JP2001081089A - 3−置換−4−フェニル−ピペリジン誘導体の製造方法 - Google Patents

3−置換−4−フェニル−ピペリジン誘導体の製造方法

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JP2001081089A JP2000234404A JP2000234404A JP2001081089A JP 2001081089 A JP2001081089 A JP 2001081089A JP 2000234404 A JP2000234404 A JP 2000234404A JP 2000234404 A JP2000234404 A JP 2000234404A JP 2001081089 A JP2001081089 A JP 2001081089A
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デ フェッラ ローレンツォ
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Giorgio Cignarella
チニャレッラ ジォルジオ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 3−置換−4−フェニル−ピペリジン誘導
体、特にパロキセチンを、市販の原料から開始して、且
つ、工業的に容易に実施可能な規模で、少ない合成工程
により得ることが可能とする。 【構成】 マロン酸のモノアミド及びケイ皮酸アルデヒ
ド又はそれらの誘導体を出発物質とする3段階の反応工
程から成る、式(I)で示される3−置換−4−フェニ
ル−ピペリジン誘導体の製造方法。 【化1】 式中、XはH及びFから選択され、RはH、C1〜C6
アルキル基、C3〜C6アルケニル基、及びベンジル基
から成る群より選択される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下記に示す式(I)の
3−置換−4−フェニル−ピペリジン誘導体の製造方法
に関し、特にパロキセチン(paroxetIne)の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パロキセチン、即ち、3−[(1,3−
ベンゾジオキソール−5−イルオキシ)メチル]−4−
(p−フロロフェニル)ピペリジンは、シナプス接合部
におけるセロトニンのレキャプテーション(反復発生
?)阻害剤として機能することができる化合物であり、
そして、その薬理的性質のために効果的な抗うつ剤とし
て長い間使用されている。
【0003】パロキセチン分子は、ピペリジン環の3位
と4位に二つのキラル中心を有しており、そして、それ
故、種々の鏡像体を有しており:(3S,4R)の絶対
配置を有する(−)トランス同位体が、パロキセチンに
つき最も薬理的に活性な鏡像体である。
【0004】それ故、パロキセチン及びその前駆体に対
する数多くの製造方法が今日まで開発されており、そし
て、薬理的に最も活性な同位体を単離するために、ラセ
ミ体混合物の分離方法についても研究されている。
【0005】米国特許第4,007,196号(フェロ
サンAS(Ferrosan AS))は、例えば、式
(A)で示される3−置換−4−フェニル−ピペリジン
誘導体に関し、それらの中で、X=p−フロロであり、
=Hであるパロキセチンが含まれる。
【化7】
【0006】更に、そのような化合物が、調製された対
応するカルビノールから出発して、式(B)の化合物
を、例えば、水素化アルミニウムリチウム等の金属錯体
水素化物で還元することにより製造する方法が記載され
ている。
【化8】 式(B)の化合物は、メチルアレコリン(1,2,5,
6−テトラヒドロ−3−ピリジンカルボキシレート)又
は適当な同族体から出発し、臭素化X−フェニルマグネ
シウムと反応させることにより製造される。そのような
化合物(B)は、それぞれの同位体が、二種類の鏡像体
を有するシス/トランス混合物として得られる。
【0007】米国特許第4,007,196号の製造方
法によれば、それ故、ラセミ体混合物の分離方法が薬理
的に最も活性な光学異性体、即ち、(3S,4R)の絶
対配置を有する(−)トランス異性体を得るために使用
されることが教示されている。そのような製造方法は、
立体選択性が欠如、及び毒性が高く高価な試薬であるア
レコリンを開始化合物として使用する等の、かなりの欠
点を含んでいる。
【0008】ヨーロッパ特許EP223334号(ビー
チャムグループPLC(Beecham Group
PLC))は、式a)の化合物を還元することによる4
−(4’−フロロフェニル)−3−ヒドロキシメチル−
1−メチルピペリジンの製造のための方法を記載する。
【化9】 (式中、Zはアルキル基であり、そしてRはH、アルキ
ル基又はアリールアルキル基である) EP223334号によれば、式a)の化合物は、アル
キルアミド−マロネートと適当な桂皮酸エステル、例え
ば、アルキル又はアリールエステルとの反応により製造
される。この反応から、エナンチオマー混合物がかくし
て得られ、薬理的に有用な最終生成物を得るために、そ
れ故、混合物の分割を行うことが必要であり、そして薬
理的に最も活性なエナンチオマーを単離する。
【0009】ヨーロッパ特許出願EP812827号
(住化ファインケミカルズ(株))は、相当するラセミ
混合物を分離することにより得た(−)トランス−2−
ケト−4−(4’−フロロフェニル)−5−カルボキシ
ピペリジンを還元し、又はラセミ体の2−ケトー4−
(4−フロロフェニル)−5−カルボキシアルキルピペ
リジンの還元し、それに引続き得られた3−ヒドロキシ
メチルピペリジンの分離することにより、(−)トラン
ス異性体の形態の4−(4’−フロロフェニル)−3−
ヒドロキシメチルピペリジンを製造する方法を記載す
る。上記した製法が、如何に多くの工程を含むかという
ことが明らかであり、このことは自動的に合成の総収率
の低下ということに現れる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】それ故、上記した公知
の方法において経験した欠点を奏さない、3−置換−4
−フェニル−ピペリジン誘導体、そして特にパロキセチ
ンの製造方法を確立することが必要であると思われる。
【0011】
【課題を解決するための手段】さて、出願人は、驚くべ
きことに、下記に記載した式(I)の3−置換−4−フ
ェニル−ピペリジン誘導体、特にパロキセチンを、市販
の原料から開始して、且つ、工業的に容易に実施可能な
規模で、少ない合成工程により得ることが可能であるこ
とを見出した。
【0012】それ故、本発明の主題は、式(I)の3−
置換−4−フェニル−ピペリジン誘導体の製造方法であ
って、
【化10】 (式中、XはH及びFから選択され、RはH、C1〜C
6アルキル基、C3〜C6アルケニル基、及びベンジル
基から成る群より選択される) a)式(II)のケイ皮酸アルデヒド及び式(III)の
アミドとの間でミカエル付加反応し、式(IV)の2−ケ
ト−3−カルボキシエチル−4−フェニル−6−ヒドロ
キシピペリジンを得、所望により適当なキラル触媒を用
いることにより(3S,4R)異性体に富んだものと
し、
【化11】 (式中、Rは上と同じ意味で、RはC1〜C6アルキ
ル基、C3〜C6アルケニル基、及びベンジル基から成
る群より選択される) b)ステップa)から得られる式(IV)の2−ケト−3
−カルボキシエチル−4−フェニル−6−ヒドロキシピ
ペリジンを還元し、式(V)の3−ヒドロキシメチル−
4−フェニル−ピペリジンを得、
【化12】 (式中、R,Rは、上と同じ意味を表す) c)ステップb)から得られる式(V)の3−ヒドロキ
シメチル−4−フェニル−ピペリジンとセサモール(V
I)との反応することにより式(I)の3−(1,3−
ベンゾジオキソール−5−イルオキシ)メチル−4−フ
ェニル−ピペリジンを製造する方法。
【化13】 (式中、Rは、上と同じ意味を表す)
【0013】上記した式(IV)の中間体は、本発明の更
なる主題を表す。本発明の製法の特徴及び利点は、以下
の記述により詳細に記載されるであろう。
【0014】
【発明の実施の態様】式(II)、(III)及び(VI)
の本発明化合物は、市販されている製造物であるか、市
販されている製造物から簡単な公知の工程を用いること
により容易に製造可能な物質である。
【0015】本発明の特定の実施態様によれば、式(I
I)のケイ皮酸アルデヒドと式(III)とのアミドの付
加反応は、ステップa)において、(L)−プロリンの
塩の存在下、好ましくは、(L)−プロリンカリウム塩
又は(L)−プロリンルビジウム塩の存在下に、芳香族
溶媒、塩素化溶媒、エステル、エーテル、炭化水素、ニ
トリル及びアミドから成る群から選択される有機溶媒を
溶媒として使用することにより行われる。(L)−プロ
リン塩と式(II)のケイ皮酸アルデヒドとの間のモル
比は、好ましくは0.05:1と1:1の間の範囲であ
る。
【0016】本発明の特別な利点は、本ステップa)に
よって、主にRである4位の炭素原子が配置を有するト
ランス異性体である式(IV)の2−ケト−3−カルボキ
シアルキル−4−フェニル−6−ヒドロキシピペリジン
を得ることができるという事実である。式(IV)の生成
物を別にして、その脱水生成物はステップa)において
得られる場合もあるが、しかし、次のステップb)にお
ける還元によって脱水生成物も式(V)の化合物を生成
することになる。
【0017】R=Hの場合、ステップa)において得ら
れる可能性のある脱水生成物は、以下の式(IV’)の化
合物である。
【化14】 (Rは、上に同じ。) このような化合物(IV’)も、本発明の更なる主題であ
る。
【0018】ステップa)で得られる式(IV)の2−ケ
ト−3−カルボキシアルキル−4−フェニル−6−ヒド
ロキシピペリジンの還元は、本ステップb)において、
通常使用される還元系、例えば、LIAlH又はNa
BH等の水素化物と酸又はジボランを組み合わせた系
により、行われる。本発明の製法の好ましい実施態様に
よれば、ステップb)は水素化アルミニウムリチウムを
還元剤として使用することにより行われる。
【0019】本発明の製法によれば、式(V)の化合物
とセサモール(VI)との間の反応ステップc)は、好ま
しくは、ミツノブ(MItsunobu)の反応条件下
において、ジエチルアゾジカルボキシレートの存在下に
トリフェニルホスフィンによって行われる。ステップ
c)から得られる3−[(1,3−ベンゾジオキソール
−5−イルオキシ)メチル]−4−フェニル−ピペリジ
ン(I)は、R≠Hの場合、基Rの性質により異なった
公知の製法によって、R=Hの対応する化合物に変換さ
れる。例えば、R=ベンジル基である場合、そのような
基は、接触水素化反応により除去され、一方、R=アル
キル基である場合には、フェニルクロロホルミエートと
の反応により、R=Hの対応する化合物が得られる。
【0020】一方、R≠Hである式(III)の化合物か
ら依然として開始する場合には、R=Hである式(I)
の生成物は、最終ステップc)を行う前にステップb)
から得られる式(V)の化合物からR基を除去すること
により得られ、次いで、Rがベンジルである場合には水
素化反応、Rがアルキル基である場合には脱アルキル化
反応、そしてRがアルキレン基である場合には脱アルキ
レン反応の公知の方法により行う。
【0021】
【実施例】以下の実施例は本発明を説明するために記載
するが、本発明を限定するものではない。 実施例1Rがメチル基であり、そしてR がエチル基である式
(III)のアミドの製造 テトラヒドロフラン(THF)にメチルアミン(0.0
80モル)を溶解した2M溶液40mlに、6gの塩化
エチルマロニル(0.039モル)を5.5mlのTH
Fに溶解して調製した溶液を、攪拌下に滴下し、0℃に
冷却した。添加中、温度を0〜5℃に保つように注意を
払った。添加終了後、反応混合物を、攪拌下、室温で1
2時間保持した。
【0022】形成された塩を除去するために、反応混合
物をろ過した後、有機相を蒸発させ、残った油状残渣を
98:2の塩化メチレン:メタノール混合物を溶出液と
して使用して、フラッシュクロマトグラフィーにより精
製した。5gの純粋な生成物が得られ、89%の収率で
マロン酸のモノアミド(III)であることが確認され
た。
【0023】実施例2Rがメチルであり、R がエチルであり、そしてXがH
である式(IV)の2−ケト−3−カルボキシアルキル−
4−フェニル−6−ヒドロキシピペリジンの製造 12mlのクロロホルムを入れた100mlの二口フラ
スコに、連続して、そしてAr雰囲気下において、1.
54g(11.65ミリモル)のケイ皮酸アルデヒド、
1.69g(11.65ミリモル)の実施例1に記載し
たようにして調製したモノアミド、及び0.233g
(1.165ミリモル)の(L)−プロリンルビジウム
塩を加えた。
【0024】得られた混合物を攪拌下、20〜22℃で
12時間保持した。pHを2N HClにて約5に調整
し、その後、有機相を分離し、次いで水で洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した。残存する溶媒を留去し、そ
して得られた油を、シリカゲルを固定相とし、95:5
の塩化メチレン:酢酸エチル混合物を溶出液として使用
して、フラッシュクロマトグラフィーにより精製した。
2.5gの黄色油が76%の収率で得られ、NMRによ
り標題生成物であることが確認された。
【0025】実施例3Rがメチルであり、そしてXがHである式(V)の3−
ヒドロキシメチル−4−フェニル−ピペリジンの製造 0.68g(18.04ミリモル)のLIAlH4及び
20mlの無水THFから得られた懸濁液を0℃に冷却
し、100mlのフラスコに入れた。この懸濁液に、1
0分間で一滴ずつ、実施例2に記載したようにして調製
した2−ケト−3−カルボキシメチル−4−フェニル−
6−ヒドロキシピペリジン1g(3.6ミリモル)を1
0mlの無水THFに溶解した溶液を加えた。
【0026】添加後、温度を室温まで上昇し、そして混
合物を次いで30〜35℃に加熱し、反応混合物をこの
温度に4時間保持した。0℃に冷却した後、10mlの
酢酸エチル、0.5mlのメタノール及び0.5mlの
水を、連続して一滴ずつ反応混合物に加えた。
【0027】形成された塩をブッフナーろ過により除去
し、次いで、メタノールで洗浄した。ろ液を次いで、無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して0.8gの
油状残渣を得、これを、シリカゲルを固定相とし、そし
て塩化メチレン:メタノール=95:5の混合物を溶出
液として使用するフラッシュクロマトグラフィーにより
精製した。0.48gの白色固体が得られ、NMR分析
により、標題化合物であることが証明された(収率=6
5%;融点=85〜87℃)。ヘキサン95、イソプロ
パノール5及びジエチルアミン0.1の混合物を溶出液
とするキラルパックADカラムによるHPLC分析によ
り、(3S,4R)と(3R,4S)異性体が70:3
0の比であることが示された。
【0028】実施例4Rがメチルであり、そしてXがHである式(V)の(3
S,4R)−3−ヒドロキシメチル−4−フェニル−ピ
ペリジンの製造 実施例2に記載したようにして調製した2−ケト−3−
カルボキシメチル−4−フェニル−6−ヒドロキシピペ
リジン5g(18ミリモル)を25mlのTHFと共に
フラスコに入れた。4gの水素化ホウ素ナトリウムを加
え、次いで、この混合物を0℃に冷却し、そして30m
lのTHFに塩化アルミニウム4.7g(35.2ミリ
モル)を溶解することにより得た溶液を30分間で攪拌
下に加えた。反応混合物を40℃まで加熱し、そしてこ
の温度に攪拌下、16時間放置した。
【0029】温度を次いで20℃にし、そして28ml
の15%HCl水溶液を加え、添加後、反応混合物を6
5℃に加熱し、この温度で2時間保持した。水酸化ナト
リウムの30%水溶液を加えることにより、塩基性pH
とし、次いで、10mlの水を加え、そして有機相を分
離した。溶媒を留去することにより、4.62gの残渣
を得、NMR分析により、71%の純度(HPLCによ
る純度:71%、収率:89%)を有するN−メチル−
3−ヒドロキシメチル−4−フェニル−ピペリジンであ
ることが証明された。
【0030】実施例5Rがメチルであり、そしてXがHである式(V)の3−
ヒドロキシメチル−4−フェニル−ピペリジンの製造 4gの水素化ホウ素ナトリウム及び100mlのジメト
キシエタンを反応容器に入れた。0℃に冷却した後、1
6.8gの23%HClジメトキシエタン溶液を加え
た。温度を5℃以下に保ちながら、実施例2に記載した
ようにして調製した2−ケト−3−カルボキシメチル−
4−フェニル−6−ヒドロキシピペリジン5g(18ミ
リモル)を30mlのジメトキシエタンに溶解すること
により得た溶液を、攪拌下に加えた。
【0031】添加後、温度を35℃まで上昇し、そして
反応混合物をこの温度で攪拌下、18時間放置して反応
させた。40mlの32%HCl水溶液を40mlの水
と共に加え、そして混合物を攪拌下20分間放置した。
炭酸ナトリウムを添加することによりpH=10とし、
その後、減圧下にジメトキシエタンを除去し、そして反
応生成物を塩化メチレン(150mlx2)で抽出し
た。得られた二つの有機相を一緒に集めて、溶媒の留去
して3.7gの残渣を得、NMR分析により、N−メチ
ル−3−ヒドロキシメチル−4−フェニル−ピペリジン
(HPLCによる純度:82%、収率:82%)である
ことが証明された。
【0032】分離:そのようにして得られた生成物3.
5gを18mlのアセトンに溶解した。この溶液に、4
5mlのアセトンに溶解した6.6gの(−)−ジ−O
−O’−p−トルイル−L−酒石酸を加えた。温度を5
0℃まで上昇し、次いで、混合物を0℃まで冷却した。
生成物をろ過により集め、乾燥した後、5.3gの分離
された塩を、次いで、遊離の塩基に変換し、1.75g
の純粋な(3S,4R)同位体(HPLC分析)を得
た。
【0033】実施例6Rがメチルであり、そしてXがHである式(I)の(3
S、4R)−3−[(1,3−ベンゾジオキソール−5
−イルオキシ)メチル]−4−フェニル−ピペリジンの
製造 実施例5に従って調製した(3S,4R)−N−メチル
−3−ヒドロキシメチル−4−フェニル−ピペリジン
1.37g(5ミリモル)を0.7g(5ミリモル)の
セサモール及び6mlのTHFに溶解した1.95g
(7.5ミリモル)のトリフェニルホスフィンと共にフ
ラスコ中に入れ、次いで、1mlのジエチルアゾジカル
ボキシレートを2分間で攪拌下に加えた。混合物を室温
において、12時間反応させた。
【0034】反応完了後、6mlのトルエン及び10m
lの水を加え、HClを加えることによりpHを4〜5
に調整した。水相を集めることにより二つの相を分離し
た。水による二回目の抽出を行い、pHをHClで4〜
5に調整し、そして水相を先のものに加えた。そのよう
にして得られた水性部分から、反応生成物を塩化メチレ
ンで抽出し、30%水酸化ナトリウム水溶液を添加する
ことによりpHを11に調整した。
【0035】有機相の蒸発乾固により2.64gの褐色
油が得られた。この生成物を結晶化、メタノール(6.
5ml)及び水(2.5ml)の熱混合物中に溶解し、
次いで、それを0℃に冷却し、0.89gの標題生成物
(収率: 52%)を得た。
【0036】実施例7R=X=Hである式(I)の(3S,4R)−3−
[(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルオキシ)メ
チル]−4−フェニル−ピペリジンの製造 実施例6に記載したようにして得た式(I)の(3S,
4R)−3−[(1,3−ベンゾジオキソール−5−イ
ルオキシ)メチル]−4−フェニル−ピペリジン15g
(46.3ミリモル)をフラスコ中で200mlの塩化
メチレンに溶解し、次いで、10gのフェニルクロロホ
ルミエートを攪拌下に加えた。このようにして得た混合
物を還流し、温度と攪拌を6時間維持した。混合物を、
次いで、25℃に冷却し、水での抽出を2回行い、一回
目は200mlの水で、そして二回目は100mlの水
で行った。有機相部分を濃縮し、次いで、100mlの
メチルセロソルブ(登録商標)で抽出した。
【0037】15gの水酸化カリウム(フレーキ;力価
=85%)を加え、それを還流し、還流下で3時間維持
した。溶媒を、次いで、減圧下で留去し、そして得られ
た残渣を200mlの水に懸濁した。酢酸を攪拌下に、
pHが10になるまで加え、次いで、400mlの酢酸
エチルを加え、二層に分離するまで放置した。有機相部
分を100mlの水で洗浄し、次いで、残渣の容量が1
50mlになるまで濃縮した。3gの酢酸を加え、0℃
まで冷却した。その後、生成物をろ過により分離し、
8.1gのデスフロロパロキセチン酢酸塩(収率=4
7.5%)を得た。
【0038】実施例8式(II)においてXがFであるシンナムアルデヒドの
製造 40g(0.303モル)のp−フロロベンズアルデヒ
ド、I40gのアセトアルデヒド、20mlのエタノー
ル及び20mlの水を反応容器に入れた。0.8gの水
酸化ナトリウムを3.6mlのエタノール及び3.6m
lの水に溶解して得られた溶液を、1時間かけて反応混
合物に添加し、それを攪拌下において、30℃未満に温
度を保った。反応混合物を、次いで、室温に3時間保
ち、次いで、HClで酸性にして、pH5とし、容積が
半分になるまで減圧下において濃縮した。反応生成物を
100mlのトルエンで抽出し、次いで溶媒を留去し、
生成物を蒸留(T=90℃及びp=2mmHg)により
単離した。この方法により、25gのp−フロロシンナ
ムアルデヒドを54.6%の収率で得た。
【0039】実施例9式(II)においてRがベンジルであり、R がエチル
であるアミドの製造 100mlの塩化メチレンに溶解した15gの塩化エト
キシカルボニルアセチルを、100mlの塩化メチレン
に溶解した21gのベンジルアミンに5℃において添加
した。混合物を攪拌下、5℃において3時間保った。塩
酸ベンジルアミンをろ過して除去し、溶液を2%の塩酸
で2度洗浄し、生成物をシリカゲルのクロマトグラフィ
ーにより、THF:n−ヘプタン=1:1の混合物を溶
出液として使用して精製した。均一な留分から溶媒を留
去した後の、そのようにして得られた2−カルボエトキ
シ−N−ベンジルアセトアミドの重量は、19.8g
(収率:90%)であった。
【0040】実施例10式(IV)においてRがベンジルであり、R がエチルで
あり、そしてXがFである2−ケト−3−カルボキシア
ルキル−4−フェニル−6−ヒドロキシピペリジンの製
46mlのトルエンに実施例9に記載したようにして得
た12.07gの2−カルボエトキシ−N−ベンジルア
セトアミド及び実施例8に記載したようにして得た8.
36gのp−フロロケイ皮酸アルデヒドを溶解すること
により溶液を調製し、70℃に加熱した。0.305g
のL−プロリン及び0.29mlの水酸化ルビジウム5
0%の水溶液を攪拌下において、20分で添加した。温
度及び攪拌を4時間維持した。15mlの水を加え、そ
して有機相を分離した後に溶媒を減圧下で除去した。残
渣(15.4g;収率:76%)を精製することなく次
の工程に使用した。
【0041】実施例11式(V)においてRがベンジルであり、そしてXがFで
ある3−ヒドロキシメチル−4−フェニル−ピペリジン
の製造 実施例10に記載したようにして得た生成物の5.8g
を35mlのTHFに溶解し、120mlのTHFに溶
解したボランの1M溶液に、5℃において20分間で加
えた。反応は45℃で4時間維持した。13mlの13
%塩化水素溶液を、温度を10℃以下に保ちながら1時
間かけて加えた。混合物を加熱還流し、攪拌下に12時
間維持した。冷却後、20mlの30%水酸化ナトリウ
ム溶液を加え、有機相を分離し、そして減圧下において
濃縮し、4.16gの1−ベンジル−3−ヒドロキシメ
チル−4−p−フロロフェニル−ピペリジン(収率:8
9%)を得た。この物質の光学純度を決定するために、
その一部を、炭素上のパラジウムの存在下、水素で脱ベ
ンジル化し、そして水素雰囲気中、炭素上のパラジウム
により、ホルムアルデヒドでN−メチル化した。そのよ
うにして得られたN−メチル誘導体をキラルパックAD
のHPLCで分析したところ、(3S,4R)と(3
R,4S)異性体の比率が65:35であることを示し
た。
【0042】実施例12Rがベンジルであり、そしてXがFである式(I)の3
−[(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルオキシ)
メチル]−4−フェニル−ピペリジンの製造 実施例11に従って調製した2.3gのN−ベンジル−
3−ヒドロキシメチル−4−(p−フロロフェニル)ピ
ペリジンを8mlのTHFに溶解した。この溶液に0.
9gのセサモール、2.4gのトリフェニルホスフィ
ン、及び1.25mlのジエチルアゾジカルボキシレー
トを加えた。混合物を攪拌下、室温において15時間維
持した。8mlのトルエンと13mlの水を加え、pH
を塩酸で4とした。水性相を分離し、塩化メチレンを加
え、水酸化ナトリウムをpH=11になるまで加えた。
相を分離し、そして溶媒を有機相から減圧下、蒸発によ
り除去し、3.3gのN−ベンジルパロキセチンを茶色
の油として得た。この生成物は、シリカゲルのクロマト
グラフィーでTHFを溶出液として精製し、1.5gの
純粋な生成物を得た(収率:45%)。
【0043】実施例13RがHであり、そしてXがFである式(I)の3−
[(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルオキシ)メ
チル]−4−フェニル−ピペリジンの製造 実施例12に記載したようにして得た1gのN−ベンジ
ル−3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルオキ
シ)メチル)−4−(p−フロロフェニル)ピペリジン
を9mlのイソプロパノール及び1mlの酢酸に溶解し
た。0.1gの炭素上のパラジウムを添加した。この混
合物を50℃において水素雰囲気中(5atm)で4時
間攪拌した。触媒をろ過し、溶媒を蒸発させた後、生成
物を酢酸エチルから結晶化して、0.75gの酢酸パロ
キセチンを得た(収率:81%)。
【0044】実施例14Rがメチルであり、R がエチルであり、そしてXがF
である式(IV)の2−ケト−3−カルボキシエチル−4
−(p−フロロフェニル)−6−ヒドロキシピペリジン
の製造 実施例8に記載したようにして調製した1.60g(1
0.7ミリモル)のp−フロロケイ皮酸アルデヒド、実
施例1に記載したようにして調製した1.55gのモノ
アミド及び2.13gの(L)−プロリンルビジウム塩
を、不活性雰囲気下、12mlのCHClを入れた1
00mlのフラスコに加えた。次いで、25℃で6時間
攪拌し、pHをHClの2N溶液でpH5に調整し、相
を分離した。次いで、溶媒を有機相部分から減圧下、蒸
発により除去した。残渣を、シリカゲルのクロマトグラ
フィーで塩化メチレン:酢酸エチル=95:5を溶出液
として精製した。1.9gの標題化合物を白色固体生成
物として得た(収率:60%)。この生成物のH−N
MRスペクトルは、CDClを溶媒としてブルッカー
200MHzで記録したところ、図1に示すものであ
る。
【0045】実施例15Rがメチルであり、そしてXがFである式(V)の(3
S,4R)−3−ヒドロキシメチル−4−(p−フロロ
フェニル)−ピペリジンの製造 0.64g(16.9ミリモル)のLIAlH、及び
20mlの無水THFから得られた懸濁液を0℃に冷却
し、実施例14で調製した1g(3.4ミリモル)の2
−ケト−3−カルボキシエチル−4−(p−フロロフェ
ニル)−6−ヒドロキシピペリジンの溶液を10分間で
加えた。添加終了後、混合物を35℃に暖め、この温度
に保持して4時間攪拌した。0℃に冷却後、10mlの
酢酸エチル、次いで、0.5mlのメタノールと0.5
mlの水を5分間かけて加えた。
【0046】固体をブフナーろ過した後、それを減圧下
において濃縮し、そして残渣を、塩化メチレン:メタノ
ール=95:5の混合物を溶出液として、シリカのクロ
マトグラフィーにかけた。0.62gのRがメチル基、
XがFの(V)の生成物を得た(収率:78%)。実施
例3により使用した方法により、キラルカラムHPLC
分析を行ったところ、異性体(3S,4R)と(3R,
4S)の比は73:27であった。表題の(3R,4
S)異性体を(−)−ジ−O−O’−p−トルイル−L
−酒石酸との塩として結晶化することによりこの混合物
から単離し、以下の工程に使用した。
【0047】実施例16Rがメチルであり、そしてXがFである式(I)の(3
S、4R)−3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−
イルオキシ)メチル−4−(p−フロロフェニル)−ピ
ペリジンの製造 実施例15に記載したようにして得た(3S,4R)−
3−ヒドロキシメチル−4−(p−フロロフェニル)−
ピペリジン(V)から開始して、実施例6に従い、標題
化合物を製造した。
【0048】実施例17X=Fであり、そしてR=Hである式(I)の(3S,
4R)−3−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イル
オキシ)メチル−4−(p−フロロフェニル)−ピペリ
ジンの製造 実施例16に記載したようにして得た(3S,4R)−
3−[(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルオキ
シ)メチル]−4−(p−フロロフェニル)−ピペリジ
ン(I)から開始して、実施例7に従い、標題化合物
(パロキセチン)を製造した。
【0049】実施例18RがHであり、そしてXがFである式(I)の3−
[(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルオキシ)メ
チル]−4−(p−フロロフェニル)−ピペリジンの製
反応器に、室温において連続的に、1g(4.9ミリモ
ル)の3−ヒドロキシメチル−4−(p−フロロフェニ
ル)−ピペリジン、0.66g(4.8ミリモル)のセ
サモール、及び1.75gのトリフェニルホスフィンを
入れた。8mlのトルエンを次いで加え、そして反応混
合物を攪拌した。
【0050】次いで、1.1mlのジエチルアゾジカル
ボキシレートを5分間で加え、添加中に懸濁した固体を
溶解させた。12時間後に20mlのメタノールを加
え、そして溶液を更に30分間攪拌した。その後、溶媒
を減圧下において留去し、4.88gの粗生成物を得、
これを、シリカを固定相として酢酸エチル:メタノー
ル:アンモニア水=8:2:0.5の混合物を溶出液と
して用いたクロマトグラフィーによって精製した。この
方法により、1.37gのパロキセチンを得た(収率:
87%)。
【0051】実施例19Rがメチルであり、そしてXがFである式(V)の3−
ヒドロキシメチル−4−(p−フロロフェニル)−ピペ
リジンの製造 無水状態のフラスコ中、16.1gの水素化ホウ素ナト
リウムに対し、実施例14に記載したようにして調製し
た25gのヒドロキシラクタム(IV)の250mlT
HF溶液を加え、11.5mlの96%硫酸を3時間か
けて加えた。混合物を45℃に加熱し、そして攪拌下、
2時間維持した。5℃において、42mlの20%塩酸
を加えることにより反応を停止し、混合物を加熱して還
流し、8時間維持した。120mlの18%水酸化ナト
リウムを室温において加え、攪拌後、相を分離した。溶
媒を、減圧下において蒸留により有機相から除去し、そ
して生成物(20.6g)を更に精製することなく、次
の工程に使用した。(収率:67%、HPLCにより外
部標準に対して計算)
【0052】実施例20Rがメチルであり、そしてXがFである式(V)の3−
ヒドロキシメチル−4−(p−フロロフェニル)−ピペ
リジンの製造 実施例19に記載された方法を、11.5mlの96%
硫酸の代わりに11mlのメタンスルホン酸を使用した
こと以外は同様にして、再び行った。この場合の収率は
68%であった。
【0053】実施例21Rがメチルであり、そしてXがFである式(V)の3−
ヒドロキシメチル−4−(p−フロロフェニル)−ピペ
リジンの製造 実施例14に記載したようにして調製した5gのヒドロ
キシラクタムを35mlのTHFに溶解した。得られた
溶液を、ボランの1M THF溶液中に、温度を0/5
℃に維持しながら滴下した。温度を45℃に上昇させ、
攪拌を4時間続けた。5℃に冷却した後、15mlの3
3%HCl水溶液を20分間で加え、混合物を60℃に
加熱し、そしてこの温度を攪拌下に15時間維持した。
有機相を分離し、次いで減圧下に濃縮し、標題のピペリ
ジン誘導体を得た(収率:70%)。
【0054】実施例22Rがベンジルであり、R がエチルであり、そしてXが
Fである式(IV)の2−ケト−3−カルボキシアルキル
−4−フェニル−6−ヒドロキシピペリジンの製造 実施例2に記載した工程により、実施例9において記載
したようにして調製したRがベンジルである式(III)
のアミンを用いて標題の化合物を調製した。
【0055】実施例23Rがベンジルであり、そしてXがHである式(V)の3
−ヒドロキシメチル−4−フェニル−ピペリジンの製造 実施例22に記載したようにして得た式(IV)の2−ケ
ト−3−カルボキシエチル−4−フェニル−6−ヒドロ
キシ−ピペリジンから開始して実施例3に従い標題化合
物を調製した。
【0056】実施例24Rがベンジルであり、そしてXがHである式(I)の3
−[(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルオキシ)
メチル]−4−フェニル−ピペリジンの製造 実施例23に記載したようにして得た3−ヒドロキシメ
チル−4−フェニル−ピペリジン(V)から開始して実
施例6に従い標題化合物を調製した。
【0057】実施例25R=X=Hである式(I)の3−[(1,3−ベンゾジ
オキソール−5−イルオキシ)メチル]−4−フェニル
−ピペリジンの製造 フラスコ中において、実施例24に記載したようにして
得た10gの3−[(1,3−ベンゾジオキソール−5
−イルオキシ)メチル]−4−フェニル−ピペリジン
(I)を70mlのエタノールに溶解した。この溶液
に、5mlの酢酸と2gのPd/Cを加えた。10at
mでHにより65℃の温度で3時間水素化を行った。
触媒をろ過により除去し、溶媒を減圧下に留去し、得ら
れた残渣を200mlの酢酸エチルに懸濁した。減圧下
に濃縮した後、100mlの酢酸エチル及び1.6gの
酢酸を加え、次いで、0℃に冷却し、5.1gのデスフ
ロロパロキセチン酢酸塩をろ過により得た(収率=5
3.3%)。
【0058】実施例26Rがメチルであり、そしてR がイソプロピルである式
(III)のアミドの製造 1リットルのイソプロパノールに101.5gの2−カ
ルボエトキシ−N−メチル−アセトアミドを溶解して得
られた溶液に、1.4gの水素化ナトリウム(鉱物油中
60%)を加えた。反応を室温において5時間続けた。
混合物を酢酸で中和し、次いで、溶媒を減圧下に除去し
た。そして、生成物を6mmHg(Tsb115℃)で
蒸留することにより単離し、91.4gの2−カルボイ
ソプロポキシ−N−メチル−アセトアミドが得られた
(収率:82%)。
【0059】実施例27Rがメチルであり、R がイソプロピルであり、そして
XがFである式(IV)の2−ケト−3−カルボキシアル
キル−4−フェニル−6−ヒドロキシ−ピペリジンの製
46mlのトルエンに、実施例26に記載したようにし
て得た7.86gの2−カルボイソプロポキシ−N−メ
チルアセトアミド及び実施例8において記載したように
して調製した8.36gのp−フロロケイ皮酸アルデヒ
ドを溶解して調製した溶液を70℃に加熱した。この溶
液に、0.305gのL−プロリンと0.29mlの水
に溶解した50%水酸化ルビジウムを、攪拌下に20分
間で加えた。温度及び攪拌を3時間維持し、次いで、1
5mlの水を加えた。相を分離した後、溶媒を減圧下に
おいて除去した。
【0060】残渣(17.9g)をシリカゲルのクロマ
トグラフィーにより、塩化メチレン:酢酸エチル=9
5:5の混合物を溶出液として精製した。生成物を含有
する集めた留分をまとめ、そして乾燥したところ、1
2.1gの1−メチル−2−ケト−カルボキシイソプロ
ピル−4−(p−フロロフェニル)−6−ヒドロキシ−
ピペリジンを得た(収率:70%)。
【0061】実施例28Rがメチルであり、そしてXがFである式(V)の(3
S,4R)−3−ヒドロキシメチル−4−(p−フロロ
フェニル)−ピペリジンの製造 実施例27に記載したようにして得た12gの1−メチ
ル−2−ケト−カルボキシイソプロピル−4−(p−フ
ロロフェニル)−6−ヒドロキシ−ピペリジンを30m
lのTHFに溶解した。この溶液に、ボランの1M T
HF溶液210mlを、攪拌下、5℃において10分間
で加えた。温度を45℃に上昇させ、攪拌を4時間続け
た。
【0062】30mlの15%HCl水溶液を加え、そ
して混合物を60℃に加熱し、この温度で12時間維持
した。反応混合物を室温まで冷却後、30%の水酸化ナ
トリウム水溶液をpHが12になるまで加えた。有機相
を分離し、真空下で濃縮した。そのようにして得られた
残渣をキラルパックADカラムでHPLC分析したとこ
ろ、(3S,4R)と(3R,4S)異性体の相対量は
68:32であることを示した。残渣を15mlのアセ
トンに溶解し、そして13mlのアセトンに溶解した2
gの(−)−ジ−O,O’−p−トルイル−L−酒石酸
を加えた。
【0063】混合物を55℃に加熱し、次いで、10℃
に冷却した。生成物をろ過して集め、そして50mlの
水及び50mlのトルエンに溶解した。pH=12にな
るまで水酸化ナトリウムを加え、有機相を分離し、そし
て溶媒を減圧下に除去し、3gの1−メチル−3−ヒド
ロキシメチル−4−(p−フロロフェニル)−ピペリジ
ンを得た(収率:35%)。この生成物のキラルHPL
C分析は、鏡像体純度が99%以上であることを示し
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は実施例14に記載したようにして得た
式(IV)の2−ケト−3−カルボキシエチル−4−(p
−フロロフェニル)−6−ヒドロキシ−ピペリジンの
H−NMRスペクトル(ブルッカー200MHz;CD
Cl)である。
フロントページの続き (72)発明者 オレステ ピッコロ イタリア国 フロジノーネ 03010 パト リカ ヴィア ヴァディシ 5 (72)発明者 ジォルジオ チニャレッラ イタリア国 フロジノーネ 03010 パト リカ ヴィア ヴァディシ 5

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I)の3−置換−4−フェニル−ピペ
    リジン誘導体の製造方法であって、 【化1】 (式中、XはH及びFから選択され、RはH、C1〜C
    6アルキル基、C3〜C6アルケニル基、及びベンジル
    基から成る群より選択される) a)式(II)のケイ皮酸アルデヒド及び式(III)の
    アミドとの間でミカエル付加反応し、式(IV)の2−ケ
    ト−3−カルボキシエチル−4−フェニル−6−ヒドロ
    キシピペリジンを得、所望により適当なキラル触媒を用
    いることにより(3S,4R)異性体に富んだものと
    し、 【化2】 (式中、Rは上と同じ意味で、RはC1〜C6アルキ
    ル基、C3〜C6アルケニル基、及びベンジル基から成
    る群より選択される) b)ステップa)から得られる式(IV)の2−ケト−3
    −カルボキシエチル−4−フェニル−6−ヒドロキシピ
    ペリジンを還元し、式(V)の3−ヒドロキシメチル−
    4−フェニル−ピペリジンを得、 【化3】 (式中、R,Rは、上と同じ意味を表す) c)ステップb)から得られる式(V)の3−ヒドロキ
    シメチル−4−フェニル−ピペリジンとセサモール(V
    I)との反応することにより式(I)の3−(1,3−
    ベンゾジオキソール−5−イルオキシ)メチル−4−フ
    ェニル−ピペリジンを製造する方法。 【化4】 (式中、Rは、上と同じ意味を表す)
  2. 【請求項2】R≠Hの場合におけるステップb)から得
    られる式(V)の該3−ヒドロキシメチル−4−フェニ
    ル−ピペリジンにおいて、ステップb)とステップc)
    との間に、Rがベンジルの場合には水素化を、Rがアル
    キル基の場合には脱アルキル化を、Rがアルケニル基の
    場合には脱アリル化を行うものである請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】ステップa)のキラル触媒が(L)−プロ
    リンの塩である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】該(L)−プロリンの塩が(L)−プロリ
    ンカリウム塩及び(L)−プロリンルビジウム塩から選
    択される請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】ステップa)の該付加反応において、
    (L)−プロリンの塩とケイ皮酸アルデヒド(II)の
    モル比が0.05:1〜1:1の間である請求項1〜4
    のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】ステップb)における該還元反応が金属水
    素化物によって行われる請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】ステップb)における該還元反応が水素化
    アルミニウムリチウム又は水素化ホウ素ナトリウムと共
    に、塩化アルミニウムと組み合わせて、又は塩酸と組み
    合わせて行われる請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】該ステップc)がトリフェニルホスフィン
    及びジエチルアゾジカルボキシレートと共に行われる請
    求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】式(IV)の化合物。 【化5】 (式中、Rは、C1〜C6アルキル基、C3〜C6ア
    ルケニル基、及びベンジル基から成る群より選択され、
    XはH及びFから選択され、RはH,C1〜C6アルキ
    ル基、C3〜C6アルケニル基、及びベンジル基から成
    る群より選択される)
  10. 【請求項10】式(IV‘): 【化6】 (式中、Rは、C1〜C6アルキル基、C3〜C6ア
    ルケニル基、及びベンジル基から成る群より選択され、
    XはH及びFから選択される)
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