常は直
線状である。しかしながら、本発明の効果を損なわない
限り、全体的に又は部分的に曲線状であってもよい。ま
た、直線的な凸条は、通常は基材15の長さ方向と略直
交する方向に沿って延在するが、本発明の効果を損なわ
ない限り、基材15の長さ方向に対して所定の角度(9
0度以外)だけ傾むいていてもよい。また、基材15の
長さ方向と略直交する第1部分と、基材の長さ方向に対
して所定の角度だけ傾むいた第2部分とを含んでいても
よい。
【0060】 視線誘導装置として好適な反射装置で
は、図示のように、反射材7の基材表面に形成された複
数の凸部3同士を連結する谷部5と、凸部側面4との結
合部が形成する結合線は、基材の幅方向の一端又はその
近傍に位置する起端から、基材の幅方向の他端又はその
近傍に位置する終端まで連続して延在する。これによ
り、凸部側面4の面積を可及的に大きくし、広入射角特
性をいっそう効果的に高めることができる。
【0061】(基材)基材15は、通常、金属又はプラ
スチックからなる。中でも、延伸性にすぐれる軟質金属
又は軟質プラスチックが好適である。エンボス加工が容
易であり、凸部を容易に形成することができるからであ
る。なお、エンボス加工については、更に詳細に後述す
る。
【0062】 軟質金属としては、アルミニウム、銅、
銀、金などが好適である。また、軟質プラスチックとし
ては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリウレタンなどが好適である。
【0063】 基材の厚みや引張強さなどの物性は、本
発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。しか
しながら、反射材を後述するようなエンボス加工及び折
り返し加工により形成する場合は、基材の物性を次のよ
うに選択するのが好適である。厚みの好適な範囲は、金
属の場合で0.05〜2mm、プラスチックの場合で
0.1〜5mmである。厚みが薄すぎると、エンボス加
工による凸部の形成の際に基材が破損するおそれがあ
り、反対に厚すぎると、エンボス加工による凸部の形成
が困難になるおそれがある。引張強さは、通常1〜15
kg/mm2、好適には2〜12kg/mm2である。
【0064】(再帰反射層)凸部側面又は基材表面全体
を被覆する再帰反射反射層は、ビーズを含有する再帰反
射性塗料の塗膜や、凸部に接着された再帰反射シートか
ら形成する。再帰反射シート16は、例えば、光透過性
フィルムからなる被覆層を有し、ビーズ等の反射要素の
表面が露出していないカプセルレンズ又は封入レンズタ
イプが使用できる。また、キューブコーナープリズム等
のプリズム反射要素を裏面に有する光透過性フィルムを
用い、裏面側にシール層を積層し、そのシール層により
プリズム反射要素をカプセル状に封入して形成した、プ
リズム型再帰反射シートも使用できる。プリズム型反射
シートでは、光透過性フィルムの表面(プリズム反射要
素を持たない面、通常平坦である。)が反射面である。
【0065】 前記光透過性フィルムは、アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、ポリオレフィン
系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などが使用できる。光透
過性フィルムの全光透過率は、通常80%以上である。
また、光透過性フィルムに、通常の着色材、蛍光性の染
料や顔料を添加することもできる。被覆層を有する反射
シートとしては、例えば、3M社製のスコッチライト
(商標)「品番:#580」、「品番:#3810
J」、「品番:#1570」などを挙げることができ
る。また、プリズム型反射シートとしては、3M社製の
スコッチライト(商標)「品番:#981」などを挙げ
ることができる。
【0066】 再帰反射シート16の破断伸び、破断強
度、厚みなどの物性は、本発明の効果を損なわない限
り、特に限定されない。しかしながら、反射材7をエン
ボス加工により形成する場合は、次のように選択するの
が好適である。破断伸びは、好適には5〜300%、特
に好適には10〜280%である。破断伸びが300%
を超えると、エンボス加工の際に反射面にしわが発生す
るおそれがあり、反対に5%未満であると、エンボス加
工が困難になるおそれがある。破断強度は、通常1.0
〜10.0kg/25mm、好適には3.0〜7.0kg/25
mmである。
【0067】 一方、再帰反射シート16の厚みの好適
な範囲は、10〜750μmである。10μm未満であ
ると、エンボス加工の際に反射シートが破損するおそれ
があり、反対に750μmを超えると、エンボス加工が
困難になるおそれがある。
【0068】 基材15に再帰反射シート16を固定す
るには、例えば、接着剤17が使用できる。接着剤17
は、例えば、アクリル系接着剤、ポリオレフィン系接着
剤、ポリウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤、エポ
キシ系接着剤などを使用する。また、接着剤は、感圧性
接着剤、感熱性接着剤(ホットメルトを含む)、硬化型
接着剤などが使用でき、好適には感圧性接着剤を用い
る。感圧性接着剤は流動性が高いので、エンボス加工に
よる凸部の形成が容易になるからである。通常、接着剤
17は、層状に基材15と反射シート16との間に配置
され、その層の厚みは、通常5〜50μmである。
【0069】(反射材の製造)前述のように、本発明で
使用される反射材7は、エンボス加工による凸部の形成
操作を含む方法で製造するのが好適である。所定の形
状、寸法及び配列を有する凸部3を正確に形成すること
ができるからである。エンボス加工は、所定の形状、寸
法及び配列の突起を複数備えるエンボスツールを、基材
の背面側から押し当てて行う。突起の形状、寸法及び配
列は、反射材7の凸部3のそれらに対応するように設計
する。
【0070】 エンボス加工時の圧力は、通常1〜10
0kg/cm2、好適には20〜80kg/cm2 である。圧力
は、機械的プレス、減圧プレスなどのプレス操作により
加える。エンボスツールとしては、前記突起を表面に配
置したプレート又はロールなどから構成される第1のツ
ールと、再帰反射シートの表面側に当接する第2のツー
ルとの組を使用することができる。第2のツールとして
は、第1のツールの突起を受容できる凹部を備えたもの
や、あるいは第1のツールが基材の裏面側から押し当て
られた時に変形可能な材料からなる表面が平坦なものな
どが使用できる。後者のタイプの第2のツール(表面が
平坦なツール)の材料は、ゴム、エラストマーなどが使
用できる。
【0071】 また、再帰反射シートの被覆層の表面に
文字、図案等の表示を印刷した後、エンボス加工を行っ
てもよい。この他、本発明の反射材7は、予め凸部3が
形成された基材15の上に再帰反射シート16を重ねた
後、減圧下で基材15と再帰反射シート16とを圧着す
る方法でも製造することができる。
【0072】 一方、再帰反射シート16の端部を保護
するために、基材15として再帰反射シート16の寸法
よりも大きなものを用い、図5に示すように基材15の
端部を再帰反射シート16側に折り返して形成した、折
返し部15aを有するのが良い。
【0073】 折返し部15aは、例えば次のようにし
て形成する。まず、基材15として延伸性の金属又は樹
脂からなる平らな基材を用意する。次に、基材15の表
面に、再帰反射シート16を固定して積層体を形成す
る。この時、再帰反射シート16の少なくとも幅方向長
さは、基材15の幅方向長さより小さくし、基材15
は、再帰反射シート16の幅方向の端部が固定された部
分から前記基材15の幅方向に沿って延長された折り曲
げ可能部分を有するようにする。次に、基材15の折り
曲げ可能部分を、再帰反射シート16側に向けて折り返
して、折返し部15aを完成させる。折返し部15a
は、再帰反射シート16の幅方向の両端部を被覆し、再
帰反射シート16の端部でのめくれを効果的に防止でき
る。
【0074】 折り曲げ加工は、人の手で、又はベンダ
ー等の機械で行うことができる。折り返し部15aは、
図5のように、再帰反射シート16の表面(反射面)に
密着し、折り返し部15aとの間に隙間ができないよう
にするのが好適である。反射材7を屋外で使用した場
合、水滴や固体状異物の侵入を防ぎ、折返し部15aの
耐久性を高めるからである。折り返し部15aの幅方向
寸法(基材の幅方向に沿った寸法)は、本発明の効果を
損なわない限り特に限定されないが、通常2〜30m
m、好適には5〜20mmである。
【0075】(反射材の用途)本発明の反射材は、例え
ば、自動車等の車両のヘッドライトにより比較的高入射
角度で光が照射される、道路脇やトンネル内の壁の表面
に固定される、視線誘導装置や交通標識として特に有用
に使用できる。また、ガードレール、看板、表示板など
の物体表面に固定して使用し、それらの夜間視認性を高
めることができる。前記物体へ反射材を固定するには、
前述の接着等を用いる他、ビスやボルト等の固定手段も
使用できる。
【0076】 本発明の反射装置は、視線誘導装置(de
lineator)として用いるのが好適である。この場合、道
路面に関し、反射材の基材表面が略垂直になり、かつ、
前記道路の延在方向と前記反射材の基材の長さ方向とが
略平行であるように、本発明の反射装置を配置する。ま
た、前記谷部が、前記基材の幅方向と略平行に、前記基
材の幅方向の一端又はその近傍に位置する起端から、前
記基材の幅方向の他端又はその近傍に位置する終端まで
延在する場合、このような形態の反射装置は、視線誘導
装置として用いた場合、車両の搭乗者に対する視線誘導
効果に優れる。また、視線誘導装置として用いた場合、
通常、ヘッドライト等の車両搭載光源が光の供給源であ
り、反射材の観察者は車両のドライバー等の搭乗者であ
る。
【0077】
【実施例】 以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
【0078】 まず、反射材を次のようにして作製し
た。基材としてアルミニウム板(JIS規格 番号:A
1100P)を用い、再帰反射シートとして3M(株)社
製のプリズム型反射シート(品番)#981を用いた。
アルミニウム板の厚みは1.0mm、引張強さは約8kg
/mm2であり、反射シートの厚みは400μm、破断伸び
は10%、破断強度は9kg/25mmであった。再帰反射
シートと基材とは、反射シートの背面に設けられたアク
リル系粘着剤の層を介して接着し、再帰反射シートと基
材とからなる積層体を作製した。
【0079】 前記のようにして得た積層体にエンボス
加工を施し、本例の反射材を完成させた。なお、エンボ
スツールの複数の突起を、基材背面側(反射シート面に
対する反対面)に押し当てて行った。エンボス加工は、
突起を有する第1のツールと、第1のツールの突起を受
容可能な凹部を備えた第2のツールとを組み合わせたを
ツールを用い、エンボス圧力を約70kg/cm2にして行っ
た。
【0080】 凸部及び谷部の配列パターンは、図2に
示すようにした。この例では、凸部3は、基材の幅方向
(すなわち、完成した反射材7の幅方向)に沿って、互
いに平行に延在する複数の凸条であった。これらの凸条
は、隣接する凸条同士をつなぐ谷部5と結合した凸部側
面4を有しており、谷部5及び凸部側面4は前記再帰反
射性シートで被覆されていた。
【0081】 また、凸条の垂直横断面における各寸法
は、幅=25mm、P(ピッチ)=15mm、h(高
さ)=5mmであった。なお、反射材の長さ方向寸法
(長さ)は50cm、幅方向寸法(幅)は20cmであ
った。
【0082】 このようにして得た反射材と、図2に示
されるタイプの清浄装置とを組み合わせて、本例の反射
装置を作製した。本例の反射装置では、清浄装置の効果
により、反射材7の再帰反射要素表面に付着した埃や泥
等の汚れを容易に除去できた。
【0083】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明の清浄装
置は、人為的な清浄作業に頼ることなく、再帰反射要素
の表面(反射面)に付着した汚れを除去することがで
き、広入射角特性等の反射性能の低下を効果的に防止で
きる。この清浄装置は、トンネル内の壁、ガードレー
ル、標識などの物体に貼り付けられて、物体の夜間の視
認性を高めるために使用される視線誘導装置として有用
な反射材の清浄に特に好適に使用できる。また、本発明
の反射装置は、このような清浄装置を構成材として用い
ることにより、前記のような再帰反射要素表面の汚れに
よる反射性能の低下を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の一例を示す平面図と横断
面図である。
【図2】 本発明の実施形態の一例を示す平面図と横断
面図である。
【図3】 本発明の実施形態の一例を示す平面図と横断
面図である。
【図4】 本発明の実施形態の一例を示す平面図であ
る。
【図5】 反射材の断面図である。
【符号の説明】
1…清浄部材、3…凸部、4…凸部側面、5…谷部、7
…反射材、10…固定軸、11…可動軸、12…ばね、
13…風圧板(風圧受け板)、14…風車、15…基
材、16…再帰反射シート、17…接着剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D064 AA12 AA22 BA01 BA08 BA14 CA02 CA03 CA04 CA05 DA05 DA06 DA08 EB22 EB25 EB26 EB34 GA06 GA08 HA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材と、その基材表面に配置された再帰
    反射要素とを有してなる反射材とともに配置され、前記
    再帰反射要素の表面を清浄する装置であって、 前記再帰反射要素の表面に沿って可動自在に配置され、
    少なくとも駆動力を与えられて動いた時に、前記再帰反
    射要素と摩擦接触し、その摩擦接触により前記再帰反射
    要素の表面を清浄する清浄部材を備えてなることを特徴
    とする清浄装置。
  2. 【請求項2】 前記清浄部材を動かすための駆動力を前
    記清浄部材に与える駆動手段を更に備えてなる請求項1
    記載の清浄装置。
  3. 【請求項3】 (A)基材と、その基材表面に配置され
    た再帰反射要素とを有してなる反射材と、(B)前記再
    帰反射要素の表面を清浄するように配置された請求項1
    記載の清浄装置とを備えてなることを特徴とする反射装
    置。
  4. 【請求項4】 前記再帰反射要素が、前記基材上に形成
    された複数の谷部を介して互いに連結され、少なくとも
    側面上に再帰反射層が配置された複数の凸部を含んでな
    る請求項3記載の反射装置。
  5. 【請求項5】 前記清浄装置の清浄部材が、前記谷部又
    は凸部側面上の谷部近傍に配置され、外力を受けた時に
    前記凸部側面に沿って前記凸部の頂点又は頂点近傍まで
    移動し、前記凸部側面のほぼ全体を清浄可能である請求
    項4記載の反射装置。
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