JP2001080954A - 積層セラミックコンポジットコンデンサおよびその製法 - Google Patents

積層セラミックコンポジットコンデンサおよびその製法

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JP2001080954A JP25007199A JP25007199A JP2001080954A JP 2001080954 A JP2001080954 A JP 2001080954A JP 25007199 A JP25007199 A JP 25007199A JP 25007199 A JP25007199 A JP 25007199A JP 2001080954 A JP2001080954 A JP 2001080954A
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Seiji Watabiki
誠次 綿引
Shigeru Tanaka
田中  滋
Shigeoki Nishimura
成興 西村
Toshinori Dosono
利徳 堂園
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Lincstech Circuit Co Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】化学組成の異なる2種以上の強誘電体粉末を混
合し、広い温度範囲で優れた比誘電率温度特性の積層セ
ラミックコンポジットコンデンサの提供する。 【解決手段】Ti,Niを添加してPMN−PT系およ
びPMN−PNN系誘電体粉末にBa,Cuを添加した
誘電体粉末を原料として高温焼成し、積層コンデンサの
誘電体層のPMN結晶粒界に異相のパイロクロア結晶
相、コランバイト結晶相、Ba,Cuの酸化物相を析出
させ、PMN結晶粒子の拡散を抑制して、粉末混合時と
同じ化学組成の相を残留させた積層セラミックコンポジ
ットコンデンサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強誘電体材料を混
合した粉末よりなるグリーンシートに、所定の内部電極
を印刷し、これを積層焼成した積層セラミックコンポジ
ットコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子部品の小型,薄肉化に伴な
い、これらの電子部品を搭載する電子機器も産業用,民
生用共に超小型化、超薄型化の方向にある。こうした傾
向は電子部品に対しても一層の小型化や大集積化が要求
されている。
【0003】電子部品の中で重要な要素を占めるコンデ
ンサ部品においても、比較的容積の小さいセラミックコ
ンデンサでは、従来のディスク型から積層型に移行して
容量値を大きくし、小型化の可能なチップタイプのコン
デンサへ移行することで、その需要は急激に増えてきて
いる。
【0004】さらに、前記積層セラミックコンデンサは
広い温度範囲で、大きな比誘電率を有する、いわゆる比
誘電率温度特性に優れていることが望まれている。現
在、その解決手段としては、次に示す3つの方法が試行
されている。
【0005】 鉛系強誘電体材料に特殊元素を添加し
て改良する方法。
【0006】 化学組成の異なる2種以上の強誘電体
材料、例えば、純度の高いPMN粉末とPNN粉末を混
合してコンポジット化する方法(エレクトロニック・セ
ラミクス、1991年6月号、リラクサセラミクス特
集、第52頁)。
【0007】 化学組成が異なる、つまりキュリー点
の異なる各種誘電体材料を用いてそれぞれグリーンシー
トを作成し、内部電極を印刷後、2種以上のグリーンシ
ートの複数枚を交互に積層して焼結する方法(エレクト
ロニック・セラミクス、1991年6月号、リラクサセ
ラミクス特集、第15頁)。
【0008】そのほかにも、特開平3−141146
号、特開平5−36309号、特開昭63−14120
5号公報等にはPMN系材料からなるセラミックコンデ
ンサが開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、化学組
成の異なる強誘電体材料を混合してグリーンシートを形
成し、強誘電体粉末の化学組成をどのように構成すれ
ば、焼成後のコンデンサの誘電体層組織中に、焼成前と
同じ化学組成を有する相を残存させ、かつ、化学組成の
異なる2種以上の粉末が接触する全ての界面で生成する
拡散相を如何にすれば少なくできるか等について調べる
ために実験を重ねた。
【0010】例えば、純度の高いPMNとPNNの粉末
を混合して、スラリーを形成し、焼成後のコンデンサの
誘電体層の組織は、焼成時にそれぞれの結晶粒子の拡散
が進行して均一化し、化学組成が同じ拡散相のみになっ
てしまう。つまり誘電体が一体化したために、1種類の
誘電体材料としての比誘電率温度特性挙動を示し、該特
性は改善されない。これは焼成時に、互いの結晶粒子の
拡散速度が非常に早いために起る現象である。
【0011】また、化学組成の異なる、つまりキュリー
点の異なる各種誘電体材料でそれぞれグリーンシートを
作成して、内部電極を印刷した後、2種以上のグリーン
シートを複数枚交互に積層し、焼結する方法では、内部
電極が壁になり、化学組成の異なる結晶粒子の拡散が進
行しない。そのために、高温度で焼成後の誘電体組織は
焼成前と同じ組織で構成され、誘電体の電気特性は混合
した粉末の特性が合算された形で現われる、いわゆる粉
末の混合則が成り立ち、優れた比誘電率温度特性が得ら
れるので、現在、最も多く採用されている方法である。
【0012】しかし、この方法は高温で焼成した時に、
内部電極の介在しない誘電体層部にデラミネーションと
呼ばれる層間剥離現象が発生し、希望枚数のグリーンシ
ートを積層することが難しいと云う問題がある。
【0013】本発明の目的は、PMN強誘電体粉末の焼
成時にPMN結晶粒子の拡散速度を抑制し、コンデンサ
の誘電体層の組織中に、焼成前と同じ化学組成の相を残
存させ、かつ、化学組成の異なる粉末間で生成する拡散
相が少ない、優れた比誘電率温度特性の積層セラミック
コンポジットコンデンサ、並びにその製法を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の要旨は次のとおりである。
【0015】〔1〕 化学組成の異なる2種以上の強誘
電体材料を混合した粉末よりなるグリーンシート上に所
要の内部電極を印刷し、所要枚数を積層したものを焼成
して得られる積層セラミックコンポジットコンデンサに
おいて、前記グリーンシートを構成する強誘電体材料
は、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3−PbTiO3系(以下、
PMN−PTと云う)、および/または、Pb(Mg1/3
Nb2/3)O3−Pb(Ni1/3Nb2/3)O3系(以下、PM
N−PNN系と云う)の粉末で、該粉末にはBa元素お
よびCu元素が含まれており、前記グリーンシートを焼
成した後の強誘電体層の組織中には、焼成前の混合粉と
同じ化学組成の相と、隣接する化学組成の異なる結晶粒
子の接触界面には拡散相が共存して形成されていること
を特徴とする積層セラミックコンポジットコンデンサ。
【0016】〔2〕 焼成後の強誘電体層の組織中に、
焼成前の化学組成の異なる2種以上の混合粉と同じ化学
組成の相が2相以上形成されている前記の積層セラミッ
クコンポジットコンデンサ。
【0017】〔3〕 前記拡散相の占める体積割合が全
相の30%未満である前記の積層セラミックコンポジッ
トコンデンサ。
【0018】〔4〕 強誘電体材料は、PMN−PTの
粉末、および/または、PMN−PNNの粉末と、該粉
末にはそれぞれBa酸化物およびCu酸化物が含まれて
いる混合粉末である前記の積層セラミックコンポジット
コンデンサ。
【0019】〔5〕 焼成後の強誘電体層は主成分であ
るPMN−PT系結晶層および/またはPMN−PNN
系結晶相と、これとは結晶形が異なる異相であるパイロ
クロア結晶相、コランバイト結晶相、および、Ba,C
uの酸化物で構成され、前記異相およびBa,Cuの酸
化物はPMN結晶体の粒界に存在している前記の積層セ
ラミックコンポジットコンデンサ。
【0020】〔6〕 BaおよびCuの両方を含み、化
学組成の異なる2種以上の強誘電体粉末を混合してスラ
リー化し、該スラリーを用いてグリーンシートを形成
後、該グリーンシートに電極を印刷形成し、該グリーン
シートを所定の枚数積層した後、加圧成形し、乾燥、脱
脂、焼成の各工程により作製することを特徴とする積層
セラミックコンポジットコンデンサの製法。
【0021】前記により、コンデンサの誘電体層の組織
中に、混合した粉末と同じ数で、かつ、焼成前の混合粉
と同じ化学組成を有する相と、組成の異なる隣り合う2
種以上の結晶粒子が接触する全ての界面に拡散相を形成
して、−30℃〜+90℃の温度範囲で、比誘電率が1
0,000以上の積層セラミックコンポジットコンデン
サを得ることができた。
【0022】本発明の高温焼成後の誘電体層の組織中
に、焼成前の混合粉と同じ化学組成を有する相は2種以
上である。1相のみでは誘電体層の化学組成は均一とな
り、その結果、キュリー点が明瞭になり、比誘電率温度
特性のプロファイルは裾野の狭い1ピークとなって、優
れた比誘電率温度特性が得られない。
【0023】また、本発明は高温焼成後の誘電体層の拡
散相が占める体積割合は、全相の30%未満が望まし
い。30%以上では前記の粉末の混合則が成り立ちにく
くなるので、優れた比誘電率温度特性を得ることができ
ない。
【0024】本発明の誘電体材料は鉛系ペロブスカイト
形強誘電体材料、即ち、Pb(Mg1 /3Nb2/3)O3にP
bTiO3が固溶したPb(Mg1/3Nb2/3)O3−PbT
iO3(PMN−PT)系と、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3
にPb(Ni1/3Nb2/3)O3が固溶したPb(Mg1/3
2/3)O3−Pb(Ni1/3Nb2/3)O3(PMN−PNN
と呼ぶ)系で、これらの誘電体材料粉末に、特殊添加元
素であるBa,Cuを含むものである。
【0025】強誘電体材料がPMN−PT系,PMN−
PNN系でなく、単なるPMN系で、かつ、これらの粉
末にBa,Cuが含まれていない場合には、高温焼成後
の誘電体層の拡散相の体積割合が30%以上となってし
まい、優れた比誘電率温度特性を得ることができない。
【0026】また、本発明の高温焼成された誘電体層
は、誘電体主成分のPMN結晶相、異相のパイロクロア
結晶相、コランバイト結晶相および特殊添加元素のB
a,Cuの酸化物から成り、異相および特殊添加元素は
PMN結晶体の粒界に存在することが望ましい。異相お
よびBa,Cu元素の酸化物が粒界に形成されない場合
は、高温焼成時にPMN結晶の拡散が活発になり、焼成
後の誘電体層の拡散相の体積割合が30%以上となっ
て、優れた比誘電率温度特性を得ることができない。
【0027】
【発明の実施の形態】〔実施例 1〕出発原料として、
表1に示す組成の強誘電体粉末を用い、これらを表2に
示す配合比に秤量し、有機バインダー、溶媒等と共に4
8〜72時間湿式混合してスラリーとする。このスラリ
ーをドクターブレード法により長さ30〜40mのグリ
ーンシートに成形した後、所定寸法に切り抜き、Ag/
Pd電極ペーストを用いて所定の形状にスクリーン印刷
する。
【0028】これを70℃以下の温度で所定時間乾燥
後、必要枚数積層し、加圧成形後各チップに切断し電気
炉内で、大気中300℃,10時間加熱して脱脂した。
【0029】次ぎに、焼成炉に移し、予め定められた昇
温プログラムに従って、最高1,000℃で3時間焼成
する。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】図1(a),(b)に本実施例の焼成前後
の誘電体層部の組織の模式断面図を示す。(b)は焼成
後の断面組織で、これは焼成前とそれぞれ同じ化学組成
を有する組成1、組成2、組成3および組成4の4相
と、組成1と2、組成1と3、組成3と4、組成2と4
の拡散相5〜8の4相と、組成1,2,3および4とか
ら成る拡散相9、および、組成1,2および3から成る
拡散層10、組成1,2および4から成る拡散層11、
組成1,3および4から成る拡散層12、組成2,3お
よび4から成る拡散層13の合計13相で構成される
(但し、拡散層10〜13は複雑で見にくくなるので、
ここでは図示を省略した)。
【0033】図1(c),(d)は比較例の焼成前後の
誘電体層の断面組織の模式断面図を示す。(d)で示す
ように、焼成後は組成1と組成2と組成3と組成4の拡
散相のみの均一相である。焼成前の混合粉末と同じ化学
組成を有する4種の相は存在しない。
【0034】上記実施例で焼成した後、外部電極を形成
して、積層セラミックコンデンサを作製し、LFインピ
ーダンスアナライザ(横河ヒューレット・パッカード社
製4192A)を用いて静電容を測定し、これより比誘
電率を算出した。測定周波数は1kHzで、電圧は1V
である。図2は−30℃〜+90℃の温度範囲での比誘
電率の評価結果を示す。横軸に積層セラミックコンポジ
ットコンデンサの比誘電率の測定温度を示し、縦軸にコ
ンデンサの比誘電率を示す。
【0035】実施例1の比誘電率は−30℃〜+90℃
の広い温度範囲で10,000以上の値を示し、比較例
に比べてかなり優れた比誘電率温度特性を示す。なお、
本実施例の焼成後の誘電体層の断面をTEMおよびSE
Mで観察した結果、拡散層の占める割合は全相の30%
未満であり、PMN結晶相粒界にはパイロクラア相、コ
ランバイト相、Ba,Cuの酸化物相が形成されてい
た。
【0036】〔実施例 2〕表2に示すように、実施例
2は強誘電体粉末の配合比が異なるだけで、積層コンデ
ンサの作製方法、並びに、比誘電率温度特性の測定方法
はいずれも実施例1と同じである。図2に−30℃〜+
90℃の温度範囲での比誘電率の評価結果を示す。
【0037】キュリー点は実施例1のものよりも高く、
30℃付近にシフトしている。比誘電率は−30℃〜+
90℃の温度範囲で10,000以上の値を示し、実施
例2も優れた比誘電率温度特性を示す。本実施例の焼成
後の断面組織は実施例1と同様であった。
【0038】〔実施例 3〕実施例3も強誘電体粉末の
配合比が異なるだけで、積層コンデンサの作製方法,比
誘電率温度特性の測定方法は、実施例1と同じである。
図2に−30℃〜+90℃の温度範囲での比誘電率の評
価結果を示す。キュリー点は実施例2と同様に、30℃
付近にあるが、比誘電率は実施例2より、+10℃〜+
90℃の温度範囲で大きい値を示す。実施例3の比誘電
率は−25℃〜+90℃の広い温度範囲で10,000
以上の値を示し、比誘電率温度特性は比較例より、かな
り優れている。本実施例の焼成後の断面組織もまた実施
例1と同様であった。
【0039】〔実施例 4〕表3に示す組成の強誘電体
粉末を用いて、前記実施例と同様にして焼成体を作製し
た。
【0040】
【表3】
【0041】PMNにNiを添加し、焼成してPMN−
PNNを作製する。これにBaとCuを添加し、焼成し
てA材を作製する。この法で行なうとBa,CuがPb
と置換されず、PMNの粒界に析出する。
【0042】PMNにTiを添加し、焼成してPMN−
PTを作製する。これにBaとCuを添加し、焼成して
B,C,D,E材を作製する。この法で行なうとBa,
CuがPbと置換されず、PMNの粒界に析出する。
【0043】次に、表3の配合比でA,B,C,D,E
材を混合し、焼成することにより前記実施例に示すよう
な特性を有する積層セラミックコンポジットコンデンサ
を得ることができる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、焼成後のコンデンサの
誘電体層組織中に、焼成前の混合粉と同じ化学組成を有
する相が体積割合で全相の70%以上存在しているた
め、粉末の混合則が成り立ち、広い温度範囲で大きな比
誘電率を有する積層セラミックコンポジットコンデンサ
を提供することができる。
【0045】また、混合粉末で作製した一つのグリーン
シート(但し、組成は4種類)で積層セラミックコンポ
ジットコンデンサを作製できるので、高温焼成時の積層
間の線収縮率は同じである。従って、焼成時のデラミネ
ーション等の問題がなく、従来のグリーンシートに比
べ、その積層枚数を容易に増やすことができるので、小
型、大容量の積層セラミックコンポジットコンデンサを
作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】焼成前後の誘電体層部の断面組織を示す摸式断
面図である。
【図2】本実施例および比較例の比誘電率温度特性を示
すグラフである。
【符号の説明】
1〜4…誘電体材料、5…組成1と組成2の拡散相、6
…組成1と組成3の拡散相、7…組成3と組成4の拡散
相、8…組成2と組成4の拡散相、9…組成1と組成2
と組成3と組成4の拡散相。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 滋 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 西村 成興 東京都品川区西五反田一丁目31番1号 日 立エーアイシー株式会社内 (72)発明者 堂園 利徳 東京都品川区西五反田一丁目31番1号 日 立エーアイシー株式会社内 Fターム(参考) 4G030 AA07 AA16 AA20 AA29 AA40 AA61 BA09 CA01 CA03 CA05 4G031 AA03 AA11 AA14 AA23 AA32 AA39 BA09 CA01 CA03 CA05 5E001 AB03 AC10 AE00 AE03 AE04 AH01 AH05 AH09 AJ01 AJ02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学組成の異なる2種以上の強誘電体材
    料を混合した粉末よりなるグリーンシート上に所要の内
    部電極を印刷し、所要枚数を積層したものを焼成して得
    られる積層セラミックコンポジットコンデンサにおい
    て、 前記グリーンシートを構成する強誘電体材料は、Pb
    (Mg1/3Nb2/3)O3−PbTiO3系(以下、PMN−
    PTと云う)、および/または、Pb(Mg1/3Nb2/3)
    3−Pb(Ni1/3Nb2/3)O3系(以下、PMN−PN
    N系と云う)の粉末で、該粉末にはBa元素およびCu
    元素が含まれており、 前記グリーンシートを焼成した後の強誘電体層の組織中
    には、焼成前の混合粉と同じ化学組成の相と、隣接する
    化学組成の異なる結晶粒子の接触界面には拡散相が共存
    して形成されていることを特徴とする積層セラミックコ
    ンポジットコンデンサ。
  2. 【請求項2】 焼成後の強誘電体層の組織中に、焼成前
    の化学組成の異なる2種以上の混合粉と同じ化学組成の
    相が2相以上形成されている請求項1記載の積層セラミ
    ックコンポジットコンデンサ。
  3. 【請求項3】 前記拡散相の占める体積割合が全相の3
    0%未満である請求項1記載の積層セラミックコンポジ
    ットコンデンサ。
  4. 【請求項4】 強誘電体材料は、PMN−PTの粉末、
    および/または、PMN−PNNの粉末と、該粉末には
    それぞれBa酸化物およびCu酸化物が含まれている混
    合粉末である請求項1記載の積層セラミックコンポジッ
    トコンデンサ。
  5. 【請求項5】 焼成後の強誘電体層は主成分であるPM
    N−PT系結晶層および/またはPMN−PNN系結晶
    相と、これとは結晶形が異なる異相であるパイロクロア
    結晶相、コランバイト結晶相、および、Ba,Cuの酸
    化物で構成され、前記異相およびBa,Cuの酸化物は
    PMN結晶体の粒界に存在している請求項1記載の積層
    セラミックコンポジットコンデンサ。
  6. 【請求項6】 BaおよびCuの両方を含み、化学組成
    の異なる2種以上の強誘電体粉末を混合してスラリー化
    し、該スラリーを用いてグリーンシートを形成後、該グ
    リーンシートに電極を印刷形成し、該グリーンシートを
    所定の枚数積層した後、加圧成形し、乾燥、脱脂、焼成
    の各工程により作製することを特徴とする積層セラミッ
    クコンポジットコンデンサの製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009137822A (ja) * 2007-12-11 2009-06-25 Panasonic Corp コンポジットセラミック誘電体層、その製造方法およびそれを用いたセラミック電子部品

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JP2009137822A (ja) * 2007-12-11 2009-06-25 Panasonic Corp コンポジットセラミック誘電体層、その製造方法およびそれを用いたセラミック電子部品

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