JP2001079422A - 排ガス浄化用触媒構造体 - Google Patents

排ガス浄化用触媒構造体

Info

Publication number
JP2001079422A
JP2001079422A JP26062099A JP26062099A JP2001079422A JP 2001079422 A JP2001079422 A JP 2001079422A JP 26062099 A JP26062099 A JP 26062099A JP 26062099 A JP26062099 A JP 26062099A JP 2001079422 A JP2001079422 A JP 2001079422A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
mesh
exhaust gas
catalyst structure
dust
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP26062099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3762159B2 (ja
Inventor
Eiji Miyamoto
英治 宮本
Yasuyoshi Kato
泰良 加藤
Koichi Yokoyama
公一 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Babcock Hitachi KK filed Critical Babcock Hitachi KK
Priority to JP26062099A priority Critical patent/JP3762159B2/ja
Publication of JP2001079422A publication Critical patent/JP2001079422A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3762159B2 publication Critical patent/JP3762159B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒エレメントの薄板化および狭ピッチを進
めてもダストの溜まりを防止し、圧力損失の増加を回避
することできる、触媒構造体を提供すること。 【解決手段】 基材表面に触媒成分を担持させた触媒エ
レメントを、網状物を介して多数積層した触媒構造体で
あって、触媒エレメントが、平板状の触媒エレメントで
あり、網状物が、長方形または正方形の平板状網状物
を、その一対の辺に対して平行な方向に所定間隔で逆方
向に折り曲げて平板部と段差部を交互に形成した網状
物、または前記一対の辺に対して平行な方向に所定間隔
で波板状に湾曲させて山部と谷部を交互に形成した網状
物であること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス浄化用触媒
構造体に係り、特に、排ガス中の窒素酸化物(以下、N
Oxという)を効率よくアンモニア(NH3)で還元する
ための板状触媒を用いた排ガス浄化用触媒構造体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】発電所などから排出される排煙中のNO
xは、酸性雨などの原因物質であり、その効果的な除去
方法として、NH3 を還元剤として選択的に接触還元す
る排煙脱硝法が火力発電所を中心に幅広く用いられてい
る。脱硝触媒は、通常ハニカム状、板状に成形して用い
られ、各種の製造法が提案されている。
【0003】中でも、金属薄板をメタルラス加工した後
アルミニウム溶射を施した基板やセラミックス繊維製織
布または不織布を基板に用い、これに触媒成分を塗布、
圧着して得た板状触媒を波形のエレメント状に加工し、
これを多数枚積層して触媒構造体としたもの(特開昭5
4−79188号公報、特開昭59−73053号公
報)は通風損失が小さく、煤塵や石炭の燃焼灰等で閉塞
されにくいなどの優れた特長があり、現在火力発電所の
ボイラ排ガスの脱硝装置に多数適用されている。
【0004】ところで、近年、排ガス脱硝装置の高性能
化を図るため、触媒の板厚を薄くして原料費や通風損失
を低減しようとする努力が多くの分野でなされている。
また、これまで触媒間ピッチの大きい触媒を低ガス流速
で使用していた石炭焚きボイラを対象とする排ガス脱硝
法などの分野でも、ガス流速を高めると同時に触媒ピッ
チを小さくしたコンパクトな脱硝装置の需要が高まって
おり、このような需要に対応すべく種々の改良技術が提
案されている。
【0005】図6は、本発明者による未公知の触媒構造
体を示す説明図である。図6において、この触媒構造体
は、階段状に成形した触媒体(以下、触媒エレメントと
いう)1と、織布または表裏を貫通する孔を多数有する
金属等からなる平板状の網状物2とを交互に積層したも
のである。そしてこの触媒構造体は、ガスの流れ3が網
状物2の目開き部を通って乱されることにより、被処理
ガスと触媒との接触が促進されるので反応速度が飛躍的
に向上して高い触媒性能が得られるうえ、製造工程も簡
略化できるという特長を有する。また、石炭焚きボイラ
等の高濃度ダストを含む排ガス中で使用して触媒中の排
ガス流路にダストが付着した場合も、網状物近傍に生じ
るガスの乱れによってダストが除去され易いという特性
を有するものである。
【0006】しかしながら、上記先行技術においては、
触媒エレメント1の薄板化および狭ピッチ化が進むにつ
れて触媒エレメント1と網状物2との接触角がより鋭角
になると、触媒エレメント1と網状物2との接触部近傍
でのガス流速が小さくなるために、ダストを巻き込むほ
どのガス流の乱れが生じず、そこにダストが溜まり易く
なるおそれがあった。
【0007】図7は、このような先行技術の問題点を示
す説明図である。図において、階段状に成形された触媒
エレメント1が、平板状の網状物2を介して積層されて
いる。この触媒構造体は、排ガスと触媒エレメント1と
の接触面積が大きく、圧損が大きくなる傾向があった。
また、油焚き、石炭焚きボイラに適用する際に、近年の
要請に応じて触媒エレメントを薄板化、狭ピッチ化する
と、排ガス中のダスト濃度が高いのでダスト4がガス流
路に付着、堆積し、目詰まりや圧損増加を引き起こすお
それがある。すなわち、網状物近傍のガス流が乱される
ので、その乱れによって堆積したダストを取り除く効果
はあるが、触媒エレメント1と網状物2との表面が比較
的接近して鋭い鋭角を形成しているので、網状物と触媒
エレメントとの接触点近傍でのガス流速が比較的小さ
く、接触点近傍に溜まったダストを巻き込んで除去でき
るほどのガス流の乱れは生じ難い。また、上記先行技術
の触媒構造体では、上述したように触媒エレメント1の
全表面積が比較的広く、ダストと触媒との接触面積も大
きくなるので、薄板化、狭ピッチ化した場合、触媒表面
に付着したダスト4が触媒から剥がれにくく、堆積し易
くなるという欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
従来技術および先行技術の問題点を解決し、触媒エレメ
ントの薄板化および狭ピッチを進めてもダストの溜まり
を防止し、圧力損失の増加を回避することできる、排ガ
ス浄化用触媒構造体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者は、板状触媒を、網状物を介して多数積層
した触媒構造体の構成と圧力損失との関係等について種
々検討した結果、階段状または波板状に成形した触媒エ
レメントを平板状の網状物を介して多数積層した触媒構
造体よりも、平板状の触媒エレメントを階段状または波
板状に成形した網状物を介して多数積層した触媒構造体
の方がダストの堆積を防止して圧力損失をより低減でき
ることを見出し、本発明に到達した。
【0010】すなわち、本願で特許請求する発明は、以
下のとおりである。 (1)基材表面に触媒成分を担持させた触媒エレメント
を、表裏を貫通する孔を多数有する網状物を介して多数
積層した排ガス浄化用触媒構造体であって、前記触媒エ
レメントが、平板状の触媒エレメントであり、前記網状
物が、長方形または正方形の平板状網状物を、その一対
の辺に対して平行な方向に所定間隔で逆方向に折り曲げ
て平板部と段差部を交互に形成した網状物、または前記
一対の辺に対して平行な方向に所定間隔で波板状に湾曲
させて山部と谷部を交互に形成した網状物であることを
特徴とする排ガス浄化用触媒構造体。
【0011】(2)前記網状物が、金属、セラミックス
またはガラス製の織布からなり、シリカ、チタニアをは
じめとする無機結合剤を含浸させて強化したものである
ことを特徴とする上記(1)に記載の排ガス浄化用触媒
構造体。 (3)前記網状物が、メタルラスであることを特徴とす
る上記(1)に記載の排ガス浄化用触媒構造体。 (4)前記網状物における折り曲げ角を、60度とした
ことを特徴とする上記(1)〜(3)の何れかに記載の
排ガス浄化用触媒構造体。
【0012】(5)前記網状物が、酸化チタンとバナジ
ウム、モリブデンおよびタングステンのうち少なくとも
一つの酸化物を含む触媒成分を担持したものであること
を特徴とする上記(1)〜(4)の何れかに記載の排ガ
ス浄化用触媒構造体。 (6)前記平板状の触媒エレメントが、メタルラスまた
は無機結合材で強化された無機繊維製織布を基材とし、
該基材に、その網目を埋めるように酸化チタンとバナジ
ウム、モリブデン、およびタングステンのうち少なくと
も一つの酸化物を含む触媒成分を塗布した平板状の成形
体であることを特徴とする上記(1)〜(5)の何れか
に記載の排ガス浄化用触媒構造体。
【0013】図1および図2に、本発明の排ガス浄化用
触媒構造体の断面を示す。図1において、この触媒構造
体は、平板状の触媒エレメント1を、長方形または正方
形の平板状網状物を、その一対の辺に対して平行な方向
に所定間隔で逆方向に折り曲げて平板部と段差部を交互
に形成した階段状の網状物2を介して多数積層したもの
であり、図2は、図1の網状物2の折り曲げ角を全て6
0度としたものである。
【0014】本発明において、平板状の触媒エレメント
としては、平板状の、例えば無機繊維製織布または表裏
に貫通する貫通孔を多数有する金属基板、例えばメタル
ラスに、その網目を埋めるように、例えば酸化チタンを
主成分にし、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、
タングステン(W)をはじめとする金属酸化物の少なく
とも一つを添加した触媒成分を塗布、圧着したものが挙
げられる。無機繊維製織布としては、例えばセラミック
スまたはガラス製の織布が用いられる。なお触媒エレメ
ントを調製する際、触媒成分に無機繊維および/または
結合剤を添加するなど、周知の技術手段を併用してもよ
い。
【0015】本発明において網状物は、強度を保つ必要
があるため、例えば金属製であることが好ましいが、触
媒エレメントと網状物の自重を支えられるものであれ
ば、セラミックまたはガラス製の織布などを使用しても
よい。網状物としてセラミックス、ガラス等の無機繊維
製織布を用いる場合は、シリカゾル、チタニアゾル、ポ
リビニルアルコール、またはこれらの混合物からなる強
化液で強化することが好ましい。このように強化した網
状物に他の強化液を担持させてもよい。
【0016】網状物は、その一対の辺に対して平行な方
向に所定間隔で逆方向に折り曲げて平板部と段差部を有
する階段状に、または前記一対の辺に対して平行な方向
に所定間隔で波板状に湾曲させて山部と谷部を有するよ
うに波形に成形される。図3は、本発明における階段状
段差を有する網状物の断面を模式的に示した図である。
図においてこの網状物は、平板部の長さがa、段差部の
長さがb、高さ(厚み)がhの階段状を呈している。
【0017】網状物としてメタルラスを使用する場合
は、強度を維持するため、ラス製造時の引き伸ばし方向
と垂直な方向に折り目または波形を設けることが望まし
い。図4は、本発明において網状物または触媒基材とし
て適用されるメタルラスの説明図である。図において、
このメタルラスは最大長さd、最大幅cの菱形の開口
(貫通孔)を多数有している。
【0018】本発明の排ガス浄化用触媒構造体を、油焚
き、石炭焚きボイラ等の高濃度ダストを含む排ガス中に
適用する場合には、網状物は、図2に示したように、折
り曲げ角60度で交互に逆方向に折り曲げた階段状とす
ることが好ましい。これによって触媒エレメントと網状
物との接触部における両面間の間隔が比較的大きくなる
ので、ダストの付着、堆積を極力低減することができ
る。
【0019】本発明において、網状物に触媒成分を担持
させることもできる。触媒成分としては、触媒エレメン
トに担持されるものと同様の、酸化チタンを主成分と
し、これにバナジウム(V)、モリブデン(Mo)、タ
ングステン(W)をはじめとする金属酸化物の少なくと
も一つを添加した触媒成分を使用することができる。な
お、本発明の排ガス浄化用触媒構造体を排ガス煙道内に
設置する場合、網状物に形成された段差または山部が、
ガス流れ方向に平行になるように配置することが好まし
い。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例を用いて詳
細に説明する。 実施例1 比表面積270m2/gの酸化チタン1.2kgにモリブデン
酸アンモニウム((NH 4)6 ・Mo7 24・4H2 O)を
0.25kg、メタバナジン酸アンモニウム0.23kg、
および蓚酸0.3kg、さらに20wt%シリカゾルをSi
2 として8wt%添加し、水を加えながら混練してペー
スト状態にした。これにカオリン系無機繊維(商品名:
カオウール)15wt%を加えてさらに混練し、水分3
0.5%のペーストを得た。
【0021】上記ペーストを、一対の圧延ローラを用い
て先に調製した幅500mm、板厚0.67mm、開孔率7
4.0%で、前記図4に示した目開き形状におけるcお
よびdがそれぞれ1.15mm、3.00mmのメタルラス
基材に、その目開き部および基材表面に塗布して500
℃で2時間焼成し、厚み0.68mmの平板状の触媒エレ
メントを得た。
【0022】一方、比表面積約270m2/gの酸化チタン
1.2kgにモリブデン酸アンモニウム((NH4)6 ・Mo
7 24・4H2 O)を0.25kg、メタバナジン酸アン
モニウム0.23kg、および蓚酸0.3kgとに水を加え
て混練して粘土状物にした後、押し出し造粒機で3φの
柱状に成形し、得られた成形体を乾燥した後、550℃
で2時間焼成し、これを微粉砕機で粉砕して1μm以下
の粒子が60%以上の触媒粉末を得、この粉末に水を加
えて固形分40%の触媒スラリとした。
【0023】他方、幅500mm、板厚0.64mm、開孔
率81.1%で、前記図4に示した目開き形状における
cおよびdがそれぞれ1.65mm、3.60mmの脱脂済
みメタルラスを金型に挟んで、前記図3に示した断面に
おけるa、b、hがそれぞれ4.7mm、4.7mm、4.
1mmになるように成形し、これに上記触媒スラリを目開
き部が塞がらないようにコーティングし、350℃で2
時間焼成し、板厚0.64mmの、エレメント積層用の網
状物とした。得られた触媒エレメントと網状物とを交互
に積層し、前記図2に示したような断面を有する触媒構
造体を得た。
【0024】この触媒構造体は、階段状の網状物を用
い、しかもその折り曲げ角を60度としたことにより、
鋭角に接触する触媒エレメント1と網状物2との面間隔
(距離)が比較的大きくなるので、網状物2と触媒エレ
メント1とが接触する接触点近傍におけるガス流速が増
大し、溜まったダストを巻き込んで流通することによっ
てダストの堆積を防止することができる。これによって
圧損の増加を防止することができる。
【0025】また、この触媒構造体は、平板状の触媒エ
レメントを用いたことにより、触媒表面が上述した先行
技術のそれよりも狭くなり、ダストとの接触面積も小さ
くなってダストが剥がれやすく、かつ除去されやすくな
る。従って先行技術に較べて目詰まりが低減し、圧力損
失の増加防止効果が増大する。 実施例2 実施例1で得られた網状物の、図3における断面のa、
b、hをそれぞれ16.7mm、4.3mm、4.1mmに代
えた以外は上記実施例1と同様にして前記図1に示した
ような断面形状を有する触媒構造体を得た。 比較例1 実施例1で得られた板状触媒体を焼成する前に図3にお
ける断面寸法のa、b、hがそれぞれ16.7mm、4.
3mm、4.1mmになるように加熱金型の間に挟んで加熱
成形して階段状の触媒エレメントとした。
【0026】一方、実施例1で得られた成形前の網状物
を、実施例1で用いた触媒スラリでその目開きが塞がら
ないようにコーティングし、350℃で2時間焼成して
板厚0.64mmの平板状網状物を得た。得られた階段状
の触媒エレメントと平板状の網状物とを交互に積層し、
図8に示した断面形状を有する触媒構造体を得た。 比較例2 比較例1で得られた触媒エレメントの図3における断面
寸法a、b、hをそれぞれ4.7mm、4.7mm、4.1
mmに代えた以外は比較例1と同様にして、図9に示した
断面形状を有する触媒構造体を得た。 比較例3 比較例2で得られた触媒エレメントと実施例1で得られ
た触媒エレメントとを交互に積層して、図10に示した
断面形状を有する触媒構造体を得た。
【0027】実施例1、2および比較例1〜3の触媒構
造体について、常温、SV45000(h-1) の条件で圧
損を測定し、結果を表1に示した。また、平均粒子径1
0μmのグラファイトを常温のair 中に200g/m3の濃
度で混合し、実施例1、2および比較例1〜3の触媒構
造体に垂直方向(ガス流路方向と同一方向)に4m/s の
流速で24時間流通させた後、各触媒構造体を解体して
ダストの堆積重量を測定し、表1に併せて示した。な
お、表1における数値は、実施例1の触媒構造体におけ
る各測定値を1とした時の相対値として示した。
【0028】
【表1】 表1において、実施例1、比較例2および比較例3を比
較すると、圧損、ダスト堆積重量ともに実施例1、比較
例2、比較例3の順で増加している。このことから、触
媒エレメントを平板状とし、網状物を階段状とすること
で、階段状の触媒エレメントを平板状の網状物を介して
積層した先行技術に較べて圧損の低下を図ることができ
るとともに、網状物近傍でのガスの乱れにより、ダスト
が溜まりにくくなることが分かる。図5は、実施例1に
おけるダストの堆積状況を示す図、図11は、比較例3
におけるダストの堆積状況を示す説明図である。図にお
いて、比較例3は触媒構造体の構成部材として網状物を
使用していないので、実施例1に較べてガスの乱れによ
るダスト除去効果が小さいことがわかる。実施例2と比
較例1との比較でも同種の結論が得られる。
【0029】また、実施例1と実施例2とを比較する
と、実施例1の触媒構造体は実施例2の触媒構造体より
も開孔率が小さいので、圧損は大きくなるが、網状物近
傍のガスの乱れが強く、ダストの重量増加量が小さくな
っている。このことから、触媒エレメントと網状物とが
形成する鋭角が大きいほど、すなわち鈍いほどダストは
堆積しにくいことがわかる。
【0030】
【発明の効果】本願の請求項1に記載の発明によれば、
平板状の触媒エレメントを、階段状または波形状に成形
した網状物を介して多数積層したことにより、排ガスと
触媒エレメントとの接触面積が比較的小さくなってダス
トが堆積しにくくなるので、先行技術に較べて圧損が低
減する。
【0031】本願の請求項2に記載の発明によれば、上
記発明の効果に加え、網状物の強度が向上する。本願の
請求項3に記載の発明によれば、上記発明の効果と同
様、網状物の強度を確保され触媒構造体全体の強度が向
上する。
【0032】本願の請求項4に記載の発明によれば、ガ
ス流速が小さく、ダストの溜まりやすい、触媒エレメン
トと網状物とが鋭い鋭角を以て接触する部分をなくすこ
とができるので、ダストの堆積および圧損の増加を防止
することができる。本願の請求項5に記載の発明によれ
ば、上記発明の効果に加え、触媒性能が向上する。
【0033】本願の請求項6に記載の発明によれば、平
板状の触媒エレメントを用いたことにより、従来の階段
状または波板状に成形された触媒エレメントを用いた場
合よりも圧力損失を低減することができる。従ってダス
トの堆積が起こりにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す触媒構造体の断面図。
【図2】本発明の他の実施例を示す触媒構造体の断面
図。
【図3】本発明に適用する階段状成形体の形状および寸
法を示す説明図。
【図4】本発明に適用するメタルラスの目開き部の形状
および寸法を示す説明図。
【図5】本発明の一実施例におけるダストの堆積状況を
示す説明図。
【図6】先行技術を示す説明図。
【図7】先行技術を示す説明図。
【図8】先行技術を示す説明図。
【図9】先行技術を示す説明図。
【図10】先行技術を示す説明図。
【図11】先行技術を示す説明図。
【符号の説明】
1…触媒エレメント、2…網状物、3…ガスの流れ、4
…ダスト。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 23/22 B01J 23/28 A 23/28 23/30 A 23/30 B01D 53/36 102D (72)発明者 横山 公一 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 Fターム(参考) 4D048 AA06 AB02 AB03 AC04 BA07X BA23X BA26X BA27Y BA41X BB07 CA06 CC03 CC04 CC06 CC36 4G069 AA01 AA03 AA08 BA04A BA04B BC54A BC54B BC59A BC59B BC60A CA02 CA08 CA10 CA13 DA06 EA09 EA10 EA12 EA13 EC03Y EE06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材表面に触媒成分を担持させた触媒エ
    レメントを、表裏を貫通する孔を多数有する網状物を介
    して多数積層した排ガス浄化用触媒構造体であって、前
    記触媒エレメントが、平板状の触媒エレメントであり、
    前記網状物が、長方形または正方形の平板状網状物を、
    その一対の辺に対して平行な方向に所定間隔で逆方向に
    折り曲げて平板部と段差部を交互に形成した網状物、ま
    たは前記一対の辺に対して平行な方向に所定間隔で波板
    状に湾曲させて山部と谷部を交互に形成した網状物であ
    ることを特徴とする排ガス浄化用触媒構造体。
  2. 【請求項2】 前記網状物が、金属、セラミックスまた
    はガラス製の織布からなり、シリカ、チタニアをはじめ
    とする無機結合剤を含浸させて強化したものであること
    を特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化用触媒構造
    体。
  3. 【請求項3】 前記網状物が、メタルラスであることを
    特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化用触媒構造体。
  4. 【請求項4】 前記網状物における折り曲げ角を、60
    度としたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載
    の排ガス浄化用触媒構造体。
  5. 【請求項5】 前記網状物が、酸化チタンとバナジウ
    ム、モリブデンおよびタングステンのうち少なくとも一
    つの酸化物を含む触媒成分を担持したものであることを
    特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の排ガス浄化用
    触媒構造体。
  6. 【請求項6】 前記平板状の触媒エレメントが、メタル
    ラスまたは無機結合材で強化された無機繊維製織布を基
    材とし、該基材に、その網目を埋めるように酸化チタン
    とバナジウム、モリブデン、およびタングステンのうち
    少なくとも一つの酸化物を含む触媒成分を塗布した平板
    状の成形体であることを特徴とする請求項1〜5の何れ
    かに記載の排ガス浄化用触媒構造体。
JP26062099A 1999-09-14 1999-09-14 石炭焚きボイラ排ガス浄化用触媒構造体 Expired - Fee Related JP3762159B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26062099A JP3762159B2 (ja) 1999-09-14 1999-09-14 石炭焚きボイラ排ガス浄化用触媒構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26062099A JP3762159B2 (ja) 1999-09-14 1999-09-14 石炭焚きボイラ排ガス浄化用触媒構造体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001079422A true JP2001079422A (ja) 2001-03-27
JP3762159B2 JP3762159B2 (ja) 2006-04-05

Family

ID=17350465

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26062099A Expired - Fee Related JP3762159B2 (ja) 1999-09-14 1999-09-14 石炭焚きボイラ排ガス浄化用触媒構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3762159B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008155133A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Hitachi Zosen Corp 脱硝触媒の製造方法
WO2022092313A1 (ja) 2020-11-02 2022-05-05 三菱重工業株式会社 排ガス浄化用触媒構造体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008155133A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Hitachi Zosen Corp 脱硝触媒の製造方法
WO2022092313A1 (ja) 2020-11-02 2022-05-05 三菱重工業株式会社 排ガス浄化用触媒構造体
KR20230054442A (ko) 2020-11-02 2023-04-24 미츠비시 파워 가부시키가이샤 배기 가스 정화용 촉매 구조체

Also Published As

Publication number Publication date
JP3762159B2 (ja) 2006-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4544465B2 (ja) 触媒構造体と被処理ガス浄化装置
TWI224023B (en) Exhaust emission control catalyst structure
JP4709138B2 (ja) 燃焼機関の排気ガス類を処理するための多孔質シート及び一又は複数の多孔質シートを有する基材
US9724683B2 (en) Catalyst structure
JP4309046B2 (ja) 排ガス浄化用触媒エレメント、触媒構造体、その製造方法および排ガス浄化装置ならびにこれを用いた排ガス浄化方法
JP3762159B2 (ja) 石炭焚きボイラ排ガス浄化用触媒構造体
JP2002119868A (ja) 排ガス浄化用触媒構造体
JP2001252574A (ja) 排ガス浄化用触媒構造体およびこれに用いる網状物
JP2020044508A (ja) 排ガス浄化用触媒構造体
JP5804909B2 (ja) 排ガス浄化用触媒構造体及びその製造法
JP2010253366A (ja) 触媒構造体
JP2001104801A (ja) 排ガス浄化用触媒構造体
JP4020354B2 (ja) 板状触媒構造体の製造法
JP2000117120A (ja) 触媒構造体
JP2002191986A (ja) 排ガス浄化用触媒構造体およびその形成に用いるメタルラス板
JP2003159534A (ja) 排ガス浄化用触媒構造体およびその製造方法
JP2020044509A (ja) 排ガス浄化用触媒構造体
JP2000126615A (ja) 耐摩耗性触媒の製造方法
JP3856868B2 (ja) 触媒ユニットと被処理ガス浄化装置
JP7474854B2 (ja) 脱硝触媒および排ガス浄化方法
JP2014050824A (ja) 排ガス浄化用触媒エレメントおよび排ガス浄化用触媒構造体
JPH02169028A (ja) 窒素酸化物除去用触媒およびその製造方法
JP2002336706A (ja) 排ガス処理用触媒構造体およびその製造方法
JP6978827B2 (ja) 排ガス浄化用触媒ユニット
JPH09239243A (ja) 排煙脱硝装置と方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050502

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050512

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050708

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060112

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100120

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100120

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110120

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120120

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120120

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130120

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130120

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees